JP7017860B2 - 廃リチウムイオン電池の処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ハイブリッド自動車や電気自動車等の電源として使用された廃リチウムイオン電池の処理方法に関する。
ハイブリッド自動車や電気自動車等の電動車両用の電源として用いられるリチウムイオン電池は、リチウムイオン電池セルとして電池モジュールに複数配列され、電池モジュールを樹脂製の箱型筐体内に複数収納した電池パックとして車両に搭載される。この電池パックにおいて、複数の電池モジュールはワイヤーハーネス等で電気的に接続され、電池パックには、さらに電池制御システムや強電回路を遮断する回路やスイッチ等が搭載されている。
リチウムイオン電池は、アルミ箔にリチウム、コバルト、ニッケル等を塗布した正極材と、銅箔に黒鉛等を塗布した負極材と、電解液と、セパレーター等からなるため、リチウム、コバルト、ニッケル、銅、アルミニウム等の有価物を含む。そのため、廃棄されたリチウム電池からこれらの有価物を回収することは、資源に乏しいわが国にとって極めて有益である。
廃リチウムイオン電池から上記有価物を回収するため、焙焼、破砕又は粉砕、篩い分け、選別等による分離回収が行われている。焙焼処理は、電解液に含まれるプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート等の有機溶媒、六フッ化リン酸リチウムの支持塩、ポリエチレンやポリプロピレン等のセパレーターを熱分解し、除去することを目的としている。廃リチウムイオン電池の焙焼処理については、特許文献1、特許文献2及び特許文献3に記載されている。
特開平6-346160号公報 特開平7-245126号公報 特開2016-22395号公報
しかし、リチウムイオン電池は種類により形状が異なるため、炉内に同じ重量を投入し、同じ焙焼温度で焙焼しても焙焼具合が異なるので、取り出した後に焙焼不足で煙や火炎が生じて危険な場合があり、また焙焼不足であると有価物の回収率も低下する。従って、より長い持間焙焼を行うために処理効率も低下していた。
また、廃リチウムイオン電池の焙焼処理においては、電解液やセパレーターの有機物が分解されて着火し、燃焼するため、炉内の温度が急激に上昇することがある。温度が上昇すると、アルミニウムが溶融し、有価物の回収率も低下する。そのため、リチウムイオンの焙焼処理においては温度管理が重要であり、焙焼温度を管理しつつ焙焼が行われる。
そこで、本発明は、上記従来の技術における問題点に鑑みてなされたものであって、リチウムイオン電池の形状によらず効率的に、さらには安定して廃リチウムイオン電池を処理する方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、廃リチウムイオン電池を格納する耐熱容器と、前
記耐熱容器を投入及び排出可能な熱処理炉とを備える処理装置を用いて前記廃リチウムイ
オン電池を焙焼する廃リチウムイオン電池の処理方法であって、前記耐熱容器内に前記廃
リチウムイオン電池を、前記廃リチウムイオン電池の占有空間内における前記廃リチウム
イオン電池の嵩密度が0.3~0.8kg/lとなるように配置し、前記熱処理炉内の温度を450℃以上525℃以下の所定温度に調節し、前記熱処理炉内の温度が前記所定温度を超えた場合に、前記熱処理炉内に窒素ガス、二酸化炭素又は水蒸気のうち少なくとも1種類の気体を投入すると共に前記熱処理炉内の気体の排気を行い、前記熱処理炉内を冷却することを特徴とする。
本発明によれば、廃リチウムイオン電池の占有空間内における前記廃リチウムイオン電池の嵩密度が0.3~0.8kg/lとなるように配置することで、リチウムイオン電池の形状によらず、焙焼後に煙や火炎が発生せずに、迅速かつ安定して廃リチウムイオン電池を処理することが可能となる。また、熱処理炉内の温度を450℃以上525℃以下の所定温度に調節することで、リチウムイオン電池の正極の材料となるアルミ箔の溶融が防止されるため、アルミ箔を回収してリサイクルすることが可能となる。さらに、前記熱処理炉内の温度が前記所定温度を超えた場合に、前記熱処理炉内に窒素ガス、二酸化炭素又は水蒸気のうち少なくとも1種類の気体を投入すると共に前記熱処理炉内の気体の排気を行い、前記熱処理炉内を冷却することができる。これによって、廃リチウムイオン電池から発生した可燃性ガスが熱処理炉内で燃焼して熱処理炉内の温度が上昇した場合でも火炎を消火することができ、さらなる温度上昇を防ぐことが可能となる。
上記処理方法において、前記熱処理炉を、円筒状の炉壁を有し、該炉壁の内面に沿って水平方向に燃料を噴出するバーナーと、上面視円形の天井部の中心部に排気管と、上面視円形の天井部の中心部の近傍に温度計を有するものとすることができる。
以上のように、本発明によれば、リチウムイオン電池の形状によらず効率的に、さらには安定して廃リチウムイオン電池を処理することができる。
本発明に係る廃リチウムイオン電池の処理方法を実施するために用いられる処理装置の一実施の形態を示す全体横断面図である。 本発明に係る廃リチウムイオン電池の処理方法を実施するために用いられる処理装置の一実施の形態を示す全体縦断面図である。 図1及び図2の処理装置に用いられる耐熱容器の容器本体を示す図であって、(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は底面図である。 図1及び図2の処理装置に用いられる耐熱容器の蓋を示す図であって、(a)は正面図、(b)は上面図である。 図3の容器本体及び図4の蓋を組み合わせて耐熱容器を構成した状態を示す縦断面図である。 図1及び図2の処理装置における熱処理炉に投入される直前の耐熱容器を示す横断面図である。但し、耐熱容器内の電池パックの配置は、実施例の場合を示す。 図1及び図2の処理装置における熱処理炉に投入される直前の耐熱容器を示す縦断面図である。但し、耐熱容器内の電池パックの配置は、実施例の場合を示す。 第1の実施例の実験結果を示すグラフであって、縦軸は廃リチウムイオン電池の品温度(℃)、横軸は加熱時間を表している。 第2の実施例の実験結果を示すグラフであって、縦軸は熱処理炉内の上部温度(℃)、横軸は加熱時間を表している。 第2の実施例において、6時間焙焼した後に排出した電池パック内のアルミ箔を示す写真である。
次に、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、本発明に係る廃リチウムイオン電池の処理方法を実施するために用いられる処理装置1は、複数個のリチウムイオン電池セルが配列された電池モジュールが箱型筐体内に複数収納された電池パック(廃リチウムイオン電池)50に加熱処理を施して有用金属を回収するものであって、主に電池パック50を格納する複数の耐熱容器2と、熱処理炉3と、熱処理炉3に耐熱容器2を投入及び排出する容器搬送装置4を備える。
耐熱容器2は、図3~図5に示すように、容器本体2Aと蓋2Bとで構成される。容器本体2A及び蓋2Bの材質は、ステンレス鋼(SUS304)等であって、少なくとも650℃の耐熱温度を有する。
図3に示すように、容器本体2Aは、上方に開口して円筒状に形成された内筒2aと、内筒2aよりも大径で内筒2aを囲繞するように配置された外筒2bと、内筒2a及び外筒2bの底面に配置された複数の車輪2cと、外筒2bの周面2dに固定された2本の取っ手2eと、外筒2bの周面2dから突出するハンガー2fとで構成される。
一方、図4に示すように、蓋2Bは、下方に開口する円筒状に形成された本体2nと、本体2nの周面に開口して斜め上方に突出する排気管2gと、本体2nの天井面2hに設けられた取っ手2mとで構成される。尚、排気管2gと水平面とのなす角は、45度程度に設定されるが、これに限定されるものではない。また、排気管2gの向きは、排気管2gから噴出する燃焼ガスの速度ベクトルの水平成分が熱処理炉3の渦燃焼の方向と同方向になるように設定される。また、排気管2gの設置位置は、図2に示す通り、4本のガスバーナー8(8A~8D)より低く、排気管28の先端28aより高い位置であればよい。
上記容器本体2Aと蓋2Bとで耐熱容器2を構成するには、図5に示すように、容器本体2Aの内筒2aと外筒2bの間の溝部2jに蓋2Bの本体2nの下端2kが嵌め込まれると共に、溝部2jに砂が充填されてサンドシールが構成され、蓋2Bは容器本体2Aに対して一定の距離L分だけ浮き上がり可能な状態で取り付けられる。サンドシール構造によって容器本体2Aに対して蓋2Bを浮き上がり可能としたことで、加熱処理時の反応によって耐熱容器2の内部の圧力が高まったとしても、蓋2Bが浮き上がることで高まった圧力を逃がし、耐熱容器2の損傷等を防止することができる。
