JP2846300B2 - 磁気ディスク装置 - Google Patents
磁気ディスク装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク装置
に関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、磁気ディスク装置には、磁気
記録媒体の走行によって生じる動圧を利用して、磁気記
録媒体との間に微小な空気ベアリングによる間隙を保っ
て浮上する磁気ヘッドが用いられている。浮上型磁気ヘ
ッドは、磁気記録媒体と対向する面側に浮上面を有する
スライダに、読み書き素子を付着させた基本的な構造を
持っており、磁性体でなるスライダにコイルを有するU
状コアを装着したウィンチェスタ型磁気ヘッド、非磁性
セラミック構造体でなるスライダの溝内に、バルク型の
読み書き素子を挿着したコンポジット型磁気ヘッド、メ
タル.イン.ギャップ(MIG)型磁気ヘッド、及び、
スライダの上に半導体製造テクノロジーと同様のプロセ
スにしたがって薄膜読み書き素子を形成した薄膜磁気ヘ
ッドが知られている。 【0003】これらの各種の浮上型磁気ヘッドのうち、
ウィンチェスタ型磁気ヘッド、コンポジット型磁気ヘッ
ドまたはMIG型磁気ヘッドは、例えば特公昭57−5
69号、特公昭58−21329号、特公昭58−28
650号、特開昭62−88112号各公報等で公知で
あり、その読み書き素子は、コアに線材による巻線を施
したバルクタイプとなっている。 【0004】薄膜磁気ヘッドは、例えば特開昭55−8
4019号、特開昭55−84020号公報等で公知で
ある。薄膜磁気ヘッドは、スライダの上に薄膜でなる磁
性膜、導体コイル膜、コイル層間絶縁膜及び保護膜等を
形成した構造となっている。薄膜磁気ヘッドは、バルク
タイプの浮上型磁気ヘッドと比較して、導体コイル膜の
インダクタンス値が1桁以上も低くなるので、高周波特
性が極めて良好であり、本質的に高速応答性に優れ、高
密度記録に適した磁気ヘッドとなる。この特徴のため
に、薄膜磁気ヘッドは、コンピュータとの組合せにおい
ては、バルクタイプの浮上型磁気ヘッドでは達成できな
い領域まで、データ転送の高速化及び磁気記録の高密度
化を図り得るものとして期待されている。 【0005】しかも、薄膜磁気ヘッドは、磁気回路を構
成する磁性膜が高飽和磁束密度及び高透磁率のパーマロ
イ等でなる金属磁性材料で構成されていること、磁気ギ
ャップ長を小さくできること、読み書きポール幅を極め
て狭小にできること等の特徴があり、導体コイル膜及び
コアとなる磁性膜のインダクタンス値が低いことによる
高周波特性の良さと相まって、バルクタイプの浮上型磁
気ヘッドよりも著しく優れた高速応答性及び高記録密度
を達成できる。 【0006】次に、浮上型磁気ヘッドの具体例を図17
を参照して説明する。図17は従来の磁気ヘッドの斜視
図を示し、1は例えばセラミック構造体でなるスライ
ダ、2は読み書き素子である。 【0007】スライダ1は磁気記録媒体と対向する面
に、間隔をおいて2つのレール部101、102を形成
すると共に、レール部101、102の表面を平面度の
高い浮上面103、104としてある。 【0008】スライダ1の外形寸法は、例えば米国特許
第4,624,048号明細書等に示されるように、通
常、浮上面103、104から反対側の対向面105ま
での厚みdが0.85mm、空気流出方向の長さLが4
mm、空気流出方向と直交する方向の幅wが3.2mm
という如く選定されている。浮上面103、104側に
は、磁気記録媒体との組合せにおいて、矢印a方向に流
れる空気流に対して流入端となる一端部側に、テーパ部
103a、104aを設けた構造となっている。 【0009】読み書き素子2は、薄膜磁気ヘッドにおい
ては、IC製造テクノロジと同様のプロセスにしたがっ
て形成された薄膜素子であり、テーパ部103a、10
4aとは反対側の空気流出端部側に付着されている。図
示はされていないけれども、ウィンチェスタ型磁気ヘッ
ド、コンポジット型磁気ヘッドまたはMIG型磁気ヘッ
ドは、コアに線材による巻線を施したバルクタイプとな
る。 【0010】読み書き素子2を薄膜素子として構成した
場合は、読み書き素子2のディメンションは、要求され
る電磁変換特性を満たすため、空気流出方向と直交する
方向の径D1が約0.3mm、浮上面103、104か
ら対向面105の方向への径D2が約0.4mmとな
る。更に、薄膜磁気ヘッドでは、読み書き素子を付着さ
せたスライダ1の側端面に取出電極201、202が設
けられる。これらの取出電極201、202は、読み書
き素子2の図示しない導体コイル膜に導通接続さてい
る。取出電極201、202は、磁気ディスク装置に導
かれるリード線が接続される部分であり、リード線接続
面積を確保するため、空気流出方向aと直交する方向の
長さl1が0.5mm程度で、浮上面103、104か
らその対向面105の方向で見た線幅h1が約0.2m
mとなっている。 【0011】上述の薄膜磁気ヘッドは、フォトリソグラ
フィ等の高精度パターン形成技術を駆使して、スライダ
1となるウエハ上に多数個の薄膜読み書き素子を形成し
た後、ウエハに切断加工を施して薄膜読み書き素子を取
出し、レール部101、102等に必要な溝入れ加工及
び浮上面103、104の研磨加工等を経て製造され
る。 【0012】磁気ディスク装置として使用する場合は、
磁気ヘッドは図示しないジンバル支持装置の先端部に装
着し、スライダ1の浮上面103、104を磁気ディス
クの表面にバネ接触させ、この状態で起動停止を行な
う、いわゆるコンタクト.スタート.ストップ(以下C
SSと称する)方式によって駆動される。磁気ディスク
が静止しているときは、バネ圧により浮上面103、1
04が磁気ディスクの面に押付けられているが、磁気デ
ィスクが回転すると、図18に示すように、スライダ1
のテーパ面103a、104aを含む浮上面103、1
04に揚力動圧が発生し、この動圧とジンバルのバネ圧
Pと釣り合う浮上量gで浮上する。 【0013】 【発明が解決しようとする課題】上述のディメンション
を有する従来のスライダは、浮上量0.3μm以上の領
域で安定した浮上特性が得られる。しかし、磁気記録の
高密度化に対応するため、浮上量gを従来の1/3以下
の0.1μm以下に設定した場合、安定した浮上特性を
得ることが困難であった。その理由は、従来のスライダ
において、浮上量を0.1μm以下に低く抑えようとす
ると、例えば動圧と支持バネ圧との間の適正なバランス
を保つことが困難になり、フライト姿勢(浮上姿勢)が
崩れるためと、推測される。 【0014】フライト姿勢については、ロール角によっ
て定量的に説明できる。図19は磁気ディスMと磁気ヘ
ッドとの間に生じるロール角を説明する図で、βはロー
ル角を示している。ロール角βが大きくなると、回転内
周側で見た浮上量g1と、回転外周側で見た浮上量g2
との差が大きくなる。ロール角が変化した場合、磁気デ
ィスクの上下動がない場合でも、スライダ側の問題とし
て、浮上量が、磁気ディスクとレール下面間の距離であ
る設計中心から一定の割合で変化(静的隙間変動)し、
フライト姿勢が崩れる(静的隙間変動が大きくなる)。 【0015】厚みdが0.85mm、空気流出方向の長
さLが4mm、空気流出方向と直交する方向の幅wが
3.2mmの如く選定されたディメンションをもつ従来
のスライダにおいて、浮上量gを従来の1/3以下の
0.1μm以下に設定した場合、ロール角を、かなり大
きな、ある値以下に低下させることが困難になり、その
ためにフライト姿勢が崩れたものと推測される。 【0016】フライト姿勢が崩れると、実効的な浮上量
が大きくなり、スペーシングロスが増えるため、高密度
記録に限界を生じる。なお、フライト姿勢の崩れは、上
述したように、磁気ディスクの上下動がないとした場合
のスライダ側の問題であるので、磁気ディスクの回転に
より生じる面外振動やその表面に存在するうねり等を原
因として、回転するディスクの上下動により浮上隙間
(浮上量)が波打って変動する現象(動的隙間変動また
は追従性)とは、異なる技術的項目として、区別して扱
う必要がある。 【0017】そこで、本発明の課題は、浮上安定性に優
れ、高密度記録に適した磁気ディスク装置を提供するこ
とである。 【0018】 【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、本発明者等は、浮上安定性に優れたスライダを得
るべく、スライダのディメンションに関して鋭意研究を
行なった。その結果、浮上面からその対向面までの厚み
が0.65mm以下、空気流出方向の長さが1mm〜3
mm、空気流出方向と直交する方向の幅が1mm〜2.
