JPH06175287A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

Info

Publication number
JPH06175287A
JPH06175287A JP32959792A JP32959792A JPH06175287A JP H06175287 A JPH06175287 A JP H06175287A JP 32959792 A JP32959792 A JP 32959792A JP 32959792 A JP32959792 A JP 32959792A JP H06175287 A JPH06175287 A JP H06175287A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
dye
represent
alkyl group
silver halide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32959792A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoji Nishio
昌二 西尾
Hideki Komatsu
秀樹 小松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP32959792A priority Critical patent/JPH06175287A/ja
Publication of JPH06175287A publication Critical patent/JPH06175287A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 写真構成層に含有されるフィルター染料、イ
ラジエーション防止染料、バッキング染料等による処理
後の残色が改良されるハロゲン化銀写真感光材料を提供
する。 【構成】 一般式で示されるアリーリデン、トリフェニ
ルメタン、オキソノール、シアニン又はカルボシアニン
染料を含有するゼラチン含有量又はその上層のゼラチン
含有層に、遊離イソシアネート基を少なくとも2つ以上
有するポリマーで、かつ該イソシアネート基の少なくと
も2つ以上が重亜硫酸塩でブロッキングされ、さらに残
存する総てのイソシアネート基が他のブロッキング基で
ブロッキングされてなる水溶性又は水分散性の反応性化
合物(例えば、NaO3S−〔CONH(CH2)6NHCO−O(CH2)4O〕n
−CONH(CH2)6NHCOSO3Na)を含有するハロゲン化銀写真
感光材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、処理後の残色が改良さ
れたハロゲン化銀写真感光材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料において、写
真性能の向上及び使い勝手を良くするため染料を写真感
光材料に含有させることが知られている。例えば、セー
フライト性の向上のために乳剤層側の最上層に不必要な
光をカットする目的で使用されるフィルター染料、また
写真のシャープネスの向上するために乳剤層に添加され
るイラジエーション防止染料、バッキング層に添加され
るバッキング染料、更には乳剤層の下層に用いられるハ
レーション防止用の染料等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】しかし、これらの染
料を含有する写真感光材料を現像処理すると、ゼラチン
と染料間のインターラクションにより、処理中に脱色が
不完全であったり、また水洗により系外に完全に溶出し
きれなかったりし、支持体上に残色として残り、写真性
能に悪影響を及ぼすことが多く、以前からこのような残
色の改良が多く望まれていた。
【0004】本発明の目的は、染料による処理後の残色
が大幅に改良されるハロゲン化銀写真感光材料を提供す
ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的は、ゼ
ラチンを含有する写真構成層の少なくとも1層に、遊離
イソシアネート基を少なくとも2つ以上有するポリマー
で、かつ該イソシアネート基の少なくとも2つ以上が重
亜硫酸塩でブロッキングされ、さらに残存する総てのイ
ソシアネート基が他のブロッキング基でブロッキングさ
れてなる水溶性又は水分散性の反応性化合物と、その化
合物を含有する層及び/又は下層に下記一般式〔I〕、
〔II〕、〔III−1−a〕、〔III−1−b〕、〔III−
2−a〕、〔III−2−b〕又は〔III−2−c〕で示さ
れる染料を含有することを特徴とするハロゲン化銀写真
感光材料によって達成される。
【0006】
【化7】
【0007】式中、R1はカルボキシル基又はアルキル
基を表し、R2はスルホ基で置換されたフェニル基を表
し、R3及びR4は各々アルキル基又は水酸基で置換され
たアルキル基を表し、nは0又は1を表す。
【0008】
【化8】
【0009】式中、R5、R6、R7及びR8は各々、水素
原子又は置換若しくは非置換のアルキル基を表し、R9
は水素原子、スルホ基、カルボキシル基、スルホアルキ
ル基又はアルコキシ基を表し、R10 -はスルホナトアル
キル基を表す。
【0010】
【化9】
【0011】式中、R11及びR13は各々、それぞれ少な
くとも1つのスルホ基又はカルボキシル基を有するアル
キル基、アラルキル基、アリール基又は複素環基を表
し、該スルホ基及びカルボキシル基は2価の連結基を介
して上記アルキル基、アラルキル基、アリール基及び複
素環基に結合してもよい。R12及びR14は各々、アルキ
ル基、−COOR16、−CONR1617、−NR
1617、−NR16COR15、−NR16CONR1617
−CN、−OR16、−COR15、−SO215、−SO
15又は−SO2NR1617を表し(ここで、R15はア
ルキル基、アラルキル基又はアリール基を表し、R16
びR17は各々、水素原子、アルキル基、アラルキル基又
はアリール基を表し、R16とR17は連結して5又は6員
環を形成していてもよい。)、mは0、1又は2を表
し、M+は水素イオン又はその他のカチオンを表す。
【0012】
【化10】
【0013】式中、R18、R19、R20、R21及びR22
各々、置換若しくは非置換のアルキル基を表し、Z1
びZ2は各々、置換若しくは非置換のベンゾ縮合環又は
ナフト縮合環を形成するに必要な非金属原子群を表す。
ただし、R18、R19、R20、R21、R221及びZ2は、
染料分子が少なくとも4個の酸基を有することを可能に
する基を表す。mは0、1又は2を表し、X-はアニオ
ンを表す。pは1又は2を表し、染料が分子内塩を形成
するときはpは1である。
【0014】
【化11】
【0015】式中、R23、R24、R25、R26、R27及び
28は各々、置換若しくは非置換のアルキル基を表し、
1及びY2は各々、ピロリン環を形成するに必要な非金
属原子群を表す。一般式〔III−2−b〕及び〔III−2
−c〕におけるY1の環内には
【0016】
【化12】
【0017】R23、R24、R25、R26、R27、R28、Y
1及びY2は各々、染料分子が少なくとも2個の酸基を有
することを可能にする基又は−CH2CH2OR29基を1
個以上有する置換基を少なくとも2個有することを可能
にする基を表す。kは4又は5を表し、X-はアニオン
を表す。pは1又は2を表し、染料が分子内塩を形成す
るときはpは1である。
【0018】以下、本発明について詳述する。
【0019】本発明で使用する2つ以上がブロッキング
されたブロック化イソシアネートポリマーにおいて、使
用するブロッキング化剤としては、遊離イソシアネート
基と反応しうる活性水素1種およびアニオン性基を同一
分子内に有する化合物、例えば、オキシ安息香酸、フェ
ノールスルホン酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、重
亜硫酸塩および重炭酸塩等が用いられる。これらブロッ
キング化剤中、重亜硫酸塩でブロッキング化されたウレ
タン系化合物は、現像処理条件で解離が起こり、所期の
目的を達することができることから、ゼラチンを架橋す
るためには、分子中の遊離イソシアネート基の少なくと
も2ケ以上を重亜硫酸塩でブロッキング化することが重
要である。更に又反応性を高めることからも、重亜硫酸
塩によりブロッキング化した方が水溶性が向上するので
好ましい。
【0020】本発明に用いる遊離イソシアネート基を少
なくとも2ケ含有するウレタン系化合物の合成は、従来
公知の重付加方法に従って容易に合成することができ
る。但し、この場合、イソシアネート基/活性水素基の
モル比は1以上自由に選べるが、得られるウレタン系化
合物中の遊離イソシアネート基の含量を1〜30重量%に
することが望ましい。
【0021】次に合成したウレタン系化合物の遊離イソ
シアネート基を、重亜硫酸塩水溶液でブロッキング化す
る。又必要に応じて活性水素基1個以上およびアニオン
性塩類を同一分子内に有する化合物でブロッキング化す
る重亜硫酸塩としては重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カ
リウム、重亜硫酸アンモニウム等が挙げられ、活性水素
基1個以上およびアニオン性塩類状基又はアニオン性塩
類形成性基を同一分子内に有する化合物としては、前記
したようにアミノスルホン酸類、アミノカルボン酸類お
よびヒドロキシ酢酸のように、アミノ基、ヒドロキシル
基とスルホン酸基、カルボン酸基の二種類の基を有する
ものが挙げられ、アミノスルホン酸類としてはスルファ
ニル酸、N-フェニルアミノメタンスルホン酸、タウリン
メチルタウリン、アミノカルボン酸類としては、グリシ
ン、アラニン、グルタミン酸、アミノ安息香酸、ジアミ
ノ安息香酸およびヒドロキシ酸としては、グリコール
酸、乳酸、リンゴ酸、サリチル酸等が挙げられる。それ
らは該重亜硫酸塩と混合して用いられるためそれぞれ、
リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム
塩等として用いる。
【0022】具体的なブロッキング化の合成法として
は、例えば特公昭55‐39254号、特公昭53‐17642号明細
書に記載されている。又本発明に用いられる反応性ウレ
タン系化合物は、例えば第一工業製薬(株)よりエラスト
ロンという商品名で市販されている。例えば原料ポリオ
ールの種類(ポリエステルポリオール、ポリエーテルポ
リオールなど)によって次のような製品がある。
【0023】エラストロンH−3、E−37(ポリエステ
ル系)、エラストロンC−9、F−29、C−52、CT−
7、H−38、A−42、BAP、W−11(ポリエーテル
系)、及びエラストロンR−24、S−24、KS−18等で
あり、その外、日本ポリウレタン工業(株)よりコロネー
ト2507、2515、又光洋産業(株)よりAX−35、36及び日
本触媒化学工業(株)よりのK−1000シリーズ等が挙げら
れる。次に具体的化合物例を挙げるが、本発明は、勿論
これらに限定されるものではない。
【0024】
【化13】
【0025】
【化14】
【0026】
【化15】
【0027】
【化16】
【0028】
【化17】
【0029】次に前記一般式〔I〕〜〔III−2−c〕
で表される本発明の染料の具体的化合物例を挙げる。
【0030】
【化18】
【0031】
【化19】
【0032】
【化20】
【0033】
【化21】
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【化22】
【0037】
【化23】
【0038】本発明のポリメチレン染料を製造する方法
は特公昭43‐3504号、特開昭49‐99620号、特開昭49‐5
125号、米国特許2,274,782号、特開昭62‐273527号に、
又、中間体の2-ピラゾリン-5-オンは特開昭62‐273527
号あるいはアール・エッチ・ウィリー(R.H.Wile
y),ピー・ウィリー(P.Wiley)著,ヘテロサイクリ
ック・コンパウンド:ピラゾロン,ピラゾリドン・アン
ド・デリバティブ(Heterocyclic Compounds:Pyraz
olones, Pyrazalidenes and Derivatives)(インタ
ーサイエンス パプリシャー ジョン・ウィリー アン
ド サンズ ニューヨーク 1964年)等に記載された方
法で合成することができる。
【0039】又、本発明の染料は、ジャーナル・オブ・
ザ・ケミカル・ソサイェティ(J.Chem.Soc.)189頁
(1933年)、米国特許2,895,955号及び特開昭62‐12345
4号等を参考にして合成することができる。
【0040】本発明の染料の母核を形成する化合物とし
ては、例えば次のような化合物を挙げることができる。
【0041】
【化24】
【0042】化合物(A)はJ.Chem.Soc.,3202(195
9)に記載の方法及び英国特許870,753号に記載の方法で
合成することができる。
【0043】化合物(B)はJ.Chem.Soc.,584(196
1)に記載の方法で合成することができる。
【0044】化合物(C)は英国特許841,588号に記載
の方法で合成することができる。
【0045】これらの母核を用いて四級化、スルホン化
等を必要に応じて行うことができる。又は、J.Chem.
Soc.,3202(1959)及びJ.Chem.Soc.,584(1961)に
記載の合成法に準じてN-アルキル-N-ピリジルヒドラジ
ンを合成したヒドラゾンを経て環化反応を行い、必要に
応じて酸処理することにより1-アルキル置換-3H-ピロロ
ピリジン誘導体を得、これを出発物質とすることもでき
る。
【0046】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、前
記反応性化合物を含有する写真構成層及び/又は該写真
構成層の隣接する下層に前記一般式で表される染料を含
有する。該写真構成層には、感光性ハロゲン化銀乳剤
層、保護層、中間層、フィルター層、バッキング層があ
る。本発明は、染料を含有する写真構成層を有し、該写
真構成層及び/又は該写真構成層の隣接する上層の少な
くとも1層がゼラチンを含有するあらゆるハロゲン化銀
写真感光材料に適用することができる。本発明の好まし
い実施形態は、バッキング層に染料を含有しかつ、該バ
ッキング層及び/又はその上層(保護膜)の少なくとも
1層に前記反応性化合物を有するものである。
【0047】例えば、本発明は、印刷用、X−レイ用、
一般ネガ用、一般リバーサル用、一般ポジ用、直接ポジ
用等の各種感光材料に適用することができるが、印刷用
感光材料に適用した場合特に著しい効果が得られる。
【0048】本発明のハロゲン化銀写真感光材料のハロ
ゲン化銀乳剤層に使用されるハロゲン化銀乳剤には、ハ
ロゲン化銀として例えば臭化銀、沃臭化銀、沃塩化銀、
塩臭化銀、及び塩化銀等の通常のハロゲン化銀乳剤に使
用される任意のものを用いることができる。
【0049】ハロゲン化銀乳剤に用いられるハロゲン化
銀粒子は、酸性法、中性法及びアンモニア法等のいずれ
で得られたものでもよい。該粒子は一時に成長させても
よいし、種粒子をつくった後成長させてもよい。
【0050】ハロゲン化銀乳剤はハロゲン化物イオンと
銀イオンを同時に混合しても、いずれか一方が存在する
液中に、他方を混合してもよい。また、ハロゲン化銀結
晶の臨界成長速度を考慮しつつ、ハロゲン化物イオンと
銀イオンを混合液内のpH、pAgをコントロールしつつ逐
次同時に添加する事により生成させてもよい。成長後に
コンバージョン法を用いて、粒子のハロゲン組成を変化
させてもよい。
【0051】ハロゲン化銀乳剤は、その製造時に、必要
に応じてハロゲン化銀溶剤を用いて、ハロゲン化銀粒子
の粒子サイズ、粒子の形状、粒子サイズ分布及び粒子の
成長速度をコントロールすることができる。ハロゲン化
銀溶剤としては、アンモニア、チオエーテル、チオ尿
素、4置換チオ尿素等のチオ尿素誘導体、イミダゾール
誘導体を挙げることができる。チオエーテルに関して
は、米国特許3,271,157号、同3,790,387号、同3,574,62
8号等を参考にすることができる。
【0052】ハロゲン化銀乳剤に用いられるハロゲン化
銀粒子は、粒子を形成する過程及び/又は成長させる過
程で、カドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩、イリ
ジウム塩(錯塩を含む)、ロジウム塩(錯塩を含む)及
び鉄塩(錯塩を含む)から選ばれる少なくとも1種を用
いて金属イオンを添加し、粒子内部に及び/又は粒子表
面にこれらの金属元素を含有させることができる。
【0053】ハロゲン化銀乳剤は、ハロゲン化銀粒子の
成長の終了後に不要な可溶性塩類を除去してもよいし、
あるいは含有させたままでもよい。該塩類を除去する場
合には、リサーチ・ディスクロージャー(Research D
isclosure)17643号記載の方法に基づいて行うことがで
きる。
【0054】ハロゲン化銀乳剤に用いられるハロゲン化
銀粒子は、粒子内において均一なハロゲン化銀組成分布
を有するものでも、粒子の内部と表面層とでハロゲン化
銀組成が異なるコア/シェル粒子であってもよい。
【0055】ハロゲン化銀乳剤に用いられるハロゲン化
銀粒子は、潜像が主として表面に形成されるような粒子
であってもよく、また主として粒子内部に形成されるよ
うな粒子でもよい。
【0056】ハロゲン化銀乳剤に用いられるハロゲン化
銀粒子は、立方体、八面体、十四面体のような規則的な
結晶形を持つものでもよいし、球状や板状のような変則
的な結晶形を持つものでもよい。これらの粒子におい
て、{100}面と{111}面の比率は任意のものが使用で
きる。また、これら結晶形の複合形を持つものでもよ
く、様々な結晶形の粒子が混合されてもよい。
【0057】ハロゲン化銀乳剤は、常法により化学増感
することができる。即ち、硫黄増感法、セレン増感法、
還元増感法、金その他の貴金属化合物を用いる貴金属増
感法などを単独でまたは組み合わせて用いることができ
る。
【0058】本発明に係る感光材料に用いられるハロゲ
ン化銀乳剤は、写真業界において増感色素として知られ
ている色素を用いて、所要の波長域に光学的に増感でき
る。増感色素は単独で用いてもよいが、2種以上を組み
合わせて用いてもよい。増感色素とともにそれ自身分光
増感作用を持たない色素、あるいは可視光を実質的に吸
収しない化合物であって、増感色素の増感作用を強める
強色増感剤を乳剤中に含有させてもよい。増感色素とし
ては、シアニン色素、メロシアニン色素、複合シアニン
色素、複合メロシアニン色素、ホロポーラーシアニン色
素、ヘミシアニン色素、スチリル色素及びヘミオキサノ
ール色素が用いられる。
【0059】増感色素とともに用いられる、それ自身分
光増感作用を持たない色素、あるいは可視光を実質的に
吸収しない物質であって強色増感を示す物質としては、
例えば芳香族有機酸ホルムアルデヒド縮合物(例えば、
米国特許3,473,510号に記載のもの)、カドミウム塩、
アザインデン化合物、含窒素異節環基で置換されたアミ
ノスチルベン化合物(例えば、米国特許2,933,390号、
同3,635,721号に記載のもの)、米国特許3,615,613号、
同3,615,641号、同3,617,295号、同3,635,721号に記載
の組み合わせなどがある。
【0060】本発明において用いられるハロゲン化銀乳
剤には、感光材料の製造工程、保存中、あるいは写真処
理中のカブリの防止、または写真性能を安定に保つこと
を目的として化学熟成中、化学熟成の終了時、及び/又
は化学熟成の終了後、ハロゲン化銀乳剤を塗布するまで
