JPH0617771Y2 - 蛇行防止コンベアベルトのガイド体 - Google Patents
蛇行防止コンベアベルトのガイド体Info
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- JPH0617771Y2 JPH0617771Y2 JP1988149437U JP14943788U JPH0617771Y2 JP H0617771 Y2 JPH0617771 Y2 JP H0617771Y2 JP 1988149437 U JP1988149437 U JP 1988149437U JP 14943788 U JP14943788 U JP 14943788U JP H0617771 Y2 JPH0617771 Y2 JP H0617771Y2
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Description
［産業上の利用分野］ 本考案は蛇行防止コンベアベルトのガイド体に係わり、
更に詳しくはコンベアベルト本体が所定の位置を走行す
るようにするために、上記コンベアベルト本体の裏面に
取り付られるガイド体に関する。 ［従来の技術］ 周知の通り、工場や倉庫等においては物品を或る場所か
ら他の場所へ搬送するために多数のベルトコンベアが用
いられている。これらのベルトコンベアは、物品を一定
の場所から他の場所へ単に搬送する機能の他に、搬送途
中においてワーク等の搬送物を所定の位置に確実に位置
決めする機能等が求められることがある。 このような要求に応えることができるようにするため
に、従来よりベルトコンベア装置においては、コンベア
ベルト本体の蛇行を防止して所定の位置を正しく走行す
るようにしたものが実用化されている。 従来のコンベアベルトにおける蛇行防止技術としては、
コンベアベルト本体の裏面の両端に帯状に長く連続した
成形物より成るガイド体を接着剤接合によって取り付け
ている。 他方、コンベアベルトを構成する枠体の一端部および他
端部にそれぞれ配設されている主動プーリおよび縦動プ
ーリの周面には、上記ガイド体が嵌合するガイド溝を形
成し、駆動中上記ガイド体を上記ガイド溝中に嵌合させ
た状態で上記コンベアベルト本体を所定の走行位置に位
置決めするようにしている。 上記ガイド体の従来例としては、特開昭６１−１６２４
１１号公報にて、丸型ガイド体、角型ガイド体等のガイ
ド体が提案されている。 また、このように形成されたガイド体をコンベアベルト
本体の裏面に取り付ける技術をしては、例えば、実開昭
５６−１７２０９号公報にて、上記ガイド体を上記コン
ベアベルト本体の裏面に逢着固定する技術が提案されて
いる。
更に詳しくはコンベアベルト本体が所定の位置を走行す
るようにするために、上記コンベアベルト本体の裏面に
取り付られるガイド体に関する。 ［従来の技術］ 周知の通り、工場や倉庫等においては物品を或る場所か
ら他の場所へ搬送するために多数のベルトコンベアが用
いられている。これらのベルトコンベアは、物品を一定
の場所から他の場所へ単に搬送する機能の他に、搬送途
中においてワーク等の搬送物を所定の位置に確実に位置
決めする機能等が求められることがある。 このような要求に応えることができるようにするため
に、従来よりベルトコンベア装置においては、コンベア
ベルト本体の蛇行を防止して所定の位置を正しく走行す
るようにしたものが実用化されている。 従来のコンベアベルトにおける蛇行防止技術としては、
コンベアベルト本体の裏面の両端に帯状に長く連続した
成形物より成るガイド体を接着剤接合によって取り付け
ている。 他方、コンベアベルトを構成する枠体の一端部および他
端部にそれぞれ配設されている主動プーリおよび縦動プ
ーリの周面には、上記ガイド体が嵌合するガイド溝を形
成し、駆動中上記ガイド体を上記ガイド溝中に嵌合させ
た状態で上記コンベアベルト本体を所定の走行位置に位
置決めするようにしている。 上記ガイド体の従来例としては、特開昭６１−１６２４
１１号公報にて、丸型ガイド体、角型ガイド体等のガイ
ド体が提案されている。 また、このように形成されたガイド体をコンベアベルト
本体の裏面に取り付ける技術をしては、例えば、実開昭
５６−１７２０９号公報にて、上記ガイド体を上記コン
ベアベルト本体の裏面に逢着固定する技術が提案されて
いる。
コンベアベルトが駆動されているときには、上記ガイド
体は上記主動プーリおよび縦動プーリにそれぞれ形成さ
れているガイド溝中に嵌合した状態で、これらのプーリ
の周面に沿って走行する。したがって、上記ガイド体は
このときに上記主動プーリおよび縦動プーリの周面に巻
き回された状態になるので、各プーリの直径に応じた曲
率で湾曲させられる。 これにより、上記ガイド体はベルト本体の裏面に近い側
においては延びる方向に力が加えられる。また、ベルト
本体の裏面から遠い側においては縮む方向に力が加えら
れる。そして、このような伸縮力は、コンベアベルトを
駆動している間は繰り返し加えられる。 一方、従来の連続帯状ガイド体は、柔軟なゴムや合成樹
脂等を用いて一体的に形成されているので、上記のよう
な伸縮力が加えられたときに曲率に応じて変形する。し
たがって、一見したところでは内側と外側とで曲率が異
なるプーリ部分においても良好に走行しているように見
える。 しかしながら、従来のガイド体は一体的に構成されてい
たので、各プーリ部分を走行するときに加えられる伸縮
力がそのまま大きなストレスとなってしまう。このた
め、優れたガイド性が得られにくいとともに、優れた耐
久性が得られにくい問題があった。 本考案は上述の問題点にかんがみ、コンベアベルトの蛇
行を防止するためのガイド体の耐久性を向上させるとと
もに、優れたガイド性が得られるようにすることを目的
とする。 〔課題を解決するための手段〕 上記目的を達成するために本考案は次に技術的手段を有
する。すなわち、コンベアベルトを構成する枠体の一端
部および他端部にそれぞれ配設されている主動プーリお
よび縦動プーリ間に巻回され、上記主動プーリの駆動に
よって走行されるベルト本体の裏面の長手方向に沿って
直線的に取り付けられていて、上記ベルト本体が走行す
るときに、上記主動プーリおよび縦動プーリの周面に形
成されているガイド溝中に嵌合することにより、上記ベ
ルト本体が所定の位置を走行できるように案内するため
のガイド体において； 上記ガイド体は複数の細い紐を編組することにより構成
されるとともに、その断面形状が上記主動プーリおよび
縦動プーリの周面に形成されているガイド溝に過不足な
く嵌合するような形状に形成されていることを特徴とす
る蛇行防止コンベアベルトのガイド体である。 〔作用〕 本考案のガイド体は、複数の紐を編組して構成したもの
であるから、ガイド体が主動プーリおよび縦動プーリに
形成されているガイド溝内を案内される時に伸縮力が加
えられると、その形状がスムースに変形する。したがっ
て、上記伸縮力がガイド体にとっては大きなストレスに
はならないので、駆動中に伸縮力が繰り返し加えられて
も優れた耐久性が得られる。 また、編組された複数の紐の内、１本の紐に着目した場
合、この１本の紐は編組されているために、ある部分で
は外側へ位置したり、他の部分では内側へ位置したりし
て内外に回って編組されている。他の各紐も同様であ
る。 この状態で主動プーリおよび縦動プーリに形成されてい
るガイド溝に案内された時、ある１本の紐に着目した場
合、ガイド溝の底辺に近いガイド体の部分をガイドする
ある紐のある部分の曲率は大きく、遠いガイド体の部分
をガイドする上記と同じある紐のある部分の曲率は小さ
い。したがって、伸縮の差が部分的に生ずるようにみえ
るけれども、その特定のある紐は内，外に回って編組さ
れているので、その紐の一定の長さあたりでは上記の伸
縮が相殺されることになり、１本１本の紐を比較した場
合には皆同じとなり、どれか特定の紐のみに局部的なス
トレスがかからない。故にガイド性も良いし、耐久性も
ある。 〔実施例〕 次に、添付図面に従い本考案の蛇行防止コンベアベルト
のガイド体の一実施例を詳述する。 第１図，第２図(A)，第２図(B)，第３図，第４図，第５
図はこの考案の実施例を示している。 この図例において、１はベルト本体を示している。すな
わち、例えば耐熱性に富む基材シート２にふっ素樹脂３
を含浸して焼成したものである。矢示Ｐにそのイメージ
を拡大図示してある。なお、上記ベルト本体１の構成材
料はポリエステルより成るものでもよい。 上記の例において、耐熱性に富む基材シート２は、ガラ
ス入り繊維やアラミド樹脂等を例に上げることができ、
ふっ素樹脂３としてはポリテトラフルオロエチレン（Ｐ
ＴＦＥ）やポリクロロトリフルオロエチレン（ＰＣＴＦ
Ｅ）等を上げることができる。また、これらの例の他に
用途に合った別の材料により成るものでもよい。 他方、符号４は帯状のガイド体を示し、この例では上記
のベルト本体１と同様の材質より成る。すなわち、耐熱
性に富む繊維にふっ素樹脂を含浸し焼成して紐を得る。
勿論ポリエステルのような材質の紐でもよい。 この紐の複数を編組して全体として帯状と成したもので
ある。第２図（Ｂ）において、符号5a，5b，5c……はこ
の１本１本の紐を示し、これら各紐が内側にきたり、外
側に行ったりして編組されている。第２図（Ｂ）は判り
易くするために数を３本として単純に示したものである
が、実際は数を多くして編組する。第２図（Ａ）はこの
複数の紐を編組したガイド体４の端面図を示したもので
ある。 次に、このガイド本体４を第１図に矢示Ｆに示すよう
に、ベルト本体１の端の裏面６に当てがいホットプレス
をかけ、裏面６とガイド体４の上面７間を互いに溶着し
て仮止めする。勿論、ガイド体４はベルト本体４の長手
方向にまっすぐ直線状に仮止めされる。 この後、ガイド体４の下面８と、ベルト本体４の上面９
間を第３図に示すように縫着する。符号10は縫糸を示し
ている。この糸10もこの例では耐熱性に富む糸にふっ素
樹脂を含浸して焼成したものより成る。第４図はこのよ
うにして得られたコンベアベルトの裏面を示し、第５図
は、このようにして得られたコンベアベルトのガイド体
４を主または従の円筒状のローラ11のガイド溝12に嵌合
させた所を示し、ガイド体４の側面がガイド溝12のテー
パ状側面に当接支持されてコンベアベルト本体１がガイ
ドされる。 すなわち、ガイド体４の下面は底面13に当らない。な
お、符号Ｗは搬送物を示している。 このような構成によると、ガイド体４は複数の紐5a，5
b，5c，……を編組したものであるから、ガイド体４が
主または従の円筒状のローラ11のガイド溝12をガイドさ
れる時、可及的に局部ストレスがかからない。故に、ガ
イド性が増進する。 すなわち、編組された複数の紐5a，5b，5c……の内、１
本の紐に着目した場合、この１本の紐は編組されている
ために、ある部分では外側へ位置していたものが、他の
部分では内側へ位置するように内外に回って編組されて
いる。なお、他の各紐も同様である。 この状態で、主動プーリおよび縦動プーリのガイド溝12
に案内された時、ある１本の紐に着目した場合、ガイド
溝12の底辺に近いガイド体４の部分をガイドする部分の
曲率は大きく、遠いガイド体４の部分をガイドする部分
の曲率は小さい。したがって、部分的に伸縮の差が生ず
るようにみえるけれども、特定のある紐に着目すると、
全ての紐は編組されることにより内外に回っているので
部分的に生じた伸縮の差は相殺されることになる。この
ため、１本１本の紐を比較した場合には伸縮が皆同じと
なり、どれか特定の紐のみに局部的なストレスがかから
ない。故に、ガイド性も良いし、耐久性もある。 なお、上記の例においては、ガイド体４をベルト本体１
の裏面６に直接縫着する例を示したが、その他に次のも
のでもよい。 すなわち、上記ベルト本体は、上層ベルト部分と、この
上層ベルト部分の下面両側に溶着によって接合された補
強シートとしての下層ベルトより成り、上記ガイド体は
下層のベルト部分の裏面に長手方向に沿って縫着され、
下層ベルト部分の表面にでる縫着縫目は上層ベルト部分
よって覆われているもの。 更に、上記下層のベルト部分は上層ベルト部分の折り返
し部分であるもの。または、上記ベルト本体は、下層ベ
ルト部分と、この下層ベルト部分の上面両側に溶着によ
って接合された補強シートとしての上層ベルトより成
り、上記ガイド体は下層ベルト部分の裏面に長手方向に
沿って縫着され、下層ベルト部分の表面にでる縫着縫目
は補強シートとしての上層ベルト部分によって覆われて
いるもの。等々である。 次に、第６図以下に従いベルト本体の据付現場等でのエ
ンドレス化に伴ないガイド体をエンドレス化するための
加工法の一例およびそのために用いる治具を併せて開示
する。 先ず、治具21自体を説明すると金属板状であり、略中央
に長手方向に沿って直接セット溝22が形成され、この直
接セット溝22に対して、両端23，24を残して通し溝25が
形成されている。そして、符号26は縫着手段、例えば持
手28とその先の上針27を示し、且つ符号29は上糸、30は
下針、31は下糸を各々示している。 この例では、説明を解し易くするために、手作業による
縫着手段を示してあるが、当然ミシンでも良い。さて、
設置場所でのベルト本体のエンドレス化は、ベルト本体
を主または従のローラ間に架け回し、必要な調節のあと
ベルト本体の一方の端末32と、他方の端末33を重ねて熱
溶着等によって接合する。第９図はその状態を示してい
る。ガイド体の一方の端末34は若干の長さを残して当然
上糸29と下糸31によって縫着され、ガイド体の他方の端
末35は、該端末部分迄縫着されている。第10図はその状
態を示している。 このようにした後、第11図に示すように、ガイド体部分
を治具21の直接セット溝22中にセットする。これにより
未だ縫われていないガイド体の端末部分もその直線性が
出される。第11図はその状態を示している。次いで、第
12図に示すように、上糸29と下糸31によってガイド体の
端末部分を縫着するものである。 このように、現場でコンベアベルト本体をエンドレス化
する場合、ガイド体の直線性を保障しながらエンドレス
化できる。 〔効果〕 以上詳述した如くこの考案によれば、複数の細い紐を編
組してガイド体を構成するとともに、その断面形状を主
動プーリおよび縦動プーリの周面に形成されているガイ
ド溝に過不足なく嵌合するように形成してので、上記ガ
イド体が主動プーリおよび縦動プーリに形成されている
ガイド溝中に嵌合して走行するときに伸縮力が加えられ
ると、上記伸縮力に応じて編組体が良好に変形する。し
たがって、ガイド体の各部に偏ったストレスが可及的に
かからないから、スムースなガイド性を確保することが
できるとともに、繰り返し湾曲させられてもガイド体が
破損することがなく、耐久性に優れた蛇行防止用コンベ
アベルトを提供することができる。
体は上記主動プーリおよび縦動プーリにそれぞれ形成さ
れているガイド溝中に嵌合した状態で、これらのプーリ
の周面に沿って走行する。したがって、上記ガイド体は
このときに上記主動プーリおよび縦動プーリの周面に巻
き回された状態になるので、各プーリの直径に応じた曲
率で湾曲させられる。 これにより、上記ガイド体はベルト本体の裏面に近い側
においては延びる方向に力が加えられる。また、ベルト
本体の裏面から遠い側においては縮む方向に力が加えら
れる。そして、このような伸縮力は、コンベアベルトを
駆動している間は繰り返し加えられる。 一方、従来の連続帯状ガイド体は、柔軟なゴムや合成樹
脂等を用いて一体的に形成されているので、上記のよう
な伸縮力が加えられたときに曲率に応じて変形する。し
たがって、一見したところでは内側と外側とで曲率が異
なるプーリ部分においても良好に走行しているように見
える。 しかしながら、従来のガイド体は一体的に構成されてい
たので、各プーリ部分を走行するときに加えられる伸縮
力がそのまま大きなストレスとなってしまう。このた
め、優れたガイド性が得られにくいとともに、優れた耐
久性が得られにくい問題があった。 本考案は上述の問題点にかんがみ、コンベアベルトの蛇
行を防止するためのガイド体の耐久性を向上させるとと
もに、優れたガイド性が得られるようにすることを目的
とする。 〔課題を解決するための手段〕 上記目的を達成するために本考案は次に技術的手段を有
する。すなわち、コンベアベルトを構成する枠体の一端
部および他端部にそれぞれ配設されている主動プーリお
よび縦動プーリ間に巻回され、上記主動プーリの駆動に
よって走行されるベルト本体の裏面の長手方向に沿って
直線的に取り付けられていて、上記ベルト本体が走行す
るときに、上記主動プーリおよび縦動プーリの周面に形
成されているガイド溝中に嵌合することにより、上記ベ
ルト本体が所定の位置を走行できるように案内するため
のガイド体において； 上記ガイド体は複数の細い紐を編組することにより構成
されるとともに、その断面形状が上記主動プーリおよび
縦動プーリの周面に形成されているガイド溝に過不足な
く嵌合するような形状に形成されていることを特徴とす
る蛇行防止コンベアベルトのガイド体である。 〔作用〕 本考案のガイド体は、複数の紐を編組して構成したもの
であるから、ガイド体が主動プーリおよび縦動プーリに
形成されているガイド溝内を案内される時に伸縮力が加
えられると、その形状がスムースに変形する。したがっ
て、上記伸縮力がガイド体にとっては大きなストレスに
はならないので、駆動中に伸縮力が繰り返し加えられて
も優れた耐久性が得られる。 また、編組された複数の紐の内、１本の紐に着目した場
合、この１本の紐は編組されているために、ある部分で
は外側へ位置したり、他の部分では内側へ位置したりし
て内外に回って編組されている。他の各紐も同様であ
る。 この状態で主動プーリおよび縦動プーリに形成されてい
るガイド溝に案内された時、ある１本の紐に着目した場
合、ガイド溝の底辺に近いガイド体の部分をガイドする
ある紐のある部分の曲率は大きく、遠いガイド体の部分
をガイドする上記と同じある紐のある部分の曲率は小さ
い。したがって、伸縮の差が部分的に生ずるようにみえ
るけれども、その特定のある紐は内，外に回って編組さ
れているので、その紐の一定の長さあたりでは上記の伸
縮が相殺されることになり、１本１本の紐を比較した場
合には皆同じとなり、どれか特定の紐のみに局部的なス
トレスがかからない。故にガイド性も良いし、耐久性も
ある。 〔実施例〕 次に、添付図面に従い本考案の蛇行防止コンベアベルト
のガイド体の一実施例を詳述する。 第１図，第２図(A)，第２図(B)，第３図，第４図，第５
図はこの考案の実施例を示している。 この図例において、１はベルト本体を示している。すな
わち、例えば耐熱性に富む基材シート２にふっ素樹脂３
を含浸して焼成したものである。矢示Ｐにそのイメージ
を拡大図示してある。なお、上記ベルト本体１の構成材
料はポリエステルより成るものでもよい。 上記の例において、耐熱性に富む基材シート２は、ガラ
ス入り繊維やアラミド樹脂等を例に上げることができ、
ふっ素樹脂３としてはポリテトラフルオロエチレン（Ｐ
ＴＦＥ）やポリクロロトリフルオロエチレン（ＰＣＴＦ
Ｅ）等を上げることができる。また、これらの例の他に
用途に合った別の材料により成るものでもよい。 他方、符号４は帯状のガイド体を示し、この例では上記
のベルト本体１と同様の材質より成る。すなわち、耐熱
性に富む繊維にふっ素樹脂を含浸し焼成して紐を得る。
勿論ポリエステルのような材質の紐でもよい。 この紐の複数を編組して全体として帯状と成したもので
ある。第２図（Ｂ）において、符号5a，5b，5c……はこ
の１本１本の紐を示し、これら各紐が内側にきたり、外
側に行ったりして編組されている。第２図（Ｂ）は判り
易くするために数を３本として単純に示したものである
が、実際は数を多くして編組する。第２図（Ａ）はこの
複数の紐を編組したガイド体４の端面図を示したもので
ある。 次に、このガイド本体４を第１図に矢示Ｆに示すよう
に、ベルト本体１の端の裏面６に当てがいホットプレス
をかけ、裏面６とガイド体４の上面７間を互いに溶着し
て仮止めする。勿論、ガイド体４はベルト本体４の長手
方向にまっすぐ直線状に仮止めされる。 この後、ガイド体４の下面８と、ベルト本体４の上面９
間を第３図に示すように縫着する。符号10は縫糸を示し
ている。この糸10もこの例では耐熱性に富む糸にふっ素
樹脂を含浸して焼成したものより成る。第４図はこのよ
うにして得られたコンベアベルトの裏面を示し、第５図
は、このようにして得られたコンベアベルトのガイド体
４を主または従の円筒状のローラ11のガイド溝12に嵌合
させた所を示し、ガイド体４の側面がガイド溝12のテー
パ状側面に当接支持されてコンベアベルト本体１がガイ
ドされる。 すなわち、ガイド体４の下面は底面13に当らない。な
お、符号Ｗは搬送物を示している。 このような構成によると、ガイド体４は複数の紐5a，5
b，5c，……を編組したものであるから、ガイド体４が
主または従の円筒状のローラ11のガイド溝12をガイドさ
れる時、可及的に局部ストレスがかからない。故に、ガ
イド性が増進する。 すなわち、編組された複数の紐5a，5b，5c……の内、１
本の紐に着目した場合、この１本の紐は編組されている
ために、ある部分では外側へ位置していたものが、他の
部分では内側へ位置するように内外に回って編組されて
いる。なお、他の各紐も同様である。 この状態で、主動プーリおよび縦動プーリのガイド溝12
に案内された時、ある１本の紐に着目した場合、ガイド
溝12の底辺に近いガイド体４の部分をガイドする部分の
曲率は大きく、遠いガイド体４の部分をガイドする部分
の曲率は小さい。したがって、部分的に伸縮の差が生ず
るようにみえるけれども、特定のある紐に着目すると、
全ての紐は編組されることにより内外に回っているので
部分的に生じた伸縮の差は相殺されることになる。この
ため、１本１本の紐を比較した場合には伸縮が皆同じと
なり、どれか特定の紐のみに局部的なストレスがかから
ない。故に、ガイド性も良いし、耐久性もある。 なお、上記の例においては、ガイド体４をベルト本体１
の裏面６に直接縫着する例を示したが、その他に次のも
のでもよい。 すなわち、上記ベルト本体は、上層ベルト部分と、この
上層ベルト部分の下面両側に溶着によって接合された補
強シートとしての下層ベルトより成り、上記ガイド体は
下層のベルト部分の裏面に長手方向に沿って縫着され、
下層ベルト部分の表面にでる縫着縫目は上層ベルト部分
よって覆われているもの。 更に、上記下層のベルト部分は上層ベルト部分の折り返
し部分であるもの。または、上記ベルト本体は、下層ベ
ルト部分と、この下層ベルト部分の上面両側に溶着によ
って接合された補強シートとしての上層ベルトより成
り、上記ガイド体は下層ベルト部分の裏面に長手方向に
沿って縫着され、下層ベルト部分の表面にでる縫着縫目
は補強シートとしての上層ベルト部分によって覆われて
いるもの。等々である。 次に、第６図以下に従いベルト本体の据付現場等でのエ
ンドレス化に伴ないガイド体をエンドレス化するための
加工法の一例およびそのために用いる治具を併せて開示
する。 先ず、治具21自体を説明すると金属板状であり、略中央
に長手方向に沿って直接セット溝22が形成され、この直
接セット溝22に対して、両端23，24を残して通し溝25が
形成されている。そして、符号26は縫着手段、例えば持
手28とその先の上針27を示し、且つ符号29は上糸、30は
下針、31は下糸を各々示している。 この例では、説明を解し易くするために、手作業による
縫着手段を示してあるが、当然ミシンでも良い。さて、
設置場所でのベルト本体のエンドレス化は、ベルト本体
を主または従のローラ間に架け回し、必要な調節のあと
ベルト本体の一方の端末32と、他方の端末33を重ねて熱
溶着等によって接合する。第９図はその状態を示してい
る。ガイド体の一方の端末34は若干の長さを残して当然
上糸29と下糸31によって縫着され、ガイド体の他方の端
末35は、該端末部分迄縫着されている。第10図はその状
態を示している。 このようにした後、第11図に示すように、ガイド体部分
を治具21の直接セット溝22中にセットする。これにより
未だ縫われていないガイド体の端末部分もその直線性が
出される。第11図はその状態を示している。次いで、第
12図に示すように、上糸29と下糸31によってガイド体の
端末部分を縫着するものである。 このように、現場でコンベアベルト本体をエンドレス化
する場合、ガイド体の直線性を保障しながらエンドレス
化できる。 〔効果〕 以上詳述した如くこの考案によれば、複数の細い紐を編
組してガイド体を構成するとともに、その断面形状を主
動プーリおよび縦動プーリの周面に形成されているガイ
ド溝に過不足なく嵌合するように形成してので、上記ガ
イド体が主動プーリおよび縦動プーリに形成されている
ガイド溝中に嵌合して走行するときに伸縮力が加えられ
ると、上記伸縮力に応じて編組体が良好に変形する。し
たがって、ガイド体の各部に偏ったストレスが可及的に
かからないから、スムースなガイド性を確保することが
できるとともに、繰り返し湾曲させられてもガイド体が
破損することがなく、耐久性に優れた蛇行防止用コンベ
アベルトを提供することができる。
添付図面第１図〜第５図は本考案の蛇行防止コンベアベ
ルトのガイド体の一実施例を示し、第１図は、コンベア
ベルト本体にガイド体を取付ける前の状態を示した斜視
図、 第２図（Ａ）は、ガイド体の端面図、第２図（Ｂ）は、
ガイド体の紐の編組状態を解り易く示すための部分拡大
図、 第３図は、コンベアベルト本体にガイド体を取付けた所
を示す斜視図、 第４図は、ガイド体を取付けたコンベアベルトの裏面
図、 第５図は、コンベアベルト本体とローラまたはプーリの
関係を示す図、 次いで、第６図以下はベルトコンベア装置が設置されて
いる現場においてコンベアベルト本体およびガイド体を
エンドレス化するための例を示したもので、 第６図は、治具および縫着手段の例を示す斜視図、 第７図は、第６図中に示したＸ−Ｘ′線に沿う断面図、 第８図は、第６図中に示したのＹ−Ｙ′線に沿う断面
図、 第９図は、ベルト本体の一方と他方の端末を熱溶着接合
している所を示す図、 第10図は、第９図の部分拡大図、 第11図は、治具にガイド体をセットしてガイド体の端末
をエンドレス化している所を示す図、 第12図は、第11図の拡大図、 第13図は、ガイド体と治具のセット溝の関係を示す横断
面図である。 図中１はベルト本体、 ４は帯状のガイド体、 5a，5b，5c……は紐である。
ルトのガイド体の一実施例を示し、第１図は、コンベア
ベルト本体にガイド体を取付ける前の状態を示した斜視
図、 第２図（Ａ）は、ガイド体の端面図、第２図（Ｂ）は、
ガイド体の紐の編組状態を解り易く示すための部分拡大
図、 第３図は、コンベアベルト本体にガイド体を取付けた所
を示す斜視図、 第４図は、ガイド体を取付けたコンベアベルトの裏面
図、 第５図は、コンベアベルト本体とローラまたはプーリの
関係を示す図、 次いで、第６図以下はベルトコンベア装置が設置されて
いる現場においてコンベアベルト本体およびガイド体を
エンドレス化するための例を示したもので、 第６図は、治具および縫着手段の例を示す斜視図、 第７図は、第６図中に示したＸ−Ｘ′線に沿う断面図、 第８図は、第６図中に示したのＹ−Ｙ′線に沿う断面
図、 第９図は、ベルト本体の一方と他方の端末を熱溶着接合
している所を示す図、 第10図は、第９図の部分拡大図、 第11図は、治具にガイド体をセットしてガイド体の端末
をエンドレス化している所を示す図、 第12図は、第11図の拡大図、 第13図は、ガイド体と治具のセット溝の関係を示す横断
面図である。 図中１はベルト本体、 ４は帯状のガイド体、 5a，5b，5c……は紐である。
Claims (1)
- 【請求項１】コンベアベルトを構成する枠体の一端部お
よび他端部にそれぞれ配設されている主動プーリおよび
縦動プーリ間に巻回され、上記主動プーリの駆動によっ
て走行されるベルト本体の裏面の長手方向に沿って直線
的に取り付られていて、上記ベルト本体が走行するとき
に、上記主動プーリおよび縦動プーリの周面に形成され
ているガイド溝中に嵌合することにより、上記ベルト本
体が所定の位置を走行できるように案内するためのガイ
ド体において； 上記ガイド体は複数の細い紐を編組することにより構成
されるとともに、その断面形状が上記主動プーリおよび
縦動プーリの周面に形成されているガイド溝に過不足な
く嵌合するような形状に形成されていることを特徴とす
る蛇行防止コンベアベルトのガイド体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1988149437U JPH0617771Y2 (ja) | 1988-11-16 | 1988-11-16 | 蛇行防止コンベアベルトのガイド体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1988149437U JPH0617771Y2 (ja) | 1988-11-16 | 1988-11-16 | 蛇行防止コンベアベルトのガイド体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0269612U JPH0269612U (ja) | 1990-05-28 |
| JPH0617771Y2 true JPH0617771Y2 (ja) | 1994-05-11 |
Family
ID=31421667
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1988149437U Expired - Lifetime JPH0617771Y2 (ja) | 1988-11-16 | 1988-11-16 | 蛇行防止コンベアベルトのガイド体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0617771Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5595282A (en) * | 1994-02-11 | 1997-01-21 | Ltg Lufttechnische Gmbh | Article treatment apparatus |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6315209Y2 (ja) * | 1979-07-17 | 1988-04-28 | ||
| JPS61162411A (ja) * | 1985-01-11 | 1986-07-23 | Nitta Kk | 蛇行防止用コンベアベルトおよびそれを用いたベルトコンベア装置 |
-
1988
- 1988-11-16 JP JP1988149437U patent/JPH0617771Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0269612U (ja) | 1990-05-28 |
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