JPH06190922A - 既設管のライニング工法 - Google Patents

既設管のライニング工法

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JPH06190922A
JPH06190922A JP5215983A JP21598393A JPH06190922A JP H06190922 A JPH06190922 A JP H06190922A JP 5215983 A JP5215983 A JP 5215983A JP 21598393 A JP21598393 A JP 21598393A JP H06190922 A JPH06190922 A JP H06190922A
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JP
Japan
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reinforcing material
pipe
spiral tube
existing pipe
spiral
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JP5215983A
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English (en)
Inventor
Yasushi Kitayama
康 北山
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】帯状体を螺旋状に巻回して製造される螺旋管に
長手方向に連続する帯板状の補強材を確実に装着する。 【構成】帯板を断面成形機52によって所定断面の補強
材とした後に、補強材曲げロール36によって螺旋状に
巻回する。その後に、合成樹脂製の帯状体10を巻回し
て製造される螺旋管20の補強リブ間に、補強材50を
補強材挿入ロール37により挿入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、老朽化した既設管を更
生するために、該既設管内周面を螺旋管によりライニン
グする既設管のライニング工法に関する。
【0002】
【従来の技術】上水道や下水道として使用される既設管
には、古くから金属管やヒューム管が使用されている。
このような既設管は、長期の使用によって老朽化し、割
れや腐食により漏水する恐れがある。このため、最近で
は、老朽化した埋設管等の既設管内に合成樹脂管を挿入
してライニングすることが行われている。
【0003】既設管のライニング工法の一つに、合成樹
脂製の帯状体を螺旋状に巻回することにより形成される
螺旋管によって既設管内周面をライニングする方法があ
る。このような既設管のライニング工法は、例えば特開
平2−245317号公報、特公平3−48392号公
報、特公平3−10493号公報等に開示されている。
これらの公報に開示されたライニング工法では、帯状体
を螺旋状に巻回することにより螺旋管を製管しつつ、製
管された螺旋管を、順次既設管内に挿入することによ
り、既設管内周面を螺旋管によってライニングする。
【0004】又、このようなライニング工法では、既設
管内に挿入された螺旋管の外周面と既設管の内周面との
間隙に、例えばグラウト材等の充填剤を充填して止水す
ることも知られている。この場合には、充填剤を充填す
る圧力が合成樹脂製の螺旋管の外周面に作用し、螺旋管
を座屈破壊させる恐れがある。例えば、肉厚3.4mm
の帯状体を巻回して、直径900mmに製管された螺旋
管では、約0.5kgf/cm2の充填圧力にしか耐えること
ができず、それ以上の圧力が螺旋管に加わると螺旋管は
破損する。この為に、充填剤を充填する際の圧力が制限
されて、充填剤を螺旋管と既設管との間隙の長手方向全
体或いは周方向の全体にまで充填することができなくな
る。従って、所定の圧力以内で、螺旋管の軸方向及び周
方向の全体に充填剤を充填するためには、螺旋管の軸方
向長さ及び螺旋管或いは既設管の直径が限定されること
となる。
【0005】そこで、特許出願公表昭64−50050
2号公報には、螺旋管に加わるグラウト材の充填圧力に
対する耐久性を向上させるために、螺旋管とされる帯状
体の外周面に突起状のリブを形成し、該リブに長手方向
に連続する帯板状の金属製補強材を順次圧入させて螺旋
管に装着する方法が開示されている。帯板状の金属製補
強材は螺旋管の強度を向上させて、螺旋管と既設管との
間に充填される充填材の圧力が高くなっても、螺旋管を
破壊することがない。
【0006】さらには、補強材が所望の曲率を得られや
すいように、断面略U字状で且つ両側端の壁が波形やス
リットが設けられているものが開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような補強材は、
通常、幅方向に伸縮し得るようになっており、螺旋管外
周面における各リブ間に圧入される際には、幅方向に圧
縮される。しかしながら、螺旋管の外周面における各リ
ブ間に帯板状の補強材を順次圧入すると、帯板状をして
いる補強材は、螺旋管外周面に沿って強制的に巻回され
るために、補強材の復元力により該補強材が螺旋管のリ
ブから外れる恐れがある。又、帯板状の補強材の厚さが
大きい場合には、強制的に巻回することにより、補強材
に亀裂が発生しやすく、補強材が折損するという問題も
ある。
【0008】本発明はこのような問題点を解決するもの
であり、その目的は、帯状体を螺旋状に巻回して製造さ
れる螺旋管に、帯板状の補強材を容易に、しかも確実に
装着することができる既設管のライニング工法を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1のライ
ニング工法は、帯状体を螺旋状に巻回するとともに、長
手方向に連続する帯板状の補強材を帯状体外周面に順次
装着して螺旋管を製造する工程と、製造された螺旋管を
順次既設管内に挿入する工程と、既設管内に挿入された
螺旋管外周面と既設管内周面との間に充填剤を充填する
工程と、を包含する既設管のライニング工法であって、
前記補強材を螺旋管に装着する前又は装着時に、該補強
材を順次強制的に湾曲させることを特徴とするものであ
り、そのことにより上記目的が達成される。
【0010】次に、請求項2のライニング工法は、前記
補強材の長手方向に、螺旋管の外周面と該補強材を連通
する透孔が形成されていることを特徴とする請求項1記
載の既設管のライニング工法であり、そのことにより上
記目的が達成される。
【0011】又、請求項3のライニング工法は、前記補
強材の幅方向断面が略W字状に成形されてなることを特
徴とする請求項1又は2記載の既設管のライニング工法
であり、そのことにより上記目的が達成される。
【0012】又、請求項4のライニング工法は、帯状体
を螺旋状に巻回するとともに、長手方向に連続する帯板
状の補強材を帯状体外周面に順次装着して螺旋管を製造
する工程と、製造された螺旋管を順次既設管内に挿入す
る工程と、既設管内に挿入された螺旋管外周面と既設管
内周面との間に充填剤を充填する工程と、を包含する既
設管のライニング工法であって、前記補強材を順次強制
的に湾曲させてコイル状となした後に、螺旋管の上方か
ら該補強材を装着する際、コイル状補強材のコイル中心
が螺旋管への挿入位置よりも螺旋管の推進方向に向いて
前方に位置する場合には、前記補強材を反時計回りに巻
回してコイル状となし、一方コイル状補強材のコイル中
心が螺旋管への挿入位置よりも螺旋管の推進方向に向い
て後方に位置する場合には、前記補強材を時計回りに巻
回してコイル状となすことを特徴とする既設管のライニ
ング工法であり、そのことにより上記目的が達成され
る。
【0013】
【作用】請求項1の既設管のライニング工法によれば、
長手方向に連続する帯板状の補強材が螺旋管に装着する
前又は装着時に、強制的に湾曲されているために、螺旋
管に装着された補強材が元の直線状に復元しようとする
復元力が抑制されて、螺旋管から容易には離脱すること
がない。
【0014】請求項2の既設管のライニング工法によれ
ば、既設管と螺旋管との間に充填される充填材は、各透
孔を通って補強材と螺旋管との間にも進入し、螺旋管と
補強材との間の空間が充填材で埋められる。
【0015】請求項3の既設管のライニング工法によれ
ば、補強材が幅方向に伸縮性を有するので、容易に螺旋
管に装着できる。
【0016】請求項4の既設管のライニング工法によれ
ば、コイル状補強材の挿入途中での補強材のねじれ等が
発生して、補強材が破損することがない。
【0017】
【実施例】本発明の実施例について以下に説明する。本
発明の既設管のライニング工法は、例えば、既設管であ
るコンクリート製の下水管をライニングして更生する際
に実施される。
【0018】下水管内周面にライニングされる帯状体1
0は、図2に示すように、帯板状の基板12を有してお
り、該基板12上には、一方の側面12aから適当な距
離をあけて、基板12の長手方向に連続して延びる嵌合
突条13が設けられている。嵌合突条13は、基板12
の厚さよりも若干長く基板12から立ち上がった支柱部1
3aと、該支柱部13aの先端に配設された断面半円状
の挿入部13bと、を有している。
【0019】基板12の側面12aとは反対側の側部に
は、該基板12の厚み分だけ嵌合突条13の突出側に段
落ちした段落ち部17が形成されている。該段落ち部1
7は、基板12が螺旋状に巻回された際に、基板12に
おける嵌合突条13近傍の側部が嵌入し得る。段落ち部
17に嵌入し得る基板12側部上面には、該基板12の
長手方向にホットメルト接着剤が連続的に塗布されてお
り、基板12が螺旋状に巻回された際に、該接着剤によ
って、基板12のその側部と段落ち部17とが接着され
て、両者の間を止水する。段落ち部17には、基板12
の側縁部側へ斜めに延出する傾斜リブ15が連設されて
いる。
【0020】段落ち部17には、基板12が螺旋状に巻
回された際に、嵌合突条13の挿入部13bが嵌合し得
る断面半円状の空間を有するように、断面半円環状にな
った嵌合凹条18が、基板12の長手方向に沿って嵌合
突条13と同方向へ突出するように設けられている。該
嵌合凹条18の突出側外周面には、断面T字状の補強リ
ブ14がその突出方向と同方向へ延出するように設けら
れている。該補強リブ14は、基板12に対して垂直に
なった支柱部14aと、該支柱部14aの先端に該支柱
部14aとは直交するように基板12と平行になったフ
ランジ部14bとを有しており、基板12の長手方向に
沿って連続している。
【0021】基板12の嵌合突条13と段落ち部17と
の間には、断面T字状をなす複数の補強リブ16が等し
い間隔をあけて設けられている。各補強リブ16は、基
板12の長手方向の沿って連続しており、基板12に対
して垂直になった支柱部16aと、該支柱部16aの先
端に支柱部16aに対して直交状態で設けられたフラン
ジ部16bとを有している。各補強リブ16と嵌合凹条
18に設けられた補強リブ14は、それぞれのフランジ
部16b及び14bが、基板12に平行する同一平面内
にほぼ位置するように形成されている。
【0022】このような帯状体10は、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネー
ト、ポリエステル等の合成樹脂、或いはこれらの樹脂表
面又は内部をガラス繊維で補強した樹脂等の材料により
一体成形される。特に、これらの樹脂を使用した押出成
形品が好適である。
【0023】帯状体10は、嵌合突条13、補強リブ1
6、嵌合凹条18が立設された基板12表面側が外周側
として、図1に示すように、下水管40のマンホール4
5開口部近傍に設置された帯状体ドラム35に巻き取ら
れている。この帯状体ドラム35から送出される帯状体
10は、マンホール45内に配置された製管機30によ
り螺旋状に巻回されて螺旋管20とされる。製管機30
は、その内部へ導入される帯状体10を、所定の螺旋角
を有して円筒周面上に配設された製管ローラ31により
強制的に湾曲させることにより、順次螺旋状に巻回す
る。この時、螺旋状に巻回された基板12の一方の側部
の断落ち部17に、製管機30に新たに送給される帯状
体10の該段落ち部17に隣接する基板12の他方の側
部が嵌合されて、段落ち部17のの嵌合凹条18内に嵌
合突条13が嵌入される。そして、基板12の側部上面
に塗布されたホットメルト接着剤により、基板12の側
部と段落ち部17とが接着され、その部分が止水され
る。また、段落ち部17に連設された傾斜リブ15は、
嵌合突条13に隣接する補強リブ16のフランジ部16
bに係止される。このようにして螺旋管20が形成さ
れ、形成された螺旋管20が下水管40内に挿入されて
該下水管40内を推進される。
【0024】嵌合部分を止水する手段としては、ホット
メルト接着剤のような止水性接着剤に限らず、軟質塩化
ビニル、ゴム等の止水部材を嵌合部分に配置するように
してもよい。この場合には、これらの止水部材は、帯状
体10を押出成形する際に、同時に押出すことにより、
帯状体10に設けるようにすることが好ましい。
【0025】このような螺旋管20の製管に際して、図
2及び図3に示すように、長手方向に連続する帯板状の
補強材50が、帯状体10における幅方向中央部に位置
する隣接補強リブ16および16間に、螺旋管20とさ
れた後に、順次嵌入される。該補強材50は、例えば耐
蝕性に優れたステンレス鋼等によって構成されている。
該補強材50は、幅方向の中央部が断面方形状の山形に
突出するとともに、各側縁部がその山形の突出部と同方
向へと延出した傾斜状態になっている。即ち、補強材5
0の幅方向断面が略W字状である。そして、各側縁が隣
接する各補強リブ16における支柱部16aとフランジ
部との間にそれぞれ係止されている。このような構成の
補強材50は、幅方向に伸縮性を有しているために、隣
接する各補強リブ16の間に容易に嵌入させることがで
きる。
【0026】補強材50の幅方向寸法は、各補強リブ1
6間に嵌入させることが容易になるように隣接する補強
リブ間寸法に等しいか若干大きくされる。補強材50の
突出部は、補強リブ16間に嵌入された際に、各補強リ
ブ16のフランジ部16bから外方へ突出しないよう
に、各補強リブ16とほぼ等しい突出長さとされる。
【0027】補強材50は、図3(b)に示すように、
傾斜した各側縁部、および中央部における山形に突出し
た各面に、長手方向に略等しい間隔を開けて並んだ透孔
50aがそれぞれ形成されている。各透孔50aの間隔
は、10〜50cm程度とされる。また、該補強材50
は、製管される螺旋管20の直径が200mm、突出量が
10mm程度の場合には、最大で4mm程度の厚さとされ
る。
【0028】さらに、図3(c)に示すように、帯板に
形成する幅方向の透孔50a群を長手方向に順次ずらし
て形成してもよい。そのことにより、所定の断面形状に
成形しても強度的に問題がない。
【0029】又、補強材50に設けられた透孔50a
は、所定の断面形状とされる帯板の所定位置に予め形成
していてもよいが、断面成形機52にパンチを配置し
て、帯板が所定断面となるように変形される際に、その
パンチによって所定位置に透孔50aをそれぞれ形成す
るようにしてもよい。
【0030】このような補強材50は、帯状体10を螺
旋管20に製管する際に、帯板を所定断面となるように
加工することにより製造される。帯板は、図1に示すよ
うに、マンホール45の開口部近傍に配置された帯状体
ドラム35に近接して配置されている帯板ドラム51に
巻回されており、該帯板が帯板ドラム51から繰り出さ
れて、マンホール45内へ挿入される。マンホール45
内には、断面成形機52が配置されており、該断面成形
機52を帯板が通過することにより、該帯板が所定の断
面形状の補強材50とされる。
【0031】該断面成形機52は、図4(a)に示すよ
うに、4組のロール対52a〜52dが鉛直方向に適当
な間隔を開けて配置されており、各ロール対52a〜5
2dによって帯板が順次所定断面に成形される。補強材
50の搬送方向の最も上流側に配置された第1ロール対
52aは、図4(b)に示すように、帯板状の補強材5
0の幅方向中央部を一方へ突出させるように、相互に嵌
合する一対のロールによって構成されている。この第1
ロール対52aの下流側に配置された第2ロール対52
bは、図4(c)に示すように、補強材50の突出部分
をさらに同方向へ突出させるように、相互に嵌合された
一対のロールによって構成されている。この第2ロール
対52bの下流側に配置された第3ロール対52cは、
図4(d)に示すように、幅方向の中央部が突出された
補強材50の各側縁部を平坦になるように屈曲させる、
軸方向の中央部が相互に嵌合されて軸方向の各側部が一
定の直径になった一対のロールによって構成されてい
る。この第3ロール対52cの下流側に配置された第4
ロール対52dは、図4(e)に示すように、平坦化さ
れた各側縁部をさらに幅方向中央部の突出方向と同方向
へと延出するように屈曲させる、軸方向の各側部同士が
それぞれ嵌合された一対のロールによって構成されてい
る。
【0032】断面成形機52によって所定断面形状の補
強材50が製造されると、該補強材50は、マンホール
45の下部に配置された製管機30内に送給される。製
管機30には、帯状体10を螺旋状に巻回する製管ロー
ル31に隣接して補強材曲げロール36が設けられてお
り、該補強材曲げロール36により補強材50は螺旋状
に巻回される。該補強材曲げロール36は、補強材50
が螺旋管20に嵌合される際に急激に湾曲されて破損す
ることを防止するために、螺旋管20の直径より若干大
径か又はほぼ同じ直径に補強材を巻回する。
【0033】製管機30における螺旋管20が排出され
る側部には、巻回された補強材50を、螺旋管20を構
成する帯状体の所定の補強リブ16間に挿入するための
補強材挿入ロール37が設けられており、補強材挿入ロ
ール37により補強材50が所定の補強リブ16間に挿
入される。この時、補強材50は、一対の変形ロール
(図示せず)によって幅方向に収縮された状態とされて
おり、従って補強材50は容易に補強リブ16間に嵌入
される。
【0034】このように、予め補強材50を螺旋状に巻
回した後に、螺旋管20の所定の補強リブ16間に補強
材50が挿入されるために、補強材50が補強リブ16
間に容易に嵌合される。しかも、補強材50には、元の
直線状に復元しようとする力が殆ど発生しないために、
螺旋管20に嵌合された補強材50が復元力により補強
リブ16間から外れることも防止される。
【0035】製管機30により形成された螺旋管20が
下水管40の全長にわたって推進されると、螺旋管20
の製管機30側の下水管40から延出した端部が切断さ
れる。そして、製管機30、成形ロール52等がマンホ
ール45から撤去されて、下水管40と螺旋管20との
間隙に、例えばグラウト材等の裏込め剤が充填される。
螺旋管20は補強材50により補強されているために、
裏込め剤の充填圧力により螺旋管20が座屈破壊するお
それがない。その結果、直径の大きなあるいは管路長が
長い下水管40であっても、挿入される螺旋管20と下
水管40との間隙に、確実に裏込め剤を充填することが
できる。
【0036】また、補強材50は、該補強材50と螺旋
管20を構成する帯状体10の基板との間に形成される
空間を外部に連通する透孔50aが、長手方向に適当な
間隔をあけて形成されているために、下水管40と螺旋
管20との間に充填される裏込め剤は、各透孔50aを
通って補強材50と螺旋管20との間にも進入する。そ
の結果、螺旋管20と補強材50との間に、螺旋管20
の周囲を螺旋状に通過する空間が形成されなくなり、裏
込め剤のクラック等による侵入水が、螺旋管20とマン
ホールとの連結部から漏水するおそれがなくなる。
【0037】補強材50は、軸方向に伸縮するように幅
方向の数箇所にて屈曲されているが、各透孔50aは、
屈曲部間の各面に、幅方向の収縮および螺旋管20外周
面に沿った曲げ変形によっても閉塞されないように設け
る必要がある。また、下水管40と螺旋管20との間隙
に充填される裏込め剤の流動性が良好でない場合には、
各透孔50aの直径を大きくしなければならない。各透
孔50aが曲げ変形時に変形して閉塞するおそれがある
場合には、透孔50aの周縁部を補強する必要がある。
この補強は、例えば、図5(a)および(b)に示すよ
うに、各透孔50aの周縁部全周にわたって補強リング
50bを嵌合させることにより達成される。補強材50
の湾曲による変形が局部的に発生する場合には、その変
形部分にのみ補強をすればよいが、通常は、補強材50
の曲げ変形に際して圧縮力が加わる螺旋管20側(内周
側)の周縁部を補強し、必要に応じて、各透孔50aの
他の周縁部も補強すればよい。透孔50aの補強は、上
述のような補強リング50bに限らず、例えば、透孔の
周縁部の厚みを変化させて、補強すべき部分を厚くする
ようにしてもよい。
【0038】なお、補強材50の断面形状は、図6に示
すように、幅方向の中央部が三角形状に突出していても
よい。
【0039】図7は本発明の第2実施例を示している。
この第2実施例では、図7(a)に示すように、製管機
30の補強材挿入ロール37の上方に3個の補強材曲げ
ロール36a、36b、および36cが配置されてい
る。マンホール45の開口部近傍に位置された帯板ドラ
ム51は、帯状体ドラム35に対してほぼ直交状態にな
っており、帯板ドラム51から繰り出され帯板は、断面
成形機52により所定の断面形状とされて、補強材挿入
ロール37の上方に配置された補強材曲げロール36
a、36b、36cへと搬送される。断面成形機52に
よって所定の断面形状とされた補強材50は、図7
(b)に示すように、最上側の補強材曲げロール36a
に転接して湾曲されて、その下方に位置する若干大径の
補強材曲げロール36bに、その湾曲された内周側部分
が転接する。そして、さらにその下方に配置された補強
材曲げロール36cに補強材50の外周側部分内面が転
接されることにより、螺旋管20の直径r2 と同様の直
径r1 の螺旋状に巻回される。補強材50は、その後に
一対の補強材挿入ロール37間へ供給されて螺旋管20
の補強リブ16間に嵌合される。
【0040】図8は本発明の第3実施例を示している。
本実施例では、図8(a)に示すように、帯板ドラム5
1がマンホール45の開口部を挟んで帯状体ドラム35
に対向配置されており、帯板ドラム51から繰り出され
る帯板が断面成形機52によって、図8(b)に示すよ
うに、所定の波型断面形状に成形される。断面成形機5
2と製管機30との間には、一対の嵌合ロール60およ
び60が配置されており、両ロール60間に補強材50
と帯状体10とが送給され、図8(b)に示すように、
帯状体10の所定の補強リブ16間に補強材50が嵌合
される。補強材50が嵌合された帯状体10は、製管機
30へ供給され、該製管機30における製管ロール6
1、62、63および64によって、所定の直径を有す
る螺旋管20とされる。
【0041】図9は本発明の第4実施例を示しており、
本実施例では、補強材50を成形するための断面成形機
52がマンホール45外の地上に配置されている。帯板
が巻き取られた帯板ドラム51から繰り出される帯板
は、該断面成形機52によって所定の断面形状の補強材
50とされて、マンホール45の開口部上方に配置され
た複数の補強材曲げロール36により水平状態でコイル
状に巻回されて、順次、マンホール45内に導入され
る。マンホール45内に導入された補強材50は、マン
ホール45内を通過して製管機30へと供給される。マ
ンホール45内には、帯状体10も挿入されて、該マン
ホール45の下部に配置された製管機30の製管ロール
31によって、螺旋状に巻回されている。そして、製管
機30に導入される補強材50は、製管ロール31にて
螺旋状に巻回された帯状体10の所定の補強リブ16間
に、補強材挿入ロール37によって嵌入される。これに
より、補強材50にて補強された螺旋管20が順次製造
されて、下水管40内に挿入される。
【0042】上記第4実施例のように、螺旋管20の上
方からコイル状補強材50を挿入する際、コイル状補強
材50のコイル中心が螺旋管20への挿入位置よりも螺
旋管の推進方向に向いて前方に位置する場合には、前記
補強材50をマンホール45の開口部から見て反時計回
りに巻回してコイル状となす必要がある。そうしない
と、コイル状補強材50のねじれ等の支障をきたし、円
滑な送給ができなくなり、挿入までの過程で補強材50
の破損が生じたりする。一方、コイル状補強材50のコ
イル中心が螺旋管20への挿入位置よりも螺旋管の推進
方向に向いて後方に位置する場合には、前記補強材50
をマンホール45の開口部から見て時計回りに巻回して
コイル状となす必要がある。
【0043】なお、本発明はこのような実施例に限定さ
れず、螺旋管に装着される補強材50は、螺旋管20に
装着される前に一定の直径となるように巻回する必要が
なく、例えば、補強材50が巻回される際の直径を、連
続的又は断続的に変化させてもよい。また、鋼製の補強
材50を使用する場合には、その表面を樹脂等によりコ
ーティングして耐蝕性を向上させてもよい。
【0044】
【発明の効果】本発明の既設管のライニング工法は、こ
のように、帯状体を巻回して製造される螺旋管を補強す
る補強材を、螺旋管に装着される前または同時に強制的
に湾曲して巻きぐせを付与してから螺旋管に装着してい
るために、装着された補強材は、螺旋管からその復元力
により容易に離脱するおそれがない。さらに、補強材の
長手方向に、螺旋管の外周面と該補強材を連通する透孔
が形成されているので、既設管と螺旋管との間に充填さ
れる充填材は、各透孔を通って補強材と螺旋管との間に
も進入し、螺旋管と補強材との間の空間が充填材で埋め
られ、確実な止水が確保される。又、補強材の幅方向断
面が略W字状に成形されているので、螺旋管への確実な
装着が確保できる。又、コイル状補強材の送給位置と螺
旋管への挿入位置との相対位置関係とコイル状補強材の
巻回方向を規定したので、コイル状補強材の円滑な送給
が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における既設管のライニン
グ工法の実施状態を示す概略図である。
【図2】その既設管のライニング工法に使用される帯状
体の断面図である。
【図3】(a)は帯状体に装着される補強材を示す断面
図、(b)はその補強材の斜視図、(c)は透孔を有す
る断面成形前の帯板状補強材の平面図である。
【図4】(a)は断面成形機の概略構成図、(b)〜
(e)は、それぞれの断面成形機に使用されるロール対
を示す正面図である。
【図5】(a)は補強材の他の実施例を示す斜視図、
(b)はその断面図である。
【図6】補強材の他の実施例を示す断面図である。
【図7】(a)は、本発明の第2実施例における既設管
のライニング工法の実施状態を示す概略図、(b)は
(a)におけるB矢視図である。
【図8】(a)は、本発明の第3実施例における既設管
のライニング工法の実施状態を示す概略図、(b)は
(a)におけるB−B線に沿った断面図。
【図9】本発明の第4実施例における既設管のライニン
グ工法の実施状態を示す概略図である。
【符号の説明】
10 帯状体 13 嵌合突条 16 補強リブ 18 嵌合凹条 20 螺旋管 30 製管機 36 補強材曲げロール 37 補強材挿入ロール 40 下水管 45 マンホール 50 補強材 51 帯板ドラム 52 断面成形機

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯状体を螺旋状に巻回するとともに、長
    手方向に連続する帯板状の補強材を帯状体外周面に順次
    装着して螺旋管を製造する工程と、製造された螺旋管を
    順次既設管内に挿入する工程と、既設管内に挿入された
    螺旋管外周面と既設管内周面との間に充填剤を充填する
    工程と、を包含する既設管のライニング工法であって、
    前記補強材を螺旋管に装着する前又は装着時に、該補強
    材を順次強制的に湾曲させることを特徴とする既設管の
    ライニング工法。
  2. 【請求項2】 前記補強材の長手方向に、螺旋管の外周
    面と該補強材を連通する透孔が形成されていることを特
    徴とする請求項1記載の既設管のライニング工法。
  3. 【請求項3】 前記補強材の幅方向断面が略W字状に成
    形されてなることを特徴とする請求項1又は2記載の既
    設管のライニング工法。
  4. 【請求項4】 帯状体を螺旋状に巻回するとともに、長
    手方向に連続する帯板状の補強材を帯状体外周面に順次
    装着して螺旋管を製造する工程と、製造された螺旋管を
    順次既設管内に挿入する工程と、既設管内に挿入された
    螺旋管外周面と既設管内周面との間に充填剤を充填する
    工程と、を包含する既設管のライニング工法であって、
    前記補強材を順次強制的に湾曲させてコイル状となした
    後に、螺旋管の上方から該補強材を装着する際、コイル
    状補強材のコイル中心が螺旋管への挿入位置よりも螺旋
    管の推進方向に向いて前方に位置する場合には、前記補
    強材を反時計回りに巻回してコイル状となし、一方コイ
    ル状補強材のコイル中心が螺旋管への挿入位置よりも螺
    旋管の推進方向に向いて後方に位置する場合には、前記
    補強材を時計回りに巻回してコイル状となすことを特徴
    とする既設管のライニング工法。
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