に、写真業界においてカブリ防止剤または安定剤として
知られている化合物を加えることができる。
【0061】さらに本発明における感光材料の全ての親
水性コロイド層には必要に応じて各種写真用添加剤、例
えばゼラチン可塑剤、硬膜剤、界面活性剤、画像安定
剤、紫外線吸収剤、アンチステイン剤、pH調整剤、酸
化防止剤、帯電防止剤、増粘剤、粒状性向上剤、染料、
モンダント、増白剤、現像速度調整剤、マット剤等を本
発明の効果が損なわれない範囲内で使用することができ
る。
【0062】ゼラチン可塑剤としては、例えば特開昭48
-63715号、英国特許1,239,337号、米国特許306,470号、
同2,327,808号、同2,759,821号、同2,772,166号、同2,8
35,582号、同2,860,980号、同2,865,792号、同2,904,43
4号、同2,960,404号、同3,003,878号、同3,033,680号、
同3,173,790号、同3,287,289号、同3,361,565号、同3,3
97,988号、同3,412,159号、同3,520,694号、同3,520,75
8号、同3,615,624号、同3,635,853号、同3,640,721号、
同3,656,956号、同3,692,753号、同3,791,857号等の各
明細書に記載のものを好ましく用いることができる。
【0063】また、硬調化剤として、特開昭62-11235号
に開示されているようなテトラゾリウム化合物、同62-2
10458号に開示されているようなヒドラジン化合物、同6
2-210458号に開示されているようなポリアルキレンオキ
シド化合物を写真性能を損なわない範囲で含有する事が
できる。
【0064】硬膜剤としては、アルデヒド系、アジリジ
ン系(例えば、PBレポート、19,921、米国特許2,950,
197号、同2,964,404号、同2,983,611号、同3,271,175号
の各明細書、特公昭46-40898号、特開昭50‐91315号の
各公報に記載のもの)、イソオキサゾール系(例えば、
米国特許331,609号明細書に記載のもの)、エポキシ系
(例えば、米国特許3,047,394号、西独特許1,085,663
号、英国特許1,033,518号の各明細書、特公昭
48−35495号公報に記載のもの)、ビニールスル
ホン系(例えばPBレポート19,920、西独特許1,100,94
2号、同2,337,412号、同2,545,722号、同2,635,518号、
同2,742,308号、同2,749,260号、英国特許1,251,091
号、特願昭45-54236号、同48-110996号、米国特許3,53
9,644号、同3,490,911号の各明細書に記載のもの)、ア
クリロイル系(例えば、特願昭48-27949号、米国特許3,
640,720号の各明細書に記載のもの)、カルボジイミド
系(例えば、米国特許2,938,892号、同4,043,818号、同
4,061,499号の明細書、特公昭46-38715号公報、特願昭4
9-15095号、明細書に記載のもの)、トリアジン系(例
えば、西独特許2,410,973号、同2,553,915号、米国特許
3,325,287号の各明細書、特開昭52-12722号公報に記載
のもの)、高分子型(例えば、英国特許822,061号、米
国特許3,623,878号、同3,396,029号、同3,226,234号の
各明細書、特公昭47-18578号、同47-18579号、同47-488
96号の各公報に記載のもの)、その他マレイミド系、ア
セチレン系、メタンスルホン酸エステル系、(N-メチロ
ール系;)の硬膜剤が単独または組み合わせて使用でき
る。有用な組み合わせ技術として、例えば西独特許2,44
7,587号、同2,505,746号、同2,514,245号、米国特許4,0
47,957号、同3,832,181号、同3,840,370号の各明細書、
特開昭48-43319号、同50-63062号、同52-127329号、特
公昭48-32364号の各公報に記載の組み合わせが挙げられ
る。好ましくはゼラチンのカルボキシ基と反応する硬膜
剤がよい。
【0065】紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン化
合物(例えば、特開昭46-2784号、米国特許3,215,530
号、同3,698,907号に記載のもの)、ブタジエン化合物
(例えば、米国特許4,045,229号に記載のもの)、ケイ
ヒ酸エステル化合物(例えば、米国特許3,705,805号、
同3,707,375号、特開昭52-49029号に記載のもの)を用
いることができる。さらに、米国特許3,499,762号、特
開昭54-48535号に記載のものも用いることができる。紫
外線吸収性のカプラー(例えば、α-ナフトール系のシ
アン色素形成カプラー)や、紫外線吸収性のポリマー
(例えば、特開昭58-111942号、同58-178351号、同58-1
81041号、同59-19945号、同59-23344号公報に記載のも
の)などを用いることができる。これらの紫外線吸収剤
は特定の層に媒染されていてもよい。
【0066】蛍光増白剤としては、スチルベン系、トリ
アジン系、ピラゾリン系、クマリン系、アセチレン系の
蛍光増白剤を好ましく用いることができる。
【0067】これらの化合物は水溶性のものでもよく、
また不溶性のものを分散物の形で用いてもよい。
【0068】アニオン性界面活性剤としては、例えばア
ルキルカルボン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキル
ベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸
塩、アルキル硫酸エステル類、アルキルリン酸エステル
類、N-アシル-アルキルタウリン類、スルホコキハク酸
エステル類、スルホアルキルポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルリ
ン酸エステル類などのような、カルボキシ基、スルホ
基、ホスホ基、硫酸エステル基、燐酸エステル基等の酸
性基を含むものが好ましい。
【0069】両性界面活性剤としては、例えばアミノ酸
類、アミノアルキルスルホン酸類、アミノアルキル硫酸
または燐酸エステル類、アルキルベタイン類、アミンオ
キシド類等が好ましい。
