JPH0620419A - 浮上型磁気ヘッド装置 - Google Patents

浮上型磁気ヘッド装置

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JPH0620419A
JPH0620419A JP19628492A JP19628492A JPH0620419A JP H0620419 A JPH0620419 A JP H0620419A JP 19628492 A JP19628492 A JP 19628492A JP 19628492 A JP19628492 A JP 19628492A JP H0620419 A JPH0620419 A JP H0620419A
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JP19628492A
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Takashi Watanabe
隆 渡辺
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スライダの小型化に際して磁気ヘッド素子の
磁気記録媒体に対する低浮上化を可能となす浮上型磁気
ヘッド装置を提供する。 【構成】 磁気ヘッド素子が少なくとも三本のレールが
形成されたスライダに一体化されてなる浮上型磁気ヘッ
ド装置である。中央のレールが他のレールより走行方向
後端に向かって長尺とされている。磁気ヘッド素子が中
央のレールの走行方向後端側に巻線溝を露出して取り付
けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハードディスクドライ
ブ装置等に用いられる浮上型磁気ヘッド装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ハードディスクドライブ等のデ
ィスク状磁気記録媒体(以下、磁気記録媒体と略称す
る。)に対して情報信号を記録/再生する浮上型磁気ヘ
ッド装置は、前述の磁気記録媒体に対して微小な間隙を
持って浮上させる必要性のあることから、高速回転する
磁気記録媒体表面に発生する空気流を受けて揚力(いわ
ゆる静圧或いは浮上力と称されるものである。)を発生
するためのエア・ベアリング・サーフェス(以下、AB
Sと略称する。)を設けた基体、所謂スライダと、その
スライダの磁気記録媒体対向面に磁気ギャップgを臨ま
せて配設される、磁気ヘッド素子とから構成されてい
る。
【0003】かかる浮上型磁気ヘッド装置として、例え
ば、図6に示す如くスライダに別途作製したバルク型の
磁気ヘッドを埋め込んでなるコンポジット型の浮上型磁
気ヘッド装置等が提案されている。このコンポジット型
の浮上型磁気ヘッド装置において、スライダ21の磁気
記録媒体と対向する一面(以下、対向面と略称する。)
21aには、該スライダ21の長手方向、すなわち前記
図6中矢印Xで示す空気導入方向に沿って前記対向面2
1aの空気流入端21bから空気流出端21cに亘って
空気流入用溝23及び前述したABS24a、25aを
設けてなるレール(又は、スライダレールと称され
る。)24、25が設けられている。
【0004】すなわち、前記対向面21aの略々中央部
には、前述した磁気記録媒体表面に発生する空気流を導
入するための断面矩形状の溝として空気流入用溝23が
形成されており、該空気流入用溝23内に前記空気流を
導入することにより該スライダ21の浮上姿勢を安定せ
しめることができる。また前記空気流入用溝23の両側
には、やはり前述の空気流を導入して磁気記録媒体に対
して該スライダ21を微小な間隙を持って浮上せしめる
ために、磁気記録媒体と対向する一面をABS24a、
25aとしたレール24、25が突出形成されている。
なお、前記レール24、25の空気流入端1b側及び空
気流出端1c側には、前述の空気流をABS24a、2
5aにスムーズに流入/流出せしめるために、前記空気
流入端1b側及び空気流出端1c側に向かって傾斜面2
4b、24c、25b、25cとされ、前記ABS24
a、25aはこれら傾斜面24b、24c、25b、2
