JPH06190855A - 異方性マグネットロールの製造方法 - Google Patents
異方性マグネットロールの製造方法Info
- Publication number
- JPH06190855A JPH06190855A JP34666392A JP34666392A JPH06190855A JP H06190855 A JPH06190855 A JP H06190855A JP 34666392 A JP34666392 A JP 34666392A JP 34666392 A JP34666392 A JP 34666392A JP H06190855 A JPH06190855 A JP H06190855A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnet
- cavity
- magnet roll
- magnets
- magnetic
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- Pending
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Landscapes
- Magnetic Brush Developing In Electrophotography (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 射出成形により比較的簡単な設備で十分な磁
気特性を有する異方性マグネットロールを製造する。 【構成】 射出に用いる上記金型は、磁気回路用に偶数
個の永久磁石3とヨーク4とをそなえ、つくろうとする
マグネットロールの軸に垂直な金型断面にて、これらの
磁石3がキャビティ1の外周に沿って配列し、隣合う磁
石3はキャビティ1から離れた位置で互いに接触する一
方、その位置からキャビティ1の外周上までは互いに同
極になる磁極でヨーク4を挟み、かつキャビティ1外周
上でヨーク4が占める領域がなす中心角と磁石3が占め
る領域がなす中心角との比を1/10〜1/2 とする。
気特性を有する異方性マグネットロールを製造する。 【構成】 射出に用いる上記金型は、磁気回路用に偶数
個の永久磁石3とヨーク4とをそなえ、つくろうとする
マグネットロールの軸に垂直な金型断面にて、これらの
磁石3がキャビティ1の外周に沿って配列し、隣合う磁
石3はキャビティ1から離れた位置で互いに接触する一
方、その位置からキャビティ1の外周上までは互いに同
極になる磁極でヨーク4を挟み、かつキャビティ1外周
上でヨーク4が占める領域がなす中心角と磁石3が占め
る領域がなす中心角との比を1/10〜1/2 とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子写真を利用した
複写機、ファクシミリ、プリンター等のような画像再生
装置に組み込む異方性マグネットロール、なかでも磁気
特性の良好なマグネットロールを製造する方法に関す
る。
複写機、ファクシミリ、プリンター等のような画像再生
装置に組み込む異方性マグネットロール、なかでも磁気
特性の良好なマグネットロールを製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】マグネットロールは従来、長尺の焼結磁
石を軸の回りに配置した組立体が知られていたが、重量
が嵩むうえに寸法精度が悪い欠点があった。そこで永久
磁石粉を高分子化合物に分散させた原料を、軟化状態で
押し出し又は射出等の手法により円筒状に成形し、次い
で冷却固化後、着磁させて製造されるようになった。こ
のように合成樹脂磁石を用いてマグネットロールを製造
する場合は、合成樹脂磁石が焼結磁石に比べて磁粉密度
が相対的に低いことから、焼結磁石と同等の磁気特性を
得るための工夫が必要である。そこで金型のキャビティ
内で合成樹脂磁石原料が冷却固化する間に磁石粉末の磁
化容易軸を着磁後のマグネットロールの内部の磁力線の
方向に揃える異方化を施すことが知られている。
石を軸の回りに配置した組立体が知られていたが、重量
が嵩むうえに寸法精度が悪い欠点があった。そこで永久
磁石粉を高分子化合物に分散させた原料を、軟化状態で
押し出し又は射出等の手法により円筒状に成形し、次い