【0070】カチオン性界面活性剤としては、例えばア
ルキルアミン塩類、脂肪族あるいは芳香族第4級アンモ
ニウム塩類、ピリジニウム、イミダゾリウムなどの複素
環第4級アンモニウム塩類、及び脂肪族または複素環を
含むホスホニウムまたはスルホニウム塩類等が好まし
い。
【0071】ノニオン性界面活性剤としては、例えばサ
ポニン(ステロイド系)、アルキレンオキサイド誘導体
(例えばポリエチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール/ポリプロピレングリコール縮合物、ポリエチレン
グリコールアルキルエーテル類またはポリエチレングリ
コールアルキルアリールエーテル類、ポリエチレングリ
コールエステル類、ポリエチレングリコールソルビタン
エステル類、ポリアルキレングリコールアルキルアミン
またはアミド類、シリコーンのポリエチレンオキサイド
付加物類)、グリシドール誘導体(例えばアルケニルコ
ハク酸ポリグリセリド、アルキルフェノールポリグリセ
リド)、多価アルコールの脂肪酸エステル類、糖のアル
キルエステル類等が好ましい。
【0072】マット剤としては、英国特許1,055,713
号、米国特許1,939,213号、同2,221,873号、同2,268,66
2号、同2,332,037号、同2,376,005号、同2,391,181号、
同2,701,245号、同2,992,101号、同3,079,257号、同3,2
62,782号、同3,516,832号、同3,539,344号、同3,591,37
9号、同3,754,924号、同3,767,448号に記載されている
有機マット剤、西独特許2,592,321号、英国特許760,775
号、同1,260,772号、米国特許1,201,905号、同2,192,24
1号、同3,053,662号、同3,062,649号、同3,257,206号、
同3,322,555号、同3,353,958号、同3,370,951号、同3,4
11,907号、同3,437,484号、同3,523,022号、同3,615,55
4号、同3,635,714号、同3,769,020号、同4,021,245号、
同4,029,504号等に記載されている無機マット剤等を好
ましく用いることができる。
【0073】帯電防止剤としては、英国特許1,466,600
号、リサーチ・ディスクロージャー(Research Discl
osure)15840号、同16258号、同16630号、米国特許2,32
7,828号、同2,861,056号、同3,206,312号、同3,245,833
号、同3,428,451号、同3,775,126号、同3,963,498号、
同4,025,342号、同4,025,463号、同4,025,691号、同4,0
25,704号等に記載の化合物を好ましく用いることができ
る。
【0074】本発明に係る感光材料は、ポリマーラッテ
クスを含有することができる。ポリマーラテックスとし
ては、例えば米国特許2,772,166号、同3,325,286号、同
3,411,911号、同3,311,912号、同3,525,620号、リサー
チディスクロージャー(Research Disclosure)誌、
No.195 19551(1980年7月)等に記載されている如
き、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステル、ス
チレン等のビニル重合体の水和物が好ましい。また、本
発明に係る感光材料には、本出願人による特願平4-9554
4号明細書、段落番号0078〜0089、0095〜0101及び0105
〜0107に記載のポリマーラテックス及びその関連技術を
適用することができる。
【0075】本発明に係る感光材料のバインダーとして
はゼラチンを用いるが、このゼラチンにはゼラチン誘導
体を含み、またセルロース誘導体、ゼラチンと他の高分
子のグラフトポリマー、それ以外の蛋白質、糖誘導体、
セルロース誘導体、単一あるいは共重合体の如き合成親
水性高分子物質等の親水性コロイドも併用して用いるこ
とができる。
【0076】ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンのほか
酸処理ゼラチン、ビュレチン・オブ・ソサエティー・オ
ブ・サイエンス・フォトグラフィー・オブ・ジャパン
(Bull.Soc.Sci.Phot.Japan)No.16,30頁(196
6)に記載されたような酵素処理ゼラチンを用いてもよ
く、またゼラチンの加水分解物や酵素分解物も用いるこ
とができる。ゼラチン誘導体としては、ゼラチンに例え
ば酸ハライド、酸無水物、イソシアナート類、プロモ酢
酸、アルカンサルトン類、ビニルスルホンアミド類、マ
レインイミド化合物類、ポリアルキレンオキシド類、エ
ポキシ化合物類等種々の化合物を反応させて得られるも
のが用いられる。その具体例は米国特許2,614,928号、
同3,132,945号、同3,186,846号、同3,312,553号、英国
特許861,414号、同1,033,189号、同1,005,784号各明細
書、特公昭42-26845号公報などに記載されている。
【0077】蛋白質としては、アルブミン、カゼイン、
セルロース誘導体としてはヒドロキシエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、セルロースの硫酸エ
ステル、または糖誘導体としてはアルギン酸ソーダ、で
ん粉誘導体をゼラチンと併用してもよい。
【0078】前記ゼラチンと他の高分子のグラフトポリ
マーとしてはゼラチンにアクリル酸、メタアクリル酸、
それらのエステル、アミドなどの誘導体、アクリロニト
リル、スチレンなどの如きビニル系モノマーの単一(ホ
モ)または共重合体をグラフトさせたものを用いること
ができる。ことに、ゼラチンとある程度相溶性のあるポ
リマー例えばアクリル酸、アクリルアミド、メタアクリ
ルアミド、ヒドロキシアルキルメタアクリレート等の重
合体とのグラフトポリマーが好ましい。これらの例は、
米国特許2,763,625号、同2,831,767号、同2,956,884号
などに記載されている。
【0079】ゼラチンの塗布量は、感光材料の該当する
面に下引き層以外のポリマーラテックスを含有しないと
きはゼラチンの塗布量としては支持体の片面につき好ま
