JPH0619A - コンバインの刈取部の搬送穀稈詰まり除去装置 - Google Patents

Abstract

(57)ＫＨ４ＰＨＩ００４４ 【要約】 【目的】 刈取部における搬送穀稈の詰まり除去作業と
該部の清掃の容易化並びに組立作業の能率向上。 【構成】 左右の株元搬送チエン（１）（２）を始端が
わ開きのハの字形に配置し、その株元搬送チエン（１）
（２）の搬送作用がわにそれぞれ挟扼杆（３）（４）を
対設して搬送通路を形成し、その各搬送通路の終端がわ
合流部（Ｐ）から縦搬送チエンにより脱穀部に供給する
コンバインの刈取部において、各挟扼杆（３）（４）を
株元搬送チエン（１）（２）に対設する作用位置から前
方がわに退避可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、左右の株元搬送チエン
を平面視で始端がわ開きのハの字形に配置し、その株元
搬送チエンの搬送作用がわにそれぞれ挟扼杆を対設して
搬送通路を形成し、その各搬送通路の終端がわ合流部か
ら縦搬送チエンを介して脱穀部に供給するコンバインの
刈取部における搬送途上の穀稈の詰まり除去装置に関す
る発明である。

【０００２】

【従来の技術】従来、コンバインによって刈取作業を行
うとき、倒伏穀稈を刈取る場合や湿田での作業の場合に
は、上記の株元搬送チエンと挟扼杆が対設して形成され
る搬送通路と合流部に穀稈が詰まりを起こすことが多
く、未だその詰まりを除去するための適切な対策が講じ
られてない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明にあっ
てはこの搬送穀稈の詰まりを解消する適切にして迅速処
理が可能な対策を提供し、穀稈の詰まり除去作業と該部
の清掃の容易化並びに組立作業の能率向上をはかるを目
的として創作されたのである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】そこで、本発明は前項に
記載の目的を遂行させるために、左右の株元搬送チエン
を平面視で始端がわ開きのハの字形に配置し、その株元
搬送チエンの搬送作用がわにそれぞれ挟扼杆を対設して
搬送通路を形成し、その各搬送通路の終端がわ合流部か
ら縦搬送チエンを介して脱穀部に供給するコンバインの
刈取部において、前記の各挟扼杆を株元搬送チエンに対
設する作用位置から前方がわに退避可能に構成したこと
を特徴とするものである。

【０００５】

【作用】この構成によって、刈取穀稈の株元がわは左右
の株元搬送チエンとこれに対設する挟扼杆によって形成
される搬送通路を後送され終端がわの合流部から縦搬送
チエンに受継され脱穀部に供給されるのであるが、この
穀稈が左右の搬送通路によって後送され集合する合流部
で詰まりを起こし易く、合流部における詰まり発生によ
って搬送通路の上流がわにまで詰まりが遡ってしまう。
このとき、各挟扼杆を株元搬送チエンに対設する作用位
置から前方がわに移動して搬送通路から退避させるので
ある。そうすると搬送通路と合流部は開放され詰まって
いる穀稈は容易に除去でき、その部分の清掃もしやすく
なる。また、各挟扼杆は別の行程によって仕組むことが
でき仕組品となって主行程によって組込まれるから組立
作業の能率向上につながるのである。

【０００６】

【実施例】以下、本発明による詰まり除去装置に関して
例図を参照し説明すると、この例図に示すコンバインの
刈取部は、後傾姿勢で横方向に数本のものを並設し上昇
側で引起し経路に突出し下降側で退入する引起しタイン
（６）を一定間隔おきに取着した無端チエンを内装する
３条刈りの横回し型引起しケ−ス（７）と、引起しタイ
ン（６）により引起された穀稈の株元がわを掻込むとこ
ろのスタ−形の掻込ホイル（８）（８ａ）と（９）と、
突起付き掻込ベルト（１０）（１０ａ）と（１１）と、
穀稈の株元を刈取る刈刃（１２）と、刈取穀稈の左側２
条分の穀稈の株元がわを後方に搬送する株元搬送チエン
（１）と同側２条分の穀稈の穂先がわを後方に係止搬送
する穂先係送タイン（１３）と、右側１条分の穀稈の株
元がわおよび穂先がわを左斜め後方に搬送し株元搬送チ
エン（１）の終端がわで合流させる株元搬送チエン
（２）および穂先係送タイン（１４）と、前記株元搬送
チエン（１）の終端がわで合流する３条分の株元がわを
脱穀部がわに受継ぎするための縦搬送チエン（５）と、
この縦搬送チエン（５）によりもち上げられた株元がわ
を適正姿勢で脱穀部に受継がせる補助搬送チエン（１
５）と、最前端に分草板（１６）を備え、刈取られた３
条分の穀稈をＹ字形に後送して脱穀部に供給し脱穀処理
するように構成されている。