5mmのディメンションを持つスライダは、磁気ディス
ク装置に用いた場合、低浮上量を保ちつつ、高い浮上安
定性を確保できることを見出したものである。特に、上
記ディメンションを持つスライダを用いた磁気ヘッド
と、表面平滑性Rmaxが100Å未満である磁気ディ
スクと組み合わせた磁気ディスク装置では、浮上量が
0.09μmの低い値になっても、フライト姿勢が崩れ
ず、安定な浮上特性が得られることが確認された。 【0019】上記ディメンショを持つスライダが、何
故、高い浮上安定性を有することになるのか、その理由
は必ずしも明確ではないが、上記ディメンショを持つス
ライダは、従来のスライダに比較して、ロール角度(ま
たはロール値)及びその変化幅が予想し得る範囲を超え
て著しく小さくなり、フライト姿勢が安定に保たれるた
めと推測される。 【0020】ロール角度及びその変化幅を小さくする手
段として、本願発明では、スライダの形状選定によって
対応しているので、スライダの運動中心変更等の操作が
不要である。このため、スライダ運動中心に対する質量
の偏り、運動モーメントの不均一性等の問題を生じるこ
となく、浮上姿勢を安定させ、信頼性を確保したまま
で、浮上量を低下させることが可能になる。 【0021】浮上面からその対向面までの厚みdが0.
65mmを超えると浮上安定性が悪くなる。その理由
は、重心位置がジンバルとの接続面である対向面側に寄
りに移るためと推測される。また、厚みが薄くなり過ぎ
ると、スライダの剛性が低下し、スライダにネジレや変
形を生じ、空気ベアリング面の平面度が確保できなくな
る。従って、厚みdは、0.65mm以下の範囲で、必
要な空気ベアリング面の平面度を確保し得る下限値に設
定する。 【0022】また、長さL及び幅wが1mmより小さく
なると、浮上安定性が悪くなる。その理由は、安定な浮
上特性を確保するのに充分な浮上面面積を確保できなく
なるためと推測される。 【0023】 【実施例】図1は本発明に係る磁気ディスク装置に用い
られる磁気ヘッドの斜視図、第2図はスライダの正面
図、図3は同じく浮上面側から見た底面図、図4は側面
図である。図において、図17と同一の参照符号は同一
性ある構成部分を示している。スライダ1は、浮上面1
03、104から反対側の対向面105までの厚みdを
0.65mm以下とし、空気流出方向(走行方向)aの
長さLを1mm〜3mmとし、空気流出方向aと直交す
る方向の幅wを1mm〜2.5mmとしてある。読み書
き素子2の付着部分の厚みは長さLに比較して実質的に
無視できるから、前記長さLは、実質的に、読み書き素
子2を含めた寸法である。実施例における読み書き素子
2は薄膜素子である。 【0024】また、図1〜図4の実施例に示す如く、ス
ライダ1の浮上面103、104は、テーパ面を持たな
い平面状とすることもできる。空気流出方向aで見た浮
上面103、104の端部(イ)、(ロ)は、CSS時
における磁気ディスクの表面との引掛りをなくすため、
弧状に形成するのが望ましい。他の端部(ハ)、(ニ)
も弧状に形成できる。また、幅方向の略中間部に1本の
レール部を設け、このレール部の表面を浮上面とする構
造をとることも可能である。この構造の場合は、全体の
小型化を図るのに都合がよい。 【0025】更に、スライダの長さ及び幅が1mm以
上、1.5mm以下の場合には、ディスクと対向する側
の面全てを浮上面としてもよい。 【0026】図5は本発明に係る磁気ディスク装置に用
いられる磁気ヘッドの別の実施例における斜視図を示し
ている。図5の実施例では、スライダ1の浮上面6はレ
ール部を持たない平面状とし、その端縁(イ)〜(ニ)
を弧状に形成してある。 【0027】図6は本発明に係る磁気ディスク装置に用
いられる磁気ヘッドの別の実施例における斜視図を示し
ている。図6の実施例では、図16の従来例と同様に、
浮上面103、104にテーパ面103a、104aを
設けてある。 【0028】上記の磁気ヘッドによれば、記憶領域の増
大と共に、ヘッド支持装置との組合せにおいて、0.2
μm以下の低浮上量で、安定した浮上特性が得られ、高
い耐久性が得られる。次に具体例な実施例を上げて説明
する。図1〜図4の実施例に示す構造において、スライ
ダ1の外形寸法を、 浮上面103、104の幅w1=0.3mmとした。 【0029】上記スライダを用いた磁気ヘッドをヘッド
支持装置に取付けて磁気ディスク装置を得た。図7はこ
のようにして得られた磁気ディスク装置と磁気ディスク
との関係を示す図で、Mは磁気ディスク、3はヘッド支
持装置、4は位置決め機構である。磁気ディスクMは図
示しない回転駆動機構により、矢印aの方向に回転駆動
される。ヘッド支持装置3は位置決め機構4により、回
転直径O1上で、矢印b1またはb2の方向に駆動され
て位置決めされ、それによって所定のトラッにおいて、
磁気ディスクMと磁気ヘッドとの間で磁気記録.再生が
行な行なわれる。図7に示す磁気ディスク装置は、リニ
ア アクチュエータ型磁気ディスク装置と称されてい
る。この他に、ヘッド支持装置を磁気ディスクの面上で
回転駆動し、磁気ディスクMの回転方向に対する磁気ヘ
ッドの角度(スキュー角)を変えながら位置決めするス
イングアーム型磁気ディスク装置も知られており、この
ようなタイプにも、本願発明は当然適用可能である。 【0030】ヘッド支持装置3は、位置決め機構4に取
付けられる剛性アーム部31に、弾性金属薄板でなる支
持体32の一端を、結合具311、312によって取付
け固定すると共に、支持体32の長手方向の一端にある
自由端に、同じく金属薄板でなる可撓体33を取付け、
この可撓体33の下面に、本発明に係るスライダを用い
た磁気ヘッド34を取付けた構造となっている。支持体
32は剛性アーム部31に取付けられる部分が弾性バネ
部321となっていて、この弾性バネ部321に連続し
て剛性ビーム部322を形成してある。剛性ビーム部3
22は両側に折曲げ形成したフランジ322a、322
bを有し、磁気ディスクMに磁気ヘッド34を押付ける
荷重力を得るようになっている。実施例では、磁気ヘッ
ド34から磁気ディスクMへの荷重が9.5gとなるよ
うに、剛性アーム部31、支持体32及び可撓体33の
長さ、板厚及びバネ性等を定めた。 【0031】図8はヘッド支持装置の要部における正面