しくは1.0g/m2〜5.5g/m2、特に好ましくは1.3g/m2
4.8g/m2である。
【0080】本発明においては、感光材料の帯電防止の
ために、支持体に対しバッキング側および/または乳剤
層側に1層以上の帯電防止層を有することができる。こ
の場合、帯電防止層を設けた側の表面比抵抗は、25℃50
%下で1.0×1012Ω以下であることが好ましく、特に好
ましくは8×1011Ω以下である。上記帯電防止層は、水
溶性導電性ポリマー、疎水性ポリマー粒子及び硬化剤の
反応物を含有する帯電防止層又は金属酸化物を含有する
帯電防止層等が好ましい。
【0081】上記水溶性導電性ポリマーとしては、スル
ホン酸基、硫酸エステル基、4級アンモニウム塩、3級
アンモニウム塩、カルボキシル基ポリエチレンオキシド
基から選ばれる少なくとも1つの導電性基を有するポリ
マーが挙げられる。これらの基のうちスルホン酸基、硫
酸エステル基、4級アンモニウム塩基が好ましい。導電
性基は水溶性導電性ポリマー1分子当たり5重量%以上
を必要とする。
【0082】また、水溶性の導電性ポリマー中にカルボ
キシル基、ヒドロキシ基、アミノ基、エポキシ基、アジ
リジン基、活性メチレン基、スルフィン酸基、アルデヒ
ド基、ビニルスルホン基等が含まれるが、これらのうち
カルボキシル基、ヒドロキシ基、アミノ基、エポキシ
基、アジリジン基、アルデヒド基が含まれていることが
好ましい。これらの基はポリマー1分子当たり5重量%
以上含まれていることが必要である。水溶性導電性ポリ
マーの数平均分子量は、3000〜100000であり、好ましく
は、3500〜50000である。
【0083】また、上記金属酸化物としては、酸化ス
ズ、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化バナジウ
ム、酸化亜鉛、あるいはこれらの金属酸化物に金属銀、
金属リン、金属インジウムをドーピングした物等が好ま
しく用いられる。これらの金属酸化物の平均粒径は1〜
0.01μmが好ましい。
【0084】本発明の感光材料に用いられる支持体に
は、α-オレフィンポリマー(例えばポリエチレン/ブ
デン共重合体)等をラミネートした紙、合成紙等の可撓
性反射支持体、酢酸セルロース、硝酸セルロース、ポリ
スチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリカーボネイト、ポリアミド等の半合成または合
成高分子からなるフィルムや、これらのフィルムに反射
層を設けた可撓性支持体、金属などが含まれる。
【0085】本発明に係る感光材料に用いることができ
る下引き層としては特開昭49-3972号公報等記載のポリ
ヒドロキシベンゼン類を含む有機溶剤系での下引き加工
層、特開昭49-11118号、同52-104913号、同59-19941
号、同59-19940号、同59-18945号、同51-112326号、同5
1-117617号、同51-58469号、同51-114120号、同51-1213
23号、同51-123139号、同51-114121号、同52-139320
号、同52-65422号、同52-109923号、同52-119919号、同
55-65949号、同57-128332号、同59-19941号各公報に記
載の水系ラテックス下引き加工層が挙げられる。
【0086】また、該下引き層は通常、表面を化学的な
いし物理的に処理することができる。該処理としては、
薬品処理、機械的処理、コロナ放電処理、火焔処理、紫
外線処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ
処理、レーザー処理、混酸処理、オゾン酸化処理などの
表面活性化処理が挙げられる。下引き層の塗設時期や条
件に何ら制限はない。
【0087】本発明においては、フィルター染料、ハレ
ーション防止染料、イラジエーション染料、バッキング
染料等として前記一般式〔I〕〜〔III−2−c〕で表
される染料から選ばれる染料を使用するが、該染料以外
の染料を併用することもできる。
【0088】更に本発明の感光材料には、特開昭61-260
41号等に記載のポーラログラフの陽極電位と陰極電位の
和が正である有機減感剤を用いることもできる。
【0089】本発明の感光材料は、該感光材料を構成す
る乳剤層が感度を有しているスペクトル領域の電磁波を
用いて露光できる。
【0090】本発明の感光材料の現像処理には、公知の
方法による黒白、反転などの各種現像処理を用いること
ができる。
【0091】現像剤には、T.H.ジェームス著ザ・セオ
リイ・オブ・ザ・ホトグラフィック・プロセス第4版
(The Theory of the Photographic Process,Fou
rth Edition)第291〜334頁およびジャーナル・オブ・
アメリカン・ケミカル・ソサエティ(Journal of the
American Chemical Society)第73巻、第3,100頁(1
951)に記載されているごとき現像剤を本発明の感光材
料に使用し得る。これらの現像剤は単独で使用しても2
種以上を組合せてもよい。また本発明の感光材料の現像
に使用する現像液には保恒剤として、亜硫酸ソーダ、亜
硫酸カリ等の亜硫酸塩を用いることができる。その他一
般白黒現像液で用いられるような苛性アルカリ、炭酸ア
ルカリまたはアミンなどによるpHの調整とバッファー
機能を持たせること、およびプロムカリなど無機現像抑
制およびベンゾトリアゾールなどの有機現像抑制剤、エ
チレンジアミン四酢酸等の金属イオン補捉剤、メタノー
ル、エタノール、ベンジルアルコール、ポリアルキレン
オキシド等の現像促進剤、アルキルアリールスルホン酸
ナトリウム、天然のサポニン、糖類または前記化合物の
アルキルエステル等の界面活性剤、グルタルアルデヒ
ド、ホルマリン、グリオキザール等の硬膜剤、硫酸ナト
リウム等のイオン強度調整剤等の添加を行うことは任意
である。
【0092】本発明の感光材料の現像に使用される現像
液には、有機溶剤としてアルカノールアミン類やグリコ
ール類を含有させてもよい。上記のアルカノールアミン
としては、例えばモノエタノールアミン、ジエタノール
アミン、トリエタノールアミンがあるが、トリエタノー
ルアミンが好ましく用いられる。これらアルカノールア
ミンの好ましい使用量は現像液1l当り5〜500gで、よ
り好ましくは20〜200gである。