で冷却固化後、着磁させて製造されるようになった。こ
のように合成樹脂磁石を用いてマグネットロールを製造
する場合は、合成樹脂磁石が焼結磁石に比べて磁粉密度
が相対的に低いことから、焼結磁石と同等の磁気特性を
得るための工夫が必要である。そこで金型のキャビティ
内で合成樹脂磁石原料が冷却固化する間に磁石粉末の磁
化容易軸を着磁後のマグネットロールの内部の磁力線の
方向に揃える異方化を施すことが知られている。
【0003】異方性を施すマグネットロールの製造方法
については種々提案されていて、例えば希土類磁石を用
いた異方化装置が特開昭59-226367 号公報にて提案さ
れ、実用化されつつある。
については種々提案されていて、例えば希土類磁石を用
いた異方化装置が特開昭59-226367 号公報にて提案さ
れ、実用化されつつある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上掲特開昭59-226367
号公報の方法は、キャビティ周囲の磁極部分に相当する
位置にそれぞれヨークを設置し、このヨークの外側に円
周方向に沿って交互に極性を異にして永久磁石を配置す
ると共に、この永久磁石との間で反発磁界を形成するよ
うにヨーク間に永久磁石を配置した金型を用いる方法で
ある。しかしこの方法では、希土類磁石の金型キャビテ
ィと反対側にも磁石を配設しているため、永久磁石から
の磁束の一部がヨークから洩れることになって、キャビ
ティ内の磁界を十分に大きくすることができない。この
ことは、特に多極化のために磁極幅が小さくしようとす
る場合に影響が著しく、十分な表面磁界と多極化とを両
立させたマグネットロールを得ることが困難であった。
さらに永久磁石を多数配置するためキャビティ当たりの
必要空間が大きくなって多数個取りが難しいという問題
もあった。
号公報の方法は、キャビティ周囲の磁極部分に相当する
位置にそれぞれヨークを設置し、このヨークの外側に円
周方向に沿って交互に極性を異にして永久磁石を配置す
ると共に、この永久磁石との間で反発磁界を形成するよ
うにヨーク間に永久磁石を配置した金型を用いる方法で
ある。しかしこの方法では、希土類磁石の金型キャビテ
ィと反対側にも磁石を配設しているため、永久磁石から
の磁束の一部がヨークから洩れることになって、キャビ
ティ内の磁界を十分に大きくすることができない。この
ことは、特に多極化のために磁極幅が小さくしようとす
る場合に影響が著しく、十分な表面磁界と多極化とを両
立させたマグネットロールを得ることが困難であった。
さらに永久磁石を多数配置するためキャビティ当たりの
必要空間が大きくなって多数個取りが難しいという問題
もあった。
【0005】この発明は上記問題を有利に解決するもの
で、比較的簡単な設備で十分な磁気特性を有する異方性
マグネットロールを得ることのできる製造方法を提案す
ることを目的とする。
で、比較的簡単な設備で十分な磁気特性を有する異方性
マグネットロールを得ることのできる製造方法を提案す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、合成樹脂磁
石原料を射出成形機のマグネットロール用金型に射出し
て、この合成樹脂磁石原料の冷却固化の間に該原料磁粉
の配向方向を金型磁気回路の磁界により配列させて異方
性マグネットロールを製造するに際し、射出に用いる上
記金型は、磁気回路用に偶数個の永久磁石とヨークとを
そなえ、つくろうとするマグネットロールの軸に垂直な
金型断面にて、これらの磁石がキャビティの外周に沿っ
て配列し、隣合う磁石はキャビティから離れた位置で互
いに接触する一方、その位置からキャビティの外周上ま
では互いに同極になる磁極でヨークを挟み、かつキャビ
ティ外周上でヨークが占める領域がなす中心角と磁石が
占める領域がなす中心角との比が1/10〜1/2 であること
を特徴とする異方性マグネットロールの製造方法であ
る。
石原料を射出成形機のマグネットロール用金型に射出し
て、この合成樹脂磁石原料の冷却固化の間に該原料磁粉
の配向方向を金型磁気回路の磁界により配列させて異方
性マグネットロールを製造するに際し、射出に用いる上
記金型は、磁気回路用に偶数個の永久磁石とヨークとを
そなえ、つくろうとするマグネットロールの軸に垂直な
金型断面にて、これらの磁石がキャビティの外周に沿っ
て配列し、隣合う磁石はキャビティから離れた位置で互
いに接触する一方、その位置からキャビティの外周上ま
では互いに同極になる磁極でヨークを挟み、かつキャビ
ティ外周上でヨークが占める領域がなす中心角と磁石が
占める領域がなす中心角との比が1/10〜1/2 であること
を特徴とする異方性マグネットロールの製造方法であ
る。
【0007】以下、図面に基づきこの発明を具体的に説
明する。図1に、この発明で用いるマグネットロール用
射出成形金型の一例を、該ロールの軸に垂直な断面で示
す。この金型は、円形のキャビティ1の中心にコア2を
配設して円筒形のマグネットロールを成形しようとする
ものであり、このキャビティ1の外周には、偶数個(図
1では4個)の永久磁石3を配置する。これらの永久磁
石は、隣合う磁石のそれぞれがキャビティ1から離れた
位置で互いに接触しかつ、強磁性体のヨーク4を挟んで
同極になる磁極が対向するように配置してある。5は、
永久磁石3を取り囲む非磁性のケーシングである。
明する。図1に、この発明で用いるマグネットロール用
射出成形金型の一例を、該ロールの軸に垂直な断面で示
す。この金型は、円形のキャビティ1の中心にコア2を
配設して円筒形のマグネットロールを成形しようとする
ものであり、このキャビティ1の外周には、偶数個(図
1では4個)の永久磁石3を配置する。これらの永久磁
石は、隣合う磁石のそれぞれがキャビティ1から離れた
位置で互いに接触しかつ、強磁性体のヨーク4を挟んで
同極になる磁極が対向するように配置してある。5は、
永久磁石3を取り囲む非磁性のケーシングである。
【0008】
【作用】このように、隣合う磁石の磁極が、強磁性体の
ヨーク4を挟んで同極になることから、挟まれたヨーク
4が磁極となってキャビティ1内に磁界を発生する仕組
みになっている。そして、この隣合う磁石は、キャビテ
ィ1から離れた位置で互いに接触することから、ケーシ
ング5側へ洩れる磁束が大幅に減少して、永久磁石3か
ら発生する磁束を有効にキャビティ1内に集束させるこ
とができるから、キャビティ1内に生じる磁界を増大さ
せることができ、ひいては得られたマグネットロールの
表面磁界を大きくできるのである。
ヨーク4を挟んで同極になることから、挟まれたヨーク
4が磁極となってキャビティ1内に磁界を発生する仕組
みになっている。そして、この隣合う磁石は、キャビテ
ィ1から離れた位置で互いに接触することから、ケーシ
ング5側へ洩れる磁束が大幅に減少して、永久磁石3か
ら発生する磁束を有効にキャビティ1内に集束させるこ
とができるから、キャビティ1内に生じる磁界を増大さ
せることができ、ひいては得られたマグネットロールの
表面磁界を大きくできるのである。
【0009】ところで、この発明で使用する金型におい
ては、上記構成に加えて、キャビティ外周上におけるヨ
ークの弧長と永久磁石の弧長との割合を所定範囲内にす
ることが肝要である。この発明では、かかる割合をそれ
ぞれの弧がなす中心角の比で表し、図1に示すように、
ヨークが占める領域がなす中心角をα、磁石が占める領
域がなす中心角をβとすると、α/βを1/10〜1/2 とす
る。
ては、上記構成に加えて、キャビティ外周上におけるヨ
ークの弧長と永久磁石の弧長との割合を所定範囲内にす
ることが肝要である。この発明では、かかる割合をそれ
ぞれの弧がなす中心角の比で表し、図1に示すように、
ヨークが占める領域がなす中心角をα、磁石が占める領
域がなす中心角をβとすると、α/βを1/10〜1/2 とす
る。
【0010】表1に、このα/βを種々に変化させた場
合の、得られるマグネットロールの表面磁界のピーク値
について調べた結果を示す。
合の、得られるマグネットロールの表面磁界のピーク値
について調べた結果を示す。
【0011】
【表1】
【0012】この値をグラフ化したのが図2である。図
2から明らかなように、α/βが1/10〜1/2 の範囲内で
は、良好な表面磁界が得られているが、1/10に満たなか
ったり、また1/2 を超えると、いずれも十分な表面磁界
が得られない。したがってα/βは1/10〜1/2 の範囲に
限定した。
2から明らかなように、α/βが1/10〜1/2 の範囲内で
は、良好な表面磁界が得られているが、1/10に満たなか