尚、耐熱容器2の構造は、上記のものに限定されず、容器本体2Aに対して蓋2Bが浮き上がり、高まった圧力を逃がす構造を有するものであれば、例えば、緩衝機構を設けたものなどを用いることができる。
また、耐熱容器2は、複数個の電池パック50を格納することができ、耐熱性に優れ、上部に排気管2gが設けられたものであれば、特に分割されていなくともよい。
さらに、耐熱容器2の容器本体2Aに、加熱処理時にプラスチック等の溶解物を受けて溜め込む凹部(不図示)を形成し、プラスチック等の溶解物が耐熱容器2から外にこぼれ出すことを防止してもよい。
図1及び図2に示すように、熱処理炉3は、耐火材で覆われた鋼板で炉壁7が構成された円筒状の縦型炉であり、4本のガスバーナー8(8A~8D)によって加熱される。ガスバーナー8の近傍にはノズル11(11A~11D)が設けられ、ファン(不図示)を介して送られる、燃焼用及び冷却用の空気Aが炉内に供給される。炉内の温度及び圧力を測定するために温度計13及び圧力計14が設けられる。温度計13は、温度の急激な上昇を検知できるように、上面視円形の天井部の中心部付近に設置される。尚、ガスバーナー8及びノズル11の設置本数は、4本に限定されることなく、3本以下であっても5本以上であってもよい。また、後に詳述するように、ノズル11からは空気Aの他、必要に応じて窒素ガス、二酸化炭素又は水蒸気のうち少なくとも1種類の気体を供給することができる。
熱処理炉3の炉床17は、炉壁7と同様に耐火材で覆われた鋼板からなり、電動モータ(不図示)を備えた炉床回転装置19によって鉛直軸回りに回転し、位置決めセンサ(不図示)によって所定の位置に位置決めされる。
熱処理炉3の炉壁7の一部には、上下に開閉式の炉体扉7bで外部と仕切られた開口部7aが形成される。開口部7aに対向する位置に、開口部7aから熱処理炉3内に耐熱容器2を投入すると共に、熱処理炉3内を一周した後の耐熱容器2を熱処理炉3から排出する容器搬送装置4が設けられる。
容器搬送装置4は、図1、図2、図6及び図7に示すように、熱処理炉3の開口部7aと熱処理炉3の中心を結ぶ線上の方向(図1では左右方向)に延びると共に、モーター18の正回転によって耐熱容器2に当接して耐熱容器2を熱処理炉3内に押し入れるプッシャー部4aと、耐熱容器2の容器本体2Aの外周に設けられたハンガー2fを係止する爪4cが先端に設けられ、モーター18の負回転によって耐熱容器2を熱処理炉3内から引っ張り出すプルアウト部4bを備えている。プッシャー部4aはプルアウト部4bの真上に配置される。
また、耐熱容器2は、熱処理炉3内に投入される直前には、すなわち、開閉式の炉体扉7bの外側に位置する際には、熱処理炉3の接線方向(図1では上下方向)に移動自在のスライドベース21上に載置され、スライドベース21の端部に接続されたベース移動装置22によってスライドベース21は、炉体扉7bの前位置に設けられた炉前室23(図1の位置)と、開閉式の炉前室扉24を隔てて外側に位置するスタンド25の間を移動可能にされている。炉前室23は、外部に対しては炉前室扉24で隔てられると共に、熱処理炉3に対しては炉体扉7bで隔てられ、炉体扉7bを開放したときの温度変化を抑えるようにしている。また、炉前室23を設けることで熱処理炉3内の雰囲気が保持されると共に、危険なガスの漏洩や熱風の吹き出しを防止することができる。
スライドベース21がスタンド25上に移動したときに、クレーン(不図示)で加熱される前の耐熱容器2がスライドベース21上に載せられ、その後、炉前室23までベース移動装置22によって運ばれ、加熱された後の耐熱容器2は炉前室23からスタンド25まで同じくベース移動装置22によって運ばれ、その後、冷却室(不図示)まで自動的に移動するように構成されている。ベース移動装置22は、モーター22aの駆動によってシャフト22bを伸縮させることでシャフト22bの先端に接続されたスライドベース21を移動させる。
図1及び図2に示すように、熱処理炉3より離れた位置に二次燃焼室27が設けられ、二次燃焼室27と熱処理炉3との間は排気管28によって連結されている。また排気管28には、排気管28を介して熱処理炉3内の未燃焼ガスを二次燃焼室27に送るファン29が設けられている。
二次燃焼室27もガスバーナー34によって加熱され、二次燃焼室27内で未燃焼ガスの燃焼用空気がファン30を介して二次燃焼室27内に供給される。また、二次燃焼室27内の温度は温度計32によって測定される。二次燃焼室27には排気用の煙突31が設けられる。
排気管28の熱処理炉3側は、図2に示すように、熱処理炉3の天井部の中央から熱処理炉3内に導かれ、その先端28aの位置は、耐熱容器2内の電池パック50の上面位置より低くなるように設定されている。このように、排気管28の熱処理炉側先端28aを、耐熱容器2内の電池パック50の上面位置より低く設定することで、熱処理炉3内で熱風は上方から下方へまた下方から上方へ大きく対流するので、内部の電池パック50は効率的に乾留される。従って、電池パック50を耐熱容器2内において複数積層(本実施形態では2段)しても十分リサイクル処理することができる。また、電池パック50内の廃リチウムイオン電池が放電しているか否かに関わらず処理することができる。
排気管28内の熱処理炉3の直上には、熱処理炉3の内部の圧力を調整するためのダンパー33が設けられ、例えば、熱処理炉3内の圧力が高まるとダンパー33を開き、熱処理炉3の内部の負圧が維持される。ダンパー33には、図示のバタフライバルブ等を用いることができる。
上記構成を有する廃リチウムイオン電池の処理装置1を用いた廃リチウムイオン電池の処理方法について説明する。尚、以下の説明では、処理装置1によってハイブリッド自動車や電気自動車等から取外されたままの電池パック50を処理する場合を例示する。
(1)熱処理炉3の内部の残留ガスを炉外に排出するプレパージを行った後、ガスバーナー8に点火して炉温を450℃以上525℃以下まで昇温して温度を一定に保持する。
(2)炉前室扉24を開放してベース移動装置22を介してスライドベース21を炉前室23の外側に設けられたスタンド25の位置まで前進させる。そして、クレーン(不図示)を使用して、図1及び図2に示したように使用済みの4個の電池パック50が格納された(2段重ねのものが2組、各々の組が離間した状態で格納)耐熱容器2をスタンド25の位置に移動したスライドベース21上に載置する。
ここで、電池パック50の格納方法について詳細に説明する。耐熱容器2内に配置された電池パック50が占有する耐熱容器2内の領域を占有空間Rとする。占有空間Rは耐熱容器2内に配置された全ての(ここでは4つの)電池パック50を包含する連続する1つの空間のうち最小体積のものである。この占有空間Rにおいて、電池パック50は、嵩密度が0.3~0.8kg/l、あるいは空間容積比は20~60%となるように配置される。
電池パック50の加熱にむらがある場合には、昇温し易い位置にある電池パック50と昇温し難い位置にある電池パック50が存在することになる。そして、昇温し難い位置にある電池パック50が目標温度(本実施形態においては450℃以上525℃以下の所定の温度)に到達するまでの間に、昇温し易い位置にある電池パック50が過度に加熱されてしまい、リサイクルの品位が低下する。一方で、昇温し難い位置にある電池パック50は、取出し後に煙や火炎が発生して危険な場合があり、また焙焼が不十分であるとリサイクルの品位が低下する。
そこで、電池パック50を占有空間R内に嵩密度が0.3~0.8kg/lとなるように配置することで、全ての電池パック50に均一に熱が行き渡り、その形状によらずにむらなく加熱して焙焼することが可能となる。これにより、電池パック50の形状によらずに焙焼後の大量の煙や火炎の発生を防止することができ、迅速かつ安定して効率的に廃リチウムイオン電池を処理することが可能となる。
図6、図7に示す電池パック50の配置例では、耐熱容器2の内部の周辺部と中央部に一部を除き3段積みされ、1段目に10個、2段目に10個、3段目に6個の合計26個の電池パック50が配置される。このように、個々の電池パックは上記嵩密度あるいは空間容積比の範囲内で均等に離すと均一に熱が行き渡る。また、上下方向に積んで配置する場合は、できるだけ上下に空間が繋がるように配置すると均一に熱が行き渡る。
尚、本実施の形態では、電池パック50の電池セルを個々に取外すことなくそのままの状態の電池パック50に対して加熱処理したが、電池パック50から分解した電池モジュール(この場合も電池セルを個々に取外したものではない)単位のものを格納した耐熱容器2を熱処理炉3に投入して加熱処理してもよく、これにより、電池モジュールを乾留して炭化混合物を分離すると共に、電池内の電解液を揮発させることができる。さらに、個々に取外した電池セルを加熱処理することもできる。