【0093】また上記のグリコール類としては、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリ
コール、トリエチレングリコール、1,4-ブタンジオー
ル、1,5-ペンタンジオール等があるが、ジエチレングリ
コールが好ましく用いられる。そしてこれらグリコール
類の使用量は現像液1l当り5〜500g、より好ましくは
20〜200gである。これらの有機溶媒は単独でも併用して
も用いることもできる。本発明の感光材料の処理に用い
ることができる定着液には、チオ硫酸塩、亜硫酸塩の
他、種々の酸、塩、定着促進剤、湿潤剤、界面活性剤、
キレート剤、硬膜剤等を含有させることができる。例を
挙げれば、チオ硫酸塩、亜硫酸塩としてはこれらの酸の
カリウム、ナトリウム、アンモニウムの塩、酸としては
硫酸、塩酸、硝酸、ほう酸、蟻酸、酢酸、プロピオン
酸、シュウ酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、フタル酸
等が挙げられ、塩としては、これらの酸のカリウム、ナ
トリウム、アンモニウム等の塩が挙げられる。定着促進
剤としては、特公昭45-35754号公報、特開昭58-122535
号公報、同58-122536号公報記載のチオ尿素誘導体、分
子内に3重結合を有したアルコール、米国特許4,126,45
9号記載のチオエーテル、またはアニオンをフリー化す
るシクロデキストランエーテル体、クラウンエーテル
類、ジアザビシクロウンデセンやジ(ヒドロキシエチ
ル)ブタミン等が挙げられる。湿潤剤としてはアルカノ
ールアミン、アルキレングリコール等が挙げられる。キ
レート剤としては、ニトリロトリ酢酸、EDTA等のア
ミノ酢酸が挙げられる。硬膜剤としてはクロム明ばん、
カリ明ばん、その他のAl化合物等を含有させることが
できる。定着液は、感光材料の硬膜性を上げるためにA
l化合物を含有させることが好ましく、その含有量が使
用液中のAl換算量で0.1〜3g/lであるときにさらに
好ましい。
【0094】定着液に含まれる好ましい亜硫酸濃度は0.
03〜0.4モル/lであり、より好ましくは0.04〜0.3モル
/lである。
【0095】好ましい定着液のpHは3.9〜6.5であり、
このpHで定着液は好ましい写真性能を与え、しかも本
発明の包装材料の効果が顕著となる。最も好ましい定着
液のpHは、4.2〜5.3である。
【0096】
【実施例】以下、本発明を実施例でより具体的に説明す
る。
【0097】実施例1 両面に厚さ0.1μmの下塗層(特開昭59-19941号の実施例
1参照)を施した厚さ100μmのポリエチレンテレフタレ
ートフィルムの一方の下塗層上に本発明の写真構成層で
ある染料を含有する下記処方(1)の染料層用塗布液をゼ
ラチン量が2.4g/m2になるように塗布し、更にその上層
に下記処方(2)の保護層用塗布液をゼラチン量が1g/m
2になるように塗布した。
【0098】 処方(1)染料層用塗布液 ゼラチン 2.4g/m2 界面活性剤:サポニン 0.1g/m2 界面活性剤:S−1(下記) 6mg/m2 染料(表3〜表4に記載) 80mg/m2 コロイダルシリカ 100mg/m2 硬膜剤:H−1(下記) 表3〜表4に示す量 本発明の反応性化合物: エラストロンH−3(第一工業製薬(株)、商品名) 表3〜表4に示す量 処方(2)保護層用塗布液 ゼラチン 1g/m2 界面活性剤 10mg/m2 硬膜剤:グリオキザール 表3〜表4に示す量 硬膜剤:H−1 表3〜表4に示す量 本発明の反応性化合物: エラストロンH−3(第一工業製薬(株)、商品名) 表3〜表4に示す量
【0099】
【化25】
【0100】上記試料を現像液CDM−651、定着液C
FL−851、自動現像機GR−27(いずれもコニカ(株)
製)を用いて下記処理条件で処理した。
【0101】 現像 28℃ 30秒 定着 26℃ 20秒 水洗 23℃ 20秒 乾燥 45℃ 20秒 処理前後の試料の染料による光吸収ピークでの吸光度の
変化率(下記)によって残色の評価を行った。
【0102】吸光度の変化率=(処理後の吸光度/処理
前の吸光度)×100 また、硬膜度を、処理後の試料を市販のスクラッチメー
ターで傷が付き始める荷重で評価した。以上の結果を表
3〜表4に示す。
【0103】
【表3】
【0104】
【表4】
【0105】表3〜表4から、本発明により、残色が著
しく改良されることがわかる。
【0106】
【発明の効果】本発明によれば、染料による処理後の残
色が大幅に改良されるハロゲン化銀写真感光材料が提供
される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゼラチンを含有する写真構成層の少なく
    とも1層に、遊離イソシアネート基を少なくとも2つ以
    上有するポリマーで、かつ該イソシアネート基の少なく
    とも2つ以上が重亜硫酸塩でブロッキングされ、さらに
    残存する総てのイソシアネート基が他のブロッキング基
    でブロッキングされてなる水溶性又は水分散性の反応性
    化合物を含有し、該層及び/又は該層の下層の写真構成
    層に下記一般式〔I〕、〔II〕、〔III−1−a〕、〔I
    II−1−b〕、〔III−2−a〕、〔III−2−b〕又は
    〔III−2−c〕で示される染料を含有することを特徴
    とするハロゲン化銀写真感光材料。 【化1】 〔式中、R1はカルボキシル基又はアルキル基を表し、
    2はスルホ基で置換されたフェニル基を表し、R3及び
    4は各々アルキル基又は水酸基で置換されたアルキル
    基を表し、nは0又は1を表す。〕 【化2】 〔式中、R5、R6、R7及びR8は各々、水素原子又は置
    換若しくは非置換のアルキル基を表し、R9は水素原
    子、スルホ基、カルボキシル基、スルホアルキル基又は
    アルコキシ基を表し、R10 -はスルホナトアルキル基を
    表す。〕 【化3】 〔式中、R11及びR13は各々、それぞれ少なくとも1つ
    のスルホ基又はカルボキシル基を有するアルキル基、ア
    ラルキル基、アリール基又は複素環基を表し、該スルホ
    基及びカルボキシル基は2価の連結基を介して上記アル
    キル基、アラルキル基、アリール基及び複素環基に結合
    してもよい。R12及びR14は各々、アルキル基、−CO
