JPH06192673A - 潤滑油添加剤及び潤滑油組成物 - Google Patents

潤滑油添加剤及び潤滑油組成物

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JPH06192673A
JPH06192673A JP34635992A JP34635992A JPH06192673A JP H06192673 A JPH06192673 A JP H06192673A JP 34635992 A JP34635992 A JP 34635992A JP 34635992 A JP34635992 A JP 34635992A JP H06192673 A JPH06192673 A JP H06192673A
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JP
Japan
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acid
group
lubricating oil
weight
carbon atoms
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Application number
JP34635992A
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English (en)
Inventor
Sadao Wada
貞夫 和田
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Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明の潤滑油添加剤は、構造式 【化1】 (式中、R1 、R2 は、アリ−ル基またはアルキルアリ
ール基、R3 は低級アルキル基、R4 はアリ−ル基また
はアルキルアリール基を表す)で示されるものである。 【効果】 本発明の添加剤を含有する潤滑油組成物は、
耐摩耗性に優れ、かつ酸化安定性に優れるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化安定性、耐摩耗性
に優れる潤滑油添加剤及び潤滑油組成物に関し、特に高
温で使用されるエンジン油等に有効な潤滑油添加剤及び
潤滑油組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ターボチャージャー付エンジン、セラミ
ックスエンジン、断熱型エンジン等に使用される潤滑油
や超高温ガスタービンの軸受用潤滑油においては、特に
300℃を越える高温に耐えうる潤滑油が要求され、特
に、(1)耐熱性(酸化安定性等)に優れること、
(2)耐摩耗性に優れ、高温でのデポジット(沈積物)
の生成が少なく、清浄性に優れること等の性能が要求さ
れている。
【0003】この要求を満たすために、従来、フォスフ
ォロアミデート類を添加剤として使用することが知られ
ており、例えば米国特許第3,476,685号明細書
には、構造式
【0004】
【化3】
【0005】(式中、Rは炭素数が6〜20のアリ−ル
基またはアルキルアリール基、R′、R″はそれぞれ炭
素数が4〜20の炭化水素基を表す)を有するフォスフ
ォロアミデート類を添加することにより、酸化防止性、
腐食防止性、デポジット防止性を潤滑油に付与しえたと
している。しかしながら、この種の芳香族一級アミノ基
を有するフォスフォロアミデート類は耐摩耗性に問題が
あり、またジアルキルアミノ基を有するフォスフォロア
ミデート類も知られているが、酸化安定性に問題を有す
る。
【0006】その他、DE2,411,666号、DE
2,206,933号、米国特許第3,677,943
号、米国特許第3,910,905号の各明細書には、
特殊なホスホロアミデート類を添加することが開示され
ているが、特に、高温用潤滑油組成物として、より耐摩
耗性、酸化安定性を付与しうる添加剤の開発が求められ
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐摩耗性と
共に酸化安定性に優れた潤滑油添加剤及び潤滑油組成物
の提供を課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の潤滑油添加剤
