JP2504557B2 - 既設管のライニング工法 - Google Patents

既設管のライニング工法

Info

Publication number
JP2504557B2
JP2504557B2 JP6849289A JP6849289A JP2504557B2 JP 2504557 B2 JP2504557 B2 JP 2504557B2 JP 6849289 A JP6849289 A JP 6849289A JP 6849289 A JP6849289 A JP 6849289A JP 2504557 B2 JP2504557 B2 JP 2504557B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pipe
strip
spiral
spiral tube
tube
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP6849289A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02245317A (ja
Inventor
憲一 森川
国昭 大西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP6849289A priority Critical patent/JP2504557B2/ja
Publication of JPH02245317A publication Critical patent/JPH02245317A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2504557B2 publication Critical patent/JP2504557B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、老朽化した既設管を更生する際に実施され
る既設管のライニング工法に関する。さらに詳述すれ
ば、合成樹脂製の帯状体を螺旋状に巻回して製造される
螺旋管を、直接、既設管内に挿入して、挿入された螺旋
管にて既設管をライニングする既設管のライニング工法
に関する。
(従来の技術) 上水道や下水道として使用される埋設管には、古くか
ら金属管やヒューム管が採用されている。このような埋
設管は、長期の使用によって老朽化し、割れや腐蝕によ
り漏水するおそれがある。このため、最近では、老朽化
した埋設管等の既設管内に合成樹脂製の管を挿入してラ
イニングすることが行われている。
既設管のライニング工法の一つに、合成樹脂製の帯状
体を螺旋状に巻回することにより製造される螺旋管によ
り既設管をライニングする方法がある。この方法は、例
えば特開昭61-48690号公報に開示されている。該公報に
開示された方法は、既設管の端部開口に対向するよう
に、螺旋管を製造し得る製管機を設置して実施される。
該製管機には、各側縁部同士が相互に係合し得る合成樹
脂製の帯状体が順次供給され、製管機は該帯状体を螺旋
状に巻回すると共に、その巻回により相互に隣り合った
帯状体の側縁部同士を係合させることにより、順次螺旋
管を製造する。製造される螺旋管は回転しつつ、製管機
より順次導出される。そして、該製管機から導出される
螺旋管は、直接、既設管内へ導入され、該既設管内を回
転しつつ推進される。既設管の略全域にわたって螺旋管
が挿入されると、該螺旋管と既設管との間にセメントモ
ルタル等の裏込め材が充填されて該螺旋管が既設管内に
固定される。これにより、既設管が該螺旋管にてライニ
ングされる。
螺旋管とされる帯状体の材料としては、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の可撓性を有する
合成樹脂が用いられる。該帯状体は、通常、一方の側縁
部に凸条が長手方向に連続的に設けられており、他方の
側縁部には、該凸条が係合し得る凹状が長手方向に連続
的に設けられている。そして、該帯状体が螺旋状に巻回
された場合に、相互に隣り合う帯状体の側縁部の凸条内
に凹条が嵌合されて、螺旋管とされる。
(発明が解決しようとする課題) このようなライニング工法では、既設管内に挿入され
た螺旋管は、回転しつつ該既設管内を推進する。このた
め、既設管内径よりわずかに小さい外径を有する螺旋管
を既設管内に挿入すると、螺旋管外周面のほぼ全面が既
設管内周面に接触することになり、螺旋管には大きな抵
抗が加わる。螺旋管を製造する製管機には、帯状体が順
次供給されており、該製管機にて製管された螺旋管が該
製管機から順次導出されているため、製造された該螺旋
管に抵抗が加わると、螺旋管は既設管内を推進されず、
製管機にて帯状体が螺旋管として順次送り出されること
により、螺旋管における帯状体に推進力が加わり、その
相互に嵌合された凸条と凹条が滑り出して、螺旋管の径
が大きくなる。このようにして、螺旋管の径が大きくな
ると、該螺旋管と既設管との接触抵抗が大きくなり、該
螺旋管は既設管内を推進することができなくなる。
このため、従来のライニング工法では、螺旋管外周面
のほぼ全面が既設管内周面に接触することを防止するた
めに、螺旋管の内径を既設管の内径よりも十分に小さく
して既設管内に推進させることが行われている。従っ
て、従来のライニング工法によりライニングされた既設
管は、流体が通流される部分(螺旋管の内部)が、当初
の流体通流部分(既設管の内部)よりも著しく小さくな
り、ライニング後の流体の通流量が、ライニング前の流
体の通流量よりも著しく低下してしまう。
さらに、既設管と螺旋管との内径差が大きくなると、
螺旋管は既設管に対して傾動し得るため、既設管と螺旋
管との間にセメントモルタル等の裏込め材を充填して、
螺旋管を既設管に固定しなければならない。既設管と螺
旋管との内径差が大きくなると、多量の裏込め材が必要
となるため、裏込め充填作業に非常に手間を要し、しか
も経済性を損なう。
このような問題を解決するために、本願発明者らは、
帯状体を螺旋管に巻回する際に、帯状体の係合される側
縁部間に、線材を係止させて、係合された帯状体の側縁
部間の抵抗を増加させる方法を開発した。しかし、断面
円形状の線材を係止させるだけでは十分な抵抗力を得ら
れず、製造される螺旋管が既設管内を推進される間に拡
径されるおそれがある。
本発明は、上記従来の問題を解決するものであり、そ
の目的は、既設管と略同径に既設管内周面をライニング
し得る既設管のライニング工法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、既設管を螺旋管にてライニ
ングする際に、螺旋管が拡径するおそれがなく、該螺旋
管を既設管内に容易に推進させることができる既設管の
ライニング工法を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明の既設管のライニング工法は、帯状体を各側縁
部同士が相互に対向されるように螺旋状に巻回し、一方
の側縁部に長手方向に沿って配設された凹条に他方の側
縁部に長手方向に沿って配設された突条を挿入して、該
突条が抜け止めされるように係止させると共に、各側縁
部同士が相互に圧着されるように、表面部がエラストマ
ーまたは軟質ポリ塩化ビニルからなる帯材を介装させ
て、螺旋管を製造する工程と製造された螺旋管を既設管
内に順次挿入して、挿入された螺旋管を既設管内に推進
させた後に該螺旋管の先端を該既設管に固定する工程と
該螺旋管先端を既設管に固定した状態で、前記帯材を螺
旋管から離脱させつつ、該螺旋管を構成する帯状体に推
進力を付与して、螺旋管の該帯材が離脱された部分から
帯状体の凹条内に挿入された突条を滑動させて、該螺旋
管を拡径する工程と、を包含してなり、そのことにより
上記目的が達成される。
(実施例) 以下に本発明を実施例について説明する。
本発明の既設管のライニング工法は、例えば、第1図
および第2図に示すように、既設管であるコンクリート
製の下水管81を更生する際に実施される。本発明方法
は、まず、合成樹脂製の帯状体10を、製管機20により螺
旋管10′とする。該製管機20は、下水管81の一端部が接
続されたマンホール82内に設置されており、製管された
螺旋管10′は、順次、下水管81内に挿入される。このと
き、螺旋管10′は、少なくとも底部以外が下水管81内周
面に接触しないように、下水管81の内径に対して十分に
小さい外径とされる。
本発明方法に使用される帯状体10は、第3図に示すよ
うな断面形状をしている。該帯状体10は、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネー
ト、ポリエステル、あるいはこれらの樹脂をガラス繊維
で補強した樹脂等の材料により成形される。
該帯状体10は、帯板状の基板12を有する。帯板状の基
板12は、長手方向に延びる一側面12aの近傍に、該基板1
2の長手方向に沿って立設された嵌合突条13を有する。
該基板12における該嵌合突条13配設部近傍の側面12a
は、嵌合突条13が配設された側面とは反対側面になるに