    OR16、−CONR1617、−NR1617、−NR16
    OR15、−NR16CONR1617、−CN、−OR16
    −COR15、−SO215、−SOR15又は−SO2NR
    1617を表し(ここで、R15はアルキル基、アラルキル
    基又はアリール基を表し、R16及びR17は各々、水素原
    子、アルキル基、アラルキル基又はアリール基を表し、
    16とR17は連結して5又は6員環を形成していてもよ
    い。)、mは0、1又は2を表し、M+は水素イオン又
    はその他のカチオンを表す。〕 【化4】 〔式中、R18、R19、R20、R21及びR22は各々、置換
    若しくは非置換のアルキル基を表し、Z1及びZ2は各
    々、置換若しくは非置換のベンゾ縮合環又はナフト縮合
    環を形成するに必要な非金属原子群を表す。ただし、R
    18、R19、R20、R21、R221及びZ2は、染料分子が
    少なくとも4個の酸基を有することを可能にする基を表
    す。mは0、1又は2を表し、X-はアニオンを表す。
    pは1又は2を表し、染料が分子内塩を形成するときは
    pは1である。〕 【化5】 〔式中、R23、R24、R25、R26、R27及びR28は各
    々、置換若しくは非置換のアルキル基を表し、Y1及び
    2は各々、ピロリン環を形成するに必要な非金属原子
    群を表す。一般式〔III−2−b〕及び〔III−2−c〕
    におけるY1の環内には 【化6】 23、R24、R25、R26、R27、R28、Y1及びY2は各
    々、染料分子が少なくとも2個の酸基を有することを可
    能にする基又は−CH2CH2OR29基を1個以上有する
    置換基を少なくとも2個有することを可能にする基を表
    す。kは4又は5を表し、X-はアニオンを表す。pは
    1又は2を表し、染料が分子内塩を形成するときはpは
    1である。〕
JP32959792A 1992-12-09 1992-12-09 ハロゲン化銀写真感光材料 Pending JPH06175287A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32959792A JPH06175287A (ja) 1992-12-09 1992-12-09 ハロゲン化銀写真感光材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32959792A JPH06175287A (ja) 1992-12-09 1992-12-09 ハロゲン化銀写真感光材料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06175287A true JPH06175287A (ja) 1994-06-24

Family

ID=18223133

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32959792A Pending JPH06175287A (ja) 1992-12-09 1992-12-09 ハロゲン化銀写真感光材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06175287A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH05224338A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
US4521508A (en) Silver halide photographic light-sensitive materials
JPH036490B2 (ja)
US4555482A (en) Silver halide photographic emulsion
JPH0136929B2 (ja)
US4656120A (en) Silver halide photographic light-sensitive materials
JPH0816777B2 (ja) 画像形成方法
JP2520600B2 (ja) 保存安定性のよいハロゲン化銀写真感光材料の製造方法
JPH0428096B2 (ja)
JP2899846B2 (ja) 黒白ハロゲン化銀写真感光材料
JPH06175287A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP2873852B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
EP0358165A2 (en) Method of developing a silver halide photographic material
JP2660421B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH02103537A (ja) 画像形成方法
JP3189103B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP2903450B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH02124560A (ja) ネガ型ハロゲン化銀写真感光材料
JPH06250351A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料用定着液及び処理方法
JPH021835A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP2632398B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP2879341B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP2516050B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH086198A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPS62210453A (ja) 保存安定性が改良されたハロゲン化銀写真感光材料