JPH06184099A - ジアミン─モノマレイミド付加化合物 - Google Patents

ジアミン─モノマレイミド付加化合物

Info

Publication number
JPH06184099A
JPH06184099A JP34203492A JP34203492A JPH06184099A JP H06184099 A JPH06184099 A JP H06184099A JP 34203492 A JP34203492 A JP 34203492A JP 34203492 A JP34203492 A JP 34203492A JP H06184099 A JPH06184099 A JP H06184099A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diamine
monomaleimide
addition compound
reaction
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34203492A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Takagi
真 高城
Kenji Ogasawara
健二 小笠原
Keiko Kashiwabara
圭子 柏原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP34203492A priority Critical patent/JPH06184099A/ja
Publication of JPH06184099A publication Critical patent/JPH06184099A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pyrrole Compounds (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ビスマレイミドとジアミンを原料とするポリ
イミド樹脂からなるフィルムについて、可撓性等の性能
を劣化させることなく、フィルムの軟化する温度を下げ
得る、フィルム用原料を提供する。 【構成】 一般式化1で表されるジアミン−モノマレイ
ミド付加化合物。 【化1】 (式中、Rは水素基又はメチル基を表しXは水素基又は
ハロゲン基を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子機器等に用いられ
樹脂フィルムの原料等に利用されるジアミン−モノマレ
イミド付加化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器、特に通信、コンピュー
タの分野では情報処理の高速化が要求され、この要求に
対応するために、プリント基板の絶縁層を低誘電率化す
ることが求められている。この絶縁層の低誘電率化のた
めに、本発明者等は特願平3−315124号で特許出
願したように、ビスマレイミドとジアミンを原料とし、
可撓性に富むフィルムが得られるポリイミド樹脂につい
ての製造方法を提案している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の特願平3−31
5124号に示される手段を使用して得られる、ビスマ
レイミドとジアミンを原料とするポリイミド樹脂からな
るフィルムは、融点(軟化点)が高く、例えば多層プリ
ント基板用の接着シートとして用いる場合、接着のため
の成形時に樹脂が適切な軟化状態をとらないので、多層
プリント基板の内層回路間の空隙を十分に充填できない
という問題があった。
【0004】上記の事情に鑑み、本発明は、ビスマレイ
ミドとジアミンを原料とするポリイミド樹脂からなるフ
ィルムについて、可撓性等の性能を劣化させることな
く、フィルムの軟化する温度を下げ得る、フィルム用原
料を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の一般式
化2で表されるジアミン−モノマレイミド付加化合物で
ある。
【0006】
【化2】
【0007】(式化2中、Rは水素基又はメチル基を表
し、Xは水素基又はハロゲン基を表す。) 本発明のジアミン−モノマレイミド付加化合物は、例え
ば、ジアミン1モルとモノマレイミド2モルをマイケル
付加反応させることにより合成することができる。原料
として使用するジアミンの例としては、4,4' −ジア
ミノジシクロヘキシルメタンや3,3' −ジメチル−
4,4' −ジアミノジシクロヘキシルメタンが挙げられ
る。また、他の原料として使用するモノマレイミドの例
としては、N−フェニルマレイミド、N−(2,4,6
−トリブロモフェニル)マレイミドが挙げられる。これ
らのジアミンとモノマレイミドの反応は、一般には、適
当な溶媒中で、室温下で、速やかに発熱を伴いながら進
行するが、必要に応じ、加熱して反応を促進させること
も可能である。反応溶媒としては、特に限定するもので
はないが、好ましい溶媒として、N,N' −ジメチルホ
ルムアミド、N,N'−ジメチルアセトアミド、N−メ
チルピロリドン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリ
ル、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等の非プ
ロトン性極性溶媒が挙げられる。ジアミンとモノマレイ
ミドの反応終了後の処理方法としては、特に限定するも
のではないが、、反応終了物を水に投入して結晶を析出
させ、これを濾別してジアミン−モノマレイミド付加化
合物を得る方法が例示できる。
【0008】上記のようにして得られた、本発明のジア
ミン−モノマレイミド付加化合物はビスマレイミドとジ
アミンを原料とするポリイミド樹脂からなるフィルムを
製造する際に、フィルム用原料の一部に使用すると、可
撓性等のフィルムの性能を劣化させることなく、フィル
ムの軟化する温度を下げる効果を奏する。
【0009】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例に基づいて
説明する。 (実施例1)攪拌機を取りつけたフラスコ中に、N−フ
ェニルマレイミド47.4g、1,4−ジオキサン12
0gを計り取った。次いで、前記のフラスコを攪拌状態
で、60℃に保ったオイルバスを用いて加熱し、フラス
コ中の液体が30℃になった時点で3,3' −ジメチル
−4,4' −ジアミノジシクロヘキシルメタン32.6
gを加えた。このとき、反応熱で反応液は50℃付近ま
で上昇した。次いで、オイルバスを調整して反応液の温
度を50℃に保持したまま、さらに2時間攪拌を続けた
後、氷浴で冷却して反応を終了させた。反応終了物を5
リットルの水に投入して結晶を析出させた後、濾別、乾
燥して乳白色の結晶76.5gを得た。得られた結晶の
化学構造をNMR及び元素分析により確認したところ、
前記一般式化1において、Rがメチル基であり、Xが水
素基である化学構造を有するジアミン−モノマレイミド
付加化合物であることを確認した。この元素分析の結果
及び得られた結晶の収率、性状を表1に示し、13C−N
MRスペクトルを図1に示す。
【0010】次いで、上記の本発明のジアミン−モノマ
レイミド付加化合物が有用であることを確認するため
に、特願平3−315124号の実施例5に示される、
ビスマレイミドとジアミンを原料とするポリイミド樹脂
に、さらに第3成分として本発明のジアミン−モノマレ
イミド付加化合物を含有させてなる樹脂フィルムを作製
した。具体的に説明すると、1,4ジオキサン169g
を300mlの四つ口フラスコ(冷却管、温度計つき)
に計り取り、これに下記一般式化3で示されるビスマレ
イミド48.7gを加え、徐々に加熱し、溶解させた。
【0011】
【化3】
【0012】次に、フラスコ内の温度が50℃に達した
ら、3,3' −ジメチル−4,4'−ジアミノジシクロ
ヘキシルメタン23.8gを投入し、反応を開始した。
50℃で、20時間反応させ、ポリイミド樹脂を含む反
応液を得た。この得られた反応液を攪拌している大量の
蒸留水中に投入して、ポリイミド樹脂を沈澱させ、得ら
れた沈澱を濾別し、乾燥してポリイミド樹脂(以下樹脂
Aと呼ぶ)を得た。このようにして得られた樹脂A50
gと前記の本発明の実施例1で得られたジアミン−モノ
マレイミド付加化合物5gを1,4ジオキサン165g
に溶解した。この溶解液を用い、キャスティング法によ
り厚さ50μm、大きさ100mm×100mmのフィ
ルムを得た。なお、フィルムを得るための乾燥は90℃
−10分+120℃−10分の2段階乾燥で行った。得
られたフィルムは180度折り曲げても割れの生じない
可撓性に優れたものであり、またフィルムの軟化点は1
70℃であった。なお、軟化点の測定は柳本製作所製の
融点測定器(Micro melting point apparatus )を用い
て測定した。
【0013】比較のために、前記の樹脂A55gのみを
1,4ジオキサン165gに溶解し、その溶解液を用
い、キャスティング法により厚さ50μm、大きさ10
0mm×100mmのフィルムを得た。なお、フィルム
を得るための乾燥は90℃−10分+120℃−10分
の2段階乾燥で行った。得られたフィルムは180度折
り曲げても割れの生じない可撓性に優れたものであり、
またフィルムの軟化点は204℃であった。なお、軟化
点の測定は前記の軟化点測定法と同様にして測定した。 (実施例2)実施例1と同様の方法で、攪拌機を取りつ
けたフラスコ中に、N−(2,4,6−トリブロモフェ
ニル)マレイミド62g、1,4−ジオキサン120g
を計り取った。次いで、前記のフラスコを攪拌状態で、
60℃に保ったオイルバスを用いて加熱し、フラスコ中
の液体が30℃になった時点で3,3' −ジメチル−
4,4' −ジアミノジシクロヘキシルメタン18gを加
えた。このとき、反応熱で反応液は50℃付近まで上昇
した。次いで、オイルバスを調整して反応液の温度を5
0℃に保持したまま、さらに9時間攪拌を続けた後、氷
浴で冷却して反応を終了させた。反応終了物を5リット
ルの水に投入して結晶を析出させた後、濾別、乾燥して
淡桃白色の結晶75.8gを得た。得られた結晶の化学
構造をNMR及び元素分析により確認したところ、前記
一般式(1)において、Rがメチル基であり、Xがブロ
モ基(Br基)である化学構造であることを確認した。
この元素分析の結果及び得られた結晶の収率、性状を表
1に示す。
【0014】次いで、上記の本発明のジアミン−モノマ
レイミド付加化合物が有用であることを確認するため
に、実施例1のときと同様にして、特願平3−3151
24号の実施例5に示される、ビスマレイミドとジアミ
ンを原料とするポリイミド樹脂に、第3成分として実施
例2で得られたジアミン−モノマレイミド付加化合物を
含有させてなる樹脂フィルムを作製した。なお、第3成
分として実施例2で得られたジアミン−モノマレイミド
付加化合物を含有させた以外については、実施例1で記
載した方法により樹脂フィルムを作製した。得られたフ
ィルムは180度折り曲げても割れの生じない可撓性に
優れたものであり、またフィルムの軟化点は178℃で
あった。なお、軟化点の測定は前記の軟化点測定法と同
様にして測定した。
【0015】
【表1】
【0016】以上の結果から明らかなように、ビスマレ
イミドとジアミンを原料とするポリイミド樹脂に、さら
に第3成分として本発明のジアミン−モノマレイミド付
加化合物を含有させてなる樹脂フィルムは、本発明のジ
アミン−モノマレイミド付加化合物を含有させないもの
に比較し、可撓性が劣化することなく、フィルムの軟化
温度が低下していることが確認された。
【0017】
【発明の効果】本発明のジアミン−モノマレイミド付加
化合物は、ビスマレイミドとジアミンを原料とするポリ
イミド樹脂からなるフィルム用の原料の一部として用い
たときに、フィルムの製膜性等の性能を劣化させること
なく、フィルムの軟化する温度を下げ得ることができる
ので、産業上有用な化合物である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施例1のジアミン−モノマレイミド付
加化合物の13C−NMRスペクトルであって、13C−化
学シフト(TMS基準)と強度の関係を示すグラフであ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式化1で表されるジアミン−
    モノマレイミド付加化合物。 【化1】 (上記式中、Rは水素基又はメチル基を表し、Xは水素
    基又はハロゲン基を表す。)
JP34203492A 1992-12-22 1992-12-22 ジアミン─モノマレイミド付加化合物 Pending JPH06184099A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34203492A JPH06184099A (ja) 1992-12-22 1992-12-22 ジアミン─モノマレイミド付加化合物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34203492A JPH06184099A (ja) 1992-12-22 1992-12-22 ジアミン─モノマレイミド付加化合物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06184099A true JPH06184099A (ja) 1994-07-05

Family

ID=18350662

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34203492A Pending JPH06184099A (ja) 1992-12-22 1992-12-22 ジアミン─モノマレイミド付加化合物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06184099A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006144012A (ja) * 2004-11-16 2006-06-08 Bayer Materialscience Ag ポリアスパルチミドおよびその製法と用途

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006144012A (ja) * 2004-11-16 2006-06-08 Bayer Materialscience Ag ポリアスパルチミドおよびその製法と用途
KR101232559B1 (ko) * 2004-11-16 2013-02-12 바이엘 머티리얼싸이언스 엘엘씨 폴리아스파르트이미드

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS62129317A (ja) 両性ポリイミド前駆体およびその製法
JP5985977B2 (ja) ポリイミド樹脂溶液
JP2009506349A (ja) Lcdの負複屈折フィルムのためのポリ(アリールエーテルイミド)
EP0233435B1 (fr) Polymères à groupements imides et procédé de préparation
JP2003252992A (ja) 新規高分子化合物、該高分子前駆体、および該高分子前駆体を用いた薄膜形成方法
JP4204880B2 (ja) ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)アダマンタン誘導体及びその製造方法
JP5526547B2 (ja) ポリイミド、ジアミン化合物およびその製造方法
JPH06184099A (ja) ジアミン─モノマレイミド付加化合物
JP2004256418A (ja) パラフェニレンジアミン、その精製方法およびその用途
JPH02225522A (ja) 含フッ素ポリイミドおよびポリイミド酸
JP3001061B2 (ja) 低線膨張率耐熱性フィルムおよびその製造方法
JPWO2018062422A1 (ja) ジアミンおよびその利用
JPS61291669A (ja) 耐熱性接着剤
JP3475754B2 (ja) 新規なポリイミド前駆体、ポリイミドおよびその製造法
JP2004196687A (ja) ビフェニルテトラカルボン酸二無水物の精製方法およびその精製物
JPWO2019009259A1 (ja) フレキシブルデバイス基板形成用組成物
JPH11199557A (ja) 樹脂原料用ジアミン
JP3077314B2 (ja) 半導体装置並びに半導体の多層配線用層間絶縁膜及び/又は表面保護膜用組成物
JP3984823B2 (ja) 光導波路の製造方法
JP3055329B2 (ja) 含フッ素ポリイミドイソインドロキナゾリンジオン及びその前駆体の製造法
JP7320334B1 (ja) 新規なジアミン及びその製造方法、並びに該ジアミンより製造されるポリアミック酸及びポリイミド
JP2876537B2 (ja) テトラカルボン酸二無水物
JP2805999B2 (ja) 酸無水物基含有ジシロキサン及びその製造方法
JP6966726B2 (ja) 酸二無水物およびその利用
JP2677911B2 (ja) 含フツ素ポリイミド、含フツ素ポリアミド酸及びポリイミド系樹脂の製造法