JP2840474B2 - 転写材担持部材およびそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

転写材担持部材およびそれを用いた画像形成装置

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JP2840474B2
JP2840474B2 JP6496591A JP6496591A JP2840474B2 JP 2840474 B2 JP2840474 B2 JP 2840474B2 JP 6496591 A JP6496591 A JP 6496591A JP 6496591 A JP6496591 A JP 6496591A JP 2840474 B2 JP2840474 B2 JP 2840474B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は転写材担持体及び画像形
成装置に関するものであり、特に電子写真方式あるいは
静電記録方式などにより形成された画像担持体上のトナ
ー像を転写材に転写する転写材担持部材、および該転写
材担持部材を有する画像形成装置に関するものである。
このような画像形成装置としては、白黒、モノカラーあ
るいはフルカラーの電子写真複写機、プリンター、その
他種々の記録機器などがある。
【0002】
【従来の技術】従来より、画像担持体上の画像を転写材
に転写するときに用いられる転写材担持部材としては様
々なものがある。例えば、帯電−像露光−トナー現像−
転写−クリーニングといった像形成手段を有する電子写
真装置においては、感光体上のトナー画像を転写材(例
えば紙)に転写する手段として図1および図2に示され
るような転写ドラムおよび転写装置が挙げられる。
【0003】転写ドラム10は、両端に配置されたシリ
ンダ12、13およびこれらのシリンダを連結する連結
部14とから構成される支持体を有し、この支持体の外
周面開口域には、転写材担持部材11が張設される。ま
た前記連結部14には、給紙装置から送給された転写材
を把持する転写材グリッパ15を有する。更に転写ドラ
ム10の内側及び外側には転写用放電器21、及び除電
手段を構成する内側除電用放電器23及び外側除電用放
電器22、24が配置される。
【0004】転写工程において、転写材担持部材11に
は転写材の搬送、転写帯電、除電およびクリーニングな
ど様々な機械的あるいは電気的外力が加えられるため、
これら外力に対する耐久性、即ち機械的強度、耐摩耗性
や電気的耐久性、更にはクリーニング部材などに対する
潤滑性に優れるといった様々な特性が要求される。
【0005】特に近年、画像の更なる高画質化を実現す
るために潜像を高精細にし、その潜像再現性を向上させ
るべく、現像剤として粒径10μm以下、平均粒径8μ
m程度の所謂小粒径トナー粒子を使用するようになって
きている。そのため転写材担持部材上のトナーをクリー
ニングする条件も更に厳しくする必要が生じている。
【0006】従来、転写材担持部材としては、テフロ
ン、ポリエステル、ポリフッ化ビニリデン、トリアセテ
ートおよびポリカーボネート等の樹脂フィルムが用いら
れてきたが、更に優れた機械的強度、耐摩耗性、電気的
耐久性および潤滑性を有する転写材担持部材が望まれて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上記の
特性に優れ、常に良好な画像を得ることのできる転写材
担持部材および該転写材担持部材を用いた画像形成装置
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、下記式
[I]
【0009】
【外5】 (式中、Aは炭素数1〜10の直鎖、分岐鎖あるいは環
状のアルキリデン基、アリール置換アルキリデン基、ア
リーレンジアルキリデン基、−O−,−S−,−CO
−,−SO−又は−SO2−を示し、R1,R2,R3およ
びR4は水素、ハロゲン、炭素数1〜4のアルキル基又
はアルケニル基を示す。)で示される構成単位および下
記式[II]
【0010】
【外6】 (式中、R5は炭素数2〜6のアルキレン基又はアルキ
リデン基、R6およびRは炭素数1〜3のアルキル
基、フェニル基又は置換フェニル基、nは1〜200の
整数を示す。)で示される構成単位を有する共重合体で
あり、かつ式[II]で示される構成単位が該共重合体
の全重量に対し、0.1〜50重量%である共重合体を
含有することを特徴とする転写材担持部材である。
【0011】また、本発明は、上記転写材担持部材を有
する画像形成装置である。
【0012】本発明に用いられる共重合体は下記式[I
II]
【0013】
【外7】 (式中、R及至R4は前記のものと同じ。)で示され
る構造を有するビスフェノールと下記式[IV]
【0014】
【外8】 (式中、R5及至R7は前記のものと同じ。)で示される
構造を有するビスフェノールをホスゲン、炭酸エステル
又はクロロホーメートなどの存在下、界面重合させるこ
とによって得ることができる。
【0015】本発明においては、式[II]で示される
構成単位は共重合体の全重量の0.1〜50重量%であ
り、好ましくは0.1〜30重量%である。また、nは
1〜200の整数を示し、好ましくは5〜100を示
す。R5としてはエチレン、プロピレン、イソプロピレ
ン、ブチレンおよびペンチレンなどが挙げられるが、特
にはエチレン、プロピレンおよびイソプロピレンが好ま
しい。
【0016】以下に式[III]で示されるビスフェノ
ールの具体例を示すが、本発明に用いられるビスフェノ
ールはこれらに限定されるものではない。
【0017】例示化合物No.
【0018】
【外9】
【0019】
【外10】
【0020】
【外11】
【0021】
【外12】
【0022】
【外13】
【0023】
【外14】
【0024】
【外15】
【0025】
【外16】
【0026】
【外17】
【0027】
【外18】
【0028】
【外19】
【0029】
【外20】
【0030】
【外21】
【0031】
【外22】
【0032】
【外23】
【0033】
【外24】
【0034】
【外25】
【0035】
【外26】
【0036】
【外27】
【0037】
【外28】
【0038】
【外29】
【0039】
【外30】
【0040】
【外31】
【0041】
【外32】
【0042】
【外33】
【0043】
【外34】
【0044】上述の化合物の中では特に例示化合物N
o.3,8,16,19および21が好ましい。
【0045】次に、本発明に用いられるポリオルガノシ
ロキサンの具体例を示すが、これらに限られるものでは
ない。
【0046】例示化合物No.
【0047】
【外35】
【0048】
【外36】
【0049】
【外37】
【0050】
【外38】
【0051】
【外39】
【0052】
【外40】
【0053】本発明の転写材担持部材には所望に応じ
て、従来、ポリカーボネート樹脂に公知の種々の添加剤
類が配合可能であり、例えば、安定剤としては特に亜リ
ン酸、またはホスファイトが好適である。また離型剤と
しては飽和脂肪酸のモノマーあるいは多価アルコールの
エステルが挙げられ、ステアリルステアレート、ベヘニ
ルベヘネート、ペンタエリスリトールテトラステアレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサオクトエートなどが
好適なものとして例示される。
【0054】また、本発明の共重合体は、式[I]で示
される構成単位を2種以上含有しても良く、式[II]
で示される構成単位を2種以上含有しても良い。
【0055】また、式[I]および[II]で示される
構成単位以外の単量体成分と共重合化することもでき
る。
【0056】更に、本発明の共重合体を他の樹脂と混合
して用いることもできる。
【0057】(合成例)水酸化ナトリウム3.8kgを
水45リットルに溶解し、20℃に保ちながら、2.2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン7.2kg
と両末端が2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル基で
シロキサン鎖の平均繰り返し数n=40のポリジメチル
シロキサン(信越化学株式会社製X−22−165B)
1.3kg、およびハイドロサルファイト8gを溶解し
た。
【0058】この溶液にメチレンクロライド32リット
ルを加えて攪拌しつつ、p−t−ブチルフェノール15
8gを加え、ついでホスゲン3.5kgを60分かけて
吹き込んだ。ホスゲン吹き込み後、激しく攪拌して反応
液を乳化させ、乳化後、8gのトリエチルアミン加え約
1時間攪拌を続け重合させた。
【0059】重合液を水層と有機層に分離し、有機層を
リン酸で中和した後、イソプロパノール35リットルを
加え重合物を沈殿させ、沈殿物をろ過後乾燥することに
より本発明の共重合体を得た。
【0060】本発明に用いられる共重合体の分子量は、
塗布膜塗布形成する際に好適な膜厚を得られるような粘
度であれば如何なる範囲であってもよいが、塗布膜の機
械的特性といった点から粘度平均分子量で10,000
〜100,000であることが好ましく、特には20,
000〜40,000の範囲であることが好ましい。
【0061】本発明の転写材担持体は、前記共重合体
を、例えば押出成形または射出成形などの方法で樹脂フ
ィルムに成形することができる。樹脂フィルムはシート
状でも、シート端部を熱融着、超音波融着および接着剤
などの手段により接着することによりエンドレスベルト
状としても良く、用いる画像形成装置によって任意の最
も好ましい形状にするのが良い。樹脂フィルムの膜厚は
50μm〜300μm、特には70μm〜200μmが
好ましい。
【0062】本発明に用いられる樹脂フィルムは、電気
的耐久性、機械的強度や耐久性に優れ、かつ潤滑性にも
優れるので、転写材の搬送、転写帯電、除電およびクリ
ーニングなど様々な外力を受ける転写材担持部材に用い
ると、繰り返し使用にも耐え、クリーニング不良も発生
せず、常に安定して良好な画像を得ることができる。特
に、現像方法として所謂小粒径トナーを用いた場合にお
いても、本発明の転写材担持部材は非常に優れた電気
的、機械的特性を有するため安定して良好な画像を得る
ことができる。
【0063】本発明の転写材担持部材を有する画像形成
装置の態様の具体例を図3および図4に示す。図3およ
び図4に示される画像形成装置はいずれも多色(フルカ
ラー)画像形成装置の例である。
【0064】まず、図3を参照し簡単に説明する。図3
に示される多色電子写真複写装置には、回転自在に軸支
され矢印a方向に回転する画像担持体、すなわち感光ド
ラム33が配置され、その外周部に画像形成手段が配置
される。画像形成手段は任意の手段とし得るが、本例で
は、感光ドラム33を均一に帯電する一次帯電器34
と、色分解された光像又はこれに相当する光像を照射
し、感光ドラム33上に静電潜像を形成する、例えばレ
ーザービーム露光装置などからなる露光手段32と、感
光ドラム33上の静電潜像を可視画像とする回転式現像
装置31とを具備する。
【0065】回転式現像装置31は、イエロー色現像
剤、マゼンタ色現像剤、シアン色現像剤およびブラック
色現像剤の4色の現像剤を各々収納する4個の現像器3
1Y、31M、31C、31Bkと、これら4個の現像
器を保持しかつ回転自在に軸支された略円柱形状の筐体
とからなっている。前記回転式現像装置31は、筐体の
回転によって所望の現像器を感光ドラム33の外周面と
対向する位置に搬送し、感光ドラム上の静電潜像の現像
を行い4色分のフルカラー現像が可能となるように構成
されている。
【0066】感光ドラム33上の可視画像、すなわち、
トナー像は、転写装置10に担持されて搬送される転写
材Pに転写される。本例において転写装置10は回転自
在に軸支された転写ドラムである。
【0067】以下に上述した構成の多色電子写真複写装
置によるフルカラー画像の形成工程を簡単に説明する。
【0068】感光ドラム33に一次帯電器34により均
一な帯電を行った後露光手段32にて画像情報に応じた
光像Eを照射し、感光ドラム33上に静電潜像が形成さ
れる。該静電潜像は、回転式現像装置31により感光ド
ラム33に樹脂を基材としたトナーによりトナー像とし
て可視化される。
【0069】一方、転写材Pはレジストローラ36によ
り画像と同期して転写ドラム10へと送られ、グリッパ
15等によりその先端部を把持され、図中矢印b方向に
搬送される。
【0070】次いで、感光ドラム33と当接する領域に
おいて転写ドラム10が有する本発明の転写材担持部材
11の背面から転写用放電器21によってトナーと逆極
性のコロナ放電を受けることにより感光ドラム33上の
トナー像が転写材Pに転写される。
【0071】転写材Pは必要回数の転写工程が行われた
後、除電用放電器22、23および24により除電を受
けつつ分離爪28の作用により転写ドラム10から剥離
され搬送ベルト38により定着器39にて熱による定着
を受けた後、機外に排出される。
【0072】他方、感光ドラム33は、表面の残留トナ
ーをクリーニング装置37で清掃された後再度画像形成
プロセスに供せられる。
【0073】また、転写ドラム10の転写材担持部材1
1表面も同様にブレードまたはファーブラシ等を有する
クリーニング装置35a及びクリーニング補助手段35
bの作用により清掃された後再度、画像形成プロセスに
供せられる。
【0074】本発明においては、図2に示すように、転
写用コロナ放電器21の転写ドラム10の回転方向(矢
印bの方向)下流側シールド板に絶縁性部材26、例え
ばポリカーボネート樹脂板などを設けて、転写コロナの
うち感光ドラム33方向に向かう転写コロナ量を多くし
た構成とすることが好ましい。
【0075】又、本発明においては転写材担持部材11
の導入側から、その移動方向下流側に向けて伸びる、弾
性を有した押圧部材27を設けてもよい。この押圧部材
27は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
エステル、ポリエチレンテレフタレートなどの、好まし
くは体積抵抗率が1010Ω・cm以上、特に好ましくは
1014Ω・cm以上であるような合成樹脂フィルムで構
成し、転写部の全域にわたって配設される。
【0076】又、該押圧部材27は、それ自身の持つ弾
性力により転写材担持部材11を押圧し、その転写材担
持部材11側の先端部は転写材Pが感光ドラム33に接
触し終えた位置、もしくは接触を開始する位置、又は極
力近接した位置に対応する位置とするのが好ましい。
【0077】図4には、形状をエンドレスベルト状にし
た場合の本発明の転写材担持部材を用いた画像形成装置
の具体例が示されている。
【0078】図4に示された画像形成装置は、感光ドラ
ム41a〜41dを有し、その回りに1次帯電器42a
〜42d、露光手段43a〜43d、現像器44a〜4
4d、転写帯電器45a〜45d、除電放電器46a〜
46d及び47a〜47d、感光ドラム用クリーニング
装置48a〜48dが配置され、更にこれらのユニット
を貫通するように感光ドラムの下方にエンドレスベルト
状の本発明の転写材担持部材40が配置され、ウレタン
ブレード49を有する転写材担持部材用クリーニング装
置50が配置される。
【0079】転写材P′は給紙ローラにより給紙された
後、エンドレスベルト状転写材担持部材40により各転
写用放電器45a〜45dが配置された転写部を通して
搬送される。
【0080】
【実施例】1.合成例と同様にして得られた共重合体を
ベント付2軸押出成形機を用いてペレット化した。得ら
れたペレットを押出成形して厚さ100μmのフィルム
を作成した。
【0081】この樹脂フィルムの潤滑性を評価するため
に表面性試験機(HEIDON−14、新東科学(株)
製)を用いて荷重10gの時のウレタンブレードに対す
る滑り性を測定した。その結果センサーの出力値は、ポ
リエチレンテレフタレートフィルムの出力値を1とする
と、0.35であった。なおこの場合、センサーの出力
値が小さい方が滑り抵抗が小さい。即ち潤滑性が高いこ
とを示す。
【0082】また、この樹脂フィルムの機械的強度を引
張り試験機(今田製作所(製)SV−55)を用いて評
価した。その結果引張り破壊強さは590kg/cm2
であった。
【0083】上記樹脂フィルムを用いて図1および図2
に示されるような転写ドラムを作成した。
【0084】即ち、転写材担持部材11として、前記樹
脂フィルムを2つのアルミニウムシリンダ12、13の
間に張架して転写ドラム10を作成した。転写材担持部
材11の両端部は転写ドラム10を構成する2つのアル
ミニウムシリンダ12、13を連結する連結部14上に
固定した。
【0085】本実施例においては転写ドラム10の直径
を160mm、移動速度を160mm/secと設定し
た。同時に感光ドラム33などの移動スピードであるプ
ロセススピードも160mm/secとした。又、転写
用コロナ放電器21の開口幅は19mmに、放電ワイヤ
ー25と感光ドラム33の外周面との距離は10.5m
mに、放電ワイヤー25と転写コロナ放電器21のシー
ルド板底面との距離は16mmに、それぞれ設定した。
【0086】また、押圧部材27としてはポリエチレン
テレフタレート樹脂フィルムを用いた。
【0087】本実施例においては、図3に示されるよう
な画像形成装置にてマイナス極性に帯電された感光ドラ
ム33に潜像を形成し、平均粒径が8μmのトナーを用
いて反転現像にてトナー画像を得た。この時、トナー
は、樹脂を色材その他微量の帯電制御性や潤滑性を向上
させるための添加剤などにより構成され、現像器中でキ
ャリヤ粒子と摩擦帯電されてマイナス極性に帯電するも
のであった。
【0088】その後該トナー画像を、上記構成の転写装
置により転写材に転写した。次いで転写材は、転写ドラ
ム10より分離し、定着器にて定着した。
【0089】本実施例においては転写ドラム10の転写
材担持部材11の表面を、ウレタンブレードを有するク
リーニング装置35a、及びクリーニング補助手段35
bによりクリーニングする。
【0090】上記構成の多色電子写真複写装置にて10
000枚の画像出し耐久テストを行った。その結果初期
画像は転写ムラなどのない良好な画像であり、耐久後も
初期と同様の良好な画像を得ることができた。
【0091】2.実施例1で用いたポリジメチルシロキ
サン(信越化学株式会社製X−22−165B)1.3
kgの代りに両末端が3−(2−ヒドロキシフェニル)
プロピル基でシロキサン鎖の平均繰り返し数n=100
のポリジメチルシロキサン(東レダウコーニングシリコ
ン株式会社製BY16−752E)1.3kgを用いた
以外は実施例1と同様にして転写材担持部材を作成し、
実施例1と同様に評価した。
【0092】その結果を表1に示す。
【0093】3.実施例1で用いたポリジメチルシロキ
サン(信越化学株式会社製X−22−165B)1.3
kgの代りに、両末端が2−(4−ヒドロキシフェニ
ル)エチル基でシロキサン鎖の平均繰り返し数n=60
のポリジメチルシロキサン(信越化学株式会社製X−2
2−165C)1.6kgを用いた以外は実施例1と同
様にして転写材担持部材を作成し、実施例1と同様に評
価した。
【0094】その結果を表1に示す。
【0095】4.実施例1で用いたポリジメチルシロキ
サン(信越化学株式会社製X−22−165B)1.3
kgの代りに、両末端が3−(2−ヒドロキシフェニ
ル)プロピル基でシロキサン鎖の平均繰り返し数n=4
0のポリジメチルシロキサン(東レダウコーニングシリ
コン株式会社製BY16−752)1.5kgを用いた
以外は実施例1と同様にして転写材担持部材を作成し、
実施例1と同様に評価した。
【0096】その結果を表1に示す。
【0097】(比較例1)実施例1で用いた共重合体の
代りにポリカーボネート樹脂(三菱瓦斯化学株式会社製
ユーピロンS−2000)を用いた以外は、実施例1と
同様にして転写材担持部材を作成し、実施例1と同様に
評価した。
【0098】その結果を表1に示す。
【0099】5.実施例1で用いたポリジメチルシロキ
サン(信越化学株式会社製X−22−165B)1.3
kgの代りに、両末端が2−(3−ヒドロキシフェニ
ル)エチル基でシロキサン鎖の平均繰り返し数n=40
のポリジメチルシロキサン(信越化学株式会社製X−2
2−2975)3.0kgに変え、メチレンクロライド
の量を39リットルを用いた以外は実施例1と同様にし
て本発明の共重合体を得た。この共重合体を用いて、実
施例1と同様の方法で膜厚120μmの樹脂フィルムを
得た。
【0100】この樹脂フィルムの表面潤滑性および機械
的強度を実施例1と同様にして評価した。
【0101】その結果を表1に示す。
【0102】また、この樹脂フィルムをエンドレスベル
ト状に成形し、図4で示される画像形成装置と実施例1
で用いたトナーと同様のトナーを用いてその画像を評価
したところ、転写ムラなどのない良好な画像を得ること
ができた。
【0103】更に、上記多色電子写真複写装置にて10
000枚の画像出し耐久テストを行った。その結果、耐
久後も初期と同様のムラのない安定した画像を得ること
ができた。
【0104】6.実施例5で用いた2.2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン7.2kgの代りに2.
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン4.0k
gと4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド2.
8kgを用いた以外は、実施例5と同様にして転写材担
持部材を作成し、評価した。
【0105】その結果を表1に示す。
【0106】7.実施例6で用いた.4,4′−ジヒド
ロキシジフェニルスルフィド2.8kgの代りに4,
4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル3.1kgを用
いた以外は、実施例6と同様にして転写材担持部材を作
成し、実施例5と同様に評価した。
【0107】その結果を表1に示す。
【0108】8.実施例5で用いた2.2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン7.2kgの代りに2.
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン3.5k
gと4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド
3.0kgを用いた以外は、実施例5と同様にして転写
材担持部材を作成し、実施例5と同様に評価した。
【0109】その結果を表1に示す。
【0110】(比較例2)実施例5で用いたかわりに下
記式
【0111】
【外41】 で示される構造を有する重合体(重量平均分子量5.0
×104)を用いた他は実施例5と同様に転写材担持部
材を作成し、実施例5と同様に評価した。
【0112】その結果を表1に示す。
【0113】
【表1】
【0114】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば繰り返し
使用しても安定して良好な転写が行なわれ、高い画質の
画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の転写材担持部材を用いた転写ドラムの
概略構成例である。
【図2】本発明の転写材担持部材を用いた転写装置の概
略構成例である。
【図3】シート状の本発明の転写材担持部材を用いた画
像形成装置の概略構成例である。
【図4】本発明の転写材担持体を用いた画像形成装置の
概略構成例である。
フロントページの続き (72)発明者 小川 典慶 大阪府豊中市三和町3−10−1 (56)参考文献 特開 平3−79626(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 64/04 - 64/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式[I] 【外1】 (式中、Aは炭素数1〜10の直鎖、分岐鎖あるいは環
    状のアルキリデン基、アリール置換アルキリデン基、ア
    リーレンジアルキリデン基、−O−,−S−,−CO
    −,−SO−又は−SO2−を示し、R1,R2,R3およ
    びR4は水素、ハロゲン、炭素数1〜4のアルキル基又
    はアルケニル基を示す。)で示される構成単位および下
    記式[II] 【外2】 (式中、R5は炭素数2〜6のアルキレン基又はアルキ
    リデン基、R6およびR7は炭素数1〜3のアルキル基、
    フェニル基又は置換フェニル基、nは1〜200の整数
    を示す。)で示される構成単位を有する共重合体であ
    り、かつ式[II]で示される構成単位が該共重合体の
    全重量に対し、0.1〜0.5重量%である共重合体を
    含有することを特徴とする転写材担持部材。
  2. 【請求項2】 画像担持体および転写材担持部材を有す
    る画像形成装置において、該転写材担持部材が下記式
    [I] 【外3】 (式中、Aは炭素数1〜10の直鎖、分岐鎖あるいは環
    状のアルキリデン基、アリール置換アルキリデン基、ア
    リーレンジアルキリデン基、−O−,−S−,−CO
    −,−SO−又は−SO2−を示し、R1,R2,R3およ
    びR4は水素、ハロゲン、炭素数1〜4のアルキル基又
    はアルケニル基を示す。)で示される構成単位および下
    記式[II] 【外4】 (式中、R5は炭素数2〜6のアルキレン基又はアルキ
    リデン基、R6およびR7は炭素数1〜3のアルキル基、
    フェニル基又は置換フェニル基、nは1〜200の整数
    を示す。)で示される構成単位を有する共重合体であ
    り、かつ式[II]で示される構成単位が該共重合体の
    全重量に対し、0.1〜50重量%である共重合体を含
    有することを特徴とする画像形成装置。
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