ったり、また1/2 を超えると、いずれも十分な表面磁界
が得られない。したがってα/βは1/10〜1/2 の範囲に
限定した。
【0013】金型がそなえる永久磁石としては、希土類
磁石が好適であり、たとえば Sm2Co 17やSm1Co5などの希
土類コバルト磁石で、Br が8000ガウス以上, iHc が
80000 エルステッド以上の磁気特性を有するものを用い
る。このような磁気特性を金型に配設すると、キャビテ
ィ1内には6500〜7800エルステッド程度の、異方化に必
要な磁界を得ることができる。またヨーク用の強磁性体
についても、従来公知のものいずれもが使用でき、たと
えば軟鋼、炭素鋼及びダイス鋼等が使用できる。さらに
非磁性のケーシングとしては、たとえばオーステナイト
系ステンレス鋼、銅ベリリウム合金及び高マンガン鋼等
が好適である。
磁石が好適であり、たとえば Sm2Co 17やSm1Co5などの希
土類コバルト磁石で、Br が8000ガウス以上, iHc が
80000 エルステッド以上の磁気特性を有するものを用い
る。このような磁気特性を金型に配設すると、キャビテ
ィ1内には6500〜7800エルステッド程度の、異方化に必
要な磁界を得ることができる。またヨーク用の強磁性体
についても、従来公知のものいずれもが使用でき、たと
えば軟鋼、炭素鋼及びダイス鋼等が使用できる。さらに
非磁性のケーシングとしては、たとえばオーステナイト
系ステンレス鋼、銅ベリリウム合金及び高マンガン鋼等
が好適である。
【0014】次に合成樹脂磁石原料の磁粉としては、フ
ェライト系、アルニコ系、サマリウム−コバルト系、ネ
オジウム−鉄−ボロン系など、磁気異方性を有する既に
知られたものがいずれもが使用できる。また磁粉粒子の
平均粒径についても、既に知られた範囲で使用すること
ができる。たとえばフェライト系では 1.5μm 、希土類
系では10〜50μm が一般的である。また合成樹脂につい
ても従来公知のものが使用できる。たとえばポリアミド
6などのポリアミド系合成樹脂や、ポリ塩化ビニル、そ
の酢酸ビニル共重合体、MMA,PS,PPS,PE,
PP等の単独又は共重合したビニル系合成樹脂や、ウレ
タン,シリコーン,ポリカーボネート,PBT,PE
T,PEEK,CPE,ハイバロン,ネオプレン,SB
R,NBR等の合成樹脂や、又はエポキシ系、フェノー
ル系等の熱硬化合成樹脂が使用できる。さらに磁粉とバ
インダーである合成樹脂の配合比率は、用途にもよるが
一般的な射出成形の場合には磁粉:40〜70 vol%程度と
することが望ましい。なおその他にも、従来から常用さ
れる可塑剤や滑剤、抗酸化剤、表面処理剤などを目的に
応じて適量使用できるのはいうまでもない。
ェライト系、アルニコ系、サマリウム−コバルト系、ネ
オジウム−鉄−ボロン系など、磁気異方性を有する既に
知られたものがいずれもが使用できる。また磁粉粒子の
平均粒径についても、既に知られた範囲で使用すること
ができる。たとえばフェライト系では 1.5μm 、希土類
系では10〜50μm が一般的である。また合成樹脂につい
ても従来公知のものが使用できる。たとえばポリアミド
6などのポリアミド系合成樹脂や、ポリ塩化ビニル、そ
の酢酸ビニル共重合体、MMA,PS,PPS,PE,
PP等の単独又は共重合したビニル系合成樹脂や、ウレ
タン,シリコーン,ポリカーボネート,PBT,PE
T,PEEK,CPE,ハイバロン,ネオプレン,SB
R,NBR等の合成樹脂や、又はエポキシ系、フェノー
ル系等の熱硬化合成樹脂が使用できる。さらに磁粉とバ
インダーである合成樹脂の配合比率は、用途にもよるが
一般的な射出成形の場合には磁粉:40〜70 vol%程度と
することが望ましい。なおその他にも、従来から常用さ
れる可塑剤や滑剤、抗酸化剤、表面処理剤などを目的に
応じて適量使用できるのはいうまでもない。
【0015】
【実施例】図1に示す射出成形機の金型として、永久磁
石3に(Br :8000ガウス, iHc :10000 エルステッ
ド)のサマリュームコバルト磁石、ヨーク4にS45C、ケ
ーシング5にSUS304を用い、ヨークが占める領域がなす
中心角αと磁石が占める領域がなす中心角βとの比α/
βは2/7 とした磁極数4極のものを用意した。この金型
のキャビティ外周面における磁界強度は図3に示すとお
りである。
