JPH06206007A - 上方に突出する蓋拡張部を備えたマイクロ遠心分離機チューブおよび容器開蓋方法 - Google Patents

上方に突出する蓋拡張部を備えたマイクロ遠心分離機チューブおよび容器開蓋方法

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JPH06206007A
JPH06206007A JP5109110A JP10911093A JPH06206007A JP H06206007 A JPH06206007 A JP H06206007A JP 5109110 A JP5109110 A JP 5109110A JP 10911093 A JP10911093 A JP 10911093A JP H06206007 A JPH06206007 A JP H06206007A
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tube
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microcentrifuge tube
opening
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JP5109110A
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Inventor
Daniel Perlman
ダニエル・パールマン
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Brandeis University
Original Assignee
Brandeis University
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    • B01L3/50Containers for the purpose of retaining a material to be analysed, e.g. test tubes
    • B01L3/502Containers for the purpose of retaining a material to be analysed, e.g. test tubes with fluid transport, e.g. in multi-compartment structures
    • B01L3/5021Test tubes specially adapted for centrifugation purposes
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 容易に蓋を開くことができ、異物の混入する
おそれのない実験用サンプル容器を提供する。 【構成】 チューブ11にヒンジ16を介して連結され
た蓋14の上面に、蓋拡張部24を傾斜して設ける。蓋
14の下面とシール部20が、チューブ11のフランジ
12の上部表面および内周面22と摩擦によってシール
を形成する。蓋14は、蓋拡張部24の下面25を上向
きに指で押すことにより開かれる。このとき、チューブ
11と蓋14たが接触していた面に触れることはないの
で、異物混入は生じない。また、蓋拡張部24は、識別
マークを記入する部分や、チューブを取り出すときの把
手としても便利である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、開くのを容易にした実
験用サンプル容器(たとえば、マイクロ遠心分離機チュ
ーブ)用の蓋の構成および容器開蓋方法に関する。
【0002】
【従来の技術】マイクロ遠心分離機チューブは、樹脂製
の小さなチューブであり、一般的には先細で、円すい形
または円筒形で、一端が閉じられている。チューブの容
量は0.2〜2.0 ml であり、遠心分離中は一般的には、自
重の1000倍(1000G)以上の力に耐えられる構造である。
このようなチューブは、バイオテクノロジーの実験にお
いて、放射線同位物質を取り扱い、生化学物質の保管、
生化学の反応、異物混入のない無菌サンプルの取り扱い
のための容器として、広く用いられている。それらは、
しっかりはまり込む蓋を有しており、蓋の寸法・形状
は、チューブの開口部の周囲を護り、覆い、チューブの
