JPH06184326A - ゴム・ゴム接着複合体の製造方法 - Google Patents

ゴム・ゴム接着複合体の製造方法

Info

Publication number
JPH06184326A
JPH06184326A JP3341304A JP34130491A JPH06184326A JP H06184326 A JPH06184326 A JP H06184326A JP 3341304 A JP3341304 A JP 3341304A JP 34130491 A JP34130491 A JP 34130491A JP H06184326 A JPH06184326 A JP H06184326A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
weight polyethylene
polyethylene powder
molecular weight
vulcanized
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3341304A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2816909B2 (ja
Inventor
Hiroshi Hirakawa
弘 平川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
Priority to JP3341304A priority Critical patent/JP2816909B2/ja
Priority to GB9212457A priority patent/GB2256615B/en
Priority to DE4219314A priority patent/DE4219314A1/de
Publication of JPH06184326A publication Critical patent/JPH06184326A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2816909B2 publication Critical patent/JP2816909B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C66/00General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts
    • B29C66/70General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
    • B29C66/71General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 2種類以上のゴム組成物からなるゴム材料相
互間の共加硫性、並びに前記ゴム材料の加硫の有無に関
係なく強固に接着し、しかもゴム材料中の配合成分の接
着後の拡散移行を防止し、接着剤が柔軟性を阻害しない
等の数多くの有用な性能を付与するゴム・ゴム接着複合
体をゴム材料の形状やプレフォームの有無に関係なく接
着する方法を提供する。 【構成】 接着剤として超高分子量ポリエチレン粉末を
使用し、特定の臨界表面張力γc を有する同種又は異種
の原料ゴム成分を含有するゴム組成物を使用することに
より、同種の原料ゴム成分及び異種の原料ゴム成分を含
有するいずれの場合においても、未加硫のゴム材料同士
間、一方が未加硫ゴム材料で他方が加硫済みゴム材料と
の間又は加硫済みゴム材料同士間を、それぞれ接合一体
化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、同種又は異種の原料ゴ
ム成分を含有する少なくとも2種類以上のゴム組成物か
らなるゴム材料を相互に接着したゴム・ゴム接着複合体
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、タイヤ、コンベヤベルト、ホー
ス、ライニング製品等のゴム・ゴム接着複合体は、複数
種類のゴム組成物をゴム材料に成形し、これら未加硫の
