JP3289785B2 - 塩化ビニル用接着剤組成物 - Google Patents

塩化ビニル用接着剤組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の窓ガラスの上
下開閉部に取り付けられる、鉄芯に塩化ビニルを押し出
し成形したウェザーストリップ部材の静電植毛用接着剤
に関するものである。更に詳しくは、塩化ビニルとナイ
ロンもしくはポリエステル製の微細繊維(以下パイルと
略称)との接着性に優れ、耐熱性、耐寒性、耐水性、耐
湿性、耐煮沸性、耐ワックスリムーバー性(カーワック
ス浸漬時の接着性)に優れた水性エマルション型の接着
剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりウェザーストリップ材料は塩化
ビニルが主体であり、静電植毛用接着剤としては塩化ビ
ニルとの接着に優れる、1液もしくは2液タイプの溶剤
型のウレタン系接着剤が主に用いられてきた。近時、環
境公害、労働安全衛生、火災等の諸問題より溶剤型接着
剤の水性化ニーズが急速に高まってきており、水性ディ
スパージョン型ウレタン接着剤、エチレン−酢酸ビニル
共重合体エマルション、アクリル系エマルション等での
研究が盛んになされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】溶剤型接着剤は、接着
性、耐水、耐湿、耐煮沸、耐ワックスリムーバー性等に
優れるものの、環境公害、労働安全衛生、火災等の問題
があり、一方前記水性型接着剤は常温時の接着性には優
れ、静電植毛加工品の表面摩擦強度は問題ないものの、
水性エマルション型接着剤の最大の欠点である耐水性
と、高アルカリ性、且つ剥離剤的特性を有するワックス
リムーバー液に浸漬させた場合、容易に静電植毛部が剥
離又は脱落すると言う問題や、摩耗試験で容易に静電植
毛部が擦り取られると言う、いわゆる耐ワックスリムー
バー性に欠け、溶剤型ウレタン系接着剤を凌駕する水性
エマルション型接着剤がないのが現状である。
【0004】
【課題を解決するための手段】発明者等は、前記問題を
解決解決すべく鋭意検討を重ねた結果、エチレン−酢酸
ビニル共重合体エマルション(以下EVAと略称)が、
ロールコーターに代表される塗布機を用いた塗布上の作
業性に優れ、且つ塩化ビニルとの接着性に優れる事に着
目し、更に自己架橋型アクリルエマルション、即ちコア
ー部にエポキシ基を共重合し、シェル部に前記エポキシ
基と反応し得るカルボキシル基を共重合した異相構造エ
マルションが、一液で有りながら貯蔵安定性に優れ、熱
及び経時で架橋反応が進行し優れた接着力を発揮し、特
に耐水性、耐ワックスリムーバー性の向上に有効である
事を見いだし、該二種のエマルションを配合する事によ
って、前記のごとく両者の特性を引き出す事に成功し
た。更に前記配合エマルション中のEVAの欠点である
耐水性の改質を目的とし、ポリイソシアネート系硬化剤
を配合する事で、ウェザーストリッブ部材の塩化ビニル
との接着性、耐水、耐湿、耐煮沸、耐ワックスリムーバ
ー性等に優れた接着剤を完成させるに至った。即ち、本
発明は次の通りである。 (イ)エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルションの固
形分100重量部に対して、エポキシ変性アクリルエマ
ルションを固形分として5〜100重量部、ポリイソシ
アネート系硬化剤を1〜30重量部配合してなる、塩化
ビニル用接着剤組成物。 (ロ)エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルションのガ
ラス転移温度が−20〜5℃で、粘度が500〜10、
000cpsである事を特徴とする、上記(イ)記載の
塩化ビニル用接着剤組成物。 (ハ)エポキシ変性アクリルエマルションがコアーシェ
ルタイプの異相構造を有し、コアーにエポキシ基を有す
るモノマー又は樹脂を共重合し、シェル側にカルボキシ
ル基を共重合したアクリルエマルションである事を特徴
とする上記(イ)記載の塩化ビニル用接着剤組成物。 (ニ)ポリイソシアネート系硬化剤が、4,4′−ジフ
ェニルメタンジイソシアネート100重量部に対して、
可塑剤を5〜50重量部配合してなる事を特徴とする上
記(イ)記載の塩化ビニル用接着剤組成物。
【0005】本発明に用いるEVAは、ポリビニルアル
コール、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の水溶性
高分子及び/又は、脂肪酸、アルキル硫酸塩、アルキル
ベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸
塩に代表されるアニオン型、若しくはポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリ
ルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル型に代表される
ノラオン型界面活性剤の一種もしくは二種以上を用い
て、高温高圧下でエチレン、酢酸ビニル、場合によって
はアクリル酸又はそのエステル類、塩化ビニル等を、公
知の乳化重合方法によって共重合して得られたエマルシ
ョンでり、共重合体の組成は特に指定はしないが、ポリ
ビニルアルコールを用いた高粘度且つ、流動性を有した
ものが好ましい。該EVAのガラス転移温度は−20〜
5℃の範囲であり、好ましくは−5〜3℃の範囲であ
る。EVAのガラス転移温度が−20℃以下の場合、樹
脂自体の凝集力に欠け、ポリイソシアネート系硬化剤を
併用しても、接着力、耐熱性、耐煮沸性の大幅な向上は
見られず、5℃以上の場合硬く柔軟性に欠け、風合(肌
ざわり)が低下し、特に低温下に於いては、曲げ試験で
容易にクラックを生じ実用性に欠ける。上記EVAの粘
度は、500〜10,000cpsの範囲が適当であ
る。上記粘度は、液温30℃に調整し、BM型回転粘度
計を用い No4ローターで30rpmの条件下で測定
した粘度であり、好ましくは1000〜5000cps
の範囲である。ウェザーストリップ部材への接着剤の塗
布は通常小型のロールコーターで塗布する関係上、50
0cpsより低い場合、塩化ビニル表面上のハジキ、塩
化ビニル押し出し成型品の凹凸部の垂れ等が発生し、均
一な接着剤塗布層が得らず静電植毛品の部分的な植毛ム
ラを生じ、10000cps以上の場合は、塗布性が損
なわれ塗布面にスジが発生発生したり、粘度が高過ぎパ
イルが接着剤層の深部まで刺さらづ脱毛、植毛ムラを生
じ問題である。
【0006】本発明に用いるエポキシ変性アクリルエマ
ルションは、スチレン、α−メチルスチレン、クロロス
チレン、アルキルスチレンの如き芳香族ビニル化合物、
メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアク
リレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチ
ルヘキシルメタアクリレート、ヒドロキシアクリレー
ト、ヒドロキシメタアクリレートの如きアルキルアクリ
レート類、アクリロニトリル、メタクリロニトリルの如
きニトリル系モノマー、酢酸ビニルの如きビニルエステ
ル類、塩化ビニル、塩化ビニリデンの如きハロゲン化物
類等から選ばれた二種以上のモノマーを主成分としたコ
アーシェルタイプの異相構造を有したアクリルエマルシ
ョンであり、コアーにエポキシ基を有するモノマー又は
樹脂を共重合し、シェル側にカルボキシル基を有するモ
ノマーを共重合したアクリルエマルションである。上記
のエポキシ基を有するモノマーとしては、例えば、グリ
シジルアクリレート、グリシジルメタアクリレート、グ
リシジルシンナメート、アリルグリシジルエーテル、ビ
ニルシクロヘキセンモノエポサイド等が挙げられる。上
記の樹脂としては、例えば、ビスフェノールAタイプ、
オルソクレゾールノボラックタイプ、フェノールノボラ
ックタイプ、グリシジルアミン系エポキシ、ブロム化エ
ポキシ樹脂等が挙げられる。また、カルボキシル基を有
するモノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタアク
リル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン
酸、シトラコン酸等が挙げられる。この様なエポキシ変
性アクリルエマルションは、先ずコアー成分モノマーを
通常の乳化重合方法で重合し、一定時間残留モノマーを
重合させた後、シェル成分モノマーを同様に重合する方
法で得られる。具体的には、撹拌機付フラスコに蒸留水
と少量の界面活性剤を仕込み、窒素置換しながら70〜
75℃に昇温し、重合開始剤を投与後、エマルションの
核を形成すべく少量のシードモノマーを投与しエマルシ
ョンの核を形成させる。次いで予め用意したスチレン、
ブチルアクリレート及びグリシジルメタアクリレート又
はビスフェノールAタイプのエポキシ樹脂の混合モノマ
ーより成るコアー用モノマーを連続滴下し、同温度下で
1時間残モノマーを重合する。次いで、コアー用同様予
め用意したスチレン、ブチルアクリレート及びメタアク
リル酸より成るシェル用混合モノマーを連続滴下し、更
に残留モノマーを反応させた後冷却し、PH調整を行い
金網等でろ過する事により得られる。該コアーとシェル
の総モノマー中の構成比、及びガラス転移温度(以下T
gと略称)は特に限定するものではないが、コアー/シ
ェル構成比は1/2〜1/5程度、即ちコアーのモノマ
ー量が少ない方が好ましく、コアー/シェルのTgは−
5〜50℃/−50〜0℃の範囲が望ましい。エポキシ
変性アクリルエマルションの配合比は、EVAの固形分
100重量部に対して、固形分で5〜100重量部の範
囲である。好ましくは20〜30重量部の範囲である。
エポキシ変性アクリルエマルションの配合比が5重量部
より少ない場合、耐水性に問題があり、静電植毛品の耐
水摩耗試験に供した場合用意に脱毛する。また100重
量部より多い場合、混合エマルションは流動性の低下を
きたし構造粘性を示し、塗布性に問題を生ずる。
【0007】本発明に用いるポリイソシアネート系硬化
剤はしては、通常ウレタン樹脂の製造に使用される公知
のポリイソシアネート類が使用でき、例えば、1,6-ヘキ
サメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ート等の脂肪族又は脂環族ジイソシアネート類、2,4-ト
リレンジイソシアネート(異性体の各種混合物を含
む)、4,4'- ジフェニルメタンジイソシアネート(異性
体の各種混合物を含む)、キシリレンジイソシアネー
ト、1,4-フェニレンジイソシアネート等の芳香族ジイソ
シアネート類、4,4',4"-トリフェニルメタントリイソシ
アネート、トリス(4-フェニルイソシアナト) チオフォ
スフェート等のトリイソシアネート、粗製トリレンジイ
ソシアネート、ポリメチレン・ポリフェニルポリイソシ
アネート(粗製ジフェニルメタンジイソシアネート)等
の多官能性イソシアネート類、或いは前記イソシアネー
ト類の化変性品、例えば、ウレタン化変性品、イソシア
ヌレート化変性品、カルボジイミド化変性品、ビューレ
ット化変性品、アロファネート化変性品等のイソシアネ
ート変性品等が挙げられ、これらの1種又は2種以上の
混合物として使用できる。これらポリイソシアネートの
中でも、2,4-トリレンジイソシアネート、4,4'-ジフェ
ニルメタンジイソシアネート又はポリメチレン・ポリフ
ェニルポリイソシアネート( 粗製MDI)が好ましく、
特に好ましくは4,4'- ジフェニルメタンジイソシアネー
ト(以下MDIと略称)である。ポリイソシアネート系
硬化剤は、ポリイソシアネート100重量部に対して、
可塑剤を5〜50重量部配合した物であり、好ましくは
20〜30重量部の範囲である。本可塑剤の配合目的は
本発明のエマルション混合物に配合した際の硬化反応の
遅延、即ち可使時間(増粘等で塗布不可能となる時間)
延長にある。可塑剤量が5重量部より少ない場合、可使
時間が短く実際の塗布作業に支障をきたし、50重量部
より多い場合は接着剤配合時の分離を生じ、接着剤の凝
集力低下を起こし、接着力、耐熱性、耐煮沸性に問題を
生ずる。
【0008】可塑剤としては、ジオクチルフタレート、
ジブチルフタレート等のフタル酸誘導体、ジイソオクチ
ルフタレート、ジメチルフタレート等のイソフタル酸誘
導体、n−ジブチルアジペート、ビス(2−エチルヘキ
シル)アジペート等のアジピン酸誘導体、n−ブチルマ
レート、ビス(2−エチルヘキシル)マレート等のマレ
イン酸誘導体を始めとして、イソフタル酸、テトラヒド
ロフタル酸、アゼライン酸、セバシン酸、フマル酸、ト
リメリット酸、クエン酸、イタコン酸、オレイン酸、リ
シノール酸、ステアリン酸、スルホン酸等の誘導体、更
にはグリコール、グリセリン、パラフィン、エポキシ等
の誘導体、ポリエステル系重合可塑剤等が挙げられ、何
れを用いても目的は達成されるが、価格、使い易さ、可
使時間の遅延効果、混合エマルションに配合時の混ざり
易さ、更にはMDIに配合した場合の貯蔵安定性等よ
り、脱水処理されたジオクチルフタレートもしくはジブ
チルフタレートが好ましい。ポリイソシアネート系硬化
剤の配合割合は、EVAの固形分100重量部に対して
1〜30重量部の範囲、好ましくは7〜20重量部の範
囲である。ポリイソシアネート系硬化剤の配合割合が1
重量部より少ない場合は、耐水性、耐ワツクスリムーバ
ー性に欠け、また、30重量部より多い場合は、可使時
間が極端に短くなり異常発泡を起こし実用性に欠ける。
本硬化剤は、静電植毛加工する直前に前記混合エマルシ
ョンに配合して用いると良い。本接着剤の使用に当たっ
ては、必要に応じシランカップリング剤、カーボンブラ
ック、増粘剤、チクソ性付与剤、充填剤等を併用しても
問題ない。かくして得られた、塩化ビニル用接着剤組成
物をウェザーストリップ部材の塩化ビニル表面の静電植
毛個所に糸車状のロールコーターを用い、150g/m2
の塗布量となるよう均一に塗布し、直ちに3ディニー
ル、長さ0.8mmの微細なナイロン又はポリエステル
製パイルを、30〜50KVの高電圧をかけ植毛し、8
0〜120℃の温度勾配を有する乾燥機で2〜3分乾燥
させ、室温にて3日以上養生する事により、塩化ビニル
との接着性、耐熱性、耐湿性、耐寒性、耐煮沸性はもと
より、特に耐水性、耐ワックスリムーバー性に優れたウ
ェザーストリップ部材が得られる。近年、溶剤規制が厳
しくなってきた折り、本発明の水性エマルションを母体
とした接着剤は前記自動車用ウェザーストリップ部材の
静電植毛用接着剤として極めて有意義で、さの実用価値
は高いものである。
【0009】
【実施例】以下に本発明を更に具体的に説明するため、
実施例、比較例、製造例を挙げて説明するが、本発明は
これ等の実施例に限定されるものではない。尚、以下に
於いて特に指定のない限り、部又は%は重量部又は重量
%に基づくものである。 製造例1〜4 (エポキシ変性アクリルエマルションの製造)撹拌機付
き500ccフラスコに、蒸留水80gとドデシルベン
ゼンスルホン酸ソーダ0.01gを仕込み、窒素置換
し、70℃まで昇温後、過硫酸カリウム0.5gを投与
し、直ちにブチルアクリレート、メチルメタアクリレー
ト及びヒドロキシエチルメタアクリレートの混合割合が
10/10/1のシードモノマーを0.5g投入し、3
0分間かけてエマルション粒子骨格を形成した。次いで
表1に示したエマルションのコアー成分を3時間かけて
滴下し、異相構造エマルションの芯部の重合を行い、滴
下終了後1時間残留モノマーを重合させた後、引き続き
表1に示したシェル成分を2時間かけて同様に滴下し、
更に同温度下で3時間残留モノマーを重合後、冷却し、
アンモニア水で7〜8にPH調整後100メッシュ金網
を用いろ過して、本発明に用いる固形分50%のエポキ
シ変性アクリルエマルションを得た。 製造例5〜9 (ポリイソシアネート系硬化剤の製造)MDI(三井東
圧化学(株)製の商品名 CR200、NCO%31
%、粘度150cps)に表2に示す割合の可塑剤を配
合して、本発明に用いるポリイソシアネート系硬化剤を
作成した。
【0010】
【表1】
【0011】
【表2】
【0012】実施例1〜12 表3に示す割合で、EVA100部に対して製造例1〜
4で得たエポキシ変性アクリルエマルションを予め配合
し、静電植毛加工直前に製造例5〜7で得たポリイソシ
アネート系硬化剤を配合した本発明の接着剤を得た。本
接着剤を塩化ビニルシート(三菱モンサント(株)製の
商品名サンプレン3321の粒状樹脂を160℃/10
分熱プレスして作成した3mm厚のシート)表面に15
0g/m2をロールコーターで塗布し、直ちにハンディー
タイプの静電植毛機、エロフロック(ドイツ製)を用い
3ディニール、長さ0.8mmのナイロンパイルを35
KVの高電圧下で植毛加工し、100℃熱風乾燥機で3
分乾燥後、室温で7日養生後接着物性試験に供した。本
試験に際しては、下記に示した作業性も同時に評価し、
接着物性試験結果と共に表4に示した。 (作業性評価方法) a.可使時間測定 20℃雰囲気下で、接着剤配合後の経時による増粘挙動
をBM型回転粘度計で測定し、初期の倍の粘度に達する
までの時間で表示した。 b.塗布適性 ロールコーターにて塗布した直後の、塩化ビニル表面上
のハジキ、傾斜させた時の接着剤の垂れ、スジの有無を
観察し下記のごとく表示した。 ○;均一な塗布面 △:部分的にハジキ、スジ、又は垂れあり ×;全面にハジキ、スジ、又は接着剤の垂れが著しい (接着物性試験方法)学振型摩擦堅牢度試験機を用い、
摩擦子に綿布(40番)を取りつけ、荷重500g、摩
擦スピード30回/分で、30×200mmの植毛試料
表面を擦りパイルが脱毛し下地が露出した回数で表示し
た。 c.接着力(常態摩耗強度) 20℃、65%湿度の恒温室内で、上記方法で測定。 d.耐水性(耐水摩耗強度) 市水(23℃)中に1時間浸漬直後に、濡れた状態で上
記方法で測定、但し摩擦子も同時に水で濡らしスタート
し、200回摩擦毎に2ccの水を摩擦面に供給し継続
させた。 e.耐湿性 50℃、湿度95%の恒温室恒湿度の雰囲気下に24時
間放置直後に、上記cの方法で測定。 f.耐ワックスリムーバー性 ワックスリムーバーST210(ユシロ化学(株)製)
の水2倍稀釈液中に、30分浸漬後、直ちに前記cの方
法で測定。 g.耐煮沸性 煮沸水中に2時間浸漬し、直ちに前記cの方法で測定。 h.耐寒性 植毛加工試料を−25℃の恒温室に24時間放置し、該
雰囲気下で手で5回屈曲し植毛加工部のヒビ割れの有無
を観察し下記のごとく表示。 ○:異常なし △:若干の割れつを確認 ×;数カ所の
ヒビ割れ発生 i.耐熱性 前記同様、塩化ビニルに接着剤を塗布し、植毛する代わ
りに綿布(40番)を接着し、乾燥、養生四多した試料
を25mm幅に裁断し、インテスコ引張試験機にて90
℃雰囲気下で180゜方向の剥離試験に供し、Kg/2
5mm当りの強度で表示した。
【0013】
【表3】 OM4200:(株)クラレ製、商品名パンフレックス
OM4200、固形分55%、粘度2500cps、T
g0℃ スミカ900:住友化学工業(株)製、商品名スミカフ
レックス900、固形分50%、粘度500cps、T
g−20℃(アクリル変性EVA) デンカ53 ;電気化学工業(製)、商品名デンカEV
A53、固形分55%粘度9000cps、Tg3℃ OM3100:(株)クラレ(製)、商品名パンフレッ
クスOM3100、固形分50% 粘度250cps、Tg−26℃ スミカ752;住友化学工業(株)製、商品名スミカフ
レックス752、固形分50%、粘度800cps、T
g15℃ デンカ81 ;電気化学工業(製)、商品名デンカEV
A81、固形分55%粘度12000cps、Tg0℃
【0014】比較例1〜10 表3に示したEVA、エポキシ変性アクリルエマルショ
ン及びポリイソシアネート系硬化剤を、表3の割合で実
施例同様に配合し、実施例同様の評価に供し、その結果
を表4に示した。
【0015】
【表4】
【0016】
【発明の効果】本発明の塩化ビニル用接着剤組成物を用
いたウェザーストリップ部材の静電植毛加工は、水性エ
マルション型接着剤をベースとしている関係上、環境汚
染、労働安全衛生及び火災等の危険性が著しく軽減さ
れ、且つ静電植毛加工時の作業性に優れ、得られたウェ
ザーストリツプ部材は自動車部材として具備すべき、接
着力、耐熱性、耐湿性、耐寒性、耐煮沸性を始め、水性
エマルション型接着剤の問題点であった耐水性、耐ワッ
クスリムーバー性に優れていることは表4から明らかで
ある。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−86977(JP,A) 特開 昭56−127676(JP,A) 特開 昭55−93882(JP,A) 特開 平3−33123(JP,A) 特開 昭63−50599(JP,A) 特開 昭55−5937(JP,A) 特開 平3−177479(JP,A) 特開 平5−285440(JP,A) 特開 昭60−13867(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09J 123/08 C09J 133/14 C09J 151/00 C09J 175/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルシ
    ョンの固形分100重量部に対して、エポキシ変性アク
    リルエマルションを固形分として5〜100重量部、ポ
    リイソシアネート系硬化剤を1〜30重量部配合してな
    る塩化ビニル用接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルシ
    ョンのガラス転移温度が−20〜5℃で、粘度が500
    〜10,000であることを特徴とする請求項1記載の
    塩化ビニル用接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 エポキシ変性アクリルエマルションが、
    コアー−シェルタイプの異相構造を有し、コアーにエポ
    キシ基を有するモノマー又は樹脂を共重合し、シェル側
    にカルボキシル基を共重合したアクリルエマルションで
    ある事を特徴とする請求項1記載の塩化ビニル用接着剤
    組成物。
  4. 【請求項4】 ポリイソシアネート系硬化剤が、4,
    4'−ジフェニルメタンジイソシアネート100重量部
    に対し、可塑剤を5〜50重量部配合してなる事を特徴
    とする請求項1記載の塩化ビニル用接着剤組成物。
JP16080992A 1992-06-19 1992-06-19 塩化ビニル用接着剤組成物 Expired - Fee Related JP3289785B2 (ja)

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