図、図9は同じく浮上面側から見た底面図である。可撓
体33は支持体32の長手方向軸線O2 と略平行して
伸びる2つの外側可撓性枠部331、332と、支持体
32から離れた端において外側可撓性枠部331、33
2を連結する横枠333と、横枠333の略中央部から
外側可撓性枠部331、332に略平行するように伸び
ていて先端を自由端とした中央舌状部334とを有して
構成され、横枠333のある方向とは反対側の一端を、
支持体32の自由端付近に溶接(ホ)等の手段によって
取付けてある。 【0032】可撓体33の中央舌状部334の上面に
は、例えば半球状等の荷重用突起335が設けられてい
て、この荷重用突起335により、支持体32の自由端
から中央舌状部334へ荷重を伝えるようにしてある。
中央舌状部334の下面には本発明に係る磁気ヘッド3
4を接着等の手段によって固着してある。 【0033】図7の構成において、磁気ディスクMの周
速が9m/sとなる部分で浮上させたところ、0.09
μmの浮上量が得られた。 【0034】また、スライダ1のディメンションを前述
のような寸法に設定し、トラック幅8μm、トラックピ
ッチ12.7μmの一般的な薄膜読み書き素子を形成し
た場合、従来寸法のスライダを用いた薄膜磁気ヘッドよ
りも、磁気ディスクM上での記憶領域を、約80トラッ
ク余分に増やすことができた。 【0035】図10は図7〜図9に示した磁気ディスク
装置の浮上特性測定データを示す図である。図10の測
定データは、図11に示すような測定システムによって
得られたものである。図11において、5はアコースチ
ック.エミッション.センサ(以下AEセンサと称す
る。)、6はフィルタ、7は増幅器、8はオシロスコー
プである。図11における測定条件は次の通りである。 【0036】図10の測定データに示すように、本発明に係るスライ
ダを用いた浮上型磁気ヘッド34を使用した磁気ディス
ク装置では、AEセンサ出力が殆ど生じていない。この
ことから、本発明に係る磁気ディスク装置では、磁気ヘ
ッドの浮上量が0.09μmの低い値になっても、フラ
イト姿勢が崩れず、安定な浮上特性が得られることが解
る。 【0037】本発明に係る磁気ディスク装置において、
磁気ヘッドが、低浮上量で安定した浮上姿勢を保つこと
は、図12〜図15の実測データによっても裏付けられ
る。図12〜図15のデータは、ヘッド支持装置を磁気
ディスクの面上で回転駆動し、磁気ディスクMの回転方
向に対する磁気ヘッドの角度(スキュー角)を変えなが
ら位置決めするスイングアーム型磁気ディスク装置によ
って得られたものである。 【0038】図12〜図15において、横軸に磁気ディ
スクの周速(m/s)及び磁気ヘッドのスキュー角
(度)を取り、縦軸にロール値(μm)を取ってある。
ロール値は空気ベアリング面における外周側浮上量と内
周側浮上量との絶対値差である。例えば図18を参照す
ると、レール101の浮上量g2とレール102の浮上
量g1との差|g2−g1|となる。従って、ロール値
が大きいことと、ロール角が大きいことは同義である。
図12は直径1.8インチの磁気ディスクを用いた場合
の特性、図13は直径2.5インチの磁気ディスクを用
いた場合の特性、図14は3.5インチの磁気ディスク
を用いた場合の特性、図15は5.25インチの磁気デ
ィスクを用いた場合の特性をそれぞれ示している。図1
2〜図15を通して、データプロット点に表示された□
印は、 L×W×d=2.8×2.3×0.65 のディメンションを持つスライダを用いた場合のデータ
を示し、+印は、 L×W×d=2×1.6×0.45 のディメンションを持つスライダを用いた場合のデータ
を示し、△印は L×W×d=4×3.2×0.85 のディメンションを持つスライダを用いた場合のデータ
をそれぞれ示している。従って、△印は従来のスライダ
を用いた磁気ヘッドのデータを表示し、□印及び+印は
本発明に係るスライダを用いた磁気ヘッドのデータを表
示している。 【0039】図12〜図15に示すように、本発明に係
る磁気ディスク装置では、従来よりも、磁気ヘッドのロ
ール値、即ちロール角が小さくなっている。本発明に係
る磁気ディスク装置において、磁気ヘッドのロール角
は、特に周速が大きくなる外周に向かう程、従来の磁気
ヘッドのロール角よりも著しく小さくなる。しかも、本
発明に係る磁気ディスク装置では、磁気ディスクの最内
周と最外周との間におけロール値の差が、従来と比較し
て、著しく小さくなっている。このため、本発明によれ
ば、磁気ディスクの全面にわたって、浮上姿勢の安定し
た磁気ディスク装置が得られる。また、ロール角が小さ
くなるために、実効的な浮上量が低下し、スペーシング
ロスが減少し、高記録密度に適した磁気ディスク装置が
得られる。 【0040】図12〜図15のデータには、更に注目す
べき技術的事項が含まれている。即ち、ロール値または
ロール角がスライダのディメンションに比例するのであ
れば、(2.8×2.3×0.65)のディメンション
を有するスライダのデータである□印は、(4×3.2
×0.85)のディメンションを持つ従来のスライダの
データである△印のデータの70%前後でなければなら
い。また、(2×1.6×0.45)のディメンション
を有するスライダのデータである+印は、(4×3.2
×0.85)のディメンションを持つ従来のスライダの
データである△印のデータの50%前後の位置になけれ
ばならい。ところが、図12〜図15のデータは、その
ようにはなっていない。(2.8×2.3×0.65)
及び(2×1.6×0.45)のディメンションを持つ
磁気ヘッドのデータである□印、+印は、互いに接近し
た値を示しており、(4×3.2×0.85)のディメ
ンションを有する従来の磁気ヘッドのデータである△印
との間に、明らかな有意差が認められる。これらのデー
タを見ると、デイメンション比75%前後にロール角を
低下させるクリティカルポイントがあると推測すること
ができる。 【0041】しかも、図12〜図15を見ると、上述の
有意差は、磁気ディスクと磁気ヘッドとの間の相対速度
が大きくなる外周側において特に顕著に現れている。従
って、本来的にロール角を低下させなければならない磁