5cを含むものである。そして、該スライダ21の走行
方向後端、すなわち一方のレール25の走行方向後端2
1cには、そのレール25の走行方向後端21cより断
面矩形状の溝として挿入溝21dが切り欠かれ、この挿
入溝21d内に、いわゆるバルクヘッドやメタル・イン
・ギャップ型の磁気ヘッド等の磁気ヘッド素子22が嵌
合配設されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ハードディ
スクドライブ装置等の磁気記録再生装置においては、該
磁気記録再生装置自体の小型化、並びに前述したハード
ディスク等の高抗磁力を有する磁気記録媒体に対して高
記録密度化を達成するべくその開発が進められている。
これに伴って、前述の浮上型磁気ヘッド装置において
は、スライダ21の小型化や磁気記録媒体に対する低浮
上化等を早急に実現する必要性に駆られている。しかし
ながら、これらスライダ21の小型化及び低浮上化等を
実現するにあたっては、次のような問題を生じてしまっ
ている。
【0006】まず、磁気記録再生装置が小型化されるに
伴って該装置を構成する諸部品等も小型化され、当然な
がら磁気記録媒体も小型/小径化されてしまう。これに
伴って情報信号の記録/再生に際する磁気ヘッド素子2
2と磁気記録媒体との相対速度、いわゆる磁気記録媒体
の周速度が全体的に低下してしまい、この結果、例えば
図7に示す如く磁気記録媒体が高速回転する際に、前記
磁気記録媒体及びスライダ21との間隙が小さくなり、
すなわちスライダ21の磁気記録媒体に対する浮上量が
低下し、さらにスライダ21の走行方向に略々直交する
任意水平軸廻りの傾き角、いわゆるスライダ21のピッ
チ量も低下してしまう。この結果、磁気記録媒体が高速
回転してもスライダ21がこの磁気記録媒体表面より離
隔するまでに多大な時間を要してしまい、いわゆるコン
タクト・スタート・ストップ特性(以下、CSS特性と
称する。)の信頼性に悪影響を及ぼし、例えば磁気記録
媒体と磁気ヘッド素子22とが接触して該磁気ヘッド素
子22を破壊せしめる、いわゆるヘッド・クラッシュ等
の故障等を引き起こしてしまう。
【0007】また、通常、スライダ21は、磁気ヘッド
素子22を磁気記録媒体の任意の記録トラックに対して
アクセスするために、例えば図8に示す如くサスペンシ
ョン26を介してロータリアクチェータ27に取り付け
られ、前述のロータリアクチェータ27の回動軸Oを支
点として磁気記録媒体28の信号記録領域28a上を円
弧状の軌跡を描きながら径方向に移動走査される。ここ
で、スライダ21が前述の信号記録領域28aの最内周
IDより最外周ODに亘って走査されるならば、スライ
ダ21に設けられる空気流入用溝23の形成方向と磁気
記録媒体28の任意の記録トラックとの成す接線角度θ
(以下、スキュー角θと称する。)は負から正に大きく
変化してしまう。さらに、これに伴って、スライダ21
の走行方向に略々平行する任意水平軸廻りの回転、いわ
ゆるロール(横揺れ)を生じてしまう。
【0008】すなわち、スライダ21が信号記録領域2
8aの最内周IDに走査されると、空気流入用溝23の
形成方向と任意の記録トラックとの成す接線角度θ、い
わゆるスキュー角θは負に大きくなり、また磁気ヘッド
素子22と磁気記録媒体28との相対速度、いわゆる磁
気記録媒体28の周速度が低下しているために、スライ
ダ21は、それ自体の浮上量を小とし且つ図9に示す如
く内周側に位置するレール24を外周側に位置するレー
ル25よりその浮上量を高くして、すなわち走行方向に
対して左上がりの傾斜姿勢をとるようロールして浮上す
る。
【0009】しかし、スライダ21が信号記録領域28
aの径方向略々中央MD、すなわちスキュー角θが零と
なる位置に走査されると、空気流入用溝23の形成方向
と任意の記録トラックとが略々平行するとともに磁気記
録媒体28の周速度が上昇するために、スライダ21の
浮上量は大きくなり、また前記図9に示す如く前述とは
逆に外周側のレール25を内周側のレール24よりその
浮上量を高くした、走行方向に対して右上がりの傾斜姿
勢をとるようロールして浮上する。
【0010】さらに、スライダ21が信号記録領域28
aの最外周ODに走査されると、やはりスキュー角θが
