JPH0620710Y2 - 前後輪操舵車の後輪操舵装置 - Google Patents

前後輪操舵車の後輪操舵装置

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JPH0620710Y2
JPH0620710Y2 JP1987149842U JP14984287U JPH0620710Y2 JP H0620710 Y2 JPH0620710 Y2 JP H0620710Y2 JP 1987149842 U JP1987149842 U JP 1987149842U JP 14984287 U JP14984287 U JP 14984287U JP H0620710 Y2 JPH0620710 Y2 JP H0620710Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、前後輪操舵車の後輪操舵装置に係り、特に、
前輪操舵リンク機構に回転シャフトを介して連結される
入力軸と、後輪操舵リンク機構に連結される出力ロッド
を有して、駆動装置により駆動されて後輪の前輪に対す
る舵角比を設定する機械的な舵角比設定装置を備えてな
る前後輪操舵車の後輪操舵装置に関する。
〔従来技術〕
この種の後輪操舵装置は、従来、特開昭61−1630
64号公報,特開昭61−249872号公報等におい
て種々提案されている。
しかして、この種の後輪操舵装置においては、左旋回性
能と右旋回性能を同等に得る必要があるため、車体への
組付に際して、上記舵角比をゼロとしかつ入力軸と出力
ロッドをそれぞれ中立状態(中立状態とは、一方への作
動許容量と他方への作動許容量が略等しい状態をいう)
として、かかる状態の入力軸と出力ロッドを直進状態に
調整してある前輪操舵リンク機構と後輪操舵リンク機構
にそれぞれ連結する必要がある。なお、上記舵角比をゼ
ロに調整することは組付後において駆動装置を作動させ
ることにより可能であるが、入力軸と出力ロッドは互い
に関連して動くものであるため、これらを組付後におい
て再組付することなく共に中立状態に調整することはで
きない。
〔考案が解決しようとする問題点〕
ところで、従来提案されている後輪操舵装置において
は、上記舵角比をゼロに保持しかつ入力軸及び出力ロッ
ドを中立状態に保持する手段が設けられていないため、
当該装置を車体に組付ける際に、上記舵角比,入力軸,
出力ロッドが上記した状態になっていないことが多く、
上記舵角比をゼロとしかつ入力軸及び出力ロッドを中立
状態とする調整が必要である。しかして、車体への組付
時における調整は、作業空間を制約された狭い場所での
作業であり、また入力軸,出力ロッド,駆動装置等をそ
れぞれ動かして行う作業であるため、困難であり、多大
な作業時間を要する。なお、上記した特開昭61−21
9872号公報に示されているように出力ロッドに復帰
スプリング機構を設けたものはあるが、このものでは出
力ロッドを組付時において中立状態に保持できるもの
の、出力ロッドが中立状態に保持されていても上記舵角
比がゼロとなっていると、入力軸が中立状態以外の状態
に保持されていることがあり、この場合においても、上
記舵角比をゼロとしかつ入力軸を中立状態に予め調整す
る必要がある。
本考案は、車体への組付に際して上記舵角比,入力軸,
出力ロッドの各状態を予め調整する必要が全くなくて組
付性の良い後輪操舵装置を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本考案は、前輪操舵リンク機構に回転シャフトを介して
連結される入力軸と、後輪操舵リンク機構に連結される
出力ロッドを有して、駆動装置により駆動されて後輪の
前輪に対する舵角比を設定する機械的な舵角比設定装置
を備えてなる前後輪操舵車の後輪操舵装置において、前
記入力軸をその中立状態に復帰させる復帰スプリング機
構を設けたことに特徴がある。
〔考案の作用効果〕
本考案による後輪操舵装置においては、復帰スプリング
