JP3159489B2 - 浮動式磁気ヘッド - Google Patents
浮動式磁気ヘッドInfo
- Publication number
- JP3159489B2 JP3159489B2 JP29161491A JP29161491A JP3159489B2 JP 3159489 B2 JP3159489 B2 JP 3159489B2 JP 29161491 A JP29161491 A JP 29161491A JP 29161491 A JP29161491 A JP 29161491A JP 3159489 B2 JP3159489 B2 JP 3159489B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- floating
- slider
- magnetic head
- floating body
- medium
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高密度磁気ディスク装
置などに使用される浮動式磁気ヘッドに関するものであ
る。
置などに使用される浮動式磁気ヘッドに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、データの記録装置として高密度磁
気ディスク装置が広い分野にわたって使用されている。
この高密度磁気ディスク装置において、優れた高記録密
度特性を達成するため、磁気ヘッドに対しては、低浮上
化,狭トラック化,高飽和磁束密度化,高周波化などが
要求されている。図8は従来例の浮動式ヘッドの斜視図
である。図8において、強磁性酸化物からなりスライダ
ーを兼ねる磁気コア21と巻線部となる磁気コア22の間
に、SiO2などからなる磁気ギャップ部4があり、接着
ガラス23によって接合されている。また、強磁性酸化物
のギャップ対向面に強磁性薄膜を設けたMIG(Metal
InGap)ヘッドもある(図示せず)。また、スライダー部
が非磁性で磁気コア部をスライダー内に埋め込みモール
ドしたコンポジットタイプの磁気ヘッドもある(図示せ
ず)。以下従来の動作を説明する。浮動式磁気ヘッドが
磁気ディスクと高速相対運動をすると、テーパー部6で
圧縮された空気が空気浮動面7に流入し、磁気ディスク
から浮上しようとする正圧が発生し、スライダー押付け
荷重とバランスを取り浮上する。その浮上量は、押し付
け荷重が一定の場合、スライダーの空気浮動面7の面積
に依存する。現在、このような構成で0.2μm程度の低浮
上化を実現している。次に、トラック部3が磁気ディス
クに対向して、磁気ギャップ部4で磁気ディスクへの記
録再生を行う。
気ディスク装置が広い分野にわたって使用されている。
この高密度磁気ディスク装置において、優れた高記録密
度特性を達成するため、磁気ヘッドに対しては、低浮上
化,狭トラック化,高飽和磁束密度化,高周波化などが
要求されている。図8は従来例の浮動式ヘッドの斜視図
である。図8において、強磁性酸化物からなりスライダ
ーを兼ねる磁気コア21と巻線部となる磁気コア22の間
に、SiO2などからなる磁気ギャップ部4があり、接着
ガラス23によって接合されている。また、強磁性酸化物
のギャップ対向面に強磁性薄膜を設けたMIG(Metal
InGap)ヘッドもある(図示せず)。また、スライダー部
が非磁性で磁気コア部をスライダー内に埋め込みモール
ドしたコンポジットタイプの磁気ヘッドもある(図示せ
ず)。以下従来の動作を説明する。浮動式磁気ヘッドが
磁気ディスクと高速相対運動をすると、テーパー部6で
圧縮された空気が空気浮動面7に流入し、磁気ディスク
から浮上しようとする正圧が発生し、スライダー押付け
荷重とバランスを取り浮上する。その浮上量は、押し付
け荷重が一定の場合、スライダーの空気浮動面7の面積
に依存する。現在、このような構成で0.2μm程度の低浮