正に大きくなっているために、磁気記録媒体28の周速
度の上昇に関わらず、スライダ21は低い浮上量しか得
られず、また前記図9に示す如く再度内周側のレール2
4を外周側のレール25よりその浮上量を高くして、左
上がりにロールする。この場合、やはり磁気記録媒体2
8の周速度の上昇のために、スライダ21の走行方向に
対する傾き量、いわゆるロール量が大きくなっているこ
とは、前記図9中スライダ21が最内周IDに走査され
たときのレール24、25同士の浮上量の差、並びにス
ライダ21が最外周ODに走査されたときのレール2
4、25同士の浮上量の差を比べてみても明らかであ
る。なお前記図9中○はレール24の浮上量を示してお
り、また前記図9中●はレール25の浮上量を示してい
る。
【0011】前述した如くスライダ21は、磁気記録媒
体28の周速度やスキュー角θの変化によって信号記録
領域28aの最内周IDより最外周ODに亘ってその浮
上量、並びにピッチ特性及びロール特性に応じてその浮
上姿勢を大きく変化させている。このため、記録密度を
向上する等の理由から本来最低浮上量を示す位置に配設
されるべき磁気ヘッド素子22の配設位置が定められ
ず、このため、磁気ヘッド素子22の浮上量が前記信号
記録領域28aの最内周IDより最外周ODに亘って一
定とできず、磁気記録媒体に対する磁気ヘッド素子22
の磁束密度を一定とできない。したがって、前述したよ
うなスライダ21のロール特性は、該スライダ21の低
浮上化を実現不可能とするだけでなく、高記録密度化を
妨げる要因ともなっている。
【0012】さらに、前記図6に示す如くスライダ21
の空気流出端21c側には、磁気ヘッド素子22を嵌合
配置した後、該磁気ヘッド素子22の一方の磁気コア半
体に対してコイル導体を容易に巻装成らしめんために、
スライダ21の磁気記録媒体との対向面21aに所定の
ABS面積を確保して前記空気流出端面1c全幅に亘っ
て所定の深さdを持った断面矩形状の溝部26が穿設さ
れている。このため、情報信号の記録/再生に際して該
スライダ21が磁気記録媒体より離隔するとき、また前
記磁気記録媒体が起動停止して前記スライダ21が該磁
気記録媒体に当接する場合、前記スライダ21の走行方
向後端21cにスライダ重量が負荷されると、曲折等を
生じて所定のABS平面精度を確保できなくなってしま
う。この結果、スライダ21が磁気記録媒体に対して所
定の微小間隙を保って浮上することが困難となり、やは
りヘッド・クラッシュ等の故障を引き起こしてしまう。
このため、従来の浮上型磁気ヘッド装置においては、前
述の溝部26内に補強材を配する等の必要性があった。
【0013】そこで本発明は、上述の従来技術が有する
問題点を解決するため提案されたものであって、スライ
ダの小型化に際しても磁気ヘッド素子の磁気記録媒体に
対する低浮上化を可能となす浮上型磁気ヘッド装置を提
供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決し上記
目的を達成するために、本発明に係る浮上型磁気ヘッド
装置は、磁気ヘッド素子が少なくとも三本のレールが形
成されたスライダに一体化されてなる浮上型磁気ヘッド
装置において、中央のレールが他のレールより走行方向
後端に向かって長尺とされるとともに、前記磁気ヘッド
素子が前記中央のレールの走行方向後端側に巻線溝を露
出して取り付けられていることを特徴とするものであ
る。
【0015】また、各レールの空気流入端及び空気流出
端が傾斜面とされていることを特徴とするものである。
【0016】
【作用】本発明の浮上型磁気ヘッド装置によれば、磁気
記録再生装置の小型化に伴ってスライダが小型化されて
も、該スライダに良好なピッチ特性やロール特性を確保
して該スライダの小型化、および磁気ヘッド素子の低浮
上化を図ることができるだけでなく、磁気記録媒体に対
する記録密度の向上を図ることができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を適用した具体的な実施例につ
いて図面を参照しながら詳細に説明する。本実施例の浮
上型磁気ヘッド装置はコンポジット型の浮上型磁気ヘッ
