JPH06201814A - 位置表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 地図に無い道路を通った場合には、以後この
道路を地図情報としてモニタに表示させることができる
位置表示装置を提供することである。 【構成】 信号受信部２により算出された位置データお
よび地図データ記憶部５に予め記憶されている地図デー
タに基づいて、自装置が地図に無い道を走行した場合
に、その走行軌跡を示す位置データをＲＡＭ４に供給し
て一時記憶させる。そして、装置使用者によって地図の
変更要求が入力された場合には、上記走行軌跡に対応し
た道路データを生成するとともに、この生成した道路デ
ータを変更前の地図データに代わって地図データ記憶部
５に登録するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自装置の現在位置を検
出してモニタに映された地図上に表示する位置表示装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、衛星を利用して移動体の位置をリ
アルタイムで検出・表示することができるグローバル・
ポジショニング・システム（global positioning syste
m ；ＧＰＳ）が運用されている。このＧＰＳで使用され
る移動体側の位置表示装置では、３ないし４個のＧＰＳ
衛星から各々到来する信号の伝搬時間から二次元（また
は三次元）の位置情報を算出し、この算出した位置情報
および予め記憶されている地図情報に基づいて自装置の
現在位置をモニタに表示する。このような装置を例えば
車載装置として用いることにより、移動者はいま何処を
走行しているのかを簡単に知ることができる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来の位置表示装置においては、幹線から離れた細い道
路は地図情報として省略されていることがあり、この省
略されている道路についてはモニタに表示されない。地
図情報は予めＲＯＭ等の記憶媒体に記憶されているた
め、例えば移動者が移動中にモニタに表示されない道を
発見し、その道を走行したとしても、この道を地図情報
としてモニタに表示させることはできなかった。

【０００４】本発明は上記実情を考慮してなされたもの
であり、その目的とするところは、地図情報として省略
されている道路を通過した場合には、この道路を地図情
報としてモニタに表示させることができる位置表示装置
を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、地図を表わす情報を記憶する地図記憶手段
と、自装置の現在位置を検出して、上記地図上での位置
を示す位置情報を生成するための位置検出手段と、この
位置検出手段により生成された位置情報に基づいて、上
記地図情報の変更に必要な地図変更情報を生成するため
の変更情報生成手段と、この変更情報生成手段により生
成された地図変更情報に基づいて、上記地図記憶手段に
記憶されている地図情報の内容を変更するための地図変
更制御手段とを備えるようにした。

【０００６】また他の本発明は、予め地図を表わす情報
を記憶する地図記憶部と該地図記憶部に記憶された地図
を表わす情報に対応して新たな地図を表わす情報を記憶
する作成地図記憶部とを有する地図記憶手段と、自装置
の現在位置を検出して、上記地図上での位置を示す位置
情報を生成するための位置検出手段と、この位置検出手
段により生成された位置情報に基づいて、上記地図情報
に対応して新たな地図情報を作成するための地図情報作
成手段と、この地図情報作成手段により作成された新た
な地図情報を、上記地図記憶手段の作成地図記憶部に記
憶するための地図記憶制御手段とを備えるようにした。

【０００７】

【作用】この結果本発明によれば、例えば地図情報とし
て登録されていない道路を通過した場合には、変更情報
生成手段によりその移動軌跡に応じた道路情報が生成さ
れるとともに、この生成された道路情報に基づいて、地
図変更制御手段により地図情報の内容が変更される。し
たがって、移動者は地図にない道路も一回通ることによ
って地図情報として登録することができ、これにより非
表示であった道路をモニタの地図上に表示させることが
できる。

【０００８】また他の本発明によれば、地図情報作成手
段により作成された新たな地図情報を、元の地図情報が
記憶されている地図記憶部とは異なる作成地図記憶部に
記憶させるようにしているので、新たな地図情報が作成
された後も旧い地図情報はそのまま保存される。これに
より、装置使用者は好みに応じて旧い地図と新たに作成
した地図とを選択的にモニタに表示させることが可能と
なる。

【０００９】

【実施例】図１は、移動体側の装置として本発明の一実
施例に係わる位置表示装置を使用したＧＰＳ（グローバ
ル・ポジショニング・システム）の概略構成図である。
同図において、このシステムは複数のＧＰＳ衛星ＳＡＴ
１〜ＳＡＴ４と、位置表示装置１０とからなっている。

