JPH06201213A - 吸収式冷暖房機 - Google Patents

吸収式冷暖房機

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JPH06201213A
JPH06201213A JP5275777A JP27577793A JPH06201213A JP H06201213 A JPH06201213 A JP H06201213A JP 5275777 A JP5275777 A JP 5275777A JP 27577793 A JP27577793 A JP 27577793A JP H06201213 A JPH06201213 A JP H06201213A
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承 甲 李
Sung-Ho Gil
成 浩 吉
Suk-Hyun Eun
シュク−ヒュン エウン、
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷暖房効率を向上でき、構造が簡単な吸収式
冷暖房機を提供すること。 【構成】 高温高圧の蒸気を生ずる発生器1と、発生器
から生じた高温高圧の蒸気を凝縮する凝縮器4と、発生
器から生じた流れを制御するとともに凝縮器に供給する
べく中間に第1制御手段28を設けた蒸気移送管3と、
凝縮器で凝縮された冷媒の流れを制御するべく中間に第
2制御手段27を設けた第1連結管11と、両端部に冷
水導入管70及び排出管75が夫々接続され前記第1連
結管を通して導入される凝縮冷媒と熱交換を行うべく設
けられた冷水管7と、冷水管の表面で熱交換を行った蒸
発冷媒を吸収するべく形成された吸収器5と、吸収器の
下部空間室に収集された冷媒を回収管を通して受けて発
生器から導入される濃溶液により熱交換をして発生器に
供給し且つ濃溶液を濃溶液排出管12を通して吸収器の
下部空間室内18に供給する濃溶液熱交換器6とを具備
する構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、リチウムブロマイド
溶液を加熱して室内の冷暖房を行う吸収式冷暖房機に関
する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来の吸収式冷暖房機は、特公
平4−56227号公報、特開平3−199864号公
報及び特公平2−22872号公報に開示されている。
特に、特公平4−56227号公報に開示されている吸
収式冷暖房機は、図12に示すごとく、蒸発器201内
が約1/100気圧に保たれており、この冷媒の水はス
プレーノズル212により、冷水203の通過する伝熱
管上に噴霧されて冷水の熱を奪い取って蒸発させること
により、冷凍効果が生じる。蒸発された冷媒蒸気は、冷
却水204により低圧に保持された吸収器205に供給
し、この吸収器205から溶液ポンプ206により散布
されたリチウムブロマイド水溶液により吸収され、リチ
ウムブロマイド水溶液は稀くなる。この稀溶液は、溶液
ポンプ206により、熱交換器207を経て一部は高温
再生器208に導かれ、熱源により直接加熱された蒸気
と濃溶液とに分離され、残りは低温再生器209に導か
れて高温再生器208から生じた蒸気により加熱され、
蒸気と濃溶液とに分離される。このようにして、濃縮さ
れた溶液は、再び熱交換器207を経て、吸収器205
に導かれる。また、低温再生器209で溶液を加熱し凝
縮されたドレンは凝縮器210に導かれる。さらに低温
再生器209から生じた蒸気は凝縮器210で凝縮され
る。
【0003】このようにして凝縮された凝縮冷媒は、蒸
発器201に導かれ、冷凍サイクルを構成する。ここ
で、蒸発器201の冷媒はスプレーノズル211により
散布され、吸収器205の溶液はスプレーノズル212
により散布される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
構成された従来の吸収式冷暖房機においては、蒸発器内
を巡環する冷水と冷媒との熱交換時間が短く、伝熱面積
が少ないため、熱交換効率及び冷媒の蒸発効率の向上を
図り難く、さらに、冷媒を蒸発器の表面に均一に供給し
難いため、熱交換器の一部分からだけ蒸発が集中され、
冷暖房効率を向上することが難しいなどの問題点があっ
た。
【0005】この発明は、前記のごとき問題を解決する
ためになされたものであって、この発明の目的は、冷暖
房効率を向上でき、構造が簡単にして、容易に設置でき
る吸収式冷暖房機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
にこの発明に係る吸収式冷暖房機は、高温高圧の蒸気を
生ずる発生器と、この発生器から生じた高温高圧の蒸気
を受けて凝縮する凝縮器と、前記発生器から生じた高温
高圧蒸気の流れを制御するとともに前記凝縮器に供給す
るべく中間に第1制御手段を設けられた蒸気移送管と、
前記凝縮器で凝縮された冷媒の流れを制御するべく中間
に第2制御手段を設けた第1連結管と、両端部に冷水導
入管及び排出管が夫々接続され前記第1連結管を通して
導入される凝縮冷媒と熱交換を行うべく設けられた冷水
管と、この冷水管の表面で熱交換を行った蒸発冷媒を吸
収するべく形成された吸収器と、この吸収器の下部空間
室に収集された冷媒を回収管を通して受けて前記発生器
から導入される濃溶液により熱交換をして前記発生器に
供給し且つ濃溶液を濃溶液排出管を通して吸収器の下部
空間室内に供給する濃溶液熱交換器と、を具備すること
を特徴とする。
【0007】上記目的を達成するために別のこの発明に
係る吸収式冷暖房機は、高温高圧の蒸気を生ずる発生器
と、この発生器から生じた高温高圧の蒸気を受けて凝縮
