JPH061960A - 塩化ビニル用接着剤組成物 - Google Patents

塩化ビニル用接着剤組成物

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JPH061960A
JPH061960A JP16080992A JP16080992A JPH061960A JP H061960 A JPH061960 A JP H061960A JP 16080992 A JP16080992 A JP 16080992A JP 16080992 A JP16080992 A JP 16080992A JP H061960 A JPH061960 A JP H061960A
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岸  正夫
Seiichi Sano
誠一 佐野
Katsura Nagata
桂 永田
Makoto Yaegashi
誠 八重樫
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 自動車のウェザーストリップ部材の塩化ビニ
ル部の静電植毛加工においてガラス転移温度(Tg)が
−20〜5℃、粘度が500〜10000cpsのエチ
レン−酢酸ビニル共重合体エマルションの固形分100
重量部に対して、コアー側にエポキシ基、シェル側にカ
ルボキシル基を有する異相構造のエポキシ変性アクリル
エマルション5〜100重量部の配合物に、ジオクチル
フタレートのごとく可塑剤を含有するポリイソシアネー
ト系硬化剤を1〜30重量部を配合して成る塩化ビニル
用接着剤組成物。 【効果】 環境汚染、労働安全衛生、火災等の危険性が
極めて少なく、且つ、ロールコーター等の塗布適性に優
れ、ウェザーストリップ部材の具備すべき、接着力、耐
熱性、耐湿性、耐寒性、耐煮沸性を始めとして、特に水
性エマルション型接着剤の最大の欠点であった、耐水
性、耐ワックスリムーバー性が著しく改善され、塩化ビ
ニルを素材とした静電植毛用接着剤として有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の窓ガラスの上
下開閉部に取り付けられる、鉄芯に塩化ビニルを押し出
し成形したウェザーストリップ部材の静電植毛用接着剤
に関するものである。更に詳しくは、塩化ビニルとナイ
ロンもしくはポリエステル製の微細繊維(以下パイルと
略称)との接着性に優れ、耐熱性、耐寒性、耐水性、耐
湿性、耐煮沸性、耐ワックスリムーバー性(カーワック
ス浸漬時の接着性)に優れた水性エマルション型の接着
剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりウェザーストリップ材料は塩化
ビニルが主体であり、静電植毛用接着剤としては塩化ビ
ニルとの接着に優れる、1液もしくは2液タイプの溶剤
型のウレタン系接着剤が主に用いられてきた。近時、環
境公害、労働安全衛生、火災等の諸問題より溶剤型接着
剤の水性化ニーズが急速に高まってきており、水性ディ
スパージョン型ウレタン接着剤、エチレン−酢酸ビニル
共重合体エマルション、アクリル系エマルション等での
研究が盛んになされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】溶剤型接着剤は、接着
性、耐水、耐湿、耐煮沸、耐ワックスリムーバー性等に
優れるものの、環境公害、労働安全衛生、火災等の問題
があり、一方前記水性型接着剤は常温時の接着性には優
れ、静電植毛加工品の表面摩擦強度は問題ないものの、
水性エマルション型接着剤の最大の欠点である耐水性
と、高アルカリ性、且つ剥離剤的特性を有するワックス
リムーバー液に浸漬させた場合、容易に静電植毛部が剥
離又は脱落すると言う問題や、摩耗試験で容易に静電植
毛部が擦り取られると言う、いわゆる耐ワックスリムー
バー性に欠け、溶剤型ウレタン系接着剤を凌駕する水性
エマルション型接着剤がないのが現状である。
【0004】
【課題を解決するための手段】発明者等は、前記問題を
解決解決すべく鋭意検討を重ねた結果、エチレン−酢酸
ビニル共重合体エマルション(以下EVAと略称)が、
ロールコーターに代表される塗布機を用いた塗布上の作
業性に優れ、且つ塩化ビニルとの接着性に優れる事に着
目し、更に自己架橋型アクリルエマルション、即ちコア
ー部にエポキシ基を共重合し、シェル部に前記エポキシ
基と反応し得るカルボキシル基を共重合した異相構造エ
マルションが、一液で有りながら貯蔵安定性に優れ、熱
及び経時で架橋反応が進行し優れた接着力を発揮し、特
に耐水性、耐ワックスリムーバー性の向上に有効である
事を見いだし、該二種のエマルションを配合する事によ
って、前記のごとく両者の特性を引き出す事に成功し
た。更に前記配合エマルション中のEVAの欠点である
耐水性の改質を目的とし、ポリイソシアネート系硬化剤
を配合する事で、ウェザーストリッブ部材の塩化ビニル
との接着性、耐水、耐湿、耐煮沸、耐ワックスリムーバ
ー性等に優れた接着剤を完成させるに至った。即ち、本
発明は次の通りである。 (イ)エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルションの固
形分100重量部に対して、エポキシ変性アクリルエマ
ルションを固形分として5〜100重量部、ポリイソシ
アネート系硬化剤を1〜30重量部配合してなる、塩化
ビニル用接着剤組成物。 (ロ)エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルションのガ
ラス転移温度が−20〜5℃で、粘度が500〜10、
000cpsである事を特徴とする、上記(イ)記載の
塩化ビニル用接着剤組成物。 (ハ)エポキシ変性アクリルエマルションがコアーシェ
ルタイプの異相構造を有し、コアーにエポキシ基を有す
るモノマー又は樹脂を共重合し、シェル側にカルボキシ
ル基を共重合したアクリルエマルションである事を特徴
とする上記(イ)記載の塩化ビニル用接着剤組成物。 (ニ)ポリイソシアネート系硬化剤が、4,4′−ジフ
ェニルメタンジイソシアネート100重量部に対して、
可塑剤を5〜50重量部配合してなる事を特徴とする上
記(イ)記載の塩化ビニル用接着剤組成物。
【0005】本発明に用いるEVAは、ポリビニルアル
コール、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の水溶性
高分子及び/又は、脂肪酸、アルキル硫酸塩、アルキル
ベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸
塩に代表されるアニオン型、若しくはポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリ
ルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル型に代表される
ノラオン型界面活性剤の一種もしくは二種以上を用い
て、高温高圧下でエチレン、酢酸ビニル、場合によって
はアクリル酸又はそのエステル類、塩化ビニル等を、公
知の乳化重合方法によって共重合して得られたエマルシ
ョンでり、共重合体の組成は特に指定はしないが、ポリ
ビニルアルコールを用いた高粘度且つ、流動性を有した
ものが好ましい。該EVAのガラス転移温度は−20〜
5℃の範囲であり、好ましくは−5〜3℃の範囲であ
る。EVAのガラス転移温度が−20℃以下の場合、樹
脂自体の凝集力に欠け、ポリイソシアネート系硬化剤を
併用しても、接着力、耐熱性、耐煮沸性の大幅な向上は
見られず、5℃以上の場合硬く柔軟性に欠け、風合(肌
ざわり)が低下し、特に低温下に於いては、曲げ試験で
容易にクラックを生じ実用性に欠ける。上記EVAの粘
度は、500〜10,000cpsの範囲が適当であ
る。上記粘度は、液温30℃に調整し、BM型回転粘度
計を用い No4ローターで30rpmの条件下で測定
した粘度であり、好ましくは1000〜5000cps
の範囲である。ウェザーストリップ部材への接着剤の塗
布は通常小型のロールコーターで塗布する関係上、50
0cpsより低い場合、塩化ビニル表面上のハジキ、塩
化ビニル押し出し成型品の凹凸部の垂れ等が発生し、均
一な接着剤塗布層が得らず静電植毛品の部分的な植毛ム
ラを生じ、10000cps以上の場合は、塗布性が損
なわれ塗布面にスジが発生発生したり、粘度が高過ぎパ
イルが接着剤層の深部まで刺さらづ脱毛、植毛ムラを生
じ問題である。
【0006】本発明に用いるエポキシ変性アクリルエマ
ルションは、スチレン、α−メチルスチレン、クロロス
チレン、アルキルスチレンの如き芳香族ビニル化合物、
メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアク
リレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチ
ルヘキシルメタアクリレート、ヒドロキシアクリレー
ト、ヒドロキシメタアクリレートの如きアルキルアクリ
レート類、アクリロニトリル、メタクリロニトリルの如
きニトリル系モノマー、酢酸ビニルの如きビニルエステ
ル類、塩化ビニル、塩化ビニリデンの如きハロゲン化物
類等から選ばれた二種以上のモノマーを主成分としたコ
アーシェルタイプの異相構造を有したアクリルエマルシ
ョンであり、コアーにエポキシ基を有するモノマー又は
樹脂を共重合し、シェル側にカルボキシル基を有するモ
ノマーを共重合したアクリルエマルションである。上記
のエポキシ基を有するモノマーとしては、例えば、グリ
シジルアクリレート、グリシジルメタアクリレート、グ
リシジルシンナメート、アリルグリシジルエーテル、ビ
ニルシクロヘキセンモノエポサイド等が挙げられる。上
記の樹脂としては、例えば、ビスフェノールAタイプ、
オルソクレゾールノボラックタイプ、フェノールノボラ
ックタイプ、グリシジルアミン系エポキシ、ブロム化エ
ポキシ樹脂等が挙げられる。また、カルボキシル基を有
するモノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタアク
リル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン
酸、シトラコン酸等が挙げられる。この様なエポキシ変
性アクリルエマルションは、先ずコアー成分モノマーを
通常の乳化重合方法で重合し、一定時間残留モノマーを
重合させた後、シェル成分モノマーを同様に重合する方
法で得られる。具体的には、撹拌機付フラスコに蒸留水
と少量の界面活性剤を仕込み、窒素置換しながら70〜
75℃に昇温し、重合開始剤を投与後、エマルションの
核を形成すべく少量のシードモノマーを投与しエマルシ
ョンの核を形成させる。次いで予め用意したスチレン、
ブチルアクリレート及びグリシジルメタアクリレート又
はビスフェノールAタイプのエポキシ樹脂の混合モノマ
ーより成るコアー用モノマーを連続滴下し、同温度下で
1時間残モノマーを重合する。次いで、コアー用同様予
め用意したスチレン、ブチルアクリレート及びメタアク
リル酸より成るシェル用混合モノマーを連続滴下し、更
に残留モノマーを反応させた後冷却し、PH調整を行い
金網等でろ過する事により得られる。該コアーとシェル
の総モノマー中の構成比、及びガラス転移温度(以下T
gと略称)は特に限定するものではないが、コアー/シ
ェル構成比は1/2〜1/5程度、即ちコアーのモノマ
ー量が少ない方が好ましく、コアー/シェルのTgは−
5〜50℃/−50〜0℃の範囲が望ましい。エポキシ
変性アクリルエマルションの配合比は、EVAの固形分
100重量部に対して、固形分で5〜100重量部の範
囲である。好ましくは20〜30重量部の範囲である。
エポキシ変性アクリルエマルションの配合比が5重量部
より少ない場合、耐水性に問題があり、静電植毛品の耐
水摩耗試験に供した場合用意に脱毛する。また100重
量部より多い場合、混合エマルションは流動性の低下を
きたし構造粘性を示し、塗布性に問題を生ずる。
【0007】本発明に用いるポリイソシアネート系硬化
剤はしては、通常ウレタン樹脂の製造に使用される公知
のポリイソシアネート類が使用でき、例えば、1,6-ヘキ
サメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ート等の脂肪族又は脂環族ジイソシアネート類、2,4-ト
リレンジイソシアネート(異性体の各種混合物を含
む)、4,4'- ジフェニルメタンジイソシアネート(異性
体の各種混合物を含む)、キシリレンジイソシアネー
ト、1,4-フェニレンジイソシアネート等の芳香族ジイソ
シアネート類、4,4',4"-トリフェニルメタントリイソシ
アネート、トリス(4-フェニルイソシアナト) チオフォ
スフェート等のトリイソシアネート、粗製トリレンジイ
ソシアネート、ポリメチレン・ポリフェニルポリイソシ
アネート(粗製ジフェニルメタンジイソシアネート)等
の多官能性イソシアネート類、或いは前記イソシアネー
ト類の化変性品、例えば、ウレタン化変性品、イソシア
ヌレート化変性品、カルボジイミド化変性品、ビューレ
ット化変性品、アロファネート化変性品等のイソシアネ
ート変性品等が挙げられ、これらの1種又は2種以上の
混合物として使用できる。これらポリイソシアネートの
中でも、2,4-トリレンジイソシアネート、4,4'-ジフェ
ニルメタンジイソシアネート又はポリメチレン・ポリフ
ェニルポリイソシアネート( 粗製MDI)が好ましく、
特に好ましくは4,4'- ジフェニルメタンジイソシアネー
ト(以下MDIと略称)である。ポリイソシアネート系
硬化剤は、ポリイソシアネート100重量部に対して、
可塑剤を5〜50重量部配合した物であり、好ましくは
20〜30重量部の範囲である。本可塑剤の配合目的は
本発明のエマルション混合物に配合した際の硬化反応の
遅延、即ち可使時間(増粘等で塗布不可能となる時間)
延長にある。可塑剤量が5重量部より少ない場合、可使
時間が短く実際の塗布作業に支障をきたし、50重量部
より多い場合は接着剤配合時の分離を生じ、接着剤の凝
集力低下を起こし、接着力、耐熱性、耐煮沸性に問題を
生ずる。
【0008】可塑剤としては、ジオクチルフタレート、
ジブチルフタレート等のフタル酸誘導体、ジイソオクチ
ルフタレート、ジメチルフタレート等のイソフタル酸誘
導体、n−ジブチルアジペート、ビス(2−エチルヘキ
シル)アジペート等のアジピン酸誘導体、n−ブチルマ
レート、ビス(2−エチルヘキシル)マレート等のマレ
イン酸誘導体を始めとして、イソフタル酸、テトラヒド
ロフタル酸、アゼライン酸、セバシン酸、フマル酸、ト
リメリット酸、クエン酸、イタコン酸、オレイン酸、リ
シノール酸、ステアリン酸、スルホン酸等の誘導体、更
にはグリコール、グリセリン、パラフィン、エポキシ等
の誘導体、ポリエステル系重合可塑剤等が挙げられ、何
れを用いても目的は達成されるが、価格、使い易さ、可
使時間の遅延効果、混合エマルションに配合時の混ざり
易さ、更にはMDIに配合した場合の貯蔵安定性等よ
り、脱水処理されたジオクチルフタレートもしくはジブ
チルフタレートが好ましい。ポリイソシアネート系硬化
剤の配合割合は、EVAの固形分100重量部に対して
1〜30重量部の範囲、好ましくは7〜20重量部の範
囲である。ポリイソシアネート系硬化剤の配合割合が1
重量部より少ない場合は、耐水性、耐ワツクスリムーバ
ー性に欠け、また、30重量部より多い場合は、可使時
間が極端に短くなり異常発泡を起こし実用性に欠ける。
本硬化剤は、静電植毛加工する直前に前記混合エマルシ
ョンに配合して用いると良い。本接着剤の使用に当たっ
ては、必要に応じシランカップリング剤、カーボンブラ
ック、増粘剤、チクソ性付与剤、充填剤等を併用しても
問題ない。かくして得られた、塩化ビニル用接着剤組成
物をウェザーストリップ部材の塩化ビニル表面の静電植
毛個所に糸車状のロールコーターを用い、150g/m2
の塗布量となるよう均一に塗布し、直ちに3ディニー
ル、長さ0.8mmの微細なナイロン又はポリエステル
製パイルを、30〜50KVの高電圧をかけ植毛し、8
0〜120℃の温度勾配を有する乾燥機で2〜3分乾燥
させ、室温にて3日以上養生する事により、塩化ビニル
との接着性、耐熱性、耐湿性、耐寒性、耐煮沸性はもと
より、特に耐水性、耐ワックスリムーバー性に優れたウ
ェザーストリップ部材が得られる。近年、溶剤規制が厳
しくなってきた折り、本発明の水性エマルションを母体
とした接着剤は前記自動車用ウェザーストリップ部材の
静電植毛用接着剤として極めて有意義で、さの実用価値
は高いものである。
【0009】
【実施例】以下に本発明を更に具体的に説明するため、
実施例、比較例、製造例を挙げて説明するが、本発明は
これ等の実施例に限定されるものではない。尚、以下に
於いて特に指定のない限り、部又は%は重量部又は重量
%に基づくものである。 製造例1〜4 (エポキシ変性アクリルエマルションの製造)撹拌機付
き500ccフラスコに、蒸留水80gとドデシルベン
ゼンスルホン酸ソーダ0.01gを仕込み、窒素置換
し、70℃まで昇温後、過硫酸カリウム0.5gを投与
し、直ちにブチルアクリレート、メチルメタアクリレー
ト及びヒドロキシエチルメタアクリレートの混合割合が
10/10/1のシードモノマーを0.5g投入し、3
0分間かけてエマルション粒子骨格を形成した。次いで
表1に示したエマルションのコアー成分を3時間かけて
滴下し、異相構造エマルションの芯部の重合を行い、滴
下終了後1時間残留モノマーを重合させた後、引き続き
表1に示したシェル成分を2時間かけて同様に滴下し、
更に同温度下で3時間残留モノマーを重合後、冷却し、
アンモニア水で7〜8にPH調整後100メッシュ金網
を用いろ過して、本発明に用いる固形分50%のエポキ
シ変性アクリルエマルションを得た。 製造例5〜9 (ポリイソシアネート系硬化剤の製造)MDI(三井東
圧化学(株)製の商品名 CR200、NCO%31
%、粘度150cps)に表2に示す割合の可塑剤を配
合して、本発明に用いるポリイソシアネート系硬化剤を
作成した。
【0010】
【表1】
【0011】
【表2】
【0012】実施例1〜12 表3に示す割合で、EVA100部に対して製造例1〜
4で得たエポキシ変性アクリルエマルションを予め配合
し、静電植毛加工直前に製造例5〜7で得たポリイソシ
アネート系硬化剤を配合した本発明の接着剤を得た。本
接着剤を塩化ビニルシート(三菱モンサント(株)製の
商品名サンプレン3321の粒状樹脂を160℃/10
分熱プレスして作成した3mm厚のシート)表面に15
0g/m2をロールコーターで塗布し、直ちにハンディー
タイプの静電植毛機、エロフロック(ドイツ製)を用い
3ディニール、長さ0.8mmのナイロンパイルを35
KVの高電圧下で植毛加工し、100℃熱風乾燥機で3
分乾燥後、室温で7日養生後接着物性試験に供した。本
試験に際しては、下記に示した作業性も同時に評価し、
接着物性試験結果と共に表4に示した。 (作業性評価方法) a.可使時間測定 20℃雰囲気下で、接着剤配合後の経時による増粘挙動
をBM型回転粘度計で測定し、初期の倍の粘度に達する
までの時間で表示した。 b.塗布適性 ロールコーターにて塗布した直後の、塩化ビニル表面上
のハジキ、傾斜させた時の接着剤の垂れ、スジの有無を
観察し下記のごとく表示した。 ○;均一な塗布面 △:部分的にハジキ、スジ、又は垂れあり ×;全面にハジキ、スジ、又は接着剤の垂れが著しい (接着物性試験方法)学振型摩擦堅牢度試験機を用い、
摩擦子に綿布(40番)を取りつけ、荷重500g、摩
擦スピード30回/分で、30×200mmの植毛試料
表面を擦りパイルが脱毛し下地が露出した回数で表示し
た。 c.接着力(常態摩耗強度) 20℃、65%湿度の恒温室内で、上記方法で測定。 d.耐水性(耐水摩耗強度) 市水(23℃)中に1時間浸漬直後に、濡れた状態で上
記方法で測定、但し摩擦子も同時に水で濡らしスタート
し、200回摩擦毎に2ccの水を摩擦面に供給し継続
させた。 e.耐湿性 50℃、湿度95%の恒温室恒湿度の雰囲気下に24時
間放置直後に、上記cの方法で測定。 f.耐ワックスリムーバー性 ワックスリムーバーST210(ユシロ化学(株)製)
の水2倍稀釈液中に、30分浸漬後、直ちに前記cの方
法で測定。 g.耐煮沸性 煮沸水中に2時間浸漬し、直ちに前記cの方法で測定。 h.耐寒性 植毛加工試料を−25℃の恒温室に24時間放置し、該
雰囲気下で手で5回屈曲し植毛加工部のヒビ割れの有無
を観察し下記のごとく表示。 ○:異常なし △:若干の割れつを確認 ×;数カ所の
ヒビ割れ発生 i.耐熱性 前記同様、塩化ビニルに接着剤を塗布し、植毛する代わ
りに綿布(40番)を接着し、乾燥、養生四多した試料
を25mm幅に裁断し、インテスコ引張試験機にて90
℃雰囲気下で180゜方向の剥離試験に供し、Kg/2
5mm当りの強度で表示した。
【0013】
【表3】 OM4200:(株)クラレ製、商品名パンフレックス
OM4200、固形分55%、粘度2500cps、T
g0℃ スミカ900:住友化学工業(株)製、商品名スミカフ
レックス900、固形分50%、粘度500cps、T
g−20℃(アクリル変性EVA) デンカ53 ;電気化学工業(製)、商品名デンカEV
A53、固形分55%粘度9000cps、Tg3℃ OM3100:(株)クラレ(製)、商品名パンフレッ
クスOM3100、固形分50% 粘度250cps、Tg−26℃ スミカ752;住友化学工業(株)製、商品名スミカフ
レックス752、固形分50%、粘度800cps、T
g15℃ デンカ81 ;電気化学工業(製)、商品名デンカEV
A81、固形分55%粘度12000cps、Tg0℃
【0014】比較例1〜10 表3に示したEVA、エポキシ変性アクリルエマルショ
ン及びポリイソシアネート系硬化剤を、表3の割合で実
施例同様に配合し、実施例同様の評価に供し、その結果
を表4に示した。
【0015】
【表4】
【0016】
【発明の効果】本発明の塩化ビニル用接着剤組成物を用
いたウェザーストリップ部材の静電植毛加工は、水性エ
マルション型接着剤をベースとしている関係上、環境汚
染、労働安全衛生及び火災等の危険性が著しく軽減さ
れ、且つ静電植毛加工時の作業性に優れ、得られたウェ
ザーストリツプ部材は自動車部材として具備すべき、接
着力、耐熱性、耐湿性、耐寒性、耐煮沸性を始め、水性
エマルション型接着剤の問題点であった耐水性、耐ワッ
クスリムーバー性に優れていることは表4から明らかで
ある。
フロントページの続き (72)発明者 八重樫 誠 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルシ
    ョンの固形分100重量部に対して、エポキシ変性アク
    リルエマルションを固形分として5〜100重量部、ポ
    リイソシアネート系硬化剤を1〜30重量部配合してな
    る塩化ビニル用接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルシ
    ョンのガラス転移温度が−20〜5℃で、粘度が500
    〜10、000cpsである事を特徴とする請求項1記
    載の塩化ビニル用接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 エポキシ変性アクリルエマルションが、
    コアーシェルタイプの異相構造を有し、コアーにエポキ
    シ基を有するモノマー又は樹脂を共重合し、シェル側に
    カルボキシル基を共重合したアクリルエマルションであ
    る事を特徴とする上記(イ)記載の塩化ビニル用接着剤
    組成物。
  4. 【請求項4】 ポリイソシアネート系硬化剤が、4,
    4′−ジフェニルメタンジイソシアネート100重量部
    に対し、可塑剤を5〜50重量部配合してなる事を特徴
    とする上記(イ)記載の塩化ビニル用接着剤組成物。
JP16080992A 1992-06-19 1992-06-19 塩化ビニル用接着剤組成物 Expired - Fee Related JP3289785B2 (ja)

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