JPH0619057A - 写真フイルムパトローネ及びその製造方法並びにカメラの磁気ヘッドクリーニング方法及びカメラ - Google Patents

写真フイルムパトローネ及びその製造方法並びにカメラの磁気ヘッドクリーニング方法及びカメラ

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JPH0619057A
JPH0619057A JP33929892A JP33929892A JPH0619057A JP H0619057 A JPH0619057 A JP H0619057A JP 33929892 A JP33929892 A JP 33929892A JP 33929892 A JP33929892 A JP 33929892A JP H0619057 A JPH0619057 A JP H0619057A
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孝一 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カメラや写真プリンター等に設けられ、写真
フイルム磁気記録層に接触して情報の読み出し,書き込
みを行う磁気ヘッドを簡便に清浄に保つことができるよ
うにした写真フイルムパトローネとカメラを提供する。 【構成】 樹脂成形された上ケース2a,下ケース2b
からなるパトローネ本体2には、写真フイルム5を巻き
付けたスプール4が回転自在に収納されている。写真フ
イルム5にはジビニルベンゼンで架橋したポリスチレン
の研磨剤微粒子を多数のドットパターンに塗布したクリ
ーニング面6、または強磁性酸化鉄も一緒に塗布したク
リーニング面7が形成されており、このクリーニング面
6,7が磁気ヘッドに摺接する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、写真フイルムパトロー
ネ及び写真フイルムパトローネを使用するカメラに関
し、詳しくは写真フイルムに磁気記録,磁気再生のため
の磁気記録層が設けられた写真フイルムパトローネ及び
その製造方法及び前記写真フイルムパトローネを使用す
るカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】国際公開WO90/04201号、同9
0/4202号には、磁気記録層を設けた写真フイルム
が開示され、またこのような写真フイルムを用いるカメ
ラが種々提案されている。この磁気記録層は、例えば予
めフイルムメーカー側で撮影に必要な情報を書き込んで
おくのに利用できる他、カメラに設けた磁気ヘッドで種
々の撮影情報を書き込むのにも用いることができる。
【0003】一般の普及型カメラにはコンパクト化が要
求されるため、上記目的で磁気ヘッドを組み込むにして
も、あまり大きなものは内蔵させにくいという背景があ
る。
【0004】さらに磁気ヘッドが汚れたり、あるいは塵
その他が磁気ヘッドと写真フイルムの磁気記録層との間
に介在したりするようなことがあると、正確な情報読み
出し、書き込みができなくなる。こうした問題は、カメ
ラに組み込まれている磁気ヘッドを適宜清掃すれば解決
されるが、メーカー側としてはカメラ内部の精密な構造
部分はできるだけ外部に露出させないのが通常であり、
例えば米国特許USP.4,841,319で開示され
ている逆転給送方式のカメラでは、パトローネの装填開
口部がパトローネの直径分の大きさしかないので、ユー
ザーが磁気ヘッドの清掃を行うのは実際には非常に困難
になる可能性が高い。
【0005】その他、磁気ヘッドの情報の読み出し、書
き込み性能を劣化させる原因としては帯磁があり、帯磁
した磁気ヘッドで記録,再生を行うと、写真フイルムに
設けられた磁気記録層が直流的に磁化し、再生信号の質
が劣化する。帯磁の原因は磁気ヘッドに直流が流れた
り、帯磁している工具の接近によっても起こることがあ
る。磁気ヘッドが帯磁したときは、専用のヘッド消磁器
などを使用して消磁しなくてはならない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記事情を考慮する
と、カメラに組み込まれている磁気ヘッドは常に清浄な
状態であるのが望ましく、清浄な状態に保つことによっ
て、より高品質な写真、信頼感のある写真撮影が可能に
なる。そのために、ユーザーがカメラを購入後、各自で
磁気ヘッドの清掃を行えることが望ましく、その作業は
ユーザーにとって難解で手間がかかるものであってはな
らない。
【0007】本発明は上記背景に鑑みてなされたもの
で、カメラや写真プリンター等に設けられ、写真フイル
ムの磁気記録層に接触して情報の読み出し,書き込みを
行う磁気ヘッドを、ユーザーが簡便に清浄を保つことが
できるようにした写真フイルムパトローネ及びその製造
方法、及びカメラを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の写真フイルムパトローネとしては請求項1記
載のように、磁気記録層が形成された写真フイルムをス
プールに巻き付けてパトローネ本体内に収納し、スプー
ルの回転によって写真フイルムの先端がパトローネ本体
に設けたフイルム出入り口から送り出されるようにした
写真フイルムパトローネにおいて、前記写真フイルムの
先端もしくは後端に、前記磁気記録層に摺接して磁気記
録を行うカメラの磁気ヘッドに摺接して磁気ヘッドのク
リーニングを行うクリーニング部を設けたものである。
【0009】また請求項2記載の発明では、上記パトロ
