JPH06177451A - 圧電トランス及びその駆動方法 - Google Patents

圧電トランス及びその駆動方法

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JPH06177451A
JPH06177451A JP4351818A JP35181892A JPH06177451A JP H06177451 A JPH06177451 A JP H06177451A JP 4351818 A JP4351818 A JP 4351818A JP 35181892 A JP35181892 A JP 35181892A JP H06177451 A JPH06177451 A JP H06177451A
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淳 河合
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晃 福岡
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型化、軽量化、高信頼性が要求される小型
整流電源に係る降圧型の圧電トランス及びその駆動方法
を提供すること。 【構成】 圧電体素板1を長手方向の側面に平行な断面
で二つの領域に区切り、一方を発電部3、他方を駆動部
2とし、駆動部2の一方の電極4を駆動部側の長手方向
の側面に設け、他方の電極を発電部の電極6と共用と
し、発電部の電極5、6を発電部領域の上下面に設け
る。発電部3は上下面に垂直方向に矢印で示すように分
極し、一方、駆動部2は上下面に平行で長手方向の側面
に垂直方向に同じく矢印で示すように分極した降圧型圧
電トランス。 【効果】 本発明の圧電トランスは、従来の電磁トラン
スに比べて重量、体積共に1/5以下とし、小型化するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種の直流電源に用い
られるトランスに係り、特に小型化、軽量化、高信頼性
が要求される小型整流電源に係る降圧型の圧電トランス
及びその駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】各種の電池駆動式電子機器に商用電源線
から電源を供給する謂るACアダプタ−の降圧トランスに
は、従来全て電磁式の巻線トランスが用いられていた。
一方、巻線トランスとは全く動作原理を異にする圧電ト
ランスが1958年R.A.ROSENによって提案されている(米
国特許第2,830,274号明細書参照)。その後、近年に至
るまで種々の提案がなされており、例えば特開昭61−54
685号、特開昭61−54686号及び特開昭61−152165号の各
公報に開示されている圧電トランスが提案されている。
しかし、これら各公報に記載の圧電トランスは、何れも
昇圧型の圧電トランスである。
【0003】以下、上記従来の圧電トランスについて順
に説明する。まず、図7に基づいて米国特許第2,830,27
4号明細書に記載されている圧電トランスについて説明
する。図7は、その代表的な構造例を示す図(圧電トラ
ンスがλ/2モ−ドで駆動されている図)であり、図7
において、701は圧電体であり、この圧電体の上・下面
に電極702及び703が被着形成されている。さらに、駆動
部の圧電体は厚み方向に、発電部は長さ方向に分極処理
をする。両電極間(電極702−電極703間)704に入力の
交流電圧が加えられる。この入力電圧が加えられる部分
705は駆動部と称する。
【0004】他方、駆動部以外の部分706は発電部と称
する。この発電部の端面には電極707が被着形成されて
いる。この電極707と電極703との間708から出力が得ら
れる。また、圧電トランスの固定方法として、長手方向
の縦振動の共振時の節点に支持具709を装着し、支持体
(図示せず)を固定する。この状態で、704に圧電体701
の長手方向の縦振動の共振周波数を有する交流電圧を印
加すると、圧電体701は機械的な共振をする。その結
果、発電部から入力電圧と同じ周波数の電圧が出力され
る。
【0005】ところで、図7に示す圧電トランスは、駆
動部及び発電部ともそれらの電極での接続は振動の節点
でない。このため著しく信頼性の低下を招いていること
に鑑み、最近上記の圧電トランスの欠点を大幅に改良す
る提案がなされている。以下、図8にその改良型を説明
する。
【0006】図8(圧電トランスがλ/2の3倍のモ−
ドで駆動されている従来の改良型構造例を示す図)にお
いて、801は圧電体、802及び803は駆動部の電極であ
る。この電極802−電極803間804に入力電圧を加える。8
05、806は各々駆動部、発電部である。807は発電部に設
けられた端子兼支持具である電極を示す。電極807−電
極803間808から出力が得られる。809、810はそれぞれ駆
動部に設けた上部、下部電極端子である。この図8にお
いて、上向き、右向き、左向きの矢印が前側面に示され
ている。これらの矢印が示すように、駆動部は厚さ方向
で同じ向きに分極されており、発電部は長さ方向で中心
面で二分し、互いに逆向き分極されている。
【0007】次に、前記した特性改良例として特開昭61
−54685号公報及び特開昭61−54686号公報に記載の圧電
トランスについて説明すると、これは昇圧型圧電トラン
スの一次側と2次側の絶縁方法に関するものである。特
に昇圧型圧電トランスでは、一次側を2次側から絶縁す
ることは実用上極めて重要である。一方、同じく前記し
た特開昭61−152165号公報に記載のものは、圧電トラン
スの自励発振回路の正帰還方法に関するものである。帰
還方法は、圧電トランスの使用上極めて重要な技術要素
である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のACア
ダプタは、形状が大き過ぎたり、重量が重過ぎたり、効
率も悪く発熱するという問題点を有している。上記の問
題点を解決するためには、まず考えられるのは電磁トラ
ンスの処理可能なエネルギ密度を大きくすることであ
る。このための試みとして、高周波での飽和磁束密度を
大きくすることが提案されている。しかしながら、この
ような各種の試みにも拘らず、僅かの進展しかみられな
い状況にあり、抜本的な問題点の解決に至っていない。
【0009】そこで、本発明は、従来の上記問題点を解
決する圧電トランス及びその駆動方法を提供することを
目的とし、詳細には、従来の電磁トランスに比べて重
量、体積共に1/5以下の降圧型圧電トランス及びその駆
動方法を提供することを目的とする。また、本発明は、
従来の電磁トランスに比べて高周波での使用が可能であ
り、そのため、ACアダプタの中で最も大きな体積を占め
ている平滑コンデンサやチョ−クコイルを1/3〜1/5に
することができる降圧型圧電トランス及びその駆動方法
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】そして、本発明は、降圧
型の圧電トランス及びその駆動方法であって、その要旨
とするところは、「長板状の圧電体と表面に形成した電
極よりなる圧電トランスにおいて、(1)圧電体を長手方
向の側面に平行な断面で二つの領域に区切り、一方を発
電部、他方を駆動部とし、(2)駆動部の一方の電極を駆
動部側の長手方向の側面に設け、他方の電極を発電部の
電極と共用とし、発電部の電極を発電部領域の上下面に
設け、(3)発電部は上下面に垂直方向に分極し、駆動部
は上下面に平行で長手方向の側面に垂直方向に分極し
た」ことを特徴とする点にあり、これにより前記した目
的とする圧電トランス及びその駆動方法を提供するもの
である。
【0011】以下、本発明を詳細に説明すると、本発明
は、処理可能なエネルギ密度を飛躍的に高めることので
きる圧電トランスを適用しようとするものである。従来
の圧電トランスでは、前記したとおり、変成比の大きい
昇圧型に開発されたものであり、これを1次側と2次側
を逆に接続して、降圧型に無理に流用しようとすると、
大きな変成比のために商用電源から直接入力できない。
【0012】この不具合を避けるため、圧電トランスの
寸法比を変えて商用電源から直接入力できる変成比にす
ると、圧電体の厚さを極めて厚くしなければならなかっ
たり、長さを短くしなければならなかったりし、工業的
に実用可能な寸法で圧電トランスを作製することが不可
能であった。そこで、この変成比を適切に取り、なお寸
法を妥当な大きさにすることの可能な圧電トランスの構
成を工夫することが本発明の構成要因の一つである。
【0013】この達成手段として、本発明者等は、圧電
体の種々の振動モ−ドを比較検討した。その結果、機械
的振動でもスプリアスが少なく、圧電トランスの製作も
容易なモ−ドとして、縦振動横効果が最も適切であるこ
とを見出した。本発明は、このモ−ドの降圧型の圧電ト
ランスで課題を解決しようとするものである。
【0014】従って、前記の特性改良例である特開昭61
−54685号公報、特開昭61−54686号公報及び特開昭61−
152165号公報に記載のものは、いずれも昇圧型の圧電ト
ランスであり、本発明における降圧型のものとはその目
的を異にする。これをさらに詳記すると、特開昭61−54
685号公報及び特開昭61−54686号公報に記載の圧電トラ
ンスは、昇圧型圧電トランスの一次側と2次側の絶縁方
法に関するものであり、特に昇圧型圧電トランスでは、
一次側を2次側から絶縁することは実用上極めて重要で
あるが、本発明のような降圧型圧電トランスでは必然的
な技術ではない。また、特開昭61−152165号公報に記載
のものは、圧電トランスの自励発振回路の正帰還方法に
関するものであり、帰還方法は圧電トランスの使用上極
めて重要な技術要素であるが、本発明では帰還方法につ
いて特定するものでない。
【0015】
【実施例】次に、本発明の実施例を挙げ、本発明をより
詳細に説明する。ここで、以下の実施例で共通の事項を
まとめて説明する。 圧電トランス用素板 電気機械結合係数k31が小さく、k33が大きい圧電材料
として、NEPEC 8(商品名、ト−キン製)の焼結体を用
いた。この焼結体を所要の形状に切削加工し、長板状の
圧電体素板にした。 電極の形成 銀75%、パラジウム25%の銀−パラジウムペ−ストを通
常の厚膜スクリ−ン印刷法でパタ−ン形成し、600℃で
焼付けた。 分極処理 150℃に加熱した絶縁油中で約1.5KV/mmの直流電界を加
えて15分間保持した。
【0016】支持具取り付け 駆動部の支持具は厚さ0.1mmの銅板を打ち抜いて作製し
た。その長さは圧電トランス素板上に形成した電極の幅
とした。その幅は0.3mmとした。この打ち抜き銅板を振
動の節点に相当する下面に電気溶接した。発電部の支持
具は、厚さ0.1mmの銅板に圧電トランス素板の長手方向
の断面の形状より僅かに大きい穴を打ち抜きで形成し
た。この打ち抜き銅板を支持具とした。圧電トランス素
板を前記の穴に差し込み、長さ方向の縦振動の節点に相
当する位置に被着形成された銀−パラジウム電極に支持
板を電気溶接で固定した。 端子取り付け 駆動部の上面の振動の節点に相当する位置の中央に厚さ
0.1mmの銅板を0.3mm角に打ち抜き、点溶接で固定した。
【0017】(実施例1)図1は、本発明の第1の実施
例を示す圧電トランスの斜視図である。この実施例1で
は、図1に示すようなλ/2モ−ドの圧電トランスを作
製した。図1において、1は圧電体素板、2及び3はそ
れぞれ駆動部、発電部である。4は入力電極である。5
及び6はそれぞれ発電部の上部、下部電極である。7は
駆動部に設けた電極端子であり、8は電極端子7に電気
的に接続したリ−ド、9及び10は出力電極上に電気溶接
された端子兼支持具である。11は出力を取り出すリ−ド
(出力リ−ド)である。
【0018】この図1において、矢印が前側面と後部上
面に示されている。これらの矢印は分極処理による残留
分極の向きを模式的に示したものである。即ち、駆動部
の分極方向は長手方向と長手方向側面に垂直な方向で、
発電部の分極方向は上下面に垂直な方向となるように分
極処理を行った。
【0019】圧電体の寸法は長さ35.4m/m、幅17.7m/m、
厚さ0.15m/mとした。駆動部電極4は長手方向側面全域
に、また、発電部の上下面電極5、6は長手方向の同じ
側面側の上面及び下面の半分に長方形状の電極を形成し
た。その後、振動の節に相当する位置に電極端子7、端
子兼支持具9及び10を溶接した。この状態で分極処理を
した。初期的な試験として、一定電圧(1ボルト)の正
弦波発振器の出力をこの実施例1による圧電トランスの
入力部に加えて出力電圧を検出し、変成比を求めた。こ
の結果、47.3kHZで最大値の0.15を得た。
【0020】次に、図4(実施例1の圧電トランスの駆
動方法を説明する図)に示す方法で圧電トランスの評価
を行った。図4において、12は商用電源を整流した直流
電源、13は平滑用の電解コンデンサ、14はチョ−クコイ
ル、15はバリスタ、16はFETスイッチ、17はFETスイッチ
の制御信号入力端子、18は圧電トランス、19は負荷抵抗
を示す。制御信号入力端子17に加える制御信号がほぼ4
7.3kHZでデュ−ティ50%の時、最大の16ワット出力を得
た。この時の変成比は0.14であり、圧電トランスの駆動
効率は91%であった。また、デュ−ティを50%から0%
まで減少するにしたがって、出力は16ワットからほぼ0
ワット迄減少した。この実施例1による圧電トランスの
信頼性試験として、相対性湿度85%、温度80℃の雰囲気
中で連続可動試験を1万時間行った。その結果、150個
の試験体で特性に異常の認められるものは1個もなかっ
た。
【0021】(実施例2)図2は、本発明の第2の実施
例を示す圧電トランスの斜視図である。この実施例2で
は、図2に示すようなλ/2の2倍モ−ドの圧電トラン
スを作製した。図2の構造は、実施例1の長さがλ/2
の圧電トランスを長手方向に二つつないだ構造をしてい
る。この図に示す符号(番号)は何れも実施例1と同様
であるので、説明を省略する。
【0022】図2において、矢印が前側面と後部上面に
示されている。これらの矢印は分極処理による残留分極
の向きを模式的に示したものである。即ち、駆動部の分
極方向は、長手方向と長手方向側面に垂直な方向で、か
つ二つの駆動部の分極は互いに逆平行で分極処理を行
い、一方、発電部の分極方向は上下面に垂直な方向で、
かつ二つの発電部の分極は互いに逆平行となるように分
極処理を行った。
【0023】圧電体の寸法は長さ35.4m/m、幅18.4m/m、
厚さ0.23m/mとした。駆動部電極4は長手方向側面の全
域に、また、発電部の上下面電極5、6は長手方向の同
じ側面側の上面及び下面の半分に中央部に1m/mの間隙を
残して長方形状の電極を形成した。その後、振動の節に
相当する位置に電極端子7、端子兼支持具9及び10を溶
接した。この状態で分極処理をした。初期的な試験とし
て、一定電圧(1ボルト)の正弦波発振器の出力をこの
実施例2による圧電トランスの入力部に加えて出力電圧
を検出し、変成比を求めた。この結果、94.7kHZで最大
値の0.15を得た。
【0024】次に、図5(実施例2の圧電トランスの駆
動方法を説明する図)に示す方法で圧電トランスの評価
を行った。この図の符号(番号)は図4と同じである。
圧電トランス18が二つ示されているが、これは作図上の
便宜によるもので、圧電トランスの実際の構造は図2に
示す通りである。制御信号入力端子17に加える制御信号
がほぼ94.7kHZでデュ−ティ50%の時、最大の32ワット
出力を得た。この時の変成比は0.14であり、圧電トラン
スの効率は91%であった。また、デュ−ティを50%から
0%まで減少するにしたがって、出力は32ワットからほ
ぼ0ワット迄減少した。この実施例2による圧電トラン
スの信頼性試験として、相対性湿度85%、温度80℃の雰
囲気中で連続稼働試験を1万時間行った。その結果、15
0個の試験体で特性に異常の認められるものは1個もな
かった。
【0025】(実施例3)図3は、本発明の第3の実施
例を示す圧電トランスの斜視図である。この実施例3で
は、図3に示すようなλ/2の2倍モ−ドの圧電トラン
スを作製した。図3の構造は実施例1の長さがλ/2の
圧電トランスを長手方向に二つつないだ構造をしてい
る。この図に示す番号は何れも実施例1と同様である。
【0026】図3において、矢印が前側面と後部上面に
示されている。これらの矢印は分極処理による残留分極
の向きを模式的に示したものである。即ち、駆動部の分
極方向は長手方向と長手方向側面に垂直な方向で、かつ
二つの駆動部の分極は互いに平行である。また、発電部
の分極方向は上下面に垂直な方向で、かつ二つの発電部
の分極は互いに逆平行である。
【0027】圧電体の寸法は長さ35.4m/m、幅18.4m/m、
厚さ0.23m/mとした。駆動部電極4は長手方向側面の中
央部に1m/mの間隙を残して全域に、また、発電部の上下
面電極5、6は長手方向の同じ側面側の上面及び下面の
半分に中央部に1m/mの間隙を残して長方形状の電極を形
成した。その後、振動の節に相当する位置に電極端子
7、端子兼支持具9及び10を溶接した。この状態で分極
処理をした。初期的な試験として、一定電圧(1ボル
ト)の正弦波発振器の位相の180度異なる二つの出力を
実施例3による圧電トランスの二つの入力部に各々加え
て出力電圧を検出し、変成比を求めた。この結果94.7kH
Zで最大値の0.15を得た。
【0028】次に、図6(実施例3の圧電トランスの駆
動方法を説明する図)に示す方法で圧電トランスの評価
を行った。図6の記号は図4と全く同様である。圧電ト
ランス18が二つ示されているが、これは作図上の便宜に
よるもので、圧電トランスの実際の構造は図3に示す通
りである。制御信号入力端子17に加える制御信号によ
り、一方の駆動部に加えるパルスが他方のそれより繰り
返し周波周期の半分の時間ズレ、各々のパルスのデュ−
ティが50%の時、最大の32ワット出力を得た。この時の
変成比は0.14であり、圧電トランスの効率は95%であっ
た。また、前記の両方パルスのデュ−ティを50%から0
%まで同時に減少するにしたがって、出力は32ワットか
らほぼ0ワット迄減少した。
【0029】また、この状態で電源12に対する負荷変動
率を評価した。比較のため、実施例2と実施例3を同時
評価した。その結果、実施例3の負荷変動率は実施例2
のそれの1/5以下に減少することを確認した。この実施
例3による圧電トランスの信頼性試験として、相対性湿
度85%、温度80℃の雰囲気中で連続稼働試験を1万時間
行った。その結果、150個の試験体で特性に異常の認め
られるものは1個もなかった。
【0030】以上の実施例1〜3では、本発明の圧電ト
ランスとして、(1) 長板状の圧電体、(2) 横効果駆動、
(3) 横効果発電、(4) 両駆動部への逆相或いは同相の入
力、(5) 駆動部の分極方向の変更、(6) 高次の振動モ−
ドの利用、(7) 駆動部及び発電部の振動の節点に支持具
を兼ねた電極端子の設置、の(1)〜(7)の各構成を組合せ
たものであり、これにより次のような利点を有する圧電
トランスを提供することができる。
【0031】実施例1〜3の圧電トランスでは、従来の
電磁トランスに比べて重量、体積共に1/5以下にするこ
とができる。また、高周波での使用が可能であるので、
ACアダプタの中で最も大きな体積を占めている平滑コン
デンサやチョ−クコイルを1/3〜1/5にすることがで
き、変換効率を1〜2%高くすることができる。
【0032】従来の巻線型の電磁トランスでは、高湿高
温中で必ず短絡故障を生ずる欠点があるが、実施例1〜
3の評価、信頼性試験から明かなように、短絡故障をは
じめ如何なる故障も生じていないものである。これは、
実施例1〜3の圧電トランスの構造が簡単な構造になっ
ていることに起因していると考えられる。従来、優れた
構造の圧電トランスが提案されているにも拘らず工業的
に広く利用されていないのは、電気的接続が不安な機械
振動の節点で実施されていないことによると考えられる
が、実施例1〜3では、支持を機械振動の多箇所の節点
で確実に施すものであり、これが安定性の向上に役立っ
ていると考えられる。
【0033】
【発明の効果】近年、携帯用電子機器の発展は目覚まし
く各所で使用されている。これに伴って、機器内蔵二次
電池の商用電源からの充電や商用電源から整流電源での
使用頻度も増えている。これらの使用形態は、何れも商
用電源から所要の電圧に降圧した後、整流、電圧調製を
行う謂ゆるACアダプタが多い。しかし、このような用途
に用いられているACアダプタは形状が大き過ぎたり、重
量が重過ぎたり、効率が悪く発熱する欠点がある。
【0034】これに対して、本発明の圧電トランスを使
用すれば、(1) 従来の電磁トランスに比べて重量、体積
共に1/5以下にし、小型化することができ、これを例示
すれば、従来のトランスでは20×40×40m/m/Wat程度で
あるのに対し、本発明では0.1×5×15m/m/Wat程度に小
型化することができ、(2) 従来の電磁トランスに比べて
高周波での使用ができ、このため、ACアダプタの中で最
も大きな体積を占めている平滑コンデンサやチョ−クコ
イルを1/3〜1/5にすることができ、(3) その上、変換
効率が1〜2%高くすることができる、という優れた効果
が生じ、さらに加えて、本発明の圧電トランスは、(4)
構造が複雑でなく、簡単な構造であり、(5) 短絡故障を
はじめ如何なる故障も生じないものであり、(6) 支持を
機械振動の多箇所の節点で確実に施すことができ、この
ため安定性の向上に役立つ、(7) 従来の巻線型電磁トラ
ンスのように可燃物或いは発煙物を含まず、小型で軽量
な変成器を提供することができる、という顕著な効果が
生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す圧電トランスの斜
視図
【図2】本発明の第2の実施例を示す圧電トランスの斜
視図
【図3】本発明の第3の実施例を示す圧電トランスの斜
視図
【図4】本発明の第1実施例の圧電トランスの駆動方法
を説明する図
【図5】本発明の第2実施例の圧電トランスの駆動方法
を説明する図
【図6】本発明の第3実施例の圧電トランスの駆動方法
を説明する図
【図7】従来の圧電トランスを示す図
【図8】従来の圧電トランスに対する改良型である従来
の圧電トランスを示す図
【符号の説明】
1 圧電体素板 2 駆動部 3 発電部 4 入力電極 5 発電部の上部電極 6 発電部の下部電極 7 駆動部に設けた電極端子 8 電極端子7に電気的に接続したリ−ド 9 出力電極上に電気溶接された端子兼支持具 10 出力電極上に電気溶接された端子兼支持具 11 出力リ−ド 12 直流電源 13 電解コンデンサ 14 チョ−クコイル 15 バリスタ 16 FETスイッチ 17 制御信号入力端子 18 圧電トランス 19 負荷抵抗 701 圧電体 702 電極 703 電極 704 電極702−電極703間 705 駆動部 706 発電部 707 電極 708 電極707−電極703間 709 支持具 801 圧電体 802 電極 803 電極 804 電極802−電極803間 805 駆動部 806 発電部 807 電極 808 電極807−電極803間 809 駆動部に設けた上部電極端子 810 駆動部に設けた下部電極端子

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長板状の圧電体と表面に形成した電極よ
    りなる圧電トランスにおいて、圧電体を長手方向の側面
    に平行な断面で二つの領域に区切り、一方を発電部、他
    方を駆動部とし、駆動部の一方の電極を駆動部側の長手
    方向の側面に設け、他方の電極を発電部の電極と共用と
    し、発電部の電極を発電部領域の上下面に設け、かつ、
    発電部は上下面に垂直方向に、駆動部は上下面に平行で
    長手方向の側面に垂直方向に分極したことを特徴とする
    降圧型圧電トランス。
  2. 【請求項2】 圧電体の長さ方向の縦振動の機械共振波
    長λの1/2の偶数倍の長さを有する請求項1の圧電トラ
    ンスにおいて、圧電体を長手方向の側面に平行な断面で
    二つの領域に区切り、一方を発電部側、他方を駆動部側
    とし、圧電体を長手方向に端面と平行な面で端面よりλ
    /2の距離ごとに区分し、駆動部側に駆動部及び発電部
    側に発電部を設け、発電部内の分極は上下面に垂直で、
    かつ隣接する発電部内の分極は互いに逆平行であり、駆
    動部内の分極は長手方向側面に垂直な方向で、かつ互い
    に隣接する領域の分極は互いに逆向きとしたことを特徴
    とする圧電トランス。
  3. 【請求項3】 圧電体の長さ方向の縦振動の機械共振波
    長λの1/2の偶数倍の長さを有する請求項1の圧電トラ
    ンスにおいて、圧電体を長手方向の側面に平行な断面で
    二つの領域に区切り、一方を発電部側、他方を駆動部側
    とし、圧電体を長手方向に端面と平行な面で端面よりλ
    /2の距離ごとに区分し、駆動部側に駆動部及び発電部
    側に発電部を設け、発電部内の分極は上下面に垂直で、
    かつ隣接する発電部内の分極は互いに逆平行であり、駆
    動部内の分極は長手方向側面に垂直な方向で、かつ互い
    に隣接する駆動部内の分極は互いに平行であることを特
    徴とする圧電トランス。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3の圧電トランスに
    おいて、駆動部及び発電部共に圧電体の長さ方向の縦振
    動の機械共振の節に支持と電気的端子を兼ねた支持具を
    取り付けることを特徴とする請求項1、2または3に記
    載の圧電トランス。
  5. 【請求項5】 請求項2の圧電トランスにおいて、駆動
    部の長手方向の側面に設ける電極を全領域を通じて電気
    的に短絡したことを特徴とする請求項2に記載の圧電ト
    ランス。
  6. 【請求項6】 請求項3の圧電トランスにおいて、駆動
    部の長手方向の側面に設ける電極を各々の領域毎に電気
    的に分離したことを特徴とする請求項3に記載の圧電ト
    ランス。
  7. 【請求項7】 請求項2の圧電トランスにおいて、長板
    状の圧電トランスの裏面側を駆動部と発電部の共通電極
    とし、隣接する領域の側面に設けた駆動電極に同相の駆
    動電圧を印加することを特徴とする圧電トランスの駆動
    方法。
  8. 【請求項8】 請求項3の圧電トランスにおいて、長板
    状の圧電トランスの裏面側を駆動部と発電部の共通電極
    とし、隣接する領域の側面に設けた駆動電極に互いに18
    0度位相のずれた駆動電圧を印加することを特徴とする
    圧電トランスの駆動方法。
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