気ディスク外周側において、ロール角を予測可能範囲を
超えて低下させ、実効的な浮上量を低下させ、スペーシ
ングロスを減少させ、高密度記録を達成できる。 【0042】図7に示したリニア アクチュエータ型磁
気ディスク装置でも、同様のロール低減作用が得られ
る。図16はリニア.アクチュエータ型磁気ディスク装
置における磁気ディスク周速(m/s)とロール値(μ
m)との関係をグラフ化して示す図である。100%と
表示されている特性は、 L×w×d=4×3.2×0.85 のディメンションを持つスライダを用いた場合の特性、
70%と表示されている特性は、 L×w×d=2.8×2.3×0.65 のデメンションを持つスライダを用いた場合の特性、5
0%と表示されている特性は、 L×w×d=2×1.6×0.45 のデメンションを持つスライダを用いた場合の特性をそ
れぞれ示している。 【0043】図16を見ると(2.8×2.3×0.6
5)及び(2×1.6×0.45)のディメンションを
有するスライダを用いた場合、(4×3.2×0.8
5)のディメンションを有するスライダを用いた場合よ
り、ロール値が、図12〜図15で説明したと同様に、
有意差をもって低下していることが分る。しかも、この
有意差は磁気ディスクと磁気ヘッドとの間の相対速度が
大きくなる外周側において特に顕著に現れている。従っ
て、リニア アクチュエータ型磁気ディスク装置を構成
した場合でも、本来的にロール角を低下させなければな
らない磁気ディスク外周側において、ロール角を予測可
能範囲を超えて低下させ、実効的な浮上量を低下させ、
スペーシングロスを減少させ、高密度記録を達成でき
る。 【0044】このように、本発明によれば、従来の磁気
ヘッドとの間のディメンション比からは推測できない範
囲でロール角を低下させ、浮上姿勢の安定した磁気ディ
スク装置を提供できるという特有の効果が得られる。 【0045】 【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、次
のような効果が得られる。 (a)磁気ヘッドを、高い浮上安定性で浮上させること
ができ、高密度記録に適した磁気ディスク装置を提供で
きる。 (b)従来のスライダとの間のディメンション比からは
推測できない範囲で、磁気ヘッドのロール角を低下さ
せ、浮上姿勢を安定させた、高密度記録に適した磁気デ
ィスク装置を提供できる。 (c)ロール角度を小さくする手段として、スライダの
形状選定によって対応しているので、スライダ運動中心
に対する質量の偏り、運動モーメントの不均一性等の問
題を生じることなく、磁気ヘッドの浮上姿勢を安定さ
せ、信頼性を確保したままで、浮上量を低下させ得る磁
気ディスク装置を提供できる。
に関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、磁気ディスク装置には、磁気
記録媒体の走行によって生じる動圧を利用して、磁気記
録媒体との間に微小な空気ベアリングによる間隙を保っ
て浮上する磁気ヘッドが用いられている。浮上型磁気ヘ
ッドは、磁気記録媒体と対向する面側に浮上面を有する
スライダに、読み書き素子を付着させた基本的な構造を
持っており、磁性体でなるスライダにコイルを有するU
状コアを装着したウィンチェスタ型磁気ヘッド、非磁性
セラミック構造体でなるスライダの溝内に、バルク型の
読み書き素子を挿着したコンポジット型磁気ヘッド、メ
タル.イン.ギャップ(MIG)型磁気ヘッド、及び、
スライダの上に半導体製造テクノロジーと同様のプロセ
スにしたがって薄膜読み書き素子を形成した薄膜磁気ヘ
ッドが知られている。 【0003】これらの各種の浮上型磁気ヘッドのうち、
ウィンチェスタ型磁気ヘッド、コンポジット型磁気ヘッ
ドまたはMIG型磁気ヘッドは、例えば特公昭57−5
69号、特公昭58−21329号、特公昭58−28
650号、特開昭62−88112号各公報等で公知で
あり、その読み書き素子は、コアに線材による巻線を施
したバルクタイプとなっている。 【0004】薄膜磁気ヘッドは、例えば特開昭55−8
4019号、特開昭55−84020号公報等で公知で
ある。薄膜磁気ヘッドは、スライダの上に薄膜でなる磁
性膜、導体コイル膜、コイル層間絶縁膜及び保護膜等を
形成した構造となっている。薄膜磁気ヘッドは、バルク
タイプの浮上型磁気ヘッドと比較して、導体コイル膜の
インダクタンス値が1桁以上も低くなるので、高周波特
性が極めて良好であり、本質的に高速応答性に優れ、高
密度記録に適した磁気ヘッドとなる。この特徴のため
に、薄膜磁気ヘッドは、コンピュータとの組合せにおい
ては、バルクタイプの浮上型磁気ヘッドでは達成できな
い領域まで、データ転送の高速化及び磁気記録の高密度
化を図り得るものとして期待されている。 【0005】しかも、薄膜磁気ヘッドは、磁気回路を構
成する磁性膜が高飽和磁束密度及び高透磁率のパーマロ
イ等でなる金属磁性材料で構成されていること、磁気ギ
ャップ長を小さくできること、読み書きポール幅を極め
て狭小にできること等の特徴があり、導体コイル膜及び
コアとなる磁性膜のインダクタンス値が低いことによる
高周波特性の良さと相まって、バルクタイプの浮上型磁
気ヘッドよりも著しく優れた高速応答性及び高記録密度
を達成できる。 【0006】次に、浮上型磁気ヘッドの具体例を図17
を参照して説明する。図17は従来の磁気ヘッドの斜視
図を示し、1は例えばセラミック構造体でなるスライ
ダ、2は読み書き素子である。 【0007】スライダ1は磁気記録媒体と対向する面
に、間隔をおいて2つのレール部101、102を形成
すると共に、レール部101、102の表面を平面度の
高い浮上面103、104としてある。 【0008】スライダ1の外形寸法は、例えば米国特許
第4,624,048号明細書等に示されるように、通
常、浮上面103、104から反対側の対向面105ま
での厚みdが0.85mm、空気流出方向の長さLが4
mm、空気流出方向と直交する方向の幅wが3.2mm
という如く選定されている。浮上面103、104側に
は、磁気記録媒体との組合せにおいて、矢印a方向に流
れる空気流に対して流入端となる一端部側に、テーパ部
103a、104aを設けた構造となっている。 【0009】読み書き素子2は、薄膜磁気ヘッドにおい