内部を無菌状態に保つのに役立っている。蓋は一般には
湾曲自在なヒンジによってチューブに取り付けられてお
り、抵抗する摩擦力に対抗して下方に押し込むことによ
って、チューブを密閉する。この密閉手段では、蓋の下
面の環状シール部は、チューブ開口部の内側にはまるシ
ールが形成されており、チューブの中に下方へ圧力が加
えられ押さえられる。蓋は、効果の点では多様な多くの
手段によって、誤って開かれないようにされている。こ
れらの手段には、チューブの蓋に摩擦力ではまり込むも
の、チューブに設けられたリップフランジから蓋(ある
いは蓋カバー)を護る蓋と一体の“引っかけ“、あるい
はまた、蓋が閉じられた後は滑ってある部分に掛かる分
離した蓋クランプがある。このようなチューブの例は、
最新の1992ー1993年版の化学機器カタログに開
示され、販売のために広告されている。
【0003】密閉された、あるいは密閉・固定された蓋
を緩め開くのに続いて助けとなるため、蓋ヒンジと対向
する一般的に平らな蓋は、チューブのリップフランジの
外径からはみ出して水平方向に一般的には広げられて、
標準的な持ち上げタブを形成する。親指、親指のつめ、
あるいは、開き道具を用いて、このタブを上方に持ち上
げる。米国特許第4858502号のウオルバルグ(Wa
rburg)は、マイクロ遠心分離機チューブを開くように構
成された特殊な開きツールを開示している。このツール
は凹部と他の形状をふくみ、蓋の持ち上げタブにかみ合
い、それによって、チューブを開くことができる形状で
ある。
【0004】マイクロ遠心分離機チューブを開く手順
は、指およびまたは蓋持ち上げタブの下面に接するツー
ルによってチューブ内のサンプルへの異物混入を及ぼす
かもしれない。たとえば、本出願の発明者が気がついた
ように、指、または指のつめを持ち上げタブの下に挿入
して蓋に上向きの力を加えると、蓋が開くときに、指お
よびまたは指のつめは、蓋下面の環状シール部に不注意
によって接触するかもしれない。チューブを開くときの
指、たとえば親指と、蓋との相対的な動きを分析する
と、蓋の“スナップ"が開き、ヒンジを支点として逆向
きに回転するとき、回転する蓋と指との間の接触角が急
に小さくなることによって、このようなあっては困る不
注意による接触を引き起こす。そして、蓋を再び閉じる
ことによって、指からチューブのなかへ異物の混入が起
こりうる。たとえ、外科用の手袋を用いても、何本かの
マイクロ遠心分離機チューブを開く間に相互に混入を起
こさないことを保証できない。米国特許第485850
2号のウオルバルグの容器開きツールは、マイクロ遠心
分離機チューブがチューブを開く過程での異物混入の発
生を減じる。しかしながら、本出願人の発明者が気付い
たように、液の跡や混入物質がデバイスの凹部に入る
と、このような物質は蓋持ち上げタブの下面に付着する
かもしれない。この付着部分から、その後にチューブを
閉じてチューブと蓋の下面が接触するうちに、チューブ
内への異物の移動が起こるかもしれない。
【0005】
【発明の要旨】本出願の発明者人は、上記のマイクロ遠
心分離機チューブの蓋に付属構造物を付け加えることに
よって上記の問題点の大部分を解決でき、新たな利点が
得られることを、知見した。付属構造物を付け加えるこ
とによって、チューブの開口部が、蓋側縁、蓋持ち上げ
タブ、および蓋下面の環状シール部を含む蓋の側面や下
面のいかなる部分とも接触する危険がなくなる。
【0006】本発明により、マイクロ遠心分離機チュー
ブのような実験用サンプル容器が提供され、この容器
は、円形の開口部と、これと寸法が対応し、ヒンジまた
はつなぎ綱を有し、容器を摩擦によって固定しシールす
る蓋を備える。蓋はチューブの開口部の周囲をシールし
覆い、チューブの内部に一切の異物混入が生じない、寸
法・形状である。蓋の下面は下向きに延び、チューブ開
口部の内面においてシールを形成するのに適した環状部
を形成する。チューブはまた、上方へ突出し、蓋の上面
に適当に形成された少なくとの一つの蓋拡張部を有する
蓋を備え、親指の圧力または他の適当な機械的圧力を、
一般的にはチューブの縦軸方向にヒンジに向けて、蓋拡
張部の表面に加えると、蓋の側面あるいは下面と物理的
な接触を生じることなく、蓋はシールされた容器から緩
み、外れる。
【0007】したがって、本発明の第1の特徴は、マイ
クロ遠心分離機チューブが、蓋から上方へ延びる拡張部
を有する蓋を備えることにある。この拡張部は、蓋拡張
部の表面に圧力を加えることによって、蓋がチューブか
ら外れるのを助けるような形状・配置である。
【0008】好ましい実施例では、立てて見たときに、
マイクロ遠心分離機チューブが、上部表面を有する周壁
によって形成される上部開口部をもつ容器と、蓋とを備
える。蓋は、下面と、下面に続いて位置し、下面より下
方に広がる下部環状シール部とを有するシール壁を含
む。蓋の環状シール部はチューブの上部開口部内にはま
り込むのに適しており、チューブの内周壁面と組み合っ
てしてシールする一方、蓋の下面がチューブの上部表面
と組み合う(好ましくはさらにシールする)のに適してい
る。蓋を閉じ、立ててチューブを見たときに、蓋は上面
と、この上面から上方に広がる蓋拡張部を有し、蓋拡張
部は、蓋の環状部が容器の開口部の内部に摩擦によって
保持されるとき、蓋拡張部の表面に圧力を加えることに
よって、この環状部が上部開口部から外されことが可能
であるような形状・配置である。
【0009】他の好ましい実施例では、蓋拡張部は、標
準的な手順で熱過塑性のマイクロ遠心分離機チューブと
一体に成形される。蓋を閉じ、立たせたチューブを見た
とき、蓋拡張部は上方へ突出部(好ましくは、蓋上部表
面の形成する略水平の平面から20〜80度傾斜する)
を有する。蓋拡張部は、平らまたは曲がったフラップ、
角状の突起、その他蓋の上面からの物理的な拡張という
形状にし、型成形樹脂を用いて製作される。好ましく
は、マイクロ遠心分離機チューブは、ヒンジまたはつな
ぎ綱をもつ蓋とともに構成される。このような蓋につい
ては、蓋拡張部の上部は一般にヒンジまたは綱から傾い
ている。また、好ましくは、ヒンジまたはつなぎ綱をも
つ蓋に関し、蓋拡張部は蓋の半分のうちヒンジから遠い
方に取り付けられる。このように、従来の持ち上げタブ
上またはその近傍に取り付け、相対的にヒンジ(力学的
には、蓋の支点である)から遠ざけることによって、て
この作用を増大させることができる。このてこの作用に
よって、容器を開くのが容易になる。上部がヒンジから
傾斜した位置にある蓋拡張部の下面に指で圧力を加える
と、加えられた力の成分は上方を向き、それゆえ、ヒン
ジと対向する蓋の縁を持ち上げるのを助ける。蓋が緩
み、ヒンジを支点として逆回転するとき、指は蓋拡張部
に触れ続けようとし、蓋下面とマイクロ遠心分離機チュ
ーブの異物混入が避けられる。
【0010】また、好ましくは本発明の特徴に含まれ、
異物混入を防ぐのに役立つのは、一般的には平らな蓋を
有する従来のマイクロ遠心分離機チューブにおいて用い
られる(上記の)標準の蓋タブの存在である。この標準の
蓋タブは、マイクロ遠心分離機チューブのリップフラン
ジを越えて水平方向に 1/16 〜 1/8 インチ広がり、本発
明の蓋取り付け位置を越えて広がる。すなわち、蓋拡張部
は蓋持ち上げタブの側縁から入り込んでいる。さらに、
持ち上げタブは蓋拡張部と協働して指止めを形成し、蓋
を開くときに誤って指が滑って蓋の側縁の上を触れない
ようにし、したがって、指によって蓋の下面に異物が混
入しないようにする。つまり、本発明において、標準の
蓋持ち上げタブの上面は、指によってマイクロ遠心分離
機チューブに異物が混入するのを防ぐのに役立つという
新たな機能を果たす。指だけが蓋の上面に位置する構造
物にのみ触れ、この表面より下のものには一切触れず、
したがって、蓋の環状部に確実に触れないように、チュ
ーブは構成されている。
【0011】本発明は、マイクロ遠心分離機チューブの
ような閉じた容器に蓋拡張部を有する点にも特徴があ
る。拡張部は、フラップや他の上向きに傾いた物理的な
蓋拡張部であり、マイクロ遠心分離機チューブの本体よ
りも物理的に利用しやすいときに、蓋拡張部を(したが
って、閉じた容器を)2本の指でしっかりつかむことが
できるのに十分な寸法である。たとえば、チューブが氷
浴中に浸されたり、マイクロ遠心分離機のロータ内やマ
イクロ遠心分離機チューブの保管ラック内にそのリップ
フランジによって掛けられたときに、蓋拡張部はチュー
ブをつかんだり、持ち上げたり、移動したりするのに便
利な把持部となる。
【0012】好ましい実施例では、蓋拡張部は蓋の上部
において、上向きに傾斜した平面状、曲面状、丸状のフ
ラップあるいは角状の突起の形である。蓋拡張部は少な
くとも1/4インチの長さであり、人の手で都合良くつか
まれる。
【0013】好ましくは、蓋拡張部フラップの上部はヒ
ンジから傾斜しており、すなわち、拡張部はヒンジとは
鈍角をなす。
【0014】本発明の他の特徴は、マイクロ遠心分離機
チューブのような閉じた容器の蓋拡張部であり、蓋拡張
部は、上向きに傾斜したフラップあるいは蓋の物理的な
他の上向きの拡張部を有し、拡張部は、サンプル識別の
ためのマーキングに適した寸法、形状、形勢、表面仕上
げである。
【0015】好ましくは、蓋拡張部は平面または緩やか
な曲面の樹脂製のフラップを有し、その曲率半径は少な
くとも約1/4インチであり、その表面積は少なくとも1/1
6平方インチであり、それによって、サンプル識別の記
入、例えば、数字や文字を手書きすることができる。
【0016】好ましくは、蓋拡張部は平面または緩やか
な曲面のフラップを有し、少なくともフラップの一面
は、マット仕上げ、または、他の類似した表面であり、
その表面は、手書きのサンプル識別マークのような証印
を、個々のマイクロ遠心分離機チューブ自体に保持する
ことはできる。
【0017】さらに、本発明の特徴は、マイクロ遠心分
離機チューブのような閉じた容器を開き、その内部を無
菌または異物混入のない状態に保つための方法である。
この方法により、蓋を有する閉じた容器を提供する。上
面と下面が、容器開口部を覆い、周囲をシールする形状
であり、上面には上向きに傾いた物理的な蓋の拡張部
(蓋拡張部)が形成され、蓋拡張部に圧力が加えられる
と、蓋は、蓋の下部に触れることなく、また、異物混入
することなく、緩み、蓋が外れるか、または、ヒンジを
支点に蓋が回転し、蓋の下面と容器の内部に触れること
なく、また異物混入することなく、蓋が開く。
【0018】本発明に係る蓋拡張部は、マイクロ遠心分
離機チューブのような、摩擦で固定され、周囲がシール
された蓋付きの容器を開く進歩した手段を提供する。蓋
を開く特殊なツールを不要にする一方、蓋拡張部はま
た、その下面を用いることにより、指のつめをもちい
て、蓋を持ち上げ取り外す代わりになる。本発明の有用
性は、ウオルバルグが米国特許第4858502号で概
説しているマイクロ遠心分離機チューブ用の特殊な開き
具についての問題の議論から、さらに理解されよう。
【0019】すなわち、“チューブを用いるとき蓋の内
部が何物にも触れなことが重要である。なぜなら、酵素
または他の一般にそのようなチューブに存在する化学物
質は、人の手または人が触れた物に存在する混入物(た
とえばRNA酵素とプロト酵素)に敏感であるからであ
る。さらに、ある反応において用いるときには、マイク
ロ遠心分離機チューブを常に特別の温度(たとえば−2
0°C〜0°C)に保たなければならないことがある。
この状態を変えることなく素早くチューブを開くことが
役にたつ。好ましくは、開き具は蓋の内部にふれず、し
たがって、チューブの内容物に異物混入を生じない。た
とえば、ラックに保持されたときであっても、素早くチ
ューブを開くことができる。したがって、チューブはチ
ューブの温度が乱されることなく開けられる。開き具
は、蓋を急激に開くのではなく、むしろゆっくりチュー
ブから取り外すようにして用いることができる。このよ
うにすることによって、チューブ内の圧力が急激に減じ
たときに発生して内容物が空中に浮遊する煙霧は、発生
しない。このような煙霧の発生は、チューブ内に放射性
同位物質溶液があるときや、バクテリアやウイルスの溶
液がチューブ内にあるときには、非常に危険なことにな
りうる。さらに、開き具は、マイクロ遠心分離機チュー
ブを開くときに、蓋の形を壊したり、変形したりするこ
とはない。"と概説されている。
【0020】本出願の発明者は、ある種の合成または分
析過程において、DNA連鎖(PCR)のDNA重合酵素
の合成拡大に限らず、たとえば、実父確定や犯罪調査に
おけるDNAサンプルの法的調査においても同様に、マ
イクロ遠心分離機チューブの中への異物サンプル混入の
可能性がないようにしなければならないことを、指摘す
る。本発明は、開くときにチューブの蓋の下面に指が接
触するのを防ぐので、サンプルへの異物混入を生じない
という手順の品質保証を高めることに用いることができ
る。従来技術のマイクロ遠心分離機チューブを開くと
き、直接の経路と間接の経路の両方から、サウンプルへ
の異物混入が起こりうるし、また、実際に起こる。後者
の間接の経路の例としては、米国特許第4858502