(3)ベース移動装置22を介してスライドベース21をスタンド25の位置から炉前室23内まで後退させ、炉前室扉24を閉鎖する。
(4)炉体扉7bを開放した後、容器搬送装置4のプッシャー部4aを前進させて耐熱容器2を熱処理炉3内に投入する。これにより、耐熱容器2は熱処理炉3の炉床17上、図1では9時の位置に載置される。
(5)容器搬送装置4のプッシャー部4aを後退させた後、炉体扉7bを閉鎖し、炉床回転装置19を介して炉床17を45゜左回転させる。この45゜の回転は、特に限定されるものではないが、例えば、37.5分毎に炉床17を45゜ずつ回転させることで、5時間で炉床17が1回転するように設定している。
(6)上記(1)~(5)の処理をさらに7回繰り返すことで、熱処理炉3の炉床17上には、図1に示したように、隣接する耐熱容器2が一定の間隔を開けた状態で8個の耐熱容器2が環状に載置される。
上記動作の間、耐熱容器2は熱処理炉3内で1周する間に外側から加熱されることで、耐熱容器2内は還元雰囲気となり、耐熱容器2に格納された電池パック50の樹脂製の筐体等のプラスチック類は乾留により炭化混合物としてリチウム、コバルト、ニッケル、マンガン等の有用金属が含まれた材料から分離された状態となっている。尚、耐熱容器2はアルミニウムの融点(660℃)よりも低い温度(450℃以上525℃以下)で加熱されるので電池パック50内で使用されたアルミニウム成分が溶け出すことはない。また、電池内の電解液は揮発し、プラスチック等の可燃性物質が熱分解することによって発生したガスと共に、耐熱容器2の排気管2gから熱処理炉3内に排出される。耐熱容器2の排気管2gから排出された2種類のガスは可燃性ガスであり、熱処理炉3内で熱源として再利用される。
上記熱処理の際に、熱処理炉3内の温度は、ノズル11を介して供給される空気の酸素量を調整することにより、耐熱容器2の排気管2gから熱処理炉3内に放出される可燃性ガスの燃焼量を制御し、温度計13による測定値が所望の値又は範囲となるように制御する。この際、耐熱容器2の蓋2Bは、本体2nの周面に開口して斜め上方に突出する排気管2gを備えるため、電池パック50の乾留時に有機化合物が激しく燃焼して燃焼ガスが排気管2gから噴出しても燃焼ガスが斜め上方に噴出するため、燃焼ガスによって熱処理炉3の内部の安定した渦燃焼が阻害されることがなく、熱処理炉3の安定運転を維持することができる。
一方、熱処理炉3の内部が正圧になると、熱処理炉3の開口部7aから炉外に熱ガスが噴出し、熱処理炉3への耐熱容器2の投入及び排出が困難になるため、熱処理炉3の内部を負圧に維持する必要がある。そこで、圧力計14の測定値に応じてダンパー33を開閉して熱処理炉3の内部の圧力を所望の値又は範囲に維持する。例えば、電池パック50の乾留時に廃リチウムイオン電池の有機化合物が激しく燃焼して熱処理炉の内部の圧力が急激に上昇したような場合でも、ダンパー33を開いて迅速に圧力を逃がし、熱処理炉3の内部の負圧を維持する。ダンパー33が熱処理炉3の天井部の近傍の排気管28の内部に配置されているため、熱処理炉3の内部の圧力変化に迅速に対応することができる。
また、熱処理炉3内の温度が設定温度(本実施形態においては450℃以上525℃以下)を超えた場合には、廃リチウムイオン電池から火炎が発生していることが考えられる。そこで、ノズル11を介して熱処理炉3内に窒素ガス、二酸化炭素又は水蒸気のうち少なくとも1種類の気体を投入すると共に、熱処理炉3内の気体を排気管28から排気する。これにより、熱処理炉3内の可燃性ガスを、これらの気体により置換することができ、火炎を消火し、熱処理炉3内を再び450℃以上525℃以下の範囲にまで冷却することができる。窒素ガス、二酸化炭素又は水蒸気は、消火されたガスバーナー34から配管を切り替えて投入してもよい。
尚、熱処理炉3内の未燃焼ガスは二次燃焼室27に導かれ、熱処理炉3の温度(450℃以上525℃以下)よりも高い温度(800℃)で燃焼する。
(7)耐熱容器2が熱処理炉3内で1周すると、炉体扉7bを開放して容器搬送装置4のプルアウト部4bを耐熱容器2の位置まで前進させ、図7に示すように、プルアウト部4bの先端に設けられた爪4cを、耐熱容器2に設けられたハンガー2fに係止させる。そして、プルアウト部4bを後退させて耐熱容器2を熱処理炉3から引き出してスライドベース21上に載置し、炉体扉7bを閉鎖する。
(8)次に、炉前室扉24を開放した後、ベース移動装置22を介して加熱処理済みの耐熱容器2が載置されたスライドベース21をスタンド25の位置まで前進させる。そして、この状態で炉前室扉24を半分閉鎖し、スライドベース21を元の位置に戻すと、耐熱容器2は半分閉鎖状態の炉前室扉24に当接してスタンド25上に載せられる。そして、炉前室扉24は全閉される。
(9)その後、スタンド25の位置まで移動させられたスライドベース21上の加熱処理済みの耐熱容器2は、移送コンベア(不図示)に載せられて冷却室(不図示)に運ばれる。尚、(8)で耐熱容器2が半分閉鎖状態の炉前室扉24に当接することによって、移送コンベア上に載せられ自動的に搬送されるようにすることもできる。そして、その加熱処理済みの耐熱容器2の代わりにスライドベース21上には、(2)で示したものと同様に、クレーン(不図示)を使用し、使用済みの4個の電池パック50が格納された新たな耐熱容器2が設置され、(3)以下の処理が繰り返して行われる。
冷却室に運ばれた加熱処理済みの耐熱容器2は、内部の電池パック50を破砕、分級して炭化混合物を取り除いた後、リチウム、コバルト、ニッケル、マンガン等の有用金属をさらに分離する処理が行われる。また、電池パック50の破砕物を磁選機にかけて、鉄筐体、ねじ等の磁着物と、銅とアルミニウムからなるミックメタルに分離し、ミックメタルを比重選別してアルミ塊及び銅塊と、銅箔及びアルミ箔の積層物とに分けた後、選別機でさらに銅箔とアルミ箔とに分けることができる。
以上のように構成された廃リチウムイオン電池の処理方法によれば、耐熱容器2内に廃リチウムイオン電池を、占有空間R内における嵩密度が0.3~0.8kg/lとなるように配置するため、電池パック50の形状によらずに焙焼後の煙や火炎の発生を防止することができ、迅速かつ安定して廃リチウムイオン電池を処理することが可能となる。
また、火炎が発生して熱処理炉3内の温度が設定された温度(本実施形態においては450℃以上525℃以下の所定の温度)を超えた場合には、熱処理炉3内に窒素ガス、二酸化炭素又は水蒸気のうち少なくとも1種類の気体が投入されると共に、熱処理炉3内の気体が排気管28から排気される。これにより、火炎を消火し、熱処理炉3内を再び450℃以上525℃以下の所定の温度まで冷却することができる。
そして、複数個のリチウムイオン電池セルが配列された電池モジュールが箱型筐体内に複数収納されてなる電池パック50を、排気管2gが設けられた耐熱容器2に格納した後、熱処理炉3に投入して耐熱容器2の外側から加熱することで耐熱容器2内部の電池パック50を乾留して炭化混合物を分離するので、電池パック50の樹脂製の筐体やリチウムイオン電池の負極材料に使用されるカーボン等が炭化混合物として有用金属が含まれる金属から分離される。また、そのときの加熱温度は450℃以上525℃以下で、アルミニウムの融点(660℃)よりも低い温度でアルミニウムは溶けないように設定されているので、アルミニウムが溶け出した場合に比較して、有用金属を分離する処理を容易に行うことができる。
このとき、電池内の電解液は揮発し、耐熱容器2の排気管2gから揮発ガスが熱処理炉3内に排出されることで、耐熱容器2の内部は自然に還元雰囲気となり、従来技術のように還元ガスやカーボン源を導入しなくてもよいと共に、電池パック50は還元雰囲気にした耐熱容器2によって保護されるので、熱処理炉3内で廃リチウムイオン電池が爆発する危険性を抑えることができる。
また、熱処理炉3から未燃焼ガスを二次燃焼室27に導き、熱処理炉3の温度(450℃以上525℃以下)よりも高い温度(800℃)で燃焼させるようにしたので、臭気の発生を抑えることができる。
本実施形態では、炉床17が回転する熱処理炉3を使用することで均一的な加熱処理を行ったが、耐熱容器2をその外側からアルミニウムの融点よりも低い温度で加熱することで内部の電池パック50を乾留して炭化混合物を分離することが可能な熱処理炉であれば、必ずしも炉床17が回転するものでなくてもよい。また、熱処理炉3内に複数の耐熱容器2を連続して投入・排出するようにしたが、バッチ式のものでも適用可能である。
また、本実施形態では、熱処理炉3内の炉温を450℃以上525℃以下まで昇温して温度を一定に保持するように、アルミニウムが溶融しない範囲で極力高温にして処理時間を短くするようしたが、加熱処理の温度は、プラスチックの分解温度(300℃)以上であれば樹脂製材料は分解され金属から分離されるので特に限定されるものではない。但し、処理時間の関係から450℃以上が処理に適している。
さらに、本実施形態では、電池パック50を格納した耐熱容器2を酸化雰囲気下の熱処理炉3に投入して加熱処理するようにしたが、還元雰囲気下あるいは不活性雰囲気下としても適用可能である。
また、本実施形態では、加熱処理用の熱源としてガスを使用した熱処理炉3を使用したが、熱源として電気や重油を使用した各種炉を使用することもできる。また、既存の製造設備、例えば、セメント焼成装置からの排ガスを熱源として用いることなどで熱エネルギーの有効利用を図ることができる。
さらに、熱処理炉3の排気管28を介して排出されたガスを二次燃焼室27に導入せずに、セメント焼成装置のプレヒータの350℃以上の領域に導入することができる。これによって、二次燃焼室27が不要となると共に、燃焼ガス中のフッ化物をセメント調合原料に捕捉させたり、VOC(揮発性有機化合物)も燃焼させることができ、未燃焼ガスを無害化することもできる。電気炉での実験によれば、セメント調合原料によって燃焼ガス中のフッ化物濃度を約0.4%に、フッ化水素濃度を約0.45%に低減することができ、炭化カルシウムを乾式処理剤として用いた場合の20倍程度の低減効果がある。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
第1の実施例として、熱処理炉3(内容積直径3608mm、高さ1973mm)、耐熱容器2内(内容積直径630mm、高さ630mm)に電池パック(廃リチウムイオン電池)50(21cm×7cm×高さ13cm)26個(一部を除き3段積み、図6及び図7参照)を、電池パック50の占有空間R内における嵩密度が0.6kg/lとなるように配置し、室温より450℃に達するまでガスバーナーを点火して加熱して熱処理炉3内で焙焼を行った。電池パック50の密度は1.6kg/lであるので、空間容積比は40%であった。
一方、比較例として耐熱容器2内に電池パック50を、占有空間R内における嵩密度が1.0kg/l(一部密実となった状態)及び1.3kg/l(最密状態)となるように配置し、同条件で焙焼を行った。
このように占有空間R内における電池パック50の嵩密度を変えて焙焼した場合の嵩密度に応じた電池パック50の昇温の詳細な様子を図8に、そして、昇温速度、煙の発生の有無及び火炎の発生の有無を表1に示す。電池パック50の品温は、耐熱容器2内の中心に熱伝対を差し込んで計測した。ここでは電池パック50の実際の焙焼度合いを観測するために品温を測定したが、通常は炉内が回転するので品温は測定することができず、温度計13により測定する。また、室温より加熱したが、通常は所定の温度に加熱した熱処理炉3に電池パック50は投入される。
Figure 0007017860000001
図8に示すように、電池パック50の嵩密度によって昇温のし易さが異なり、嵩密度を低くするほど昇温しやすく短時間で目標の品温(450℃)に到達することが判った。また、表1に6時間処理後に排出した電池パック50の様子を示すように、昇温が早いほど取出し後に煙や火炎が発生し難いことが判った。具体的には、嵩密度が0.6kg/lの場合には昇温が早く、加熱開始から6時間後に取り出しても煙や火炎の発生は見られなかった。しかし、嵩密度が1.0kg/lの場合には昇温は遅く、加熱開始から6時間後に取り出した際に煙が発生していた。さらに、嵩密度が1.3kg/lの場合には昇温はより遅く、煙のみならず火炎の発生も確認された。
この結果から、占有空間R内における電池パック50の嵩密度が0.6kg/lでは迅速にむらなく品温を上昇することができ、焙焼後に煙や火炎が発生することなく、迅速かつムラなく焙焼処理ができた。
次に、第2の実施例として、予め450℃に熱せられた熱処理炉3に同様に電池パック50を配置した耐熱容器2を投入した。火炎が発生して熱処理炉3の温度が設定温度の450℃よりも上昇した場合に、ガスバーナー8を消火すると共に、熱焼却炉3内に窒素ガス又は水蒸気を投入しつつ炉内上部の温度を測定した(投入から6時間)。一方、比較例として火炎発生時に空気を吹き込む場合と、何も吹き込まない場合の各々について炉内上部の温度を測定した。吹き込み量は、10m3/分とした。
その結果、図9に示すように、火炎発生時に窒素ガス又は水蒸気を吹き込んだ場合には、熱処理炉3内の温度は500℃程度までしか上昇せず、火炎発生後2時間30分程度で炉内温度が450℃に戻った。これにより、発生した火炎が迅速に消火され、炉内温度の上昇が抑えられることが判る。
一方、火炎発生時に空気を吹き込んだ場合には、熱処理炉3内の温度が600℃程度まで上昇すると共に、火炎発生から3時間15分程度で450℃に戻った。これにより、空気の吹き込みでは火炎の消火はできるものの、迅速な消火は行えず、炉内温度の上昇が抑えられないことが判る。
さらに、火炎発生時に何も吹き込まない場合には、炉内の温度が700℃近くまで上昇し、火炎発生後450℃に戻るまでに3時間30分程度の時間を要している。これは電池パック50から生じた可燃性ガスが燃焼し尽くされ火炎が自然鎮火するまで炉内温度の上昇が抑えられないことを示している。
図10に、6時間焙焼した後に排出した電池パック50内のアルミ箔を示す。(a)は何も吹き込まない場合、(b)は空気を吹き込んだ場合、(c)は窒素ガスを吹き込んだ場合、(d)は水蒸気を吹き込んだ場合を各々示す。このように、何も吹き込まない場合には、アルミ箔は溶融して変形が大きく、空気を吹き込んだ場合には多少変形するが、窒素ガス又は水蒸気を吹き込んだ場合には形状が保たれていた。
これらの結果から、火炎発生時に熱処理炉3内に窒素ガス又は水蒸気を吹き込むことにより、迅速な消火を行うことができ、炉内のさらなる温度上昇を防ぐことができ、安定した焙焼により有価物のリサイクルが容易になることが判る。
尚、窒素ガスや水蒸気は単独で吹き込んでもよく、又はこれらを混合して吹き込んでもよい。さらに、上記実験では示していないが、二酸化炭素を吹き込んでも迅速な消火を行うことができ、炉内のさらなる温度上昇を防ぐことができる。この二酸化炭素についても単独で吹き込んでもよく、又は窒素ガスと水蒸気のうち少なくとも一方と混合して吹き込んでもよい。
1 廃リチウムイオン電池の処理装置
2 耐熱容器
2A 容器本体
2B 蓋
2a 内筒
2b 外筒
2c 車輪
2d 周面
2e 取っ手
2f ハンガー
2g 排気管
2h 天井面
2j 溝部
2k 下端
2m 取っ手
2n 本体
3 熱処理炉
4 容器搬送装置
4a プッシャー部
4b プルアウト部
4c 爪
7 炉壁
7a 開口部
7b 炉体扉
8(8A~8D) ガスバーナー
11(11A~11D) ノズル
13 温度計
14 圧力計
17 炉床
18 モーター
19 炉床回転装置
21 スライドベース
22 ベース移動装置
22a モーター
22b シャフト
23 炉前室
24 炉前室扉
25 スタンド
27 二次燃焼室
28 排気管
28a 先端
29 ファン
30 ファン
31 煙突
32 温度計
33 ダンパー
34 ガスバーナー
50 電池パック
R 占有空間

Claims (2)

  1. 廃リチウムイオン電池を格納する耐熱容器と、前記耐熱容器を投入及び排出可能な熱処理炉とを備える処理装置を用いて前記廃リチウムイオン電池を焙焼する廃リチウムイオン電池の処理方法であって、
    前記耐熱容器内に前記廃リチウムイオン電池を、前記廃リチウムイオン電池の占有空間内における前記廃リチウムイオン電池の嵩密度が0.3kg/l以上0.8kg/l以下となるように配置し、
    前記熱処理炉内の温度を450℃以上525℃以下の所定温度に調節し、
    前記熱処理炉内の温度が前記所定温度を超えた場合に、前記熱処理炉内に窒素ガス、二酸化炭素又は水蒸気のうち少なくとも1種類の気体を投入すると共に前記熱処理炉内の気体の排気を行い、前記熱処理炉内を冷却することを特徴とする廃リチウムイオン電池の処理方法。
  2. 前記熱処理炉は、円筒状の炉壁を有し、該炉壁の内面に沿って水平方向に燃料を噴出するバーナーと、上面視円形の天井部の中心部に排気管と、上面視円形の天井部の中心部の近傍に温度計を有することを特徴とする請求項1に記載の廃リチウムイオン電池の処理方法。
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