上化を実現している。次に、トラック部3が磁気ディス
クに対向して、磁気ギャップ部4で磁気ディスクへの記
録再生を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の構成では、空気浮動面の幅を狭くしたり、スライ
ダーのサイズを小さくしたりして、さらなる低浮上化
(0.1μm以下)をめざすことは可能であるが、コンタクト
・スタート・ストップ方式(CSS方式)では、浮上量の
低下にともない、媒体摺動時間が増加し、CSS特性が
悪化する傾向があった。また、上記の構成では、低浮上
化を行う場合、媒体の表面粗さを小さく抑える必要があ
り、そのため、磁気ヘッドと媒体が吸着しやすいという
問題があった。本発明は上記従来の問題を解決するもの
であり、吸着しない表面粗さの媒体で、充分なCSS特
性を確保しつつ、高記録密度を実現できる浮動式磁気ヘ
ッドを提供することを目的とするものである。
従来の構成では、空気浮動面の幅を狭くしたり、スライ
ダーのサイズを小さくしたりして、さらなる低浮上化
(0.1μm以下)をめざすことは可能であるが、コンタクト
・スタート・ストップ方式(CSS方式)では、浮上量の
低下にともない、媒体摺動時間が増加し、CSS特性が
悪化する傾向があった。また、上記の構成では、低浮上
化を行う場合、媒体の表面粗さを小さく抑える必要があ
り、そのため、磁気ヘッドと媒体が吸着しやすいという
問題があった。本発明は上記従来の問題を解決するもの
であり、吸着しない表面粗さの媒体で、充分なCSS特
性を確保しつつ、高記録密度を実現できる浮動式磁気ヘ
ッドを提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明は、記録再生素子を持つ浮動体部と浮動式スラ
イダー部を備える浮動式磁気ヘッドであって、前記浮動
体部と前記浮動式スライダー部とのそれぞれの媒体対向
面に対して反対側の面にバネ材を設け、前記バネ材によ
って、前記浮動体部と前記浮動式スライダー部が互いに
接続されるとともに、前記浮動体部を前記浮動式スライ
ダーの空気流入端側に配置したことを特徴とする。また
本発明は、前記浮動体部がスライダー浮上に関与しない
媒体空気流によって、媒体接触方向へ押し付け作用が発
生する構造を有することを特徴とする。また本発明は、
前記浮動体部の媒体対向面が負圧を発生する形状を備え
ることを特徴とする。
の本発明は、記録再生素子を持つ浮動体部と浮動式スラ
イダー部を備える浮動式磁気ヘッドであって、前記浮動
体部と前記浮動式スライダー部とのそれぞれの媒体対向
面に対して反対側の面にバネ材を設け、前記バネ材によ
って、前記浮動体部と前記浮動式スライダー部が互いに
接続されるとともに、前記浮動体部を前記浮動式スライ
ダーの空気流入端側に配置したことを特徴とする。また
本発明は、前記浮動体部がスライダー浮上に関与しない
媒体空気流によって、媒体接触方向へ押し付け作用が発
生する構造を有することを特徴とする。また本発明は、
前記浮動体部の媒体対向面が負圧を発生する形状を備え
ることを特徴とする。
【0005】
【作用】本発明は上記した構成により、スライダー部は
従来と同様の浮上量を有し、従来と同様の表面粗さの媒
体で安定したCSS特性を確保し、浮動体部が、媒体空
気流の作用や,バネ材の荷重や,負圧力によって媒体に
近接し、磁気ギャップ部の低浮上化あるいは摺動が実現
できる。
従来と同様の浮上量を有し、従来と同様の表面粗さの媒
体で安定したCSS特性を確保し、浮動体部が、媒体空
気流の作用や,バネ材の荷重や,負圧力によって媒体に
近接し、磁気ギャップ部の低浮上化あるいは摺動が実現
できる。
【0006】
【実施例】図1は本発明の第1の実施例における浮動式
磁気ヘッドの斜視図を示したものである。図1におい
て、1はスライダー部、2は浮動体部、3はトラック
部、4は磁気ギャップ部、5は逆テーパー部、6はテー
パー部、7は空気浮動面、8は巻線窓、9は平板状のバ
ネ材である。図2は本発明の図1の実施例における浮動
式磁気ヘッドの各部斜視図であり、図2(a)はスライダ
ー部を、図2(b)は浮動体部を、図2(c)はバネ材の一例
をそれぞれ示している。浮動体部2とスライダー部1と
におけるそれぞれの媒体対向面に対して反対側の面にバ
ネ材9を配置し、このバネ材9の平面に浮動体部2と浮
動式スライダー1を接合することによって浮動式磁気ヘ
ッドが構成される。逆テーパー部5は、今回、トラック
部媒体対向面に対して45°の角度で平面加工を行ってい
るが、この角度および形状は、媒体空気流による浮動体
部押し付け作用が発生すれば、どのような角度・形状で
もかまわない。バネ材9は、今回はSUS304の25μm厚
を使用した。次に、上記第1の実施例の動作について説
明する。浮動式磁気ヘッドが磁気ディスクと高速相対連
動をすると、テーパー部6で圧縮された空気が空気浮動
面7に流入し、磁気ディスクから浮上しようとする正圧
が発生し、スライダー押し付け荷重とバランスを取りス
ライダー部1が浮上する。相対運動開始直後は、浮動体
部2もスライダー部1とともに浮上するが、相対運動が
高速になると逆テーパー部5に媒体接触方向への押し付
け作用が働き、浮動体部2はスライダー部1より低浮上
となる。次に、トラック部3が磁気ディスクを対向し
て、磁気ギャップ部4で磁気ディスクへの記録再生を行
う。
磁気ヘッドの斜視図を示したものである。図1におい
て、1はスライダー部、2は浮動体部、3はトラック
部、4は磁気ギャップ部、5は逆テーパー部、6はテー
パー部、7は空気浮動面、8は巻線窓、9は平板状のバ
ネ材である。図2は本発明の図1の実施例における浮動
式磁気ヘッドの各部斜視図であり、図2(a)はスライダ
ー部を、図2(b)は浮動体部を、図2(c)はバネ材の一例
をそれぞれ示している。浮動体部2とスライダー部1と
におけるそれぞれの媒体対向面に対して反対側の面にバ
ネ材9を配置し、このバネ材9の平面に浮動体部2と浮
動式スライダー1を接合することによって浮動式磁気ヘ
ッドが構成される。逆テーパー部5は、今回、トラック
部媒体対向面に対して45°の角度で平面加工を行ってい
るが、この角度および形状は、媒体空気流による浮動体
部押し付け作用が発生すれば、どのような角度・形状で
もかまわない。バネ材9は、今回はSUS304の25μm厚
を使用した。次に、上記第1の実施例の動作について説
明する。浮動式磁気ヘッドが磁気ディスクと高速相対連
動をすると、テーパー部6で圧縮された空気が空気浮動
面7に流入し、磁気ディスクから浮上しようとする正圧
が発生し、スライダー押し付け荷重とバランスを取りス
ライダー部1が浮上する。相対運動開始直後は、浮動体
部2もスライダー部1とともに浮上するが、相対運動が
高速になると逆テーパー部5に媒体接触方向への押し付
け作用が働き、浮動体部2はスライダー部1より低浮上
となる。次に、トラック部3が磁気ディスクを対向し
て、磁気ギャップ部4で磁気ディスクへの記録再生を行
う。
【0007】次に、本発明による浮動式磁気ヘッドの特
性について説明する。ここで、 (1)第1の実施例は図1に示した斜視図の如く、逆テー
パー部を備えた浮動体部とスライダー部がバネ材で接続
された浮動式磁気ヘッドであり、スライダー部の浮上量
は約0.2μmである。 (2)第2の実施例は図3に示した斜視図の如く、第1の
実施例と同様に浮動体部とスライダー部がバネ材で接続
され、かつ、浮動体部のトラック部3が約30μm突出す
るように接続させている浮動式磁気ヘッドである。空気
浮動面とトラック面が同一平面にあるとき、浮動体部の
荷重は非常に低荷重で0.1g程度である。 (3)比較例1とは、図7に示した従来例の浮動式磁気ヘ
ッドで、上記第1の実施例のスライダーと同等の浮上量
(約0.2μm)の磁気ヘッドである。 (4)比較例2とは、図7に示した従来例の形状の浮動式
