JPH04289568A - 磁気ヘッドのローディング方法 - Google Patents

磁気ヘッドのローディング方法

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Publication number
JPH04289568A
JPH04289568A JP3032687A JP3268791A JPH04289568A JP H04289568 A JPH04289568 A JP H04289568A JP 3032687 A JP3032687 A JP 3032687A JP 3268791 A JP3268791 A JP 3268791A JP H04289568 A JPH04289568 A JP H04289568A
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JP
Japan
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magnetic head
disk
magnetic
recording medium
load
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Application number
JP3032687A
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English (en)
Inventor
Masaharu Fukakusa
雅春 深草
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/48Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed
    • G11B5/58Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed with provision for moving the head for the purpose of maintaining alignment of the head relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
    • G11B5/60Fluid-dynamic spacing of heads from record-carriers
    • G11B5/6005Specially adapted for spacing from a rotating disc using a fluid cushion
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/48Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed
    • G11B5/54Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed with provision for moving the head into or out of its operative position or across tracks

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  • Supporting Of Heads In Record-Carrier Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ヘッドによって磁
気記録媒体にデータを記録したり、磁気記録媒体に記録
したデータを読みだしたりする磁気記録再生装置に用い
られる磁気ヘッドのローディング方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図12は従来の磁気ディスクドライブ装
置の一例を示す斜視図である。図12において1はアー
ム、2は板バネによって構成され、アーム1に取り付け
られたフレクシャで、フレクシャ2はアーム1との接合
部付近でディスク5に近づく方向に曲げられている。3
はフレクシャ2の先端に設けられたジンバルであり、ジ
ンバル3は図13に示されるように構成されている。ジ
ンバル3は薄い金属板によって作られており、枠部3h
と舌状部3iを有している。そして舌状部3iの先端付
近に半球状の突起3gが形成されており、突起3gはフ
レクシャ2に当接している。4はジンバル3の舌状部3
iに固定された磁気ヘッドで、磁気ヘッド4は図14に
示すように構成されている。
【0003】図14において4aはフェライト等の磁性
材料によって構成されたスライダ本体で、スライダ本体
4aには正圧を発生するコ字型の浮上レール4bが設け
られており、浮上レール4bには段差部4cが設けられ
ている。また4dは浮上レール4bで囲まれた凹部で、
凹部4dには負圧が発生する。4e,4fはそれぞれス
ライダ本体4aに磁気ギャップとなる非磁性物4g,4
hを介して接合されたコアである。4iはコア4eに巻
回された導線である。この場合はコア4eのみが磁気的
な記録再生を行う。空気は導線4iが巻回された側と反
対側(流入端部A,C)から導線4iが巻回された側(
流出端部B,D)の方向に流れる。図12において、8
はフレクシャ2とディスク5との間に設置されたロード
ピンで、ロードピン8は電磁ソレノイド9に直結されて
おり電磁ソレノイド9によってロードピン8を上下に移
動し磁気ヘッド4をディスク5の方に変位させる。
【0004】以上のように構成された従来の磁気ディス
クドライブ装置の動作について説明する。先ずロードす
る時について説明する。図15(a),(b),(c)
はロードする時の様子を示した側面図である。最初は図
15(a)に示すようにロードピン8によってフレクシ
ャ2を持ち上げており、磁気ヘッド4はディスク5から
離れた状態になっている。
【0005】次にディスク5が所定の回転数になった後
に電磁ソレノイド9に電流を流すとロードピン8はディ
スク5に近づく方向に移動する。フレクシャ2にはディ
スク5に近づく方向に荷重が作用するように設定されて
いるために、フレクシャ2はロードピン8の動きに追従
しながらディスク5の方へ移動し、磁気ヘッド4をディ
スク5に接近させる。この様子を図15(b)に示す。
【0006】そして磁気ヘッド4がさらにディスク5に
接近すると磁気ヘッド4には磁気ヘッド4をディスク5
に近づけようとする負圧力が発生し、磁気ヘッド4はデ
ィスク5に引き寄せられて浮上する。この状態を図15
(c)に示す。浮上状態では磁気ヘッド4は正圧力と負
圧力とフレクシャ2の荷重とが釣り合って浮上しており
、磁気ヘッド4はジンバル3の突起3gを中心にピッチ
ング運動およびローリング運動をし磁気ヘッド4はディ
スク5の面振れや振動に追従する。また浮上状態では電
磁ソレノイド9には電流を常に流しておき、磁気ヘッド
4が記録または再生を行うためにディスク5上のデータ
トラックを移動してもフレクシャ2とロードピン8とが
接触しないようになっている。
【0007】所定の記録または再生が終わるとフレクシ
ャ2はロードピン8の位置まで移動させられ、ディスク
5の回転速度が遅くなる。そして電磁ソレノイド9に電
流を流さないようにすると電磁ソレノイド9はもとの位
置に戻ろうとし、同時にロードピン8はフレクシャ2を
ディスク5から離す方向に力が働き磁気ヘッド4はディ
スク5から引き離される。
【0008】以上のように構成された磁気ディスクドラ
イブ装置はディスク5に磁気ヘッド4を近づける際に磁
気ヘッド4の媒体対向面がディスク5とほぼ平行になっ
た時に磁気ヘッド4がちょうどディスク5に浮上するよ
うに設計されていた。また磁気ヘッド4がディスク5に
浮上した時に、フレクシャ2とディスク5との間隔は1
ミリメートル程度でありロードピン8をディスク5に接
