JPH0617601Y2 - キャスタの取付穴への固定装置 - Google Patents

キャスタの取付穴への固定装置

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JPH0617601Y2
JPH0617601Y2 JP1985048883U JP4888385U JPH0617601Y2 JP H0617601 Y2 JPH0617601 Y2 JP H0617601Y2 JP 1985048883 U JP1985048883 U JP 1985048883U JP 4888385 U JP4888385 U JP 4888385U JP H0617601 Y2 JPH0617601 Y2 JP H0617601Y2
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正 昆布
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Description

【考案の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 この考案は、家具等の脚部に形成したキャスタ取付穴に
キャスタのピボット軸を挿嵌して、キャスタを家具等に
固定するようにした固定装置に関し、特に、キャスタの
ピボット軸に受座金と拡開固定具とを順に挿嵌し、この
受座金に設けた係止部へ拡開固定具を押圧係合させて拡
開固定具を回り止めするとともに、ピボット軸の先端部
に螺合したナットを締付けることにより、拡開固定具を
径方向に拡開させて拡開固定具を取付穴の内面に圧接さ
せてピボット軸の取付穴からの抜け出しを防止するよう
にしたキャスタの固定装置に関する。
《従来技術》 従来、この種の固定装置として、例えば、実公昭58−
3684号公報に示されているように、拡開固定筒の内
面の上下端寄り部をそれぞれ外拡きテーパー面に形成
し、拡開固定筒の上寄り部と下寄り部とに押拡げ具を受
止める一対の切開き部を形成し、この切開き部を押開げ
助長部となし、拡開筒の中腹部に一本のスリットを長手
方向に刻設したものが知られている。
《考案が解決しようとする問題点》 従来のものでは、拡開筒を一体に保っておくためには筒
状部に一本のスリットしか形成できないから、その拡開
量は拡開筒の中央部に厚肉状に形成されている筒状部で
の弾性変形量によって制限され、その拡開量を大きくと
ることはできない。これにより、従来のものでは、その
拡開筒を用いて固定できる取付穴の許容範囲が限定され
てしまうという問題がある。
しかも、取付穴がパイプで形成されている場合には、そ
の内面に溶接アレや溶接シーム等が残っていることか
ら、取付穴の実質径が見かけ径(呼び径)よりも小さく
なり、呼び径にみあった径の拡開固定具が挿入しにく
い。そこで、取付穴の呼び径に対して小さな径の拡開固
定具を用いると十分な固定力を得ることができず、取付
穴の呼び径に対して適正な径の拡開固定具を用いようと
して無理をして挿入すると拡開固定具が破損するという
問題がある。
《問題点を解決するための手段》 本考案は、一種類の拡開固定具で広い範囲の取付穴にキ
ャスタも固定できる固定装置を提供するもので、そのた
めに、拡開固定筒に複数の拡開用スリットを上端縁から
下端縁に亘って刻設し、このスリット部における拡開筒
の対向面部同士を弾性変形可能な連結片で連結するこに
より拡開筒の一体性を保持し、拡開筒の内面上下端寄部
と上下各駒の周側面との少なくとも一方をテーパー面に
形成し、上下各駒と拡開筒とを相対回転不能に組付け、
上記連結片は、拡開筒の拡開に伴って弾性変形すること
により拡開筒を縮径方向へ押圧付勢して、拡開筒が上駒
をナット側へ、下駒を受座金側へそれぞれ押圧するよう
に構成し、上駒の上面にナットの回り止め手段を設けた
ことにより、ナットの締込みによって拡開する拡開筒の
拡開量を大きくして適用範囲の広くするようにしたこと
を特徴としている。
《作用》 本考案では、ピボット軸に拡開固定具を挿嵌し、ピボッ
ト軸の先端にナットを螺合させた状態で、ピボット軸を
取付穴内に挿入し、ナットを締込むと、上下の各駒が拡
開筒の内部に入り込んでテーパー嵌合による作用で拡開
筒を押し拡げるのであるが、このとき、拡開筒には複数
の拡開用スリットが刻設してあること、及び、そのスリ
ット部における拡開筒の対向面同士が弾性変形可能な連
結片で連結してあることから、ナットの締込みとともに
連結片が弾性変形して拡開筒を縮径方向へ押圧付勢し、
拡開筒が上駒をナット側へ、下駒を受座金側へそれぞれ
押圧する。この結果、拡開固定具は受座金の係止部に確
りと係合して回り止めされる。
そして、ナットの締込みに伴い、拡開筒は連結片の縮径
方向の押圧付勢力に抗して徐々に確実に拡開し、拡開筒
の外周面全体が取付穴の内周面に均等に接当して大きな
固定力でキャスタを取付穴に固定する。しかも、拡開筒
の拡張によるスリット幅の変動は連結片が弾性変形して
吸収することになるから、拡開筒の拡開変位量を大きく
設定することができる。
《実施例》 第1図は拡開固定筒の分解斜斜図、第2図は取付穴への
キャスタ取付状態を示す要部縦断面図である。
図において、(C)はキャスタを示し、このキャスタ(C)は
二又枢支枠(1)の二つの脚部(2)間に車輪(3)を回転自在
に支持させ、二又枢支枠(1)をピボット軸(4)に転回自在
に支持させて構成してある。ピボット軸(4)は二又枢支
枠(1)よりも上方に突出する部分の基端寄り部にスパナ
等の工具を受止める工具受面(5)を形成するとともに、
上端寄り部に締付けナット(6)と螺合する雄ネジ(7)が形
成してある。
このキャスタ(C)を家具等の脚部に形成した取付穴(8)に
固定する場合には、ピボット軸(4)に受座金(25)と合成
樹脂製の拡開固定具(9)とを順に挿嵌し、ピボット軸(4)
の雄ネジ(7)に螺合させたナット(6)を拡開固定具(9)に
相対回転不能に受止めさせた状態でピボット軸(4)を取
付穴(8)に内挿し、工具受け面(5)を工具で回転させるこ
とによりピボット軸(4)を回転させる。
拡開固定具(9)は、周面に三つの拡開用スリット(10)を
有する拡開筒(11)と、この拡開筒(11)の上下端部に嵌合
する上駒(12)及び下駒(13)とで構成されている。拡開用
スリット(10)は拡開筒(11)の上端縁から下端縁に亘って
形成してあり、拡開筒(11)は拡開用スリット(10)によっ
て三分割された押圧片(14)をU字状の弾性連結片(15)で
連結した状態に一体形成してあり、弾性連結片(15)は各
押圧片(14)の側端面(16)同士を上下方向中央部で連結し
ている。また、各押圧片(14)の内面は上下端縁部(17)・
(18)での内径が中央部での内径よりも大径となる外開き
テーパー面(19)に形成してある。
上駒(12)と下駒(13)とはそれぞれ円錐台状に形成されて
おり、その周側面を拡開筒(11)におけるテーパー面(19)
に対応するテーパー面(20)に形成するとともに、その周
側面に係合突起(21)が形成してある。この係合突起(22)
は、拡開筒(11)のスリット(10)に嵌まり込み、かつ、押
圧片(14)の側端面(16)で回り止め状に受止められるよう
になっている。また円錐台状各駒(12)(13)の底面には、
ナット嵌着穴(22)が凹設されるとともに、溝状の係止凹
部(23)が形成してあり、上駒(12)のナット嵌着穴(22)に
はピボット軸(4)に螺着するナット(6)が嵌着し、下駒(1
3)の係止凹部(23)に受座金(25)の底壁から突設した係止
突部(26)が嵌合する。
第4図及び第5図はそれぞれ別実施例を示し、第4図は
取付穴(8)が角穴の場合に用いる拡開固定具の一部縦断
斜視図であり、拡開筒(11)を四角筒で形成し、各隅角部
を切開いて拡開用スリット(10)に形成し、スリット(10)
で分割された押圧片(14)の側壁同士を弾性連結片(15)で
連結して一体化し、拡開筒(11)の上下端部に嵌着される
上・下各駒(12)(13)を角錐台状に形成したものである。
第5図は取付穴(8)が丸穴、四角穴のいずれにでも適用
できるようにしたものの平面図を示し、円筒体を基本形
状とし、円体を長手方向のスリット(10)で四つの押圧片
(14)に分割し、このスリット(10)部分に配設した弾性連
結片(15)で各押圧片(14)同士を連結し、各押圧片(14)の
周側壁部分を中央に円弧部分を残した状態で両端部を直
交する平面状に形成したものである。この場合、上下の
駒体(12)(13)は円錐台状のものを用いる。
《考案の効果》 本考案の固定装置では、拡開筒を複数のスリットで複数
の押圧片に分割し、この押圧片を弾性変形可能な連結片
で連結して一体化しているので、拡開筒が大きく拡開し
ても、連結片は弾性変形してその拡開変位量を十分に吸
収でき、拡開筒の拡開変位量を大きく設定することがで
きる。
そして、拡開筒は、拡開変位量にかかわらず、ナットの
締込みとともに連結片が弾性変形して徐々に確実に拡開
することから、大きく拡開変位しても拡開筒の外周面全
体を取付穴の内周面に均等に接当していくことができる
ので、拡開固定具の適用範囲が広くなる。また、拡開筒
の各押圧片は均一に拡開していくことから、圧接力も均
一に大きくなり、強力な固定力を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の実施例を示し、第1図は拡開固定具の分
解斜視図、第2図は取付状態の縦断面図、第3図は拡開
固定具の縦断面図、第4図は別実施例の一部縦断斜視
図、第5図は異なる別実施例の要部平面図である。 4……ピボット軸、6……ナット、8……取付穴、9…
…拡開固定具、10……拡開用スリット、11……拡開筒、
12……上駒、13……下駒、15……連結片、16……対向
壁、19・20……テーパー面、22……ナット嵌合穴。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 森口 秀宣 大阪府大阪市東区本町4丁目1番地 岩谷 産業株式会社内 (56)参考文献 実開 昭59−176202(JP,U)

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】キャスタ(C)のピボット軸(4)に受座金(25)
    と拡開固定具(9)とを順に挿嵌し、 この受座金(25)に設けた係止部(26)へ拡開固定具(9)を
    押圧係合させて拡開固定具(9)を回り止めするととも
    に、ピボット軸(4)の先端部に螺合したナット(6)を締付
    けることにより、合成樹脂製の拡開固定具(9)を拡開さ
    せて取付穴(8)の内面に拡開固定具(9)を圧接するように
    したキャスタの取付穴への固定装置において、 周面に複数の拡開用スリット(10)をその上端縁から下端
    縁に亘って刻設した拡開筒(11)と、拡開筒(11)の上下の
    各端部に内嵌して拡開筒(11)を拡開させる上・下各駒(1
    2)(13)とで拡開固定具(9)を構成し、 拡開用スリット(10)部における拡開筒(11)の対向壁(16)
    部同士を弾性変形可能な連結片(15)で連結し、 拡開筒(11)の内面上下端寄部と上下各駒(12)(13)の周側
    面との少なくとも一方をテーパー面(19)(20)に形成する
    とともに、上下各駒(12)(13)と拡開筒(11)とを相対回転
    不能に組付け、 上記連結片(15)は、拡開筒(11)の拡開に伴って弾性変形
    することにより、拡開筒(11)を縮径方向へ押圧付勢し
    て、拡開筒(11)が上記上駒(12)を前記ナット(6)側へ押
    圧するとともに上記下駒(13)を前記受座金(25)側へ押圧
    するように構成し、 上駒(12)の上面にナット(6)の回り止め手段を設けたこ
    とを特徴とするキャスタの取付穴への固定装置。
  2. 【請求項2】拡開筒(11)の内面における上下端寄部を外
    拡きテーパー面(19)に形成するとともに、上下各駒(12)
    (13)の側面を内細りテーパー面(20)に形成した実用新案
    登録請求の範囲第1項に記載したキャスタの取付穴への
    固定装置。
  3. 【請求項3】上駒(12)の上面にナット嵌合穴(22)を凹設
    してナット(6)の回り止め手段とした実用新案登録請求
    の範囲第1項又は第2項に記載したキャスタの取付穴へ
    の固定装置。
JP1985048883U 1985-04-02 1985-04-02 キャスタの取付穴への固定装置 Expired - Lifetime JPH0617601Y2 (ja)

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JPS61165204U JPS61165204U (ja) 1986-10-14
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS59176202U (ja) * 1983-05-13 1984-11-26 岩谷産業株式会社 キヤスタの取付穴への固定装置

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