は、下記一般式(1)
【0009】
【化4】
【0010】(式中、R1 、R2 は、アリ−ル基または
アルキルアリール基、R3 は低級アルキル基、R4 はア
リ−ル基またはアルキルアリール基を表す)で示される
化合物であることを特徴とする。
【0011】また、本発明の潤滑油組成物は、基油に上
記一般式(1)で示される構造式を有する添加剤を添加
したことを特徴とする。
【0012】一般式(1)で示される化合物において、
1 、R2 、R4 は、アリ−ル基またはアルキルアリー
ル基を表し、炭素数が6〜20のものが好ましく、フェ
ニル基、ナフチル基、アルキル置換フェニル基、例えば
トリル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基、オ
クチルフェニル基、ステアリルフェニル基であって、o
−,m−,p−位置換のものが挙げられる。R3 は低級
アルキル基であって、好ましくはメチル基、エチル基で
ある。
【0013】具体的には、N−メチル−N−フェニル−
O,O′−ジフェニルフォスフォロアミデート、N−エ
チル−N−フェニル−O,O′−ジフェニルフォスフォ
ロアミデート、N−エチル−N−o−トリル−O,O′
−ジフェニルフォスフォロアミデート等が挙げられる。
【0014】本発明におけるフォスフォロアミデート類
は、公知の方法で調製することができ、例えばジフェニ
ルクロルフォスフェートを2倍モル量のN−メチルアニ
リンと脱塩酸反応させることにより調製することができ
る。
【0015】本発明の添加剤は、基油に対して0.05
重量%〜10重量%、好ましくは0.1重量%〜5重量
%の割合で添加される。これにより得られる潤滑油組成
物は、優れた耐摩耗性と共に優れた酸化安定性を示す。
なお、0.05重量%より低い場合は添加効果がなく、
10重量%を越える場合は添加効果が飽和し、経済的に
不利となる。
【0016】本発明の添加剤が添加される基油として
は、ポリオールエステル類、ジエステル類、ポリアルキ
レングリコール類、ポリ−α−オレフィン類、鉱油、ア
ルキルベンゼン類、アルキルジフェニルエーテル、アル
キルナフタレン、ポリフェニルエーテル類、オルガノポ
リシロキサン類等を挙げることができる。これらの基油
は単独で使用してもよいが混合して使用してもよい。好
ましくは、ポリオールエステル類、ポリアルキレングリ
コール類である。基油の粘度範囲は、40℃において1
0〜500mm2/s 、好ましくは20〜480mm2/s であ
る。
【0017】まず、ポリオールエステル、ジエステル等
のエステルとしては、下記の種類の有機カルボン酸エス
テルが挙げられる。
【0018】(1)まず、脂肪族多価アルコールと直鎖
状又は分枝状の脂肪酸とのポリオールエステル類があ
る。
【0019】このポリオールエステル類を形成する脂肪
族多価アルコールとしては、トリメチロールプロパン、
ジトリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ジ
トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ジペン
タエリスリトール、トリペンタエリスリトール等があ
り、また脂肪酸としては炭素数3〜20のものを使用す
ることができ、好ましい脂肪酸はプロピオン酸、酪酸、
吉草酸、ヘキサン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン
酸、ドデカン酸、イソ吉草酸、ネオペンタン酸、2−メ
チル酪酸、2−エチル酪酸、2−メチルヘキサン酸、2
−エチルヘキサン酸、イソオクタン酸、イソノナン酸、
イソデカン酸、2,2’−ジメチルオクタン酸、2−ブ
チルオクタン酸等である。
【0020】又、脂肪族多価アルコールと直鎖状又は分
枝状の脂肪酸との部分エステル類も使用できる。この脂
肪族多価アルコールとしてはトリメチロールプロパン、
ジトリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ジ
トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ジペン
タエリスリトール、トリペンタエリスリトール等を使用
することができる。脂肪酸としては炭素数3〜20のも
ので、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ヘキサン酸、ヘプ
タン酸、オクタン酸、ノナン酸、2−メチルヘキサン
酸、2−エチルヘキサン酸、イソオクタン酸、イソノナ
ン酸、イソデカン酸、2,2’−ジメチルオクタン酸、
2−ブチルオクタン酸等である。
【0021】これらの脂肪族多価アルコールと直鎖状又
は分枝状の脂肪酸とのエステル類として、特に好ましく
はペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ト
リペンタエリスリトールと炭素数5〜12、更に好まし
くは炭素数5〜9の脂肪酸、例えば吉草酸、ヘキサン
酸、ヘプタン酸、2−メチルヘキサン酸、2−エチルヘ
キサン酸、イソオクタン酸、イソノナン酸、イソデカン
酸、2,2’−ジメチルオクタン酸、2−ブチルオクタ
ン酸、又はその混合体からなるエステルが挙げられる。
これらのエステルは、脂肪族多価アルコールと脂肪酸の
反応モル数を適宜調節して反応させることにより得られ
る。
【0022】(2)脂肪族多価アルコールとしてネオペ
ンチルグリコールと、炭素数3〜20の直鎖状又は分枝
状の脂肪酸、例えばプロピオン酸、酪酸、吉草酸、ヘキ
サン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、2−エチ
ル酪酸、2−メチルヘキサン酸、2−エチルヘキサン
酸、イソオクタン酸、イソノナン酸等とのジエステル類
を使用することもできる。
【0023】(3)脂肪族多価アルコールと炭素数3〜
20の直鎖状又は分枝状の脂肪酸との部分エステル類
と、直鎖状又は分枝状の脂肪族二塩基酸又は芳香族二塩
基酸とのコンプレックスエステル類を使用することもで
きる。脂肪族多価アルコールとしては、トリメチロール
プロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトー
ル、ジペンタエリスタトール等を使用することができ
る。炭素数3〜20の脂肪酸としては、プロピオン酸、
酪酸、イソ酪酸、吉草酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オ
クタン酸、ノナン酸、デカン酸、ドデカン酸、2−メチ
ルヘキサン酸、2−エチルヘキサン酸、イソオクタン
酸、イソノナン酸、イソデカン酸、2,2’−ジメチル
オクタン酸、2−ブチルオクタン酸等を使用することが
できる。
【0024】コンプレックスエステル類においては、好
ましくは炭素数5〜7のもの、更に好ましくは炭素数5
〜6の脂肪酸を使用するとよい。脂肪酸としては、吉草
酸、ヘキサン酸、イソ吉草酸、2−メチル酪酸、2−エ
チル酪酸又はその混合体が使用され、炭素数5のものと
炭素数6のものを重量比で10:90〜90:10の割
合で混合した脂肪酸を好適に使用することができる。
【0025】また、この脂肪酸と共に多価アルコールと
のエステル化に使用される脂肪族二塩基酸としては、コ
ハク酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼラ
イン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、
トリデカン二酸、カルボキシオクタデカン酸、カルボキ
シメチルオクタデカン酸、ドコサン二酸等を使用すると
よく、又、芳香族二塩基酸としてはフタル酸、イソフタ
ル酸、芳香族三塩基酸としてはトリメリット酸、芳香族
四塩基酸としてはピロメリット酸等が挙げられる。
【0026】脂肪酸と脂肪族二塩基酸又は芳香族二塩基
酸、芳香族三塩基酸、又芳香族四塩基酸との使用割合
は、6:1(モル比)とするとよく、またエステル化反
応にあたっては、この脂肪酸と脂肪族二塩基酸又は芳香
族二塩基酸等の合計量と脂肪族多価アルコールの使用量
の割合を7:1(モル比)とするとよい。
【0027】エステル化反応は、まず多価アルコールと
脂肪族二塩基酸又は芳香族二塩基酸等とを所定の割合で
反応させて部分エステル化し、ついでその部分エステル
化物と脂肪酸とを反応させてもよいし、また酸の反応順
序を逆にしてもよく、また酸を混合してエステル化に供
してもよい。
【0028】(4)又、直鎖状又は分枝状の脂肪族二塩
基酸のジアルキルエステル類(炭素数16〜22)を使
用してもよい。
【0029】脂肪族二塩基酸としてはコハク酸、グルタ
ル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ト
リデカン二酸、カルボキシオクタデカン酸、カルボキシ
メチルオクタデカン酸、ドコサン二酸及びこれらと同等
の性状を有するものが挙げられる。好ましい脂肪族二塩
基酸はコハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ウンデカン
二酸、ドデカン二酸、カルボキシオクタデカン酸、カル
ボキシメチルオクタデカン酸等である。
【0030】アルコール成分としては、炭素数5〜8の
アルコールであり、具体的にはアミルアルコール、ヘキ
シルアルコール、ヘプチルアルコール及びオクチルアル
コール、並びにこれらの異性体であり、好ましくはイソ
アミルアルコール、イソヘキシルアルコール及びオクチ
ルアルコールである。
【0031】具体的には、ジオクチルアジペート、ジ−
イソヘプチルアジペート、ジヘキシルセバケート、コハ
ク酸ジヘプチル等が挙げられる。
【0032】(5)芳香族二塩基酸のジアルキルエステ
ル類(炭素数18〜26のもの)も使用することができ
る。
【0033】芳香族二塩基酸としてはフタル酸、イソフ
タル酸、これらと同等のものが挙げられ、またジアルキ
ルエステルにおけるアルコール成分としては、炭素数5
〜8のアルコールであり、アミルアルコール、ヘキシル
アルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコー
ル、及びこれらの異性体が使用される。好ましいアルコ
ールは、イソアミルアルコール、イソヘプチルアルコー
ル、オクチルアルコールが挙げられる。芳香族ジエステ
ルはジオクチルフタレート、ジイソヘプチルフタレー
ト、ジイソアミノフタレート等が包含される。
【0034】(6)アルコール成分として、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール等、及びそ
れらの異性体から選ばれる1価アルコール、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン等の3価アルコールと、例
えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチ
レンオキサイド、アミレンオキサイド等、及びそれらの
異性体から選ばれるアルキレンオキサイドの1モル〜1
0モル、好ましくは1〜6モル付加物を使用する。
【0035】有機カルボン酸エステルとしては、1価ア
ルコールのアルキレンオキサイド付加物をアジピン酸、
ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、
ウンデカン二酸、ドデカン二酸、カルボキシオクタデカ
ン酸、カルボキシメチルオクタデカン酸、ドコサン二酸
等の脂肪族二塩基酸、又はフタル酸等の芳香族二塩基酸
によりエステル化して得られるジエステル類がある。
【0036】又、グリセリン、トリメチロールプロパン
等の多価アルコールのアルキレンオキサイドの1〜10
モル付加物を、炭素数3〜20の直鎖状又は分枝状の脂
肪酸、例えばプロピオン酸、酪酸、吉草酸、ヘキサン
酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ド
デカン酸、2−メチルヘキサン酸、2−エチルヘキサン
酸、イソオクタン酸、イソノナン酸、イソデカン酸、
2,2’−ジメチルオクタン酸、2−ブチルオクタン酸
等によりエステル化して得られるエステル類を使用する
ことができる。
【0037】上記有機カルボン酸エステルを構成する脂
肪酸としては、直鎖状又は分枝状の脂肪酸を使用するこ
とができるが、分枝状の脂肪酸を使用すると、より加水
分解安定性に優れるものである。
【0038】上記、有機カルボン酸エステルは単独で使
用してもよいが、上記各種用途に応じた粘度範囲に調節
するために、上記有機カルボン酸エステルを適宜組合せ
使用するとよい。
【0039】例えば、上記(3)のコンプレックスタイ
プの有機カルボン酸エステルであって、粘度が高い場合
には、脂肪族多価アルコールと炭素数3〜9の脂肪酸と
のエステル油で、100℃における粘度が6mm2/s 以下
のものを添加して用途に応じた粘度範囲に調整すること
ができる。また、粘度の低い場合には有機カルボン酸エ
ステル油にポリマー類を添加して、粘度を調整するとよ
い。ポリマーは100℃における粘度が10mm2/s 以上
のものが好ましい。
【0040】このようなポリマーとしては、ポリアルキ
ルメタクリレート(例えば、アルキル基が炭素数4〜8
のもの)、ポリアルキレングリコール(例えば、ポリプ
ロピレングリコール、又ポリエチレングリコール成分と
ポリプロピレングリコール成分からなる共重合体、ポリ
プロピレングリコール成分とポリテトラメチレングリコ
ール成分とからなる共重合体等)、ネオペンチルグリコ
ールと脂肪族二塩基酸とのポリエステル等を挙げること
ができる。ポリマーの添加量は、所望の粘度のエステル
油が得られるならば特に限定されるものではないが、通
常1重量%〜99重量%の範囲とすることができる。
【0041】次に、ポリアルキレングリコール類につい
て説明する。ポリアルキレングリコールとしては、アル
キレン基の炭素数が2〜5、好ましくは2〜3の直鎖状
又は分枝状アルキレンオキサイドの開環重合体又は開環
共重合体である。アルキレンオキサイドとしては、エチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキ
サイド、或いはそれらの混合物、好ましくはプロピレン
オキサイドであり、好ましくはポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコールを挙げることができ、分
子量範囲100〜2000のもの、好ましくは200〜
1000のものである。
【0042】また、ポリ−α−オレフィン類としては、
炭素数2〜14、好ましくは4〜12の範囲の分枝を有
する、或いは有しないオレフィン炭化水素から選択され
た任意の1種の単独重合体又は2種以上の共重合により
得られるものであり、平均分子量100〜約2000、
好ましくは200〜約1000の生成物から選択される
が、特に水素化によって不飽和結合を除去したものが好
ましい。
【0043】好ましいポリオレフィンとしては、例えば
ポリブテン、α−オレフィンオリゴマー、エチレン・α
−オレフィンオリゴマー等である。ポリブテンとして
は、例えばイソブテンを主体とし、ブテン−1、及びブ
テン−2の単量体混合物を共重合させて得られるものが
好ましい。又、α−オレフィンオリゴマーとしては、炭
化水素の熱分解又は低級オレフィンの3量化〜6量化に
より得られる炭素数6〜12のα−オレフィン混合物、
例えばヘキセン−1が25重量%〜50重量%、オクテ
ン−1が30重量%〜40重量%及びデセン−1が25
重量%〜40重量%の混合物を共重合したものを使用す
ることができる。又、デセンのごとき単独モノマーから
得られるオリゴマーも好適である。更にエチレン・α−
オレフィンオリゴマーとしては、エチレンが40重量%
〜90重量%、α−オレフィン、例えばプロピレンが1
0重量%〜60重量%の割合の単量体を混合し重合した
ものを使用することができる。
【0044】これらのポリオレフィンは、塩化アルミニ
ウム、フッ化硼素等のフリーデルクラフト型触媒、チー
グラー触媒及び酸化クロム等の酸化物触媒等を使用して
製造することができる。又ポリオレフィンの水素化は反
応生成物から触媒を除去した後、加温、加圧下におい
て、例えばニッケル−モリブデン/アルミナのような水
素化触媒と接触させることにより行うことができる。
【0045】鉱油としては、溶剤精製または水添精製に
よる60ニュートラル油、100ニュートラル油、15
0ニュートラル油、300ニュートラル油、500ニュ
ートラル油等及びこれらの基油からワックス分を除くこ
とにより低温流動性を改善した低流動点基油等があり、
これらを単独または適当な割合で混合して用いることが
できる。
【0046】アルキルベンゼンとしては、主としてアル
キルベンゼン型のものであり、ベンゼンやトルエンのよ
うな芳香族炭化水素をフリーデルクラフツ反応等でアル
キル化して、洗剤の原料を作る際に副生する、主として
ジアルキル化芳香族炭化水素を含む油である。アルキル
基としては直鎖及び/又は分枝のいずれのものもこれに
属する。
【0047】アルキルジフェニルエーテルとしては、ジ
フェニルエーテルをフリーデルクラフツ反応等を利用し
てアルキル化して合成したモノアルキルジフェニルエー
テル、ジアルキルジフェニルエーテル、トリアルキルジ
フェニルエーテル等が挙げられ、アルキル基としては直
鎖及び/又は分枝のいずれのものでもよい。
【0048】オルガノポリシロキサンとしては、平均単
位式
【0049】
【化5】
【0050】(式中、Rは炭素数1〜18の、同じか又
は異なる、場合によりハロゲン化された炭化水素基を示
し、aは1.9〜2.1の数である)で示されるもので
あり、粘度が30cSt〜50万cSt(25℃)、好
ましくは50cSt〜10万cStのものである。
【0051】式中、Rとしてはメチル基、エチル基、n
−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブ
チル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、
及びオクタデシル基のようなアルキル基、フェニル基、
ナフチル基のようなアリ−ル基、ベンジル基、1−フェ
ニルエチル基、2−フェニルエチル基のようなアラルキ
ル基、o−、m−、p−ジフェニル基のようなアルアリ
−ル基、o−、m−、p−クロルフェニル基、o−、m
−、p−ブロムフェニル基、3,3,3−トリフルオル
プロピル基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオル
−2−プロピル基、ヘプタフルオルイソプロピル基及び
ヘプタフルオロ−n−プロピル基のようなハロゲン化炭
化水素基である。特に、Rとしては脂肪族不飽和基を除
く1〜8の炭素原子を有する弗素化炭化水素基が有利で
あり、またメチル基、フェニル基が有利である。また、
メチルポリシロキサン、フェニルポリシロキサンの混合
物を使用してもよい。
【0052】本発明の潤滑油組成物には、更に酸化防止
剤、腐食防止剤、金属不活性化剤、消泡剤、清浄分散
剤、摩耗防止剤、粘度指数向上剤等を添加してもよい。
酸化防止剤としては、例えばジ(アルキルフェニル)ア
ミン(アルキル基は炭素数4〜20)、フェニル−α−
ナフチルアミン、アルキルジフェニルアミン(アルキル
基は炭素数4〜20)、N−ニトロソジフェニルアミ
ン、フェノチアジン、N,N’−ジナフチル−p−フェ
ニレンジアミン、アクリジン、N−メチルフェノチアジ
ン、N−エチルフェノチアジン、ジピリジルアミン、ジ
フェニルアミン、フェノールアミン、2,6−ジ−t−
ブチル−α−ジメチルアミノパラクレゾール等のアミン
系酸化防止剤、2.6−ジ−t−ブチルパラクレゾ−
ル、4.4’−メチレンビス(2.6−ジ−t−ブチル
フェノ−ル)、2.6−ジ−t−ブチル−4−N,N−
ジメチルアミノメチルフェノール、2.6−ジ−t−ブ
チルフェノ−ル等のフェノ−ル系酸化防止剤、また鉄オ
クトエ−ト、フェロセン、鉄ナフトエ−ト等の有機鉄
塩、セリウムナフトエ−ト、セリウムトルエ−ト等の有
機セリウム塩、ジルコニウムオクトエ−ト等の有機ジル
コニウム塩等の有機金属化合物系酸化防止剤を使用する
とよい。また上記の酸化防止剤は単独で使用してもよい
が、二種以上組み合わせて使用することにより相乗効果
を奏するようにして使用することもできる。酸化防止剤
の使用割合は、基油に対して0.001〜5重量%、好
ましくは0.01〜2重量%を使用するとよい。
【0053】腐食防止剤としてはイソステアレート、n
−オクタデシルアンモニウムステアレート、デュオミン
T・ジオレート、ナフテン酸鉛、ソルビタンオレート、
ペンタエリスリット・オレート、オレイルザルコシン、
アルキルコハク酸、アルケニルコハク酸、及びこれらの
誘導体等があり、その使用割合は基油に対して0.00
1〜1.0重量%、好ましくは0.01〜0.5重量%
使用するとよい。
【0054】金属不活性化剤としては、例えばベンゾト
リアゾール、ベンゾトリアゾール誘導体、チアジアゾー
ル、チアジアゾール誘導体、トリアゾール、トリアゾー
ル誘導体、ジチオカルバメート等を使用するとよく、そ
の使用割合は、基油に対して0.01重量%〜10重量
%、好ましくは0.01重量%〜1.0重量%を使用す
るとよい。
【0055】消泡剤としては、シリコーンを使用すると
よく、その使用割合は基油に対して0.0001〜0.
003重量%、好ましくは0.0001〜0.001重
量%使用するとよい。
【0056】無灰清浄分散剤としては、例えばコハク酸
イミド類、アミン類、非イオン系分散剤等が使用され、
具体的にはポリブテニルコハク酸イミド、ソルビタンモ
ノオレート、ソルビタンセスキオレート、ベンジルアミ
ン等が挙げられる。これらは通常、基油に対して0.5
重量%〜15重量%の割合で使用される。
【0057】金属系清浄剤としては、一般にはフェネー
ト類及び/又はスルホネート類が挙げられる。フェネー
ト類としては炭素数8〜30のアルキル基の付加したア
ルキルフェノールの硫化物のアルカリ土類金属塩であ
り、カルシウム、マグネシウム若しくはバリウム塩が望
ましい。スルホネート類としては分子量400〜600
の潤滑油若しくはアルキル置換された芳香族化合物スル
ホン化物のアルカリ金属土類塩であり、カルシウム、マ
グネシウム若しくはバリウム塩が望ましい。又、アルカ
リ金属土類塩としてのサリシレート類、フォスフォネー
ト類、ナフテネート類等も使用できる。これらの金属系
清浄剤は、中性型でも塩基価300若しくはそれ以上の
過塩基性型でもよく、基油に対して0.5重量%〜20
重量%の割合で使用される。
【0058】摩耗防止剤としては、一般式(RO)3
=S(式中Rはアルキル基、アリル基、フェニル基であ
り、同一又は異種でもよい。)で示される摩耗防止剤が
挙げられ、具体的にはトリアルキルフォスフォロチオネ
ート、トリフェニルフォスフォロチオネート、アルキル
ジアリルフォスフォロチオネート等の硫黄系摩耗防止
剤、ジフェニルスルフィド、ジフェニルジスルフィド、
ジn−ブチルスルフィド、ジ−n−ブチルジスルフィ
ド、ジ-tert-ドデシルジスルフィド、ジ-tert-ドデシル
トリスルフィド等のスルフィド類、スルファライズドス
パームオイル、スルファライズドジペンテン等の硫化油
脂類、キサンチックジサルファイド等のチオカーボネー
ト類、一級アルキルチオ燐酸亜鉛、二級アルキルチオ燐
酸亜鉛、アルキル−アリルチオ燐酸亜鉛、アリルチオ燐
酸亜鉛等のチオ燐酸亜鉛系摩耗防止剤等を使用すること
ができる。
【0059】また、燐系摩耗防止剤としては、ベンジル
ジフェニルフォスフェート、アリルジフェニルフォスフ
ェート、トリフェニルフォスフェート、トリクレジルフ
ォスフェート、エチルジフェニルフォスフェート、トリ
ブチルフォスフェート、ジブチルフォスフェート、クレ
ジルジフェニルフォスフェート、ジクレジルフェニルフ
ォスフェート、エチルフェニルジフェニルフォスフェー
ト、ジエチルフェニルフェニルフォスフェート、プロピ
ルフェニルジフェニルフォスフェート、ジプロピルフェ
ニルフェニルフォスフェート、トリエチルフェニルフォ
スフェート、トリプロピルフェニルフォスフェート、ブ
チルフェニルジフェニルフォスフェート、ジブチルフェ
ニルフェニルフォスフェート、トリブチルフェニルフォ
スフェート等のリン酸エステル、トリイソプロピル亜リ
ン酸エステル、ジイソプロピル亜リン酸エステル等の亜
リン酸エステル、ヘキサメチルフォスフォリックトリア
ミド、n−ブチル−n−ジオクチルホスフィネート、ジ
−n−ブチルヘキシルホスホネート、アミンジブチルホ
スホネート、ジブチルホスホロアミデート等のその他の
燐系化合物を使用することができる。
【0060】摩耗防止剤の使用割合は、基油に対して
0.01重量%〜5重量%、好ましくは0.1重量%〜
3重量%使用するとよく、単独で使用してもよいが、二
種以上組み合わせて使用することもできる。
【0061】更に、本発明の潤滑油組成物には、必要に
応じてポリアルキルメタクリレート、エチレン−プロピ
レン共重合物、スチレン−ブタジエン共重合物等の粘度
指数向上剤を添加してもよい。また分散性能を付与し
た、所謂分散型粘度指数向上剤を使用してもよい。
【0062】これらの添加剤の他に、本発明の高温用潤
滑油組成物には一般的な極圧剤、防錆剤、摩擦調整剤が
添加されてもよい。
【0063】
【作用及び発明の効果】本発明の潤滑油添加剤は、耐摩
耗性、酸化安定性、耐熱性に優れた潤滑油組成物を提供
することができ、これにより、特に、各種高熱下で使用
される潤滑油組成物、例えばエンジン油として優れる潤
滑油組成物を提供することができる。
【0064】以下、実施例により本発明を説明するが、
本発明はこれに限定されるものではない。
【0065】
【実施例】ペンタエリスリトール1モルとC5 〜C9
(iso-C5 酸15重量%、n-C5酸28重量%、n-C7
酸30重量%、n-C9 酸27重量%)の混合酸4モルと
をエステル化反応させて得られるポリオールエステルを
基油とし、下記の添加剤を、基油に対して下記の割合で
添加し、潤滑油組成物を調製した。
【0066】 ・フォスフォロアミデート類 ・・・ 3.0重量% ・酸化防止剤(ジフェニルアミン) ・・・ 2.0重量% ・金属不活性化剤(ベンゾトリアゾール) ・・・ 0.1重量% ・消泡剤(シリコーン) ・・0.001重量% 上記組成におけるフォスフォロアミデート類として、N
−メチル−N−フェニル−O,O′−ジフェニルフォス
フォロアミデートを使用する場合を試料油1とした。
【0067】同じくN−エチル−N−フェニル−O,
O′−ジフェニルフォスフォロアミデートを使用する場
合を試料油2とした。
【0068】同じくN−エチル−N−o−トリル−O,
O′−ジフェニルフォスフォロアミデートを使用する場
合を試料油3とした。
【0069】上記組成におけるフォスフォロアミデート
に代えて、トリクレジルフォスフェートを使用する場合
を比較油1とした。
【0070】上記組成におけるフォスフォロアミデート
類として、
【0071】
【化6】
【0072】を使用する場合を比較油2とした。
【0073】上記組成におけるフォスフォロアミデート
類として、N,N−ジエチル−O,O′−ジオクチルフ
ォスフォロアミデートを使用する場合を試料油3とし
た。
【0074】これらの試料油、比較油についての耐摩耗
性、酸化安定性の試験方法を示す。 (1)耐荷重性能試験 シェル式四球試験機を使用し、ASTM D2596−
82により評価 (2)腐食酸化安定性試験( Corrosion & Oxidation S
tability Test ) Federal Test Method STD 7
91−5308に従い、218℃で72時間、Al、A
g、Fe、Tiの4種類の金属触媒を使用して評価し
た。粘度変化率は試験前と試験後の潤滑油組成物の粘度
変化率(%)、全酸価変化は試験前と試験後の潤滑油組
成物の全酸価の差( mgKOH/g)、金属腐食は試験
前と試験後の各金属触媒の単位面積当り重量の差(mg
/cm2 )である。
【0075】試験結果を下記表1に示す。
【0076】
【表1】
【0077】表からわかるように、本発明の潤滑油組成
物は、耐摩耗性に優れ、かつ酸化安定性に優れることが
わかる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造式 【化1】 (式中、R1 、R2 は、アリ−ル基またはアルキルアリ
    ール基、R3 は低級アルキル基、R4 はアリ−ル基また
    はアルキルアリール基を表す)で示される潤滑油添加
    剤。
  2. 【請求項2】 基油に、構造式 【化2】 (式中、R1 、R2 はアリ−ル基またはアルキルアリー
    ル基、R3 は低級アルキル基、R4 はアリ−ル基または
    アルキルアリール基を表す)で示される添加剤を添加し
    たことを特徴とする潤滑油組成物。
JP34635992A 1992-12-25 1992-12-25 潤滑油添加剤及び潤滑油組成物 Pending JPH06192673A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997024419A1 (fr) * 1995-12-29 1997-07-10 Kao Corporation Composition d'huile lubrifiante
JP2010174097A (ja) * 2009-01-28 2010-08-12 Showa Shell Sekiyu Kk 耐摩耗剤およびそれを含む耐摩耗性に優れた潤滑油組成物

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WO1997024419A1 (fr) * 1995-12-29 1997-07-10 Kao Corporation Composition d'huile lubrifiante
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