JPH06181724A - レトルト食品の製造法 - Google Patents

レトルト食品の製造法

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JPH06181724A
JPH06181724A JP4338860A JP33886092A JPH06181724A JP H06181724 A JPH06181724 A JP H06181724A JP 4338860 A JP4338860 A JP 4338860A JP 33886092 A JP33886092 A JP 33886092A JP H06181724 A JPH06181724 A JP H06181724A
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JP
Japan
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meat
retort
beef
acidic solution
ingredients
Prior art date
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Pending
Application number
JP4338860A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoichi Ishikawa
洋一 石川
Tsukasa Ebara
司 江原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
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Publication date
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  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
  • Seeds, Soups, And Other Foods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明はpH4以下の酸性溶液で肉類を処理
してした後、該肉類を他の具材、調味料とともに包装容
器内に充填、密封し、次いでレトルト殺菌することを特
徴とするレトルト食品の製造法である。 【効果】 本発明により従来に存しなかった柔らかく、
ジューシーな食感を保持した肉類を含有するレトルト加
熱食品が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、牛肉、豚肉等の肉類を
原料とするスープ、カレー、シチュー等のレトルト食品
の製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】食品類を包装容器に密封後、高温高圧下
でレトルト殺菌を施すことにより、その食品に保存性を
付与する技術が知られており、スープ、カレー、シチュ
ー等様々な製品に応用されている。しかしながら、レト
ルト殺菌は包装容器内の微生物を死滅させるべく100
℃以上の高温下で加圧殺菌を行う方法であり、内部の食
品類に過度の熱がかかるため、品質劣化が生じる場合が
ある。特に牛肉等の肉類の場合、過加熱により肉蛋白の
熱凝固、ドリップの流出が生じ、レトルト殺菌を施され
た肉は硬く、ジューシ感のないパサパサとした食感とな
る等の品質劣化が生じるという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は肉類
を原料とするカレ−等のレトルト食品の製造において、
原料となる肉類の硬化、ジューシ感の低下等の問題のな
いレトルト食品の製造法の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、肉類に酸処理
を施すことにより、肉類の保水性が向上し、その結果レ
トルト殺菌の様な過加熱を受けても、肉類の食感におい
て柔らかさ、ジューシ感が保持されるという知見に基づ
いて完成された。即ち、本発明は(1)pH4以下の酸
性溶液中に肉類を浸漬させた後、該肉類を他の具材、調
味料とともに包装容器内に充填、密封し、次いでレトル
ト殺菌することを特徴とするレトルト食品の製造法、及
び(2)pH4以下の酸性溶液を肉類にインジェクショ
ンした後、該肉類を他の具材、調味料とともに包装容器
内に充填、密封し、次いでレトルト殺菌することを特徴
とするレトルト食品の製造法である。本発明の特徴はp
H4以下の酸性溶液で肉類を処理して、レトルト処理に
付することにあり、これにより肉類の良好な食感、具体
的には柔らかく、弾力があり、ジューシーな食感を保持
することが可能となり、食感の良好な肉類の入ったレト
ルト食品の製造が可能となったわけである。以下に本発
明を詳細に説明する。
【0005】本発明でいう酸処理とは以下に述べるよう
な処理をいう。即ち、肉類をpH4以下好ましくはpH
3以下の酸性溶液中に所定の時間浸漬することをいう。
ここに、酸性溶液は乳酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸
等の有機酸、塩酸、リン酸等の無機酸等のいずれでも使
用できる。また、これらを適当に組み合わせて用いても
よい。しかし、好ましくは乳酸を用いるのが良い。浸漬
時間は特に定めはないが、通常1秒−48時間 、好ま
しくは20−30時間である。また、処理中の温度は常
温でもよいが、50−100℃で加熱しても良い。尚、
加熱するときの処理時間は通常1秒−60分で、好まし
くは10−60分である。酸処理のもう1の態様はpH
4以下好ましくはpH3以下の酸性溶液を肉類にインジ
ェクションすることである。インジェクションするとき
の酸性溶液の種類等は上記浸漬の場合と同様である。
尚、インジェクションの量は特に限定するものではない
が、通常肉類に対して1−30重量%注入すればよい。
インジェクション後直ちに使用しても良いが、通常1−
100℃で10−30時間放置後に用いるのが良い。
尚、念の為に申し述べるが、本発明の酸性溶液は完全に
溶液状態になっていなくても良く、例えば懸濁状態でも
かまわない。また、必要により、酸処理を程こした肉類
の付着酸性溶液を水洗等により除去してもよい。
【0006】本発明に用いる肉類としては、牛肉、豚
肉、鳥肉、羊肉等いずれでも用いることが可能である
が、好ましくは牛肉を用いるのが良い。また、2種類以
上の肉類を原料にしてもよい。次に、上記酸処理をした
肉類を他の具材、調味料とともに包装容器内に充填、密
封し、レトルト殺菌に付すわけであるが、ここに他の具
材とは例えばキャベツ、人参、じゃがいも、タマネギ、
大根、椎茸、筍等の野菜、リンゴ、バナナ等の果物を用
いることができる。もちろん、これ以外のものも具材と
して使用してもかまわない。調味料としては醤油、味
醂、グルタミン酸ソーダをはじめとする各種アミノ酸系
調味料、各種核酸系調味料、ビーフエキス、ビーフスト
ック、チキンエキス、ポークエキス、各種ソース、カレ
−粉、動物叉は植物蛋白の各種加水分解型調味料等いず
れを用いてもよい。これらは単に例示したに過ぎず、調
味料であれば何を用いてもかまわない。更に、コショ
ウ、トウガラシ等の香辛料、バター、チーズ等の乳製
品、小麦粉等の穀類も必要により配合してもよい。
【0007】さて、レトルト処理に使う容器の材質につ
いてはレトルト殺菌時の温度、圧力に対して耐性のある
ものであれば金属、合成樹脂等のいずれを用いてもよ
い。また容器の形状についても平型パウチ、トレイ型、
円筒型立体容器等、特に問わない。容器の密閉の際に
も、真空包装を行なったり、窒素等の不活性ガス充填等
を行ってもよい。
【0008】次いで、レトルト容器に充填、密封したも
のをレトルト殺菌を施すことにより目的のレトルト食品
を得る。レトルト殺菌方法として蒸気式、熱水式等があ
りいずれを用いてもよい。また、必要に応じて回転しな
がら殺菌する方法を用いてもよい。加熱条件としては1
10〜130℃、好ましくは121〜127℃で加熱す
ればよい。この条件で加熱すると中心品温でカウントし
てF値が4〜16となる。尚、F値については当業者間
では慣用的に用いられているが、詳細は「食品殺菌工
学」(芝崎勲 著 光琳書院)参照のこと。
【0009】
【実施例】以下、本発明を実施例に基いて説明する。
尚、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0010】実施例1 牛肉(モモ肉)100gを2.5cm角に切り、100
0ccの乳酸水溶液(pH2.5)中で90℃、10分
加熱した。次ぎに肉に付着している乳酸溶液を水洗、除
去した。一方、玉葱50gをスライスし、バター10g
とともに弱火で20分間きつね色になるまで炒めた。ま
た、小麦粉10gをバター10gとともに弱火で30分
間炒めてブラウンルーをつくり、これにビーフストック
200cc、トマトピューレ30cc、さらに上記の炒
め玉葱を加えて15分間煮込んだ。この煮込んだもの
を、上記の酸処理を施した牛肉とともにレトルトパウチ
に充填し、脱気密封後、レトルト殺菌(蒸気式、126
℃、30分、F値10)を施すことによりレトルトビー
フシチューを得た。得られたレトルトビーフシチューを
パウチのまま熱湯中で5分間加熱後喫食したところ、ビ
ーフシチュー中の牛肉はレトルト殺菌を施されたのにも
関わらず、柔らかく、ジューシーな良好な食感を呈して
いた。また、市販されているレトルトビーフシチュー及
び本発明のレトルトビーフシチューを洗練された10名
のパネルによる味覚検査に供したところ、本発明の牛肉
は風味、食感とも優れていた。
【0011】実施例2 牛肉(モモ肉)50gを2.5cm角に切り、5ccの
乳酸水溶液(pH2.5)をインジェクターを用いて注
入し、4℃で16時間静置した。一方、玉葱50g、じ
ゃがいも50g、人参10gを乱切りにし、上記の牛
肉、水200ccとともに20分間煮込んだ。これを調
製物1とする。次ぎに、小麦粉15gをバター10gと
ともに弱火で30分間炒めてブラウンルーをつくり、こ
れにビーフストック200ccを加えてのばし、さらに
カレー粉3g、食塩2g、上記の調製物1を加えて、3
0分間煮込んだ。これをレトルトパウチに充填し、脱気
密封後、レトルト殺菌(蒸気式、126℃、30分、F
値10)を施すことによりレトルトカレーを得た。得ら
れたレトルトカレーをパウチのまま熱湯中で5分間加熱
後喫食したところ、カレー中の牛肉はレトルト殺菌を施
されたのにも関わらず、柔らかく、ジューシーな良好な
食感を呈していた。
【0012】
【発明の効果】本発明により従来に存しなかった柔らか
く、ジューシーな食感を保持した肉類を含有するレトル
ト加熱食品が得られる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 pH4以下の酸性溶液中に肉類を浸漬さ
    せた後、該肉類を他の具材、調味料とともに包装容器内
    に充填、密封し、次いでレトルト殺菌することを特徴と
    するレトルト食品の製造法。
  2. 【請求項2】 pH4以下の酸性溶液を肉類にインジェ
    クションした後、該肉類を他の具材、調味料とともに包
    装容器内に充填、密封し、次いでレトルト殺菌すること
    を特徴とするレトルト食品の製造法。
  3. 【請求項3】 酸性溶液が乳酸溶液である請求項1叉は
    2記載のレトルト食品の製造法。
  4. 【請求項4】 浸漬中に50−100℃で加熱すること
    を特徴とする請求項1記載のレトルト食品の製造法。
JP4338860A 1992-12-18 1992-12-18 レトルト食品の製造法 Pending JPH06181724A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014128202A (ja) * 2012-12-28 2014-07-10 Kikkoman Corp そぼろ状鶏挽肉、そぼろ状鶏挽肉含有調味液及び容器入りそぼろ状鶏挽肉含有調味液
RU2557208C1 (ru) * 2014-10-15 2015-07-20 Олег Иванович Квасенков Способ производства консервов "борщ украинский"
RU2565882C1 (ru) * 2014-09-03 2015-10-20 Олег Иванович Квасенков Способ производства консервов "щи сборные петровские"
RU2574474C1 (ru) * 2014-11-27 2016-02-10 Олег Иванович Квасенков Способ производства консервов "запеканка из декоративной капусты с мясом"
RU2616389C2 (ru) * 2012-07-16 2017-04-14 Магомед Эминович Ахмедов Способ стерилизации консервов "суп-пюре мясо-овощной с цветной капустой"

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