【００１０】位置表示装置１０は、アンテナ１と、信号
受信部２と、制御部３と、ＲＡＭ４と、地図データ記憶
部５と、表示部６と、スイッチ部７とを備えている。地
図データ記憶部５は、例えば書込みも可能な光ディスク
等の記憶媒体からなるもので、予め登録された地図デー
タが位置データとともに記憶されている。信号受信部２
は、ＧＰＳ衛星ＳＡＴ１〜ＳＡＴ４からそれぞれ到来す
る信号の伝搬時間に基づいて、地図上での現在位置を示
す位置データを算出し、この算出した位置データを制御
部３へ供給する。

【００１１】表示部６は、例えば液晶表示器（ＬＣＤ）
等からなるもので、制御部３の制御に従って現在位置を
地図上に表示する。スイッチ部７は、ＧＰＳの一般的な
機能を実現するための各種スイッチを有する。制御部３
は、ＧＰＳ運用時における自装置の位置検出やモニタ表
示等の通常の各種制御手段に加えて、地図データ変更制
御手段３１を有している。この地図データ変更制御手段
３１は、信号受信部２により算出された位置データおよ
びこの位置データに対応する地図データに基づいて、自
装置が地図にない道を走行した場合に、その走行軌跡を
示す位置データをＲＡＭ４に一時記憶する。そして、装
置使用者によって地図の変更要求が入力された場合に
は、上記走行軌跡に応じて道路を表示させるための地図
データを生成し、この地図データを旧い地図データに代
わって地図データ記憶部５に記憶させるものである。

【００１２】次に、以上のように構成された位置表示装
置の動作を説明する。図３の（ａ）は、制御部３により
所定時間間隔で実行されるメイン処理のフローチャート
を示している。４個のＧＰＳ衛星ＳＡＴ１〜ＳＡＴ４か
ら各々到来した信号は、アンテナ１で受信されて信号受
信回路２へ入力される。信号受信回路２は、入力された
信号に基づいて現在位置を表わす位置データをリアルタ
イムで算出し、この算出した位置データを制御部３へ供
給する。

【００１３】制御部３は、ステップ１０１で信号受信回
路２から供給される位置データを検出すると、この検出
した位置データを地図データ内において道路に対応する
位置データと照合し（ステップ１０２）、両データが一
致するか否かの判定を行なう（ステップ１０３）。この
結果、両データが一致すると判定された場合には、制御
部３はステップ１０５で上記位置データおよび該当する
エリアの地図データを表示部６へ供給する。そうする
と、表示部６では図２に示すように、供給された地図デ
ータに応じた地図および当該地図上における自装置の位
置が可視表示される。図中、黒の三角印が移動体の現在
位置を示している。

【００１４】一方、上記判定の結果、両データが一致し
ないと判定された場合には、制御部３は自装置が地図に
無い道を走行しているものと判断し、ステップ１０４で
そのときの位置データをＲＡＭ４へ供給して一時記憶さ
せるとともに、ステップ１０５で当該位置データおよび
該当エリアの地図データを表示部６に供給して表示させ
る。

【００１５】制御部３は、このようなメイン処理を所定
時間間隔で実行する一方、以下に示すような地図データ
の変更登録処理を実行する。すなわち、制御部３は先ず
図３（ｂ）のステップ２０１でＲＡＭ４に位置データが
記憶されているか否かを判定し、位置データが記憶され
ていなければ、そのまま処理を終了する。ＲＡＭ４に位
置データが記憶されていれば、制御部３は続いてステッ
プ２０２で地図データの変更要求が到来するか否かを監
視する。

【００１６】このような状態で、装置使用者がスイッチ
部７を操作するなどして地図データの変更要求を入力し
たとする。そうすると、制御部３は上記ＲＡＭ４に記憶
されている位置データに応じた道路データを生成すると
ともに（ステップ２０３）、この生成した道路データを
変更前の地図データに代わって地図データ記憶部５に登
録する（ステップ２０４）。上記図２において、斜線部
分は新たに地図データとして登録された道路を表わして
いる。

【００１７】このようにして地図データの変更登録処理
を終えたら、制御部３はステップ２０５で上記ＲＡＭ４
の記憶内容をクリアして処理を終了する。なお、上記ス
テップ２０２において装置使用者により地図データの変
更を行なわない旨の指示が入力された場合には、制御部
３は上記ステップ２０５へ移行して、ここでＲＡＭ４の
記憶内容をクリアして処理を終了する。

【００１８】このように本実施例であれば、信号受信部
２により算出された位置データおよび地図データ記憶部
５に予め記憶されている地図データに基づいて、自装置
が地図に無い道を走行したと判定された場合には、その
ときの位置データをＲＡＭ４に供給して記憶させるとと
もに、この状態で装置使用者によって地図の変更要求が
入力された場合には、上記ＲＡＭ４に記憶されている位
置データに応じた道路データを生成し、この生成した道
路データをそれまでの地図データに代わってデータ記憶
部５に登録するようにしたので、装置使用者は地図上に
表示されていない道路も一回通ることによって、以後は
地図データとして表示させることができるようになる。

【００１９】なお本発明は上記実施例に限定されるもの
ではない。例えば上記実施例では、位置表示装置をＧＰ
Ｓの移動体装置に適用した場合について説明したが、移
動体の移動した距離・方向を測定し、基準位置から現在
位置を算出するいわゆる慣性航法方式を採用した位置表
示装置に適用することも可能である。

【００２０】また前記実施例では、地図データ記憶部５
を例えば書込み可能な光ディスク等の記憶媒体より構成
し、走行中または走行後に生成した新たな地図データを
予め記憶されている旧い地図データに代わって地図デー
タ記憶部５に記憶させるようにしたが、これを例えば読
出しのみ可能な光ディスク等の記憶媒体に予め登録され
た地図データを記憶させ、且つ書込みの可能な例えばＩ
Ｃカード等の記憶媒体に新たに登録する地図データを記
憶させるようにしてもよい。このようにすれば、新たな
地図情報が作成された後も旧い地図データはそのまま保
存され、これにより装置使用者は好みに応じて旧い地図
と新たに作成した地図とを選択的にモニタに表示させる
ことが可能となる。その他、本発明の要旨を逸脱しない
範囲で種々変形して実施可能であるのは勿論である。

【００２１】

【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、自
装置の移動軌跡に応じて地図情報の変更に必要な地図変
更情報を生成し、この生成した地図変更情報に基づいて
上記地図情報の内容を変更するようにしているので、地
図情報として省略されている道路も一回通ることによっ
て、以後は地図情報としてモニタに表示させることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係わる位置表示装置を使用
したＧＰＳの概略構成図。

【図２】図１中に示した位置表示装置の表示部における
位置表示例。

【図３】図１中に示した位置表示装置の制御部の制御手
順および制御内容を示すフローチャート。

【符号の説明】

１…アンテナ、２…信号受信部、３…制御部、４…ＲＡ
Ｍ、５…地図データ記憶部、６…表示部、７…スイッチ
部、１０…位置表示装置、ＳＡＴ１〜ＳＡＴ４…ＧＰＳ
衛星。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 地図を表わす情報を記憶する地図記憶手
   段と、 自装置の現在位置を検出して、前記地図上での位置を示
   す位置情報を生成するための位置検出手段と、 この位置検出手段により生成された位置情報に基づい
   て、前記地図情報の変更に必要な地図変更情報を生成す
   るための変更情報生成手段と、 この変更情報生成手段により生成された地図変更情報に
   基づいて、前記地図記憶手段に記憶されている地図情報
   の内容を変更するための地図変更制御手段とを具備した
   ことを特徴とする位置表示装置。
2. 【請求項２】 予め地図を表わす情報を記憶する地図記
   憶部と該地図記憶部に記憶された地図を表わす情報に対
   応して新たな地図を表わす情報を記憶する作成地図記憶
   部とを有する地図記憶手段と、 自装置の現在位置を検出して、前記地図上での位置を示
   す位置情報を生成するための位置検出手段と、 この位置検出手段により生成された位置情報に基づい
   て、前記地図情報に対応して新たな地図情報を作成する
   ための地図情報作成手段と、 この地図情報作成手段により作成された新たな地図情報
   を、前記地図記憶手段の作成地図記憶部に記憶するため
   の地図記憶制御手段とを具備したことを特徴とする位置
   表示装置。