JPH0619331A - 転写材担持部材及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

転写材担持部材及びそれを用いた画像形成装置

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JPH0619331A
JPH0619331A JP19280192A JP19280192A JPH0619331A JP H0619331 A JPH0619331 A JP H0619331A JP 19280192 A JP19280192 A JP 19280192A JP 19280192 A JP19280192 A JP 19280192A JP H0619331 A JPH0619331 A JP H0619331A
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JP19280192A
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Noriko Otani
典子 大谷
Teigo Sakakibara
悌互 榊原
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】下記式の一般式(1)等 (式中、R1〜R8は水素原子、アルキル基、アリール
基、またはハロゲン 原子)で表される重合体と、導電
性カーボンブラックとを含有する。 【効果】 表面の機械的強度、耐油性、耐摩耗性、潤滑
性に優れており、また電気的特性にも優れ、繰り返し耐
久しても常に良好な転写を行うことができ、良好な画像
が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、転写材坦持体及び画像
形成装置に関するものであり、特に電子写真方式あるい
は静電記録方式などにより形成された画像担持体上のト
ナー像を転写材に転写する転写材、および該転写材坦持
部材を有する画像形成装置に関するものである。このよ
うな画像形成装置としては、白黒、モノカラー、あるい
はフルカラーの電子写真複写機、プリンター、その他種
々の記録機器がある。
【0002】
【従来の技術】従来より、画像坦持体上の画像を転写材
に転写するときに用いられる転写材坦持部材としては様
々なものがある。例えば、帯電−像露光−トナー現像−
転写−クリーニングといった像形成手段を有する電子写
真装置においては、感光体上のトナー画像を転写材(例
えば紙)に転写する手段として、図1および図2に示さ
れるような転写ドラムおよび転写装置が挙げられる。
【0003】図1および図2において、転写ドラム10
は、両端に配置されたシリンダ12,13と、これらの
シリンダを連結する連結部14とから構成される支持体
を有し、この支持体の外周面開口域には転写材坦持部材
11が張設される。また連結部14には、給紙装置から
送給された転写材を把持する転写材グリッパ15を有す
る。図2において、転写ドラム10の内側には、転写用
放電器21、及び除電手段を構成する内側除電用放電器
23が、また外側には外側除電用放電器22、24が配
置されている。
【0004】転写工程において、転写材坦持部材11に
は、転写材の搬送、転写帯電、除電およびクリーニング
などの様々な機械的あるいは電気的外力が加えられるた
め、これら外力に対する耐久性、耐油性、即ち機械的強
度、耐摩耗性や、電気的耐久性、更にはクリーニング部
材などに対する潤滑性にについて優れた特性を有してい
ることが要求される。
【0005】従来、転写材坦持部材としてはテフロン、
ポリエステル、ポリフッ化ビニリデン、トリアセテート
およびポリカーボネートなどの樹脂フィルムが用いられ
ていた。しかし、これらの樹脂フィルムを転写材坦持部
材として用いた場合、転写直後に転写材が感光ドラムよ
り剥離される時に剥離放電が生じ、この剥離放電に起因
して転写材が帯電し、この帯電電荷は逃げることができ
ずに転写材および転写材坦持部材に保持されてしまい、
その結果として転写材上のトナー画像が乱れたり、次回
の転写帯電が均一に行われない場合があった。このよう
な場合、転写電流値の精密な制御、あるいは転写材坦持