機構により入力軸が中立状態に保持される構成となって
いるため、機械的な舵角比設定装置において後輪の前輪
に対する舵角比がゼロとなるようにセットされていても
いなくても出力ロッドは中立状態に保持される。したが
って、当該装置の車体への組付に際して、上記舵角比,
入力軸,出力ロッドの各状態を予め調整する必要が全く
なく、入力軸を直進状態に調整してある前輪操舵リンク
機構に連結した回転シャフトに連結し、また出力ロッド
を直進状態に調整してある後輪操舵リンク機構に連結す
ることにより、当該装置の車体への組付が完了する。こ
の結果、当該装置の車体への組付完了までに要する作業
時間を大巾に削減することができ、製造コストの低減を
図ることができる。なお、当該装置においては、車体へ
の組付後において上記舵角比がゼロとなっているか否か
を調べる必要があるが、これは入力軸を動かして出力ロ
ッドが動くか否かを調べればよく、極めて簡単に行うこ
とができる。また、仮に、上記舵角比がゼロとなってい
なくても、上記舵角比は駆動装置を作動させることによ
り容易にゼロとすることができるため、さほど作業時間
の増加とならない。
〔実施例〕
以下に本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。
第4図及び第5図は本考案に係る前後輪操舵車の後輪操
舵装置を示していて、この後輪操舵装置はピニオンシャ
フト10を備えた機械的な舵角比設定装置Zとタイロッ
ド11,12を備えた後輪操舵リンク機構RLによって
構成されており、ピニオンシャフト(入力軸)10が特
開昭61−163064号公報にて提案された装置と同
様に回転シャフトRS及び前輪操舵リンク機構FLを介
して前輪WFに連結され、また各タイロッド11,12
が外端にて図示を省略した各ナックルアームを介して後
輪WRに連結されている。なお、各タイロッド11,1
2は内端にて後述する作動ロッド(舵角比設定装置Zの
出力ロッドであり、後輪操舵リンク機構RLのリレーロ
ッドでもある)に各ボールジョイントを介して連結され
ている。
ピニオンシャフト10は、第1図にて示したように、車
体に組付けられるハウジング13にアンギュラベアリン
グ14,15及び偏心スリーブ(外周の軸心に対して内
孔の軸心が偏心している)16を介して組付けらてお
り、アンギュラベアリング14,15により軸方向へ移
動不能かつ回転自在に支持され、偏心スリーブ16によ
り径方向(図示上下方向)へ位置調整可能(ピニオン1
0aとセクタギヤ20aの噛合調整可能)とされてい
る。なお、偏心スリーブ16による径方向への位置調整
は、筒状ボルト17及びロックナット17Aによりピニ
オンシャフト10,アンギュラベアリング14,15及
び偏心スリーブ16が固定される以前に、偏心スリーブ
16を回転することによりなされるようになっている。
第1支持体20は、セクタギヤ20aを有する第1部材
20Aと、これにねじ結合されたリング状の第2部材2
0Bからなり、ハウジング13とこれに螺着されてロッ
クナット21Aにより固定されたキャップ21にアンギ
ュラベアリング22,23を介して組付けられており、
軸方向へ移動不能かつ回動軸線L1回りに回動可能とさ
れている。また第1支持体20の第1部材20Aにはピ
ン24が組付けられ、第2部材20Bには第2支持体3
0が組付けられている。ピン24は先端にて復帰スプリ
ング機構Nのロッド25と係合しており、同機構Nは第
1支持体20及びピニオンシャフト10を第1図及び第
5図に示した位置(中立状態)に弾撥的に復帰させる機
能を備えている。
復帰スプリング機構Nは、第1図及び第6図にて示した
ように、ピン24の係合する切欠25aを有してハウジ
ング13に軸方向へ移動可能に組付けられたロッド25
と、このロッド25上に摺動可能に嵌合された一対のリ
テーナ26A,26Bと、これら両リテーナ26A,2
6B間に張設された圧縮コイルスプリング27(所定の
予備荷重が付与されている)と、ロッド25に設けたス
トッパ部25bと、ロッド25上に設けたストッパ25
Aと、ハウジング13に設けたストッパ部13aと、ハ
ウジング13に螺着されたキャップ28(ロックナット
28Aによって固定されている)によって構成されてい
て、第6図図示状態(第1支持体20及びピニオンシャ
フト10が中立状態にある状態)においては、リテーナ
26Aがストッパ部13a,25bに当接し、またリテ
ーナ26Bがストッパ25Aとキャップ28に当接して
いる。なお、第6図中符号13Aはロッド25を支承す
るブッシュであり、符号13Bはハウジング13に圧入
固定されたキャップを示している。
第2支持体30は、第1図及び第2図にて示したよう
に、リング状に形成されていて、一対のベアリング3
1,32(第2図においては図示省略)を介して第1支
持体20の第2部材20B内に作動ロッド40の軸線L
2回りに回動可能とされている。また第2支持体30に
は、第2支持体30とによりボールジョイントを構成す
るスライダ33が回動及び傾動可能に組付けられてい
る。スライダ33は、外周を球面に形成されていて、中
心に取付孔33aを有しており、同取付孔33aには作
動ロッド40に一体的に設けられて軸線L2に直交する
方向に向けて延びる突起40aが軸方向(突起40aの
延出方向)へ摺動自在かつ回動可能に嵌合している。な
お、第1図はスライダ33の中心O(球面の中心)が第
1支持体20の回動軸線L1上にある状態が示してあ
り、また第2図はスライダ33が上方へ動かされていて
第1支持体20の回動軸線L1からスライダ33の中心
Oまでの垂直距離、すなわちアーム長Aが最大である状
態が示してある。
作動ロッド40は、第2図にて示したように、ブッシュ
41(クリップ42により抜け止めされている)とホイ
ール51及びアンギュラベアリング43,44(ハウジ
ング13に螺着されてロックナット45により固定され
る筒状ボルト46を用いてハウジング13に組付けられ
ている)を介してハウジング13に軸線L2に沿って摺
動自在かつ軸線L2回りに回転可能に軸支されていて、
両端にてボールジョイント47,48を介してタイロッ
ド11,12にそれぞれ連結されており、駆動装置50
により軸線L2回りに回動されるようになっている。
駆動装置50は、第2図及び第3図に示したように、ホ
イール51とウオームシャフト52と電動モータ53か
らなり、作動ロッド40をその軸線L2方向への移動を
許容してその軸線L2回りに回動させる機能を備えてい
る。ホイール51は、内スプラインを有してハウジング
13にベアリング43,44を介して作動ロッド40の
軸線L2回りに回動可能に組付けられていて、内スプラ
インにて作動ロッド40に設けた外スプライン40bに
軸方向へ相対移動可能に嵌合している。ウオームシャフ
ト52は、ホイール51に噛合するウオーム52aを有
してハウジング13にアンギュラベアリング54,55
を介して軸方向へ移動不能かつ回転可能に組付けられて
いて、電動モータ53によって回転されるようになって
いる。電動モータ53は、ハウジング13に組付けられ
ていて、その正転・停止・逆転が車速等に応じて制御さ
れるように構成されている。なお、アンギュラベアリン
グ54,55は筒状ボルト56,キャップ57,ロック
ナット58を用いてハウジング13に組付けられてい
る。
しかして、本実施例においては、第1図,第2図,第7
図及び第8図にて示したように、スライダ33がその取
付孔33aの軸心L3に直交し中心Oを含む第1切断面
C1にて分割されるとともに、取付孔33aの軸心L3
を含み第1切断面C1に直交する第2切断面C2にて分
割されていて4分割体33A〜33Dとされている。ま
た、分割体33A,33Bと分割体33C,33Dの軸
方向の合せ部には取付孔33aに開口する環状凹所33
bが形成されていて、この環状凹所33b内にはリング
状のウェーブスプリング34が組付けられている。ウェ
ーブスプリング34は、環状凹所33b内に軸方向へ圧
縮された状態にて組付けられていて、分割体33A,3
3Bと分割体33C,33Dが軸方向において互いに離
れるように付勢する機能を有している。各分割体33A
〜33Dは同一形状(半円形状)に形成されたものであ
って、第7図にて分割体33Aを例にして示したよう
に、一端に突起33A1を有し他端に突起が嵌入する凹
所33A2を有している。
また、本実施例においては、第1図及び第2図から明ら
かなように、第1支持体20の回動軸線L1が作動ロッ
ド40の軸線L2を含む面Pに対して直交しかつ軸線L
2に対して下方へ所定量lオフセットして設けられてお
り、上記オフセット量lは第1支持体20の図示中立状
態からの最大回動量θ(この回動量は、ピニオンシャフ
ト10の回動量、すなわち前輪WFの最大転舵角によっ
て定まる),同相域及び逆相域において要求される作動
ロッド40の最大軸方向移動量S1,S2(車両の操安
性及び小回り性の設定によってそれぞれ定まる)等を考
慮して決定されていて、同相域の最大移動量S1より逆
相域の最大移動量S2が大きくなっている。
このように構成した本実施例においては、図示しないス
テアリングホイールが回動操作されて前輪操舵リンク機
構FLにより前輪WFが転舵されるのに連動して回転シ
ャフトRSを介してピニオンシャフト10が回転され、
第1支持体20がその回動軸線L1回り(第2図及び第
5図の時計・反時計方向)に回動する。この第1支持体
20の回動時には、第1支持体20の動きがピン24を
介してロッド25に伝わるため、ロッド25はスプリン
グ27のばね力に抗して摺動する。
しかして、この第1支持体20の回動時、突起40aの
延出方向が第2図に示したように上方とされておれば、
前輪WFが車両の右方(又は左方)へ転舵されることに
よりもたらされる第1支持体20の第2図及び第5図図
示反時計方向(又は時計方向)への回動に伴なって突起
40aが第2支持体30及びスライダ33を介して車両
の右方(又は左方)へ押動され、作動ロッド40がその
軸線L2に沿って車両の右方(又は左方)へ移動されて
後輪WRが車両の左方(又は右方)へ転舵される。すな
わち、後輪WRの前輪WFに対する転舵方向が逆相とさ
れる。上記作動において、突起40aがスライダ33を
介して押動されるときには、スライダ33が第2支持体
30に対して相対的に回動しかつ突起40a上をその延
出方向にて摺動する。以上の作動は、第1支持体20の
回動時においてスライダ33の中心Oが第1支持体20
の回動軸線L1より上方にあれば、後輪WRの前輪WF
に対する舵角比に差は生じるものの、同様に得られる
(後輪WRの前輪WFに対する逆相の舵角比は第2図図
示のとき最大である)。
また、作動ロッド40が駆動装置50によって第2図図
示位置から第1図図示位置まで回動されていて、第1支
持体20の回動時においてスライダ33の中心Oが第1
支持体20の回動軸線L1と一致しておれば、前輪WF
が車両の右方又は左方のいずれかの方向へ転舵されて第
1支持体20がいずれの方向へ回動されても、第1支持
体20,第2支持体30及びスライダ33が突起40a
に対して回動するのみで突起40aは全く押動されず、
作動ロッド40はその軸線L2のいずれの方向へも移動
しない。したがって、このときには、前輪WFが転舵さ
れても後輪WRは転舵されない。
更に、作動ロッド40が駆動装置50によって第2図図
示位置から第1図の反時計方向へ180度回動されてい
て、第1支持体20の回動時において突起40aの延出
方向が下方とされておれば、前輪WFが車両の右方(又
は左方)へ転舵されることによりもたらされる第1支持
体20の回動に伴なって突起40aが第2支持体30及
びスライダ33を介して車両の左方(又は右方)へ押動
され、作動ロッド40がその軸線L2に沿って車両の左
方(又は右方)へ移動されて後輪WRが車両の右方(又
は左方)へ転舵される。すなわち、後輪WRの前輪WF
に対する転舵方向が同相とされる。上記作動において、
突起40aがスライダ33を介して押動されるときに
は、スライダ33が第2支持体30に対して相対的に回
動しかつ突起40a上をその延出方向にて摺動する。以
上の作動は、第1支持体20の回動時においてスライダ
33の中心Oが第1支持体20の回動軸線L1より下方
にあれば、後輪WRの前輪WFに対する舵角比に差は生
じるものの、同様に得られる(後輪WRの前輪WFに対
する同相の舵角比は、突起40aの延出方向が下方であ
るとき最大であるものの、逆相の舵角比の最大値よりオ
フセット量lに相当する分だけ小さい)。
ところで、本実施例においては、スライダ33の4分割
体33A〜33Dとスプリング34を組合せてスライダ
の4分割体33A〜33Dを径方向に押し合せるととも
にスプリング34に抗して軸方向に押し合せた状態(第
7図及び第8図にて示した状態)にて第9図にて示した
ように第2支持体30内に第2支持体30に設けた切欠
30a(第9図の紙面に直交する方向の巾が第8図に示
したスライダ33の巾Wよりわずかに大きい)に合せて
嵌め込むとともに90度回転して第2図にて示したよう
にすることにより第2支持体30に組付けた後、スライ
ダの4分割体33A〜33Dによって形成される取付孔
33a内に突起40aを嵌合することにより、スライダ
33,第2支持体30及び突起40aが動力伝達可能に
組付けられている。また、スライダ33,第2支持体3
0及び突起40aが第2図にて示したように組付けられ
ている状態においては、スライダの4分割体33A〜3
3Dがスプリング34によって取付孔33aの軸方向に
付勢されていて、軸方向の合せ部においては互いに離れ
るように、また径方向の合せ部においては第2支持体3
0との球面係合により楔作用に似た作用が得られて互い
に近づくようにされており、スライダの各分割体33A
〜33Dが第2支持体30と突起40aに弾撥的に係合
している。
このように、本実施例においては、スライダ33,第2
支持体30及び突起40aの組付精度をスライダ33を
4分割体33A〜33Dとするとともにスプリング34
を用いることにより高めるものであって各部材の製作精
度を高めて行なうものではないため、各部材の製作精度
を高精度とする必要がなくて、安価に実施できる。ま
た、スライダ33と第2支持体30の組付に際しては、
スライダの4分割体33A〜33Dを径方向及び軸方向
に押し合せてスライダ33を小型化した状態にて第2支
持体30に組付けるものであるため組付性が良く、しか
もかかるスライダ33への突起40aの組付に際して
は、スライダの分割体33A〜33Dが第2支持体30
内にて球面の中心Oに向けて軸方向に動くことにより径
方向に拡開可能であって取付孔33aの径が拡大し得る
ため組付性が良く、スライダ33,第2支持体30,突
起40aの組付は極めて良好に行なうことができる。更
に、スライダ33,第2支持体30及び突起40aが第
2図にて示したように組付けられている状態において上
述したようにスライダの各分割体33A〜33Dが第2
支持体30と突起40aに弾撥的に係合しているため、
スライダ33,第2支持体30,突起40aの各部材間
にガタは全く生じなくて各部材間の動力伝達に際して正
確な作動を得ることができ、また各部材間に良好な摺動
を確保できて円滑な作動を得ることができる。
また、本実施例においては、復帰スプリング機構Nによ
り第1支持体20及びピニオンシャフト10が第1図及
び第5図に示した中立状態に保持される構成となってい
るため、舵角比設定装置Zにおいて後輪WRの前輪WF
に対する舵角比がゼロとなるようにセットされていても
いなくても、すなわち作動ロッド40が第1図に示した
状態にセットされていても第2図に示した状態にセット
されていても、作動ロッド40は第2図にて示したよう
に(突起40aの突出方向は図と一致しないこともあ
る)中立状態に保持される。したがって、当該装置の車
体への組付に際して、後輪WRの前輪WFに対する舵角
比,ピニオンシャフト10,作動ロッド40の各状態を
予め調整する必要が全くなく、ピニオンシャフト10を
直進状態に調整してある前輪操舵リンク機構FLに連結
した回転シャフトRSに連結し、また作動ロッド40を
直進状態に調整してある後輪操舵リンク機構RL(両タ
イロッド11,12)に連結することにより、当該装置
の車体への組付が完了する。この結果、当該装置の車体
への組付完了までに要する作業時間を大巾に削減するこ
とができ、製造コストの低減を図ることができる。な
お、当該装置においては、車体への組付後において後輪
WRの前輪WFに対する舵角比がゼロとなっているか否
かを調べる必要があるが、これはステアリングホイール
を回転してピニオンシャフト10を回転させ作動ロッド
40が軸方向に動くか否かを調べればよく、極めて簡単
に行うことができる。また、仮に、後輪WRの前輪WF
に対する舵角比がゼロとなっていなくても、この舵角比
は駆動装置50を作動させることにより容易にゼロとす
ることができるため、さほど作業時間の増加とならな
い。
上記実施例においては、セクタギヤ20aを有する第1
支持体20にピン24を組付け、同ピン24を復帰スプ
リング機構Nのロッド25に係合させて、復帰スプリン
グ機構Nにより第1支持体20及びピニオンシャフト1
0が中立状態に復帰するようにしたが、セクタギヤ20
aを有する第1支持体20の第1図下端に更にセクタギ
ヤを設けて、同セクタギヤを第10図に示した復帰スプ
リング機構Naのラックロッド61に係合させ、この復
帰スプリング機構Naにより第1支持体20及びピニオ
ンシャフト10が中立状態に復帰するようにしてもよ
い。なお、ピニオンシャフト10と復帰スプリング機構
Naの配置は上下逆にして実施することも可能である。
復帰スプリング機構Naは、ラック歯61aを有するラ
ックロッド61と、このラックロッド61と一体のロッ
ド62と、このロッド62上に摺動可能に嵌合された一
対のリテーナ63A,63Bと、これら両リテーナ63
A,63B間に張設された圧縮コイルスプリング64
(所定の予備荷重が付与されている)と、ロッド62に
設けたストッパ部62aと、ロッド62上に設けたスト
ッパ62Aと、ハウジング13に設けたストッパ部13
bと、ハウジング13に螺着されたキャップ65(ロッ
クナット65Aによって固定されている)によって構成
されていて、第10図図示状態(第1支持体20及びピ
ニオンシャフト10が中立状態にある状態)において
は、リテーナ63Aがストッパ部13b,62aに当接
し、またリテーナ63Bがストッパ62Aとキャップ6
5に当接している。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る後輪操舵装置の要部縦断側面図、
第2図は同縦断正面図、第3図は第2図のIII−III線に
沿う断面図、第4図は本考案に係る後輪操舵装置の平面
図、第5図は同正面図、第6図は復帰スプリング機構の
拡大正面図、第7図はスライダの平面図、第8図は同縦
断面図、第9図は第2支持体とスライダの組付工程を示
す図、第10図は復帰スプリング機構の変形例を示す拡
大正面図である。 符号の説明 10……ピニオンシャフト(入力軸)、40……作動ロ
ッド(出力ロッド)、50……駆動装置、FL……前輪
操舵リンク機構、RS……回転シャフト、RL……後輪
操舵リンク機構、Z……舵角比設定装置、N,Na……
復帰スプリング機構、WR……後輪、WF……前輪。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】前輪操舵リンク機構に回転シャフトを介し
    て連結される入力軸と、後輪操舵リンク機構に連結され
    る出力ロッドを有して、駆動装置により駆動されて後輪
    の前輪に対する舵角比を設定する機械的な舵角比設定装
    置を備えてなる前後輪操舵車の後輪操舵装置において、
    前記入力軸をその中立状態に復帰させる復帰スプリング
    機構を設けたことを特徴とする前後輪操舵車の後輪操舵
    装置。
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