ーネ本体に上記フイルム出入り口を遮光するための開閉
自在な蓋を設けたものである。
【0010】上記クリーニング部の形態は、請求項3記
載の発明では写真フイルムの端部に形成された穿孔であ
り、請求項4記載の発明では写真フイルムの端部に接続
されたクリーニングテープである。
【0011】なお請求項5記載の発明では、上記クリー
ニングテープの一端が写真フイルムの後端に接続され他
端がスプールに接続されており、その長さは少なくとも
前記一端がパトローネ本体のフイルム出入り口から引き
出される長さとしている。
【0012】請求項6記載の発明のクリーニング部は、
研磨材微粒子を含み、写真フイルムの長手方向に連続あ
るいは断続して塗布された塗布膜とし、さらに請求項7
記載の発明では前記塗布膜に強磁性微粒子が混合して塗
布されており、この強磁性微粒子の磁化により前記塗布
膜には予め磁気記録が行われている。また請求項8記載
の発明では、前記塗布膜に予め記録されている磁気記録
を写真フイルムの走行方向の一端側から他端側に向かっ
て磁化反転の周期が徐々に高くなるような磁気記録がと
している。
【0013】請求項9記載の発明では、上述した磁気記
録層が形成された写真フイルムをスプールに巻き付けて
パトローネ本体内に収納し、スプールの正転によって写
真フイルムの先端をパトローネ本体に設けたフイルム出
入り口から送り出すようにした写真フイルムパトローネ
の製造方法としては、カメラに内蔵された磁気ヘッドに
摺接して磁気ヘッドのクリーニングを行うクリーニング
テープの一端を前記スプールに固着し、その他端を写真
フイルムの後端に接続した後、スプールをパトローネ本
体内で逆転させることによりクリーニングテープ及び写
真フイルムをパトローネ本体内に巻き込むようにして製
造するものである。
【0014】磁気ヘッドを内蔵するとともに、予め磁化
された強磁性微粒子を含むクリーニング部が設けられた
写真フイルムを装填して用いるカメラの磁気ヘッドクリ
ーニング方法としては、請求項10記載の発明のように
前記写真フイルムを走行させて前記磁気ヘッドに前記ク
リーニング部を摺接させて磁気ヘッドのクリーニングを
行い、かつ前記磁気ヘッドにより前記クリーニング部か
ら読み出される信号のレベルを監視してクリーニングの
適否を判断するようにしたものである。
【0015】上述してきた写真フイルムパトローネ及
び、この写真フイルムパトローネを用いて磁気ヘッドを
クリーニングされるカメラには請求項11記載のよう
に、前記磁気ヘッドにクリーニング部が摺接している間
に、前記磁気ヘッドから得られる信号の直流成分をモニ
ターするモニター回路を設け、クリーニングの適否を判
別できるようにしたものである。
【0016】
【実施例】本発明に係る写真フイルムパトローネの外観
を示す図1(A),(B),(C)において、上ケース
2a,下ケース2bからなるパトローネ本体2には、写
真フイルム5を巻きつけたスプール4が回転自在に収納
されている。上ケース2a,下ケース2bの内壁には、
例えば特開平3−174533号公報で知られるよう
に、写真フイルム5の最外周に接してスプール4からの
巻ほぐれを防ぐリブが設けられており、スプール4を図
中時計方向に回転すると、フイルム出入り口3から写真
フイルム5を送り出すことができるようになっている。
なお、フイルム出入り口3を囲む壁面には周知のテレン
プ8が貼付されており、パトローネ本体2内に外光が入
らないようにしている。
【0017】写真フイルム5のバック面の先端側には、
クリーニング面6が連続あるいは断続的に形成されてい
る。このクリーニング面6は図2の(A)に示したよう
にTAC(トリアセチルセルロース)で作った写真フイ
ルム5の支持体5aに、ジビニルベンゼンで架橋したポ
リスチレンの研摩剤微粒子6aを多数のドットパターン
に塗布したもので、磁気ヘッドと摺接したときに磁気ヘ
ッドの表面をこすり、付着物を削ぎ落とし清浄にする作
用を持つ。
【0018】図3は、長期のあいだ磁気ヘッドのクリー
ニングを行わずに写真撮影を行ったカメラの要部断面図
である。このカメラに磁気記録層を持つ写真フイルムを
収納した写真フイルムパトローネを装填し撮影を行い、
磁気記録を再生したところ、撮影済み写真フイルムの磁
気記録の再生出力レベルが低下し、かつ不安定に変動し
ていることが認められた。これは磁気ヘッドに汚れが付
着し、写真フイルムの磁気記録層に記録を行なう際の磁
気信号が微弱になっていたためである。
【0019】上記カメラに、クリーニング面6を写真フ
イルム5の先端部に設けた写真フイルムパトローネ1を
装填した。装填された写真フイルムパトローネ1は、カ
メラ側の機構によりスプール4が駆動されパトローネ本
体2のフイルム出入り口3から写真フイルム5が送り出
される。写真フイルム5はフイルム圧板10に取り付け
られた磁気ヘッド11を通過するときに、その対面に設
けられた従動ローラ12によって研摩剤微粒子6aを塗
布したクリーニング面6が、磁気ヘッド11に摺接す
る。こうしてクリーニング面6により磁気ヘッド11の
ヘッドギャップ近傍を清浄にすることができる。
【0020】引続きスプール4が駆動され、写真フイル
ム5の先端に設けたパーフォレーション(図1参照)が
カメラの巻取り軸13の爪で捕捉されると、巻取り軸1
3によって写真フイルム5が巻き取られる。以後は巻取
り軸13を駆動することによって写真フイルム5を給送
することができる。写真フイルム5の後端はスプール4
と固着されているので、巻取り軸13で写真フイルム5
を引っ張り続けると、巻取り軸13の駆動負担が極端に
おおきくなる。こうして巻取り負荷が増大したことが感
知されると、カメラの駆動系が切り替わり、今度はスプ
ール4を写真フイルム巻取り方向に駆動し、写真フイル
ム5をパトローネ本体2に巻き込み、クリーニング面6
は磁気ヘッド11上を往復することとなる。クリーニン
グ後通常の磁気記録層付き写真フイルムで撮影を行なう
と、磁気記録層は清浄になった磁気ヘッドと摺接するの
でノイズやトビのない正確な磁気記録,磁気再生が行な
われる。
【0021】写真フイルム5の支持体5aとしては、上
記TAC(トリアセチルセルロース)の他に、PET
(ポリエチレンテレフタレート),PEN(ポリエチレ
ンナフタレート),ビニル樹脂,メタクリル樹脂などを
用いることもできる。研摩剤微粒子6aの材質としては
ポリスチレンの他にメタクリル樹脂,ポリカーボネート
樹脂,ポリアミド樹脂などを用いても同様の効果が得ら
れるが、磁気ヘッド自体には傷つけないが磁気ヘッドの
付着物を研摩する効果のあるものが望ましい。支持体5
aの表面に研摩剤微粒子6aを着けるにあたっては、塗
布の他にメッキ,蒸着,貼付などの手法を用いることが
できる。
【0022】図4は、写真フイルム5の後端側にクリー
ニング面6を設けた写真フイルムを示し、上述した実施
例と同様に写真フイルム5のバック面側に研摩剤6aが
塗布されている。クリーニング面6を後端側に設ける場
合、磁気ヘッドクリーニング専用のパトローネとしてで
はなく、通常の撮影可能な写真フイルムに設けた方が良
い。写真フイルムの後端はスプール4に固着され、写真
フイルム5をパトローネ本体2から引き出すと、クリー
ニング面6は長さLだけフイルム出入り口3から突出す
るようになっている。
【0023】図5は、上記写真フイルムパトローネ20
を用いるのに適したプレワインド方式のカメラ25を示
している。このカメラ25は、上記写真フイルムパトロ
ーネ20を装填して裏蓋を閉めると、まずスプール4の
駆動により写真フイルム5をフイルム出入り口3から送
り出し、その先端がカメラの巻取り軸に巻きついた後も
引続き巻取り軸が駆動される。これにより、写真フイル
ム5はいっぱいに引き出され、クリーニング面6が長さ
Lだけ突出する。写真フイルム5の後端はスプール4に
固着されているから、図示のような状態になると巻取り
軸の駆動負担が極端におおきくなる。なお、図は理解を
容易にするため裏蓋を開放した状態で表しているが、実
際には裏蓋は閉じられている。
【0024】こうして巻取り負荷が増大したことが検知
されると、カメラの駆動系が切り替わり、今度はスプー
ル4を写真フイルムの巻き込み方向に駆動し、クリーニ
ング面6を巻き込んで写真フイルム5が露光枠に移動し
てきた状態でスプール4の駆動が停止する。図3に示し
たカメラと同様に圧板27から磁気ヘッド26が臨出し
ており、磁気ヘッド26はカメラのパトローネ装填室に
近接した位置で写真フイルム5と摺接するようになって
いる。したがって上述したフイルム給送動作により、ク
リーニング面6は磁気ヘッド26に略2Lの長さ分だけ
摺接するので磁気ヘッド26を清浄にすることができ
る。なお、磁気ヘッド26がカメラの巻取り軸側に寄っ
た位置に設けられている場合には、前記Lを長く設定
し、写真フイルム5をいっぱいに引き出す過程で、クリ
ーニング面6がある程度の長さは磁気ヘッド26に摺接
しながら引き出されるようにしておく必要がある。
【0025】上記のように、クリーニング面6が磁気ヘ
ッド26に摺接してフイルム給送が停止した後、撮影を
行うとスプール4が巻き込み方向に駆動され、撮影済み
の写真フイルム5はパトローネ本体2に巻き込まれる。
この給送の過程で磁気ヘッド26が駆動され、撮影デー
タ等適宜のデータが磁気記録層5bに書き込まれる。本
実施例においても、磁気記録が開始される前に磁気ヘッ
ド26がクリーニング面6により清浄にされるから、的
確な磁気記録が行われるようになる。なお、巻取り軸の
負荷増大を検知してクリーニング面6を巻き込むときに
磁気記録層5b部分も所定長巻き込み、この間に磁気記
録層5aに予め記録してあるデータを磁気ヘッド26で
読み取るようにしてもよい。
【0026】しかしながら、上記のクリーニング面6を
有する写真フイルムで磁気ヘッドのクリーニングを繰り
返しても再生出力が回復しなかったものもある。この磁
気ヘッドを調べてみると、磁気ヘッドの表面に固く固着
して焼きついたようになっている固着物が認められた。
この固着物は樹脂系研摩剤を塗布した写真フイルムでこ
すっても除去できず、例えば研摩紙で磨くような強い作
用が必要であった。そこで無機粉末,特に酸化物粉末系
研摩剤(以下、金属系研摩剤という)とともに強磁性酸
化鉄を塗布したクリーニング面を写真フイルムに設け
た。
【0027】図2の(B)に示すように、クリーニング
面7は写真フイルム5の支持体5aに、塩酢ビニール系
の接合剤を使用して粒子サイズ0.5μmの二酸化クロ
ムの研摩剤微粒子7aと長さ0.2μm縦横比8の針状
の強磁性酸化鉄7bの微粒子を結合剤0.2,研摩剤
0.1,磁性酸化鉄0.9,溶剤2各重量部の割合で、
MEK(メチルエチルケトン)を溶剤として分散塗布し
たものである。
【0028】上記金属系研摩剤7aと強磁性酸化鉄7b
を塗布したクリーニング面7を写真フイルム5前端部に
設けた写真フイルムパトローネ1をカメラに装填し、前
記実施例と同様に磁気ヘッド11上を走行させた。磁気
ヘッド11に固着していた固着物は、金属系研摩剤7a
と強磁性酸化鉄7bの強い研摩作用により削り取られ、
こうしてクリーニング面7により磁気ヘッド11のヘッ
ドギャップ近傍に固着していた固着物は除去された。そ
の後に使用した写真フイルムは再生出力が回復してい
た。この金属系研摩剤7aは二酸化クロムのほかに三酸
化クロム(Cr23 ),酸化アルミニウム(Al2
3 ),酸化ケイ素(SiO2 )等でも同様の効果が得ら
れる。また、クリーニング面は写真フイルムの前端部だ
けではなく、後端部に設けても同様に効果を発揮する。
【0029】また、上記のクリーニング面7は金属系研
摩剤7aに加えて強磁性酸化鉄7bも塗布されているの
で磁気記録が可能である。この部分に、通常の写真フイ
ルムの磁気記録層に記録されているビットレートに対応
する信号を予め記録し、写真フイルムパトローネに収納
したものをカメラに装填し、磁気ヘッドをクリーニング
するとともに磁気記録を再生し、標準レベルの再生出力
と比較して、それ以上の再生出力を得られたときにクリ
ーニングが終了したことが確認できるようにすることも
可能である。
【0030】再生出力を比較するための標準出力は、例
えば図6に示すように、通常の写真フイルムの磁気記録
層に記録された信号を再生したときの、飽和値の3/4
の値を閾値V1 として決めた。
【0031】図7に示すブロック図のカメラのように、
磁気ヘッド30を内蔵したカメラに装填された磁気記録
可能なクリーニング面7を持つ写真フイルム5は、磁気
ヘッド30と摺接して矢印方向に走行すると、磁気ヘッ
ド30は表面がクリーニングされるとともに磁気記録を
再生していく。再生された信号は、アンプ31によって
増幅される。このアンプ31は特に再生用のアンプなど
設けずに、磁気記録用のアンプを利用した。増幅された
信号は、レベルメーター32で閾値V1 とした標準電圧
33と比較し、その結果により制御回路34を通してカ
メラに設けたクリーニングモニターランプ35(図5参
照)を点灯するなどしてクリーニングの進行状況を知ら
せる。クリーニングの完了が近づくと、さらに1〜2コ
マ分摺動してクリーニングを終了し、カメラの駆動系を
切替え、駆動回路36によって今度はスプール4を写真
フイルム巻取り方向に駆動し、写真フイルム5をパトロ
ーネ本体2内に巻き込む。
【0032】磁気記録の再生用に高増幅率のプリアンプ
は設けずに実験を行なったが、再生された出力は雑音レ
ベルより十分高いものが得られた。これは通常の磁気記
録層付きの写真フイルムでは、画像部での透明度が要求
されるため強磁性酸化鉄の塗布量は少ないが、クリーニ
ング面として塗布する場合には透明度は必要ないので、
前記磁気記録層に比べて10〜50倍の量を塗布するこ
とが可能なためである。以上のようなクリーニングを実
施したあと、通常の写真フイルムで撮影と磁気記録を行
い、その磁気記録を再生したところ再生出力レベルが回
復していることが確認された。また、クリーニング面は
写真フイルムの前端部だけではなく、後端部に設けても
同様に効果を発揮する。
【0033】また、磁気ヘッドを内蔵するカメラで廉価
板のものは再生用の磁気ヘッドを持っていないものもあ
る。しかし、記録専用の磁気ヘッドでも、写真フイルム
に記録された磁気信号の有無や強弱をモニターし、上記
のカメラと同様にランプの点灯などによって磁気ヘッド
のクリーニング効果を確認することは、比較的低コスト
で可能となる。
【0034】その他、磁気記録の可能なクリーニング面
7の活用例としては、磁気ヘッドの消磁を行なうことが
できる。磁気ヘッドは長期間の使用でわずかに帯磁する
ことがある。また磁気を帯びた物が磁気ヘッドに触れた
り、磁気ヘッドのコイルに直流が流れたときなども帯磁
してしまう。帯磁した磁気ヘッドで写真フイルムの磁気
記録層に記録された信号を再生すると、磁気記録層が直
流的に磁化し再生信号を劣化させ、正確な情報の伝達が
できなくなる。従来、帯磁した磁気ヘッドの消磁を行な
うには、専用のヘッドイレーサーなどを用いないと消磁
はできなかった。しかしながら、磁気記録可能なクリー
ニング面に消磁を行なえるような磁気信号を予め記録し
磁気ヘッド上を摺動させることにより、容易に磁気ヘッ
ド面のクリーニングを行ないながら消磁もできるように
なる。
【0035】帯磁した磁気ヘッドの消磁には、交流消磁
法を用いる。この方法は磁気ヘッドに加える磁界の極性
を次々に反転させながら、磁極の強さをスムーズにゼロ
まで収束する方法である。写真フイルムの磁気記録可能
なクリーニング面7の先端部に200HZ程度の磁気信
号を記録し、周波数は後端へ向かって10KHZ程度ま
で徐々に高くしていく。さらに信号レベルは飽和出力レ
ベルから、その1/100程度まで連続的に下げるよう
にする。このように磁気記録されたクリーニング面7を
有する写真フイルムをカメラに装填し約50mm/sで
摺動させると、磁気ヘッドは次第に減少する磁界を受け
るので最終的にはゼロまで減磁される。残留磁界があっ
てもクリーニング面に記録された信号は後端に向かって
高い周波数になっているので、磁気ヘッドでは消失して
残留しない。
【0036】図8は写真フイルムの走行とともに磁気ヘ
ッドの磁化の状況が変化していく様子を示す磁化曲線で
ある。クリーニング面7の走行とともに記録された磁気
信号は、極性を反転しながら磁界の強さHが減少し磁化
曲線のループが小さくなることによって磁束密度Bも減
少し最終的には磁界がゼロになる。以上のような方法を
用いると、容易に磁気ヘッドの表面の付着物を除去しな
がら、消磁も行なえるようになる。なお、消磁を行なえ
る磁気信号は、磁気記録可能なクリーニング面だけでな
く、通常の写真フイルムの磁気記録層に予め記録し撮影
を行なっても、同様に帯磁した磁気ヘッドの消磁を行な
えるものである。
【0037】以上で述べてきた磁気ヘッドのクリーニン
グ方法は、いずれも写真フイルムのベース面に研摩剤な
どを塗布やメッキ、蒸着、貼着して研摩作用を持たせた
クリーニング面であった。これらと別の方法で磁気ヘッ
ドのクリーニングを行なうことも可能である。図9のよ
うに、磁気記録層5bが設けられた写真フイルム5の磁
気記録部端側に磁気ヘッドと摺接する穿孔37を設け、
この穿孔37を持つ写真フイルム5をパトローネ本体2
内に収納し、磁気ヘッドを内蔵するカメラに装填し、前
記実施例と同様に写真フイルム5を磁気ヘッド上で走行
させる。穿孔37のエッジが磁気ヘッド上をこすり、固
着していた固着物を除去する。この穿孔37は1個でも
複数個でも良く、研摩剤を塗布したクリーニング面に比
べ製造コストを安価に抑えることができ、クリーニング
効果も同等のものを発揮する。
【0038】以上で説明してきた実施例では、それぞれ
単一のクリーニング方法を持つ磁気ヘッドクリーニング
用の写真フイルムパトローネとして説明してきたが、複
数の実施例のクリーニング効果の違いを一つの写真フイ
ルムに実現することも当然可能で、例えば写真フイルム
の前端部に穿孔による磁気ヘッドクリーニング部、後端
部に磁気記録可能な強磁性酸化鉄と研摩剤を塗布したク
リーニング部としたり、磁気記録可能なクリーニング面
にクリーニング効果を確認するための磁気信号と、消磁
を行なう磁気信号を一緒に記録することなどである。ま
た、クリーニング面を端部だけでなく写真フイルムの全
面に設けたり、通常の写真撮影可能な写真フイルムにク
リーニング面を設けた、写真フイルムパトローネ等も本
発明の対象となる。更に上記各クリーニング方法を用い
て清浄化する、又は写真乳剤塗布を行っていない消磁作
用のみのクリーニングフイルムであっても良い。更に又
このフイルムで清浄効果と消磁効果も兼用できる。
【0039】また、研摩剤を塗布したクリーニング面を
有するクリーニングテープを写真フイルムの端部に接合
して、磁気ヘッドをクリーニングすることもできる。本
発明による写真フイルムパトローネ1を示す図10にお
いて、上ケース42a,下ケース42bからなるパトロ
ーネ本体42には、写真フイルム45を巻き付けたスプ
ール41が回転自在に収納されている。上ケース42
a,下ケース42bの内壁には、例えば特開平3−17
4533号公報で知られるように、写真フイルムの最外
周に接してスプール41からの巻ほぐれを防ぐリブが設
けられており、スプール41を図中時計方向に回転する
と、フイルム出入り口43から写真フイルム45を送り
出すことができるようになっている。なお、排出口43
を囲む壁面には周知のテレンプ44が貼付されており、
パトローネ本体42内に外光が入らないようにしてい
る。
【0040】写真フイルム45のバック面(非乳剤面)
には磁気記録層45aが形成され、写真フイルム給送時
にカメラに組み込まれた磁気ヘッドと接して磁気記録,
磁気再生が行なわれる。また写真フイルム45の先端側
にはクリーニングテープ50が接合されている。このク
リーニングテープ50は、図11に示したように、支持
体50aの一方の面、すなわち写真フイルム45のバッ
ク面に連なる側の面に研摩剤50bを多数のドットパタ
ーンに塗布したもので、磁気ヘッドに摺接したときに磁
気ヘッドの表面を清浄にする作用を行なう。
【0041】クリーニングテープ50の支持体50aと
しては、例えばTAC(トリアセチルセルロース),P
ET(ポリエチレンテレフタレート),PEN(ポリエ
チレンナフタレート),ビニル樹脂,メタクリル樹脂等
を用いることができ、また研摩剤としてはメタクリル,
ポリカーボネート樹脂,ポリアミド樹脂等が適してい
る。支持体50aの表面に研摩剤50bを着けるにあた
っては、他にメッキ,蒸着,貼付等の手法を用いること
ができる。なおクリーニングテープ50の厚みとして
は、写真フイルム45の厚みに対して極端に厚くならな
いように、10μm〜150μmの範囲内がよいが、3
0μm〜100μmがより望ましい。
【0042】図12は上記写真フイルムパトローネ40
をカメラに装填した状態を表している。カメラ側の機構
でスプール41を駆動すると、パトローネ本体42のフ
イルム出入り口43からはまずクリーニングテープ50
が送り出される。クリーニングテープ50は、フイルム
圧板51に取り付けられた磁気ヘッド52を通過すると
きに、その対面に設けられた従動ローラ53によって研
摩剤50bを塗布した面が磁気ヘッド52に摺接する。
こうしてクリーニングテープ50により磁気ヘッド52
のヘッドギャップ近傍を清浄にすることができる。
【0043】引続きスプール41が駆動され、クリーニ
ングテープ50の先端に設けたパーフォレーション(図
10参照)がカメラの巻取り軸54の爪で捕捉される
と、巻取り軸54によってクリーニングテープ50が巻
き取られる。クリーニングテープ50には写真フイルム
45が接続されているから、以後は巻取り軸54を駆動
することによって写真フイルム45を給送することがで
きる。写真フイルム45のバック面に形成された磁気記
録層45aは、清浄になった磁気ヘッド52と摺接する
ので、ノイズやトビがない正確な磁気記録,磁気再生が
行われる。
【0044】図10から分るように、写真フイルム45
とクリーニングテープ50との接合部はどうしても厚み
が大きくなる。この接合部をフイルム出入り口43から
スムースに送り出せるようにするにはフイルム出入り口
43の高さを大きくしなければならず、テレンプ44に
よる遮光では不充分になるおそれがある。このような場
合には、図13に示したようにフイルム出入り口43に
遮光蓋51を設けるとよい。この遮光蓋51は、通常は
同図(A)に示したように閉じ位置にあり、カメラに装
填したときにカメラ側の蓋開放機構によって同図(B)
に示したように開かれる。したがって、フイルムとクリ
ーニングテープの接合部が通過し得る程度にフイルム出
入り口43を大きくしても、外光がパトローネ本体42
に入り込むことはない。
【0045】図14は、写真フイルム45の後端側にク
リーニングテープ50を接合したパトローネ本体55を
示し、前記実施例と同様に写真フイルム45のバック面
に対応した面に研摩剤50bが着けられている。クリー
ニングテープ50の後端はスプール41に固着され、写
真フイルム45に引き続いてクリーニングテープ50を
いっぱいにパトローネ本体42から引き出すと、クリー
ニングテープ50は長さαだけフイルム出入り口43か
ら突出するようになっている。
【0046】図15は、上記写真フイルムパトローネ5
5を用いるのに適したプレワインド方式のカメラ56を
示している。このカメラ56は、上記写真フイルムパト
ローネ55を装填して裏蓋を閉めると、まずスプール4
1の駆動により写真フイルム45をフイルム出入り口4
3から送り出し、その先端がカメラの巻取り軸に巻きつ
いた後も引続き巻取り軸が駆動される。これにより、写
真フイルム45及びクリーニングテープ50はいっぱい
に引き出され、クリーニングテープ50が長さαだけ突
出する。クリーニングテープ50の後端はスプール41
に固着されているから、図示の状態になると巻取り軸の
駆動負荷が極端に大きくなる。なお、図は理解を容易に
するため裏蓋を開放した状態で表しているが、実際には
裏蓋は閉じられている。
【0047】こうして巻取り負荷が増大したことが検知
されると、カメラの駆動系が切り替わり、今度はスプー
ル41を写真フイルムの巻き込み方向に駆動し、クリー
ニングテープ50を巻き込んで写真フイルム45が露光
枠に移動してきた状態でスプール41の駆動が停止す
る。図12に示したカメラと同様に圧板58から磁気ヘ
ッド57が臨出しており、磁気ヘッド57はカメラのパ
トローネ装填室に近接した位置でクリーニングテープ5
0,写真フイルム45と摺接するようになっている。し
たがって上述したフイルム給送動作により、クリーニン
グテープ50は磁気ヘッド57に略2αの長さ分だけ摺
接するので磁気ヘッド57を清浄にすることができる。
なお、磁気ヘッド57がカメラの巻取り軸側に寄った位
置に設けられている場合には、前記αを長く設定し、ク
リーニングテープ50をいっぱいに引き出す過程で、ク
リーニングテープ50がある程度の長さは磁気ヘッド5
7に摺接しながら引き出されるようにしておく必要があ
る。
【0048】上記のように、クリーニングテープ50が
磁気ヘッド57に摺接してフイルム給送が停止した後、
撮影を行うとスプール41が巻き込み方向に駆動され、
撮影済みの写真フイルム45はパトローネ本体42に巻
き込まれる。この給送の過程で磁気ヘッド57が駆動さ
れ、撮影データ等適宜のデータが磁気記録層45aに書
き込まれる。この実施例においても、磁気記録が開始さ
れる前に磁気ヘッド57がクリーニングテープ50によ
り清浄にされるから、的確な磁気記録が行われるように
なる。なお、巻取り軸の負荷増大を検知してクリーニン
グテープ50を巻き込むときに写真フイルム45も所定
長巻き込み、この間に磁気記録層45aに予め記録して
あるデータを磁気ヘッド57で読み取るようにしてもよ
い。
【0049】図16は上記写真フイルムパトローネ55
の製造工程を概略的に表している。パトローネ供給部6
0には、クリーニングテープ50の後端がスプール41
に固着され、先端が排出口43から突出された状態のパ
トローネ本体42が搬送ベルト61によって送られてく
る。パトローネ本体42は吸着器付きのローダー62に
よってディスク63に1個ずつ供給される。ディスク6
3には4個のチャック64が設けられ、パトローネ本体
42を把持して90°ずつステップ回転する。
【0050】パトローネ本体42が供給されたディスク
63が90°回転することにより、パトローネ本体42
は写真フイルム45の接合ステーション66に移動す
る。接合ステーション66には、図17(A)にも示し
たように、ニップローラ67,接合台68,超音波シー
ル器70,カッター72,写真フイルム45の搬送ロー
ラ73が設けられている。そしてパトローネ本体42が
この接合ステーション66に送られてくると、同図
(B)に示したように、まずパトローネ本体42から引
き出されているクリーニングテープ50をニップローラ
67で把持し、さらに同図(C)に示したようにクリー
ニングテープ50を接合台68の上まで引き出す。
【0051】クリーニングテープ50が接合台68の上
まで引き出されると、搬送ローラ73が所定数の回転を
行い、写真フイルム45の端部(パトローネ本体42に
巻き込むと後端になる)を接合台68まで送る。これに
より接合台68の上で、クリーニングテープ50が写真
フイルム45の端部の上に重ねられる。引き続き超音波
シール器70が下降し、写真フイルム45の端部とクリ
ーニングテープ50とが重なり合った部分に下降してく
る。超音波シール器70が駆動され、クリーニングテー
プ50と写真フイルム45との重なった部分に超音波振
動が加えられると両者が溶着される。そして超音波シー
ル器70は一定時間の駆動の後停止し、退避位置に上昇
する。
【0052】超音波シール器70が上昇した後、スプー
ル41には駆動軸(図示省略)が係合し、スプール41
を図17(D)の矢印方向に駆動する。これにより、ク
リーニングテープ50及びこれに接合された写真フイル
ム45がパトローネ本体42内に巻き込まれる。この間
に搬送ローラ73は写真フイルム45に従動して回転
し、その回転量に基づいて写真フイルム45の巻き込み
長さが監視される。そして規定の長さ分だけ写真フイル
ム45がパトローネ本体42に巻き込まれるとスプール
41の駆動が停止し、カッター72によって写真フイル
ム45が切断される。
【0053】写真フイルム45の切断が完了するとディ
スク63が90°回転し、その回転後の位置で再びスプ
ール41が駆動され、写真フイルム45はカッター端
(パトローネ本体42に巻き込まれると先端になる)ま
でパトローネ本体42に巻き込まれる。なお、この間に
新たなパトローネ本体42が接合ステーション66に移
動しているので、上述した接合処理が開始される。
【0054】写真フイルム45のカッター端までパトロ
ーネ本体42に巻き込まれ、また接合ステーション66
ではカッター72の作動が完了した時点でディスク63
がさらに90°回転する。そして、できあがった写真フ
イルムパトローネ55はエジェクター75の吸着器で保
持され、チャック64を開いてからエジェクター75に
よって完成品搬送用のベルト77に送られる。
【0055】上記製造方法では、クリーニングテープ5
0が、写真フイルム45の後端とスプール41とを連結
するトレーラーシートとしても利用されることになる。
したがって、パトローネ本体42の中にクリーニングテ
ープ付きのスプール41を組み込み、さらに上ケース4
2aと下ケース42bとを超音波溶着や熱接着等によっ
て一体に連結する作業を明室で行うことが可能となり、
スプール41に写真フイルム45そのものを固着する場
合と比較して暗室内での作業工程を減らすことができ、
製造効率を上げることができる。
【0056】以上、図示した実施例をもとに本発明につ
いて説明してきたが、もちろん写真フイルム45の両端
にそれぞれクリーニングテープ50を設けてもよい。ま
た、写真フイルムとリーダーテープとの結合には前記超
音波シール等以外に、接着テープの適用も可能である。
【0057】
【発明の効果】上述のように、本発明の写真フイルムパ
トローネによれば、写真フイルムの先端もしくは後端の
少なくともいずれかに磁気ヘッドクリーニング用のクリ
ーニング面や、クリーニング用の穿孔を設けたから、磁
気ヘッドを内蔵したカメラやプリンターに写真フイルム
パトローネを装填し、磁気ヘッド上に写真フイルムを走
行させるだけの簡便さで磁気ヘッドを清浄にすることが
でき、読み取りエラーや書き込みエラーを確実に減らす
ことができる。さらに、前記クリーニング面には磁気記
録可能とした強磁性微粒子を塗布することも可能であ
り、それによってクリーニングの効果を即確認できるカ
メラを製作することも可能となった。また、磁気記録可
能なクリーニング面には、写真フイルムの走行方向の一
端側から他端側に向かって磁化反転の周期が徐々に高く
なるような磁気信号を記録しておくことにより、従来、
専用の器具が必要だった磁気ヘッドの消磁も容易におこ
なえるようになった。
【0058】写真フイルムに直接クリーニング面を設け
たもの以外のクリーニング方法においても、写真フイル
ムの先端もしくは後端の少なくともいずれかに磁気ヘッ
ドクリーニング用のテープを設けたから、カメラやプリ
ンターに設けられた磁気ヘッドを写真フイルム一本ごと
に清浄にすることができ、読み取りエラーや書き込みエ
ラーを確実に減らすことができる。また、パトローネ本
体の写真フイルム出入り口に遮光蓋を設け、これにより
遮光を行うようにしておけば写真フイルムとクリーニン
グテープとを接合したときに、その接合部の厚みが増え
ても円滑な写真フイルム給送が行われるようになる。さ
らに、パトローネ本体内のスプールと写真フイルムの後
端とをクリーニングテープで連結してから写真フイルム
をパトローネ本体に巻き込む製造法をとることによっ
て、写真フイルムパトローネを製造するに際して暗室内
での作業を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の写真フイルムパトローネの外観を示す
斜視図である。
【図2】クリーニング部の表面の部分拡大図である。
【図3】図1の写真フイルムパトローネを装填したカメ
ラの要部断面図である。
【図4】写真フイルムの後端側にクリーニング面を設け
た写真フイルムパトローネの斜視図である。
【図5】図4の写真フイルムパトローネを用いるカメラ
の裏蓋を開けた状態の背面側斜視図である。
【図6】写真フイルムに設けられた磁気記録層の磁気信
号を再生したときの出力状態を示すグラフである。
【図7】クリーニング面に記録された磁気信号を再生
し、クリーニング効果を確認するための回路のブロック
図である。
【図8】磁気ヘッドの帯磁が消磁されていく際の様子を
示す磁化曲線である。
【図9】本発明の実施例のうち写真フイルムの先端にク
リーニング用の穿孔穴が設けられた写真フイルムパトロ
ーネの斜視図である。
【図10】本発明の実施例のうち写真フイルムの先端に
クリーニングテープを設けた写真フイルムパトローネの
斜視図である。
【図11】図10に示されたクリーニングテープの表面
の部分拡大図である。
【図12】図10の写真フイルムパトローネを装填した
カメラの要部断面図である。
【図13】遮光蓋を組み込んだ写真フイルムパトローム
の部分断面図である。
【図14】写真フイルムの後端側にクリーニングテープ
を接合した写真フイルムパトローネの斜視図である。
【図15】図14の写真フイルムパトローネを用いるカ
メラの裏蓋を開けた状態の背面側斜視図である。
【図16】図14に示した写真フイルムパトローネの製
造工程を示す概略図である。
【図17】図16の接合ステーションの作用説明図であ
る。
【符号の説明】
1,20,40,55 写真フイルムパトローネ 2,42 パトローネ本体 3,43 フイルム出入り口 4,41 スプール 5,45 写真フイルム 5a,50a 支持体 5b,45a 磁気記録層 6,7 クリーニング面 6a,7a,50b 研摩剤 7b 強磁性酸化鉄 11,26,30,52,57 磁気ヘッド 35 クリーニングモニターランプ 37 穿孔 50 クリーニングテープ 51 遮光蓋 63 ディスク 70 超音波シール器
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 5/41 D

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気記録層が形成された写真フイルムを
    スプールに巻き付けてパトローネ本体内に収納し、スプ
    ールの回転によって写真フイルムの先端をパトローネ本
    体に設けたフイルム出入り口から送り出すようにした写
    真フイルムパトローネにおいて、 前記写真フイルムの先端もしくは後端に、前記磁気記録
    層に摺接して磁気記録を行うカメラの磁気ヘッドに摺接
    して磁気ヘッドのクリーニングを行うクリーニング部を
    設けたことを特徴とする写真フイルムパトローネ。
  2. 【請求項2】 前記パトローネ本体に、前記フイルム出
    入り口を遮光するための開閉自在な蓋を設けたことを特
    徴とする写真フイルムパトローネ。
  3. 【請求項3】 前記クリーニング部は、写真フイルムの
    端部に形成された穿孔であることを特徴とするとする請
    求項1記載の写真フイルムパトローネ。
  4. 【請求項4】 前記クリーニング部は、写真フイルムの
    端部に接続されたクリーニングテープであることを特徴
    とする請求項1記載の写真フイルムパトローネ。
  5. 【請求項5】 前記クリーニングテープは、一端が写真
    フイルムの後端に接続され他端が前記スプールに接続さ
    れており、その長さは少なくとも前記一端がパトローネ
    本体のフイルム出入り口から引き出される長さになって
    いることを特徴とする請求項4記載の写真フイルムパト
    ローネ。
  6. 【請求項6】 前記クリーニング部は、研磨材微粒子を
    含み、写真フイルムの長手方向に連続あるいは断続して
    塗布された塗布膜であることを特徴とする請求項1記載
    の写真フイルムパトローネ。
  7. 【請求項7】 前記塗布膜にはさらに強磁性微粒子が分
    散して混合されており、この強磁性微粒子の磁化により
    前記塗布膜には予め磁気記録が行われていることを特徴
    とする請求項6記載の写真フイルムパトローネ。
  8. 【請求項8】 前記塗布膜には、写真フイルムの走行方
    向の一端側から他端側に向かって磁化反転の周期が徐々
    に高くなるような磁気記録が行われていることを特徴と
    する請求項6記載の写真フイルムパトローネ。
  9. 【請求項9】 磁気記録層が形成された写真フイルムを
    スプールに巻き付けてパトローネ本体内に収納し、スプ
    ールの正転によって写真フイルムの先端をパトローネ本
    体に設けたフイルム出入り口から送り出すようにした写
    真フイルムパトローネの製造方法において、 カメラに内蔵された磁気ヘッドに摺接して磁気ヘッドの
    クリーニングを行うクリーニングテープの一端を前記ス
    プールに固着し、その他端を写真フイルムの後端に接続
    した後、スプールをパトローネ本体内で逆転させること
    によりクリーニングテープ及び写真フイルムをパトロー
    ネ本体内に巻き込むようにしたことを特徴とする写真フ
    イルムパトローネの製造方法。
  10. 【請求項10】 磁気ヘッドを内蔵するとともに、予め
    磁化された強磁性微粒子を含むクリーニング部が設けら
    れた写真フイルムを装填して用いるカメラの磁気ヘッド
    クリーニング方法において、 前記写真フイルムを走行させて前記磁気ヘッドに前記ク
    リーニング部を摺接させて磁気ヘッドのクリーニングを
    行い、かつ前記磁気ヘッドにより前記クリーニング部か
    ら読み出される信号のレベルを監視してクリーニングの
    適否を判断することを特徴とするカメラの磁気ヘッドク
    リーニング方法。
  11. 【請求項11】 写真フイルムに形成された磁気記録層
    に摺接して磁気記録を行う書き込み用磁気ヘッドを内蔵
    するとともに、予め磁化された強磁性微粒子を含むクリ
    ーニング部が設けられた写真フイルムを装填して用いる
    カメラにおいて、 前記磁気ヘッドにクリーニング部が摺接している間に、
    前記磁気ヘッドから得られる信号の直流成分をモニター
    するモニター回路を設けたことを特徴とするカメラ。
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