号のウオルブルグの容器開き具では、繰り返し使用され
ると、十分に異物混入が起こる可能性がある。すなわ
ち、開き具が次々と蓋の下面と物理的にかみ合ううち
に、一方のチューブから他方のチューブに物質が移動
し、物質は蓋の開け閉めを繰り返すうちに、チューブの
なかに移動する。しかしながら、本発明に関しては、容
器の開放時に蓋との物理的な接触は制限されており、上
方へ突き出ている蓋拡張部だけで接触する。
【0021】本発明の蓋拡張部の利点は、一般のヒンジ
付きの樹脂製の蓋においてみかける公知の(水平方向に
配置された)蓋開放タブと比べると、いくらか余分に出
費することで手にいれることがでる。たとえば、水平方
向タブは、全体の包装において、その影響はないか、あ
ってもわずかであり、コストは変わらないか、その分の
わずかな上載せにすぎない。一方、蓋拡張部は容器全体
の高さを大きくし、それによって、コスト高要因とな
る。それにもかかわらず、本発明においては、蓋の高さ
が幾分大きくなることによって、蓋拡張部を用いること
ができ、マイクロ遠心分離機チューブのようなある種の
容器を、手を媒介として開くことに伴うサンプルへの異
物混入を減らし、なくすことができると認められてい
る。
【0022】本発明はまた、チューブがリップフランジ
によってマイクロ遠心分離機ロータや保管ラックの中に
保持されたり、氷浴中にひたされるときのように、特
に、見えるところにチューブの蓋だけが露出していると
きに、マイクロ遠心分離機チューブの把手手段を提供す
るので役立つ。
【0023】実質的に平面または緩やかな曲面のマーキ
ング可能な表面(たとえば、マット仕上げ、塗装仕上
げ、エッチング仕上げのポリオレフィン熱過塑性表面)
が形成されたときには、蓋拡張部はまた、サンプルの記
録、識別のマーキング、追跡に役立つ手段を提供する。
【0024】発明の他の特徴と利点は、この明細書にお
いて以下に記載の好ましい実施例、例にすぎないが、と
特許請求の範囲とから明らかになるであろう
【実施例】以下に、図1から図5に示した本発明の一実
施例に係るマイクロ遠心分離機チューブについて詳細に
説明する。
【0025】マイクロ遠心分離機チューブ10(長さ約
1 1/2 インチ、直径約 7/16 インチ)は、一般的には不
純物を含まないポリプロピレンやポリエチレンから射出
成形され、チューブをマイクロ遠心分離機のロータや保
管ラックに支持するのに用いるリップフランジ12を有
する。一般的には、マイクロ遠心分離機チューブは、蓋
14(図5参照)と組み合うのに適した上部表面13(上
部開口部15を形成する)を有する容器11から形成さ
れる。蓋14は、蓋ヒンジ16と蓋持ち上げタブ18
(従来は、本発明以外のマイクロ遠心分離機チューブに
おいて、指のつめまたは容器開きツールで容器をあける
ための蓋持ち上げ手段として用いられている)と、蓋側
縁19と、環状蓋シール部20(蓋14の下部にある)を
含み、環状蓋シール20は水を通さない密閉の(あるい
は無菌の)摩擦シールをチューブ10の内周面22とと
もに形成する。特に、蓋14は、上部表面13と組み合
う(下部環状シール部20に続く)下面17を有する。蓋
拡張部24は、本発明の主題であるが、蓋ヒンジ16か
ら遠い方の蓋14の半分の部分において、蓋14の上面
に取り付けられる。蓋拡張部24の上面26は、蓋ヒン
ジ16から鈍角28をなして傾斜しており、蓋拡張部2
4の下面25を(図1,2において、それぞれ矢印30で
示された方向に)押すと、上向きの力の成分が生じて、
蓋14を緩め、容器を開く。蓋拡張部24の幅32(図
4参照)は、蓋14の幅のある一部分だけに渡るように
選んでさしつかえない。上記構成は、もし使いたいので
あれば、米国特許第4858502号のウオルバルグ
(Warburg)のデザインに由来する開きツールを用いるこ
とを妨げない。このようなツール(図示せず)は、蓋拡張
部24を収容できるだけの頭部スペースを有しており、
前から後ろへ蓋14の上を(図4において、矢印34で
示す方向に)滑らすことができ、そして、蓋持ち上げタ
ブ18の下側にかみ合いながら、蓋拡張部24の両側に
位置する蓋14の二つの側面36にかかって力を作用す
る。蓋24の幅32と長さ38は、指の操作、すなわ
ち、蓋拡張部24を押し付けたりつかんだりするのを容
易にするため、好ましくは、1/4インチまたはそれ以上
に選択される。蓋拡張部24の表面25,26の一方ま
たは両方は、本質的には平らな幾何形状であって、マッ
ト仕上げ、すなわち、型成形工程に続いて表面の部分修
正が施され、個々のマイクロ遠心分離機サンプルチュー
ブに印を付けたり区別するのを容易にし、蓋拡張部24
における接着性とインクののりを改良する。蓋拡張部2
4は、一般的には蓋ヒンジ16から遠い方の蓋14の表
面の半分の部分に取り付けられる。てこの作用で力を増
大するために付属品をこのような位置に取り付けること
によって、蓋拡張部24となす鈍角28と組み合わさっ
て、蓋14を緩めてマイクロ遠心分離機チューブ10を
あけるのを容易になる。
【0026】ここに開示された上向きに傾斜した蓋拡張
部24を有するヒンジ止めされた蓋14を備えた摩擦に
よってシールされたマイクロ遠心分離機チューブ10を
実際にあけるときには、チューブ10は、オペレータの
手の中、マイクロ遠心分離機チューブ保管ラック42
(図5参照)、または、チューブ10を動かなくするとと
もに蓋をあけることを妨げない他の保持手段によって、
保持される。指の圧力、すなわち、親指の圧力は、蓋拡
張部24に対して一般的には蓋ヒンジ15の方向に加え
られ、蓋14を緩めて容器をあける。
【0027】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、その他種々の態様で実施することが可能で
ある。たとえば、上記実施例では、蓋拡張部24は、平
らなフラップ形状であるが、丸みをおびたフラップとし
ても、また角状の突起としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施例に係る閉じられた状態のマ
イクロ遠心分離機チューブ、蓋、蓋拡張部の斜視図を示
す。
【図2】 図1のチューブ、蓋、蓋拡張部の縦断面図を
示す。
【図3】 図1のチューブ、蓋、蓋拡張部の正面図を示
す。
【図4】 図1の蓋と蓋拡張部の上平面図を示す。
【図5】 開いた状態のマイクロ遠心分離機チューブ、
蓋、蓋拡張部を保持する保管ラックの断面図を示す。
【符号の説明】
10 チューブ 11 容器 12 フランジ 13 上部表面 14 蓋 15 開口部 16 ヒンジ 17 下面 18 タブ 19 側縁 20 シール部(環状部) 22 内周面 24 蓋拡張部(突出部) 25 下面(表面) 26 上面(表面) 28 鈍角 30 矢印 32 幅 34 矢印 36 側面 38 長さ 42 保管ラック

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蓋(14)を備えるマイクロ遠心分離機チ
    ューブであって、 蓋(14)は、その上方へ突出する蓋拡張部(24)を有
    し、 蓋拡張部(24)は、蓋拡張部(24)の表面(25)に圧力
    を加えることによって蓋(14)がチューブ(10)から外
    れるように形成され配置されていることを特徴とするマ
    イクロ遠心分離機チューブ。
  2. 【請求項2】 内周面(22)によって形成される上部開
    口部(15)を有し、上部表面(13)を有する容器(11)
    と、 蓋(14)とを備え、 蓋(14)は、下面(17)と、下面(17)に続いて位置
    し、下面(17)から下方に延びる下部環状シール部(2
    0)とを備え、 下部環状シール部(20)は、上部開口部(15)内にはま
    り込み、内周面(22)の一部とシールを形成するように
    組み合うのに適し、下面(17)は上部表面(13)と組み
    合うのに適し、 蓋(14)は、さらに、上面と、上面から上方へ延びる蓋
    拡張部(24)とを備え、環状シール部(20)が上部開口
    部(15)内に保持されるとき、蓋拡張部(24)の表面
    (25)に圧力を加えると、環状シール部(20)を開口部
    (15)から外すことが可能であることを特徴とするマイ
    クロ遠心分離機チューブ。
  3. 【請求項3】 上記チューブ(10)は円形状の開口部
    (15)を有する容器(11)と、開口部(15)と同寸法で
    あって摩擦によって固定され、シールされる蓋(14)と
    を備え、蓋(14)は開口部(15)の周囲を覆い、チュー
    ブ(10)の内部への一切の混入を防ぐ寸法・形状であ
    り、 チューブ(10)を立てて見たとき、蓋(14)は少なくと
    も1つの上方へ突出する一体的に形成された蓋拡張部