磁気ヘッドで、かつ空気浮動面の面積を狭くし、浮上量
が0.1μm以下の浮動式磁気ヘッドである。そこで、第
1,第2の実施例,比較例1,2のそれぞれの浮動式磁
気ヘッドのCSS特性の測定を行った。測定方法は、表
面粗さ(Ra)が約5nmである3.5インチハードディスクの
半径23mmの位置で、押し付け荷重9.5g、立ち上がり時間
・立ち下がり時間は、ともに10秒の条件でCSSを行
い、各CSS回数終了後1rpmの回転数で動摩擦係数を
1周分測定する。その結果を図5に示す。図5から第
1,第2の実施例と比較例1は、CSS20000回後でも
非常に低い動摩擦係数を示しているのに対して、比較例
2は、CSS2000回でクラッシュし、ハードディスクに
傷が発生した。これは、スライダー部の浮上量低下に対
して、ハードディスクの表面粗さが大きく、CSS時の
摺動時間も長く、ハードディスクにダメージを与え、ク
ラッシュしたものである。これらの浮動式磁気ヘッドの
磁化反転密度と規格化出力(トラック幅・コイル巻数・
ディスク相対速度で規格化した出力)の関係を測定し
た。使用したハードディスクの保磁力は、1600Oeのも
のである。その結果を図6に示す。図6から、第1,第
2の実施例は、比較例1,2より、規格化出力が200nVP
-P/μm・turn・m/sと非常に高く、磁化反転密度の
高いところでも規格化出力が低下せず、D70は、約80k
FCIである。これは、第1,第2の実施例の磁気ギャッ
プ部の浮上量が比較例1,2より、非常に小さくなって
いるためである。このように、逆テーパー部を浮動体部
を備えたり、浮動体部を突出させたりして、第1,第2
の実施例は、比較例2より、安定したCSS特性を示
し、比較例1,2より、規格化出力が非常に高く、磁化
反転密度の高いところでも記録再生が可能であることが
わかる。また、浮動体部の低浮上化は、バネまたは風力
による微小荷重と浮動体部に働く同様の微小な正圧力に
よって決まるものである。そのつりあいによっては、微
小な荷重でコンタクトしながら摺動している。浮上にせ
よ、摺動しているにしろ、超低浮上化が可能であり、信
頼性が微小荷重であることからも問題ない。以上のよう
に実施例によれば、安定したCSS特性を確保しつつ、
磁気ギャップ部の低浮上化が実現でき、高記録密度が容
易にできる優れた浮動式磁気ヘッドを得ることができ
る。また、浮動式スライダー1及び浮動体部2とにおけ
るそれぞれの媒体対向面と反対側にバネ材9の平面を当
接させて相互に取り付けられているので、バネ材の取付
位置と浮上面との間隔が大きくなり、バネ材の取付精度
に多少ばらつきがあってもバネ材と浮動体部および浮動
式スライダー部を接合するための接合剤が媒体対向面に
流れ出すことがなくなるために、生産性は向上し、しか
も、バネ材9に対して曲げ等の加工を必要としないため
に、さらに生産性を向上させることができる。
性について説明する。ここで、 (1)第1の実施例は図1に示した斜視図の如く、逆テー
パー部を備えた浮動体部とスライダー部がバネ材で接続
された浮動式磁気ヘッドであり、スライダー部の浮上量
は約0.2μmである。 (2)第2の実施例は図3に示した斜視図の如く、第1の
実施例と同様に浮動体部とスライダー部がバネ材で接続
され、かつ、浮動体部のトラック部3が約30μm突出す
るように接続させている浮動式磁気ヘッドである。空気
浮動面とトラック面が同一平面にあるとき、浮動体部の
荷重は非常に低荷重で0.1g程度である。 (3)比較例1とは、図7に示した従来例の浮動式磁気ヘ
ッドで、上記第1の実施例のスライダーと同等の浮上量
(約0.2μm)の磁気ヘッドである。 (4)比較例2とは、図7に示した従来例の形状の浮動式
磁気ヘッドで、かつ空気浮動面の面積を狭くし、浮上量
が0.1μm以下の浮動式磁気ヘッドである。そこで、第
1,第2の実施例,比較例1,2のそれぞれの浮動式磁
気ヘッドのCSS特性の測定を行った。測定方法は、表
面粗さ(Ra)が約5nmである3.5インチハードディスクの
半径23mmの位置で、押し付け荷重9.5g、立ち上がり時間
・立ち下がり時間は、ともに10秒の条件でCSSを行
い、各CSS回数終了後1rpmの回転数で動摩擦係数を
1周分測定する。その結果を図5に示す。図5から第
1,第2の実施例と比較例1は、CSS20000回後でも
非常に低い動摩擦係数を示しているのに対して、比較例
2は、CSS2000回でクラッシュし、ハードディスクに
傷が発生した。これは、スライダー部の浮上量低下に対
して、ハードディスクの表面粗さが大きく、CSS時の
摺動時間も長く、ハードディスクにダメージを与え、ク
ラッシュしたものである。これらの浮動式磁気ヘッドの
磁化反転密度と規格化出力(トラック幅・コイル巻数・
ディスク相対速度で規格化した出力)の関係を測定し
た。使用したハードディスクの保磁力は、1600Oeのも
のである。その結果を図6に示す。図6から、第1,第
2の実施例は、比較例1,2より、規格化出力が200nVP
-P/μm・turn・m/sと非常に高く、磁化反転密度の
高いところでも規格化出力が低下せず、D70は、約80k
FCIである。これは、第1,第2の実施例の磁気ギャッ
プ部の浮上量が比較例1,2より、非常に小さくなって
いるためである。このように、逆テーパー部を浮動体部
を備えたり、浮動体部を突出させたりして、第1,第2
の実施例は、比較例2より、安定したCSS特性を示
し、比較例1,2より、規格化出力が非常に高く、磁化
反転密度の高いところでも記録再生が可能であることが
わかる。また、浮動体部の低浮上化は、バネまたは風力
による微小荷重と浮動体部に働く同様の微小な正圧力に
よって決まるものである。そのつりあいによっては、微
小な荷重でコンタクトしながら摺動している。浮上にせ
よ、摺動しているにしろ、超低浮上化が可能であり、信
頼性が微小荷重であることからも問題ない。以上のよう
に実施例によれば、安定したCSS特性を確保しつつ、
磁気ギャップ部の低浮上化が実現でき、高記録密度が容
易にできる優れた浮動式磁気ヘッドを得ることができ
る。また、浮動式スライダー1及び浮動体部2とにおけ
るそれぞれの媒体対向面と反対側にバネ材9の平面を当
接させて相互に取り付けられているので、バネ材の取付
位置と浮上面との間隔が大きくなり、バネ材の取付精度
に多少ばらつきがあってもバネ材と浮動体部および浮動
式スライダー部を接合するための接合剤が媒体対向面に
流れ出すことがなくなるために、生産性は向上し、しか
も、バネ材9に対して曲げ等の加工を必要としないため
に、さらに生産性を向上させることができる。
【0008】図4は本発明の第3の実施例における浮動
式磁気ヘッドの斜視図を示すものであり、浮動体部に負
圧を発生する形状を備えたものである。第3の実施例に
おいて、リーディング・トレーリングを入れ換えた以外
スライダー部1は第1の実施例と同様である。また、浮
動体部2は薄膜磁気ヘッドを備え、媒体対向面に空気浮
動面7と負圧発生部10とトラック部をフォトリソグラフ
ィー技術を用いパターン形成している。以下第3の実施
例の動作を説明する。浮動式磁気ヘッドが磁気ディスク
と高速相対運動をすると、テーパー部6で圧縮された空
気が空気浮動面7に流入し、磁気ディスクから浮上しよ
うとする正圧が発生し、スライダー押し付け荷重とバラ
ンスを取りスライダー部1が浮上する。相対運動開始直
後は、浮動体部2もスライダー部1とともに浮上する
が、相対運動が高速になると逆テーパー部5に媒体接触
方向への押し付け作用が働き、浮動体部はスライダー部
より低浮上となる。低浮上になると、負圧発生部10に負
圧力が発生し、浮動体部の正圧発生部11の正圧力とバラ
ンスをとり、より低浮上で安定した浮上を実現する。次
に、トラック部3が磁気ディスクに対向して、磁気ギャ
ップ部4で磁気ディスクへの記録再生を行う。効果とし
て、逆テーパー部を備えることで、媒体回転後、浮動体
部の安定したローディングが可能になり、媒体にダメー
ジを与えることがない。また、負圧パターンの変更で、
望みの浮上量で記録再生が可能になる。なお、逆テーパ
ー部の効果を簡単に得るために、第1の実施例では、浮
動体部をスライダー流入端側に配置していた。しかし、
逆テーパー部の効果が損なわれない形状であれば、第3
の実施例(図4)のように浮動体部をスライダー流出端側
に配置しても構わない。
式磁気ヘッドの斜視図を示すものであり、浮動体部に負
圧を発生する形状を備えたものである。第3の実施例に
おいて、リーディング・トレーリングを入れ換えた以外
スライダー部1は第1の実施例と同様である。また、浮
動体部2は薄膜磁気ヘッドを備え、媒体対向面に空気浮
動面7と負圧発生部10とトラック部をフォトリソグラフ
ィー技術を用いパターン形成している。以下第3の実施
例の動作を説明する。浮動式磁気ヘッドが磁気ディスク
と高速相対運動をすると、テーパー部6で圧縮された空
気が空気浮動面7に流入し、磁気ディスクから浮上しよ
うとする正圧が発生し、スライダー押し付け荷重とバラ
ンスを取りスライダー部1が浮上する。相対運動開始直
後は、浮動体部2もスライダー部1とともに浮上する
が、相対運動が高速になると逆テーパー部5に媒体接触
方向への押し付け作用が働き、浮動体部はスライダー部
より低浮上となる。低浮上になると、負圧発生部10に負
圧力が発生し、浮動体部の正圧発生部11の正圧力とバラ
ンスをとり、より低浮上で安定した浮上を実現する。次
に、トラック部3が磁気ディスクに対向して、磁気ギャ
ップ部4で磁気ディスクへの記録再生を行う。効果とし
て、逆テーパー部を備えることで、媒体回転後、浮動体
部の安定したローディングが可能になり、媒体にダメー
ジを与えることがない。また、負圧パターンの変更で、
望みの浮上量で記録再生が可能になる。なお、逆テーパ
ー部の効果を簡単に得るために、第1の実施例では、浮
動体部をスライダー流入端側に配置していた。しかし、
逆テーパー部の効果が損なわれない形状であれば、第3
の実施例(図4)のように浮動体部をスライダー流出端側
に配置しても構わない。
【0009】なお、第1〜第3の実施例では示さなかっ
たが、浮動体部2は磁気コアチップを非磁性基板にガラ
スモールドするいわゆるコンポジットタイプでもよい。
さらに、第1〜第3の実施例では示さなかったが、浮動
体部2の記録再生素子は磁気抵抗効果を利用したMRヘ
ッドでもよい。
たが、浮動体部2は磁気コアチップを非磁性基板にガラ
スモールドするいわゆるコンポジットタイプでもよい。
さらに、第1〜第3の実施例では示さなかったが、浮動
体部2の記録再生素子は磁気抵抗効果を利用したMRヘ
ッドでもよい。
【0010】
【発明の効果】本発明は、上記各実施例から明らかなよ
うに、浮動式磁気ヘッドにおいて、スライダー部と浮動
体部をバネ材により接続し、浮動体部を浮動式スライダ
ーの空気流入端側に配置したことにより、浮動体部と媒
体との接触が防止できる。また、浮動式スライダー及び
浮動体部におけるそれぞれの媒体対向面と反対側にバネ
材を当接させて相互に取り付けられているので、バネ材
の取付位置と浮上面との間隔が大きくなり、バネ材の取
付精度に多少ばらつきがあってもバネ材と浮動体部およ
び浮動式スライダー部を接合するための接合剤が媒体対
向面に流れ出すことがなくなるために、生産性を向上さ
せることができる。さらに、浮動体部を媒体接触方向に
押し付け作用が発生するような逆テーパー部を備えた
り、浮動体部を低荷重で突出させたり、浮動体部に負圧
を発生する構造を備えたりすることで、安定したCSS
特性を確保でき、記録再生素子の低浮上が実現できる。
それにより、規格化出力も高く、高記録密度が容易にで
きる優れた浮動式磁気ヘッドを実現できるという効果を
有する。
うに、浮動式磁気ヘッドにおいて、スライダー部と浮動
体部をバネ材により接続し、浮動体部を浮動式スライダ
ーの空気流入端側に配置したことにより、浮動体部と媒
体との接触が防止できる。また、浮動式スライダー及び
浮動体部におけるそれぞれの媒体対向面と反対側にバネ
材を当接させて相互に取り付けられているので、バネ材
の取付位置と浮上面との間隔が大きくなり、バネ材の取
付精度に多少ばらつきがあってもバネ材と浮動体部およ
び浮動式スライダー部を接合するための接合剤が媒体対
向面に流れ出すことがなくなるために、生産性を向上さ
せることができる。さらに、浮動体部を媒体接触方向に
押し付け作用が発生するような逆テーパー部を備えた
り、浮動体部を低荷重で突出させたり、浮動体部に負圧
を発生する構造を備えたりすることで、安定したCSS
特性を確保でき、記録再生素子の低浮上が実現できる。
それにより、規格化出力も高く、高記録密度が容易にで
きる優れた浮動式磁気ヘッドを実現できるという効果を
有する。
【図1】本発明の第1の実施例における浮動式磁気ヘッ
ドの斜視図である。
ドの斜視図である。
【図2】図1の浮動式磁気ヘッドのスライダー部・浮動
体部・バネ材の斜視図である。
体部・バネ材の斜視図である。
【図3】本発明の第2の実施例における浮動式磁気ヘッ
ドの斜視図である。
ドの斜視図である。
【図4】本発明の第3の実施例における浮動式磁気ヘッ
ドの斜視図である。
ドの斜視図である。
【図5】浮動式磁気ヘッドのコンタクト・スタート・ス
トップ(CSS)特性図である。
トップ(CSS)特性図である。
【図6】浮動式磁気ヘッドの出力の線記録密度特性図で
ある。
ある。
【図7】従来例の浮動式磁気ヘッドの斜視図である。
1…スライダー部、 2…浮動体部、 3…トラック
部、 4…磁気ギャップ部、 5…逆テーパー部、 6
…テーパー部、 7…空気浮動面、 8…巻線窓、9…
バネ材、 10…負圧発生部、 11…正圧発生部、 21…
スライダーを兼ねる磁気コア、 22…巻線部となる磁気
コア、 23…接着ガラス。
部、 4…磁気ギャップ部、 5…逆テーパー部、 6
…テーパー部、 7…空気浮動面、 8…巻線窓、9…
バネ材、 10…負圧発生部、 11…正圧発生部、 21…
スライダーを兼ねる磁気コア、 22…巻線部となる磁気
コア、 23…接着ガラス。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 5/60 G11B 21/21
Claims (3)
- 【請求項1】 記録再生素子を持つ浮動体部と浮動式ス
ライダー部を備える浮動式磁気ヘッドであって、前記浮
動体部と前記浮動式スライダー部とのそれぞれの媒体対
向面に対して反対側の面にバネ材を設け、前記バネ材に
よって、前記浮動体部と前記浮動式スライダー部が互い
に接続されるとともに、前記浮動体部を前記浮動式スラ
イダーの空気流入端側に配置したことを特徴とする浮動
式磁気ヘッド。 - 【請求項2】 前記浮動体部がスライダー浮上に関与し
ない媒体空気流によって、媒体接触方向へ押し付け作用
が発生する構造を有することを特徴とする請求項1記載
の浮動式磁気ヘッド。 - 【請求項3】 前記浮動体部の媒体対向面が負圧を発生
する形状を備えることを特徴とする請求項1記載の浮動
式磁気ヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29161491A JP3159489B2 (ja) | 1991-11-07 | 1991-11-07 | 浮動式磁気ヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29161491A JP3159489B2 (ja) | 1991-11-07 | 1991-11-07 | 浮動式磁気ヘッド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05128773A JPH05128773A (ja) | 1993-05-25 |
JP3159489B2 true JP3159489B2 (ja) | 2001-04-23 |
Family
ID=17771235
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29161491A Expired - Fee Related JP3159489B2 (ja) | 1991-11-07 | 1991-11-07 | 浮動式磁気ヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3159489B2 (ja) |
-
1991
- 1991-11-07 JP JP29161491A patent/JP3159489B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05128773A (ja) | 1993-05-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2705026B2 (ja) | 磁気ヘッド | |
US5920449A (en) | Recording head for single layer magnetic film perpendicular magnetization medium | |
US6707643B2 (en) | Perpendicular magnetic recording head having narrow recording gap and perpendicular magnetic recording apparatus using the same | |
JP2950837B2 (ja) | 磁気記録再生装置及び磁気ヘッド | |
JP3243698B2 (ja) | 負圧利用浮動ヘッドスライダ及び回転円板記憶装置 | |
JP3159489B2 (ja) | 浮動式磁気ヘッド | |
US7042678B2 (en) | Magnetic head slider and magnetic disc unit | |
JPH04281209A (ja) | 薄膜磁気ヘッド | |
JP3105850B2 (ja) | 磁気ヘッド | |
EP0508471B1 (en) | Flying-type magnetic heads | |
JPH0319119A (ja) | 浮動型磁気ヘッド | |
JP3023573U (ja) | 浮上型磁気ヘッド | |
JP2846300B2 (ja) | 磁気ディスク装置 | |
US6008967A (en) | Hybrid type magnetic head slider having a thin film coil | |
JP2757807B2 (ja) | 磁気記録再生装置および磁気ヘッド支持機構 | |
JPH04188426A (ja) | 磁気ヘッド | |
JP2731165B2 (ja) | 磁気ディスク装置 | |
JP2904169B2 (ja) | 薄膜磁気ヘッド | |
JPH0676230A (ja) | 浮動型磁気ヘッド | |
JP2910960B2 (ja) | 磁気ディスク及び磁気記録装置 | |
JPH08273111A (ja) | 磁気ヘッドコアおよびその製造方法 | |
JP3356443B2 (ja) | 磁気記録再生装置 | |
JPH054366U (ja) | 複合型浮上磁気ヘツド | |
JPH0554575A (ja) | 浮上型磁気ヘツド装置 | |
JPH0581805A (ja) | 磁気デイスク装置の磁気ヘツド |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |