JPH06177044A - 半導体結晶層選択成長法 - Google Patents
半導体結晶層選択成長法Info
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- JPH06177044A JPH06177044A JP34559292A JP34559292A JPH06177044A JP H06177044 A JPH06177044 A JP H06177044A JP 34559292 A JP34559292 A JP 34559292A JP 34559292 A JP34559292 A JP 34559292A JP H06177044 A JPH06177044 A JP H06177044A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 半導体結晶基板上にマスク層を形成し、次
に、半導体結晶基板上にマスク層をマスクとして、不純
物を導入しているまたはしていない半導体結晶層をエピ
タキシャル成長させる半導体結晶層選択成長法におい
て、半導体結晶基板上に半導体結晶層を形成するとき、
マスク層上に半導体結晶層を構成している元素の酸化物
を含む多結晶粒が不必要に高密度に形成されないように
する。 【構成】 上記半導体結晶層選択成長法において、マス
ク層として、半導体結晶層が不純物を導入している場
合、半導体結晶層を構成している元素及び半導体結晶層
に導入されている不純物の元素中最も大きな酸化力を有
する元素と同等以上の酸化力を有する元素の酸化物でな
り、半導体結晶層が不純物を導入していない場合、半導
体結晶層を構成している元素中最も大きな酸化力を有す
る元素と同等以上の酸化力を有する元素の酸化物でなる
マスク層を用いる。
に、半導体結晶基板上にマスク層をマスクとして、不純
物を導入しているまたはしていない半導体結晶層をエピ
タキシャル成長させる半導体結晶層選択成長法におい
て、半導体結晶基板上に半導体結晶層を形成するとき、
マスク層上に半導体結晶層を構成している元素の酸化物
を含む多結晶粒が不必要に高密度に形成されないように
する。 【構成】 上記半導体結晶層選択成長法において、マス
ク層として、半導体結晶層が不純物を導入している場
合、半導体結晶層を構成している元素及び半導体結晶層
に導入されている不純物の元素中最も大きな酸化力を有
する元素と同等以上の酸化力を有する元素の酸化物でな
り、半導体結晶層が不純物を導入していない場合、半導
体結晶層を構成している元素中最も大きな酸化力を有す
る元素と同等以上の酸化力を有する元素の酸化物でなる
マスク層を用いる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体結晶層を、半導
体結晶基板上の所望の領域に選択的に成長させる半導体
結晶層選択成長法に関する。
体結晶基板上の所望の領域に選択的に成長させる半導体
結晶層選択成長法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図4に示すように、III−V族
化合物半導体としてのGaAsでなる半導体結晶基板1
を予め用意し(図4A)、そして、その半導体結晶基板
1上にSiO2 でなるマスク層2を所望のパタ―ンに形
成し(図4B)、次に、半導体結晶基板1上に、その温
度を600℃、650℃、または700℃に保っている
状態で、マスク層2をマスクとして、AlGaAs系で
なる半導体結晶層3を、原料ガスとしてトリメチルアル
ミニウム(TMA)、トリエチルガリウム(TEG)、
及びアルシン(AsH3 )を用いた減圧有機金属気相成
長法(MOCVD法)によってエピタキシャル成長させ
ることによって、半導体結晶層3を半導体結晶基板1の
マスク層2を形成していない領域に選択的に成長させる
(図4C)、という半導体結晶層選択成長法が提案され
ている。
化合物半導体としてのGaAsでなる半導体結晶基板1
を予め用意し(図4A)、そして、その半導体結晶基板
1上にSiO2 でなるマスク層2を所望のパタ―ンに形
成し(図4B)、次に、半導体結晶基板1上に、その温
度を600℃、650℃、または700℃に保っている
状態で、マスク層2をマスクとして、AlGaAs系で
なる半導体結晶層3を、原料ガスとしてトリメチルアル
ミニウム(TMA)、トリエチルガリウム(TEG)、
及びアルシン(AsH3 )を用いた減圧有機金属気相成
長法(MOCVD法)によってエピタキシャル成長させ
ることによって、半導体結晶層3を半導体結晶基板1の
マスク層2を形成していない領域に選択的に成長させる
(図4C)、という半導体結晶層選択成長法が提案され
ている。
【0003】また、従来、図5に示すように、図4に示
す従来の半導体結晶層選択成長法の場合と同様の材料で
なる、従って、III−V族化合物半導体としてのGa
Asでなる半導体結晶基板1を予め用意し(図5A)、
そして、その半導体結晶基板1上にGa2 O3 でなるマ
スク層12を形成し(図5B)、次に、半導体結晶基板
1上に、その温度を650℃に保っている状態で、マス
ク層12をマスクとして、Siでなる不純物をn型不純
物として導入しているGaAsでなる半導体結晶層13
を、原料ガスとしてトリメチルガリウム(TEG)、ア
ルシン(AsH3 )、及びモノシラン(SiH4 )を用
いた減圧有機金属気相成長法(MOCVD法)によって
エピタキシャル成長させることによって、半導体結晶層
13を半導体結晶基板1のマスク層12を形成していな
い領域に選択的に成長させる(図5C)、という半導体
結晶層選択成長法も提案されている。
す従来の半導体結晶層選択成長法の場合と同様の材料で
なる、従って、III−V族化合物半導体としてのGa
Asでなる半導体結晶基板1を予め用意し(図5A)、
そして、その半導体結晶基板1上にGa2 O3 でなるマ
スク層12を形成し(図5B)、次に、半導体結晶基板
1上に、その温度を650℃に保っている状態で、マス
ク層12をマスクとして、Siでなる不純物をn型不純
物として導入しているGaAsでなる半導体結晶層13
を、原料ガスとしてトリメチルガリウム(TEG)、ア
ルシン(AsH3 )、及びモノシラン(SiH4 )を用
いた減圧有機金属気相成長法(MOCVD法)によって
エピタキシャル成長させることによって、半導体結晶層
13を半導体結晶基板1のマスク層12を形成していな
い領域に選択的に成長させる(図5C)、という半導体
結晶層選択成長法も提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図4に示す従来の半導
体結晶層選択成長法の場合、半導体結晶層が、半導体表
面上には成長するが、酸化物でなる表面上には成長しな
い、ということを利用した半導体結晶層選択成長法であ
るが、この場合、用いるマスク層2がSiO2 でなるの
で、半導体結晶層が成長しない酸化物でなる表面がSi
O2 でなり、そして、そのSiO2 を構成している元素
であるSiが、AlGaAs系でなる半導体結晶層3を
構成している元素Al、Ga、As中最も酸化力の大き
な元素であるAlに比し、小さな酸化力しか有しない元
素ことから、AlGaAs系でなる半導体結晶層3を成
長させる過程で、マスク層2上に、半導体結晶層3を構
成している元素であるAlと、マスク層2の材料である
SiO2 を構成している元素である酸素とによる、半導
体結晶層3を構成している元素中最も酸化力の大きな元
素Alの酸化物であるAl2 O3 が形成され、このた
め、マスク層2上に、Al2 O3 を含む多結晶粒(図示
せず)が、半導体結晶基板1上に半導体結晶層3を形成
させるときの半導体結晶基板1の温度に対する半導体結
晶層3を形成して後のマスク層2上の多結晶粒の密度の
測定結果を示している図6からも明らかなように、不必
要に比較的高密度に形成される、という欠点を有してい
た。
体結晶層選択成長法の場合、半導体結晶層が、半導体表
面上には成長するが、酸化物でなる表面上には成長しな
い、ということを利用した半導体結晶層選択成長法であ
るが、この場合、用いるマスク層2がSiO2 でなるの
で、半導体結晶層が成長しない酸化物でなる表面がSi
O2 でなり、そして、そのSiO2 を構成している元素
であるSiが、AlGaAs系でなる半導体結晶層3を
構成している元素Al、Ga、As中最も酸化力の大き
な元素であるAlに比し、小さな酸化力しか有しない元
素ことから、AlGaAs系でなる半導体結晶層3を成
長させる過程で、マスク層2上に、半導体結晶層3を構
成している元素であるAlと、マスク層2の材料である
SiO2 を構成している元素である酸素とによる、半導
体結晶層3を構成している元素中最も酸化力の大きな元
素Alの酸化物であるAl2 O3 が形成され、このた
め、マスク層2上に、Al2 O3 を含む多結晶粒(図示
せず)が、半導体結晶基板1上に半導体結晶層3を形成
させるときの半導体結晶基板1の温度に対する半導体結
晶層3を形成して後のマスク層2上の多結晶粒の密度の
測定結果を示している図6からも明らかなように、不必
要に比較的高密度に形成される、という欠点を有してい
た。
【0005】また、図5に示す従来の半導体結晶層選択
成長法の場合、図4に示す従来の半導体結晶層選択成長
法の場合と同様に、半導体結晶層が、半導体表面上には
成長するが、酸化物でなる表面上には成長しない、とい
うことを利用した半導体結晶層選択成長法であるが、こ
の場合、用いるマスク層12がGa2 O3 でなるので、
半導体結晶層が成長しない酸化物の表面がGa2 O3 で
なり、そして、そのGa2 O3 を構成している元素であ
るGaが、GaAsでなる半導体結晶層13を構成して
いる元素Ga、As及び半導体結晶層13に導入されて
いる不純物の元素Si中最も酸化力の大きな元素である
Siに比し、小さな酸化力しか有しないことから、Si
を不純物として導入しているGaAsでなる半導体結晶
層13を成長させる過程で、マスク層12上に、半導体
結晶層13に導入している不純物の元素であるSiと、
マスク層2の材料であるGa2 O3 を構成している元素
である酸素とによる、半導体結晶層13を構成している
元素及び半導体結晶層13に導入している元素中最も酸
化力の大きな元素Siの酸化物であるSiO2 が形成さ
れ、このため、マスク層12上に、SiO2 を含む多結
晶粒が、不必要に比較的高密度に形成される、という欠
点を有していた。
成長法の場合、図4に示す従来の半導体結晶層選択成長
法の場合と同様に、半導体結晶層が、半導体表面上には
成長するが、酸化物でなる表面上には成長しない、とい
うことを利用した半導体結晶層選択成長法であるが、こ
の場合、用いるマスク層12がGa2 O3 でなるので、
半導体結晶層が成長しない酸化物の表面がGa2 O3 で
なり、そして、そのGa2 O3 を構成している元素であ
るGaが、GaAsでなる半導体結晶層13を構成して
いる元素Ga、As及び半導体結晶層13に導入されて
いる不純物の元素Si中最も酸化力の大きな元素である
Siに比し、小さな酸化力しか有しないことから、Si
を不純物として導入しているGaAsでなる半導体結晶
層13を成長させる過程で、マスク層12上に、半導体
結晶層13に導入している不純物の元素であるSiと、
マスク層2の材料であるGa2 O3 を構成している元素
である酸素とによる、半導体結晶層13を構成している
元素及び半導体結晶層13に導入している元素中最も酸
化力の大きな元素Siの酸化物であるSiO2 が形成さ
れ、このため、マスク層12上に、SiO2 を含む多結
晶粒が、不必要に比較的高密度に形成される、という欠
点を有していた。
【0006】よって、本発明は、上述した欠点のない新
規な半導体結晶層選択成長法を提案せんとするものであ
る。
規な半導体結晶層選択成長法を提案せんとするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による半導体結晶
層選択成長法は、図4及び図6で上述した従来の半導体
結晶層選択成長法の場合と同様に、(i)半導体結晶基
板上に、マスク層を形成する工程と、(ii)その工程
後、上記半導体結晶基板上に、上記マスク層をマスクと
して、不純物を導入しているまたは導入していない半導
体結晶層をエピタキシャル成長させる工程をとることに
よって、上記半導体結晶層を、上記半導体結晶基板の上
記マスク層を形成していない領域に選択的に成長させる
工程とを有する。
層選択成長法は、図4及び図6で上述した従来の半導体
結晶層選択成長法の場合と同様に、(i)半導体結晶基
板上に、マスク層を形成する工程と、(ii)その工程
後、上記半導体結晶基板上に、上記マスク層をマスクと
して、不純物を導入しているまたは導入していない半導
体結晶層をエピタキシャル成長させる工程をとることに
よって、上記半導体結晶層を、上記半導体結晶基板の上
記マスク層を形成していない領域に選択的に成長させる
工程とを有する。
【0008】しかしながら、本発明による半導体結晶層
選択成長法は、このような半導体結晶層選択成長法にお
いて、(iii)上記マスク層として、上記半導体結晶
層が上記不純物を導入している場合、上記半導体結晶層
を構成している元素及び上記半導体結晶層に導入されて
いる不純物の元素中最も大きな酸化力を有する元素と同
等以上の酸化力を有する元素の酸化物でなり、上記半導
体結晶層が上記不純物を導入していない場合、上記半導
体結晶層を構成している元素中最も大きな酸化力を有す
る元素と同等以上の酸化力を有する元素の酸化物でなる
マスク層を用いる。
選択成長法は、このような半導体結晶層選択成長法にお
いて、(iii)上記マスク層として、上記半導体結晶
層が上記不純物を導入している場合、上記半導体結晶層
を構成している元素及び上記半導体結晶層に導入されて
いる不純物の元素中最も大きな酸化力を有する元素と同
等以上の酸化力を有する元素の酸化物でなり、上記半導
体結晶層が上記不純物を導入していない場合、上記半導
体結晶層を構成している元素中最も大きな酸化力を有す
る元素と同等以上の酸化力を有する元素の酸化物でなる
マスク層を用いる。
【0009】
【作用・効果】本発明による半導体結晶層選択成長法
は、図4及び図6で上述した従来の半導体結晶層選択成
長法の場合と同様の、半導体結晶層が、半導体表面上に
は成長するが、酸化物でなる表面上には成長しない、と
いうことを利用した半導体結晶層選択成長法であるが、
この場合、用いるマスク層が、半導体結晶層が不純物を
導入している場合、半導体結晶層を構成している元素及
び半導体結晶層に導入されている不純物の元素中最も大
きな酸化力を有する元素と同等以上の酸化力を有する元
素の酸化物でなり、半導体結晶層が不純物を導入してい
ない場合、半導体結晶層を構成している元素中最も大き
な酸化力を有する元素と同等以上の酸化力を有する元素
の酸化物でなり、従って、半導体結晶層が成長しない酸
化物の表面が、いま述べた元素の酸化物でなるので、半
導体結晶層を成長させる過程で、マスク層上に、半導体
結晶層を構成している元素とマスク層の材料を構成して
いる酸素とによる半導体結晶層を構成している元素の酸
化物がほとんど形成されず、このため、マスク層上に、
半導体結晶層を構成している元素の酸化物を含む多結晶
粒が、不必要に高密度に形成されることがない。
は、図4及び図6で上述した従来の半導体結晶層選択成
長法の場合と同様の、半導体結晶層が、半導体表面上に
は成長するが、酸化物でなる表面上には成長しない、と
いうことを利用した半導体結晶層選択成長法であるが、
この場合、用いるマスク層が、半導体結晶層が不純物を
導入している場合、半導体結晶層を構成している元素及
び半導体結晶層に導入されている不純物の元素中最も大
きな酸化力を有する元素と同等以上の酸化力を有する元
素の酸化物でなり、半導体結晶層が不純物を導入してい
ない場合、半導体結晶層を構成している元素中最も大き
な酸化力を有する元素と同等以上の酸化力を有する元素
の酸化物でなり、従って、半導体結晶層が成長しない酸
化物の表面が、いま述べた元素の酸化物でなるので、半
導体結晶層を成長させる過程で、マスク層上に、半導体
結晶層を構成している元素とマスク層の材料を構成して
いる酸素とによる半導体結晶層を構成している元素の酸
化物がほとんど形成されず、このため、マスク層上に、
半導体結晶層を構成している元素の酸化物を含む多結晶
粒が、不必要に高密度に形成されることがない。
【0010】
【実施例1】次に、図1を伴って本発明による半導体結
晶層選択成長法の第1の実施例を述べよう。
晶層選択成長法の第1の実施例を述べよう。
【0011】図1において、図4との対応部分には同一
符号を付して示す。
符号を付して示す。
【0012】図1に示す本発明による半導体結晶層選択
成長法の第1の実施例は、図4で上述した従来の半導体
結晶層選択成長法の場合と同様の材料でなる、従って、
III−V族化合物半導体としてのGaAsでなる半導
体結晶基板1を予め用意し(図1A)、そして、その半
導体結晶基板1上に、例えば分子線エピタキシャル成長
法によって、Alでなる層21を、所望のパタ―ンに形
成し(図1B)、次に、そのAlでなる層21に対し熱
酸化処理を施し、Alでなる層21から、Al2 O3 で
なるマスク層22を形成し(図1C)、次に、図4で上
述した従来の半導体結晶層選択成長法の場合と同様に、
半導体結晶基板1上に、その温度を600℃、650
℃、または700℃に保っている状態で、Al2 O3 で
なるマスク層22をマスクとして、AlGaAs系でな
る半導体結晶層3を、原料ガスとしてトリメチルアルミ
ニウム(TMA)、トリエチルガリウム(TEG)、及
びアルシン(AsH3 )を用いた減圧有機金属気相成長
法(MOCVD法)によってエピタキシャル成長させる
ことによって、半導体結晶層3を半導体結晶基板1のマ
スク層22を形成していない領域に選択的に成長させる
(図1D)。
成長法の第1の実施例は、図4で上述した従来の半導体
結晶層選択成長法の場合と同様の材料でなる、従って、
III−V族化合物半導体としてのGaAsでなる半導
体結晶基板1を予め用意し(図1A)、そして、その半
導体結晶基板1上に、例えば分子線エピタキシャル成長
法によって、Alでなる層21を、所望のパタ―ンに形
成し(図1B)、次に、そのAlでなる層21に対し熱
酸化処理を施し、Alでなる層21から、Al2 O3 で
なるマスク層22を形成し(図1C)、次に、図4で上
述した従来の半導体結晶層選択成長法の場合と同様に、
半導体結晶基板1上に、その温度を600℃、650
℃、または700℃に保っている状態で、Al2 O3 で
なるマスク層22をマスクとして、AlGaAs系でな
る半導体結晶層3を、原料ガスとしてトリメチルアルミ
ニウム(TMA)、トリエチルガリウム(TEG)、及
びアルシン(AsH3 )を用いた減圧有機金属気相成長
法(MOCVD法)によってエピタキシャル成長させる
ことによって、半導体結晶層3を半導体結晶基板1のマ
スク層22を形成していない領域に選択的に成長させる
(図1D)。
【0013】以上が、本発明による半導体結晶層選択成
長法の第1の実施例である。
長法の第1の実施例である。
【0014】このような本発明による半導体結晶層選択
成長法は、図4で前述した従来の半導体結晶層選択成長
法の場合と同様に、半導体結晶層が、半導体表面上には
成長するが、酸化物でなる表面上には成長しない、とい
うことを利用した半導体結晶層選択成長法であるが、こ
の場合、半導体結晶層3を構成している元素Al、Ga
及びAs中最も酸化力の大きな元素が、マスク層22の
材料(Al2 O3 )を構成している酸化物になる元素A
lと同じAlであり、従って、用いるマスク層22が、
半導体結晶層3を構成している元素中最も大きな酸化力
を有する元素であるAlと同等の酸化力を有する元素A
lの酸化物でなるので、半導体結晶層が成長しない酸化
物の表面が、いま述べた元素Alの酸化物でなり、この
ため、半導体結晶層3を成長させる過程で、マスク層2
2上に、半導体結晶層3を構成している元素とマスク層
22の材料(Al2 O3 )を構成している酸素とによる
半導体結晶層3を構成している元素の酸化物がほとんど
形成されず、このため、マスク層22上に、半導体結晶
層13を構成している元素の酸化物を含む多結晶粒が、
半導体結晶基板1上に半導体結晶層3を形成させるとき
の半導体結晶基板1の温度に対する半導体結晶層3を形
成して後のマスク層22上の多結晶粒の密度の測定結果
を示している図2からも明らかなように、不必要に高密
度に形成されることがない。
成長法は、図4で前述した従来の半導体結晶層選択成長
法の場合と同様に、半導体結晶層が、半導体表面上には
成長するが、酸化物でなる表面上には成長しない、とい
うことを利用した半導体結晶層選択成長法であるが、こ
の場合、半導体結晶層3を構成している元素Al、Ga
及びAs中最も酸化力の大きな元素が、マスク層22の
材料(Al2 O3 )を構成している酸化物になる元素A
lと同じAlであり、従って、用いるマスク層22が、
半導体結晶層3を構成している元素中最も大きな酸化力
を有する元素であるAlと同等の酸化力を有する元素A
lの酸化物でなるので、半導体結晶層が成長しない酸化
物の表面が、いま述べた元素Alの酸化物でなり、この
ため、半導体結晶層3を成長させる過程で、マスク層2
2上に、半導体結晶層3を構成している元素とマスク層
22の材料(Al2 O3 )を構成している酸素とによる
半導体結晶層3を構成している元素の酸化物がほとんど
形成されず、このため、マスク層22上に、半導体結晶
層13を構成している元素の酸化物を含む多結晶粒が、
半導体結晶基板1上に半導体結晶層3を形成させるとき
の半導体結晶基板1の温度に対する半導体結晶層3を形
成して後のマスク層22上の多結晶粒の密度の測定結果
を示している図2からも明らかなように、不必要に高密
度に形成されることがない。
【0015】
【実施例2】次に、図3を伴って本発明による半導体結
晶層選択成長法の第2の実施例を述べよう。
晶層選択成長法の第2の実施例を述べよう。
【0016】図3において、図1との対応部分には同一
符号を付して示す。
符号を付して示す。
【0017】図3に示す本発明による半導体結晶層選択
成長法の第2の実施例は、図1で上述した本発明による
半導体結晶層選択成長法の場合と同様の材料でなる、従
って、III−V族化合物半導体としてのGaAsでな
る半導体結晶基板1を予め用意し(図3A)、そして、
その半導体結晶基板1に、図1で上述した本発明による
半導体結晶層選択成長法の場合と同様に、例えば分子線
エピタキシャル成長法によって、Alでなる層21を、
所望のパタ―ンに形成し(図3B)、次に、図1で上述
した本発明による半導体結晶層選択成長法の場合と同様
に、Alでなる層21に対し熱酸化処理を施し、Alで
なる層21から、Al2 O3 でなるマスク層22を形成
し(図3C)、次に、図5で上述した従来の半導体結晶
層選択成長法の場合と同様に、半導体結晶基板1上に、
その温度を650℃に保っている状態で、Al2 O3 で
なるマスク層22をマスクとして、Siでなる不純物を
n型不純物として導入しているAlGaAsでなる半導
体結晶層13を、原料ガスとしてトリメチルガリウム
(TEG)、アルシン(AsH3 )、及びモノシラン
(SiH4 )を用いた減圧有機金属気相成長法(MOC
VD法)によってエピタキシャル成長させることによっ
て、エピタキシャル成長させることによって、半導体結
晶層13を半導体結晶基板1のマスク層22を形成して
いない領域に選択的に成長させる(図3D)。
成長法の第2の実施例は、図1で上述した本発明による
半導体結晶層選択成長法の場合と同様の材料でなる、従
って、III−V族化合物半導体としてのGaAsでな
る半導体結晶基板1を予め用意し(図3A)、そして、
その半導体結晶基板1に、図1で上述した本発明による
半導体結晶層選択成長法の場合と同様に、例えば分子線
エピタキシャル成長法によって、Alでなる層21を、
所望のパタ―ンに形成し(図3B)、次に、図1で上述
した本発明による半導体結晶層選択成長法の場合と同様
に、Alでなる層21に対し熱酸化処理を施し、Alで
なる層21から、Al2 O3 でなるマスク層22を形成
し(図3C)、次に、図5で上述した従来の半導体結晶
層選択成長法の場合と同様に、半導体結晶基板1上に、
その温度を650℃に保っている状態で、Al2 O3 で
なるマスク層22をマスクとして、Siでなる不純物を
n型不純物として導入しているAlGaAsでなる半導
体結晶層13を、原料ガスとしてトリメチルガリウム
(TEG)、アルシン(AsH3 )、及びモノシラン
(SiH4 )を用いた減圧有機金属気相成長法(MOC
VD法)によってエピタキシャル成長させることによっ
て、エピタキシャル成長させることによって、半導体結
晶層13を半導体結晶基板1のマスク層22を形成して
いない領域に選択的に成長させる(図3D)。
【0018】以上が、本発明による半導体結晶層選択成
長法の第2の実施例である。
長法の第2の実施例である。
【0019】このような本発明による半導体結晶層選択
成長法は、図1で上述した本発明による半導体結晶層選
択成長法の場合と同様に、半導体結晶層が、半導体表面
上には成長するが、酸化物でなる表面上には成長しな
い、ということを利用した半導体結晶層選択成長法であ
るが、この場合、半導体結晶層13を構成している元素
Ga及びAs、及び半導体結晶層13に導入されている
不純物の元素Si中最も酸化力の大きな元素がSiであ
り、そして、用いるマスク層22の材料(Al2O3 )
を構成しているAlの酸化力が、Siの酸化力よりも大
きいので、用いるマスク層22が、半導体結晶層3を構
成している元素及び半導体結晶層3中に導入されている
不純物の元素中最も大きな酸化力を有する元素であるS
iと同等以上の酸化力を有する元素Alの酸化物でな
り、よって、半導体結晶層が成長しない酸化物の表面
が、いま述べた元素の酸化物でなり、このため、半導体
結晶層13を成長させる過程で、マスク層22上に、半
導体結晶層13を構成している元素とマスク層22の材
料を構成している酸素とによる半導体結晶層13を構成
している元素の酸化物がほとんど形成されず、このた
め、マスク層22上に、半導体結晶層を構成している元
素の酸化物を含む多結晶粒が不必要に高密度に形成され
ることがない。
成長法は、図1で上述した本発明による半導体結晶層選
択成長法の場合と同様に、半導体結晶層が、半導体表面
上には成長するが、酸化物でなる表面上には成長しな
い、ということを利用した半導体結晶層選択成長法であ
るが、この場合、半導体結晶層13を構成している元素
Ga及びAs、及び半導体結晶層13に導入されている
不純物の元素Si中最も酸化力の大きな元素がSiであ
り、そして、用いるマスク層22の材料(Al2O3 )
を構成しているAlの酸化力が、Siの酸化力よりも大
きいので、用いるマスク層22が、半導体結晶層3を構
成している元素及び半導体結晶層3中に導入されている
不純物の元素中最も大きな酸化力を有する元素であるS
iと同等以上の酸化力を有する元素Alの酸化物でな
り、よって、半導体結晶層が成長しない酸化物の表面
が、いま述べた元素の酸化物でなり、このため、半導体
結晶層13を成長させる過程で、マスク層22上に、半
導体結晶層13を構成している元素とマスク層22の材
料を構成している酸素とによる半導体結晶層13を構成
している元素の酸化物がほとんど形成されず、このた
め、マスク層22上に、半導体結晶層を構成している元
素の酸化物を含む多結晶粒が不必要に高密度に形成され
ることがない。
【0020】なお、上述においては本発明による半導体
結晶層選択成長法について、2つの実施例を示したに留
まり、本発明の精神を脱することなしに、種々の変型、
変更をなし得るであろう。
結晶層選択成長法について、2つの実施例を示したに留
まり、本発明の精神を脱することなしに、種々の変型、
変更をなし得るであろう。
【図1】本発明による半導体結晶層選択成長法の第1の
実施例の説明に供する、順次の工程における略線的断面
図である。
実施例の説明に供する、順次の工程における略線的断面
図である。
【図2】図1に示す本発明による半導体結晶層選択成長
法の説明に供する、半導体結晶基板上にマスク層をマス
クとして半導体結晶層をエピタキシャル成長法によって
選択成長させるときの半導体結晶基板の温度に対する、
半導体結晶層を形成して後のマスク層上の多結晶粒の密
度の測定結果を示す図である。
法の説明に供する、半導体結晶基板上にマスク層をマス
クとして半導体結晶層をエピタキシャル成長法によって
選択成長させるときの半導体結晶基板の温度に対する、
半導体結晶層を形成して後のマスク層上の多結晶粒の密
度の測定結果を示す図である。
【図3】本発明による半導体結晶層選択成長法の第2の
実施例の説明に供する、順次の工程における略線的断面
図である。
実施例の説明に供する、順次の工程における略線的断面
図である。
【図4】従来の半導体結晶層選択成長法の説明に供す
る、順次の工程における略線的断面図である。
る、順次の工程における略線的断面図である。
【図5】図4に示す従来の半導体結晶層選択成長法の説
明に供する、半導体結晶基板上にマスク層をマスクとし
て半導体結晶層をエピタキシャル成長法によって選択成
長させるときの半導体結晶基板の温度に対する、半導体
結晶層を形成して後のマスク層上の多結晶粒の密度の測
定結果を示す図である。
明に供する、半導体結晶基板上にマスク層をマスクとし
て半導体結晶層をエピタキシャル成長法によって選択成
長させるときの半導体結晶基板の温度に対する、半導体
結晶層を形成して後のマスク層上の多結晶粒の密度の測
定結果を示す図である。
【図6】従来の他の半導体結晶層選択成長法の説明に供
する、順次の工程における略線的断面図である。
する、順次の工程における略線的断面図である。
1 半導体結晶基板 2 SiO2 でなるマスク層 3 AlGaAs系でなる半導体結晶層 12 Ga2 O3 でなるマスク層 13 GaAsでなる半導体結晶層 21 Alでなる層 22 Al2 O3 でなるマスク層
Claims (1)
- 【請求項1】 半導体結晶基板上に、マスク層を形成す
る工程と、 その工程後、上記半導体結晶基板上に、上記マスク層を
マスクとして、不純物を導入しているまたは導入してい
ない半導体結晶層をエピタキシャル成長させる工程をと
ることによって、上記半導体結晶層を、上記半導体結晶
基板の上記マスク層を形成していない領域に選択的に成
長させる工程とを有する半導体結晶層選択成長法におい
て、 上記マスク層として、上記半導体結晶層が上記不純物を
導入している場合、上記半導体結晶層を構成している元
素及び上記半導体結晶層に導入されている不純物の元素
中最も大きな酸化力を有する元素と同等以上の酸化力を
有する元素の酸化物でなり、上記半導体結晶層が上記不
純物を導入していない場合、上記半導体結晶層を構成し
ている元素中最も大きな酸化力を有する元素と同等以上
の酸化力を有する元素の酸化物でなるマスク層を用いる
ことを特徴とする半導体結晶層選択成長法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34559292A JPH06177044A (ja) | 1992-12-01 | 1992-12-01 | 半導体結晶層選択成長法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34559292A JPH06177044A (ja) | 1992-12-01 | 1992-12-01 | 半導体結晶層選択成長法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06177044A true JPH06177044A (ja) | 1994-06-24 |
Family
ID=18377640
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34559292A Pending JPH06177044A (ja) | 1992-12-01 | 1992-12-01 | 半導体結晶層選択成長法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06177044A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0817736A (ja) * | 1994-06-27 | 1996-01-19 | Nec Corp | 化合物半導体の選択成長方法及び選択埋め込み成長方法 |
-
1992
- 1992-12-01 JP JP34559292A patent/JPH06177044A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0817736A (ja) * | 1994-06-27 | 1996-01-19 | Nec Corp | 化合物半導体の選択成長方法及び選択埋め込み成長方法 |
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