ゴム材料を積層した後加硫接着することにより製造され
ている。しかし、上記ゴム材料を積層すると、未加硫の
ゴム材料相互間の相溶性が悪かったり、加硫速度や架橋
形態等が大幅に相違し、所謂共加硫性がなかったりする
ため、強固に接着したゴム・ゴム接着複合体が得られな
いという問題があった。しかもゴム材料中に含まれる配
合薬品が相互に拡散移行し、ゴム材料の加硫特性が変化
するため、品質、性能の良好なゴム・ゴム接着複合体を
得ることができなかった。
【0003】また、ゴム材料の少なくとも一方が加硫さ
れている場合は接着が非常に困難であり、その対策とし
て接着剤等を使用しても十分に接着することは困難であ
り、しかも接着剤が硬くなるため、ゴム・ゴム接着複合
体の柔軟性を低下させる欠点があった。さらに、この接
着剤は接着以外の補強効果等の効果を奏するものではな
かった。
【0004】本発明者は、削り出し方式により作製した
超高分子量ポリエチレンシートが特定の同種又は異種の
原料ゴム成分を含有するゴム組成物からなるゴム材料相
互間を強固に接合する優れた接着剤であることを見出
し、提案した。しかし、この超高分子量ポリエチレンシ
ートはシート状であるため、複雑な形状のゴム材料や接
着する前に予めプレフォームしたゴム材料を強固に接着
することが難しいため、製品化可能なゴム製品の種類が
大幅に制約されるという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、2種類以上
のゴム組成物からなるゴム材料相互間の共加硫性、並び
に前記ゴム材料の加硫の有無に関係なく強固に接着し、
しかもゴム材料中の配合成分の接着後の拡散移行を防止
し、接着剤が柔軟性を阻害しない等の数多くの有用な性
能を付与するゴム・ゴム接着複合体の製造方法を提供す
ることを目的とする。また、本発明の他の目的は、ゴム
材料の形状やプレフォームの有無に関係なく、前記2種
類のゴム材料を相互に強固に接着することができるゴム
・ゴム接着複合体の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るため、本発明のゴム・ゴム接着複合体の製造方法にお
いては、ゴム・ゴム接着複合体を構成するゴム組成物に
含まれる原料ゴム成分の種類の同異、ゴム材料の加硫、
未加硫の別及び原料ゴム成分の固有の臨界表面張力γc
の範囲によって、次の4つの態様に分けられる。即ち本
発明の第1の発明は、臨界表面張力γc (以下γc と略
す)が25〜35ミリニュートン/メートル(以下mN
/mと略す)の原料ゴム成分を含有する少なくとも2種
類の未加硫のゴム組成物からなるゴム材料の間に、超高
分子量ポリエチレン粉末を介在させて積層した後、得ら
れた積層体を前記超高分子量ポリエチレン粉末の融解温
度以上、即ち前記超高分子量ポリエチレンの融点以上の
温度に加熱して前記ゴム材料を加硫すると共に融着一体
化する方法である。
【0007】本発明の第2の発明は、γc が25〜32
mN/mの原料ゴム成分を含有する少なくとも2種類の
ゴム組成物からなるゴム材料の少なくとも一方に、加硫
されたゴム材料を使用し、これらゴム材料の間に超高分
子量ポリエチレン粉末を介在させて積層した後、得られ
た積層体を前記超高分子量ポリエチレン粉末の融解温度
以上の温度に加熱して融着一体化する方法である。
【0008】本発明の第3の発明は、γc が25〜30
mN/mの異種の原料ゴム成分を含有するゴム組成物か
らなる、共に未加硫のゴム材料、一方が加硫され、他方
が未加硫のゴム材料並びに共に加硫されたゴム材料のい
ずれかの組み合わせのゴム材料の間に、超高分子量ポリ
エチレン粉末を介在させて積層した後、得られた積層体
を前記超高分子量ポリエチレン粉末の融解温度以上の温
度に加熱して融着一体化する方法である。
【0009】さらに、本発明の第4の発明は、一方にγ
c が30〜35mN/mの原料ゴム成分を含有するゴム
組成物からなる未加硫のゴム材料と、他方にγc が25
〜30mN/mの原料ゴム成分を含有するゴム組成物か
らなる未加硫のゴム材料又は加硫されたゴム材料との間
に、超高分子量ポリエチレン粉末を介在させて積層した