ては、IC製造テクノロジと同様のプロセスにしたがっ
て形成された薄膜素子であり、テーパ部103a、10
4aとは反対側の空気流出端部側に付着されている。図
示はされていないけれども、ウィンチェスタ型磁気ヘッ
ド、コンポジット型磁気ヘッドまたはMIG型磁気ヘッ
ドは、コアに線材による巻線を施したバルクタイプとな
る。 【0010】読み書き素子2を薄膜素子として構成した
場合は、読み書き素子2のディメンションは、要求され
る電磁変換特性を満たすため、空気流出方向と直交する
方向の径D1が約0.3mm、浮上面103、104か
ら対向面105の方向への径D2が約0.4mmとな
る。更に、薄膜磁気ヘッドでは、読み書き素子を付着さ
せたスライダ1の側端面に取出電極201、202が設
けられる。これらの取出電極201、202は、読み書
き素子2の図示しない導体コイル膜に導通接続さてい
る。取出電極201、202は、磁気ディスク装置に導
かれるリード線が接続される部分であり、リード線接続
面積を確保するため、空気流出方向aと直交する方向の
長さl1が0.5mm程度で、浮上面103、104か
らその対向面105の方向で見た線幅h1が約0.2m
mとなっている。 【0011】上述の薄膜磁気ヘッドは、フォトリソグラ
フィ等の高精度パターン形成技術を駆使して、スライダ
1となるウエハ上に多数個の薄膜読み書き素子を形成し
た後、ウエハに切断加工を施して薄膜読み書き素子を取
出し、レール部101、102等に必要な溝入れ加工及
び浮上面103、104の研磨加工等を経て製造され
る。 【0012】磁気ディスク装置として使用する場合は、
磁気ヘッドは図示しないジンバル支持装置の先端部に装
着し、スライダ1の浮上面103、104を磁気ディス
クの表面にバネ接触させ、この状態で起動停止を行な
う、いわゆるコンタクト.スタート.ストップ(以下C
SSと称する)方式によって駆動される。磁気ディスク
が静止しているときは、バネ圧により浮上面103、1
04が磁気ディスクの面に押付けられているが、磁気デ
ィスクが回転すると、図18に示すように、スライダ1
のテーパ面103a、104aを含む浮上面103、1
04に揚力動圧が発生し、この動圧とジンバルのバネ圧
Pと釣り合う浮上量gで浮上する。 【0013】 【発明が解決しようとする課題】上述のディメンション
を有する従来のスライダは、浮上量0.3μm以上の領
域で安定した浮上特性が得られる。しかし、磁気記録の
高密度化に対応するため、浮上量gを従来の1/3以下
の0.1μm以下に設定した場合、安定した浮上特性を
得ることが困難であった。その理由は、従来のスライダ
において、浮上量を0.1μm以下に低く抑えようとす
ると、例えば動圧と支持バネ圧との間の適正なバランス
を保つことが困難になり、フライト姿勢(浮上姿勢)が
崩れるためと、推測される。 【0014】フライト姿勢については、ロール角によっ
て定量的に説明できる。図19は磁気ディスMと磁気ヘ
ッドとの間に生じるロール角を説明する図で、βはロー
ル角を示している。ロール角βが大きくなると、回転内
周側で見た浮上量g1と、回転外周側で見た浮上量g2
との差が大きくなる。ロール角が変化した場合、磁気デ
ィスクの上下動がない場合でも、スライダ側の問題とし
て、浮上量が、磁気ディスクとレール下面間の距離であ
る設計中心から一定の割合で変化(静的隙間変動)し、
フライト姿勢が崩れる(静的隙間変動が大きくなる)。 【0015】厚みdが0.85mm、空気流出方向の長
さLが4mm、空気流出方向と直交する方向の幅wが
3.2mmの如く選定されたディメンションをもつ従来
のスライダにおいて、浮上量gを従来の1/3以下の
0.1μm以下に設定した場合、ロール角を、かなり大
きな、ある値以下に低下させることが困難になり、その
ためにフライト姿勢が崩れたものと推測される。 【0016】フライト姿勢が崩れると、実効的な浮上量
が大きくなり、スペーシングロスが増えるため、高密度
記録に限界を生じる。なお、フライト姿勢の崩れは、上
述したように、磁気ディスクの上下動がないとした場合
のスライダ側の問題であるので、磁気ディスクの回転に
より生じる面外振動やその表面に存在するうねり等を原
因として、回転するディスクの上下動により浮上隙間
(浮上量)が波打って変動する現象(動的隙間変動また
は追従性)とは、異なる技術的項目として、区別して扱
う必要がある。 【0017】そこで、本発明の課題は、浮上安定性に優
れ、高密度記録に適した磁気ディスク装置を提供するこ
とである。 【0018】 【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、本発明者等は、浮上安定性に優れたスライダを得
るべく、スライダのディメンションに関して鋭意研究を
行なった。その結果、浮上面からその対向面までの厚み
が0.65mm以下、空気流出方向の長さが1mm〜3
mm、空気流出方向と直交する方向の幅が1mm〜2.
5mmのディメンションを持つスライダは、磁気ディス
ク装置に用いた場合、低浮上量を保ちつつ、高い浮上安
定性を確保できることを見出したものである。特に、上
記ディメンションを持つスライダを用いた磁気ヘッド
と、表面平滑性Rmaxが100Å未満である磁気ディ
スクと組み合わせた磁気ディスク装置では、浮上量が
0.09μmの低い値になっても、フライト姿勢が崩れ
ず、安定な浮上特性が得られることが確認された。 【0019】上記ディメンショを持つスライダが、何
故、高い浮上安定性を有することになるのか、その理由
は必ずしも明確ではないが、上記ディメンショを持つス
ライダは、従来のスライダに比較して、ロール角度(ま
たはロール値)及びその変化幅が予想し得る範囲を超え
て著しく小さくなり、フライト姿勢が安定に保たれるた
めと推測される。 【0020】ロール角度及びその変化幅を小さくする手
段として、本願発明では、スライダの形状選定によって
対応しているので、スライダの運動中心変更等の操作が
不要である。このため、スライダ運動中心に対する質量
の偏り、運動モーメントの不均一性等の問題を生じるこ
となく、浮上姿勢を安定させ、信頼性を確保したまま
で、浮上量を低下させることが可能になる。 【0021】浮上面からその対向面までの厚みdが0.
65mmを超えると浮上安定性が悪くなる。その理由
は、重心位置がジンバルとの接続面である対向面側に寄
りに移るためと推測される。また、厚みが薄くなり過ぎ
ると、スライダの剛性が低下し、スライダにネジレや変
形を生じ、空気ベアリング面の平面度が確保できなくな
る。従って、厚みdは、0.65mm以下の範囲で、必
要な空気ベアリング面の平面度を確保し得る下限値に設
定する。 【0022】また、長さL及び幅wが1mmより小さく
なると、浮上安定性が悪くなる。その理由は、安定な浮
上特性を確保するのに充分な浮上面面積を確保できなく
なるためと推測される。 【0023】 【実施例】図1は本発明に係る磁気ディスク装置に用い
られる磁気ヘッドの斜視図、第2図はスライダの正面
図、図3は同じく浮上面側から見た底面図、図4は側面
図である。図において、図17と同一の参照符号は同一
性ある構成部分を示している。スライダ1は、浮上面1
03、104から反対側の対向面105までの厚みdを
0.65mm以下とし、空気流出方向(走行方向)aの
長さLを1mm〜3mmとし、空気流出方向aと直交す
る方向の幅wを1mm〜2.5mmとしてある。読み書
き素子2の付着部分の厚みは長さLに比較して実質的に
無視できるから、前記長さLは、実質的に、読み書き素
子2を含めた寸法である。実施例における読み書き素子
2は薄膜素子である。 【0024】また、図1〜図4の実施例に示す如く、ス
ライダ1の浮上面103、104は、テーパ面を持たな
い平面状とすることもできる。空気流出方向aで見た浮
上面103、104の端部(イ)、(ロ)は、CSS時
における磁気ディスクの表面との引掛りをなくすため、
弧状に形成するのが望ましい。他の端部(ハ)、(ニ)
も弧状に形成できる。また、幅方向の略中間部に1本の
レール部を設け、このレール部の表面を浮上面とする構
造をとることも可能である。この構造の場合は、全体の
小型化を図るのに都合がよい。 【0025】更に、スライダの長さ及び幅が1mm以
上、1.5mm以下の場合には、ディスクと対向する側
の面全てを浮上面としてもよい。 【0026】図5は本発明に係る磁気ディスク装置に用
いられる磁気ヘッドの別の実施例における斜視図を示し
ている。図5の実施例では、スライダ1の浮上面6はレ
ール部を持たない平面状とし、その端縁(イ)〜(ニ)
を弧状に形成してある。 【0027】図6は本発明に係る磁気ディスク装置に用
いられる磁気ヘッドの別の実施例における斜視図を示し
ている。図6の実施例では、図16の従来例と同様に、
浮上面103、104にテーパ面103a、104aを
設けてある。 【0028】上記の磁気ヘッドによれば、記憶領域の増
大と共に、ヘッド支持装置との組合せにおいて、0.2
μm以下の低浮上量で、安定した浮上特性が得られ、高
い耐久性が得られる。次に具体例な実施例を上げて説明
する。図1〜図4の実施例に示す構造において、スライ
ダ1の外形寸法を、 浮上面103、104の幅w1=0.3mmとした。 【0029】上記スライダを用いた磁気ヘッドをヘッド
支持装置に取付けて磁気ディスク装置を得た。図7はこ
のようにして得られた磁気ディスク装置と磁気ディスク
との関係を示す図で、Mは磁気ディスク、3はヘッド支
持装置、4は位置決め機構である。磁気ディスクMは図
示しない回転駆動機構により、矢印aの方向に回転駆動
される。ヘッド支持装置3は位置決め機構4により、回
転直径O1上で、矢印b1またはb2の方向に駆動され
て位置決めされ、それによって所定のトラッにおいて、
磁気ディスクMと磁気ヘッドとの間で磁気記録.再生が
行な行なわれる。図7に示す磁気ディスク装置は、リニ
ア アクチュエータ型磁気ディスク装置と称されてい
る。この他に、ヘッド支持装置を磁気ディスクの面上で
回転駆動し、磁気ディスクMの回転方向に対する磁気ヘ
ッドの角度(スキュー角)を変えながら位置決めするス
イングアーム型磁気ディスク装置も知られており、この
ようなタイプにも、本願発明は当然適用可能である。 【0030】ヘッド支持装置3は、位置決め機構4に取
付けられる剛性アーム部31に、弾性金属薄板でなる支
持体32の一端を、結合具311、312によって取付
け固定すると共に、支持体32の長手方向の一端にある
自由端に、同じく金属薄板でなる可撓体33を取付け、
この可撓体33の下面に、本発明に係るスライダを用い
た磁気ヘッド34を取付けた構造となっている。支持体
32は剛性アーム部31に取付けられる部分が弾性バネ
部321となっていて、この弾性バネ部321に連続し
て剛性ビーム部322を形成してある。剛性ビーム部3
22は両側に折曲げ形成したフランジ322a、322
bを有し、磁気ディスクMに磁気ヘッド34を押付ける
荷重力を得るようになっている。実施例では、磁気ヘッ
ド34から磁気ディスクMへの荷重が9.5gとなるよ
うに、剛性アーム部31、支持体32及び可撓体33の
長さ、板厚及びバネ性等を定めた。 【0031】図8はヘッド支持装置の要部における正面
図、図9は同じく浮上面側から見た底面図である。可撓
体33は支持体32の長手方向軸線O2 と略平行して
伸びる2つの外側可撓性枠部331、332と、支持体
32から離れた端において外側可撓性枠部331、33
2を連結する横枠333と、横枠333の略中央部から
外側可撓性枠部331、332に略平行するように伸び
ていて先端を自由端とした中央舌状部334とを有して
構成され、横枠333のある方向とは反対側の一端を、
支持体32の自由端付近に溶接(ホ)等の手段によって
取付けてある。 【0032】可撓体33の中央舌状部334の上面に
は、例えば半球状等の荷重用突起335が設けられてい
て、この荷重用突起335により、支持体32の自由端
から中央舌状部334へ荷重を伝えるようにしてある。
中央舌状部334の下面には本発明に係る磁気ヘッド3
4を接着等の手段によって固着してある。 【0033】図7の構成において、磁気ディスクMの周
速が9m/sとなる部分で浮上させたところ、0.09
μmの浮上量が得られた。 【0034】また、スライダ1のディメンションを前述
のような寸法に設定し、トラック幅8μm、トラックピ
ッチ12.7μmの一般的な薄膜読み書き素子を形成し
た場合、従来寸法のスライダを用いた薄膜磁気ヘッドよ
りも、磁気ディスクM上での記憶領域を、約80トラッ
ク余分に増やすことができた。 【0035】図10は図7〜図9に示した磁気ディスク
装置の浮上特性測定データを示す図である。図10の測
定データは、図11に示すような測定システムによって
得られたものである。図11において、5はアコースチ
ック.エミッション.センサ(以下AEセンサと称す
る。)、6はフィルタ、7は増幅器、8はオシロスコー
プである。図11における測定条件は次の通りである。 【0036】図10の測定データに示すように、本発明に係るスライ
ダを用いた浮上型磁気ヘッド34を使用した磁気ディス
ク装置では、AEセンサ出力が殆ど生じていない。この
ことから、本発明に係る磁気ディスク装置では、磁気ヘ
ッドの浮上量が0.09μmの低い値になっても、フラ
イト姿勢が崩れず、安定な浮上特性が得られることが解
る。 【0037】本発明に係る磁気ディスク装置において、
磁気ヘッドが、低浮上量で安定した浮上姿勢を保つこと
は、図12〜図15の実測データによっても裏付けられ
る。図12〜図15のデータは、ヘッド支持装置を磁気
ディスクの面上で回転駆動し、磁気ディスクMの回転方
向に対する磁気ヘッドの角度(スキュー角)を変えなが
ら位置決めするスイングアーム型磁気ディスク装置によ
って得られたものである。 【0038】図12〜図15において、横軸に磁気ディ
スクの周速(m/s)及び磁気ヘッドのスキュー角
(度)を取り、縦軸にロール値(μm)を取ってある。
ロール値は空気ベアリング面における外周側浮上量と内
周側浮上量との絶対値差である。例えば図18を参照す
ると、レール101の浮上量g2とレール102の浮上
量g1との差|g2−g1|となる。従って、ロール値
が大きいことと、ロール角が大きいことは同義である。
図12は直径1.8インチの磁気ディスクを用いた場合
の特性、図13は直径2.5インチの磁気ディスクを用
いた場合の特性、図14は3.5インチの磁気ディスク
を用いた場合の特性、図15は5.25インチの磁気デ
ィスクを用いた場合の特性をそれぞれ示している。図1
2〜図15を通して、データプロット点に表示された□
印は、 L×W×d=2.8×2.3×0.65 のディメンションを持つスライダを用いた場合のデータ
を示し、+印は、 L×W×d=2×1.6×0.45 のディメンションを持つスライダを用いた場合のデータ
を示し、△印は L×W×d=4×3.2×0.85 のディメンションを持つスライダを用いた場合のデータ
をそれぞれ示している。従って、△印は従来のスライダ
を用いた磁気ヘッドのデータを表示し、□印及び+印は
本発明に係るスライダを用いた磁気ヘッドのデータを表
示している。 【0039】図12〜図15に示すように、本発明に係
る磁気ディスク装置では、従来よりも、磁気ヘッドのロ
ール値、即ちロール角が小さくなっている。本発明に係
る磁気ディスク装置において、磁気ヘッドのロール角
は、特に周速が大きくなる外周に向かう程、従来の磁気
ヘッドのロール角よりも著しく小さくなる。しかも、本
発明に係る磁気ディスク装置では、磁気ディスクの最内
周と最外周との間におけロール値の差が、従来と比較し
て、著しく小さくなっている。このため、本発明によれ
ば、磁気ディスクの全面にわたって、浮上姿勢の安定し
た磁気ディスク装置が得られる。また、ロール角が小さ
くなるために、実効的な浮上量が低下し、スペーシング
ロスが減少し、高記録密度に適した磁気ディスク装置が
得られる。 【0040】図12〜図15のデータには、更に注目す
べき技術的事項が含まれている。即ち、ロール値または
ロール角がスライダのディメンションに比例するのであ
れば、(2.8×2.3×0.65)のディメンション
を有するスライダのデータである□印は、(4×3.2
×0.85)のディメンションを持つ従来のスライダの
データである△印のデータの70%前後でなければなら
い。また、(2×1.6×0.45)のディメンション
を有するスライダのデータである+印は、(4×3.2
×0.85)のディメンションを持つ従来のスライダの
データである△印のデータの50%前後の位置になけれ
ばならい。ところが、図12〜図15のデータは、その
ようにはなっていない。(2.8×2.3×0.65)
及び(2×1.6×0.45)のディメンションを持つ
磁気ヘッドのデータである□印、+印は、互いに接近し
た値を示しており、(4×3.2×0.85)のディメ
ンションを有する従来の磁気ヘッドのデータである△印
との間に、明らかな有意差が認められる。これらのデー
タを見ると、デイメンション比75%前後にロール角を
低下させるクリティカルポイントがあると推測すること
ができる。 【0041】しかも、図12〜図15を見ると、上述の
有意差は、磁気ディスクと磁気ヘッドとの間の相対速度
が大きくなる外周側において特に顕著に現れている。従
って、本来的にロール角を低下させなければならない磁
気ディスク外周側において、ロール角を予測可能範囲を
超えて低下させ、実効的な浮上量を低下させ、スペーシ
ングロスを減少させ、高密度記録を達成できる。 【0042】図7に示したリニア アクチュエータ型磁
気ディスク装置でも、同様のロール低減作用が得られ
る。図16はリニア.アクチュエータ型磁気ディスク装
置における磁気ディスク周速(m/s)とロール値(μ
m)との関係をグラフ化して示す図である。100%と
表示されている特性は、 L×w×d=4×3.2×0.85 のディメンションを持つスライダを用いた場合の特性、
70%と表示されている特性は、 L×w×d=2.8×2.3×0.65 のデメンションを持つスライダを用いた場合の特性、5
0%と表示されている特性は、 L×w×d=2×1.6×0.45 のデメンションを持つスライダを用いた場合の特性をそ
れぞれ示している。 【0043】図16を見ると(2.8×2.3×0.6
5)及び(2×1.6×0.45)のディメンションを
有するスライダを用いた場合、(4×3.2×0.8
5)のディメンションを有するスライダを用いた場合よ
り、ロール値が、図12〜図15で説明したと同様に、
有意差をもって低下していることが分る。しかも、この
有意差は磁気ディスクと磁気ヘッドとの間の相対速度が
大きくなる外周側において特に顕著に現れている。従っ
て、リニア アクチュエータ型磁気ディスク装置を構成
した場合でも、本来的にロール角を低下させなければな
らない磁気ディスク外周側において、ロール角を予測可
能範囲を超えて低下させ、実効的な浮上量を低下させ、
スペーシングロスを減少させ、高密度記録を達成でき
る。 【0044】このように、本発明によれば、従来の磁気
ヘッドとの間のディメンション比からは推測できない範
囲でロール角を低下させ、浮上姿勢の安定した磁気ディ
スク装置を提供できるという特有の効果が得られる。 【0045】 【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、次
のような効果が得られる。 (a)磁気ヘッドを、高い浮上安定性で浮上させること
ができ、高密度記録に適した磁気ディスク装置を提供で
きる。 (b)従来のスライダとの間のディメンション比からは
推測できない範囲で、磁気ヘッドのロール角を低下さ
せ、浮上姿勢を安定させた、高密度記録に適した磁気デ
ィスク装置を提供できる。 (c)ロール角度を小さくする手段として、スライダの
形状選定によって対応しているので、スライダ運動中心
に対する質量の偏り、運動モーメントの不均一性等の問
題を生じることなく、磁気ヘッドの浮上姿勢を安定さ
せ、信頼性を確保したままで、浮上量を低下させ得る磁
気ディスク装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気ディスク装置に用いられる磁
気ヘッドの斜視図である。 【図2】本発明に係る磁気ディスク装置に用いられるス
ライダの正面図である。 【図3】本発明に係る磁気ディスク装置に用いられるス
ライダの浮上面側から見た底面図である。 【図4】本発明に係る磁気ディスク装置に用いられるス
ライダの側面図である。 【図5】本発明に係る磁気ディスク装置に用いられる磁
気ヘッドの別の実施例における斜視図である。 【図6】本発明に係る磁気ディスク装置に用いられる磁
気ヘッドの別の実施例における斜視図である。 【図7】本発明に係る磁気ディスク装置に用いられる磁
気ヘッドを使用した磁気ディスク装置を示す図である。 【図8】ヘッド支持装置の要部における正面図である。 【図9】ヘッド支持装置を浮上面側から見た底面図であ
