JPH06199460A - フェイスダウン排紙機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 複雑な機械的反転機構を用いることによる複
雑化、コストアップ、騒音の増大を招くことなく、フェ
イスアップ状態で定着装置を排出された記録紙を排紙受
け上にフェイスダウンで排出することを可能とした排紙
機構を提供する。 【構成】 画像形成部からフェイスアップ状態で排出さ
れた記録紙２を搬送する排紙経路１４と、該排紙経路の
終端部に位置し記録紙を垂直方向下向きに排出するため
の排紙コロ対１６と、排出された記録紙を積載するため
に該排紙コロ対の下方に延びる排紙受け１７と、該排紙
受けの手前側であって該排紙コロ対の直下に設けられた
凹所１８とから成る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は複写機、プリンタ、ファ
クシミリ等において、画像の記録を受けた記録紙をフェ
イスダウンで反転排紙するための機構の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】図４は従来の複写機の一例を示し、この
複写機においては、給紙カセット１上に積層した記録紙
２をピックアップコロ３により取り出しレジストローラ
４により所定のタイミングにて転写チャージャ５から成
る転写位置に給紙する。感光体ドラム６の廻りにはその
回転方向に沿って帯電器７、露光部８（光書込み装置
９）、現像器１０、転写チャージャ５、クリーニングユ
ニット１１が配置される。転写チャージャよりも下流側
の搬送経路上には定着装置１２が配置され、定着装置１
２の排出側には上方へ向かって延びる排紙経路１４が形
成される。この排紙経路１４には搬送コロ１５ａ〜１５
ｃ、排紙コロ対１６が配置され、排紙コロ対１６の外側
下方位置には排紙受け１７が位置している。記録紙搬送
経路は感光体６の上方に沿って形成されているため、記
録紙は画像形成面を下に向けた状態で定着装置１２から
排出され、搬送経路１４中で反転されてフェイスアップ
状態で排紙受け１７上に排出される。

【０００３】原稿の頁順にコピーを実行した場合には、
各原稿に対応する記録紙も頁数の若い順に排紙される
が、従来のフェイスアップ状態の排出機構では排出され
た記録紙の頁順序が逆となり、コピー終了後にオペレー
タが頁順序を入れ替える必要が生じていた。このような
ところから、定着された後の記録紙の表裏を反転させて
フェイスダウン状態で頁順に排紙するために、記録紙先
端をクランプして反転させたり、スイッチバック方式に
より反転させる機構が提案されているが、機構上部品点
数が増大して複雑、高コスト化したり、動作時に於ける
機械音がうるさくなる等の不具合があり、この点の改善
が求められていた。

【０００４】

【発明の目的】本発明は上記に鑑みてなされたものであ
り、複雑な機械的反転機構を用いることによる複雑化、
コストアップ、騒音の増大を招くことなく、フェイスア
ップ状態で定着装置を排出された記録紙を確実に排紙受
け上にフェイスダウンで排出することを可能とした排紙
機構を提供することを目的としている。

【０００５】

【発明の構成】上記目的を達成するため、本発明は、画
像形成部からフェイスアップ状態で排出された記録紙を
搬送する排紙経路と、該排紙経路の終端部に位置し記録
紙を垂直方向下向きに排出するための排紙コロ対と、排
出された記録紙を積載するために該排紙コロ対の下方に
延びる排紙受けと、該排紙受けの手前側であって該排紙
コロ対の直下に設けられた凹所とから成ること、前記排
紙経路は、前記画像形成部からフェイスアップ状態で排
出された前記記録紙を、画像形成面とは逆方向にカール
させるためにＵ字状の経路を有していることを特徴とす
る。

【０００６】

【実施例】以下、本発明を詳細に説明する。図１は本発
明を適用した画像形成装置としての複写機（プリンタ）
の一例の概略構成説明図であり、この複写機において
は、給紙カセット１上に積層した記録紙２をピックアッ
プコロ３により取り出しレジストローラ４により所定の
タイミングにて転写チャージャ５から成る転写位置に給
紙する。感光体ドラム６の廻りにはその回転方向に沿っ
て帯電器７、露光部８（光書込み装置９）、現像器１
０、転写チャージャ５、クリーニングユニット１１が配
置される。転写チャージャよりも下流側の搬送経路上に
は定着装置１２が配置され、定着装置１２の排出側には
上方へ向かって延びる排紙経路１４が形成される。感光
体ドラム６周辺の各装置と定着装置１２は、画像形成部
を構成する。この排紙経路１４には搬送コロ１５ａ〜１
５ｃ、排紙コロ対１６が順次配置され、終端位置にある
排紙コロ対１６の外側下方位置には排紙受け１７が位置
している。排紙コロ対１６が記録紙を垂直方向に排出す
るよう構成されている点と、排紙コロ対１６の直下位置
に凹所１８（紙面と直交する方向へ延在する）が形成さ
れている点が上記従来例と相違する点である。この凹所
１８は、上方から下向きに降下してきた記録紙の先端縁
を垂直の壁２０の下角部２０ａに導くように所定角度の
傾斜或は湾曲部１８ａを有するとともに、内底面の摩擦
係数が低くなっている。

【０００７】給紙カセットから定着装置に至る記録紙搬
送経路は感光体６の上方に沿って形成されているため、
記録紙２は画像形成面を下に向けたフェイスダウン状態
で定着装置１２から排出されるが、搬送経路１４中で反
転されるため、排紙コロ対１６の直前においてフェイス
アップ状態になる。しかし、排紙コロ対１６が記録紙を
垂直方向に排出するように構成されているため、排紙受
け１７の手前側に位置する凹所１８内に記録紙先端部が
一旦降下して、湾曲部１８ａを前方に向かって滑って角
部２０ａに当接着座する。続いて、排紙コロ対１６が記
録紙中間部、後端部を順次ニップして下方へ押し出すこ
とにより、記録紙は自らの腰によって図２(a) のように
カールし、最後に図２(b) 、図３に示すようにフェイス
ダウン状態になって排紙受け１７上に排出される。な
お、排紙経路１４はＵ字状にカーブしているため、画像
記録面側にカールを有している記録紙は、排紙経路１４
を通過する過程で強制的に反対側に曲げられてカールを
矯正される。この状態で排紙されるため、図２(a) (b)
、図３に示すような排紙時のカール状態を得ることが
できる。後続の記録紙は図３に示すように凹所１８の内
底面に沿って凹んだ状態にある先行記録紙の上に先端縁
を当接させ、そのまま記録紙上を滑って角部２０ａに達
し、続いて排紙コロ対１６により押し下げられてくる記
録紙中間部は徐々にカールし、後端部が排紙コロ対１６
から離脱したところで、自重降下して排紙受け１７上に
積載される。

【０００８】また、表面を滑らかにするためにテフロン
コ−トをしたりマイラ−等を貼り付けた前記垂直の壁２
０’を図５、及び図６に示すよう凸曲面をもたせ、前記
凹所１８’を水平方向にも湾曲させることにより該凹所
１８’は凹曲面となり、前記記録紙２は前記壁２０’の
凸曲面にそって傷むこと無く送られ前記凹所１８’の凹
曲面により前記記録紙２は軽く曲げられ強制的に排出方
向に腰をもたせることが出来るため、空気中の湿度が高
い場合の記録紙や薄紙等の腰の低下による図７に示すよ
うなフェイスダウン排紙ミスや前記記録紙２の傷みを防
止し確実なフェイスダウン排紙を行うことができる。

【０００９】このようにして、排出された記録は全てフ
ェイスダウンの状態で頁順に積載されるため、オペレー
タが頁順序を並べ換える必要がなくなる。また、排紙コ
ロ対１６の外側に位置するカバー２１は、排紙コロ対よ
りも下方に突出しているため、操作者の指が排紙コロ対
に触れて巻き込まれる事故や、排紙コロ対に指が触れる
ことによるローラの劣化（特にゴム製の場合）、光に当
たることによるゴムコロの劣化等を防止することができ
る。

【００１０】

【発明の効果】このように本発明においては、機器上面
にある排紙受けに対して、該排紙受けの前方に立設した
壁の上部から垂直方向に記録紙を排紙すると共に、垂直
方向に降下してきた該記録紙先端部が当接する排紙受け
部分に凹所を形成し、該凹所と該壁との間で記録紙先端
縁を係止した状態で記録紙の後方部分を更に下方に押し
出すようにしているので、記録紙は自らの腰によって該
壁とは反対側にカールし同方向に倒れて積載されるの
で、クランプ機構のような複雑高価で騒音の発生する機
構を用いずに記録紙を排紙受け上でフェイスダウン状態
で頁順に積載することができる。つまり、本発明では搬
送コロ及び排紙コロ対の搬送力と、排紙受けに設けた凹
所と、記録紙の腰を使って理想的なフェイスダウン式の
排紙、積載ができるので、低コスト化、低騒音化を実現
できるのである。前記凹所は円滑で弧状をなしているた
め、記録紙先端部が折れたりすることがない。これは、
２枚目以降の記録紙についても同様である。また、定着
装置から排紙コロ対までの間の搬送経路が記録紙を画像
形成面とは逆方向に反らす様にカーブしているので、記
録紙のカールを矯正できる。また、排紙コロ対がカバー
により隠蔽されているので、ストックされた記録紙を取
り上げる際にオペレータの指が排紙コロ対に触れる等の
危険がなくなり、更に排紙コロ対が外部から見えないた
め外観が向上し、ゴムコロが光により劣化することを防
止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の排紙機構を適用する画像形成装置の一
例を示す概略図。

【図２】(a) 及び(b) は本発明の一実施例による記録紙
のフェイスダウン排紙手順を示す図。

【図３】後続の記録紙がフェイスダウン排紙される状態
を示す図。

【図４】従来の画像形成装置の欠点を説明するための
図。

【図５】本発明による他の実施例の記録紙のフェイスダ
ウン排紙を示す図。

【図６】本発明による排紙受けの一実施例の斜視図であ
る。

【図７】空気中の湿度が高い場合の記録紙や薄紙等を用
いたときのフェイスダウン排紙ミスを示す図。

【符号の説明】

１ 給紙カセット、２ 記録紙、３ ピックアップコ
ロ、４ レジストローラ、５ 転写チャージャ、６ 感
光体ドラム、７ 帯電器、８ 露光部、１２ 定着装
置、１４ 排紙経路、１６ 排紙コロ対、１７ 排紙受
け、１８ 凹所、２０ 壁、

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 画像形成部からフェイスアップ状態で排
   出された記録紙を搬送する排紙経路と、該排紙経路の終
   端部に位置し記録紙を垂直方向下向きに排出するための
   排紙コロ対と、排出された記録紙を積載するために該排
   紙コロ対の下方に延びる排紙受けと、該排紙受けの手前
   側であって該排紙コロ対の直下に設けられた凹所とから
   成ることを特徴とするフェイスダウン排紙機構。
2. 【請求項２】 前記排紙経路は、前記画像形成部からフ
   ェイスアップ状態で排出された前記記録紙を、画像形成
   面とは逆方向にカールさせるためにＵ字状の経路を有し
   ていることを特徴とする請求項１記載のフェイスダウン
   排紙機構。
3. 【請求項３】 前記記録紙の降下する面と平行に位置す
   る前記排紙受けの前方に立設した壁において、その表面
   を凸曲面とすることを特徴とする請求項１記載のフェイ
   スダウン排紙機構。
4. 【請求項４】 前記排紙受けの手前側であって前記排紙
   コロ対の直下に設けられた前記凹所において、切欠面は
   凹曲面とすることを特徴とする請求項１記載のフェイス
   ダウン排紙機構。