JPH0618069B2 - オ−デイオカセツト用テ−プ - Google Patents

オ−デイオカセツト用テ−プ

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JPH0618069B2
JPH0618069B2 JP60226978A JP22697885A JPH0618069B2 JP H0618069 B2 JPH0618069 B2 JP H0618069B2 JP 60226978 A JP60226978 A JP 60226978A JP 22697885 A JP22697885 A JP 22697885A JP H0618069 B2 JPH0618069 B2 JP H0618069B2
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は磁気記録用テープ、さらに詳しくはオーデイオ
カセツト用の磁気記録用テープとした時の長時間記録用
の磁気記録テープに関するものである。
〔従来技術〕
磁気記録テープ、特にオーデイオカセツト用テープ分野
においても、記録時間の延長(長時間化),小型化,高
密度化の要求が高まつている。この長時間化のためには
磁気記録用テープの全厚みを薄くして、供給リールによ
り長く収納する必要があり、基材フイルムの薄物化も強
く望まれている。
現在、市販され一般的に用いられているオーデイオカセ
ツトテープは、記録再生時間として60分間用および9
0分間用が汎用化されたものである。
講演会あるいは会議等長時間の内容を収録する等の用途
分野の需要に対応すべく、長時間記録可能のカセツトタ
イプのオーデイオテープが要求され、120分間用のオ
ーデイオカセツトテープは既に一部で市販されている。
もつとも、既存の120分用のオーデイオカセツトテー
プには、実用上各種のトラブルが生じやすく、ハードメ
ーカーの中には既存の120分用オーデイオカセツトテ
ープの使用を控えるようにとの注意書きをハードに貼付
しているのが現状である。
同一規格のカセツトにテープを組込むためには、記録再
生時間が長時間化するに伴い、当然のことながら、テー
プ厚みを薄くする必要があり、それに従つて基材である
フイルムも薄くする必要が生じる。基材フイルムが薄く
なると実用上の各種トラブルが一層現われ易くなること
は避けられない。
実用上のトラブルとしては、まず、例えば、テープの走
行において、スタート時及びストツプ時の張力変動によ
るテープの伸縮,変形,およびこれに基づく記録の歪が
あり、更にはテープ端面の片伸び,折れ曲り,走行テー
プの巻きつき等が挙げられる。
これらの対策として長時間記録用テープの基材フイルム
としては高ヤング率であることが要求される。
また基材フイルムとしてのヤング率を高くしようとする
と、フイルム製膜時に高倍率延伸が要件となり、結果的
に破断が頻発して生産性が低下することがある。
さらに、基材フイルムのヤング率を高くしようとして高
倍率延伸をすると当然スリツト性も悪化する。オーデイ
オカセツト用テープはその製造工程において、磁性層を
塗布した後、所望の幅にスリツターでスリツトされる。
このスリツト加工は最終工程に近いため、スリツト加工
での歩留はテープの生産性に直ちに影響する。スリツタ
ーでスリツトされたテープのスリツト端部はしばしば端
部の平坦性が損われた、カツト状態の悪い部分が生ず
る。そして、これが主原因で、スリツトして巻かれたパ
ンケーキの巻き形状を悪化させ、パンケーキの巻崩れや
巻き姿不良により、スリツト加工での製品歩留を低下さ
せる。特にフイルムの厚みが薄くなるに伴い、またヤン
グ率が高くなるに伴い、フイルムのスリツト端部のカツ
ト状態の悪化が惹起され易くなるなどの、いわゆるスリ
ツト性の悪化が起り、生産上に由々しい問題となつてい
る。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、上記欠点を解消せしめ、磁気記録の長
時間化が可能であり、スタート・ストツプ時の張力変動
によるテープの伸縮・変形が少なく、記録の歪み,出力
変動が小さく、テープ生産時のスリツト性も良好であ
り、テープ走行性やオーデイオ特性(電磁変換特性)も
良好である120分間用乃至180分間用のオーデイオ
カセツト用テープを提供することである。
〔発明の構成〕
本発明者は上記目的を達成するため、鋭意検討した結
果、基材ベースフイルムのヤング率と厚さ方向の屈折率
η,および表面粗さとを調整することにより、上記特
性を同時に満足させ得ることを知見し、本発明に到達し
たものである。
すなわち本発明は 基体フイルムの表面上に磁性層が塗設されてなる記録再
生時間120分間乃至180分間のオーデイオカセツト
用テープにおいて、基体フイルムとして、フイルム厚み
が3μm乃至7μm以下であり、縦方向のヤング率が8
00kg/mm2以上、1800kg/mm2未満であり、横方向の
ヤング率が500kg/mm2以上、1000kg/mm2以下であ
り、厚さ方向の屈折率ηと縦方向のヤング率YMD
の間に 6.05×104≦YMD+4.0×104×η≦6.13×104 の関係式を満足し、表面粗さRaが0.012μm乃至0.040
μmの範囲である二軸配向ポリエチレン−2,6−ナフタ
レンジカルボキシレートフイルムを用いることを特徴と
するオーデイオカセツト用テープである。
本発明の基材フイルムにおいては、縦方向のヤング率は
800kg/mm2以上,1800kg/mm2未満である。縦方向
のヤング率を800kg/mm2以上とすると、テープの電子
編集時や,テープのスタート時およびストツプ時のテー
プの伸縮や永久変形が防止でき、テープの歪みの回復を
速やかとなし得る。また、縦方向のヤング率が800kg
/mm2未満の場合、テープとした時のステイフネスも低下
するため、再生用のヘツドとのタツチが悪くなり、出力
変動が大きく、音質も悪くなる。これらの点から、縦方
向のヤング率は好ましくは900kg/mm2以上、さらに好
ましくは1000kg/mm2以上である。
また、縦方向のヤング率が1800kg/mm2以上になる
と、テープの引裂けが起り易くなるため好ましくない。
さらに、ヤング率1800kg/mm2以上になると、フイル
ム製膜時に破断が起き易く生産性が低くなるので好まし
くない。これらの点から、縦方向のヤング率は好ましく
は900〜1700kg/mm2、さらに好ましくは1000
〜1600kg/mm2である。
一方、基材フイルムの横方向のヤング率は500kg/mm2
以上であることが好ましい。横方向のヤング率が500
kg/mm2未満の場合テープのエツジが傷つき易くなり、電
磁変換特性が低下するので好ましくなく、また最悪の場
合にはテープが折れて走行中に破断することもあり好ま
しくない。さらに好ましくは横方向のヤング率は100
0kg/mm2以下、とくに好ましくは700kg/mm2以下であ
る。この理由は、横方向のヤング率が1000kg/mm2
超えると、縦方向のヤング率が1000kg/mm2以上のフ
イルムを生産性よく製造することが困難となつてくるか
らである。
本発明の基材フイルムにおいては、厚さ方向の屈折率η
と縦方向のヤング率YMDとは、下記の関係式を満足
するものである。
6.05×104≦YMD+4.0×104×η≦6.13×104 上記の範囲の基材ベースフイルムを用いると、縦方向の
ヤング率が高い場合であつてもスリツト性は著しく改良
される。
〔YMD+4.0×104×η〕の値が6.05×104未満であ
るとスリツトした際のスリツト端面のカツト状態が悪
く、端部の平面性が損なわれ、ハイエツジとなりパンケ
ーキの巻き形状を悪化させ、巻崩れや、巻姿不良により
歩留が低下する。この点で〔YMD+4.0×104×η
の値は6.07×104以上が好ましく、6.08×104以上がさら
に好ましい。
〔YMD+4.0×104×η〕の値が6.13×104を超える
基材フイルムを得ようとすると、後述の如く、フイルム
製膜時の延伸温度を高温とすることが要件となるもの
の、製膜時に破断が多発し好ましくない。
この点から、〔YMD+4.0×104×η〕の値は6.12×
104以下が好ましく、6.11×104以下がさらに好ましい。
上述の範囲の〔YMD+4.0×104×η〕である基材フ
イルムを用いることにより、スリツトした際のスリツト
端部のカツト状態は平坦で、フイプリル化もなく極めて
良好であり、スリツト加工での歩留は高く維持される。
本発明において、前述の特性を備えた基材フイルムを得
るためには、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボ
キシレートを用いることが必要である。
磁気テープ用として汎用されているポリエチレンテレフ
タレートを用いた場合には、高ヤング率で、かつ〔Y
MD+4.0×104×η〕の値が、上述の範囲である基材
フイルムを得ることは、フイルム製膜時の製膜延伸性
(破断の多発)の点で困難である。
本発明におけるポリエチレン−2,6−ナフタレンジカル
ボキシレートとはホモポリマーのみでなく、ポリエチレ
ン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを80重量%
以上含む重合体をも包含する。また、これを主成分とす
る共重合体,混合体で、本質的にポリエチレン−2,6−
ナフタレンジカルボキシレートの性質を損なわないポリ
エステル組成物等も本発明の技術に含まれるものであ
る。
またポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレー
トには、リン酸,亜リン酸およびそれらのエステル,フ
エノールなどの安定剤,酸化チタン,微粒子状シリカ,
カリオン,炭酸カルシウムなどの滑剤、帯電防止剤、顔
料やその他の各種添加剤などが含まれていてもよい。
本発明の基材フイルムは、そのフイルム厚みが3μm以
上,7μm以下である。
フイルム厚みが3μm未満であると、縦方向のヤング率
が800kg/mm2以上であつても、テープとしてのステイ
フネスが不足し、テープの腰(剛性)が弱いために、
「へたり」を生じ、テープの走行性が不安定となり、テ
ープ端面の片伸び,折れ曲り,さらには、テープの巻き
つき等のトラブルが生じたり、テープとヘツドとのタツ
チが悪くなり、出力変動が大きくなり、音質が悪くな
る。この点から、フイルム厚みは3μm以上、好ましく
は4μm以上である。
一方、フイルム厚みが7μmより厚くなると長時間記録
用としての機能を達成しえない。基材フイルムが7μm
より厚い場合には磁性層を薄くした場合でも120分間
用ないし180分間用としてオーデイオカセツトにテー
プを収納することが困難となる。この点からもフイルム
厚みは6μm以下がさらに好ましい条件となる。
本発明の基材フイルムはその表面粗さRaが0.012μm以
上、0.040μm以下である。
表面粗さRaが0.012μm未満になるとテープとしての走
行性が悪くなり、また磁性層塗布前における工程での滑
り性(走行性)も悪くなり、シワが入つたりして、歩留
が低下する。この点から表面粗さRaは0.014μm以上が
さらに好ましく、0.016μm以上が特に好ましい。
一方、表面粗さRaが0.040μmを超えるようになると、
オーデイオ特性(電磁変換特性)が悪化するので好まし
くない。この点から、表面粗さRaは0.038μm以下が好
ましく0.036μm以下がとくに好ましい。
本発明における表面粗さRaが0.012μm以上,0.040μm
以下である基材ベースフイルムは、ポリマー中に不活性
固体微粒子を含有せしめて得たものでよく、またポリマ
ー製造工程中で析出せしめた粒子、いわゆる析出粒子に
より得たものでもよく、その他の表面加工処理により形
成せしめてもよい。
不活性固体微粒子としては、本発明においては、好まし
くは二酸化ケイ素(水和物,ケイ土,ケイ砂,石英等
を含む);アルミナ;SiO2分を30重量%以上含有
するケイ酸塩(例えば非晶質或いは結晶質の粘土鉱物,
アルミノシリケート(焼成物や水和物を含む)、温石
綿,ジルコン,フライアツシユ等);Mg,Zn,Zr及びTi
の酸化物;Ca,及びBaの硫酸塩;Li,Na,及びCaの
リン酸塩(1水素酸や2水素塩を含む);Li,Na,及び
Kの安息香酸塩;Ca,Ba,Zn,及びMnのテレフタル酸
塩;Mg,Ca,Ba,Zn,Cd,Pb,Sr,Mn,Fe,Co及びNiのチタン
酸塩;Ba,及びPbのクロム酸塩;炭素(例えばカー
ボンブラツク,グラフアイト等);ガラス(例えばガ
ラス粉,ガラスビーズ等);Ba,及びMgの炭酸塩;
ホタル石及びZnSが例示される。更に好ましくは、無
水ケイ酸,含水ケイ酸,酸化アルミニウム,ケイ酸アル
ミニウム(焼成物,水和物等を含む),燐酸1リチウ
ム,燐酸3リチウム,燐酸ナトリウム,燐酸カルシウ
ム,硫酸バリウム,酸化チタン,安息香酸リチウム,こ
れらの化合物の複塩(水和物を含む)、ガラス粉,粘土
(カオリン,ベントナイト,白土等を含む)、タルク,
ケイ藻土,炭酸カルシウム等が例示される。特に好まし
くは、二酸化ケイ素,酸化チタン,炭酸カルシウムが挙
げられる。これら不活性固体微粒子はその平均粒径が0.
1〜1.8μm,更には0.2〜1.5μmが好ましく、またその
添加量は0.01〜1.5重量%(対ポリエチレン−2,6−ナフ
タレンジカルボキシレート)、更には0.03〜1.0重量%
(同)、特に0.05〜0.6重量%(同)であることが好ま
しい。また、粒径・種類の異なる不活性固体微粒子を2
種類以上組合せてもよいし、析出粒子と組合せて用いて
もよい。
本発明における二軸配向フイルムを得る方法としては、
例えば未延伸フイルムを縦方向に延伸した後、横方向に
延伸するいわゆる縦−横逐次延伸法,あるいはこの順序
を逆にして延伸する横−縦逐次延伸法,また同時2軸延
伸法があり、さらにはこれら通常の2軸延伸フイルムを
再延伸する方法等があり、これらの延伸法のいずれかを
採用できる。
本発明の目的を達成するためには、上記延伸法において
縦方向に延伸する際の延伸温度をガラス転移温度以上の
高い温度とすることが好ましい。また好ましくは190
℃以下である。
本発明に用いられる磁性層としては、特に限定はされな
いが、磁性体にはγ−Fe2O3,Co含有γ−Fe2O3,CrO2,Fe-
Co,Fe-Co-Ni等の金属粉末をポリ塩化ビニル,ポリ酢酸
ビニル,ポリウレタン,ニトロセルロース等、これらの
共重合体もしくは混合物又はこれらと他の樹脂などから
なる結合剤に分散せしめて得た磁性塗料が挙げられる。
更に磁性体として、Co,Co-Crその他の金属を真空蒸着,
スパツタリング又はイオンプレーテイングの如き、真空
沈着法により蒸着されるものが含まれる。
〔実施例〕
以下実施例により本発明を更に説明する。なお、本発明
における種々の物性値および特性は以下の如くして測定
されたものであり、かつ定義される。
(1)ヤング率測定 フイルムを試料幅10mm,長さ15cmに切り、チヤツク
間100mmにして引張速度10mm/分,チャート速度5
00mm/分にインストロンタイプの万能引張試験装置に
て引張つた。得られた荷重−伸び曲線の立上り部の接線
よりヤング率を計算した。
(2)屈折率 アツベ屈折率〔(株)アタゴ製〕およびナトリウムラン
プを用い、常法により、厚さ方向の屈折率を測定する。
(3)フイルム表面粗さ(Ra) JIS B0601に準じて測定した。東京精密社(株)製の触
針式表面粗さ計(SURFOOM 3B)を用いて、針の半径2μ
m,荷重0.07gの条件下にチヤート(フイルム表面粗さ
曲線)をかかせた。フイルム表面粗さ曲線からその中心
線の方向に測定長さLの部分を抜き取り、この抜き取り
部分の中心線をX軸とし、縦倍率の方向Y軸として、粗
さ曲線をY=f(x)で表わしたとき、次の式で与えられる
(Ra:μm)をフイルム表面粗さとして定義する。
本発明では、基準長を0.25mmとして8個測定し、値
の大きい方から3個除いた5個の平均値としてRaを表わ
した。
(4)スリツト性 磁性層塗布後の原反をシエアー式スリツター〔西村製作
所(株)製RT型〕を用いて、3/20インチ幅にマイクロ
スリツトを施し、パーンケーキに巻き上げ、そのパーン
ケーキの巻姿,およびスリツト端部を顕微鏡で拡大して
観察した結果より目視でスリツト性を判定した。
◎…スリツト端部の切れ味良好で端部は平坦であり、パ
ーンケーキにはハイエツジは見られない。
○…スリツト端部の切れ味やや不良で、カツト状態の悪
い部分がわずかに見られるが、パーンケーキにはハイエ
ツジは見られない。
△…スリツト端部の切れ味は不良でカツト状態の悪い部
分があり、パーンケーキにも部分的にわずかにハイエツ
ジが見られるが、実用上問題なく、歩留りはほとんど低
下しない。
×…スリツト端部の切れ味は不良で、カツト状態も非常
に悪く、パーンケーキでもハイエツジが強いものが多く
生産の歩留りが低下する。
また、実施例中のオーデイオ特性の測定法及び評価は、 テクトロニクス製の全自動テイストーシヨンアナザイラ
ーAA−501型を用いて、周波数315Hz及び10KHzで
入出力感度及びS/N比(シグナル−ノイズ)を測定
し、自社基準テープを比較として、各々次の如く評価し
た。
入出力感度 ◎…入力感度に比して、出力感度が低くなつていない。
○…入力感度に比して、出力感度はやや低くなつている
が、良好レベルである。
△…入力感度に比して、出力感度が低くなつているが、
実用上問題ない。
×…入力感度に比して、出力感度は低く、使用できな
い。
S/N比 ◎…比較の基準テープ並みであり問題ない。
○…比較の基準テープに比してやや劣るが、良好なレベ
ルである。
△…比較の基準テープに比して劣るが、実用上問題な
い。
×…比較の基準テープに比して劣り使用できない。
更に、テープ走行をストツプし、再スタートする時の最
初の音質の乱れの評価の1,2,3は下記の如くであ
る。
1…乱れが認められない。
2…乱れが少し認められるが、実用上問題ない。
3…乱れが大きく使用できない。
また走行性については、テープ走行状態の観察より下記
の如く判定した。
○…繰り返し走行(100回)後も安定して走行する。
△…繰り返し走行(100回)後、走行状態がやや不安
定であるが実用上問題ない。
×…繰り返し走行中に、テープ走行がストツプする。
実施例1 平均粒子径1.0μmのカオリンを0.3重量%含有してなる
極限粘度0.65のポリエチレン−2,6−ナフタレンジ
カルボキシレートのペレツトを常法に従って305℃に
て溶融押出し、未延伸フイルムを作成した。この未延伸
フイルムを縦方向に125℃で4.9倍、引き続いて横方
向に130℃で3.6倍延伸し、220℃で5秒間熱処理
をして、フイルム厚み4.4μmの二軸配向フイルムを得
た。
この条件で得られた基材フイルムに、70wt%のγ−Fe2
O3と30wt%のバインダーとからなる塗料を塗布した。
このバインダーは5wt%のウレタンゴム,3.5wt%のニト
ロセルローズ,1.5wt%の塩化ビニール,90wt%のメチ
ルエチルケトン,更に硬化剤としてイソシアネート化合
物を樹脂に対して15wt%添加したものである。常法の
塗布によつて600mm幅の磁性体コーテイング原反を得
た。
このコーテイング原反をシエアー式スリツターを用いて
〔西村製作所(株)製RT型〕5/20インチのマイクロス
リツトを施した。
このようにして得られた磁気テープの特性を表−1に示
した。
スリツト端面の切れ味は良好であり、テープとして使用
した時のスタート・ストツプ時の音質の乱れもなく、入
出力感度、S/N比のオーデイオ特性も良好であつた。
実施例2〜6,比較例1 実施例1において、縦方向および横方向の延伸倍率・延
伸温度を調整し、ヤング率および厚み方向の屈折率η
の異なる二軸配向くフイルムを得た。
これを基材フイルムとして実施例1と同様にしてテープ
化した。
得られた磁気記録テープの特性を表−1に示した。縦方
向のヤング率が低くなると、スタート・ストツプ時の音
質の乱れが大きくなることが判る。また、厚み方向の屈
折率ηが低く、〔YMD+4.0×104×η〕の値が低
下すると、スリツト性が悪くなり好ましくないことが判
明した。
なお、比較例1は基材フイルムとしてポリエチレン−2,
6−ナフタレンジカルボキシレートのかわりに、ポリエ
チレンテレフタレートを用いた場合であり、〔YMD
4.0×104×η〕の値が低いフイルムしか得られず、ス
リツト性が悪い。
実施例7〜9,比較例2 実施例1において、不活性微粒子の種類および粒径,添
加量,二軸配向時の延伸倍率を調整することによつて、
表面粗さの異なる二軸配向フイルムを得た。これを基材
フイルムとして実施例1と同様にしてテープ化した磁気
記録テープの特性を表−2に示した。表面粗さRaが粗く
なるとオーデイオ特性(入出力感度,S/N比)が悪化
し、Raが低く、平坦になると、走行性が悪くなることが
わかる。
さらに、表面粗さRaが低い比較例2においては、テープ
加工工程において滑り性が悪く、シワが入って歩留が低
下した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 淳二 神奈川県相模原市小山3丁目37番19号 帝 人株式会社プラスチツク研究所内 (72)発明者 中村 智行 神奈川県相模原市小山3丁目37番19号 帝 人株式会社プラスチツク研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−28918(JP,A) 特開 昭62−82511(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体となるフイルム表面上に磁性層が塗設
    されてなる記録再生時間が120分間乃至180分間のオーデ
    ィオカセット用テープにおいて、基体フイルムとして厚
    みが3μm乃至7μmであり、横方向のヤング率が800k
    g/mm2以上、1800kg/mm2未満であり、横方向のヤング率
    が500kg/mm2以上、1000kg/mm2以下であり、厚さ方向の
    屈折率ηと横方向のヤング率YMDとの間に 6.05×104≦YMD+4.0×104×η≦6.13×104 の関係式を満足し、フイルム表面粗さRaが0.012μm
    以上乃至0.040μmの範囲である二軸配向ポリエチレン
    −2,6−ナフタレンジカルボキシレートフイルムを用い
    ることを特徴とするオーディオカセット用テープ。
JP60226978A 1985-10-14 1985-10-14 オ−デイオカセツト用テ−プ Expired - Lifetime JPH0618069B2 (ja)

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