触しないようにするためにはロードピン8を細くする必
要があり、ロードピン8は薄板状あるいは細いピン状の
ものが使用されていた。そしてフレクシャ2がロードピ
ン8によって支持されるとフレクシャ2はディスク7の
方へ近づこうとしてロードピン5はたわみフレクシャ2
もロードピン8に沿って傾いた状態で支持されていた。 この状態を図16(a),(b),(c)に示す。
【0009】図16(a),(b),(c)は図10(
a),(b),(c)と同じ状態を示したもので磁気ヘ
ッド4の流出端部B,D側から見た側面図である。図1
6(a),(b)の状態でロードピン8もフレクシャ2
もディスク5に対して傾いてしまっており、磁気ヘッド
4もディスク5に対して磁気ヘッド4の幅方向に傾いて
配置されている。また通常の磁気ディスクドライブ装置
には複数枚のディスクが組み込んであり、ディスクの各
面にそれぞれ磁気ヘッドが配置され、各フレクシャには
それぞれ1個ずつロードピンが配置されている。そして
、磁気ヘッドの配置されている向きによって2つの相反
する方向に各々の磁気ヘッド移動させる必要があり従来
は2つの電磁ソレノイドを用いていた。
【0010】近年では、磁気ディスクドライブ装置は大
容量小型化の傾向が進んでおり、電磁ソレノイドを配置
する空間が確保できないために、1個の電磁ソレノイド
で2つの相反する方向にフレクシャを移動させて磁気ヘ
ッドをディスクに浮上させる方法も考えられているが、
このような構成にすると機構が複雑になり高価なものに
なってしまう。また摺動部分も必然的に増加しダスト発
生の原因にもなりかねない。
【0011】次に第2の従来例について図17を用いて
説明する。前記従来例と異なるのは図12のロードピン
8及び電磁ソレノイド9の代わりにフレクシャ支持部材
10を設けた点である。他は第1の従来例と同じである
ので説明は省略する。図18(a),(b),(c)を
用いてその動作を説明する。
【0012】図18(a)はディスク5は停止しており
磁気ヘッド4がディスク7から離れた状態である。フレ
クシャ2はフレクシャ支持部材10によって支持されて
おり、フレクシャ2はディスク5に近づく方へアーム1
の近傍で曲げられている。すなわち荷重はフレクシャ2
がディスク5に近づく方向に作用するように設定されて
いる。そして磁気ヘッド4をディスク5に浮上させる時
には以下の動作を行う。
【0013】フレクシャ2はディスク5のデータトラッ
クを横切る方向に移動自在に設けてあり、フレクシャ2
をディスク5の内周側へ移動させるとフレクシャ2はフ
レクシャ支持部材10上を摺動しながら移動する。この
状態を図18(b)に示す。
【0014】さらにフレクシャ2を移動させるとフレク
シャ2はフレクシャ支持部材8から滑り落ちるようにし
てディスク5の方へ変位し、同時に磁気ヘッド4はディ
スク7上に浮上する。この状態が図18(c)である。
【0015】所定の記録再生が終わるとフレクシャ2は
フレクシャ支持部材10の方へ移動させられフレクシャ
2はフレクシャ支持部材10に乗り上げる様な格好とな
り、この時磁気ヘッド4にはディスク5から離れる方向
に荷重が作用する。そしてディスク5の回転が遅くなる
と磁気ヘッド4はディスク5から引き離されて元の位置
(図18(a))に戻る。
【0016】この様な構成にすると、フレクシャ支持部
材10は移動する必要もなく前記従来例のように細長い
部材にする必要もないので変形もしないが、図18(b
)に示すようにフレクシャ2がフレクシャ支持部材10
から離れる直前ではフレクシャ2には偏った力が作用し
てしまっておりフレクシャ2は幅方向に変形し磁気ヘッ
ド4も傾いてしまっている。またフレクシャ2がフレク
シャ支持部材10から離れた後はフレクシャ2の復元力
によって急激にディスク5の方へ変位し、磁気ヘッド4
は非常に速い速度でディスク5に近づいてしまっていた
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記従来
の方法では、磁気ヘッド4が流入端部A,C側からディ
スク5に近づいて行くことになるので、ディスク5の回
転によってディスク5の表面に形成される空気流領域内
を磁気ヘッド4がディスク5と垂直方向に移動し、浮上
位置に達する前に、磁気ヘッド4に十分な正圧力が発生
せずに磁気ヘッド4が勢い余ってディスク5に接触し、
ディスク5に傷が入ることがあった。
【0018】さらに、ディスク5に磁気ヘッド4を近づ
ける際に磁気ヘッド4の媒体対向面がディスク5とほぼ
平行になった時に磁気ヘッド4がディスク5に浮上する
ように設計はされているが、実際にはアーム1の加工精
度の誤差や組立時の誤差によってアーム1とディスク5
との間隔には誤差を生じており、アーム1とディスク5
との間隔に誤差が生じた状態で磁気ヘッド4をディスク
5に接近させると、誤差の生じ方によっては磁気ヘッド
4は流入端部A,C側から先にディスク5に近づく場合
もあるし、磁気ヘッド4の流出端部B,Dからディスク
5に近づいてしまう場合もある。この様子を図19(a
),(b)に示す。
【0019】図19(a)は、アーム1とディスク5と
の間隔の誤差がアーム1がディスク5に近づく方に生じ
た場合であり、磁気ヘッド4は流入端部A,C側からデ
ィスク5に近づいている。図19(b)は図19(a)
の逆の場合で、アーム1とディスク5との間隔の誤差が
アーム1がディスク5から遠ざかる方に生じた場合であ
り、磁気ヘッド4は流出端部B,D側からディスク5に
近づいている。
【0020】またディスク5の厚み誤差や組立誤差によ
っても同様の現象が生じてしまうことになる。このよう
な誤差は数十ミクロンから数百ミクロンと非常に大きく
、ローディングする時に磁気ヘッド4はディスク5に対
して流入端部A,Cと流出端部B,Dが百ミクロン程度
傾いてしまうことになる。
【0021】しかし通常の磁気ディスクドライブ装置で
は磁気ヘッドがディスクに浮上しているときには磁気ヘ
ッドの磁気ギャップとディスクとの隙間は0.1〜0.
2ミクロン程度と非常に小さく設定されていために、磁
気ヘッド4を安定にディスク5上に浮上させるためには
、磁気ヘッド4がディスク5に浮上する前に磁気ヘッド
4はディスク5に対してある程度平行になっていなけれ
ばならないことになる。そして磁気ヘッド4の傾きをデ
ィスク5に対して平行に矯正するように働く力がディス
ク5の回転によってディスク5の表面に形成される空気
流によって生じる正圧力である。
【0022】しかしながら、磁気ヘッド4を流出端部B
,Dからディスク5に近づけてもディスク5に対して流
入端部A,Cと流出端部B,Dとの傾きが大きすぎると
磁気ヘッド4はディスク5に対して十分に平行になりき
れずにディスク5に接触してしまうという問題があった
。そして、たとえ磁気ヘッド4を流出端部B,D側から
ディスク5に近づけても、前記第1の従来例のように細
長い部材で構成されたロードピン8によってフレクシャ
2を支持するとフレクシャ2はディスク5の方へ近づこ
うとしてロードピン8はたわんでしまう。このような状
態で磁気ヘッド4をディスク5に接近させると図16(
a),(b)に示したようにフレクシャ2もロードピン
8に沿って変形し磁気ヘッド4はディスク7に対して磁
気ヘッド4の幅方向に傾いてディスク5に近づいてしま
う。
【0023】同じく前記第2の従来例のようにフレクシ
ャ支持部材10を用いてもフレクシャ2がフレクシャ支
持部材10から離れる直前にはフレクシャ2は幅方向に
傾いてしまい、磁気ヘッド4は傾いてディスク5に近づ
いてしまう。
【0024】この傾きが発生すると、たとえ磁気ヘッド
を流出端部B,Dからディスク5近づけても、ディスク
5の表面に形成される空気流によって正圧力は生じるが
、磁気ヘッド4はディスク5に対して十分に平行になり
きれずにディスク5に近づいている方の磁気ヘッド4の
エッジの部分がディスク5と接触してしまいディスク5
に傷が入るという問題があった。このために磁気ヘッド
4がロードするディスク5の領域にはデータを書くこと
ができなかった。
【0025】また磁気ヘッド4の磁気ギャップ4gがデ
ィスク5とこすれ合って磁気ギャップ部が摩耗したり傷
が入ったりすることがあり、しだいに再生出力が減少し
てしまうという問題があった。この分を見込んで磁気ギ
ャップ部を設計しなければならないためにディスク5の
記憶容量を大きくすることができなかった。
【0026】さらに、第1の従来例に用いられている電
磁ソレノイド9は電磁ソレノイド9に流す電流をある電
流値以上にすると電磁ソレノイド9はロードピン8をデ
ィスク5の方に近づけるように動作し、逆に電磁ソレノ
イド9に流す電流をある電流値以下にすると電磁ソレノ
イド9はロードピン8をディスク5から離すように動作
する。この時電磁ソレノイド9は非常に高速に動作する
。従って、磁気ヘッド4もディスク5の面に垂直な方向
に非常に速く動くことになる。磁気ヘッド4が高速でデ
ィスク5に近づいた場合に、前述したように磁気ヘッド
4がディスク5に対して傾いた状態でディスク5に近づ
いた場合には、磁気ヘッド4に生じている正圧力によっ
て磁気ヘッド4がディスク5に対してほぼ平行に矯正さ
れるのにかかる時間よりも速く磁気ヘッド4はディスク
5に到達してしまい、磁気ヘッド4はディスク5に対し
て十分に平行になりきれずにディスク5と接触してしま
うという問題もあった。
【0027】同じく第2の従来例を用いても、磁気ヘッ
ド4はフレクシャ2のバネ力によって急激にディスク5
に接近させられるために第1の従来例と同じように磁気
ヘッド4がディスク5と接触してしまうという問題があ
った。
【0028】さらに、第1の従来例も第2の従来例もフ
レクシャ2には常に磁気ヘッド4をディスク5に近づけ
る方向に荷重が作用している。この荷重の大きさは磁気
ヘッド4が磁気ヘッド4に負圧が発生しディスク5に浮
上する位置に到達する前にディスク5の表面に形成され
る空気流によって生じる正圧力(荷重)よりも大きくし
なければならない。なぜならば、この正圧力よって磁気
ヘッド4にはディスク5から遠ざかろうとする方向に力
が作用しているからである。もしもフレクシャ2の荷重
がこの正圧力(荷重)よりも小さいと磁気ヘッド4に負
圧が発生する位置まで到達できずに磁気ヘッド4はディ
スク5上に浮上しないという問題を抱えている。こうな
ると浮上しなかったディスク面のデータは読み出すこと
も、書き込むこともできなくなる。
【0029】また、磁気ヘッド4をディスク5に浮上さ
せたり磁気ヘッド4をディスク5から離したりする動作
を何回も繰り返していくうちにフレクシャ2の復元力が
しだいに小さくなり荷重が小さくなって、ついに磁気ヘ
ッド4がディスク5に浮上しなくなることもあった。以
上の問題を避けるために通常はフレクシャ2の荷重はデ
ィスク5の表面に形成される正圧力(荷重)に比べて十
分に大きく設定されている。
【0030】このように、フレクシャ2は常に磁気ヘッ
ド4をディスク5に近づける方向に荷重が作用しており
磁気ヘッド4がディスク5に浮上した後にも磁気ヘッド
4にはディスク5に近づく方向に荷重が作用することに
なる。しかしながら、アーム1が振動したりすると磁気
ヘッド4がディスク5に接近しすぎてディスク5と接触
してしまうという問題や、何らかの原因でディスク5の
回転が停止してしまうと磁気ヘッド4はディスク5と摺
動しデータを破壊してしまう危険性もあった。また再度
ディスク5を回転させても磁気ヘッド4がディスク5に
吸着してディスクが回転しなくなるという危険性もあっ
た。
【0031】以上のような問題点を有するために、磁気
ヘッド4がディスク5にロードする領域にはデータを書
くことができず、ディスク5には磁気ヘッド4をロード
するための領域を設けなければならなかった。また磁気
ヘッド4の磁気ギャップ4gやトラックTwの摩耗や損
傷を考慮すると記録密度の向上は達成できなかった。
【0032】本発明は前記従来の問題点を解決しようと
言うものであって、ロード時に磁気ヘッドと磁気記録媒
体とが接触するのを防止し、磁気記録媒体に磁気ヘッド
がロードするための領域を設けなくても良く、磁気記録
媒体の記録容量を大きくすることができ、またロード時
に発生する磁気ヘッドの磁気ギャップ及びトラックの部
分の損傷も考慮する必要がなく、磁気ヘッドのトラック
の幅を小さくすることができ高記録密度が可能になる磁
気ヘッドのローディング方法を提供することを目的とし
ている。
【0033】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、磁気記録媒体に対する磁気ヘッドの媒体対向面の傾
きをピッチング角度θP゜とローリング角度θR゜の成
分に分割し、しかも磁気ヘッドが磁気記録媒体に近づく
時の速度をVLmm/secとした時に、磁気記録媒体
の回転により磁気記録媒体の表面に形成される空気流領
域内では少なくとも、 +0.1≦θP≦+1.8(磁気ヘッドの流入端が流出
端よりも磁気記録媒体面から離れた状態を正の角度とす
る) −1.0≦θR≦+1.0(磁気ヘッドの磁気記録媒体
の回転中心側がその反対側よりも磁気記録媒体面から離
れた状態を正の角度とする) VL≦+100 となるように磁気ヘッドを磁気記録媒体に近づかせ、磁
気ヘッドを磁気記録媒体上に浮上させる。
【0034】
【作用】この方法により、空気流領域内で磁気ヘッドに
大きな正圧力を発生させ、磁気ヘッドが磁気記録媒体に
浮上する前の磁気ヘッドの傾きを磁気記録媒体に達する
前に磁気記録媒体に対してほぼ平行に矯正することがで
き、正圧力に勝って磁気ヘッドを磁気記録媒体に浮上さ
せるために磁気ヘッドに加えなければならない荷重を余
裕をもって設定でき、浮上後に磁気ヘッドが磁気記録媒
体に近づく方向に加わる荷重値を小さくすることができ
、磁気ヘッドに磁気記録媒体に近づく方向に荷重が加わ
っている時間も短くすることができる。
【0035】
【実施例】本発明の磁気ディスクドライブ装置の実施例
を図1,図2,図3を用いて説明する。図1は磁気記録
媒体が3枚組み込まれた磁気ディスクドライブ装置を示
す斜視図である。図1において1はアーム、21,22
,23,24,25,26はアーム1に固定されたフレ
クシャ、31,32,33,34,35,36はフレク
シャ21,22,23,24,25,26に固定された
ジンバルで、ジンバル31,32,33,34,35,
36にはそれぞれ磁気ヘッド41,42,43,44,
45,46が固定されている。本実施例に用いられてい
る磁気ヘッドは従来例(図14)と同じであるので説明
は省略する。
【0036】本実施例に用いられているフレクシャ及び
ジンバルを図3に示す。図3において2は金属板からな
るフレクシャでフレクシャのアーム固定部分にはマウン
ト部材2aが固定されておりネジあるいはかしめ等によ
ってアームに固定される。2bはサイド曲げ部であり本
実施例では振動特性の向上を考慮し、フレクシャの剛性
を高めるため2段曲げ構造となっている。
【0037】またマウント部材2aの固定部分にはロの
字状の穴空き部2dが形成されこの部分でフレクシャ2
は矢印2eの方向に曲げられており、磁気ヘッドがディ
スク上に浮上すると磁気ヘッドにディスクから遠ざかる
方向に荷重が作用するようになっている。そして穴空き
部2dの大きさによって磁気ヘッドに作用する荷重値を
設定している。
【0038】またフレクシャ2の先端にはコの字状の開
口部2cが形成されておりこの開口部2cにジンバル3
が固定される。ジンバル3は薄い金属板を切り出して作
られている。ジンバル3はほぼ中心より4本の枝が放射
状に延びた形状をしており、4本の枝をにそれぞれにく
びれ部3c,3d,3e,3fが設けられている。そし
てくびれ部3e,3fの設けられた枝の先端は枠部3a
で結合され枠部3aはフレクシャ2の開口部2cに固定
される。またくびれ部3c,3dの設けられている枝の
先端部に設けられた接着部3bは磁気ヘッド4の浮上面
とは反対の面に設けられた溝部4iをまたぐようにして
固定される。
【0039】このように形成されたフレクシャ2,ジン
バル3は磁気ヘッド4が浮上している時は以下のような
動作をする。磁気ヘッド4がディスク面と垂直な方向に
変位するとフレクシャ穴空き部2dの付近がたわみ、ま
た磁気ヘッド4がピッチングあるいはローリングをする
とジンバル3のくびれ部3c,3d,3e,3fがねじ
れる。このようにして磁気ヘッド4はディスクの面振れ
振動に追従しながら浮上することになる。
【0040】ここで本実施例に従来のフレクシャ,ジン
バルを用いなかった理由を説明する。従来のフレクシャ
,ジンバルは前述したようにジンバル3に設けられた突
起3gがフレクシャ2と接触しておりこの接触点を中心
に磁気ヘッドはピッチング,ローリング運動をする。 そしてこの接触力はジンバル3のバネ力と磁気ヘッドを
ディスク側に近づける方向に設定されたフレクシャ2の
荷重値の和である。
【0041】しかしながら、本実施例ではフレクシャ2
の荷重は磁気ヘッドがディスクから離れる方向に作用す
るように設定するため、従来のフレクシャ,ジンバルを
用いると突起3gがフレクシャ2から離れてしまい磁気
ヘッドは細長い薄板によって支持されることになる。こ
のような状態では磁気ヘッドはピッチングやローリング
運動ができなくなりディスクの面振れに追従できなくな
るばかりでなく、磁気ヘッドの振動が非常に大きくなり
ディスクと接触してしまうこともあるためである。
【0042】図1において51,52,53はディスク
で、ディスク51には磁気ヘッド41,42が、ディス
ク52には磁気ヘッド43,44が、ディスク53には
磁気ヘッド35,36がそれぞれ配置されている。61
,62,63,64はロードピンで、ロードピン61は
フレクシャ21のディスク51とは反対側に配置され、
ロードピン62はフレクシャ22,23の間に配置され
、ロードピン63はフレクシャ24,25の間に配置さ
れ、ロードピン64はフレクシャ26のディスク53と
は反対側に配置されている。ロードピン61,62,6
3,64はフレクシャ21,22,23,25,26と
の接触ができるだけ点接触になるように先端の形状が加
工されている。
【0043】図2はロードピン61,62,63,64
の駆動装置である。7aは外部ヨーク部材、7bはセン
ターヨーク部材であり外部ヨーク部材7aとセンターヨ
ーク部材7bとは磁石7cを介して固定されている。磁
石7cはロードピン61,62,63,64の移動方向
7g,7hと平行にN極,S極が配置されている。7d
は導線7eを巻回したボビンでありボビン7dはセンタ
ーヨーク部材7dを囲むように配置され、板バネで構成
された支持部材7fによってロードピン61,62,6
3,64の移動方向7g,7hに移動自在に支持されて
いる。
【0044】以下この駆動装置の動作を説明する。外部
ヨーク部材7aとセンターヨーク部材7bに挟まれボビ
ン7dが配置された部分には磁石7cによって磁束が発
生しておりこの磁束をBfし、そして磁束Bfがほぼ垂
直に鎖交している導線7eの部分を1本の長さに換算し
た有効長さをlとした時に、導線7eに電流Idを流す
と、フレミングの左手の法則に従い、F=Bf×Id×
lの力がボビン7dに発生する。ボビン7dは板バネ状
の支持部材7fで支持されているため、フックの法則に
従ってボビン7dに発生している力に見合った分の変位
が生じる。電流の流れる方向を変えるとボビン7dに発
生する力の方向が変わり変位する方向も変わる。またボ
ビン7dのに発生する力は導線7eに流す電流の大きさ
で決まり電流値が大きくなると力も大きくなり、ロード
ピン61,62,63,64の変位量も大きくなる。
【0045】このようにしてロードピン61,62,6
3,64の動きは導線7eに流す電流にほぼ比例するた
め、導線7eに流す電流の時間当りの変化量を変えるこ
とによってロードピン61,62,63,64の移動速
度を変えることもできる。
【0046】次に磁気ヘッドのローディング動作を図1
,図2を用いて説明する。図1において、ディスク51
,52,53が所定の回転数になった時に、図2に示す
導線7eに7iの方向に電流を流すとロードピン61,
62,63,64は7gの方向に変位し、この時図1に
示すフレクシャ22,24,26はロードピン62,6
3,64によってディスク51,52,53に近づく方
向に変位させられ同時に磁気ヘッド42,44,46も
ディスク51,52,53に近づく方向に移動させられ
、磁気ヘッド42はディスク51に磁気ヘッド44はデ
ィスク44に磁気ヘッド46はディスク53にそれぞれ
浮上する。
【0047】次に図2において導線7eに流す電流の方
向を7jにするとロードピン61,62,63,64は
7hの方向に変位する。そして図1に示すフレクシャ2
1,23,25はロードピン61,62,63によって
ディスク51,52,53に近づく方向に変位させられ
同時に磁気ヘッド41,43,45はディスク51,5
2,53に浮上する。
【0048】以上のように図2の駆動装置の導線7eに
流す電流の方向を変えることによって全ての磁気ヘッド
41,42,43,44,45,46がディスク51,
52,53に浮上することになる。一方アンロードする
時にはディスク51,52,53の回転速度を小さくす
るだけでよく、フレクシャ21,22,23,24,2
5,26はそれぞれディスクから遠ざかる方向に荷重が
発生するように設定されており、磁気ヘッド41,42
,43,44,45,46に発生している正圧力と負圧
力とフレクシャ21,22,23,24,25,26の
荷重との釣合いがとれなくなった時に磁気ヘッド41,
42,43,44,45,46はディスク51,52,
53のそれぞれの面から離れアンロード位置に戻ること
になる。
【0049】本実施例では導線7eに流す電流の方向を
変えてロードピン61,62,63,64の変位の方向
を変えているが、ボビン7dには2本の導線をそれぞれ
逆向きに巻きそれぞれの導線に交互に同じ方向に電流を
流しても同様の効果が得られる。
【0050】このような磁気ディスクドライブ装置にお
いて磁気ヘッドのローディング方法の実施例を説明する
。図4は磁気ヘッドのディスクの回転によって生ずる空
気流領域内での磁気ヘッドの様子を示した斜視図である
。図4において2はフレクシャ、3はジンバル、4は磁
気ヘッドであり、図3と同じ構成になっている。5はデ
ィスクでディスク5は磁気ヘッド4の流入端部A,Cか
ら流出端部B,Dの方向に回転し、空気も同じ方向に流
れる。そして流入端部C,流出端部Dがディスク5の外
周側にくるように配置されている(以下流入端部Aをア
ウター流入端、流入端部Cをインナー流入端、流出端部
Bをアウター流出端、流出端部Dをインナー流出端と呼
称する)。
【0051】そして空気流領域内でのディスク5に対す
る磁気ヘッド4の傾きを以下のように定義する。アウタ
ー流入出端Aとアウター流出端Bの傾きをθPとし、ア
ウター流入端Aがアウター流出端Bよりもディスク5か
ら離れている状態を正とする。またアウター流出端Bと
インナー流出端Dの傾きをθRとし、アウター流出端B
がインナー流出端Dよりも離れている状態を正とする(
以下θPをピッチング角度、θRをローリング角度と呼
称する)。
【0052】磁気ヘッドのローディングに際して空気流
領域内において、ピッチング角度θPとローリング角度
θRを所定の角度以内になるようし、磁気ヘッド4をデ
ィスク5に所定の速度以下で近づけると磁気ヘッド4は
ディスク5と全く接触せずに浮上することがわかった。 そして、空気流領域内で磁気ヘッド4に生じる正圧力は
磁気ヘッド4のピッチング角度θP,ローリング角度θ
Rに応じて発生し、負圧が発生する直前に磁気ヘッド4
に発生している正圧力よりも大きい荷重を加えないと磁
気ヘッド4はディスク5に浮上しないことが分かった。 これらの現象は以下の実験によって確認した。図5にそ
の実験装置の斜視図を示す。
【0053】図5において1はアーム、2はフレクシャ
、3はジンバル、4は磁気ヘッド、6はロードピンであ
る。これらの構成は図1と同じでありロードピン6の駆
動には図2に示す駆動装置を用いている。11はプロー
ブと物体との隙間が変化すると反射光量が変化すること
を利用した変位センサでジンバル3の3点、アウター流
入端,アウター流出端,インナー流出端の変位を非接触
で測定し、磁気ヘッド4のピッチング角度θP,ローリ
ング角度θRを求めている。12はアーム1に取り付け
られ、磁気ヘッド4がディスク5に接触した時に生ずる
磁気ヘッド4の固有振動を検出し振動に対応した信号を
出力する接触検出センサ、15は接触検出センサーから
の信号を増幅する増幅器、17はバンドパスフィルター
で、バンドパスフィルター17は増幅器15で増幅され
た信号の中から磁気ヘッドがディスクと接触した時に発
生する磁気ヘッドの固有振動だけを取り出すものである
。13はロードピン6に固定されロードピン6によって
フレクシャ2に荷重が作用した時にロードピン6に歪が
生ずることを利用してロードピン6の先端に発生してい
る荷重を求める荷重センサであり、あらかじめロードピ
ン6の先端にかかる荷重と荷重センサ13に生じる出力
電圧の関係を求め後で換算している。
【0054】荷重センサ13の出力は増幅器16によっ
て増幅される。変位センサ11、接触検出センサ12、
荷重センサ13の出力は増幅器14,16,17によっ
て増幅されアナログ/デジタル変換器18によってデジ
タル信号に変換されコンピュータ19に取り込まれコン
ピュータ19で所定の信号処理を行い、結果はプロッタ
20に出力される。
【0055】先ず、磁気ヘッド4がディスク5に近づく
時の速度を非常に遅くして速度が無視できるように設定
し、ピッチング角度θP,ローリング角度θR をパラ
メータとしてローディング時の磁気ヘッド4とディスク
5の接触の有無を測定した。ディスクの回転数は360
0rpmであり、3.5インチサイズのディスクの最外
周付近で行った。
【0056】その実験結果を図6(a),(b),(c
)及び図7を用いて説明する。図6(a),(b),(
c)は磁気ヘッド4をローディングした時の磁気ヘッド
4の変位と接触検出センサ12の出力の時間変化を示し
たものである。P1は磁気ヘッドのアウター流出端Bの
変位を示しており、1目盛りが30[μm]に相当する
。P2は接触検出センサ12の出力を示しており、図6
(a)は1目盛りが0.1[V]、図6(b),(c)
は1目盛りが0.5[V]に相当する。
【0057】図6(a),(b),(c)はそれぞれ磁
気ヘッド4のピッチング姿勢θP,ローリング角度θR
が異なっている。そしてピッチング角度θP,ローリン
グ角度θRは空気流領域内で最大になる値を用いている
【0058】図6(a),(b),(c)のローリング
角度,ピッチング角度は以下の通りである。
【0059】           ピッチング角度θP      
      ローリング角度θR(a)      +
1.3[゜]              −0.6[
゜](b)      −0.7[゜]       
         0.0[゜](c)      +
1.9[゜]              −1.4[
゜]図6(a),(b),(c)について説明する。
【0060】図6(a)において磁気ヘッド4は0.3
5[sec]の時点でディスク5上に浮上している。浮
上後に磁気ヘッド流出端Bの変位P1に周期的に現れて
いる波はディスク5の面振れの変位である。磁気ヘッド
4がディスク5に浮上した時点の接触検出センサ12の
出力P2を見ると浮上前から浮上後においてほぼ一定の
出力でありこの出力値はノイズレベルに等しく磁気ヘッ
ド4はディスク5と接触せずに浮上したことを示してい
る。
【0061】図6(b)において磁気ヘッド4は0.3
[sec]の時点でディスク5に浮上しており浮上後の
磁気ヘッド流出端Bの変位P1は図6(a)と同じであ
る。接触検出センサ12の出力P2を見ると磁気ヘッド
4がディスク5に浮上した時点で大きなパルス状の出力
が現れており浮上した時点で磁気ヘッド4がディスク5
に接触したことを示している。
【0062】図6(c)において磁気ヘッド4は0.4
[sec]の時点でディスク5に浮上している。浮上後
の磁気ヘッド流出端Bの変位は図6(a),(b)と同
じである。接触検出センサ12の出力P2をみると磁気
ヘッド4が浮上した時点では出力は現れていないが、磁
気ヘッド4が浮上した時点よりも約0.1[sec]前
にパルス状の出力が現れており、この場合は磁気ヘッド
4がディスク5に浮上する前に磁気ヘッドがディスクに
接触したことを示している。
【0063】それでは、図6(b),(c)ではなぜ磁
気ヘッド4がディスク5と接触したかについて説明する
【0064】まず、図6(b)において磁気ヘッド4の
ピッチング角度θPは負になっており磁気ヘッド4は流
入端側からディスク5に近づいていることになる。後で
詳しく説明するが、磁気ヘッド4が流入端側からディス
ク5に近づくと磁気ヘッド4にはほとんど正圧力が発生
しないことが分かっている。この状態で磁気ヘッド4に
負圧が発生し磁気ヘッド4がディスクに急激に接近する
と磁気ヘッド4の速度を和らげる働きのある正圧力が発
生していないために磁気ヘッド4は勢い余ってディスク
5と接触してしまったものと考えることができる。
【0065】一方図6(c)は磁気ヘッド4のピッチン
グ角度θPは正であり磁気ヘッド4は流出端側からディ
スク5に近づいている。しかし接触検出センサ12の出
力が現れなかった図6(a)と比較するとピッチング角
度及びローリング角度とも大きくなっており、この場合
には磁気ヘッド4には正圧力が発生しているが磁気ヘッ
ド4の傾きが大きいために正圧力によって磁気ヘッド4
がディスク5に対して十分平行になりきれずにディスク
5と接触したものと考えることができる。
【0066】以上の結果から空気流領域内での磁気ヘッ
ド4のピッチング角度およびローリング角度について全
く接触しない領域が存在することが推測される。図7は
ピッチング角度θP,ローリング角度θRをさらに細か
く設定して図6(a)のように全く接触検出センサ12
の出力が現れずに磁気ヘッド4がディスク5と接触しな
い角度と図6(b),(c)のように接触検出センサ1
2の出力が現れ磁気ヘッド4がディスク5と接触する角
度をプロットしたものである。図7において○×は測定
したピッチング角度θP,ローリング角度θRを示して
おり、○は接触しなかった場合、×は接触した場合を示
している。図7において図6(a)はO、図6(b)は
P、図6(c)はQにそれぞれ対応している。
【0067】この結果より線分abefijaで囲まれ
たピッチング角度θP及びローリング角度θRで磁気ヘ
ッド4をローディングすれば磁気ヘッド4はディスク5
に全く接触せずに浮上することが分かった。また線分b
e,fiのようにピッチング角度θPが大きくなると接
触しないローリング角度θRの範囲がしだいに狭くなる
ことも分かった。磁気ヘッド4を線分abefijaで
囲まれたピッチング角度θP及びローリング角度θRで
ローディングするためには、アーム1やディスク5の高
さなどの精度を規制すれば良いことになる。
【0068】しかし一般的に線分abefijaで囲ま
れる様なピッチング角度θP及びローリング角度θRに
なるような精度の規制は困難であるので、本実施例では
線分nchknで囲まれるピッチング角度θP及びロー
リング角度θRを指定して +0.1°≦θP≦+1.8° −1.2°≦θR≦+1.2° になるように精度を規制している。また線分abefi
jaで囲まれたピッチング角度θP及びローリング角度
θRであれば、線分mdglmで囲まれるピッチング角
度θP及びローリング角度θRになるように、アーム1
やディスク5の精度を規制しても構わない。
【0069】図7においてピッチング角度θ≧0.1°