ド装置に適用されたものであり、図1乃至図3に示す如
くスライダ1と磁気ヘッド素子2とから構成されてい
る。なお、本実施例の浮上型磁気ヘッド装置において
は、スライダ1の大きさが、長さ≦2.8mm、幅≦
2.2mmであるとき、特にその効果が顕著なものであ
る。
【0018】前記図1乃至図3に示す如くスライダ1
は、例えばセラミックス等の非磁性材料等より形成さ
れ、平面矩形状の平板状に形成されている。該スライダ
1の磁気記録媒体(図示は省略する。)との対向面1a
には、該スライダ1の走行方向、すなわち、前記図1中
矢印Xで示す空気導入方向に沿って空気流入端1bより
空気流出端1cに亘って平面矩形状のレール(いわゆる
スライダレール)3、4、5が突出形成されている。前
記レール3、5は前記対向面1aの左右両端に形成さ
れ、これらレール3、5に挟まれるようにしてレール4
が前記対向面1aの略々中央部に形成されている。な
お、該レール4は、その走行方向後端側に後述する磁気
ヘッド素子2を巻線溝を露出するようにして配設するた
めに、他のレール3、5より走行方向後端に向かって長
尺とされている。
【0019】また、前記レール3、4、5の磁気記録媒
体と対向する一面3a、4a、5aの空気流入端1b側
及び空気流出端1c側には、その空気流入端1b及び空
気流出端1cに向かって傾斜面3b、3c、4b、4
c、5b、5cとされており、この結果、磁気記録媒体
が高速回転して生じた空気流を導入する際、後述するエ
ア・ベアリング・サーフェス3a、4a、5aへ前記空
気流をスムーズに流入/流出することができる。
【0020】そして、前記傾斜面3b、3c、4b、4
c、5b、5cを含んで各レール3、4、5の磁気記録
媒体と対向する一面3a、4a、5a全面に亘ってエア
・ベアリング・サーフェス(以下、ABSと略称す
る。)とされており、前述した空気をこのABS3a、
4a、5aに導入することにより、該ABS3a、4
a、5aと磁気記録媒体との間の空気層の剛性が高めら
れて、当該スライダ1を前記磁気記録媒体に対して微小
な間隙を持って浮上させることができる。
【0021】また、レール3及びレール4間、並びにレ
ール4及びレール5間には、やはり空気流入端1bより
空気流出端1cに亘って所定の深さを持った断面矩形状
の溝として空気流入用溝6、7が形成されている。この
空気流入用溝6、7は、磁気記録媒体が高速回転して生
じた空気流を該溝内に導入することにより、スライダ1
の左右方向の振れを防止し浮上状態を安定なものとなす
ことができる。
【0022】さらに前記レール4の走行方向後端1cに
は、その走行方向後端1cより空気流入端1bに向かっ
て前記レール4の中途部まで挿入溝1dが切り欠かれ、
該挿入溝1d内に前記ABS4aに磁気ギャップ2aを
臨ませ且つレール4の走行方向後端側の両側面に巻線溝
を露出して磁気ヘッド素子2が融着ガラス等によって接
合一体化されている。なお、前記磁気ヘッド素子2は、
例えばフェライト等の軟磁性材料等よりなる一対の磁気
コア半体がギャップ膜を介して突合わされてなるもので
あり、例えば一方の磁気コア半体は略直方体状に形成さ
れ、これに対して他方の磁気コア半体は、その突合わせ
面に当該磁気ヘッド素子2にて閉磁路を構成するために
所定長さで持って一方の磁気コア半体との磁路分離を図
り且つ巻線を巻装するための巻線溝を磁気ギャップgの
デプス長さDpを規制して穿設されている。そしてこれ
ら磁気コア半体がそのフロント側よりバック側に亘って
ギャップスペーサ(すなわち、ギャップ膜)を介して突
き合わされ、融着ガラス等によって接合一体化され、磁
気コア半体の突合わせ面に磁気ギャップgが形成されて
いるものである。
【0023】前述した本実施例の浮上型磁気ヘッド装置
によれば、まず、従来のスライダ、すなわち磁気記録媒
体との対向面1aに二本のレールが突出形成されたスラ
イダに比較して一レール分だけABS面積が増加された
ことにより、該ABS3a、4a、5aにおける静圧
(浮上力)発生効率が高くなることはいうまでない。ま
た、前述した如くレール4が他のレール3、5より走行
方向後端に向かって長尺とされているので、当該スライ
ダ1の磁気記録媒体対向面1aにおいて、スライダ1の
走行方向前端側と後端側にて必然的に静圧発生効率に差
が生じてしまう。すなわち、前記対向面1aの空気流入
端1bより中途部まで、つまりレール3、5の空気流出
端1cまでは、各レール3、4、5により高い静圧が得
られるので、該スライダ1の浮上量は高くなる。そして
前記対向面1aの走行方向後端側では、該スライダ1に
対する静圧効果はレール4のみに依存されるため、該ス
ライダ1の浮上量は低くなる。
【0024】したがって、該スライダ1は、その走行方
に対して常に走行方向前端側を高く、また走行方向後端
側を低くした浮上姿勢を持って浮上することになる。こ
の結果、例えばスライダ1について磁気記録媒体に対す
る低浮上化を実施する場合においても、図4に示す如く
従来のスライダに比べて略二倍に相当する高いピッチ量
が得られるので、前記磁気記録媒体の起動開始/起動停
止等に際して該スライダ1が前記磁気記録媒体に対して
容易に浮上/離隔することができる等、スライダ1のコ
ンタクト・スタート・ストップ(以下、CSSと略す
る。)特性を向上することができ、ヘッドクラッシュ等
の故障の発生が低減される。
【0025】また、前述した如くレール4が他のレール
3、5より走行方向後端に向かって長尺とされているの
で、該スライダ1の走行方向に対するロール(回転、横
揺れ)に関係なく、磁気ヘッド素子2が磁気記録媒体に
対して常に最低浮上位置を保って、その信号記録領域上
を走査されることになる。すなわち図5に示す如く該ス
ライダ1が磁気記録媒体の信号記録領域の最内周IDよ
りスキュー角θを正に振って径方向中間、すなわちスキ
ュー角θが零となる径方向中間MDに操作され、さらに
スキュー角θを正に振って信号記録領域の最外周ODに
操作されても、磁気ヘッド素子2を配設するレール4は
他のレール3、5に比較して常に最低浮上量しか持た
ず、また前記信号記録領域の最内周IDより最外周OD
に亘って略々一定した浮上量を保持して走査される。さ
らに、各レール3、5は、従来スライダ1に比べてロー
ルが小となり、該スライダ1自体の浮上姿勢を安定した
ものとなすことができる。
【0026】詳述すると、該スライダ1が信号記録領域
の最内周IDに操作されたときは、磁気記録媒体の周速
の低下、並びに磁気記録媒体の記録トラックの進行方向
(すなわち空気流の進行方向)と該スライダ1の長手方
向(すなわち、レール3、4、5の形成方向)との接線
角θ、いわゆるスキュー角θが負に大きくなるために、
スライダ1自体がそれ程浮上せず、また空気流が先に内
周側のレール3に進入するため、外周側のレール5より
高く浮上する。またスライダ1が信号記録領域の径方向
中間MDに操作されると、磁気記録媒体の周速上昇に伴
って該スライダ1が高く浮上し、また空気流の進行方向
と該スライダ1の長手方向とが略々平行し、該スライダ
1のロールが周速のみによって支配されるため、前述し
たとは逆に外周側のレール5が内周側のレール3より高
く浮上する。さらに該スライダ1が信号記録領域の最外
周ODに操作されたときは、空気流の進行方向と該スラ
イダ1の長手方向とが正のスキュー角θを持つために、
空気流とレール3、4、5形成方向とが一致せず、該ス
ライダ1が信号記録領域の最内周位置IDに操作された
ときと略々同じ程度の浮上量しか得られない。また、各
レール3、5の浮上量の差は、スライダ1が最内周I
D、径方向中間MD、及び最外周ODに位置したときに
ついて比較したとき略々同程度となっている。
【0027】このように、スライダ1の浮上姿勢が従来
のスライダに比較して安定され、すなわち該スライダ1
へのロールの影響が小となり、磁気ヘッド素子2を配設
するレール4が他のレール3、5より磁気記録媒体に常
に近接して且つ安定して、前記信号記録領域の最内周よ
り最外周に亘って操作される。この結果スライダ1の小
型化及び低浮上化が実現される。なお、前記図5中×で
示す浮上量は、前記図1中点Aで示すレール3の走行方
向後端にて測定した浮上量であり、また前記図5中●で
示す浮上量は、前記図1中点Bで示すレール5の走行方
向後端にて測定したものであり、さらに前記図5中○で
示す浮上量は、前記図1中点Cで示すレール4の走行方
向後端にて測定したものである。
【0028】さらに、本実施例によれば、従来スライダ
の如く走行方向後端にコイル導体を容易に巻装成らしめ
んとして溝部を形成する必要がないため、情報信号の記
録/再生に際して該スライダ1が磁気記録媒体より離隔
するとき、また前記磁気記録媒体が起動停止して前記ス
ライダ1が該磁気記録媒体に当接するときに、前記スラ
イダ1の走行方向後端1cにスライダ重量が負荷されて
も前記ABS3a、4a、5aが確保される。また、従
来のスライダの如く走行方向後端の溝部に対して補強等
を行う必要がないため、作業能率等を向上することがで
きる。
【0029】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本
発明の思想を逸脱することのない範囲で種々変更可能で
ある。
【0030】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明に係る浮上型磁気ヘッド装置によれば、磁気ヘッド素
子が少なくとも三本のレールが形成されたスライダに一
体化されてなる浮上型磁気ヘッド装置において、中央の
レールが他のレールより走行方向後端に向かって長尺と
されるとともに、前記磁気ヘッド素子が前記中央のレー
ルの走行方向後端側に巻線溝を露出して取り付けられて
いるので、該スライダの小型化に際しても良好なピッチ
特性を確保できるため、磁気記録媒体に対して良好なコ
ンタクト・スタート・ストップ特性が得られ、ヘッド・
クラッシュ等の故障が抑制される。また該スライダの磁
気記録媒体上を操作するに際して常に中央のレールが他
のレールより低浮上位置を確保できるとともにスライダ
のロールが小となるため、磁気記録媒体の対する記録密
度が増大される。さらに中央のレールがスライダの走行
方向後端に突出して巻線溝が露出しているために、該巻
線溝へのコイル導体の巻装作業が容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る浮上型磁気ヘッド装置の一実施例
の構成を示す概略斜視図である。
【図2】本発明に係る浮上型磁気ヘッド装置の一実施例
の構成を示す概略平面図である。
【図3】本発明に係る浮上型磁気ヘッド装置の一実施例
の構成を示す概略側面図である。
【図4】磁気記録媒体に対する磁気ヘッド素子の浮上量
に対するピッチ量の関係を示す特性図である。
【図5】磁気記録媒体と磁気ヘッド素子との相対速度に
対する各レールの浮上量の関係を示す特性図である。
【図6】従来の浮上型磁気ヘッド装置の構成を示す概略
斜視図である。
【図7】磁気記録媒体と磁気ヘッド素子との相対速度に
対するスライダの浮上量及びピッチ量の関係を示す特性
図である。
【図8】従来の浮上型磁気ヘッド装置が磁気記録媒体に
対してアクセスした状態を示す模式図である。
【図9】磁気記録媒体と磁気ヘッド素子との相対速度に
対するの各レールの浮上量の関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1 ・・・・・ スライダ 2 ・・・・・ 磁気ヘッド素子 3、4、5 ・・・・・ レール 3b、3c、4b、4c、5b、5c ・・・・・ 傾
斜面 6、7 ・・・・・ 空気流入用溝

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ヘッド素子が少なくとも三本のレー
    ルが形成されたスライダに一体化されてなる浮上型磁気
    ヘッド装置において、 中央のレールが他のレールより走行方向後端に向かって
    長尺とされるとともに、前記磁気ヘッド素子が前記中央
    のレールの走行方向後端側に巻線溝を露出して取り付け
    られていることを特徴とする浮上型磁気ヘッド装置。
  2. 【請求項2】 各レールの空気流入端及び空気流出端が
    傾斜面とされていることを特徴とする請求項1記載の浮
    上型磁気ヘッド装置。
JP19628492A 1992-06-30 1992-06-30 浮上型磁気ヘッド装置 Withdrawn JPH0620419A (ja)

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