    (24)を備え、蓋拡張部(24)は、機械的圧力が蓋拡張
    部(24)に加えられて蓋(14)の側面や下面において一
    切の接触がなくなるときに、蓋(14)が緩んで容器(1
    1)から取り外されることが可能なように、蓋(14)の
    上部に形成され位置することを特徴とする請求項1記載
    のマイクロ遠心分離機チューブ。
  4. 【請求項4】 上記蓋(14)の下側が、下方へ延びる環
    状部(20)を形成し、この環状部(20)は円形の開口部
    (15)内にはまり込んで密閉する形状であることを特徴
    とする請求項3記載のマイクロ遠心分離機チューブ。
  5. 【請求項5】 上記蓋(14)がヒンジ(16)またはつな
    ぎ綱によって上記チューブ(10)に取り付けられること
    を特徴とする請求項1記載のマイクロ遠心分離機チュー
    ブ。
  6. 【請求項6】 上記蓋拡張部(24)が、チューブ(10)
    を閉じた状態で立てて見るとき、上記蓋(14)から上方
    への突出部から構成され、蓋拡張部(24)が蓋(14)の
    表面を形成する水平面から20〜80度傾斜した角度を
    なすことを特徴とする請求項1記載のマイクロ遠心分離
    機チューブ。
  7. 【請求項7】 上記蓋(14)がヒンジ(16)またはつな
    ぎ綱によってチューブ(10)に取り付けられ、上記蓋拡
    張部(24)の上部がヒンジ(14)またはつなぎ綱から離
    れてた位置で傾斜されることを特徴とする請求項1記載
    のマイクロ遠心分離機チューブ。
  8. 【請求項8】 上記蓋拡張部(24)が熱可塑性のマイク
    ロ遠心分離機チューブ蓋(14)と一体成形されることを
    特徴とする請求項1記載のマイクロ遠心分離機チュー
    ブ。
  9. 【請求項9】 上記蓋拡張部(24)が、蓋(14)の上面
    にそれぞれ設けられる、平らなフラップ、曲がって丸味
    をおびたフラップ、および角状の突起を含むグループか
    ら選ばれた形状であることを特徴とする請求項1記載の
    マイクロ遠心分離機チューブ。
  10. 【請求項10】 上記蓋拡張部(24)は、少なくとも 1
    /4 インチの長さであることを特徴とする請求項1記載
    のマイクロ遠心分離機チューブ。
  11. 【請求項11】 上記蓋拡張部(24)は、フラップの形
    状であり、少なくともフラップの片面が証印あるいはサ
    ンプル識別マーキングを受け入れ保持することができる
    表面(25,26)を形成することを特徴とする請求項1
    記載のマイクロ遠心分離機チューブ。
  12. 【請求項12】 上記蓋(14)がヒンジ(16)またはつ
    なぎ綱によって上記チューブ(10)に取り付けられ、上
    記蓋拡張部(24)がヒンジ(16)から遠い方の蓋(14)
    の半分の部分に取り付けられることを特徴とする請求項
    1記載のマイクロ遠心分離機チューブ。
  13. 【請求項13】 上記蓋(14)の上面に上記蓋拡張部
    (24)を取り付ける位置が、蓋(14)の側縁(19)から
    はいり込んでいることを特徴とする請求項1記載のマイ
    クロ遠心分離機チューブ。
  14. 【請求項14】 内部へは一切の混入を生じることな
    く、閉じられた容器(11)を開く方法であって、 その手順が、 蓋(14)を有する容器(11)であって、蓋(14)の下面
    (17)が容器(11)の開口部(15)を摩擦によって周囲
    をシールする形状であり、蓋(14)は蓋(14)の上面か
    ら上方へ延びる少なくとも1つの拡張部(24)を備える
    容器(11)を準備し、 拡張部(24)に力を加えることにより、蓋(14)の下面
    (17)に触れることなくを蓋(14)を緩め、 蓋(14)の下面(17)に触れることなく容器(10)から
    蓋(14)を取り外すことを特徴とする容器を開く方法。
JP5109110A 1992-05-11 1993-05-11 上方に突出する蓋拡張部を備えたマイクロ遠心分離機チューブおよび容器開蓋方法 Pending JPH06206007A (ja)

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