で磁気ヘッド4がディスク5と接触してしまう領域では
正圧力が発生しているにもかかわらず磁気ヘッド4がデ
ィスク5と十分平行になりきれずに接触したものと考え
ることができる。すなわち磁気ヘッド4をディスク5と
平行にさせないような力が働いていることになるわけで
ある。この現象を図4を用いて説明する。磁気ヘッド4
はジンバル3を介してフレクシャ2に固定されており、
磁気ヘッド4がディスク5に近づくのはフレクシャ2が
アーム固定部付近から曲がることによって行われる。そ
して磁気ヘッド4がディスク5と平行になるためにはジ
ンバル3のくびれ部3c,3d,3e,3fがねじれる
ことになる。このくびれ部のねじれ剛性が磁気ヘッド4
をディスク5に平行にさせないように働くわけである。 従ってジンバル3のねじれ部3c,3d,3e,3fの
ねじれ剛性を小さくすることができれば、図7に示す磁
気ヘッドがディスクと接触しない角度、線分abefi
jaで囲まれた部分はさらに広がることになる。
【0070】実際に、ジンバル3の厚みを少し薄くし、
ジンバル3のねじれ部3c,3d,3e,3fのねじれ
剛性を小さくして前記と同じ実験を行った結果、ピッチ
ング角度θP≧0.1°においてローリング角度θR 
の範囲が拡大することを確認した。
【0071】さらにディスクの回転数を5400rpm
にして前記実験と同じディスクの位置で同様の実験を行
った結果磁気ヘッドとディスクが接触しないピッチング
角度θP及びローリング角度θRの範囲が拡大すること
も確認した。すなわち、磁気ヘッドに対する空気の流入
速度が大きくなると磁気ヘッドとディスクが接触しない
角度の範囲も広がることが分かった。
【0072】次に磁気ヘッドをディスクに近づける時の
磁気ヘッドの速度(以下この速度をローディング速度と
呼ぶ)について説明する。実験装置を図5に示す。ロー
ディング速度はロードピン6の変位速度を変えるわけで
あるが、図2に示す駆動装置において導線7eに流す電
流の時間当りの変化量を変えることによって行った。実
験した結果、ローディング角度θP,ピッチング角度θ
R を前記実験によって確認された磁気ヘッド4がディ
スク5と全く接触しない角度である +0.1°≦θP≦+1.8° −1.2°≦θR≦+1.2° とした時に、ローディング速度が100[mm/sec
]以下では磁気ヘッド4はディスク5と接触しないこと
が分かった。ではなぜ接触しないかを図8を用いて説明
する。
【0073】図8において横軸は時間を示しており、縦
軸は磁気ヘッド4とディスク5との間の距離を示してお
り、磁気ヘッド4の流入端部Aおよび流出端部Bの変位
を示している。縦軸のゼロはディスク面と考えても差し
支えない。V1はローディング速度が100[mm/s
ec]より小さい場合の磁気ヘッド4の流出端部Bの軌
跡で、V2はローディング速度が100[mm/sec
]よりも大きい場合の磁気ヘッド4の流出端部Bの軌跡
である。Aは磁気ヘッド4の流入端部を示しており、あ
る時間における磁気ヘッド4の流入端部Aと流出端部B
様子を示している。V1のようにローディング速度が1
00[mm/sec]よりも小さい場合には時間の経過
と共に磁気ヘッド4はディスク5に近づいており、同時
に磁気ヘッド4の流入端部Aと流出端部Bとの差が小さ
くなっている。そして磁気ヘッド4に負圧が発生してデ
ィスク5に引き寄せられる時間には磁気ヘッド4はディ
スク5とほぼ平行になっていることが分かる。
【0074】一方V2のように磁気ヘッド4のローディ
ング速度が100[mm/sec]よりも大きい場合に
は磁気ヘッド4がディスク5に到達してもまだ傾きをも
っており磁気ヘッド4の流出端部Bがディスク5と接触
してしまうことになる。このように磁気ヘッド4に発生
する正圧力によって磁気ヘッド4はディスク5と平行に
なろうとするわけであるが磁気ヘッド4が平行になるの
にかかる時間よりも速く磁気ヘッド4をディスク5に近
づけてしまうと磁気ヘッド4はディスク5と接触してし
まうことが分かった。図8では一定速度で磁気ヘッド4
を近づけているが、正圧力の発生していない空気流領域
外では速く(本実施例の場合は100[mm/sec]
以上の速度でも構わない)近づけ、空気流領域内では1
00[mm/sec]以下の速度で近づける方法も有効
である。
【0075】また、磁気ヘッドのローディング速度を1
00[mm/sec]以上で近づけて磁気ヘッドがディ
スクに接触しないようにするためには、磁気ヘッドのピ
ッチング角度θP及びローリング角度θRの範囲をもっ
と狭くなるように設定すればよいことになる。
【0076】次に空気流領域内で磁気ヘッドに生じる正
圧力について図9を用いて説明する。実験は図5に示す
実験装置を使用し、ロードピン6に取り付けられた荷重
センサ13によってロードピン6の先端にかかっている
荷重を測定した。磁気ヘッド4に発生している正圧力の
みを求めるために、ディスク5が停止している時の荷重
センサ13の出力とディスク5が回転している時の荷重
センサ13の出力の差によって求めた。磁気ヘッド4に
発生する正圧力はディスク5の回転数とローディングさ
せる半径によって変わり、ディスク5の外周ほど大きな
正圧力が発生することは容易に推測がつく、そこで実験
は3600[rpm]で3.5インチサイズのディスク
の最外周付近で行った。
【0077】図9において横軸は磁気ヘッド4のピッチ
ング角度θP を示しており、ローリング角度θRはほ
ぼゼロに設定している。縦軸は磁気ヘッド4に発生する
正圧力WPを示している。このグラフより磁気ヘッド4
のピッチング角度θP がゼロかあるいは負の場合には
ほとんど正圧力は発生しないことが分かった。そしてピ
ッチング角度θP が正で角度が大きくなるにつれて磁
気ヘッド4に発生する正圧力も大きくなることが分かっ
た。
【0078】またピッチング角度θP を一定にして、
ローリング角度θR を変えて実験を行ったがローリン
グ角度θRがゼロに近いほど磁気ヘッド4に発生する正
圧力は大きいことも分かった。そしてこの正圧力は磁気
ヘッド4がディスクに近づくのを妨げる方向に力が働く
ために磁気ヘッド4をディスク5に浮上させるためには
、磁気ヘッド4に発生する正圧力よりも大きい荷重を加
えないと磁気ヘッド4は負圧が発生する位置まで到達す
ることができずにディスク5に浮上することはできない
ことも分かった。
【0079】次に磁気ヘッド4に加える荷重について説
明する。図10(a),(b)はローディング時及び浮
上後に磁気ヘッド4に作用する荷重の時間変化を示した
ものである。図10(a)は従来の方法でローディング
した場合で、図10(b)は本発明の方法による場合で
ある。図10(a),(b)において横軸は時間である
。縦軸は磁気ヘッド4に作用している荷重を示しており
、(+)は磁気ヘッド4にディスク5から遠ざかる方向
に力が働いていることを表し、(−)は磁気ヘッド4に
ディスク5に近づく方向に力が働いていることを表して
いる。図10(a),(b)においてW1は磁気ヘッド
4に加えないと浮上しない荷重値を表しており、磁気ヘ
ッド4に発生している正圧力を示している。
【0080】従来の方法では図10(a)に示すように
時間T1からローディング動作が開始され、時間の経過
とともにディスク5に近づく方向に荷重がしだいに増加
し、荷重値W1を越えた時点で磁気ヘッド4はディスク
5に浮上することになる。そしてその後もディスク5に
近づく方向に荷重が増加し、磁気ヘッド4に作用する荷
重がW1+W2になった後にはW1+W2の荷重が作用
した状態を保ったまま浮上することになる。原理上は磁
気ヘッド4に荷重値W1を加えれば浮上することになる
わけであるが、複数の磁気ヘッドが配置された磁気ディ
スクドライブ装置では、磁気ヘッドはそれぞれピッチン
グ角度θP及びローリング角度θRにばらつきがあるた
めに、磁気ヘッドに発生する正圧力もばらついている。
【0081】また従来の方法はフレクシャ2の復元力に
よって磁気ヘッド4にはディスク5に近づく方向に荷重
が作用するように構成されており、ローディング,アン
ローディングの動作を繰り返すうちに、フレクシャ2に
の復元力がしだいに小さくなり荷重値がしだいに小さく
なることがあった。従って磁気ヘッド4を確実にディス
ク5上に浮上させるためには、磁気ヘッド4に加える荷
重にW2だけの余裕をもって設定されているわけである
【0082】しかしこのようなローディング方法を用い
ると磁気ヘッド4には常にディスク5に近づく方向に力
が作用していることになる、さらに本来ならば荷重W1
だけで良いところが荷重W2という余計な荷重までが浮
上中に作用してしまっている。このような状態で使用す
るとディスク5やアーム1に振動が発生すると、磁気ヘ
ッド4はディスク5に接触してしまう危険性が増加し、
さらになんらかの理由でディスク5の回転が停止してし
まった場合には磁気ヘッド4はディスク5と摺動してし
まうことになり、ディスク5に書き込まれたデータを破
壊してしまうおそれもあった。また磁気ヘッド4がディ
スク5に吸着してしまい、再び回転させてもディスク5
が回転できないこともあった。従って従来の方法では荷
重値W2に余り余裕を持つこともできなかった。
【0083】従来の方法に対して本発明の方法は図10
(b)に示すように、時間T1からローディング動作が
開始し、時間の経過とともにディスク5に近づく方向に
作用する荷重がしだいに増加し、荷重値W1を越えた時
点で磁気ヘッドはディスクに浮上し、浮上後もW1+W
2の荷重になるまで磁気ヘッド4には荷重が作用する。 ここで、W2は従来例で説明した荷重と同じ理由による
ものである。
【0084】しかし、いったんW1+W2の荷重が作用
すると、その後は磁気ヘッド4に作用する荷重はしだい
に減少していきローディング動作が開始してから時間T
2後には、磁気ヘッド4にはディスク5から離れる方向
に荷重が作用するようになる。そして荷重値がW3にな
るとその後は荷重値W3が作用した状態で浮上すること
になる。この荷重値W3はディスク5の回転が遅くなっ
て磁気ヘッド4がディスク5から離れるとき(アンロー
ド動作を行うとき)に効果を発揮する。
【0085】本発明の方法を用いると、磁気ヘッド4に
荷重W1+W2が作用している時間を非常に小さくする
ことができ、磁気ヘッド4にディスクに近づく方向に荷
重が作用している時間も短くて済むことになる。また荷
重値W2も従来例よりも大きくし余裕をもって設定でき
ることになる。そして浮上中は磁気ヘッド4にはディス
ク5から離れる方向に荷重が作用しているため、もしも
ディスク5の回転が停止しても磁気ヘッド4はディスク
5から離れデータを破壊したり、吸着したりする問題は
なくなる。
【0086】以上のように磁気ヘッドのローディング方
法に関して本実施例によれば、 (1)空気流領域内で磁気ヘッドのピッチング角度θP
,ローリング角度θR を所定の角度以内になるように
し、所定速度以下で磁気ヘッドをディスクに近づければ
、磁気ヘッドに大きな正圧力が生じ、この正圧力によっ
て磁気ヘッドに負圧力が発生しディスクに浮上する位置
に到達する前に磁気ヘッドの傾きををディスクに対して
ほぼ平行に矯正することができる、そして負圧力によっ
て磁気ヘッドがディスクに急激に引き寄せられても、磁
気ヘッドには正圧力が発生しているために磁気ヘッドが
勢い余ってディスクに接触することはない。
【0087】このように磁気ヘッドをディスクと全く接
触せずに浮上させることが可能になるために、ディスク
上に磁気ヘッドを浮上させるための領域を設ける必要も
なくなり、ディスクに記憶できる容量を大きくすること
ができる。また磁気ヘッドの記録再生ギャップ部の摩耗
や損傷を考慮する必要もなくなりトラックの幅を小さく
でき、さらに高密度化が可能になる。 (2)本実施例(実験結果)によれば、ピッチング角度
θP,ローリング角度θRを +0.1°≦θP≦+1.8° −1.2°≦θR≦+1.2° とし、ローディング速度を100[mm/sec]以下
にすれば、全く接触せずに磁気ヘッドをディスクに浮上
させることができる。 (3)磁気ヘッドがディスクに近づいている時間と磁気
ヘッドがディスクに浮上した時点からある一定の時間だ
け磁気ヘッドにはディスクに近づく方向に荷重Wが作用
し、以後は磁気ヘッドにはディスクから離れる方向に荷
重が作用するようにした。そして、荷重Wの大きさを、
磁気ヘッドに発生している正圧力よりも大きくなるよう
に設定した。
【0088】このようにすることにより磁気ヘッドが負
圧が発生する位置まで到達できずにディスクに浮上しな
いということはなくなり、浮上中は常にディスクから離
れる方向に力が作用しているために、ディスクの振動や
アームの振動によって磁気ヘッドがディスクと接触して
しまうことはなくなった。そして浮上中に万一ディスク
の回転が停止しても磁気ヘッドにはディスクから離れる
方向に荷重が作用しているために、ディスクの回転が遅
くなるとディスクから離れディスクを傷つけたりデータ
を破壊したりすることはなくなった。また磁気ヘッドが
ディスクと吸着してしまいディスクが回転できなくなる
こともなくなった。したがって外部からの振動にも強く
、停電などに場合にも安全性の高い磁気ディスクドライ
ブ装置を提供することができる。
【0089】次に図2に示す駆動装置の駆動方法の実施
例を図11を用いて説明する。図11は駆動装置7の駆
動回路のブロック図を示したものである。
【0090】図11において1はアーム、2はフレクシ
ャ、3はジンバル、4は磁気ヘッドである。6はロード
ピン、7はロードピン6の駆動装置である。これらは図
1,図2,図3と同じ構成である。71は駆動装置7に
電流を流すための駆動アンプであり、駆動アンプ7には
中央演算処理装置73(以下CPUと言う)のメモリに
記憶されたロードピン6の駆動信号(駆動パターン及び
駆動電流の大きさ)が予めデジタル情報として記憶され
ており、磁気ヘッド4をローディングする時には、駆動
信号のデジタル情報をデジタルアナログ変換器72によ
ってアナログ信号に変換し駆動アンプ71を駆動する。
【0091】すると、CPU73に記憶された所定の駆
動信号に対応した電流が駆動装置7に流れる。そしてロ
ードピン6はディスク5の方向に変位し磁気ヘッド4は
ディスク5に浮上することになる。このようにCPU7
3に駆動パターンと駆動電流の大きさを予め記憶させて
おけばよいので変更が自由に行える。先に説明したよう
にロードピン6に発生する荷重は駆動装置に流す電流の
大きさに比例し、ロードピン6の変位速度は駆動装置7
に流す電流の時間当りの変化量で決まるので、磁気ヘッ
ド4に作用する荷重の大きさ及び磁気ヘッド4のローデ
ィング速度の制御が簡単に実行できる。
【0092】次に磁気ヘッドがディスクに浮上した直後
に磁気ヘッドにディスクに近づく方向に荷重が作用して
いる時間を制御する方法の実施例を図11を用いて説明
する。ロードピン6の駆動方法は上記駆動方法と同じで
ある。図11において76はディスク5に書き込まれた
信号で磁気ヘッド4によって読み出される。74は再生
アンプで磁気ヘッド4から読み出された信号を増幅する
ためのものである。75は再生信号比較回路で再生アン
プ74からの信号の大きさが所定の大きさよりも大きく
なった時に信号を発生しCPU73に信号を送る。磁気
ヘッド4がアンロード状態の時には再生アンプ74から
の出力はゼロで、CPU73から駆動信号が送られて磁
気ヘッド4がディスク5に近づくとしだいに再生アンプ
74からの出力が増加し、磁気ヘッド4がディスク5に
浮上した直後から再生アンプからの出力は最大になり一
定となる。
【0093】したがって磁気ヘッド4がディスクに浮上
した時の再生アンプ74からの出力の大きさを再生信号
比較回路75に設定しておけば磁気ヘッド4がディスク
5に浮上したことが検出された時点から予め設定された
時間が経過した後に再生出力比較回路75から信号がC
PU73に送られる。そしてこの信号を受けるとCPU
73は駆動信号をおくのを止め、ロードピン6は元の位
置にもどる。
【0094】このようにすると、浮上した直後に磁気ヘ
ッド4にディスク5に近づく方向に荷重が作用する時間
を制御することができる。そして磁気ヘッド4がディス
ク5に浮上したことを確認することになるので磁気ヘッ
ド4がディスク5に浮上しないという問題はなくなる。 本発明のような駆動装置とその駆動方法によって、本発
明の磁気ヘッドのローディング方法を実現することがで
きる。
【0095】さらに、磁気ヘッドがローディングしてい
るときと磁気ヘッドが磁気記録媒体に浮上した直後のあ
る一定の時間だけ磁気ヘッドには磁気記録媒体に近づく
方向に力が作用し、以後は磁気ヘッドには磁気記録媒体
から離れる方向に力が働くようにした事により、磁気記
録媒体の振動やアームの振動によって磁気ヘッドが磁気
記録媒体に接触する可能性が非常に小さくなり、また磁
気記録媒体がなんらかの原因で回転が停止しても、磁気
ヘッドは磁気記録媒体から離れるために磁気記録媒体を
傷つけデータを破壊してしまうこともなくなる。
【0096】また本発明の磁気ディスクドライブ装置は
フレクシャの1個あるいは2個に対して1本のロードピ
ンを配置し、ロードピンの駆動に外部ヨーク部材とセン
ターヨーク部材とを磁石を介して固定し、導線を巻回し
たボビンを支持部材によってセンターヨーク部材を囲む
ように移動自在に支持した駆動装置を用い、そして駆動
装置の導線に流す電流の大きさ、時間当りの変化量、時
間を制御したことにより、磁気ディスクドライブ装置の
小型化が容易になり、摺動部分にほとんどなくなりダス
ト発生の問題がなくなる。そして磁気ヘッドに作用する
荷重の大きさ、磁気ヘッドが磁気記録媒体に近づく速度
、磁気ヘッドに磁気記録媒体に近づく方向に荷重が作用
している時間を制御できるために本実施例のローディン
グ方法を実現することができる。
【0097】
【発明の効果】本発明は、磁気記録媒体に対する磁気ヘ
ッドの媒体対向面の傾きをピッチング角度θP゜とロー
リング角度θR゜の成分に分割し、しかも磁気ヘッドが
磁気記録媒体に近づく時の前記磁気ヘッドの速度をVL
mm/secとした時に、磁気記録媒体の回転により磁
気記録媒体の表面に形成される空気流領域内では少なく
とも、+0.1≦θP≦+1.8(磁気ヘッドの流入端
が流出端よりも磁気記録媒体面から離れた状態を正の角
度とする) −1.0≦θR≦+1.0(磁気ヘッドの磁気記録媒体
の回転中心側がその反対側よりも磁気記録媒体面から離
れた状態を正の角度とする) VL≦+100 となるように磁気ヘッドを磁気記録媒体に近づかせ、磁
気ヘッドを磁気記録媒体上に浮上させることにより、空
気流領域内で大きな正圧力を発生させるとともに、磁気
ヘッドに負圧が発生し浮上する位置に到達するまでに、
正圧力によって磁気ヘッドの傾きを磁気記録媒体に対し
てほぼ平行に矯正することができ、磁気ヘッドは磁気記
録媒体と全く接触させずに浮上させることができるので
、ローディングのときに磁気ヘッドを浮上させるための
特別な領域を磁気記録媒体に設ける必要がなく、また磁
気ヘッドの記録再生ギャップ部の摩耗や損傷の心配もな
いために記録再生ギャップ部の幅を小さく設定できので
、磁気記録媒体の記憶容量を大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の磁気ディスクドライブ装置を
示す斜視図
【図2】本発明の実施例におけるロードピンの駆動装置
を示す斜視図
【図3】本発明の実施例に用いられているフレクシャ,
ジンバル,磁気ヘッドを示す斜視図
【図4】本発明の実施例における磁気ヘッドのローディ
ング方法を示す斜視図
【図5】磁気ヘッドの傾き、磁気ヘッドに作用する荷重
、磁気ヘッドと磁気記録媒体との接触を測定する実験装
置を示すブロック図
【図6】(a)ローディング時の磁気ヘッドの変位と磁
気ヘッドと磁気記録媒体との接触の様子を示したグラフ
(b)ローディング時の磁気ヘッドの変位と磁気ヘッド
と磁気記録媒体との接触の様子を示したグラフ(c)ロ
ーディング時の磁気ヘッドの変位と磁気ヘッドと磁気記
録媒体との接触の様子を示したグラフ
【図7】本発明の
1実施例で磁気ヘッドが磁気記録媒体と接触しないピッ
チング角度及びローリング角度を示すグラフ
【図8】磁気ヘッドの速度と磁気記録媒体との接触の関
係を示すグラフ
【図9】磁気ヘッドのピッチング角度と磁気ヘッドに発
生する正圧力の関係を示すグラフ
【図10】(a)ローディング時及び浮上後に磁気ヘッ
ドに作用する荷重の時間変化の従来例を示すグラフ(b
)本発明の実施例におけるローディング時及び浮上後に
磁気ヘッドに作用する荷重の時間変化を示すグラフ
【図
11】本発明の実施例においてロードピンの駆動装置の
制御回路を示すブロック図
【図12】第1の従来例において磁気ディスクドライブ
装置を示す斜視図
【図13】従来の磁気ディスクドライブ装置に用いられ
ているジンバルを示す斜視図
【図14】従来例及び本発明の実施例に用いられている
磁気ヘッドを示す斜視図
【図15】(a)第1の実施例において磁気ヘッドの移
動方法を示す側面図 (b)第1の実施例において磁気ヘッドの移動方法を示
す側面図 (c)第1の実施例において磁気ヘッドの移動方法を示
す側面図
【図16】(a)第1の実施例において磁気ヘッドの移
動方法を示す正面図 (b)第1の実施例において磁気ヘッドの移動方法を示
す正面図 (c)第1の実施例において磁気ヘッドの移動方法を示
す正面図
【図17】第2の従来例において磁気ディスクドライブ
装置を示す斜視図
【図18】(a)第2の従来例において磁気ヘッドの移
動方法を示す側面図 (b)第2の従来例において磁気ヘッドの移動方法を示
す側面図 (c)第2の従来例において磁気ヘッドの移動方法を示
す側面図
【図19】(a)アームとディスクの間隔に誤差を生じ
た場合のローディングの様子を示す側面図(b)アーム
とディスクの間隔に誤差を生じた場合のローディングの
様子を示す側面図
【符号の説明】
1  アーム 2  フレクシャ 3  ジンバル 4  磁気ヘッド 4i  溝部 5  ディスク 6  ロードピン 7  駆動装置 7a  外部ヨーク部材 7b  センターヨーク部材 7c  磁石 7d  ボビン 7e  導線 7f  支持部材 11  変位センサ 12  接触検出センサ 13  荷重センサ 21,22,23,24  フレクシャ31,32,3
3,34  ジンバル 41,42,43,44  磁気ヘッド51,52,5
3  ディスク

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フレクシャにジンバルを介して取り付けら
    れた負圧型の磁気ヘッドを磁気記録媒体の方にフレクシ
    ャを移動させる事によって前記磁気記録媒体に近づけさ
    せ、前記磁気ヘッドを前記磁気記録媒体上に浮上させる
    磁気ヘッドのローディング方法であって、磁気記録媒体
    に対する磁気ヘッドの媒体対向面の傾きの内ピッチング
    角度をθP゜、ローリング角度をθR゜とし、しかも前
    記磁気ヘッドが前記磁気記録媒体に近づく時の速度をV
    Lmm/secとした時に、前記磁気記録媒体の回転に
    より前記磁気記録媒体の表面に形成される空気流領域内
    では少なくとも、 +0.1≦θP≦+1.8(磁気ヘッドの流入端が流出
    端よりも磁気記録媒体面から離れた状態を正の角度とす
    る) −1.0≦θR≦+1.0(磁気ヘッドの磁気記録媒体
    の回転中心側がその反対側よりも磁気記録媒体面から離
    れた状態を正の角度とする) VL≦+100 となるように磁気ヘッドを磁気記録媒体に近づかせ、前
    記磁気ヘッドを前記磁気記録媒体上に浮上させることを
    特徴とする磁気ヘッドのローディング方法。
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