連れて、順次、外方へ突出した傾斜面になっている。該
嵌合突条13は、基板12の厚さより若干長い支柱部13a
と、該支柱部13a先端に配設された断面半円状の挿入部1
3bとを有している。該挿入部13bは、上面が円弧状に突
出しており、その下部における各側部は支柱部13aの各
側方にそれぞれ突出した係止部13cとなっている。
該嵌合突条13が立設された側縁部とは反対側の基板12
の側縁部は、該基板12が螺旋状に巻回された際に、嵌合
突条13側の基板12一側面12aと該嵌合突条13の基端部と
の間の基板12部分が嵌合し得るように、基板12の厚み分
だけ嵌合突条13の突出側に段落ちした段落ち部14になっ
ている。該段落ち部14には、上述の嵌合突条13の挿入部
13bが嵌合し得る断面半円状の空間を有する断面半円環
状をした嵌合凹条15が、基板12の長手方向に沿って該嵌
合突条13と同方向へ突出するように設けられている。該
嵌合凹状15の基端部内周面には、嵌合突条13の挿入部13
bにおける各係止部13cが係止し得る一対の係止部15aお
よび15aが、それぞれ半円状の空間内に突出するように
配設されている。嵌合突条13における挿入部13bは、そ
の円弧状の周面から該嵌合凹条15内に円滑に挿入され、
該嵌合凹条15の係止部15aに嵌合突条13の係止部13cが係
止されることにより、嵌合突条13の挿入部13bが嵌合凹
条15の空間部から抜け止めされる。嵌合凹条15内に挿入
された嵌合突条13の挿入部13bは、該嵌合凹条15内を滑
動し得る。嵌合凹条15内に嵌合突条13の挿入部13bが挿
入されると、該段落ち部14内に嵌合された基板12の側面
12aは、段落ち部14の対向面とは若干の間隙があけられ
る。
該嵌合凹条15が配設された段落ち部14における外側の
縁部には、外側になるに連れて基板12に対して嵌合凹条
15の突出側に傾斜した押圧部16が連設されている。基板
12における嵌合突条13の嵌合凹条15との間には、断面T
字状をした複数条の補強リブ19が、適当な間隔をあけて
それぞれ基板12の長手方向に沿って立設されている。各
補強リブ19は基板12とは直交状態の支柱部19aと、該支
柱部19aの先端に基板12とは平行状になったフランジ部1
9bとを有し、該支柱部19aの長さが、基板12の厚さより
若干大きくなっている。嵌合突条13に隣接する補強リブ
19は、該嵌合突条13の挿入部13bが嵌合凹条15内に挿入
された際に、該嵌合凹条15に隣接して配設された押圧部
16の先端が、該補強リブ19のフランジ部19bに当接する
ようになっている。
このような帯状体10は、嵌合突条13、補強リブ19、嵌
合凹条15が立設された基板12表面側が外周側になるよう
に、螺旋状に巻回され、嵌合突条13の挿入部13bが嵌合
凹条15内の空間に嵌合されることにより、所定径の螺旋
管とされる。
このような帯状体10は、マンホール82内に設置された
製管機20により螺旋管10′とされる。製管機20は、該製
管機20内に導入される帯状体10を、所定の螺旋角を有し
て円筒周面上に配設された製管ローラ21により強制的に
屈曲して、該帯状体10を螺旋状に巻回する。そして、第
4図に示すように、螺旋状に巻回された帯状体10の嵌合
凹条15内の空間内に、新たに製管機20内に導入される帯
状体10の嵌合突条13の挿入部13bが挿入される。嵌合突
条13の挿入部13bが嵌合凹条15内の空間内に挿入される
と、該挿入部13bの係止部13cが嵌合凹条15の係止部15a
に係止することにより抜け止めされ、相互に隣り合う帯
状体10の側縁部同士が係止される。このとき、段落ち部
14に配設された嵌合凹条15に連設されている押圧部16の
先端が、嵌合突条13に隣接する補強リブ19のフランジ19
aと基板12との間に位置される。
本発明のライニング工法では、このように、製管機20
にて螺旋状に巻回された帯状体10の嵌合凹条15の空間内
へ、新たに製管機20内へ送給される帯状体10の嵌合突条
13の挿入部13bが嵌合される際に、嵌合凹条15が配設さ
れた段落ち部14と該段落ち部14内に嵌合された基板12に
おける嵌合突条13配設側の側縁部との対向面間に、帯状
30が介装される。
該帯材30は、段落ち部14内の基板12側端面12aと該段
落ち部14との対向面間にその一側部が位置される。該帯
材30は、例えば、帯状体10よりも柔らかい材質としてエ
ラストマーや軟質ポリ塩化ビニルの合成樹脂内に、抗張
体として長手方向に延びる多数のガラス繊維が幅方向に
並設されている。帯状体10よりも柔らかい材質の合成樹
脂は具体的に、弗素ゴムや合成ゴムのエラストマー、軟
質ポリ塩化ビニルなどである。該帯材30の幅寸法は、大
きいほど好ましいが、通常は、段落ち部14内に係合した
基板12の側面12aと嵌合突条13との距離(3〜6mm)程度
とされている。該帯材30の厚さは、嵌合突条13における
支柱部13a(基板12の厚さよりも若干大きい)と基板12
の厚さとの差よりも若干大きくなるように設定されてお
り、1〜2mm程度になっている。
帯材30の表面部の柔らかさおよび厚み寸法を、このよ
うに設定することにより、帯状体10の表面が雨や下水等
で濡れていても、製管された螺旋管10′は所定の形状を
十分に保持し、既設管81内を支障なく推進させることが
できる。
該帯材30は、嵌合突条13の挿入部13bを嵌合凹条15の
空間内に挿入する際に、該嵌合突条13に隣接する基板12
の側縁部および傾斜した側面12aに沿って配設される。
そして、嵌合突条13の挿入部13bが嵌合凹条15の空間内
に挿入されると、該帯材30が段落ち部14と該段落ち部14
内に嵌合された基板12側縁部および側面12aとの間に挟
まれる。帯材30は、その一側部が基板12の傾斜した側面
12aと段落ち部14の対向面間に位置されている。該帯材3
0は、段落ち部14と該段落ち部14内に嵌合された基板12
側縁部とを傾斜状態とし、嵌合突条13の嵌合凹条15内に
挿入された挿入部13bにおける基板12の該側面12a側の係
止部13cを、嵌合凹条15の係止部15aに強く係止させる。
これにより、基板12における嵌合突条13と該嵌合突条13
に隣接する補強リブ19との間の部分が段落ち部14との対
向面に強く面圧着され、螺旋状に巻回された帯状体10の
側縁部同士は強固に係止される。このとき、段落ち部14
に連設された押圧部16の先端は、嵌合突条13に隣接する
補強リブ19のフランジ19bに係止され、該段落ち部14が
該段落ち部14内に嵌合された基板12に強く押し付けら
れ、螺旋管とされた帯状体10の側縁部同士を一層強固に
係止する。嵌合凹条15内に挿入された嵌合突条13の挿入
部13bに、その係止部13cが嵌合凹条15の係止部15aに係
止されることにより、該嵌合凹条15内から抜け止めされ
る。従って、製管機20にて製造される螺旋管10′は拡径
することなく、所定の径に維持されて、下水管81内を推
進される。
該帯材30は、第5図に示すように、製管機20近傍に配
設された帯材ドラム32から繰り出される。該帯材ドラム
32は、繰り出される帯材30に張力を付与すべく、帯材30
繰り出し方向とは反対方向に付勢されている。該帯材ド
ラム32から繰り出された帯材30は、一対のテンションロ
ーラ33および34にそれぞれ半周にわたって巻き掛けられ
た後に、帯材ガイド35に案内されて、帯状体10における
基板12の所定の側縁部に沿わせて配設される。該帯材ガ
イド35は、帯材30が帯状体10に対して所定の角度となる
ように該帯材30を案内する。
このようにして、相互に隣り合う帯状体10の側縁部同
士が強固に係止された螺旋管10′が製造されると、該螺
旋管10′は、第2図に示すように、製管機20から、直
接、下水管81内へ挿入される。そして、該螺旋管10′
は、下水管81内を、回転しつつ軸方向に推進される。こ
のとき、螺旋管10′の外径は、下水管81の内径よりも十
分に小さいために、螺旋管10′はその底部を除いて下水
管81内周面にほとんど接触することなく、下水管81内を
円滑に推進する。また、螺旋管10が下水管81内周面に接
触しても、その径が小さいために、該螺旋管10′が下水
管81内周面から受ける抵抗が小さく、該螺旋管10′は、
下水管81内を円滑に推進する。そして、螺旋管10′の推
進方向先端が、下水管81の端部に到達すると、第2図に
示すように、製管機20による螺旋管10′の製造を一旦停
止して、該螺旋管10′先端を、下水管81の端部に、例え
ばアンカー等を打込むことにより固定する。
このような状態で、製管機20は再び駆動され、該製管
機20に帯状体10が供給されて、螺旋管10′は再び回転し
つつ下水管81内を推進しようとする。このとき、製管機
20の駆動と同時に、螺旋管10′おける段落ち部14と該段
落ち部14内に係合された基板12の側縁部との間に挟まれ
た帯材30を、螺旋管10′が固定された側から、順次離脱
させる。これにより、段落ち部14と該段落ち部14内の基
板12の側縁部との強固な圧着状態が解除され、嵌合凹条
15内に挿入された嵌合突条13の挿入部13bは該嵌合凹条1
5内を円滑に滑動し得る状態となる。そして、製管機20
の駆動により、製管された螺旋管10′に、順次、帯状体
10が送給されると、第1図に示すように、該螺旋管10′
の先端が下水管81に固定されているために、該螺旋管1
0′の嵌合凹条15と該嵌合凹条15内に嵌合された嵌合突
条13の挿入部13bとが相互に滑動し、該螺旋管10′は固
定された先端側から順に拡径される。そして、拡径され
た螺旋管10′は、下水管81内周面にほぼ密着される。
このように、螺旋管10′を拡径して、下水管81内周面
にほぼ密着させる際に、該螺旋管10′から帯材30を確実
に離脱させるためには、例えば、螺旋管10′内に配設さ
れて該螺旋管10′内周面に転接し帯材30の離脱方向に該
帯材30を牽引する適当な帯材離脱具40(第1図参照)が
用いられる。また、螺旋管10′から離脱された帯材30は
螺旋管10′外に配設された巻取り装置50(第1図参照)
により巻取るようにしてもよい。この場合、巻き取り装
置50による帯材30の巻き取り速度は、製管機20へ送給さ
れる帯状体10の搬送速度にほぼ等しいか、若干速く設定
される。
螺旋管10′から帯材30が離脱されると、該螺旋管10′
は、その推進方向に徐々に拡径されてテーパ状となった
後に、下水管81内周面にほぼ密着される。つまり、帯材
30が螺旋管10′から離脱することにより、該螺旋管10′
の段落ち部14と該段落ち部14内の基板12部分とが間隙を
有する状態となる。その結果、嵌合凹条15と嵌合突条13
の挿入部13bが滑動を開始し、螺旋管10′は拡径する。
上記テーパ状部分の軸方向長さは、下水管81の径等によ
って異なるが、下水管81の径が500mm以下の場合は、通
常1〜3m程度とすることが好ましい。そして、帯材30を
螺旋管10′から離脱させる際に、該帯材30を巻取り装置
50により巻取る場合には、該螺旋管10′のテーパ部の長
さが、常時、1〜3m程度となるように、巻き取り装置50
による帯材30の巻き取り速度を制御することが好まし
い。
螺旋管10′を拡径させる際には、該螺旋管10′内に配
設されて該螺旋管10′を振動させる拡径振動具を使用し
てもよい。
帯状体10は、第6図に示すように、段落ち部14が嵌合
凹条15から側方へ延出せず、押圧部16を有していない状
態であってもよい。この場合は、段落ち部14と基板12と
の対向間隙内に帯材30が介装されると、嵌合凹条15の側
縁部が基板12に圧着される。
帯材30は段落ち部14と該段落ち部14内に嵌合された基
板12との対向間隙内に配設された際に、両者との摩擦抵
抗を増加させるべく、その表面をローレット加工等によ
り、凹凸状にしてもよい。
(発明の効果) 本発明の既設管のライニング工法は、このように、螺
旋管とされる帯状体の各側縁部に突条と凹条がそれぞれ
設けられており、該帯状体が螺旋管とされる際に、各側
縁部同士が対向されて該凹条内に突条が挿入されるとと
もに、その対向間隙内に帯材が介装されて両側縁部同士
が強固に係止されるために、既設管内に挿入される螺旋
管を小径状態に確実に所持することができ、製造された
螺旋管を既設管内に円滑に推進させることができる。既
設管内を挿通した螺旋管から帯材を離脱させると、凹条
内に挿入された突条が容易に活動し得るため、螺旋管を
確実に拡径することができて、既設管内周面にほぼ密着
させることができる。その結果、ライニング管である螺
旋管の外径を既設管内径にほぼ等しくすることができ、
その螺旋管内部の流体通流量をライニング前の通流量と
ほぼ等しくすることができる。帯材にり帯状体を物理的
に変形させてその活動を抑制しているため、下水管内や
雨天時のように、帯状体が濡れる場合でも、螺旋管を製
管し、既設管内を支障なく推進させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明のライニング工法の実施工
程をそれぞれ示す断面図、第3図は帯状体の断面図、第
4図は側縁部同士が係止された帯状体の要部断面図、第
5図は螺旋管の製造状態を示す正面図、第6図は帯状体
の他の例を示す断面図である。 10……帯状体、10′……螺旋管、12……基板、13……嵌
合突条、13b……挿入部、13c……係止部、14……段落ち
部、15……嵌合凹条、15a……係止部、20……製管機、3
0……帯材。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】帯状体を各側縁部同士が相互に対向される
    ように螺旋状に巻回し、一方の側縁部に長手方向に沿っ
    て配設された凹条に他方の側縁部に長手方向に沿って配
    設された突条を挿入して、該突条が抜け止めされるよう
    に係止させると共に、各側縁部同士が相互に圧着される
    ように、表面部がエラストマーまたは軟質ポリ塩化ビニ
    ルからなる帯材を介装させて、螺旋管を製造する工程
    と、 製造された螺旋管を既設管内に順次挿入して、挿入され
    た螺旋管を既設管内に推進させた後に該螺旋管の先端を
    該既設管に固定する工程と、 該螺旋管先端を既設管に固定した状態で、前記帯材を螺
    旋管から離脱させつつ、該螺旋管を構成する帯状体に推
    進力を付与して、螺旋管の該帯材が離脱された部分から
    帯状体の凹条内に挿入された突条を滑動させて、該螺旋
    管を拡径する工程と、 を包含する、既設管のライニング工法。
JP6849289A 1989-03-20 1989-03-20 既設管のライニング工法 Expired - Fee Related JP2504557B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6849289A JP2504557B2 (ja) 1989-03-20 1989-03-20 既設管のライニング工法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6849289A JP2504557B2 (ja) 1989-03-20 1989-03-20 既設管のライニング工法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02245317A JPH02245317A (ja) 1990-10-01
JP2504557B2 true JP2504557B2 (ja) 1996-06-05

Family

ID=13375241

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6849289A Expired - Fee Related JP2504557B2 (ja) 1989-03-20 1989-03-20 既設管のライニング工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2504557B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02245317A (ja) 1990-10-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH06143420A (ja) 既設管ライニング用帯状体
JP2504557B2 (ja) 既設管のライニング工法
JPH06190922A (ja) 既設管のライニング工法
JP2534413B2 (ja) 既設管ライニング工法用帯状体
JP2536933B2 (ja) 既設管のライニング工法
JPH1134165A (ja) 既設管ライニング用帯状体
JP3473999B2 (ja) 螺旋管の鞘管内への挿入方法
JP2607739B2 (ja) 既設管のライニング工法
JPH0833183B2 (ja) 既設管のライニング工法
JPH0826943B2 (ja) 既設管のライニング工法に使用される帯材
JP3048390B2 (ja) 既設管のライニング工法
JP2648240B2 (ja) 既設管のライニング工法
JP3749603B2 (ja) 既設管ライニング用帯状体
JPH05312276A (ja) 既設管ライニング用帯状体、およびそれを用いた既設管のライニング工法
JP2607738B2 (ja) 既設管のライニング工法
JPH03288076A (ja) 既設管のライニング工法
JP2862341B2 (ja) 既設管のライニング工法
JP4012317B2 (ja) 裏込め材2次覆工方法
JP3048391B2 (ja) 既設管のライニング工法
JPH04232024A (ja) 既設管のライニング工法
JPH03213786A (ja) 既設管のライニング工法に使用される線材離脱具
JPH03243328A (ja) 既設管のライニング工法
JPH04232026A (ja) 既設管のライニング工法
JPH03180324A (ja) 既設管のライニング工法
JPH01259927A (ja) 既設管のライニング工法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees