JPH0618768B2 - 固形粉末化粧料 - Google Patents

固形粉末化粧料

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JPH0618768B2
JPH0618768B2 JP58183954A JP18395483A JPH0618768B2 JP H0618768 B2 JPH0618768 B2 JP H0618768B2 JP 58183954 A JP58183954 A JP 58183954A JP 18395483 A JP18395483 A JP 18395483A JP H0618768 B2 JPH0618768 B2 JP H0618768B2
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力 斉藤
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、分子内に2個以上の水酸基を有する多価アル
コール、乳酸塩、ピロリドンカルボン酸塩、ヒアルロン
酸塩、コンドロイチン硫酸塩、アミノ酸塩、尿素等の保
湿剤を含有してなる、油分と油ゲル化剤と粉末とを主成
分とする固有粉末化粧料に関する。
ここで固形粉末化粧料とは、固形油分又は油ゲル化剤を
含む油分及び粉末を主要成分として含有し、中皿等の容
器に流し込み成型等によって充填されてなる主にメーク
アップ用に使用される化粧料をさす。上記固形油分又は
油ゲル化剤を含む油分と粉末との含有量は一般的にはそ
れぞれ30〜70重量%、65〜25重量%である。従来、この
タイプの固形粉末化粧料は油性タイプのファンデーショ
ン等と呼ばれ、秋期〜冬期の肌が乾燥しがちな季節に賞
用されてきた。しかしながら、このタイプの固形粉末化
粧料は油分の含有量が多いためか、皮膚に使用した場合
かゆみやひりつき等の刺激を訴える消費者が多く改良が
望まれていた。又、このタイプの固形粉末化粧料は上記
固形油分を含む油分のシール効果によって肌からの水分
揮散を防ぐのみであり、積極的な保湿効果を持っている
訳ではないので、とくに肌が乾燥しがちな秋期〜冬期に
かけての肌をしっとりとみずみずしく保つには、未だ充
分といえるものではなかった。
本発明者らは以上の事情に鑑み鋭意研究を行った結果、
上記油分と油ゲル化剤と粉末とを主成分とする固形粉末
化粧料に保湿剤を配合すると、驚ろくべきことに皮膚に
対する刺激を大巾に改善できること及びカサツキを抑
え、肌をしっとりとみずみずしく保つ目的が達成でき、
しかも安定性の良い固形粉末化粧料とできることを見い
出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記に示す割合で4成分を含有
し、油ゲル化剤の配合料が4〜25重量%であることを
特徴とする固形粉末化粧料である。
(A)油ゲル化剤を含む油分 30〜70重量% (B)保湿剤 0.5〜25重量% (C)粉末 25〜65重量% 以下、本発明の構成について述べる。
本発明で用いられる油ゲル化剤は、ジベンジリデンソル
ビトール、トリベンジリデンソルビトール、ジベンジリ
デンキシリトール、パラメトキシベンジリデンソルビト
ール等のベンズアルデヒド類と5価以上の多価アルコー
ルとの縮合物、ラウロイルグルタミン酸ジブチルアミ
ド、ラウロイルグルタミン酸ステアリルアミド、ジカプ
ロイルリジンラウリルアミド、ジカプロイルリジンラウ
リルアミン塩、ジカプロイルリジンラウリルエステル、
ジカプロイルリジンラウロイルフェニルアラニンラウリ
ルアミド等のN−アシルアミノ酸のアシド,エステルま
たはアミン塩の誘導体等、デンプン及びその加水分解物
の脂肪酸エステル等である。本発明の固形粉末化粧料に
は上記のうち1種又は2種以上が任意に選ばれて用いら
れる。
上記油ゲル化剤の配合量は本発明の固形粉末化粧料全量
中の4〜25重量%である。4重量%未満では固形粉末
化粧料の安定性が悪く、また、25重量%を超えて配合
すると組成物が固化した状態になり、使用性が悪くな
る。この油ゲル化剤は、油と油ゲル化剤とを加熱・溶解
させ、次いで冷却した時に、油ゲル化剤が結晶成長する
と共に三次元ネットワークを形成し、油分をその中にと
じ込めてしまう性質を有するものである。この油ゲル化
剤を配合することによって系を安定に保持することが可
能となり、またこの油ゲル化剤は界面活性剤とは異な
り、肌への刺激が少なく、安全性の点でも優れたもので
ある。
本発明で用いられる油分は、一般に化粧料に用いられる
植物油、動物油、鉱物油、合成エステル油及び合成シリ
コン油等の油分である。これらの例としては、例えばオ
リーブ油、ホホバ油、ヒマシ油、ラノリン及びその誘導
体、スクワラン、流動パラフィン、ワセリン、トリメチ
ロールプロパントリイソステアレート、イソプロピルミ
リステート、グリセロールトリ−2−エチルヘキサノエ
ート、ペンタエリスリトールテトラ−2−エチルヘキサ
ノエート、ジメチルポリシロキサン、ポリフェニルメチ
ルシロキサン等を挙げることができる。本発明において
は、これらの1種又は2種以上が任意に選ばれて用いら
れる。
油ゲル化剤を含む油分全体の配合量は本発明の固形粉末
化粧料全量中の30〜70重量%、好ましくは40〜60重量%
である。
本発明で用いられる保湿剤はエチレングリコール、ポリ
エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−
ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ジ
プロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ト
リグリセリン、テトラグリセリン等のポリグリセリン、
グルコース、マルトース、キシリトール、ソルビトー
ル、マルトース、マルチトール、ショ糖、フラクトー
ス、キシリトール、ソルビトール、マルトトリオース、
スレイトール、エリスリトール、澱粉分解糖、澱粉分解
糖還元アルコール等の分子内に2個以上の水酸基を有す
る多価アルコール及び乳酸塩、ピロリドンカルボン酸
塩、ヒアルロン酸塩、コンドロイチン硫酸塩、アミノ酸
塩、尿素等である。本発明においては上記のうち1種又
は2種以上が任意に選ばれて用いられる。
配合量は本発明の固形粉末化粧料全量中の 0.5〜25重量
%、好ましくは 3〜20重量%である。
本発明で用いられる粉末は、一般に化粧料に用いられる
粉末類、すなわち、例えばタルク、マイカ、クレー、カ
オリン等の体質顔料、酸化チタン、亜鉛華、酸化鉄、群
青等の無機顔料、チタン−マイカ系パール顔料等のパー
ル顔料及び赤色 226号、青色 404号、黄色 401号等の有
機顔料等を挙げることができる。本発明においては上記
粉末の1種又は2種以上が任意に選ばれて用いられる。
配合量は本発明の固形粉末化粧料全量中の25〜65重量
%、好ましくは35〜55重量%である。
本発明の固形粉末化粧料は上記した必須成分のみによっ
て構成され得るが、さらに加えるにソルビタン脂肪酸エ
ステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビトール脂肪
酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、糖脂肪酸
エステル等の多価アルコール脂肪酸エステル及びポリオ
キシエチレン(以下P0Eと略す)ソルビタン脂肪酸エ
ステル、P0Eグリセリン脂肪酸エステル、POEソル
ビトール脂肪酸エステル、POEポリグリセリン脂肪酸
エステル、POE糖脂肪酸エステル等のP0E多価アル
コール脂肪酸エステル及び硬化ヒマシ油誘導体等の非イ
オン型界面活性剤の1種又は2種以上を配合すれば、粉
末の油へのぬれが良くなり、製造、充填作業等が容易と
なる。上記界面活性剤の中では特に油溶性であり、かつ
常温で液体のものが好ましい。又、本発明の固形粉末化
粧料は何ら特別な配慮することなく前記各必須成分を順
次混合していけば製造され得るが、上記界面活性剤を用
いた下記製造法を用いれば、さらに安定な固形粉末化粧
料を製造することができる。すなわち、まず界面活性剤
と保湿剤とを撹拌混合し、この混合溶解物に油分を添加
してゲルを製造する。さらに上記ゲルに粉末を加えて混
合後加熱し、同様に加熱溶解した油ゲル化剤を加えて冷
却する工程をとる方法である。
上記界面活性剤を配合する場合、配合量は一般的には本
発明の固形粉末化粧料全量中の 0.1〜 5重量%である。
本発明の固形粉末化粧料には上記の必須成分及び界面活
性剤に加えて化粧品において用いられる一般的な成分、
例えば、水、防腐剤、殺菌剤、色素、香料、紫外線吸収
剤、薬剤、金属イオン封鎖剤等の1種又は2種以上を本
発明の効果を損なわない範囲内で配合することができ
る。
又、当然のことながら前記油ゲル化剤に加えて、融点4
0℃以上の固形油分、例えばセチルアルコール、ステア
リルアルコール、ステアリン酸、ベヘニン酸、固形パラ
フィン、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレン
末、キャンデリラロウ、ビースワックス、カルナウバロ
ウ、バリコワックス、硬化ヒマシ油等の1種又は2種以
上を配合して本発明の固形粉末化粧料の硬度調整をする
こともできる。その場合、配合量は上記固形油と油ゲル
化剤の合計で60重量%以内で用いることが好ましい。
従来の固形粉末化粧料にあっては、前述の通り、固形油
分又は油ゲル化剤を含む油分、粉末及び必要に応じて他
の添加剤が配合されてきたが、保湿剤を配合したものは
皆無であった。本発明は、該固形粉末化粧料にはじめて
保湿剤を配合したものであり、そのことによって皮膚安
全性を大幅に改善するばかりでなく、肌のカサツキを抑
え、肌をしっとりとみずみずしく保つ画期的な固形粉末
化粧料ということができる。
次に実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明する配
合量は重量%である。
実施例1 ファンデーション 流動パラフィン 50 ポリエチレングリコール400 1 マイカ 19 酸化チタン 15 酸化鉄(赤、黄、黒) 5 デキストリン脂肪酸エステル 10 製造法 〜を撹拌混合したものに〜を加えて70℃に加熱
する。これにやはり70℃にて加熱溶解したを加えて撹
拌混合後、中皿に流し込み冷却した。
比較例1 実施例1からポリエチレングリコール400 を除いた(流
動パラフィンで置換)以外は実施例1と同様にして比較
例1を得た。
実施例2 ファンデーション ポリエチレングリコール400 を 3重量%にした(流動パ
ラフィンで調整)以外は実施例1と同様にして実施例2
を得た。
実施例3 ファンデーション ポリエチレングリコール400 を25重量%にした(流動パ
ラフィンで調整)以外は実施例1と同様にして実施例3
を得た。
効果 (1) 試験法 生後、2ケ月令のヘアレスマウス(1試料につき3匹)
の背部の皮膚に実施例2、3又は比較例2を0.05ml、1
週間に5回塗布する方法で、2週間に、合計10回の塗布
を行った。皮膚反応は、毎日被験物質を塗布する直前に
下記の判定基準に従って皮膚のカサツキ、落屑の度合を
判定する。
全く変化の認められないもの……0 わずかな変化が認められるもの……1 明らかな変化が認められるもの……2 著しい変化が認められるもの……3 非常に著しい変化が認められるもの……4 各動物の合計10回の皮膚のカサツキ、落屑の形成の判定
を加算し、これを動物数で割った平均値を皮膚刺激性と
した。
(2) 結果 実施例1……2.5 実施例2……1.5 実施例3……1.0 比較例1……4.0 保湿剤の配合により、皮膚安全性が大幅に向上している
ことが明らかである。
実施例4 ファンデーション 流動パラフィン 33 ジイソステアリン酸ジグリセリン 2 1,3−ブチレングリコール 10 マイカ 25 酸化チタン 15 酸化鉄(赤、黄、黒) 5 ジベンジリデンソルビトール 10 製造法 〜にを加えて充分撹拌混合する。これを70℃にて
混合溶解したに加えて撹拌混合し、中皿に充填後
冷却した。
比較例2 ファンデーション 1,3−ブチレングリコールを除いた(流動パラフィン
で置換)以外は実施例4と同様にして比較例2を得た。
効果 (1) 使用感 20〜40才の女性20名による使用テストを行った。その結
果、実施例1の方が比較例1よりもしっとりするとした
もの15名、同程度であるとしたもの5名、比較例1の方
が実施例1よりもしっとりするとしたもの0名で、明ら
かに実施例1がまさっていた。
(2) 保湿効果 20〜40才の女性10名の顔面の片側づつにそれぞれ実施例
1及び比較例1を朝昼各1回塗布し、これを1週間続け
た。1週間後、実施例1を塗布した側が比較例1を塗布
した側よりも肌のきめが良くみずみずしいとしたもの9
名、同程度としたもの1名、比較例1を塗布した側が実
施例1を塗布した側よりも肌のきめが良くみずみずしい
としたもの0名で、明らかに実施例1がまさっていた。
実施例5 ほほ紅 流動パラフィン 33 ポリエチレングリコール4000 4 マイカ 5 カオリン 10 酸化チタン 5 マイカ−チタン系パール顔料 5 赤色204号 1 ラウロイルグルタミン酸ジブチルアミド 20 を70℃で撹拌溶解し、これを70℃に保ったまま別に
撹拌混合した及び〜を添加混合する。後、冷却し
て中皿に流し込み充填した。
実施例6 ファンデーション スクワラン 39 ソルビタントリオレエート 1 コンドロイチン硫酸ソーダ20%水溶液 10 タルク 5 マイカ 10 酸化チタン 5 酸化鉄(赤、黄、黒) 5 デキストリン脂肪酸エステル 20 ジベンジリデンソルビトール 5 を撹拌混合する。これをに添加して撹拌混合し、
ゲルを作る。これに〜を添加して撹拌混合し、加熱
する。上記加熱したベースにを添加して加熱溶解
し、撹拌混合後、中皿に流し込み冷却した。
実施例4〜6はいずれも皮膚安全性が高く、又、肌をし
っとりみずみずしく保つ効果にすぐれた固形粉末化粧料
であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−38332(JP,A) 特開 昭54−63831(JP,A) 特開 昭54−151139(JP,A) 特開 昭55−28934(JP,A) 特開 昭54−163831(JP,A) 特開 昭54−64645(JP,A) 特開 昭56−56223(JP,A) 特開 昭53−113787(JP,A) 特開 昭55−40666(JP,A) 特開 昭57−109706(JP,A) 特開 昭58−183609(JP,A) 特開 昭59−62514(JP,A) 特開 昭47−19044(JP,A) 特開 昭54−151139(JP,A) 特開 昭56−131510(JP,A) 特開 昭59−62515(JP,A) 特開 昭56−34610(JP,A) 特開 昭60−76543(JP,A) 特公 昭53−46891(JP,B2) フレグランス、ジャーナル通巻No.56 P.19〜43

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記に示す割合で4成分を含有し、油ゲル
    化剤の配合量が4〜25 重量%であることを特徴とする固
    形粉末化粧料。 (A)ベンズアルデヒド類と5価以上の多価アルコール
    との縮合物、N−アシルアミノ酸のアシド,エステルま
    たはアミン塩の誘導体、およびデンプンまたはその加水
    分解物の脂肪酸エステルよりなる群から選ばれる油ゲル
    化剤を含む油分 30〜70 重量% (B)保湿剤 0.5〜25 重量% (C)粉末 25〜65 重量%
JP58183954A 1983-10-01 1983-10-01 固形粉末化粧料 Expired - Lifetime JPH0618768B2 (ja)

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フレグランス、ジャーナル通巻No.56P.19〜43

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