部材上の残留電荷を逆帯電またはAC帯電により消去す
るなど、転写条件の厳密な設定が必要であった。
【0006】このような欠点を改良するために、特開昭
60−10625号公報に示されているように、転写材
坦持部材に用いる樹脂にカーボンブラックを分散させ
て、樹脂フィルムの体積抵抗を任意にコントロールする
方法が試みられている。しかしながら、転写材坦持部材
に使用されている樹脂にカーボンブラックを分散した場
合、樹脂中にカーボンブラックを均一に分散することは
非常に困難なことであり、上記のカーボン分散樹脂フィ
ルムの体積抵抗を広範囲で測定した場合、目標とする抵
抗値を示していても、微小部分の抵抗値はカーボンブラ
ックの分散不良により不均一となっていた。このフィル
ムを転写材坦持部材に用いた場合には、フィルムの抵抗
が不均一であるため、転写ムラや転写ヌケなどによる画
像欠陥が生じやすかった。
【0007】また分散性が悪いため、カーボン分散樹脂
フィルムは生産安定性、膜強度、抵抗コントロールなど
に問題があった。
【0008】特に近年、画像の更なる高画質化を実現す
るために潜像を高精細にし、その潜像再現性を向上させ
るべく、現像剤として粒径10μm以下、平均粒径8μ
m程度のいわゆる小粒トナー粒子を使用するようになっ
てきている。そのため転写時に転写材坦持部材上の極く
軽微な電位ムラをトナー粒子がひろい易いので、帯電ム
ラが更に生じにくい転写材坦持部材が望まれていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の特性に優れ、転写ムラや転写ヌケのない常に良好な画
像を得ることのできる転写材担持部材、及び前記転写材
担持部材を用いた画像形成装置を提供することにある。
【0010】
【発明を解決するための手段】すなわち本発明によれ
ば、少なくとも下記の一般式(1)及び(2)
【0011】
【化3】 (式中、R1〜R20は水素原子、アルキル基、アリール
基、またはハロゲン原子を示し、R21はアルキレン基、
22は炭素数1〜15のアルキレン基、アリーレン基、
アルキル置換アリーレン基、−O−,−SO−,−SO
2−または−C=O−基を示し、Aは2官能基を示し
Y,Zは共重合比を表し、n及びmは1以上の整数を表
す。)でそれぞれ表される重合体、及び導電性カーボン
ブラックを含有することを特徴とする転写材担持部材が
提供される。
【0012】また本発明は、上記の転写材担持部材を有
する画像形成装置をも提供する。
【0013】前記の一般式(1)で示される重合体とし
て種々の構造式を持つものが含まれるが、特にR22が
シクロヘキシレン環を形成するビスフェノールZから形
成されるポリカーボネート樹脂が好ましい。また一般式
(2)で示される重合体は、適正な潤滑性を与えるため
に導入される。またその共重合組成比としてはY:Zが
99:1から70:30の範囲が可能であり、その分子
量としては10,000から100,000、好ましく
は20,000〜40,000の範囲が良い。
【0014】このような重合体は、界面重縮合法を用い
てホモポリマーの副生なしに合成することができる。前
述の共重合体を与える各種の単量体としては、具体的に
は例えば次のジフェノール化合物が挙げられる。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】
【表3】
【0018】
【表4】
【0019】
【表5】
【0020】
【表6】 上述した2価フェノール誘導体の中でも特に(20),
(21),(26)に挙げた化合物とポリジオルガノシ
ロキサン化合物の共重合体が好ましい。
【0021】本発明の転写材坦持部材において、一般式
(1)及び(2)の混合比は、耐久性、電気特性、環境
安定性さらにカーボンブラックの分散性なども考慮して
制御されるが、好ましい範囲は、一般式(2)の重合体
が一般式(1)の重合体に対して重量比で5〜95重量
%、さらに好ましく20〜80重量%である。
【0022】本発明に適用可能な導電性カーボンブラッ
クとしては、例えばスーパーコンダクティブファーネス
ブラック、コンダクティブファーネスブラック、エクス
トラコンダクティブファーネスブラック、スーパーアブ
レイジョンファーネスブラックおよびフィブリルカーボ
ン等があげられる。導電性カーボンブラックの添加量
は、好ましくは転写材坦持部材100重量部に対して
0.1〜30重量部である。導電性カーボンブラックを
配合する方法は、それ自体公知の方法、例えばコポリカ
ーボネート粉末と導電性カーボンブラックとを単純ブレ
ンドすることにより行なうことができる。溶融混練はバ
ッチ、連続のいずれも可能である。
【0023】本発明の転写材坦持部材には、所望に応じ
て、ポリカーボネート樹脂に従来から配合されている公
知の種々の添加剤類が配合可能であり、例えば安定剤と
しては特に亜リン酸、またはホスファイトが好適であ
る。また離型剤としては、飽和脂肪酸のモノマーあるい
は多価アルコールのエステルが挙げられ、ステアリルス
テアレート、ベヘニルベヘネート、ペンタエリスリトー
ルテトラステアレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
オクトエートなどが好適なものとして例示される。
【0024】さらに難燃剤、酸化防止剤、潤滑剤などの
添加剤も配合可能である。
【0025】本発明の転写材坦持部材においては、一般
式(1)および(2)の重合体を含有することにより、
機械的強度、耐油性、耐摩擦性、潤滑性などの特性が非
常に優れている。
【0026】すなわち、一般式(1)のみでは得られな
かった潤滑性は、一般式(2)の重合体を含有させるこ
とによって発現され、また一般式(2)の重合体として
適当な構造を有するものを選択することによって、機械
的特性が損われることなく潤滑性を任意に制御すること
ができる。
【0027】また一般式(2)の重合体は耐薬品性があ
るため、転写材坦持部材が電子写真装置内において機械
油などによる汚染を受けても、転写材坦持部材表面から
油が侵入して樹脂膜の強度低下、その他の異常を発生さ
せる確率が低い。
【0028】さらに一般式(1)及び(2)の重合体の
構造及びその含有比によって、一般式(1)のみ、或い
は一般式(2)のみを含有する転写材部材よりも機械的
強度、耐摩耗性が飛躍的に向上して、繰り返し画像出し
を行っても、常に安定な画像を得ることができる。
【0029】さらに本発明においては、一般式(1)及
び一般式(2)の両方を含有しているために、前述した
ような従来の転写材坦持部材として用いられていた樹脂
に比較して、非常に優れた分散性を有し、したがって機
械的強度や潤滑性を損なうことなく、従来よりも大量の
導電性カーボンブラックを均一に分散することができ
る。
【0030】このような理由から、本発明に用いられる
共重合体を導電性カーボン分散樹脂フィルムとした際
も、広範囲にわたって抵抗ムラが非常に小さく、抵抗の
制御も容易となり、このフィルムを転写材坦持部材に用
いると、特に多色画像形成のようにトナー画像を重ねて
転写するために大きな転写電圧を用いなくてはならない
場合においても、常にムラのない安定した転写電解を得
ることができ、転写ムラのない良好な画像を得ることが
できる。また転写材坦持部材上の電位ムラの影響が出易
い、いわゆる小粒径トナーを用いる場合にも、本発明の
転写材坦持部材は特に有効である。
【0031】更に本発明の転写材坦持部材は、優れた機
械的強度や潤滑性を有するため、画像形成装置内で繰り
返し使用された後でも、本発明の効果を十分に発揮する
ことができる。
【0032】また本発明の転写材坦持部材は、良好な画
像が得られるばかりでなく、生産安定性についても非常
に優れている。
【0033】本発明の重合体はまた、一般式(1)及び
一般式(2)で示される構成単位以外の単量体成分と共
重合化することもできる。
【0034】本発明に用いられる導電性カーボン分散樹
脂フィルムは、押出成形、射出成形などの方法により成
形されることできる。この樹脂フィルムの体積抵抗率
は、1×102[Ω・cm]〜1×1017[Ω・cm]
が好ましく、比誘電率は2.5以上であることが好まし
い。形状はシート状でも、シート端部を熱融着、超音波
融着および接着剤による接着などの手段によりエンドレ
スベルト状としても良く、適用される画像形成装置によ
って任意の最も好ましい形状にするのことができる。フ
ィルムの膜厚は体積抵抗や比誘電率によって異なるが5
0μm〜300μm、特には70μm〜200μmが好
ましい。