する複数の凝縮器と、前記発生器から生じた高温高圧の
蒸気を複数の凝縮器に夫々供給する複数の第1分岐管
と、前記凝縮器で凝縮された冷媒を含む第2分岐管を介
して収集する冷媒タンクと、この冷媒タンクに収集され
た冷媒液を第1連結管を通して供給される冷媒液分配器
と、両端部に夫々冷水導入管と排出管が夫々接続され冷
媒液分配器から流れ出す冷媒により熱交換を行う冷水管
と、この冷水管と熱交換されて生ずる蒸発ガスを吸収す
る第1吸収器と、前記発生器から濃溶液排出管を通して
濃溶液が供給されて冷水管から蒸発される蒸発熱を吸収
するべく第1吸収器の内壁面に沿って濃溶液を排出する
濃溶液分配器と、溶液熱交換器から噴出される濃溶液を
上、下流側濃溶液排出管を通して受けて予め冷却させる
第2吸収器と、を具備することを特徴とする。
【0008】
【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面に沿って
詳述する。
【0009】まず、第1の実施例においては、図1〜3
に詳しく示すごとく、発生器1から生じた高温高圧の蒸
気は、中間部に第1の2方向制御手段28を配設された
蒸気移送管3を通って、垂直方向へ直立に設置された中
空形状の内部円筒(以下、凝縮器4という)の上部に供
給されるようになっている。前記凝縮器4の外側に同心
をなして垂直方向へ直立に設けられた外部円筒(以下、
吸収器5という)の中間部分には、後述する分岐された
冷水管が通る通し穴9aを形成された分離板9が設けら
れており、この分離板9により吸収器5は上部空間室1
0と下部空間室18とに仕分けられている。
【0010】分離板9の略中央には室内の熱交換器の出
口に接続されたメインの冷水導入管70から複数個の薄
い管により分離された冷水管7が所定の間隔をおいて、
分離板9に形成された通し穴9aを通り上向きに伸ばさ
れている。上述において冷水管7の外壁は蒸発器として
作用するのである。
【0011】また、凝縮器4の下側部に収集された冷媒
を吸収器5の上部空間室10に導くよう中間部に第1の
3方向制御手段27を装着された第1連結管11が吸収
器5の上部空間室に10に接続されており、この第1連
結管11は前記3方向ソレノイドバルブである第1の3
方向制御手段27を中心に上流側第1連結管11’に分
かれている。
【0012】前記発生器1から生じた高温高圧の蒸気を
凝縮器4の上部に送るよう設けられた蒸気移送管3と第
1連結管11との間には、冷,暖房運転時に高温高圧蒸
気の流れ方向を変えるべく枝流管26(図3)が設けら
れている。この枝流管26の一側は第1の3方向制御手
段27に、他側は第1の2方向制御手段28の一側に夫
々接続されている。
【0013】また、発生器1内の濃溶液を溶液ポンプ3
5の駆動により溶液熱交換器6を経て吸収器5の下部空
間室18に供給するよう濃溶液排出管12は、吸収器5
の下部空間室18上部と溶液熱交換器6との間に配設さ
れている。上述において、第1の3及び2方向制御手段
27,28は、冷房運転(冷房モード)又は暖房運転
(暖房モード)により発生器1から生じた高温高圧の冷
媒ガスの流れ方向を制御するものである。前記発生器1
から溶液ポンプ35を経て流れ込む高温高圧の濃溶液
と、吸収器5の下部空間室18から回収管、つまり第2
連結管13を通り流れ込む稀溶液を熱交換するべく、発
生器1と第2連結管13との間には溶液熱交換器6が設
けられている。
【0014】一方、冷暖房運転の際、蒸発された冷媒蒸
気の吸収効果を高めるよう吸収器5の内面には伝熱フィ
ン16がスクリュー状に巻かれて固着されており、凝縮
器4の外側外壁4a(図2)と吸収器5の内側外壁5c
との間には、冷房運転の際に凝縮器4から生じる凝縮熱
と、吸収器5の内側外壁5cから生じる吸収熱を放熱さ
せるべく熱交換器として作用する伝熱フィン17が設け
られ、凝縮器4の中空部、つまり、内側内壁4bには、
冷房運転の際熱交換器として作用する空冷フィン19が
設けられており、凝縮器4の外側外壁4aには、凝縮器
4と吸収器5内の冷媒及び溶液の温度を検出する温度セ
ンサ20が設けられている。さらに、冷却水供給管24
には温度センサ20により凝縮器4と吸収器5内の冷媒
及び溶液の温度を検出し、検出温度が所定レベル以上で
ある場合、温度センサ20の検出信号を図示しない制御
器に出力し、この制御により冷却水貯留皿22内に溜め
られている冷却水23をポンピングしてスプレー25に
供給噴射し、前記伝熱フィン17、空冷フィン19また
は冷却装置を構成する部品を冷却させるべく冷却水ポン
プ21が設けられている。
【0015】また、スプレー25の上部には冷房運転の
際、吸収器5の下部空間室18の下側に形成された空気
吸込口29を通して空気を矢印A方向へ吸込んで、その
空気を伝熱フィン17及び空冷フィン19を冷却させる
べくファン8が設けられている。
【0016】一方、図3(a),(b)において、上向
き黒三角印は第1の3及び2方向制御手段27,28の
閉塞部分を示す。△印は第1の3及び2方向制御手段2
7,28の開放部分を示している。
【0017】次に、上記構成の作用効果について述べ
る。
【0018】冷暖房運転時に発生器1から生じた高温高
圧の冷媒蒸気は、凝縮器4と吸収器5の間に設けられた
伝熱フィン17の周囲に形成された蒸気移送管3及び第
1の2方向制御手段28を経て凝縮器4内に流れ込まれ
る。この際、図3(a)に示すごとく、第1の3方向制
御手段27により発生器1から枝流管26の冷媒蒸気の
流路は遮断され、凝縮器4の下部から吸収器5の上部空
間室10への流路は開かれるため、凝縮器4内に流れ込
まれた冷媒蒸気は、凝縮器4の外側外壁4a及び内側内
壁4bから凝縮熱を出しつつ凝縮され、上流側第1連結
管11’及び第1の3方向制御手段27を通り上部空間
室10に流れ込まれる。
【0019】この流れ込まれた冷媒は分離板9の通し穴
9aを通り落下されながら冷水管7の外壁に接触しつつ
蒸発される。この際、濃溶液は溶液ポンプ35の作動に
つれて発生器1から吐出され、溶液熱交換器6を経て伝
熱フィン16がスクリュー状に取り付けられた吸収器5
の下部空間室18内側内壁5aに沿って流れる濃溶液に
吸収熱を出しながら吸収され稀溶液になる。
【0020】この稀溶液は、吸収器5の下部空間室18
に接続された回収管、つまり、第2連結管13を通り排
出され、溶液熱交換器6を経て濃溶液と熱交換をしたの
ち、発生器1に流れ込まれ、冷房サイクルを構成する。
【0021】一方、前記下部空間室18での蒸発作用に
よって冷却された冷水管7内の冷水は排出管75を通り
図示のない室内熱交換器に流れ込まれて冷房を行う。ま
た、伝熱フィン17及び空冷フィン19の周囲及びこれ
らのフィン17,19間、つまり、内側外壁5cと外側
外壁4a間を、ファン8の駆動により吸込口29を通
り、空気を矢印A方向へ吸い込ませ、矢印B方向へ排出
し、凝縮器4における凝縮熱と外側内壁5bでの吸収熱
を取り除く。
【0022】ところでフィン17,19の冷却効果が良
好でない場合は、内側外壁5c及び凝縮器4内の溶液及
び冷媒温度、圧力が上がり、システムの運転が不安定
し、サイクルから溶液を結晶が折出される可能性が大き
い場合、つまり、過熱感知用温度センサ20により温度
を検出し図示のない制御器に入力する。この制御器は、
検出温度を受けて、所定以上の温度である場合は、冷却
水ポンプ21を作動させ、冷却水貯留皿22に集ってい
る冷却水23を冷却水供給管24を通りスプレー25に
送り、スプレー25からフィン17,19の周囲に冷却
水23をスプレーして前記凝縮熱及び吸収熱を除去す
る。
【0023】次に、暖房運転時には、図3(b)に示す
ように、ファン8及びスプレー25からのスプレー作用
は中止され、発生器1から排出される高温高圧の冷媒蒸
気は、第1の2方向制御手段28の閉塞された際、第1
の3方向制御手段27の下部流路、つまり、第1連結管
11’が閉塞されると共に、枝流管26と上部空間室1
0を連通させる第1連結管11側を開放した状態とな
り、高温高圧の冷媒蒸気を吸収器5の上部空間室10に
流れ込ませる。
【0024】したがって、この高温高圧の冷媒蒸気が上
部から下部へ流動しつつ凝縮され、凝縮熱を生じ、冷水
管7内を流れる冷水管を加熱すると共に、発生器1から
溶液ポンプ35と溶液熱交換器6及び濃溶液排出管12
を経て下部空間室18の内側内壁5a上部に流れ込まれ
る高温高圧の濃溶液は、吸収器5の内壁に沿って流動さ
れながら、冷水管7内を流れる冷水を加熱し、冷水管7
及び排出管75を通って図示のない室内熱交換器に加熱
された温水を吸収して室内暖房ができるように構成され
ている。
【0025】上述のように、この発明の第1実施例によ
れば、夏季には上部空間室10に流れ込まれる冷媒液が
分離板9に形成された通し穴9aを通り冷水管7の外壁
に沿って下部空間室18へ流れつつ蒸発され、下部空間
室18上部に流れ込まれた溶液に吸収される。この際の
蒸発作用によって冷却された冷水管7内の冷水を排出管
75を通して室内に配設された熱交換器に供給し、冷房
させることにより、夏季には冷房機として使用すること
ができる。
【0026】また、暖房運転時には、ファン8及びスプ
レー25の作動を中止させ、発生器1から生じた高温高
圧の冷媒蒸気を吸収器5の上部空間室10に流入させ、
発生器1内の高温高圧溶液を溶液熱交換器6を経て吸収
器5の下部空間室18に流れ込ませて外部円筒を通す冷
水管7の内部を流れる冷水を加熱させ、温水にしたの
ち、室内の熱交換器に供給し、暖房させるべく構成され
ているため、春、秋、冬季には暖房機として使用でき
る。
【0027】次に、図4,5を用いてこの発明の第2実
施例について述べる。
【0028】図4,5において、上述の第1実施例と同
一部分は同一符号を付して、重なる説明を省く。
【0029】この発明の第2実施例による吸収式冷暖房
機の構造と、前記第1実施例による構造との異なる点
は、凝縮器40の内側に同心にて冷水管67が通される
吸収器50を設け、この吸収器50を分離板60により
上、下部空間室57,58とに仕分けて夫々区画し、吸
収器50の下部空間室58の内側内壁50aに伝熱フィ
ン51が螺旋状に設けられていると共に、分離板60に
は室内の熱交換器の出口に接続された冷水導入管70か
ら多数個の分岐された冷水管67が通されるよう多数の
通し穴60aが形成されている点である。冷水管67の
外壁は冷媒ガスを蒸発する蒸発器として作用するもので
ある。
【0030】このように構成されたこの発明の第2実施
例による冷暖房機において、発生器1から生じた高温高
圧の冷媒蒸気は、蒸気移送管3及び第1の3方向制御手
段28を経て凝縮器40の上部へ流れ込まれる。この
際、凝縮器40に流れ込まれた冷媒蒸気は内側内壁40
a及び外側内壁40bで凝縮される。ところで、発生器
1から枝流管26への冷媒蒸気の流路は、遮断されてい
るため、凝縮された冷媒は、上流側第1連結管11’、
第1の3方向制御手段27、第1連結管11を通り上部
空間室57内に流れ込まれる。前記流入冷媒は複数の通
し穴60aを通して落下しながら冷水管67の外壁に接
触しながら蒸発されると共に、冷水導入管70から導か
れて冷水管67内を矢印方向へ流れる冷水と熱交換され
る。冷却された冷水管67内の冷却水は、排出管75を
通り図示のない室内熱交換器に排出されて室内を冷房さ
せる。
【0031】一方、下部空間室58に集った稀溶液は、
矢印Q方向にしたがって第2連結管13を通り溶液熱交
換器6を経て濃溶液と熱交換された後、発生器1に流れ
込まれる。
【0032】次に、暖房の際には、ファン8及びスプレ
ー25のスプレー作用は中止され、発生器1から排出さ
れる高温高圧の蒸気は、第1の2方向制御手段28及び
第1の3方向制御手段27の上流連結管11’側が閉塞
されると共に、枝流管26と上部空間室57とを連通さ
せる第1連結管11側が開放された状態となり、高温高
圧の冷媒蒸気は上部空間室57に流れ込まれる。
【0033】したがって、この高温高圧の蒸気が、吸収
器50の上部から下部へ流動しながら凝縮されて、凝縮
熱を生ずると共に、溶液ポンプ35の駆動により、発生
器1から高温高圧の濃溶液が溶液熱交換器6及び濃溶液
排出管12を通り、下部空間室58の上部に濃溶液を供
給する。この際、冷水導入管70に導かれて冷水管67
内に矢印R方向にしたがって、流れる冷水は、上部空間
室57に導かれて高温高圧蒸気が多数の通し穴60aを
通り下方へ落下しながら凝縮される際生ずる凝縮熱によ
り、加熱されると共に、下部空間室58の上部に供給さ
れる濃溶液によりさらに加熱されて、排出管75を通り
図示のない暖房用室内熱交換器に供給し室内を暖房する
暖房サイクルを構成する。
【0034】上述のように、この発明の第2実施例によ
れば、冷房運転の際は、発生器1から生じた高温高圧の
冷媒蒸気は、凝縮器40と吸収器50との間に設けた蒸
気移送管3及び第1の2方向制御手段28を経て凝縮器
40内に流れ込まれたのち、凝縮器40の内面から凝縮
熱を出しながら凝縮され、上流側第1連結管11’、第
1の3方向制御手段27及び下部側第1連結管11を通
して吸収器50の上部空間室57に流れ込まれ、複数の
通し穴60aを通して冷水管67の外壁に沿って下部空
間室58に流れながら蒸発され、この際生じた蒸発熱が
下部空間室58上部に流れ込まれた濃溶液により吸収さ
れる。このように、蒸発作用により冷却された冷水管6
7内の冷水を室内の熱交換器に供給して冷房を行う。
【0035】また、暖房運転の際は、発生器1から生じ
た高温高圧の冷媒蒸気を蒸気移送管3、第1の3方向制
御手段27及び下流側第1連結管11を通して吸収器5
0の上部空間室57に供給し、分離板60を通して落下
し、冷水管67内を流れる冷水を加熱すると共に、濃溶
液を溶液ポンプ35の駆動により溶液熱交換器6及び濃
溶液排出管12を介して吸収器50の下部空間室58に
供給し、冷水管67内を流れる冷水を加熱して排出管7
5を通して室内の暖房用熱交換器に供給し、暖房を行い
うる。
【0036】次に、この発明の第3実施例を図6,7を
用いて詳述する。
【0037】図6,7において、図1〜5に示したもの
と同一部分には同一符号を付して重なる説明は省く。発
生器101から生じた高温高圧の蒸気は、垂直方向に多
数個の直立に設けられた凝縮器104a〜104dの下
部に供給されるよう発生器101と凝縮器104a〜1
04d間には、上流側蒸気移送管102a、及び中間部
に2方向ソレノイドバルブの第1の2方向制御手段12
2を設けた下流側水蒸気移送管102bが順次接続され
る。
【0038】つまり、第1〜4凝縮器104a〜104
dの下部面には、冷暖房運転時に発生器101から生じ
た高温高圧蒸気が、下流側蒸気移送管102a、第1の
2方向制御手段122、下流側水蒸気移送管102b、
及び上流側蒸気移送管102aから分岐された複数の分
岐管174c〜174fを通り夫々供給されるよう連結
されている。
【0039】第1〜4凝縮器104a〜104d内に流
れ込まれる蒸気量が一定となるよう分岐管174c〜1
74f中、最外側の分岐管174cは内側の分岐管17
4dより径が大きく、分岐管174dは分岐管174e
より径が大で、分岐管174fが最小径で形成されてい
る。また、第1〜4凝縮器104a〜104d内に供給
された高温高圧の蒸気は、前記凝縮器104の内壁に沿
って夫々流動され、凝縮熱を出しながら分岐管171c
〜171fを通り冷媒タンク144に収集される。
【0040】この際、第1〜4凝縮器104a〜104
d間に夫々設けた空冷フィン119aにより凝縮熱を下
部へ放熱される。凝縮された冷媒液を第1吸収器105
の上部に設けた冷媒液分配器160に供給するべく、第
1〜4凝縮器104a〜104dの下部床面に接続され
た分岐管171c〜171dは、冷媒タンク144、上
流側第1連結管103a、3方向ソレノイドバルブの第
1の3方向制御手段128及び下流側第1連結管103
bを介して第1吸収器105の上部に接続されている。
【0041】第1〜4凝縮器104a〜104dの外側
に内部円筒と同心をなし、垂直方向へ直渡された第1吸
収器105の内側内壁105a及び外側内壁105bに
は冷暖房運転時に蒸発された冷媒の吸収効果を向上させ
るべく伝熱フィン116が螺旋状に巻回されて溶着され
ており、第7図に示すごとく、内側上部に連結された下
流側第1連結管103bの下部にはサイホン構造を持つ
冷媒液分配器160が第1吸収器105の上部中央に水
平をなし、図示のない固定部材により第1吸収器105
上部内側に設けられており、この外側には溶液熱交換器
106から噴出される濃溶液を上、下流側濃溶液排出管
112a,112bを通して受けて冷却させる予冷用の
第2吸収器162が同心に設けられ、第1、2吸収器1
05,162間には放熱させるよう空冷フィン119b
が設けられている。
【0042】また、冷媒液分配器160の下部側第1吸
収器105内には、冷水導入管170に接続された冷水
管107が第1吸収器105の上部から床の近くまで螺
旋状に巻回されて下がってから再び螺旋状に巻き上げら
れた並列構造に設けられており、この冷水管107の縦
断部には図示のない室内熱交換器と連結された排出管1
75に連結されている。
【0043】また、発生器101内の高温高圧の濃溶液
は溶液ポンプ135の駆動により第1吸収器105から
第2連結管113を通り発生器101に戻ってくる稀溶
液と熱交換をしながら、上流側濃溶液排出管112a、
3方向ソレノイドバルグの第2の3方向制御手段140
及び下流側濃溶液排出管112bを通り第2吸収器16
2に供給されるようになっている。
【0044】この供給された濃溶液は、第2吸収器16
2の内壁面に伝って流れ落とされつつ熱交換されて床部
に集い、この濃溶液をポンプ120により濃溶液分配器
163に供給するよう第2吸収器162下部と第1吸収
器105間には上流側第3連結管131a、ポンプ12
0、2方向ソレノイドバルブの第2の2方向制御手段1
25及び下流側第3連結管131bが設けられている。
【0045】上述において、冷媒液分配器160に供給
された凝縮冷媒は、第1吸収器105内に螺旋状に設け
た冷水管107の外周面に接触して蒸発され、蒸発され
たこの冷媒は、濃溶液分配器163を通して第1吸収器
105の内側面を伝って流れこぼれる濃溶液を吸収する
と共に、濃溶液は稀溶液となり、冷媒液分離手段148
により分離され、発生器101に導かれるよう溶液熱交
換器106と第1吸収器105間には第2連結管113
が接続されている。
【0046】一方、冷媒液分配器160に供給された凝
縮冷媒中の冷水管107の外周面に接触しながらも蒸発
しなかった冷媒は、冷媒液分離手段148により分離さ
れて、再び冷水管07の表面に接触して蒸発しめるよう
冷媒タンク144に供給するため、第1吸収器105と
冷媒タンク144間には回収管146及び枝流管143
が接続されている。
【0047】一方、回収管146、枝流管143及び第
2連結管113間には、凝縮冷媒の流れを制御するべく
3方向のソレノイドバルブの第3の3方向制御手段14
9が設けられており、このものと冷媒タンク144間の
枝流管143には冷媒ポンプ145が設けられている。
さらに、暖房運転の際、発生器101から高温高圧の冷
媒蒸気は、上流側蒸気移送管102a、枝流管126、
第1の3方向制御手段128及び下流側第1連結管10
3bを介して第1吸収器105の上部に設けられている
冷媒液分配器160に供給されるよう構成されている。
つまり、前記発生器101から生じた高温高圧の蒸気を
送る上流側蒸気移送管102aと、上、下流側第1連結
管103a,103b間には冷房運転又は暖房運転時
に、蒸気の流れ方向を選択的に変えるよう枝流管126
が、一側は第1の3方向制御手段128に、他側は第1
の2方向制御手段122側、つまり、上流側蒸気移送管
102aに夫々接続されている。
【0048】ここで、第1〜3の3方向制御手段12
8,140,149及び第1,2の2方向制御手段12
2,125は、冷,暖房により発生器101から生じた
高温高圧の冷媒ガスの流れ方向を制御するのである。さ
らに、溶液熱交換器106は、発生器101から溶液ポ
ンプ135の駆動により流れ込まれる高温高圧の濃溶液
と、第1吸収器105下部から第2連結管113を通り
流れ込まれる稀溶液を熱交換する。
【0049】次に図7に沿って濃溶液分配器163につ
いて述べる。前記濃溶液分配器163は、一側面が下流
側第3連結管131bの縦断部に固着されており、他側
面は第1吸収器105の内側壁に微細間隙において設け
られ、濃溶液分配器163に供給された冷媒を逆U字形
状の第2サイホン部材138を通して噴出して、内側伝
熱面積を拡大するべく伝熱フィン116が螺旋状に付さ
れた第1吸収器105の内壁面を伝わって流れる。
【0050】この際、下流側第1連結管103b下部に
取付けられた冷媒液分配器160から第1サイホン部材
130を通して冷水管107の表面に落下されて蒸発さ
れる蒸発熱を吸収して稀溶液になるようにされている。
さらに、第1〜4凝縮器104a〜104d間には、第
1〜4凝縮器104a〜104dから生じる凝縮熱を放
出するよう空冷フィン119aが設けられ、また、第
1,2吸収器105,162間には、第1,2吸収器1
05,162間から生じる吸収熱を放出するよう空冷フ
ィン119bが設けられている。
【0051】上述において、冷房運転の際は、第1,2
の2方向制御手段122,125は開放され第1の3方
向制御手段128は枝流管126側が遮断され、第3の
3方向切換え手段149は枝流管43側が開放される。
【0052】また、暖房運転の際は、第1,2の2方向
切換え手段122,125は遮断され、第1連結管10
3bが開放されると共に、第1連結管103a側が遮断
され、濃溶液排出管112b側は遮断されると共に、第
3連結管131bが開放され、第3の3方向切換え手段
149は、枝流管143側が遮断されるよう、図示のな
い運転制御スイッチのオン,オフにつれて動作される。
【0053】図7のごとく、第1,2サイホン部材13
0,138は、冷媒液分配器,濃溶液分配器163に夫
々に供給される冷媒と濃溶液を第1吸収器105の内側
に周に沿って、螺旋状に巻回された冷水管107の表面
には冷媒が一定量で落下されるよう、また、第1の第1
吸収器105の内側内壁面と外側の内壁面には濃溶液が
夫々一定量で落下されるよう、長手方向に対し夫々方向
(縦方向)に連続的に波形状の凹凸部が形成されてい
る。
【0054】この凹凸部の凸部により夫々の冷媒液分配
器160と濃溶液分配器163の一側壁部に夫々支持さ
れ、凹凸部の凹部と、冷媒分配器160との濃溶液分配
器163の夫々の側壁部により形成される。サイホン状
の間隙を通して冷媒と溶液が一定に噴出されるのであ
る。したがって、冷媒分配器160及び濃溶液分配器1
63を精密に水平に配置しなくてもさしつかえがないた
め、作業能率を向上できる。
【0055】次に、この発明の第3実施例による作用効
果について述べる。
【0056】冷暖房運転の際には、発生器101から生
じた高温高圧蒸気は、枝流管126側が遮断されている
ため、上流側蒸気移送管102a、第1の方向制御手段
122、下流側蒸気移送管102b及び分岐管174c
〜174dを通して第1〜4凝縮器104a〜104d
に供給されて夫々の内壁面で凝縮される。この際生じる
凝縮熱は、空冷フィン119aにより外部へ放熱させ
る。前記凝縮された冷媒液は、第1〜4凝縮器104a
〜104dの床面に収集され、分岐管171c〜171
fを通して冷媒タンク144に収集され、第3連結管1
03bを通して冷媒液分配器160に流れ込まれる。こ
の流入された冷媒は図7に示すごとく、第1サイホン部
材130の凹部と、冷媒液分配器160の内外側の側壁
部により形成される空間部を通してサイホンの作用によ
り流れあふれて冷水管107の表面に接触して、蒸発さ
れ、冷水管107内を流れる冷水をさらに冷却する。
【0057】一方、発生器101から溶液ポンプ13
5、溶液熱交換器106、上流側濃溶液排出管112
a、第2の3方向制御手段140及び下流側濃溶液排出
管112bを通して第2吸収器162上部に供給された
濃溶液は、第2吸収器162の内壁面を流下しつつ外周
面を通過する空気により冷却されながら下部へ流動され
て収集され、ポンプ120によりポンピングされて第3
連結管131a、第2の2方向制御手段125及び第3
連結管131bを通して濃溶液分配器163に供給さ
れ、これと第1吸収器105とより形成される間隙を通
して第1吸収器105の内壁に沿って流下しながら、冷
媒液分配器160から流下された凝縮冷媒が冷水管10
7の表面に接触されて蒸発される蒸気を吸収する。上述
において、冷媒液分配器106に供給された凝縮冷媒
中、冷水管107の外周面に接触しながらも蒸発されな
い凝縮冷媒は、冷媒液分離手段148により分離され
て、冷媒ポンプ145の駆動により回収管146、第3
の3方向制御手段149及び枝流管143を通り冷媒タ
ンク144に供給されて第1〜4凝縮器104a〜10
4dで凝縮された冷媒液とともに、再循環させることに
よって冷房効果を向上させることができる。この作用に
より冷水管107内を流れる冷水はさらに冷却され、排
出管175を通って室内熱交換器に供給して室内を冷房
させる。
【0058】上述において、第2の3方向の制御手段1
40は、第3連結管131b側が遮断され、濃溶液排出
管112b側は開放されるのはもちろんである。
【0059】第1吸収器105の下部面に収集さる稀溶
液は、第2連結管113を通して溶液熱交換器106内
で濃溶液と熱交換されたのち、発生器101に流入され
る冷房サイクルを構成し、夫々の空冷フィン11a間を
流動する空気により第1〜4凝縮器104a〜104d
から生じる凝縮熱を除去し、余熱用第2吸収器162で
の溶液温度を低めて第1吸収器105の内壁に供給して
吸収効率を向上させるのである。
【0060】次に、暖房運転の際には、冷却フィン8の
駆動及びスプレー25のスプレー作用は、中止されると
共に、発生器101から排出される高温高圧の冷媒蒸気
は、第1の2方向制御手段122が遮断されており、ま
た、第1連結管103a側が遮断されているため、蒸気
移送管102d、枝流管126と第1の3方向制御手段
128及び第1連結管103bを通して冷媒液分配器1
60に供給される。
【0061】したがって、高温高圧の冷媒蒸気が第1吸
収器105の上部から下部へ流動されながら、冷水管1
07の表面で熱交換され、冷水管107内を流れる水を
加熱して排出管175を通り室内に供給され、暖房する
べく構成されている。
【0062】この際、生じた冷媒液は、冷媒液分離手段
148、回収管146、第3の3方向制御手段149及
び第2連結管113を通して溶液熱交換器106内で濃
溶液熱交換されたのち、発生器101に流入される暖房
サイクルを構成している。
【0063】次に、図8に沿ってこの発明の第4実施例
を説明する。図6に示す部分と同一部分に対しては同一
部分に対しては同一符号を付し、重なる説明は省く。第
3実施例と異なる点は、冷房運転の際、発生器101か
ら生じた高温高圧の蒸気を上流側移送管182a及び第
1の2方向制御遮断122を通過させたのち、下流側蒸
気移送管182b及び分岐管184c〜184fを通し
て第1〜4の凝縮器104a〜104dの上部に供給
し、夫々の内壁面に沿って流れながら凝縮することであ
る。この際、生じる凝縮熱は第1〜4凝縮器104a〜
104d間に夫々設けた冷却させるべく構成されたこと
であり、そのほかに異なる動作は図6で空冷119aに
示したものと同一である。また、暖房運転の際、第3実
施例と同じ動作を行うため、説明を省く。
【0064】上述のように、この発明の第3〜4実施例
による吸収式冷暖房器によれば、冷房運転の際、発生器
から生じた高温高圧の蒸気を複数個の凝縮器に分岐管を
通して供給し、凝縮器から生じる凝縮熱を空冷フィンに
より放熱されるよう構成し、中央の凝縮器には小径の分
岐管を通して高温高圧の蒸気を供給し、外側に設けた凝
縮になるほど漸次大径を通して冷媒蒸気を供給するよう
構成と共に、第1吸収器の内周面に、螺旋状の伝熱フィ
ンを設けた構成としているため、夫々の凝縮器間に設け
た空冷フィン、凝縮器と第1吸収器及び第1吸収器と第
2吸収器間に設けた空冷フィンの周囲を流動する空気に
より夫々の凝縮器での凝縮熱を除去することにより、凝
縮効率を向上でき、かつ熱交換効率を向上させることが
できる。
【0065】また、第1吸収器の上部に冷媒液分配器及
び濃溶液分配器を夫々設け、これにサイホン部材を設け
た構成であるため、冷媒液分配器に水平に設けなくて
も、その下部に螺旋状に設けた冷水管の表面に均一量の
冷媒液を噴出することができ、第1吸収器の内壁面に濃
溶液を均一に流下させ得るため、熱交換効率はもとよ
り、設ける際、冷暖房器を精密に水平に合わせなくて
も、機内の冷媒濃溶液分配器の濃溶液の夫々のサイホン
部材により冷水管の表面に均一に滴下できるため、設置
作業がきわめて用意であるという優れた効果がある。
【0066】また、第1吸収器の内側下部に冷媒液分離
手段を設け、冷媒液分配器に供給された凝縮冷媒中、冷
水管の外周面に接触していながらも蒸発されない凝縮冷
媒は、冷媒液分離手段により分離され、第1〜4凝縮器
で凝縮された凝縮冷媒と共に、冷房サイクルを再循環さ
せることにより、蒸発されない凝縮冷媒が濃溶液を熱交
換器への導入を抑えて、発生器で不必要な熱利用消耗を
減少し、冷媒効果を向上しうる効果もある。
【0067】次に、この発明の第5実施例について図9
を用いて説明する。図9において、図6(第3実施例)
と同一部分には同一符号を付して、重なる説明は省く。
【0068】第5実施例における構造と、第3実施例
(第6図)における構造との異なる点は、第1吸収器1
05の内側上部に連結された下流側第1連結管103b
の終端部に冷媒液を蓄えると共に、内部に蓄えられた冷
媒溶液冷水管107の表面に均一に流れあふれるように
冷媒液分配器168の導出口を多数を分岐して冷媒を冷
水管107に噴出されるようにし、下流側第3連結管1
31bの終端部に濃溶液を蓄えると共に、この濃溶液を
第1吸収器105の内壁面に沿って流れあふれるように
濃溶液分配器190を固着する。
【0069】上記構成の第5実施例においては、冷媒液
分配器168から第1吸収器103に螺旋状に巻回さ
れ、設けられている冷水管107に冷媒液を自然落下さ
せ、蒸発が生じるようにして、冷水管107内に流れる
冷水をさらに冷却させたのち、排出管175を通して室
内交換器に供給して室内冷房を行うようになっている。
【0070】この際、下流側第3連結管131bの終端
部に固定された濃溶液が流下しているため、冷水管10
7の表面から蒸発される冷媒を吸収するのである。その
ほかの動作は第3実施例と同様であるので、説明を省
く。
【0071】次にこの発明による第6実施例を図10を
用いて説明する。この第6実施例が第5実施例と異なる
点は、冷水導入管170を空気吸込口29の下部に設
け、第1吸収器105内に螺旋状に巻回されている冷水
管107の一側を冷水導入管170に接続し、他側は排
出管175に接続したことである。そのほかの構成は、
第5実施例と同様であるため、説明は省く。
【0072】この発明による第7実施例を図11を用い
て説明する。この第7実施例と第4実施例の構造との異
なる点は、第5実施例のごとく、第1吸収器105の内
側上部に連結された下流側第1連結管103bの終端部
に冷媒液を蓄えるとともに、内部に蓄えられた冷媒溶液
冷水管107の表面に均一に流れあふれるように冷媒液
分配器168の導出口を多数を分岐して冷媒を冷水管1
07に噴出されるようにし、下流側第3連結管131b
の終端部に濃溶液を蓄えると共に、この濃溶液を第1吸
収器105の内壁面に沿って流れあふれるように濃溶液
分配器190を固着する点である。
【0073】このように構成されたこの発明の第5〜7
実施例によれば、複数個の凝縮器により冷房の凝縮効率
が向上され、第2吸収器により濃溶液が低温されるた
め、冷媒吸収性が向上され、冷水管により伝熱で面積の
向上に伴い熱交換効率が向上される。
【0074】また、冷媒液分配器から噴射される冷媒液
が冷水管の全体外周面にわたって一様に分配され、冷媒
の蒸発が冷水管の全面から生じることにより、熱交換率
が向上され、さらに、溶液分配器から濃溶液が第1吸収
器の内壁の全周面にわたって一様に噴射され、その吸収
性が向上されるなどの優れた効果を有する。
【0075】
【発明の効果】以上、説明したように、この発明に係る
吸収式冷暖房機によれば、高温高圧の冷媒蒸気を分散し
て冷却することによりその凝縮効率を向上でき、濃溶液
を外部空気で冷却して低温化された状態で吸収器に供給
することにより、蒸発する冷媒の吸収性を向上し、冷水
管の絶縁面積を増大でき、したがって、構造が簡単で容
易に設置できる構成でありながら、熱交換率を大幅に向
上させることができる。
【0076】また、冷媒を冷水管(蒸発器)に均等に供
給し、蒸発効率を向上させ、濃縮液を吸収器の内壁下部
へ均等に流送して蒸発する冷媒を円滑に吸収しているた
め、一層、冷暖房効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例に係る吸収式冷暖房機の
概略断面図である。
【図2】図1に示した矢印A−A’についての断面図で
ある。
【図3】図1に示したP部分の拡大詳細図であり、図3
(a)は、冷房運転の際の3及び2方向制御手段の作動
状態説明図、図3(b)は、暖房運転時の3及び2方向
制御手段の作動状態説明図である。
【図4】この発明の第2実施例に係る吸収式冷暖房機の
概略断面図である。
【図5】図4に示した矢印B−B’についての断面図で
ある。
【図6】この発明の第3実施例に係る吸収式冷暖房機の
概略縦断面図である。
【図7】図6に示したC部分の拡大断面図である。
【図8】この発明の第4実施例に係る吸収式冷暖房機の
概略縦断面図である。
【図9】この発明の第5実施例に係る吸収式冷暖房機の
概略縦断面図である。
【図10】この発明の第6実施例に係る吸収式冷暖房機
の概略縦断面図である。
【図11】この発明の第7実施例に係る吸収式冷暖房機
の概略縦断面図である。
【図12】従来の吸収式冷暖房機の冷房サイクルの説明
図である。
【符号の説明】
1,101 発生器 3 蒸発移送管 4,40,104 凝縮器 5,50 吸収器 6,106 溶液熱交換器(濃溶液熱交換器) 7,67,107 冷水管 9,60 分離板 10,57 上部空間室 11 第1連結管 12,112a,112b 濃溶液排出管 13,113 第2連結管(回収管) 16 伝熱フィン 18,58 下部空間室 26 枝流管 27 第1の3方向制御手段 28 第1の2方向制御手段 70,170 冷水導入管 75,175 排出管 105 第1吸収器 144 冷媒タンク 160 冷媒液分配器 162 第2吸収器 163,190 濃溶液分配器 174c〜174f 分岐管

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高温高圧の蒸気を生ずる発生器と、この
    発生器から生じた高温高圧の蒸気を受けて凝縮する凝縮
    器と、前記発生器から生じた高温高圧蒸気の流れを制御
    するとともに前記凝縮器に供給するべく中間に第1制御
    手段を設けられた蒸気移送管と、前記凝縮器で凝縮され
    た冷媒の流れを制御するべく中間に第2制御手段を設け
    た第1連結管と、両端部に冷水導入管及び排出管が夫々
    接続され前記第1連結管を通して導入される凝縮冷媒と
    熱交換を行うべく設けられた冷水管と、この冷水管の表
    面で熱交換を行った蒸発冷媒を吸収するべく形成された
    吸収器と、この吸収器の下部空間室に収集された冷媒を
    回収管を通して受けて前記発生器から導入される濃溶液
    により熱交換をして前記発生器に供給し且つ濃溶液を濃
    溶液排出管を通して吸収器の下部空間室内に供給する濃
    溶液熱交換器と、を具備することを特徴とする吸収式冷
    暖房機。
  2. 【請求項2】 前記蒸気移送管と第1連結管との間に
    は、枝流管が接続されていることを特徴とする請求項1
    に記載の吸収式冷暖房機。
  3. 【請求項3】 前記吸収器の内壁面には伝熱面積を拡げ
    るよう伝熱フィンが取り付けられていることを特徴とす
    る請求項1に記載の吸収式冷暖房機。
  4. 【請求項4】 前記吸収器は、分離板により上部空間室
    と下部空間室とに仕分けられていることを特徴とする請
    求項1に記載の吸収式冷暖房機。
  5. 【請求項5】 前記伝熱フィンは、吸収器の内壁面に螺
    旋状に設けられていることを特徴とする請求項3に記載
    の吸収式冷暖房機。
  6. 【請求項6】 冷房運転の際、前記凝縮器の下部に収集
    された冷媒を前記吸収器の上部空間室に供給するべく、
    前記第1連結管に設けられた第1の3方向制御手段をさ
    らに具備することを特徴とする請求項1に記載の吸収式
    冷暖房機。
  7. 【請求項7】 前記第1の3方向制御手段は、暖房運転
    の際、前記発生器から生じた高温高圧の蒸気を前記移送
    管及び枝流管を通して吸収器の上部空間室に供給するよ
    う第1連結管及び枝流管の間に設けられていることを特
    徴とする請求項1に記載の吸収式冷暖房機。
  8. 【請求項8】 前記凝縮器は、前記吸収器と略同心に設
    けられていることを特徴とする請求項1に記載の吸収式
    冷暖房機。
  9. 【請求項9】 前記冷水管を吸収器に設け、吸収器を凝
    縮器内に追加して同心に設けたことを特徴とする請求項
    1に記載の吸収式冷暖房機。
  10. 【請求項10】 高温高圧の蒸気を生ずる発生器と、こ
    の発生器から生じた高温高圧の蒸気を受けて凝縮する複
    数の凝縮器と、前記発生器から生じた高温高圧の蒸気を
    複数の凝縮器に夫々供給する複数の第1分岐管と、前記
    凝縮器で凝縮された冷媒を含む第2分岐管を介して収集
    する冷媒タンクと、この冷媒タンクに収集された冷媒液
    を第1連結管を通して供給される冷媒液分配器と、両端
    部に夫々冷水導入管と排出管が夫々接続され冷媒液分配
    器から流れ出す冷媒により熱交換を行う冷水管と、この
    冷水管と熱交換されて生ずる蒸発ガスを吸収する第1吸
    収器と、前記発生器から濃溶液排出管を通して濃溶液が
    供給されて冷水管から蒸発される蒸発熱を吸収するべく
    第1吸収器の内壁面に沿って濃溶液を排出する濃溶液分
    配器と、溶液熱交換器から噴出される濃溶液を上、下流
    側濃溶液排出管を通して受けて予め冷却させる第2吸収
    器と、を具備することを特徴とする吸収式冷暖房機。
  11. 【請求項11】 前記分岐管は、夫々の凝縮器内に流入
    される高温高圧の蒸気量が一定になるよう内側分岐管の
    径より外側分岐管の径が大であることを特徴とする請求
    項10に記載の吸収式冷暖房機。
  12. 【請求項12】 前記冷媒液分配器には、冷媒液が冷水
    から均一に流れ落ちないように第1サイホン部材が夫々
    設けられていることを特徴とする請求項10に記載の吸
    収式冷暖房機。
  13. 【請求項13】 前記濃溶液分配器は、一側面が下流側
    第3連結管の縦断部に固着されており、他側面には第1
    吸収器の内側面に細かい間隙をおいて設けられ、その内
    部に供給された冷媒が第1吸収器の内壁面に沿って流れ
    落とされながら、前記冷水管の表面から蒸発される蒸発
    熱を吸収するべく第2サイホン部材が取付けられている
    ことを特徴とする請求項10に記載の吸収式冷暖房機。
  14. 【請求項14】 前記凝縮器と第2吸収器との間には、
    このものから生ずる熱を外部へ放熱するべく放熱フィン
    が設けられていることを特徴とする請求項10に記載の
    吸収式冷暖房機。
  15. 【請求項15】 前記第1吸収器と第2吸収器との間に
    は、これから生ずる熱を外部へ放熱するべく空冷フィン
    が設けられていることを特徴とする請求項10に記載の
    吸収式冷暖房機。
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