【０００７】したがって、左側の掻込ベルト（１０）と
掻込ホイル（８）と株元搬送チエン（１）は一連のもの
に構成され、右側の掻込ベルト（１１）と掻込ホイル
（９）と株元搬送チエン（２）も一連のものになって始
端がわ開きのハの字形に配置されるのである。

【０００８】また、前記左側の株元搬送チエン（１）の
搬送作用がわには掻込ホイル（８ａ）がわの上側から湾
曲して後方に延出し弾機（１７）によって押圧する挟扼
杆（３）が対設されて左側２条分の搬送通路を形成し、
右側の株元搬送チエン（２）には掻込ベルト（１０ａ）
の始端がわ下側から後方に延出し弾機（１８）により押
圧する挟扼杆（４）が対設されて右側１条分の搬送通路
を形成している。

【０００９】次に、前記の各挟扼杆（３）（４）は弾機
（１７）（１８）によって株元搬送チエン（１）（２）
に対設されているのであるが、この弾機（１７）（１
８）を備え挟扼杆（３）（４）を保持する保持枠（１
９）（２０）は平面視で台形状をなす取付板（２１）の
両側に固設され、この取付板（２１）の裏面がわの中央
部にはやや斜めの前後方向に向く角形のスライド孔を形
成させる摺動用部材（２２）が添設されている。そし
て、刈取フレ−ム（２３）がわの適所から支柱（２４）
が立設され、この支柱（２４）の上端部から前下がりに
角形支持部材（２５）が前方に向けて突設し、この支持
部材（２５）に前側から前記取付板（２１）の摺動部材
（２２）のスライド孔を嵌挿可能に構成している。ま
た、（２６）は取付板（２１）を挟扼杆（３）（４）が
株元搬送チエン（１）（２）に対設する作用位置に位置
決めするための抜き差し自在の固定ピンで、スナップピ
ン（２７）を抜くことによって取り外せるようにしてあ
る。

【００１０】これによって、搬送通路を後送する穀稈が
合流部（Ｐ）または合流部（Ｐ）から搬送通路にかけて
詰まった場合は固定ピン（２６）を抜いて取付板（２
１）を前方がわに移動させればこの取付板（２１）とと
もに両側の挟扼杆（３）（４）は「図１」の仮想線で示
すように全体が一挙に退避し搬送通路と合流部（Ｐ）は
開放されて詰まりを起こしている穀稈は容易に除去で
き、その部分の清掃も簡単に行える。また、この状態か
らさらに取付板（２１）を抜けば全体が取出せる。

【００１１】

【発明の効果】本発明による詰まり除去装置は以上説明
したように、左右の株元搬送チエン（１）（２）を始端
がわ開きのハの字形に配置し、その株元搬送チエン
（１）（２）の搬送作用がわにそれぞれ挟扼杆（３）
（４）を対設して搬送通路を形成し、その各搬送通路の
終端がわ合流部（Ｐ）から縦搬送チエン（５）を介して
脱穀部に供給するコンバインの刈取部において、前記の
各挟扼杆（３）（４）を株元搬送チエン（１）（２）に
対設する作用位置から前方がわに退避可能に構成したの
であるから、合流部（Ｐ）またはこの合流部（Ｐ）から
搬送通路にかけて穀稈が詰まったときは、各挟扼杆
（３）（４）は株元搬送チエン（１）（２）に対設する
作用位置から前方がわに一挙に移動し退避させることが
できて、搬送通路と合流部（Ｐ）は開放され詰まってい
る穀稈は容易に除去でき適切にして迅速処理が可能にな
り、その部分の清掃もしやすくなる。また、各挟扼杆
（３）（４）は別の行程によって仕組むことができ仕組
品となって主行程によって組込まれるから組立作業の能
率向上につながるのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の要部を示す平面図である。

【図２】刈取部全体の概要を示す側面図である。

【図３】挟扼杆を保持する部分を拡大して示す前方視図
である。

【符号の説明】

１ 株元搬送チエン ２ 株元搬送チエン ３ 挟扼杆 ４ 挟扼杆 ５ 縦搬送チエン Ｐ 合流部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 左右の株元搬送チエン（１）（２）を始
   端がわ開きのハの字形に配置し、その株元搬送チエン
   （１）（２）の搬送作用がわにそれぞれ挟扼杆（３）
   （４）を対設して搬送通路を形成し、その各搬送通路の
   終端がわ合流部（Ｐ）から縦搬送チエン（５）を介して
   脱穀部に供給するコンバインの刈取部において、前記の
   各挟扼杆（３）（４）を株元搬送チエン（１）（２）に
   対設する作用位置から前方がわに退避可能に構成したこ
   とを特徴とするコンバインの刈取部の搬送穀稈詰まり除
   去装置。