石3に(Br :8000ガウス, iHc :10000 エルステッ
ド)のサマリュームコバルト磁石、ヨーク4にS45C、ケ
ーシング5にSUS304を用い、ヨークが占める領域がなす
中心角αと磁石が占める領域がなす中心角βとの比α/
βは2/7 とした磁極数4極のものを用意した。この金型
のキャビティ外周面における磁界強度は図3に示すとお
りである。
【0016】この金型をそなえる射出成形機に、フェラ
イト磁粉(平均粒径1.5 μm のマグネトプランバイト系
ストロンチウム系フェライト)を67 vol%とポリアミド
12を32 vol%との合成磁石原料を投入し、射出温度280
℃、射出圧力500 kgf/cm2 にて射出し、冷却固化させて
異方性マグネットロール(外径:13.6mm、内径:3mm、
長さ:224 mm)を得た。
イト磁粉(平均粒径1.5 μm のマグネトプランバイト系
ストロンチウム系フェライト)を67 vol%とポリアミド
12を32 vol%との合成磁石原料を投入し、射出温度280
℃、射出圧力500 kgf/cm2 にて射出し、冷却固化させて
異方性マグネットロール(外径:13.6mm、内径:3mm、
長さ:224 mm)を得た。
【0017】次いで図4に示すように、得られた異方性
マグネットロール6の端面に、それぞれ軸7a ,7b を
装着した後1500V,2000μFの着磁条件で4極対称着磁
を施した。着磁後のマグネットロールの表面磁束密度を
周面にわたって調べた結果を図5に示す。図5から、こ
の発明に従うマグネットロールの表面磁束密度は1900〜
2000Gであった。
マグネットロール6の端面に、それぞれ軸7a ,7b を
装着した後1500V,2000μFの着磁条件で4極対称着磁
を施した。着磁後のマグネットロールの表面磁束密度を
周面にわたって調べた結果を図5に示す。図5から、こ
の発明に従うマグネットロールの表面磁束密度は1900〜
2000Gであった。
【0018】次に比較例として、金型の永久磁石とヨー
クとの関係をα/βの値で2/3,1/11にした以外
は上記と同一条件でマグネットロールを製造した。得ら
れたマグネットロールの表面磁束密度を図6に示す。こ
れらの比較例のマグネットロールは、実施例に比べて表
面磁束密度が劣っていた。
クとの関係をα/βの値で2/3,1/11にした以外
は上記と同一条件でマグネットロールを製造した。得ら
れたマグネットロールの表面磁束密度を図6に示す。こ
れらの比較例のマグネットロールは、実施例に比べて表
面磁束密度が劣っていた。
【0019】次に従来例として、前掲特開昭59-226367
号公報にて提案された金型を用いて、マグネットロール
を製造した。このときの製造条件は、金型の磁石配置以
外は前記実施例と同一条件とした。得られたマグネット
ロールの表面磁束密度を図7に示す。この従来例のマグ
ネットロールは、実施例に比べて表面磁束密度が劣って
いた。
号公報にて提案された金型を用いて、マグネットロール
を製造した。このときの製造条件は、金型の磁石配置以
外は前記実施例と同一条件とした。得られたマグネット
ロールの表面磁束密度を図7に示す。この従来例のマグ
ネットロールは、実施例に比べて表面磁束密度が劣って
いた。
【0020】
【発明の効果】この発明の異方性マグネットロールの製
造方法によれば、従来満足できなかった磁気特性を向上
させたマグネットロールを得ることができる。
造方法によれば、従来満足できなかった磁気特性を向上
させたマグネットロールを得ることができる。
【図1】この発明で用いるマグネットロール用射出成形
金型の一例の断面図である。
金型の一例の断面図である。
【図2】α/βを種々に変化させた場合に得られるマグ
ネットロールの表面磁界のピーク値に及ぼす影響を示す
グラフである。
ネットロールの表面磁界のピーク値に及ぼす影響を示す
グラフである。
【図3】実施例の金型の磁界強度を示すグラフである。
【図4】マグネットロールの斜視図である。
【図5】この発明に従うマグネットロールの表面磁束密
度を示すグラフである。
度を示すグラフである。
【図6】比較例のマグネットロールの表面磁束密度を示
すグラフである。
すグラフである。
【図7】従来のマグネットロールの表面磁束密度を示す
グラフである。
グラフである。
1 キャビティ 2 コア 3 永久磁石 4 ヨーク 5 ケーシング 6 マグネットロール 7 軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 主代 晃一 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内 (72)発明者 菊地 孝宏 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内 (72)発明者 中村 保 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内
Claims (1)
- 【請求項1】 合成樹脂磁石原料を射出成形機のマグネ
ットロール用金型に射出して、この合成樹脂磁石原料の
冷却固化の間に該原料磁粉の配向方向を金型磁気回路の
磁界により配列させて異方性マグネットロールを製造す
るに際し、 射出に用いる上記金型は、磁気回路用に偶数個の永久磁
石とヨークとをそなえ、つくろうとするマグネットロー
ルの軸に垂直な金型断面にて、これらの磁石がキャビテ
ィの外周に沿って配列し、隣合う磁石はキャビティから
離れた位置で互いに接触する一方、その位置からキャビ
ティの外周上までは互いに同極になる磁極でヨークを挟
み、かつキャビティ外周上でヨークが占める領域がなす
中心角と磁石が占める領域がなす中心角との比が1/10〜
1/2 であることを特徴とする異方性マグネットロールの
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34666392A JPH06190855A (ja) | 1992-12-25 | 1992-12-25 | 異方性マグネットロールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34666392A JPH06190855A (ja) | 1992-12-25 | 1992-12-25 | 異方性マグネットロールの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06190855A true JPH06190855A (ja) | 1994-07-12 |
Family
ID=18384973
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34666392A Pending JPH06190855A (ja) | 1992-12-25 | 1992-12-25 | 異方性マグネットロールの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06190855A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003045734A (ja) * | 2001-08-01 | 2003-02-14 | Bridgestone Corp | 樹脂磁石成型用金型および樹脂磁石成型品の製造方法 |
JP2008281681A (ja) * | 2007-05-09 | 2008-11-20 | Canon Chemicals Inc | マグネットローラ及び該マグネットローラを用いた現像装置 |
-
1992
- 1992-12-25 JP JP34666392A patent/JPH06190855A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003045734A (ja) * | 2001-08-01 | 2003-02-14 | Bridgestone Corp | 樹脂磁石成型用金型および樹脂磁石成型品の製造方法 |
JP2008281681A (ja) * | 2007-05-09 | 2008-11-20 | Canon Chemicals Inc | マグネットローラ及び該マグネットローラを用いた現像装置 |
JP4538020B2 (ja) * | 2007-05-09 | 2010-09-08 | キヤノン化成株式会社 | マグネットローラ及び該マグネットローラを用いた現像装置 |
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