【0035】本発明の転写材坦持部材を有する画像形成
装置の態様の具体例を図3および図4に示す。図3およ
び図4に示される画像形成装置は、いずれも多色(フル
カラー)画像形成装置の例である。
【0036】まず図3を参照して簡単に説明する。図3
に示される多色電子写真複写装置には、回転自在に軸支
され矢印a方向に回転する画像坦持体、すなわち感光ド
ラム33が配置され、その外周部に画像形成手段が配置
される。画像形成手段は任意の手段とし得るが、本例で
は、感光ドラム33を均一に帯電する一次帯電器34
と、色分解された光像、またはこれに相当する光像を照
射し、感光ドラム33上に静電潜像を形成する、例えば
レーザービーム露光装置からなる露光手段32と、感光
ドラム33上の静電潜像を可視画像とする回転式現像装
置31とを具備する。
【0037】回転式現像装置31は、イエロー色現像
剤、マゼンタ色現像剤、シアン色現像剤、およびブラッ
ク色現像剤の4色の現像剤を各々収納する4個の現像器
31Y、31M、31C、31Bkと、これら4個の現
像器を保持し、かつ回転自在に軸支された略円柱形状の
筐体とからなっている。前記回転式現像装置31は、筐
体の回転によって所望の現像器を感光ドラム33の外周
面と対向する位置に搬送し、感光ドラム上の静電潜像の
現像を行い、4色分のフルカラー現像が可能となるよう
に構成されている。
【0038】感光ドラム33上の可視画像、すなわちト
ナー像は、転写装置に坦持されて搬送される転写材Pに
転写される。本例において転写装置は、回転自在に軸支
された転写ドラム10であり、上述した構成の多色電子
写真複写装置によるフルカラー画像の形成工程を以下に
簡単に説明する。
【0039】感光ドラム33に一次帯電器34により均
一な帯電を行った後、露光手段32により画像情報に応
じた光像Eを照射し、感光ドラム33上に静電潜像を形
成する。この静電潜像は、回転式現像装置31により、
感光ドラム33に樹脂を基材としたトナーによりトナー
像として可視化される。
【0040】一方、転写材Pは、レジストローラ36に
より画像と同期して転写ドラム10へ送られ、グリッパ
15等によりその先端部を把持され、図中矢印b方向に
搬送される。
【0041】次いで、感光ドラム33と当接する領域に
おいて、転写ドラム10が有している本発明の転写材坦
持部材11の背面から、転写用放電器21によってトナ
ーと逆極性のコロナ放電を受けることにより、感光ドラ
ム33上のトナー像が転写材Pに転写される。
【0042】転写材Pは、必要回数の転写工程が行われ
た後、除電用放電器22、23および24により除電を
受けつつ、分離爪28の作用により転写ドラム10から
剥離され、搬送ベルト38により、定着器39で熱によ
る定着を受けた後、機外に排出される。
【0043】他方、感光ドラム33は、表面の残留トナ
ーをクリーニング装置37で清掃された後、再度画像形
成プロセスに供せられる。
【0044】また転写ドラム10の転写材坦持部材11
表面も、同様にブレードまたはファーブラシ等を有する
クリーニング装置35a及びクリーニング補助手段35
bの作用により清掃された後再度、画像形成プロセスに
供せられる。
【0045】本発明においては、図2に示すように、転
写用コロナ放電器21の転写ドラム10の回転方向(矢
印bの方向)下流側シールド板に絶縁性部材26、例え
ばポリカーボネート樹脂板などを設けて、転写コロナの
うち感光ドラム33方向に向かう転写コロナ量を多くし
た構成とすることが好ましい。
【0046】また本発明においては、転写材坦持部材1
1の導入側から、その移動方向下流側に向けて伸びる、
弾性を有する押圧部材27を設けてもよい。この押圧部
材27は、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
エステル、ポリエチレンテレフタレートなどの、好まし
くは体積抵抗率が1010Ω・cm以上、特に好ましくは
1014Ω・cm以上であるような合成樹脂フィルムで構
成し、転写部の全域にわたって配設される。
【0047】また押圧部材27は、それ自身の持つ弾力
性により転写材坦持部材11を押圧し、その転写材坦持
部材11側の先端部は転写材Pが感光ドラム33に接触
し終えた位置、もしくは接触を開始する位置、または極
力近接した位置に対応する位置とするのが好ましい。
【0048】図4には、エンドレスベルト状の形状とし
た場合の本発明の転写材坦持部材を用いた画像形成装置
の具体例が示されている。
【0049】図4に示された画像形成装置は、感光ドラ
ム41a〜41dを有し、その回りに1次帯電器42a
〜42d、露光手段43a〜43d、現像器44a〜4
4d、転写帯電器45a〜45d、除電放電器46a〜
46d及び47a〜47d、感光ドラム用クリーニング
装置48a〜48dが配置され、更にこれらのユニット
を貫通するように感光ドラムの下方にエンドレスベルト
状の本発明の転写材坦持部材40が配置され、ウレタン
ブレード49を有する転写材坦持部材用クリーニング装
置50が配置される。
【0050】転写材P´は、給紙ローラにより給紙され
た後、エンドレスベルト状転写材坦持部材40により各
転写用放電器45a〜45dが配置された転写部を通し
て搬送される。
【0051】以下、実施例にて本発明を更に詳細に説明
する。
【0052】なおカーボンブラックの分散性は、TEM
でカーボンブラックの平均粒径を測定することで評価し
た。
【0053】
【実施例】
[実施例1]下記構造式
【0054】
【化4】 の重合体(粘度平均分子量2.58×104)40部、
及び下記構造式
【0055】
【化5】 の重合体(粘度平均分子量3.16×104)45部及
び比表面積800m2/gのケッチェンブラックEC
(ケッチェンブラックインターナショナル社製)5重量
部をベント付二軸押出機を用いてペレット化した。得ら
れたペレットを圧縮成形して厚さ100μmの樹脂フィ
ルムを作成した。
【0056】得られた樹脂フィルムの体積抵抗率は1.
2×1015[Ω・cm]であった。またカーボンブラッ
クの分散性は非常に良く、平均粒径を観察したところ
0.3μmであった。
【0057】またこの樹脂フィルムの潤滑性を評価する
ために、表面性試験機(HEIDON−14、新東科学
(株)製)を用いて荷重10gの時のウレタンブレード
に対する滑り性を測定した。その結果、センサーの出力
値は、ポリエチレンフタレートフィルムの出力値を1と
すると、0.43であった。なおこの場合、センサーの
出力値が小さい方が滑り抵抗が小さい、即ち潤滑性が高
いことを示す。
【0058】またこのフィルムの機械的強度を引張り試
験機(今田製作所製SV−55)を用いて測定した。そ
の結果、引張破壊強さは628kg/cm2であった。
【0059】さらにこの樹脂フィルムの耐油性を試験す
るために、フィルム上にユニウエイ180(日本石油
製)を塗布し、一週間放置した後、上述の引張試験によ
り機械的強度を測定した。その結果引張破壊強さは57
5kg/cm2であった。
【0060】上記樹脂フィルムを用いて図1に示される
ような転写ドラムを作成した。即ち、図1に示す転写材
坦持部材11として、前記樹脂フィルムを2つのアルミ
ニウムシリンダ12,13の間に張架して転写ドラム1
0を作成した。転写材坦持部材11の両端部は転写ドラ
ム10を構成する2つのアルミニウムシリンダ12,1
3を連結する連結部14上に固定した。
【0061】本実施例においては、転写ドラム10の直
径を160mm、移動速度を160mm/secと設定
した。同時に感光ドラム33などの移動スピードである
プロセススピードも同じく160mm/secとした。
また転写用コロナ放電器21の開口幅は19mmに、放
電ワイヤー25と感光ドラム33の外周面との距離は1
0.5mmに、放電ワイヤー25と転写用コロナ放電2
1のシールド板底面との距離は16mmに、それぞれ設
定した。
【0062】また押圧部材27としてはポリエチレンテ
レフタレート樹脂フィルムを用いた。
【0063】本実施例においては、図3に示されるよう
な画像形成装置にてマイナス極性に帯電され感光ドラム
33に潜像を形成し、平均粒径8μmのトナーを用いて
反転現像にてトナー画像を得た。この時、トナーは樹脂
を色材その他微量の帯電制御性や潤滑性を向上させるた
めの添加剤などにより構成され、現像器中でキャリヤ粒
子と摩擦帯電されてマイナス極性に帯電するものであっ
た。
【0064】その後、トナー画像を上記構成の転写装置
により転写材に転写した。次いで転写材は転写ドラム1
0より分離し、定着器にて定着した。
【0065】本実施例においては、転写ドラム10の転
写材坦持部材11の表面をウレタンブレードを有するク
リーニング装置35a、及びクリーニング補助手段35
bによりクリーニングする。
【0066】上記構成の多色電子写真複写装置で100
00枚の画像出し耐久テストを行った。その結果、初期
画像は転写ムラのない良好な画像であり、耐久後も初期
と同様の良好な画像を得ることができた。
【0067】[実施例2]実施例1で用いたポリマーの
代わりに、下記の構造式を有する重合体
【0068】
【化6】 (粘度平均分子量3.58×104)を50部、および
下記構造式の重合体
【0069】
【化7】 (粘度平均分子量4.31×104)を45部用いた以
外は実施例1と同様に転写材担持部材を作成し、実施例
1と同様に評価した。
【0070】その結果を表7に示す。
【0071】[実施例3]実施例1で用いたポリマーの
代わりに、下記の構造式を有する重合体
【0072】
【化8】 (粘度平均分子量2.39×104)を35部、および
下記構造式の重合体
【0073】
【化9】 (粘度平均分子量3.01×104)を60部用いた以
外は実施例1と同様に転写材担持部材を作成し、実施例
1と同様に評価した。
【0074】その結果を表7に示す。
【0075】[実施例4]実施例1で用いたポリマーの
代わりに、下記の構造式を有する重合体
【0076】
【化10】 (粘度平均分子量3.50×104)を45部、および
下記構造式の重合体
【0077】
【化11】 (粘度平均分子量2.92×104)を50部用いた以
外は実施例1と同様に転写材担持部材を作成し、実施例
1と同様に評価した。
【0078】その結果を表7に示す。
【0079】[比較例1]実施例1で用いたポリカーボ
ネート樹脂2種の代わりに、ポリカーボネートZ樹脂
(粘度平均分子量2.33×104)を用いた以外は、
実施例1と同様にして転写材担持部材を作成し、実施例
1と同様に評価した。
【0080】その結果を表7に示す。
【0081】[実施例5]実施例1で用いたポリマーの
代わりに、下記の構造式を有する重合体
【0082】
【化12】 (粘度平均分子量2.05×104)を35部、および
下記構造式の重合体
【0083】
【化13】 (粘度平均分子量2.76×104)を59部用い、ケ
ッチェンブラックの量を6重量部、膜厚110μmとし
た以外は実施例1と同様に転写材担持部材を作成した。
【0084】この樹脂フィルムの体積抵抗率、カーボン
ブラックの分散性及び表面潤滑性を実施例1と同様にし
て評価した。その結果を表7に示す。
【0085】またこの樹脂フィルムを熱融着によりエン
ドレスベルト状に成形し、図4で示される画像形成装置
と実施例1で用いたトナーと同様のトナーを用いてその
画像を評価したところ、転写ムラなどのない良好な画像
を得ることができた。
【0086】更に上記電子写真複写装置にて10000
枚の画像出しテストを行った。その結果、耐久後も初期
と同様のムラのない安定した画像を得ることができた。
【0087】[実施例6]実施例5で用いたポリマーの
代わりに、下記の構造式を有する重合体
【0088】
【化14】 (粘度平均分子量2.15×104)を40部、および
下記構造式の重合体
【0089】
【化15】 (粘度平均分子量4.33×104)を54部用いた以
外は実施例5と同様に転写材担持部材を作成し、実施例
5と同様に評価した。
【0090】その結果を表7に示す。
【0091】[実施例7]実施例5で用いたポリマーの
代わりに、下記の構造式を有する重合体
【0092】
【化16】 (粘度平均分子量2.55×104)を44部、および
下記構造式の重合体
【0093】
【化17】 (粘度平均分子量3.12×104)を50部用いた以
外は実施例5と同様に転写材担持部材を作成し、実施例
5と同様に評価した。
【0094】その結果を表7に示す。
【0095】[実施例8]実施例5で用いたポリマーの
代わりに、下記の構造式を有する重合体
【0096】
【化18】 (粘度平均分子量3.01×104)を54部、および
下記構造式の重合体
【0097】
【化19】 (粘度平均分子量2.53×104)を40部用いた以
外は実施例5と同様に転写材担持部材を作成し、実施例
5と同様に評価した。
【0098】[比較例2]実施例5で用いたポリカーボ
ネート樹脂2種の代わりに、下記式
【0099】
【化20】 で示される構造を有する重合体(重量平均分子量2.3
9×104)を用いた他は実施例5と同様に転写材担持
部材を作成し、実施例5と同様に評価した。
【0100】その結果を表7に示す。
【0101】
【表7】
【0102】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、一
般式(1)および(2)で表される構造を有する共重合
体と、カーボンブラックとを含有することにより、転写
材坦持部材は、表面の機械的強度、耐油性、耐摩耗性、
潤滑性に優れており、また電気的特性にも優れているの
で、この転写材坦持部材を用いた画像形成装置は、繰り
返し耐久しても常に良好な転写を行うことができ、常に
安定で良好な画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の転写材坦持部材が適用される転写ドラ
ムを示す一部切欠斜視図。
【図2】図1の転写材坦持部材を備えた転写装置の要部
の断面図。
【図3】図2の転写装置の縦断面図。
【図4】本発明の一実施例による画像形成装置の縦断面
図。
【符号の説明】
10 転写ドラム 11 転写材坦持部材 12,13 シリンダ 14 連結部 15 転写材グリッパ 21 転写用放電器 23 内側除電用放電器 22,24 外側除電用放電器 31 回転式現像装置 33 感光ドラム 34 一次帯電器 37 クリーニング装置 38 搬送ベルト 39 定着器 40 転写材坦持部材 41a〜41d 感光ドラム 42a〜42d 1次帯電器 43a〜43d 露光手段 44a〜44d 現像器 45a〜45d 転写帯電器 46a〜46d,47a〜47d 除電放電器 48a〜48d クリーニング装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式(1)及び(2) 【化1】 (式中、R1〜R20は水素原子、アルキル基、アリール
    基、またはハロゲン原子を示し、R21はアルキレン基、
    22は炭素数1〜15のアルキレン基、アリーレン基、
    アルキル置換アリーレン基、−O−,−SO−,−SO
    2−または−C=O−基を示し、Aは2官能基を示し
    Y,Zは共重合比を表し、n及びmは1以上の整数を表
    す。)でそれぞれ表される重合体、及び導電性カーボン
    ブラックを少なくとも含有することを特徴とする転写材
    担持部材。
  2. 【請求項2】 前記導電性カーボンブラックの含有量が
    前記転写材担持部材100重量部に対し、0.1〜30
    重量部である請求項1に記載の転写材担持部材。
  3. 【請求項3】 前記転写材担持部材が、1×102[Ω
    ・cm]〜1×101 7[Ω・cm]の体積抵抗率と、
    2.5以上の比誘電率を有する樹脂フィルムからなる請
    求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 画像担持体及び転写材担持部材を有する
    画像形成装置において、該転写材担持部材が下記の一般
    式(1)及び(2) 【化2】 (式中、R1〜R20は水素原子、アルキル基、アリール
    基、またはハロゲン原子を示し、R21はアルキレン基、
    22は炭素数1〜15のアルキレン基、アリーレン基、
    アルキル置換アリーレン基、−O−,−SO−,−SO
    2−、または−C=O−基を示し、Aは2官能基を示
    し、Y,Zは共重合比を表し、n及びmは1以上の整数
    を表す。)でそれぞれ表される重合体、及び少なくとも
    導電性カーボンブラックを含有することを特徴とする画
    像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記導電性カーボンブラックの含有量が
    前記転写材担持部材100重量部に対し、0.1〜30
    重量部である請求項3に記載の画像形成装置。
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