る。 【図10】本発明に係る磁気ディスク装置の浮上安定性
測定データを示す図である。 【図11】図10の測定データを得るための測定システ
ムを示す図である。 【図12】磁気ディスク周速(m/s)及び磁気ヘッド
のスキュー角(度)とロール値(μm)との関係を示す
データである。 【図13】磁気ディスク周速(m/s)及び磁気ヘッド
のスキュー角(度)とロール値(μm)との関係を示す
データである。 【図14】磁気ディスク周速(m/s)及び磁気ヘッド
のスキュー角(度)とロール値(μm)との関係を示す
データである。 【図15】磁気ディスク周速(m/s)及び磁気ヘッド
のスキュー角(度)とロール値(μm)との関係を示す
データである。 【図16】リニアアクチュエータ型磁気ディスク装置に
おける磁気ディスク周速(m/s)とロール(μm)と
の関係をグラフ化して示す図である。 【図17】従来の磁気ヘッドの斜視図である。 【図18】浮上型の磁気ヘッドの動作状態を示す図であ
る。 【図19】同じく浮上型磁気ヘッドの動作状態を示す図
である。 【符号の説明】 1 スライダ 2 読み書き素子 103、104、106 浮上面 d 浮上面からその対向面ま
での厚み L 空気流出方向の長さ w 空気流出方向と直交する
方向の幅
気ヘッドの斜視図である。 【図2】本発明に係る磁気ディスク装置に用いられるス
ライダの正面図である。 【図3】本発明に係る磁気ディスク装置に用いられるス
ライダの浮上面側から見た底面図である。 【図4】本発明に係る磁気ディスク装置に用いられるス
ライダの側面図である。 【図5】本発明に係る磁気ディスク装置に用いられる磁
気ヘッドの別の実施例における斜視図である。 【図6】本発明に係る磁気ディスク装置に用いられる磁
気ヘッドの別の実施例における斜視図である。 【図7】本発明に係る磁気ディスク装置に用いられる磁
気ヘッドを使用した磁気ディスク装置を示す図である。 【図8】ヘッド支持装置の要部における正面図である。 【図9】ヘッド支持装置を浮上面側から見た底面図であ
る。 【図10】本発明に係る磁気ディスク装置の浮上安定性
測定データを示す図である。 【図11】図10の測定データを得るための測定システ
ムを示す図である。 【図12】磁気ディスク周速(m/s)及び磁気ヘッド
のスキュー角(度)とロール値(μm)との関係を示す
データである。 【図13】磁気ディスク周速(m/s)及び磁気ヘッド
のスキュー角(度)とロール値(μm)との関係を示す
データである。 【図14】磁気ディスク周速(m/s)及び磁気ヘッド
のスキュー角(度)とロール値(μm)との関係を示す
データである。 【図15】磁気ディスク周速(m/s)及び磁気ヘッド
のスキュー角(度)とロール値(μm)との関係を示す
データである。 【図16】リニアアクチュエータ型磁気ディスク装置に
おける磁気ディスク周速(m/s)とロール(μm)と
の関係をグラフ化して示す図である。 【図17】従来の磁気ヘッドの斜視図である。 【図18】浮上型の磁気ヘッドの動作状態を示す図であ
る。 【図19】同じく浮上型磁気ヘッドの動作状態を示す図
である。 【符号の説明】 1 スライダ 2 読み書き素子 103、104、106 浮上面 d 浮上面からその対向面ま
での厚み L 空気流出方向の長さ w 空気流出方向と直交する
方向の幅
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭64−21713(JP,A)
特開 平5−334641(JP,A)
特開 昭49−79216(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名)
G11B 5/60
G11B 21/21 101
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.磁気ディスクと、磁気ヘッドとを含み、前記磁気デ
ィスクの走行によって前記磁気ヘッドと前記磁気ディス
クとの間に生じる動圧を利用して、前記磁気ヘッドを、
前記磁気ディスクとの間に浮上量を保って浮上させる磁
気ディスク装置であって、 前記磁気ディスクは、表面平滑性Rmaxが100オン
グストローム未満であり、 前記磁気ヘッドは、前記磁気ディスクと対向する面側に
浮上面を有するスライダの空気流出端部側に読み書き素
子を付着させてあり、 前記スライダは、前記浮上面からその対向面までの厚み
が0.65mm以下であり、空気流出方向の長さが1m
m〜3mmであり、空気流出方向と直交する方向の幅が
1mm〜2.5mmである磁気ディスク装置。 2.請求項1に記載された磁気ディスク装置であって、 前記浮上面は、空気流入部にテーパ面を持たない平面で
ある磁気ディスク装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11595297A JP2846300B2 (ja) | 1997-05-06 | 1997-05-06 | 磁気ディスク装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11595297A JP2846300B2 (ja) | 1997-05-06 | 1997-05-06 | 磁気ディスク装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62176631A Division JP2705026B2 (ja) | 1987-07-15 | 1987-07-15 | 磁気ヘッド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1091931A JPH1091931A (ja) | 1998-04-10 |
JP2846300B2 true JP2846300B2 (ja) | 1999-01-13 |
Family
ID=14675219
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11595297A Expired - Lifetime JP2846300B2 (ja) | 1997-05-06 | 1997-05-06 | 磁気ディスク装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2846300B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7061721B2 (en) | 2000-10-31 | 2006-06-13 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Slider having a stable flying posture and disk device including the slider |
-
1997
- 1997-05-06 JP JP11595297A patent/JP2846300B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1091931A (ja) | 1998-04-10 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19981020 |