後、得られた積層体を前記超高分子量ポリエチレン粉末
の融解温度以上の温度に加熱して融着一体化する方法で
ある。
【0010】このように本発明は、特定のγc を有する
同種又は異種の原料ゴム成分を含有するゴム組成物を成
形したゴム材料の間に超高分子量ポリエチレン粉末を介
在させて積層体を作製し、この積層体を加熱して上記超
高分子量ポリエチレン粉末を融解し、前記ゴム材料と融
着一体化するから、ゴム材料の形状が複雑であったり、
予めプレフォームされていたりしていても強固に接着す
ることができる。また、ゴム材料相互の共加硫性や加硫
の有無に関係なく接着することができる。しかもこの超
高分子量ポリエチレン粉末は接着後にはフィルム化して
ゴム材料相互間の配合成分の拡散移行を防止するので、
これらゴム材料の加硫特性の変動を防止することができ
る。また、この超高分子量ポリエチレン粉末からなるフ
ィルム状接着層は柔軟で屈曲し易いためゴム・ゴム接着
複合体の柔軟性を低下させることがなく、しかも強度、
空気保持性、耐ガス透過性、耐水性等の数多くの性能を
向上することができる。
【0011】本発明において、臨界表面張力γc とは、
昭和53年8月20日(第3刷),丸善株式会社発行「化学
便覧」基礎編II,第618頁に記載されているように、
固体面上で液体炭化水素その他の有機液体化合物の同族
列が示す接触角をθ、その液体の表面張力をγとする
と、cos θとγとの関係は同族体の種類に関せず大体一
本の直線となる。このとき、θ=0、すなわちcos θ=
1に相当するγc の値として定義される。
【0012】但し、本発明に定義する原料ゴム成分の臨
界表面張力γc は、上記固体の代わりに、γc を測定し
ようとする原料ゴム成分を熱プレスにより平坦にしたゴ
ムサンプルを使用して同様に測定した値をいう。本発明
の第1の発明は、γc が25〜35mN/mの同種の原
料ゴム成分を含有する2種類以上のゴム組成物を使用す
る必要がある。
【0013】このゴム組成物に含有される原料ゴム成分
のγc が上記範囲外のときは、超高分子量ポリエチレン
粉末に対する接着性の良好なゴム材料が得られないから
である。即ち、上記原料ゴム成分のγc はポリエチレン
のγc =29mN/mに近いため、ゴム材料の超高分子
量ポリエチレン粉末に対する親和性を大きくし、融着に
よる接着性を向上するものと考えられる。
【0014】上記25〜35mN/mの範囲のγc を有
する原料ゴム成分としては、1988年米国マーセル・
デッカー社(Marcel Dekker, Inc., New York and Base
l)発行の“ハンドブック・オブ・エラストマーズ ニュ
ーデベロップメント・アンド・テクノロジー”(Handbo
ok of Elastomers New Development and Technology):
エーケー,ボーミック及びエッチエル,ステファンズ
(A, K, Bhowmik and H,L, Stephens)著、第8章第2
53頁の表1に記載されている、イソブチレン−イソプ
レン共重合体ゴム(IIR,γc =27mN/m)、エ
チレン−プロピレンジエン三元共重合体ゴム(EPD
M,γc =28mN/m)、天然ゴム(NR,γc =3
1mN/m)、ポリブタジエンゴム(BR,γc =32
mN/m)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SB
R,γc =33mN/m)等がある。
【0015】上記原料ゴム成分に硫黄等の加硫剤、カー
ボンブラック等の補強剤、老化防止剤、加硫促進剤、そ
の他の配合薬品を配合することにより、ゴム組成物を調
製する。原料ゴム成分の配合量はゴム組成物における原
料ゴム成分の中の50重量%以上を占める量にするのが
よい。得られたゴム組成物は、シート状又は板状等の任
意の積層可能な形状のゴム材料にプレフォーム成形す
る。これらゴム材料はスチールコードのような金属コー
ド、ナイロン、ポリエステル、アラミド等の各種有機繊
維からなるコードにより補強したものであってもよい。
【0016】次いで、このように2種類以上のゴム組成
物を用いて作製したゴム材料を適宜組み合わせて、その
間に超高分子量ポリエチレン粉末を介在させて積層す
る。この超高分子量ポリエチレン粉末は、分子量100
万以上のポリエチレンからなり、その平均粒子径が50
〜300μmのものがよい。分子量が100万以上であ
ることにより、ゴム材料に対する接着をより一層大きく
し、その物性を向上することができる。また、平均粒子
径を50μm以上にすることによりゴム材料相互間の接
着強度に優れたゴム・ゴム接着複合体を製造することが
できる。一方、平均粒子径を200μm以下にすること
によりゴム材料相互間にむらなく均一にる超高分子量ポ
リエチレン粉末を介在させ、厚さの薄い柔軟をフィルム
状接着剤層を形成することができる。
【0017】この超高分子量ポリエチレン粉末をゴム材
料相互間に介在させる手段は、特に限定されるものでは
ない。例えば、ゴム材料の表面に超高分子量ポリエチレ
ン粉末を直接散布したり、流動パラフィン等のオイルと
混合してペーストを作製し、このペーストを塗布したり
する方法がある。このようにゴムに対する親和性に優
れ、融着により強固に接着する超高分子量ポリエチレン
粉末を介在させたゴム・ゴム積層体は、超高分子量ポリ
エチレンの融点(125℃)以上の温度に加熱すること
により、未加硫状態のゴム材料を加硫すると共に融着一
体化し、ゴム・ゴム接着複合体にすることができる。上
記積層体の加熱温度は、余りに高くなり過ぎると超高分
子量ポリエチレン粉末が熱分解して変質し易くなるの
で、300℃以下にすることが望ましい。この加熱によ
り超高分子量ポリエチレン粉末は、融解して強度、引張
弾性率、空気保持性、耐ガス透過性並びに耐湿気透過性
等に優れた薄くて柔軟なフィルム状接着剤層を形成す
る。このため、ゴム・ゴム接着複合体は、その柔軟性を
確保しながら寸法安定性に優れたものとなる。しかも超
高分子量ポリエチレンからなるフィルム状接着剤層がゴ
ム材料相互間の配合薬品の拡散移行を防止するので、ゴ
ム材料相互の共加硫性等の加硫特性及び加硫温度等の加
硫条件並びに加硫の有無に関係なく接着することができ
る。
【0018】本発明の第2の発明は、γc が25〜32
mN/mの同種の原料ゴム成分を含有する2種類以上の
ゴム組成物を使用し、ゴム材料の少なくとも一方を加硫
して使用する方法である。しかし、この第2の発明に使
用する加硫済みゴム材料は、γc が25〜32mN/m
の原料ゴム成分を含有するゴム組成物から構成すること
が必要である。これは、ゴム材料が加硫されるとゴム中
に架橋構造が形成されるが、この架橋に伴うゴムの分子
構造の変化が実質的にγc を大きくし、超高分子量ポリ
エチレン粉末に対するゴム材料の接着性を低下させるか
らである。本発明の第2の発明は、γc の上限をポリエ
チレンのγc =29mN/mに近くにすることにより、
加硫済みゴム材料と高分子量ポリエチレン粉末との親和
性を大きくし、良好な融着による接着性が得られるよう
にすることができる。
【0019】この加硫済みゴム材料は、上述した未加硫
状態のゴム材料又は加硫済みゴム材料と積層した後、得
られた積層体を高分子量ポリエチレン粉末の融解温度以
上の温度に加熱し、上述と同様に融着一体化してゴム・
ゴム接着複合体を製造することができる。次に、本発明
の第3の発明は、γc が共に25〜30mN/mの異種
の原料ゴム成分を含有する少なくとも2種類のゴム組成
物からなるゴム材料を用いて、本発明の第1の発明と同
様に超高分子量ポリエチレン粉末を加熱融解することに
より融着一体化してゴム・ゴム接着複合体を製造する方
法である。この第3の発明においては、γc が25〜3
0mN/mの異種の原料ゴム成分をそれぞれ含有する2
種類以上のゴム組成物を使用する必要がある。ゴム材料
の組み合わせは、両方共に未加硫、一方が未加硫で他方
が加硫済み及び両方共に加硫済みのいずれであってもよ
い。上記範囲のγc を有する原料ゴム成分としては、例
えばIIRやEPDM等を挙げることができる。
【0020】本発明の第4の発明は、γc の範囲が異な
る異種の原料ゴム成分を含有するゴム組成物からなるゴ
ム材料同士を超高分子量ポリエチレン粉末を介して接着
する方法である。この第4の発明は、一方の側のゴム材
料は、γc が30〜35mN/mの超高分子量ポリエチ
レンのγc (29mN/m)よりも大きい原料ゴム成分
を含有するゴム組成物から構成し、未加硫の状態で使用
する。これは、上記範囲のγc の大きい原料ゴム成分を
含有するゴム組成物は、加硫によりさらにγcが増大
し、超高分子量ポリエチレン粉末のγc (=29mN/
m)との差が大きくなり過ぎて接着性が低下するから、
このゴム材料は未加硫の状態で使用し、超高分子量ポリ
エチレン粉末に対する良好な接着性を確保するようにす
る。他方の側のゴム組成物は、γc が小さい25〜30
mN/mの原料ゴム成分を使用したゴム組成物を使用す
る。このゴム組成物からなるゴム材料は未加硫であって
も加硫済みであってもよい。
【0021】この両ゴム材料は、第1〜3の発明と同様
に、超高分子量ポリエチレン粉末を介して積層した後、
得られた積層体を前記超高分子量ポリエチレン粉末の融
解温度以上の温度に加熱して融着一体化することにより
ゴム・ゴム接着複合体を製造することができる。
【0022】
【実施例】
実験例1 表1に示す配合組成を有する5種類のゴム組成物を調製
した。表2に示すように、表1のゴム組成物No.1(原
料ゴム成分NR)、No.2(原料ゴム成分EPDM)、
No.3(原料ゴム成分SBR−NR)、No.4(原料ゴ
ム成分IIR)及びNo.5(原料ゴム成分NBR)を、
それぞれ150mm×50mm×2.5mmの2枚のシ
ート状のゴム材料に成形した。
【0023】これら同種のゴム組成物からなるゴム材料
を、両方共に未加硫、一方が未加硫で、他方が加硫済
み、両方共に加硫済みの組み合わせとし、それぞれゴム
材料の表面に、平均粒子径約120μmの超高分子量ポ
リエチレン粉末(分子量約500万)と流動パラフィン
とを100対50の重量比で混合したペーストを均一に
塗布した後積層し、20kg/cm2 の加圧下、150
℃で30分間加熱してゴム・ゴム接着複合体を製造し
た。得られたゴム・ゴム接着複合体の接着性を下記の方
法により評価し、その結果を表2に示した。
【0024】 表1中の数値は、いずれも重量部である。
【0025】また、*1 はN−フェニル−N’−イソプ
ロピル−p−フェニレンジアミン *2 はN−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェ
ンアミド *3 はテトラメチルチウラムジスルフィド *4 は2−メルカプトベンゾチアゾール *5 はテトラメチルチウラムモノスルフィド *6 はベンゾチアジルジスルフィドである。接着性の評価方法 :ゴム・ゴム接着複合体の接着性は、
接着力の大きさで評価するのは正確ではない。そこで、
幅20mmのサンプルを作製して剥離テストを行い、界
面剥離が起こった場合にはたとえ接着力が高くても不良
(×)と評価した。他方、界面剥離を起さなかった場合
は、ゴム・ゴム接着複合体の接着界面を中心にして約
0.5mmの厚さのシートをカミソリにて切り出し、そ
の薄片をトルエン中に浸漬し、膨潤させた後、トルエン
中浸漬したまま接着界面付近に張力を加えても界面剥離
が起らなかった場合を接着性良好(○)と評価した。
【0026】 表2からγc が39mN/mのNBR以外は、全て良好
な接着性を示すことが判る。 実験例2 表3に示すように、表1のゴム組成物No.1〜5を使用
し、いずれも同種の未加硫のゴム組成物からなるゴム材
料のうち、いずれか一方を加硫済みのゴム材料とし、こ
れらゴム材料の表面に、流動パラフィンに○重量%の超
高分子量ポリエチレン粉末を混合したペーストを塗布し
た後積層し、これを加熱して融着一体化した。得られた
ゴム・ゴム接着複合体の接着を評価し、その結果を表3
に示した。
【0027】 原料ゴム成分がSBR(γc =33mN/m)70:N
R(γc =31mN/m)30(重量比)のゴム組成物
No.3の場合は、いずれか一方のゴム材料を加硫すると
良好な接着性が得られなくなる。これに対し、原料ゴム
成分のγc が25〜32mN/mの範囲の場合は、少な
くとも一方のゴム材料を加硫しても良好な接着性を有す
ることが判る。 実験例3 表4に示すように、表1のゴム組成物No.2(EPD
M)とNo.4(IIR)及びNo.2(EPDM)とNo.
1(NR)の異種の原料ゴム成分を含有するゴム組成物
の組み合わせについて、両方共に未加硫、いずれか一方
が未加硫で、他方が加硫済み及び両方共に加硫済みのゴ
ム材料の表面に、流動パラフィンに○重量%の超高分子
量ポリエチレン粉末を混合したペーストを塗布した後積
層し、これを加熱して融着一体化した。得られたゴム・
ゴム接着複合体の接着を評価し、その結果を表4に示し
た。
【0028】 表4から判るように、異種の原料ゴム成分を含有するゴ
ム組成物を組み合わせたときは、原料ゴム成分のγc と
ゴム材料の加硫状態(未加硫か加硫済みか)によって、
接着性が相違している。原料ゴム成分のγc 値が25〜
30mN/mの範囲内であるEPDM(γc =28mN
/m)とIIR(γc =27mN/m)の組み合わせの
ときは、加硫状態に関係なく良好な接着性を有してい
る。 実験例4 表5に示すように、表1のゴム組成物No.2(EPD
M)とNo.3(SBR−NR)の異種の原料ゴム成分を
含有するゴム組成物の組み合わせについて、両方共に未
加硫、いずれか一方が未加硫で、他方が加硫済み及び両
方共に加硫済みのゴム材料の表面に、流動パラフィンに
○重量%の超高分子量ポリエチレン粉末を混合したペー
ストを塗布した後積層し、これを加熱して融着一体化し
た。得られたゴム・ゴム接着複合体の接着を評価し、そ
の結果を表5に示した。
【0029】 表5から、γc 値が小さい原料ゴム成分(EPDM=2
8mN/m)とγc 値が大きい原料ゴム成分(SBR=
33mN/m,NR=31mN/m)の異種の原料ゴム
成分を含有するゴム組成物を組み合わせたときは、γc
値の大きい原料ゴム成分を含有するゴム組成物からなる
ゴム材料が加硫されていると、γc 値が小さい原料ゴム
成分を含有するゴム組成物からなるゴム材料の加硫状態
に関係なく接着性が悪化していることが判る。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、接
着剤として超高分子量ポリエチレン粉末を使用し、特定
の臨界表面張力γc を有する同種又は異種の原料ゴム成
分を含有するゴム組成物を使用することにより、同種の
原料ゴム成分及び異種の原料ゴム成分を含有するいずれ
の場合においても、未加硫のゴム材料同士間、一方が未
加硫ゴム材料で他方が加硫済みゴム材料との間又は加硫
済みゴム材料同士間を、それぞれ接合一体化することが
可能であり、加えて次のような効果が得られる。
【0031】 超高分子量ポリエチレン粉末であるた
め、ゴム材料の形状が複雑であったり、予めプレフォー
ムされていたりしていても接着することができ、多種多
様なゴム製品を製造することができる。また、その優れ
た接着性により、接着強度が大きく耐久性に優れたゴム
・ゴム接着複合体を製造することができる。 超高分子量ポリエチレン粉末は、接着後のゴム材料
相互間の配合薬品の拡散移行を防止するフィルム状接着
剤層を形成するため、ゴム材料相互の共加硫性等の加硫
特性及び加硫温度等の加硫条件並びに加硫の有無に関係
なく接着することができる。
【0032】 上記フィルム状接着剤層の優れた強
度、高引張弾性率等により補強材として役立ち、強度や
寸法安定性等を向上する。また、フィルム状接着剤層は
薄くて屈曲し易いため、ゴム・ゴム接着複合体の柔軟性
に何ら悪影響を及ぼすことがない。 したがって、本発明方法により得られたゴム・ゴム接着
複合体は、タイヤ、コンベヤベルト、ホース、ライニン
グ製品等及びその他のゴム製品の強度、耐久性を向上
し、しかも、複雑な形状を有するものにも容易に適用可
能であり極めて有用である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年6月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】 表2からγcが39mN/mのNBR以外は、全て良好
な接着性を示すことが判る。 実験例2 表3に示すように、表1のゴム組成物No.1〜5を使
用し、いずれも同種の未加硫のゴム組成物からなるゴム
材料のうち、いずれか一方を加硫済みのゴム材料とし、
これらゴム材料の表面に、流動パラフィンに50重量%
の超高分子量ポリエチレン粉末を混合したペーストを塗
布した後積層し、これを加熱して融着一体化した。得ら
れたゴム・ゴム接着複合体の接着を評価し、その結果を
表3に示した。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】 原料ゴム成分がSBR(γc=33mN/m)70:N
R(γc=31mN/m)30(重量比)のゴム組成物
No.3の場合は、いずれか一方のゴム材料を加硫する
と良好な接着性が得られなくなる。これに対し、原料ゴ
ム成分のγcが25〜32mN/mの範囲の場合は、少
なくとも一方のゴム材料を加硫しても良好な接着性を有
することが判る。 実験例3 表4に示すように、表1のゴム組成物No.2(EPD
M)とNo.4(IIR)及びNo.2(EPDM)と
No.1(NR)の異種の原料ゴム成分を含有するゴム
組成物の組み合わせについて、両方共に未加硫、いずれ
か一方が未加硫で、他方が加硫済み及び両方共に加硫済
みのゴム材料の表面に、流動パラフィンに50重量%の
超高分子量ポリエチレン粉末を混合したペーストを塗布
した後積層し、これを加熱して融着一体化した。得られ
たゴム・ゴム接着複合体の接着を評価し、その結果を表
4に示した。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】 表4から判るように、異種の原料ゴム成分を含有するゴ
ム組成物を組み合わせたときは、原料ゴム成分のγcと
ゴム材料の加硫状態(未加硫か加硫済みか)によって、
接着性が相違している。原料ゴム成分のγc値が25〜
30mN/mの範囲内であるEPDM(γc=28mN
/m)とIIR(γc=27mN/m)の組み合わせの
ときは、加硫状態に関係なく良好な接着性を有してい
る。 実験例4 表5に示すように、表1のゴム組成物No,2(EPD
M)とNo.3(SBR−NR)の異種の原料ゴム成分
を含有するゴム組成物の組み合わせについて、両方共に
未加硫、いずれか一方が未加硫で、他方が加硫済み及び
両方共に加硫済みのゴム材料の表面に、流動パラフィン
50重量%の超高分子量ポリエチレン粉末を混合した
ペーストを塗布した後積層し、これを加熱して融着一体
化した。得られたゴム・ゴム接着複合体の接着を評価
し、その結果を表5に示した。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 臨界表面張力γc が25〜35ミリニュ
    ートン/メートルの同種の原料ゴム成分を含有する少な
    くとも2種類の未加硫のゴム組成物からなるゴム材料の
    間に、超高分子量ポリエチレン粉末を介在させて積層し
    た後、該積層体を前記超高分子量ポリエチレン粉末の融
    解温度以上の温度に加熱して融着一体化するゴム・ゴム
    接着複合体の製造方法。
  2. 【請求項2】 臨界表面張力γc が25〜32ミリニュ
    ートン/メートルの同種の原料ゴム成分を含有する少な
    くとも2種類のゴム組成物からなるゴム材料の少なくと
    も一方に加硫されたゴム材料を使用し、これらゴム材料
    の間に超高分子量ポリエチレン粉末を介在させて積層し
    た後、該積層体を前記超高分子量ポリエチレン粉末の融
    解温度以上の温度に加熱して融着一体化するゴム・ゴム
    接着複合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 臨界表面張力γc が共に25〜30ミリ
    ニュートン/メートルの異種の原料ゴム成分を含有する
    ゴム組成物からなり、2種共に未加硫のゴム材料、未加
    硫ゴム材料と加硫したゴム材料及び2種共に加硫したゴ
    ム材料の組み合わせからなる群から選ばれた一組のゴム
    材料の間に、超高分子量ポリエチレン粉末を介在させて
    積層した後、該積層体を前記超高分子量ポリエチレン粉
    末の融解温度以上の温度に加熱して融着一体化するゴム
    ・ゴム接着複合体の製造方法。
  4. 【請求項4】 一方に臨界表面張力γc が30〜35ミ
    リニュートン/メートルの原料ゴム成分を含有するゴム
    組成物からなる未加硫のゴム材料と他方に臨界表面張力
    γc が25〜30ミリニュートン/メートルの原料ゴム
    成分を含有するゴム組成物からなる未加硫のゴム材料又
    は加硫されたゴム材料の間に、超高分子量ポリエチレン
    粉末を介在させて積層した後、該積層体を前記超高分子
    量ポリエチレン粉末の融解温度以上の温度に加熱して融
    着一体化するゴム・ゴム接着複合体の製造方法。
JP3341304A 1991-06-12 1991-12-24 ゴム・ゴム接着複合体の製造方法 Expired - Fee Related JP2816909B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3341304A JP2816909B2 (ja) 1991-12-24 1991-12-24 ゴム・ゴム接着複合体の製造方法
GB9212457A GB2256615B (en) 1991-06-12 1992-06-11 Process for the production of a rubber/rubber bonded composite sheet structure
DE4219314A DE4219314A1 (de) 1991-06-12 1992-06-12 Verfahren zur herstellung einer kautschuk/kautschuk-verbundplattenstruktur

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3341304A JP2816909B2 (ja) 1991-12-24 1991-12-24 ゴム・ゴム接着複合体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06184326A true JPH06184326A (ja) 1994-07-05
JP2816909B2 JP2816909B2 (ja) 1998-10-27

Family

ID=18345020

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3341304A Expired - Fee Related JP2816909B2 (ja) 1991-06-12 1991-12-24 ゴム・ゴム接着複合体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2816909B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005144833A (ja) * 2003-11-14 2005-06-09 Yokohama Rubber Co Ltd:The 高圧ゴムホ−ス及びその製造方法
WO2011042998A1 (ja) * 2009-10-06 2011-04-14 横浜ゴム株式会社 ゴム積層体
JP5572859B2 (ja) * 2007-12-26 2014-08-20 株式会社大協精工 ゴム成形品

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01123837A (ja) * 1987-11-06 1989-05-16 Bridgestone Corp ゴム物品

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01123837A (ja) * 1987-11-06 1989-05-16 Bridgestone Corp ゴム物品

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005144833A (ja) * 2003-11-14 2005-06-09 Yokohama Rubber Co Ltd:The 高圧ゴムホ−ス及びその製造方法
JP4599830B2 (ja) * 2003-11-14 2010-12-15 横浜ゴム株式会社 高圧ゴムホースの製造方法
JP5572859B2 (ja) * 2007-12-26 2014-08-20 株式会社大協精工 ゴム成形品
WO2011042998A1 (ja) * 2009-10-06 2011-04-14 横浜ゴム株式会社 ゴム積層体
US8865316B2 (en) 2009-10-06 2014-10-21 The Yokohama Rubber Co., Ltd Rubber laminate

Also Published As

Publication number Publication date
JP2816909B2 (ja) 1998-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0229463A2 (en) Compounded adhesive formulation and compositive hose made with the same
JP3547490B2 (ja) ナイロンとハロポリマーの接着
JPH06184326A (ja) ゴム・ゴム接着複合体の製造方法
JP2816905B2 (ja) ゴムとゴムとの接着複合体の製造方法
JPH05170935A (ja) 熱可塑性エラストマーとゴムとの接着複合体の製造方法
JPH04366616A (ja) ゴム/ゴム接着複合体の製造方法
JPH05170934A (ja) 熱可塑性エラストマーとゴムとの接着複合体の製造方法
JP3189132B2 (ja) フッ素ゴムとジエン系ゴムとの接着複合体の製造方法
JP3116246B2 (ja) ゴム・ゴム接着複合体
JP3116245B2 (ja) ゴム・ゴム接着複合体
JP2926535B2 (ja) シート材料の接合方法
JPH05194757A (ja) ゴム・ゴム接着複合体の製造方法
JPH06126894A (ja) ポリエチレン/ゴム接着複合体
JP3069981B2 (ja) ゴムとナイロン系アロイとの複合体及びその製造方法
JP3213404B2 (ja) ナイロン樹脂とゴムとの接着複合体及びその製造方法
JP2932342B2 (ja) シート材料の接合方法
JP3342896B2 (ja) エチレン−プロピレン−ジエン系ゴム複合体の接着方法
JPH08294998A (ja) エピクロロヒドリン系ゴムとフッ素含有共重合体樹脂との積層体
JP2002206675A (ja) 燃料ホース
JP2000507293A (ja) 積層体
JP3116247B2 (ja) ゴム・ゴム接着複合体
JPH06184327A (ja) 熱可塑性ブロックポリマーとゴムとの接着複合体の製造方法
JPH05301973A (ja) Abs樹脂とゴムとの接着複合体の製造方法
JPH06126899A (ja) 接着用複合フィルム
JP3312521B2 (ja) 燃料ホースの製法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees