JPH0617299B2 - ポビドン−沃素と糖を含む医薬組成物 - Google Patents

ポビドン−沃素と糖を含む医薬組成物

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JPH0617299B2 JP55051086A JP5108680A JPH0617299B2 JP H0617299 B2 JPH0617299 B2 JP H0617299B2 JP 55051086 A JP55051086 A JP 55051086A JP 5108680 A JP5108680 A JP 5108680A JP H0617299 B2 JPH0617299 B2 JP H0617299B2
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Description

【発明の詳細な説明】 開放創や火傷を包むために、通常包帯類が使用される
が、優れた治療効果を有し、回復組織がガーゼやその他
の包帯材料の中へ生長していかない様にしながら、その
様な開放創や火傷を包み得る非アレルゲン性の抗細菌性
および抗真菌性組成物が絶えず要求されている。
本発明に先立つ2年前から、遊離の糖(free sugar)が
単一成分としてまたはプロビドン−沃素(ベタジン(Be
tadine )溶液)と共に傷に使用されて来た。この期間
においては、傷が深い場合には傷に糖を直接注ぎ込み、
4インチ(10.16センチ)×4インチのスポンジまたは
その他の包帯材料をベタジン溶液に浸して傷を包み、こ
の包帯を6ないし8時間間隔でとり変えた。傷が浅い場
合は、ベタジン溶液に浸し、次いで約0.25インチ(0.63
5センチ)の糖で被覆したスポンジを、うつぶせにして
傷に当てて(糖が直接傷に接触する)包帯した。
処置法がむつかしく、統一性または均一性に欠けるけれ
ども、上記の方法は傷の治癒時間を著しく短縮した。糖
と共にポビドン−沃素溶液を300以上の症例に使用した
結果、この方法は種々の傷の治療にとつて、安全で信頼
のおける、そしてまた治効果の速い方法であることがわ
かつた。これらの傷には清潔な傷および感染した傷、新
しい傷および古い傷が含まれていた。またその傷の種類
はちよつとしたすり傷および裂傷から広範囲な軟組織損
傷、例えば火傷、挫傷、散弾または銃弾創、とこずれ、
糖尿病性およびうつ滞性潰瘍、および露出骨折にまで及
んでいた。
広範囲な軟組織損傷(散弾創および2度または3度の火
傷など)の場合、常套の傷の治療法としては挫滅壊死組
織の除去が必須であつた。その後、糖およびポビドン−
沃素溶液を用いて包帯をくり返しとり変えることによ
り、迅速にきれいな肉芽が形成され、かさ(痂)の発生
はみられず、抗生物質を全身投与しないにもかかわらず
表面の感染もおこらなかつた。驚くべきことに、もとの
傷に由来する多量の軟組織欠損を満たすに十分な量の肉
芽組織がこの治療法によつて生長した。この新しい豊富
な肉芽組織を自然に皮膚がかなりの速さで覆い、これに
よつて治癒時間が非常に短縮され、また植皮の必要性が
減少した。
傷の退縮よりもむしろ組織の再生が一般であつた。多く
の場合、治癒した傷は軟かくて弾力性があり、良好な感
覚を有していた。
古代において、蜂蜜や糖蜜の様な糖製品が火傷を含む傷
の手当に使用されたことを暗示するよい証拠がある。そ
の証拠によれば、カナダからインカ帝国に到る土着のア
メリカインデイアンは、傷や火傷の治癒を大いに約束し
た数多くの医薬化合物を使用する名人であつたらしい。
この様な医薬として草の葉、根の抽出物、葉の抽出物、
種々のカエデ糖密、サトウモロコシシロツプ、糖蜜、蜂
蜜、そして蔗糖(サトウキビの形で)などが挙げられ
る。古代エジプトでは、食物の保存および傷の治療に糖
製品が使用された。
ポビドン−沃素(ポリビニルピロリドン−沃素錯体)は
典型的な滅菌剤であり(メルクインデツクス、第9版、
996〜997頁、見出し番号7499 Merck&Co.,I
nc.,1976)、色々な形で市販されている(例えばベタジ
ン(Betadine )防腐ガーゼパツド、溶液、溶液綿棒
剤、エーロゾルスプレー、外科用スクラツブ、洗浄剤、
腟用ゲル、皮膚清浄剤、軟膏、殺菌浴、会陰洗浄剤およ
び渦流用濃縮物(whinlpool concentrate)〔Phyician
s′ Desk Reference(PDR),第31版,1263〜1265頁、1
977年〕など)。
本発明は、適当な割合のa)抗真菌性/抗細菌性物質、例
えばポビドン−沃素、b)抗菌性組織栄養物、例えば糖
(これは、それ自体高濃度では強力な抗菌物質であり、
また肉芽組織の生長を刺激する作用を有する)、および
c)適当な担体からなる混合物(以下本発明組成物とい
う)であつて、安定で有効な抗菌組成物(antibiotic c
omposition)に関する。この組成物は、それを適用した
傷の治癒を促進し、肉芽組織が包帯の中へ生長するのを
阻止するなどして後記する目的を満足するものである。
抗真菌性/抗細菌性物質は、糖と適合し得るものであれ
ばいかなるものであつてもよい。取扱いやすさ及び治療
している組織からの除去の点で、それは水溶性であるこ
とが好ましい。それはまた、適用範囲が広くなるという
点でアレルゲンでないことが好ましい。ポビドン−沃素
はこれらの全ての要求に応え得る優れた抗真菌性/抗細
菌性物質であり、従つて本明細書の実施例では全てこの
物質を使用している。糖と適合し、そして開放創に直接
使用しても医学的に許容し得るその他の抗真菌性/抗細
菌性物質の場合も、同じ方法または類似した方法で、
糖、例えばサツカロース、デキストロース、マルトー
ス、フルクトース、蜂蜜および糖蜜と混合する。
ポビドン−沃素はベタジン軟膏(ポビドン−沃素10
%)およびベタジン溶液(ポビドン−沃素10%)の形
で用いるのが好ましい。何故ならこれらは適切な担体を
含んでおり、それ以上の担体が不要であるからである。
あるいは、この抗真菌性/抗細菌性物質を糖、および好
ましくは水溶性のそして実質的に不活性な生理学的に許
容し得る軟膏基剤、例えばユニベース(Unibase )お
よび、場合により、水(流動性にするために)または例
えばカルボキシメチルセルロース(流動性を減少させる
ために)と別々に混合し、適当な硬度(堅さ)及び安定
性のものを得ることもできる。勿論、他の軟膏基剤、例
えばワセリンも、水溶性が要求されない限り、同様にし
て使用し得る。
糖は食料品店で購入し得る形のもので十分であり、特に
精製したり滅菌したりその他の処理を施す必要がない。
サツカロースは廉価であることおよび入手し易いことか
ら使用に便利であるが、これはその一部または全部をデ
キストロース、マルトース、フルクトース、蜂蜜、糖蜜
またはこれと類似した糖含量の高い物質で置き換えるこ
とができる。本明細書において糖という用語(単独の場
合も組合せて使用した場合も)は上記のものを意味する
が、実施例では全て通常のグラニユー糖を使用してい
る。
糖対、例えばポビドン−沃素の比は価額、取扱い易さお
よび効力の点で重要である。ポビドン−沃素がベタジン
軟膏およびベタジン溶液の形で使用される場合、糖対ベ
タジン軟膏の重量比は1:1ないし8:1であつてよ
く、ベタジン溶液の量は、糖およびベタジン軟膏の総重
量に対して、上記比率が1:1の場合は0、上記比率が
2.5:1の場合は0.5オンス/ポンド(0.03125g/g)、上
記比率が4:1の場合は1オンス/ポンド、上記比率が
8:1の場合は2オンス/ポンドと徐々に増加する。
貯蔵寿命を長くするには、この比率範囲を2.5:1ない
し5:1に限定するのが好ましい。この範囲以下(1:
1ないし2.5:1)の場合、成分が分離しやすい。しか
し使する前にしばらく撹拌することにより、簡単に再び
分散させることができる。また、この範囲以上(5:1
ないし8:1)では、成分が分離しやすく結晶化がおこ
る。
好ましい処方は糖(サツカロース)20重量部に対しベ
タジン軟膏5重量部およびベタジン溶液2重量部であ
る。これは糖100重量部、ポビドン−沃素3.5重量部
および担体31.5重量部に相当する。成分をこれらの割
合で混合すれば、得られた混合物は分離することなく、
長い貯蔵期間中の寒暖にもその硬度を維持する。またそ
れは適用し易く、患者に受入れられやすい。さらにこの
量的関係は、それぞれの成分を種々の割合で混合して行
なつた実験の結果得られたものであり、その割合はこの
混合物を調合するのに最も好適であるばかりでなく、種
々の傷に対する治療効果の面からも最も効力の強いもの
であることがわかつた。即ち、全組成物重量に対し糖を
70ないし80重量%の割合で使用するのが傷の治療に
最適である様に思われる。この比率は、蜂蜜中の糖濃度
と非常に良く似ている。
本発明の目的とするところは、 1.接触により細菌類および真菌類の生長および増殖を抑
制し、撲滅する組成物の提供 2.傷用包帯用として使用すれば壊死組織が除去されたき
れいな傷になる様な抗微生物及び殺菌用組成物の提供 3.開放創および火傷に直接、または包帯と組合せて使用
するのに都合のよい硬度を持つた組成物の提供 4.熱や貯蔵に対して安定であつて分離したり結晶化した
りしないが、少なくとも例えば使用前にしばらく撹拌す
ることにより、適用し得るように調整が行ない得る組成
物の提供 5.接触する組織が肉芽組織形成のための支持構造となり
得る様に、該組織をきれいにする組成物の提供 6.きれいな環境で豊かな肉芽組織の形成を促進させる組
成物の提供 7.肉芽組織がかさを形成することなく、欠損を補なう
間、傷の端からの上皮形成を促進する組成物の提供 8.欠損がないかあるいはほとんどない状態で傷が皮膚で
覆われる様にする組成物の提供 9.a)抗生剤および抗真菌剤として、b)肉芽組織のための
栄養物として、そしてc)皮膚填補の促進剤として役立つ
単一組成物の提供 10.局所麻酔剤として役立ち、麻酔剤の必要性を減じる
組成物の提供 11.傷組織がガーゼまたはその他の包帯材料中に生長し
ていくのを減じるかまたは阻止する組成物の提供 12.組織の再生を促進する組成物の提供 13.僅かに顆粒性の組織に対してなめらかさを持つてお
り、傷や火傷に直接塗布することができ、迅速に傷を癒
して傷あとを最小にし、包帯に容易に粘着し、肉芽組織
が包帯中に生長していくのを阻止する水溶性かつ水で洗
浄し得る殺菌物質の提供 14.ヒトおよび動物のあらゆる傷の治療に有効な経済的
な組成物の提供 15.別々の成分ごとに傷や包帯材料に塗布する必要のな
い、携帯し得る一つに統一された組成物の提供 16.直接傷組織に塗布することができ、塗布された場合
にそこにおいて安定である医薬組成物の提供 17.直接傷組織や包帯材料に簡単に塗布することがで
き、こぼれたりその他の不都合を引き起さない医薬組成
物の提供 18.全体に実質的に均一で一貫性があり、容易に追随し
得る一定の方法で投与することができ、予想できる結果
を得ることができる医薬組成物の提供 19.塗布した傷組織に強く接着したり、堅くならない実
質的に非乾燥性医薬組成物の提供 20.こなごなになつたり流れたりせず、しかもまとまつ
ている様な、取り扱い易い硬度を有する医薬組成物の提
供 21.火傷や開放創の治療のための実質的に均質な組成物
であつて、患者に非常に受入れられ易い組成物の提供 22.傷組織に直接塗布した場合その場に留まり、後刻組
織を傷つけることなく簡単に除去し得る医薬組成物の提
供 23.そのままで持続性の清浄作用および治癒作用を維持
するので包帯交換の必要性を最小限にする開放創用治療
組成物の提供 24.傷組織に対して、あつたとしても僅かな刺激しか持
たない傷にやさしい緩和な組成物の提供 25.傷組織を完全にかつ均一に被覆し得る医薬組成物の
提供 26.傷組織に清涼感を与え、麻酔効果を与える組成物の
提供 27.糖物質および抗真菌性/抗細菌性物質の均一で調整
された量を直接傷組織に接触させることができ、その接
触が予想可能であり、かつ両成分について一定である様
な組成物の提供 28.生長し続け、傷が癒えるに従つて表面組織となる堅
固な肉芽組織として回復組織の形成を促進する傷治療用
組成物の提供 29.良好な壊死組織除去作用があり、かさの形成を少な
くする傷治療用組成物の提供 30.最小限の指針だけで患者が容易に使用し得る傷治療
用組成物の提供 31.要求通りに、それを用いて患者が喜こんで包帯交換
し得る様な組成物の提供 32.傷を実質的に無臭にする傷治療用組成物の提供 33.滅菌条件を遵守することなく簡単にかつ有効に塗布
することができ、従つて包帯または関連する材料の価額
および塗布または包帯交換に要する時間を減ずることの
できる傷治療用組成物の提供 糖またはサツカロース、ポビドン−沃素およびベタジン
軟膏およびベタジン溶液に使用される担体についてくり
返し言及して来たが、これらは好ましい実施形式として
例示したに過ぎず、本発明はこれらのものに限定される
ものではない。
サツカロースのほかに、肉芽組織の生長を刺激する作用
を有するその他の強力な殺菌物質(高濃度において)と
しては、他の糖および糖を提供する成分、例えばフルク
トース、グルコース、デキストロース、マルトース、蜂
蜜および糖蜜、あるいはそれらの混合物が挙げられる。
通常の食卓糖はその入手可能性および価額の面から好ま
しい。蜂蜜、糖蜜または同様の液状物質を糖の代りに使
用すると、別に使用する担体の量は場合により減少し、
なくなることすらある。本明細書では、この成分は一般
に単に「糖」と呼ぶ。
同様に、本発明に係る組成物は、ポビドン−沃素が抗真
菌性/抗細菌性物質である組成物に限定されるものでは
ない。この成分は、同じそして/または類似の作用を持
つた1種またはそれ以上の別の成分で全部または一部を
置き換えてもよい。この成分は場合により、水に不溶で
あつて単に水に分散するだけのものであつてもよいが、
好ましくは水溶性である。それは抗生物質であつてもよ
いが、好ましくはそうでない方がよい。またそれはアレ
ルゲンとならない物質であることが望ましい。この成分
の全部または一部を占め得る物質を以下に例示する: アクリソルシン(acrisorcin)、ゲンチアナビオレツ
ト、ニトロフラゼン、アンホテリシンB(Amphotericin
B)、グリセオフルビン、ニスタチン(Nystatin)、ア
ントラリン、ハロプロギン(haloprogin)、ポビドン−
沃素、カンジシジン、ヘキサクロロフエン、レゾルシ
ン、ジブロモプロパミジンイセチオネート、イクタモー
ル、スルフアブロモメタジン、ドミフエンブロミド、ヨ
ードクロルヒドロキシキシ、ウンデシレン酸、フルオロ
ウラシル、ヨードホルムおよびウンデシレン酸亜鉛。
糖と抗真菌性/抗細菌性物質の混合物を所望の硬度のも
のにするために、通常1種または2種以上の成分からな
る担体が必要である。適当に組み合わせることによりこ
の担体を形成させるための成分として以下のものを例示
することができる: 寒天、コールドクリーム、とうもろこし油、綿実油、ゼ
ラチン、グリセリン、親水性軟膏、親水性ペトロラタ
ム、ラノリン、メチルセルロース、オリーブ油、ピーナ
ツ油、ペクチン、ポリエチレングリコール400、ポリ
エチレングリコール600、ポリエチレングリコール15
00、ポリエチレングリコール4000ポリエチレングリコー
ル6000、ポビドン、プロピレングリコール、シリカゲ
ル、アルギン酸ナトリウム、ナトリウムカルボキシメチ
ルセルロース、ソルビトール溶液、鯨ろう、でんぷん、
ステアリン酸、ステアリルアルコール、白色軟膏、白色
ペトロラトムおよび黄色軟膏。
これらは典型的な軟膏の調製に通常使用される標準的な
承認された成分である。これらの成分は通常の方法で使
用され、糖成分と混合することにより、流れないが、し
かし、所望の展延し得る硬度を有し、かつ、ばらばらに
ならない十分な粘性を持つ組成物が得られる。この組成
物は1種またはそれ以上の揮発成分を含有していないこ
とが望ましい。何故なら、例えば組成物を入れたびん
を、ふたをしないで放置した様な場合、揮発成分が逃げ
て組成物の硬度を変えてしまうからである。
抗真菌性/抗細菌性成分は、物理的に、化学的に、そし
て薬理学的に糖または糖供給物質と適合し得るものでな
ければならない。別に担体成分を使用する場合、それは
物理的に、化学的に、そして薬理学的に、前記の必須成
分のいづれとも適合し得るものでなければならない。
本発明に係る組成物は、従来の糖およびベタジン溶液投
与と比較して、患者の受け入れやすさおよび種々の傷に
対する塗布の容易さの点のみならず、その製品の効果の
点においても極めて優れている。傷の組織は非常に早く
生長するので包帯材料に粘着しやすく、従つて傷の治癒
は、包帯を変えることで阻害されるということが、この
混合物が導入される前から知られていた。糖を混合した
ポビドン−沃素軟膏を使用することによりこの問題は解
決された。現在のこの処方を見い出すまでに種々の成分
の混合物が長期にわたり注意深く検討された。くり返し
実験が行なわれ、その結果、この処方が極めて効果的で
かつ安全であることがわかたのである。それは種々の処
置法で、外科的におよび非外科的に、オフイスにおける
種々の状態の傷に、物理療法に、そして病院における処
置で使用されて成功をおさめた。多くの場合、さらに外
科処置、植皮または補助的な抗生物質を使用することな
く、総合的に見て有効に種々の傷を治癒することがわか
つた。
以前の処置法(ベタジン溶液と共に糖を使用する方法)
では、深い傷よりも手の指先切断の治療においてしばし
ば発生する問題があつた。それは指先の傷は非常に早く
治るので肉芽組織が包帯材料の中へ侵入する傾向のある
ことである。従つて包帯をとるのが非常に困難となり、
しばしば患者に激しい苦痛を与えることになる。編目の
細かい絹やナイロン製の包帯ではこの様な問題はおこら
ないが、これらの包帯は肉芽組織が広がるのを抑える傾
向があり、傷が損傷前の状態にまで回復するのを妨げ
る。
糖とポビドン−沃素軟膏との混合物は、糖とベタジン溶
液の実際的な作用は保持しながら包帯材料の内への組織
の生長を最小限にすること、および適用し易く硬度が均
一であるという改善点を有している。別々の成分を、種
々の投与方法で適用しようと試みられたが、ベタジン溶
液および遊離の糖が投与中にこぼれ、通常の不都合を生
じた。投与後別々の成分は乾燥してしまう傾向を示し
た。糖は結晶化し包帯から脱落する傾向があつた。
包帯に粘着し、それを塗布した包帯や組織から流れ出さ
ないポピドン−沃素と糖の濃縮物を処方しようという多
くの試みがなされたが、それは一般に取り扱うに適した
ほどやわらかくなく、がん強なシロツプで充填された包
帯にはならなかつた。どの混合物も傷に直接接触させる
糖の量を減少させる傾向にあつた。糖とポビドン−沃素
溶液の混合物は短時間放置しただけで分離し、糖は底に
沈みポビドン−沃素溶液と糖のシロツプが上層となつ
た。ポビドン−沃素軟膏を用いた場合ですら、少なくと
も50重量%の軟膏を有する組成物は分離し、かなりべ
たべたし、一方80重量%以上の糖を含む組成物は顆粒
化する傾向があり、非粘着性である。従つて塗布したり
包帯に粘着させておくのが困難であつた。10重量%の
軟膏の形のポビドン−沃素を使用する場合、糖:ポビド
ン−沃素の比が3.5:0.1〜4:0.1であることが最良で
あることがわかつた。この範囲のものは傷の治癒に最適
であり、安全でかつ経済的である。
前記の範囲および比率は糖とベタジン軟膏およびベタジ
ン溶液の種々の組み合せの混合物に基づいて決められ
る。というのはこれらのポビドン−沃素製剤は入手し易
いからである。20重量部の糖、5重量部のベタジン軟
膏および2重量部のベタジン溶液を混合して製造した組
成物は実質的に均一であり、極めて効力があり、経済的
であり、貯蔵および熱に対して安定である。この結果得
られる糖:ポビドン−沃素の比率(200.7)はポビド
ン軟膏およびポビドン溶液に使用されている担体の実際
の性質(硬度)によつてのみ実際の制限を受ける。他の
担体(単独で、あるいは適当に組み合わせて)を使用し
て、糖:ポビドン−沃素の重量比が10:1ないし8
0:1、好ましくは25:1ないし55:1の比較的安
定な混合物が得られる。ポビドン−沃素は水溶性である
ので、明らかに水溶性担体が好ましいが、これは必須で
はない。要は糖/担体混合物の硬度である。この硬度が
前記の実質的に均一な組成物の硬度に近づいたら、適当
な量のポビドン−沃素を混入し、所望の糖対ポビドン−
沃素重量比を有する均一な混合物を製造する。所望濃度
の糖を直接傷に接触させることができる様に、担体は、
糖濃度が糖/ポビドン−沃素最終生成物(担体を含む)
の2/3またはそれ以上を占める様に選択する。種々の硬
度の水溶性担体を選択することにより、種々の濃度の糖
をそれに混入して安定な糖/担体混合物を得る。安定な
糖/担体混合物に計画した量のポビドン−沃素を加えて
も、混合物の硬度または安定性に事実上の影響を与えな
い。
適当な薬理学的に許容し得る水溶性担体は公知であり、
その特定のものの選択および組み合わせは本発明の主要
な課題ではない。場合により、ベタジン軟膏およびベタ
ジン溶液に使用されている担体を用いて、ポビドン−沃
素についてより高濃度のまたはより低濃度のものを調製
する。各々についてポビドン−沃素の濃度が20重量%
に増加したら、得られる組成物(前記の特定の組成物に
相当する)の糖/ポビドン−沃素の重量比は20:1.4
となり、各々それが5重量%に減少したら、得られる組
成物の糖/ポビドン−沃素の重量比は20:0.35とな
る。
糖/担体混合物があまりにも流動性が大きい場合、少量
の適当な硬化剤、例えばカルボキシメチルセルロースを
加えるのもよい。この種の硬化剤は混合物の安定性のた
めにも加えられる。
安定な、均質な混合物が好ましいと記載して来たが、安
定性が劣る混合物も多くの同じ長所を持つており、また
高濃度の糖が傷表面に接触する限り大部分の同じ治療活
性を有している。もし組成物がa)使用直前に、混合によ
り実質的に均一な硬度となり、b)ガーゼまたはそれと類
似した材料に粘着し、そしてc)塗布した傷に接触しつづ
ける限り、それらの組成物は、例え容器に保存した場合
数時間で層に別れる傾向があつても、本発明の範囲に入
るものである。
清潔な装置の中で、清潔な器具を用いて混合する様に十
分な注意を払い続けた。ステンレススチールミキサーお
よびステンレススチールスクリユー羽根を使用するのが
よい。製品は不透明な、さら洗い機で洗浄した密閉プラ
スチツク容器に入れる。
混合物を調製するには、例えば、ポビドン−沃素溶液
(10重量%)、例えばベタジン溶液2ポンド、ポビド
ン−沃素軟膏(10重量%)、例えばベタジン軟膏5ポ
ンドを5ガロンのステンレススチール槽に入れる。1/2
馬力のモーターで駆動し、ピツツア練り粉用の減力ギヤ
ーに連動したステンレススチールスクリユー羽根でよく
混合する。混合物の硬度が均一になつたら、糖20ポン
ドを、混合物全体が均一な硬度となるまで徐々に添加す
る。
機械設備や混合装置は、生成物に軟かい金属、例えばア
ルミニウムなどが混入しない様にするため、ステンレス
スチール製とする。混合ボールや混合羽根、ステンレス
スチールスプーンや容器ジヤーなどを含む全ての器具
は、使用前に石ケン水で洗浄する。
混合物が均一な硬度となつたら(通常、混合後10
分)、この混合物を清潔な1パイントのプラスチツク容
器(ジヤー)に量り分ける。これらは不透明である。量
り込んだらジヤーをしつかりと密封し、混合した日付に
相当するバツチ番号を記入したラベルを貼る。この製品
は6カ月以上貯蔵しても、その硬度は変わらない。
この混合物を傷に塗布するには2通りの基本的な方法が
ある。傷が深い場合はこの薬物を直接傷に塗りつけ、標
準的な4×4(インチ)の包帯または他の包帯材料で覆
う。本発明の糖/ポビドン−沃素混合物は傷に粘着し、
包帯の適用を容易にする。もつと普通の方法は、この混
合物を、パンにピーナツバターをぬりつける様に4×4
(インチ)の包帯に直接塗布することである。この包帯
を、薬物を下にして傷にかぶせる。この方法は、包帯を
火傷や、その他の浅い傷にかぶせる場合に好適である。
この薬物は、通常1/4インチの厚さの薬物が損傷表面を
完全に包う様にして傷に適用する。包帯の交換をどの様
にするかは傷の状態によつて決める。非常に汚染の激し
い(うみをもつた)傷または滲出性の傷の場合は4時間
ないし6時間毎に包帯交換し、その他の場合はもう少し
間隔をあけて交換する。場合によつては1日に1ないし
2回でよい。
しかし、包帯交換は1日3ないし4回が好都合である。
指先切断の場合は組織の発達が非常に早いので包帯はも
つと高頻度で交換するべきである。包帯を取り除くたび
に残余物は水道水または所望ならば渦流バスで簡単に洗
い去る。約50%の症例では、懐死組織除去の前に傷を
清潔にするには過酸化水素水が有用であり、多くの傷で
は毎日1回の清浄が必要になるだろう。
この糖/ポビドン−沃素組成物は、傷害を受けた後24
時間以内に、出血している傷に塗布すると出血を増強す
る傾向がある。従つて、清浄または壊死組織除去後、ま
ず止血するために通常ヨードホルムが使われ、この組成
物は翌日か、止血が確認されるまで塗布しない。止血し
たら本発明組成物を前記した様に塗布し、1日数回包帯
を交換する。
上皮形成がおこる時、進出する皮膚と肉芽組織の間に白
色組織の輪が現れることがある。傷側に窩洞(欠損)を
生成させることなく全体が皮膚で覆われる様にするた
め、この輪は1日に1ないし2回辺縁切除する。
傷が治癒するまで、毎日の包帯交換を続ける。治癒期間
は傷の種類や深さによつて変わるが、この様に処置した
ものは全て比較的早く、良好に治癒した。
SugardyneTMは感染性および非感染性の種々の傷に有用
であつた。感染した傷は黄色ブドウ球菌(Staphylococc
us aureus)、大腸菌(E.Coli)および緑膿菌(Pseudom
onus aeruginosa)、並びにこれらの混合菌および多く
のその他の細菌で感染していた。治療に成功した傷には
すり傷、比較的古いきり傷、小さいおよび広範囲の軟組
織損傷を含む散弾および銃弾創、それに伴う開放性骨折
などが含まれていた。その他の治療した傷害は、壊死を
含むクモの咬傷、1度、2度および3度の火傷、凍瘡、
開放骨折、じゆく瘡潰瘍、圧ぱく潰瘍、糖尿病性および
うつ滞性潰瘍などである。本発明組成物は、患者が隣接
する皮をはぎ、それが感染した場合を除いてツタウルシ
やポイズンオークの治療には有効ではなかつた。
乾癬の治療にはいくつかの成功例がある。即ち乾癬性の
病変を治癒する傾向がある。98才の老人の皮膚の広範
囲な菌状性癌に対しては、その菌状性病変が急速に減少
した。
本発明に係る組成物は、通常細菌感染および真菌感染さ
れている種々雑多な普通の傷および特異な傷に深めて有
効であることがわかつた。非常に高い成功率であり、治
癒が早く、入院時間が短かく、ひりひり痛む単位時間が
短かく、患者の退院は早かつた。治癒時間が早く、さら
に外科手当(植皮を含む)をする必要がないので最終結
果が著しく改善された。
植皮が必要な場合には、供給側にもこの組成物を適用し
た。これらの場所は傷あとを残さずに治り、ほとんど供
給場所とはわからなくなつた。
本発明組成物は有効な治療剤として使用されただけでは
なく、その麻酔作用の故に耽溺性麻酔薬を投与する必要
性を減少させた。通常、患者の多くは包帯交換の前後で
麻酔薬を要求するが、本発明組成物を使用するとこの要
求は最小限になる。どの様な局所的な薬物であつても、
塗布するのが非常にいやな激痛を伴う火傷や、その他の
大きい開放創の場合には特にそうである。従つて、本発
明組成物で治療することは、傷を治癒せしめるだけでな
く、麻酔剤に対する耽溺性を減じるのに役立つ。これは
長期間治療する場合には特にそうである。
この様にして治療した傷の大部分は傷あとを形成しない
か、形成したとしても極く僅かであつた。傷の場所には
皮が残り、それは通常の色をしており、感覚は正常であ
つた。また、治療したいかなる患者にも感染または骨髄
炎の再発はみられなかつた。多くの場合、抗生物質は併
用せず、併用したとしても最小限使用しただけである。
多くの症例では処置された傷は最悪のものであつたが全
て治癒した。さらに、深い傷の場合でも、治癒した表面
組織に毛が現れた。細菌または真菌に感染していても、
傷の治療は成功した。使用された他の薬物が失敗し、試
みた全ての抗生物質が有効でなかつた場合ですらそうで
あつた。しかも、非滅菌状態の本発明組成物を、滅菌操
作を遵守しないで使用してこの結果を得たのである。
本発明組成物(糖/ポビドン−沃素混合物)は以下の症
例処置に使用され、それらに有効である。
1.すり傷(感染および非感染) 2.膿瘍(boils) 3.瘡(感染および非感染) 4.火傷(感染および非感染) a.通常の傷 1)1度の火傷 2)2度の火傷 3)3度の火傷 b.特殊な火傷 1)電気火傷 2)化学薬品(酸、アルカリなど)火傷 3)摩擦(ロープ、鋪石など)火傷 4)ひやけ 5.カルブンケル(よう)(閉口性および排膿性) 6.皮膚癌(感染性および非感染性) 7.圧挫損傷(組織浮腫の減少) 8.組織壊死における壊死組織除去剤(ブラウン・レクル
ース・スパイダー(Brown Recluse Spider)咬傷(感染
性および非感染性) 9.深傷(感染性および非感染性) 10.丹毒 11.露出骨折(感染性および非感染性) 12.ひようそ((切開およびドレナージ(排膿)後の
み) 13.指先切断(大小)(感染性および非感染性) 14.骨折疱疹(感染性および非感染性) 15.しもやけ(感染性または非感染性) 16.壊疽(感染性または非感染性) 17.銃弾創(感染性または非感染性) 18.裂傷(感染性または非感染性) 19.骨までの開放創(感染性または非感染性) 20.骨髄炎 21.爪甲周囲炎(切開および排膿前後) 22.肛門周囲膿瘍 23.毛巣のう(感染性または非感染性) 24.術後包帯(感染性または非感染性) 25.乾癬病巣 26.散弾創(感染性または非感染性) 27.縫合膿瘍 28.断端傷およびギロチン切断(感染性または非感染
性) 29.潰瘍(感染性または非感染性) a.じよく瘡(とこづれ) b.糖尿病性潰瘍 c.圧迫潰瘍 d.うつ滞性潰瘍 従つて、本明細書において「傷」なる用語は上記の全て
を包含する。
現在まで、目、耳、鼻、のどまたは生殖器の傷について
の治療経験はないが、本発明組成物はウイルス性疾患、
ツタウルシまたはポイズンオークなどの治療には有意な
効果を示さなかつた。しかし、全ての傷の治療について
は、それが細菌、真菌またはその両者で感染されていよ
うといまいと有効であつた。また、グラム陽性菌および
グラム陰性菌については同程度の効果を示した。
本発明に係る薬物〔これは、a)10ないし80重量部の
適当な糖(抗菌性組織栄養物)または糖供給成分、b)開
放創および深傷の組織に直接塗布しても薬学的に許容し
得る物理的に、薬理学的にそして化学的に許容し得る抗
真菌性/抗細菌性物質1重量部、およびc)混合物(本発
明に係る薬物)をスポンジまたはガーゼ包帯材料に簡単
に広げることができ、そして粘着させることができ、開
放創または火傷組織に直接塗布した場合はその場に留保
させておくことができる程度の硬度を該混合物に付与す
るに十分な量および十分な物理的性質を有する薬学的に
許容し得る(物理的に、化学的におよび生理学的に)多
くとも33 1/3重量%(薬物の全量に対して)の担体から
なる実質的に均質な混合物である〕は簡単に適用するこ
とができる。傷を水または過酸化水素水で洗つた後、通
常舌状刃またはナイフでこの薬物を4×4(インチ)の
スポンジに塗りつけ、薬物を下にして(直接組織に)傷
にはりつける。あるいは、薬物を直接傷に塗りつけ、ガ
ーゼスポンジで覆う。
グラニユー糖20重量部、ベタジン軟膏5重量部および
ベタジン溶液2重量部の混合物(SugardyneTM)は貯蔵
が容易である。貯蔵を室温、それより高い温度または冷
蔵庫で行なつても長期間分離しない。これらの条件下で
6カ月以上貯蔵しても、分離および汚染はおこらなかつ
た。
非滅菌条件下で製造し、貯蔵しても失効または効力の減
退はなかつた。培養試験はいつも陰性であつた。
ほとんどの傷にSugardyneTMを非滅菌条件下で使用した
が有害な結果は得られなかつた。いづれの成分も、そし
てその混合物も水溶性であり、永遠に皮膚や衣服のしみ
になることはない。もししみができても、水および緩和
な洗剤で簡単に除去することができる。
SugardyneTMは適用しても痛くない。多くの患者は、こ
れを塗布するとかなり早く痛みから解放されるといつて
おり、また、火傷に塗布すると塗布直後に麻酔された感
覚を持つ。少数の患者はSugardyneTM塗布後に僅かに熱
感を持つたといい、痛みを感じた者はまれであつた。熱
感はごく短期間であり、SugardyneTMの使用を継続でき
ないほどの不快さを感じたものはない。
SugardyneTMは肉芽組織の旺盛な生長を阻害しないが、
新しい組織が包帯材料の中へ成長していくのを阻止する
傾向がある。従つて、傷の治癒を妨害したり患者に痛み
を与えることなく容易に包帯を交換することができる。
これが吸収された場合は、代謝されて排泄されてこな
い。この吸収に基づく害は何ら報告されていない。もし
サツカロースが組織液および傷表面の細菌酵素によつて
加水分解された場合、吸収された物質はグルコース、フ
ルクトースおよび/またはそれらの代謝物であろう。塩
(NaCl)と違つてこれらの物質はヒトの身体から排泄さ
れるよりもむしろ代謝される。従つて心臓または腎臓疾
患の老人の場合でも、吸収された物質が心臓脈管腎臓に
有意な害を与えることはない。さらに、この製品が糖尿
病患者または非糖尿病患者のどちらにも糖尿原因となる
という報告はない。既述した様に、新鮮な出血している
傷に塗布すると出血をうながすということを注意すれ
ば、それ以外には、ポビドン−沃素またはこの混合物を
局所与することによる有害な結果は観察されていない。
同じ患者で比較し得る場合には、本発明の医薬は、同様
の傷を治療するのに通常使用される他の全ての医薬より
有効であつた。これらの医薬にはシルバデン(Silvaden
e)、ヨードホルムガーゼ、キセロホルムガーゼ、P−
I(ポビドン−沃素)軟膏およびP−I溶液(単独使
用)などが含まれていた。
通常、かさ(痂皮)が形成される大抵の傷や火傷につい
て、他の薬物と本発明組成物を比較すると、前者ではか
さができるが後者ではできない。その結果、短期間に、
通常1ないし3日以内に、非常にきれいな素早く肉芽形
成した傷となる。本発明組成物を使用すれば、通常植皮
の必要性が減少するが、この様な処置が必要な傷は、た
だちに植皮を施すことができるようになる。さらに、他
の多くの薬物の場合は抗生物質を併用する必要がある
が、本発明の薬物(例えばSugardyneTM)を使用する場
合はそれらは必要でない。
本発明の薬物を使用すれば、火傷は素早くきれいな、治
癒した、汚染されていない傷になるので、火傷の場合の
バーンユニツト(burn unit)での入院期間は非常に短
縮される。さらに汚染されることは問題にならないの
で、火傷した患者はバーンユニツトよりむしろ病室での
何度かの包帯交換と渦巻流浴で治療することができる。
患者は短期間でバーンユニツトから解放されるだけでな
く、火傷でない患者と同様、病院そのものからも早い時
期に退院できる。
SugardyneTMは、足に糖尿病性潰瘍形成が進行して切断
が当然の処置であろうと思われる糖尿病患者の治療には
特に有用であつた。潰瘍の下に骨髄炎にかかつた骨を有
するかなり広い汚染された潰瘍部分でさえ、この薬物を
接触させると、その糖尿病性潰瘍が短期間で治癒した。
また、多くの場合、抗生物質を全身投与しなかつたし、
あるいは試験の結果ほとんどそれが有効ではなかつたに
もかかわらず、下の骨髄炎も素早く治癒した。
初期の糖尿病性潰瘍は、下に骨髄炎があつても、例えば
SugardyneTMによつて素早く治療されるのが普通である
ので、糖尿病患者に施される切断手術の数が減少した。
さらに、通常切断が必要な非糖尿病性の手足の傷(特に
手指や足指)も切断せずにすむことが多かつた。この薬
物は傷によつて生じた欠損を素早く満たす傾向があるの
で植皮の数が減少した。正常な周囲の軟組織の高さと実
質的に同じ高さの平らな、きれいな肉芽組織ができる。
そして正常な、感覚を有する、正常な色の上皮が形成さ
れる。傷あとは最小限であり、欠損も最小限であるので
患者は非常に満足である。多くの患者はこの薬物を特別
の困難性もなく、自宅で使用することができ、アフター
ケアのため病院や、物理療法のために医者の事務所へ通
う回数を減らすことができる。
本発明組成物で治療された傷の多くは、それらが間接癒
合によつて治癒するので治ぬるまでもつと時間がかかる
と思われる傷である。実際の結果は、これらの傷はその
様に処置されなかつた同様の傷よりずつと早く治癒する
ことを示唆している。事実多くは直接癒合によつて処置
された場合と同じ早さで治癒する。
傷は短期間に傷あとを残すことなく治癒する。即ち治癒
した組織には肥大した傷あとがない。これまでのとこ
ろ、ケロイドはなかつた。素人も医者も傷は傷あとを残
さずに治癒したことを認めている。
通常、色も感覚も正常に回復する。損傷を受けた神経要
素は損傷部位に神経再植し、正常の感覚を模写する様に
活発に生長する。
骨が露出して感染している傷は、本発明の薬物で劇的に
治療される。露出し感染した、被覆し保護されていない
骨は通常死ぬ運命にある。この様な露出した骨は、例え
感染していても、その露出した骨を覆うように努力する
べきであると考えられている。この目的を達するために
種々の手術が工夫されて来た。これらの手術には、皮膚
移植、前進弁、弛緩切開(露出部位の組織縫合と共
に)、筋肉除去筋肉転移(腹、交叉腕および交叉脚皮膚
弁の使用を含む)などが含まれる。本発明薬物を適用す
る傷に露出した骨が存在する場合は、この様な手術を施
す必要がなかつた。この薬物は傷も骨もきれいにし、肉
芽組織をして損傷部分および骨を被覆し、最後には欠損
は完全に満たされ、皮膚で完全に覆われた。この薬物で
処置した患者は、抗生物質を全身投与した場合もしない
場合も、骨髄炎を起こさなかつた。この成果は、開放骨
折を標準的な方法で、適当な抗生物質で覆つて十分に処
置した場合に、骨髄炎が頻発することと比較してみるべ
きである(この場合骨髄炎が起る頻度は3ないし6%で
ある)。
限られた経験ではあるが、本発明の薬物を新しい1度お
よび2度の火傷に塗布すると、痛みから直ちに解放さ
れ、損傷部が短期間に治癒した。疱疹が存在する場合、
それらはすぐなくなるか、あるいは保護されて正常な治
癒が迅速に進行する。従つて、他の場合には疱疹やひど
い感染が問題になる条件下においても(例えば骨折疱疹
または圧迫損傷)、本発明の薬物は効果的に使用され迅
速な治癒をもたらす、3度の火傷(十分な厚さ)の患者
を本発明の薬物で処置すると、通常、損傷組織が3ない
し4日で、きれいな、植皮可能な肉芽組織にかわる。
ある患者(青春期でない)は背中ににきびがあつたがSu
gardyneTMで治療すると短期間で治つた。この薬物は外
科手術後の縫合部膿傷(にきびに非常に似ている)の治
療に劇的な効果を示した。それは通常1ないし2日で全
快した。従つて青春期のにきびにも同じ様な効果を発揮
するものと思われる。
医療費および入院費の高騰する中にあつて、本発明の組
成物は、従来見られなかつたほどの治療効果を有するば
かりではなく、最少限の医者の直接の監督を必要とする
だけで、色々な傷の治療に安全に自宅で使用することが
できるものである。その成分は入手が容易であり、廉価
である。使用上の制限は極く僅かであり、その長所はほ
んの僅かな短所を遥かに浚ぐものである。
病暦 以下に挙げる症例では、特記しないかぎり医薬としてSu
gardyneTMを使用する。この薬物を用いて包帯する典型
的な方法は、それまでの包帯をとり、石ケン水、次いで
過酸化水素水で洗浄し、舌状刃でSugardyneTMを直接傷
に塗布(傷を完全に覆つて満たす)することからなる。
あるいはSugardyneTMを4×4(インチ)のスポンジに
塗りつけ、その面を下にして傷に適用する。傷の種類や
重篤さに応じて包帯交換とSugardyneTM適用量を調節し
ながら1日2、3回包帯を交換する。臨床的判断および
経験により、より重篤な傷の場合は包帯交換の頻度を増
す。特に記載しない限り、以上の方法を以下の症例に適
用した。
症例1 AW、22才の黒人(男)。肥大した左足指を含む神経
腫を治療し、これを切り取るため肥大足指爪を除去し
た。はじめ爪床をヨードホルムで処置した。次いで抗生
物質を用いることなくSugardyneTMで処置すると、きれ
いな治癒爪床となつた。その後、SugardyneTM包帯を1
日2回、3日間交換した。AWはこの薬物を痛みなしに
使用することができ、術後3日間で仕事に復帰すること
ができた。
批評 この症例は、この薬物を外来および入院患者に使
用する場合、適用が容易で痛みを伴わないことを示して
いる。これは又、この薬物により患者が早く、そして治
療中に職場復帰し得ることを示している。
症例2 RA、70才の白人(女)。くるぶし骨折のための術後
感染の治療を受けていた。この患者には以前の手術部位
である左足の内側にうみをもつた傷があつた。彼女は開
放骨折のために長期間抗生物質を投与されて来た。傷を
過酸化水素水で洗浄した後、毎日SugardyneTMを用いて
包帯した(1日2回包帯交換)。同時にケフレツクス5
00mgを6時間毎に投与した。治療開始後7日以内に傷
はほとんど治癒した(感染のきざしはなかつた)。治療
中、痛みはなかつた。
批評 SugardyneTMを用いることで治療期間中痛みがな
く、治癒速度が早く、適用は容易であつた。
症例3 BB、12才の白人(女)。臀部の手術後のテープ火傷
をSugardyneTMで処置した。包帯交換を1日2回、3日
間行なつたが痛みはなかつた。その後損傷皮膚は、抗生
物質を用いることなく、治癒し、傷あとを残さなかつ
た。
症例4 JD、90才の白人(男)。左足の複雑骨折を治療して
いた。彼は非観血的整復法で治療されており、約3週間
後には回復しつつある様に思われた。包帯をとつてみる
と中程度の足浮腫がみられた。足を使用しないために、
またその年令の故に巨大な浮腫となり、包帯をとつてか
ら3日後に自分でひつかくためにくるぶしや足の大部分
に紅斑と滲出性の感染部位を生じた。問題の組織をベタ
ジン溶液で洗浄し、傷をSugardyneTMで処置した。Sugar
dyneTMを塗布して包帯する前に(1日2回)、組織を過
酸化水素水で洗浄した。彼は6時間毎にケフレツクス5
00mgを服用する様に指示されていたが、後にこれを服
用しなかつたといつた。この治療を開始した翌日、紅斑
および表面感染の大部分がきれいになつた。感染が治癒
した3日後、6日目までに彼はほとんど全快した。完全
に治癒しても傷あとはできなかつた。
批評 この症例は、抗生物質を使用しなくても、浮腫お
よび丹毒を持つた高年令患者にも本発明薬物は有効であ
ることを示している。
症例5 NE、23才の白人(男)。1978年9月26日に左
手に広範囲の銃弾創(0.357口径、大型連発ピストル)
を受けた。第3中手(メタカーパル)の遠位半分、長指
の基節骨の近位半分の骨と軟組織がなくなつていた(M
P関節を含む)。最初ヨードホルムを開放創につめて処
置し、次いで渦巻流浴、過酸化水素水で処置し、Sugard
yneTMで包帯交換した。次いで手の傷の修正手術を受
け、長指を切断した。彼は傷を受けた8日後に退院し
た。手掌及び背面の表面傷は傷を負つてから2.5週後に
完全にとじ、感染の兆しはなかつた。4.5週後には残つ
た指の機能は完全に回復し、強く握ることができた。
批評 この症例は、手の広い銃弾創に本発明の薬物を適
用すると素早く治癒し、傷あとの生成はわずかであり、
機能が回復して、短期間に職場復帰できた例である。
症例6 HF、6才の黒人(男)。自転車から落下して左ひざに
傷をして3日経つていた。熱(102゜F)があるので、ペ
ニシリンを服用していたが、最初に診断した時、左ひざ
表面の周りと中に紅斑を伴つた感染したすり傷が見つか
つた。救急室でSugardyneTMを用いて処置し、ペニシリ
ンを続けた。1日後には傷はきれいに治癒し、傷の大き
さは著しく減少した。その後6日以内に傷はほとんど全
快した(感染の兆しはなく、傷あとは僅かであつた)。
批評 それまでは無効であつた抗生物質の服用を続けな
がら、重篤な傷を短期間で治癒した例である。治療中痛
みはなく、傷あとは残らなかつた。患者は入院せずに治
療することができた。
症例7 BMB、28才の黒人(女)。手の背面の感染した火傷をS
ugardyneTMで処置した。包帯は1日2回交換した。1週
間以内に治癒し、傷あとは残らなかつた。
症例8 DC、36才の黒人(男)。エンジンブロツクが落下し
て右人指し指に深い裂傷を負つた。最初の治療は傷の縫
合であつた。次いでSugardyneTMを適用して毎日包帯交
換した。この様な処置を9日間続けた。16日後に完全
な運動機能が得られ、傷あとは残らなかつた。
症例9 IN、49才の白人(女)。モーターバイクの事故で左
のふくらはぎに大きな血腫(血のかたまり)ができた。
救急室で排血し、ヨードホルムでパツクした。次いでSu
gardyneTMを適用して毎日包帯交換すると2週間で傷は
治癒し、傷あとは残らなかつた。
症例10 LP、34才の白人(男)。左のひざ下の切断端の遠位
末端のほぼ全域に渡る潰瘍および複数の小膿瘍を種々の
医薬(局所クリーム、軟膏、温湿布、抗生物質およびス
テロイドを含む)で約1年間治療して来たが全て有効で
はなかつた。診断してみると、体重を支える面に、全体
で3×3(インチ)直径のひざ下切断端を含む非常に大
きな潰瘍と小さな膿瘍が観察された。患者は真菌および
細菌で感染されている様であつた。1978年10月3
1日、先づ抗生物質を使用しないでSugardyneTMで処置
した。2週間後、ごくわずかな排膿と共に遠位断端傷の
3/4がほぼふがつた。毎回、石ケン、水および過酸化水
素水で傷を洗浄した後SugardyneTM包帯交換を行なつた
(1日3回)。治療中仕事を続けながら1カ月以内に傷
はほぼ完治した。
批評 数多くの治療法で効果のなかつた広範囲潰瘍傷
が、入院することなくSugardyneTMにより迅速に治癒
し、仕事を中断する必要がなかつた。この薬物を使用し
ている間痛みはなく、患者は使用しやすい薬物であると
認めた。
症例11 RC、5才の白人(男)。木材切断機に右足をはさまれ
た。足の背面の皮膚が壊死し、足全体に広範囲の圧迫傷
があり、恐ろしくはれあがり、遠位への正常血の供給が
阻害されていた。患者は足の筋膜切開術を受け、2日
間、ヨードホルムでパツクした後渦巻流浴およびSugard
yneTMでの治療を受けた。ヨードホルムパツキングをと
り除くと傷には血がなかつた。患者の状態は非常によく
なり、3週の終りまでには傷はほとんど完全に治癒し
た。27日までには患者は内側も外側も完全に治り、傷
あとは僅かであつた。壊死していた外側部分は完全に回
復し、内側の欠損は完全に満たされた。傷は正常な感
覚、正常な色をとりもどし、傷あとは僅かであり、動き
全体および機能は正常であつた。
批評 皮膚移植する必要もなく、治癒期間は著しく短縮
した。SugardyneTMを適用している間、患者は痛みを訴
えなかつた。
症例12 TS、16才の白人(男)。1978年12月25日、
指先を切断。最初の治療はヨードホルム包帯であつた。
切断後2日目にヨードホルム包帯をとり、傷にSugardyn
eTMをつけた。毎日3回包帯交換した。4日目までにき
れいな治癒傷となり、良好な肉芽組織がみられた。8日
目には非常に回復が進み、傷の中央に小さな陥凹が見ら
れた。中間で過酸化水素水で洗浄しながら、Sugardyne
TM包帯交換を続けた(1日3回)。6日後には傷はほと
んど治癒し、1979年1月11日には傷は完治した。
全体の長さでは指先に極く僅かな欠損があるが、感覚は
正常であり、色も正常であつた。
批評 SugardyneTMで治療することにより指の長さが回
復し、皮膚移植の必要がなくなり、抗生物質の使用が無
用となり、治癒速度が早まつた。さらに、治療に要する
総費用はその他の薬物を使用する場合にくらべて著しく
減少した。
症例13 DP、7才の白人(男)。モーターバイク事故で右ひと
さし指の先端に挫傷を負つた。患者は10ないし12日
間処置されてきたが、患者の指は最後の関節から指先ま
で全てが広範囲に感染されていることがわかつた。この
患者をSugardyneTMで処置し、1日3ないし4回包帯交
換した(1回毎に過酸化水素水で洗浄した)。1週間で
ほぼ完全に治癒した。13日で完全に治癒し、傷あとは
残らなかつた。
症例14 GK、61才の黒人(男)。左手に傷を負つた。即ちひ
とさし指、たかたか指およびくすり指に挫傷および深い
裂傷(腱を含む)を負つた。はじめヨードホルムで処置
した。次いで渦巻流浴およびSugardyneTMで治療した。
包帯交換は1日2回行ない、その都度過酸化水素水で洗
浄した。ほとんど完治し、傷あとは僅かであつた。全て
の受身動作は4週間で回復した。たかたか指およびくす
り指の傷は2週間以内に完治した。
症例15 RH、5才の白人(男)。転倒して右手、右顔面および
ひたいに多数のすり傷を負つた。翌日、発熱し、傷はう
みをもつた。この傷を洗浄した後、SugardyneTMをつけ
て包帯した。患者の母親が1日2回包帯交換してやつ
た。患者は6時間毎にエリスロマイシン(250mg)を
服用した。2日後、傷はほとんど完治した。感染の兆候
はなかつた。傷あとも残らなかつた。
批評 早期に治癒した。包帯交換の間、患者は痛みを訴
えなかつた。
症例16 RK、41才の白人(男)。右すねの中央に骨に達する
深い挫傷を負つた。この傷はミシシツピ川のどろ水で感
染されていた。2日間で非常に汚染、感染がひどくなつ
た。2日目にSugardyneTMによる治療を開始し、毎回過
酸化水素水で洗浄しながら1日2回包帯交換した。その
結果、それ以上感染は進まず、急速に治癒しはじめ、僅
かに褐色に変色した皮膚で覆われた。しかしこの皮膚の
感覚は正常であり、毛で覆われていた。
批評 この症例は開放性感染骨および軟組織にSugardyn
eTMが有効であり(抗生物質を使用しなくても)、治癒
が早く、治療中痛みのないことを示している。
症例17 RK、41才の白人の外科医(男)。マツチ箱が手の中
で爆発したため、左手に1度ないし2度の火傷を負つ
た。火傷は親指の基部、手の掌および背面、4本の指全
てであつた。直ちにSugardyneTMで処置し、乾性包帯し
た。4時間で、小さな2個の水疱を除いて、1度および
2度の火傷が完全に分利し、包帯をとることができた。
痛みは直ちに消え、4時間で手を完全に使用して仕事に
もどることができた。翌朝、患者は痛みを感じることな
く手術することができた。
批評 火傷を負つた患者に対し、痛みからの解放、早期
治癒の面で有効であつた。SugardyneTMにより、早期に
仕事に復帰することができ、痛みもなくなつた。
症例18 AK、63才の白人(男)。1965年に右足首に銃弾
創を負い、その後足首が癒合した。時々、足首から排膿
した。培養したところ、通常は黄色ぶどう球菌であつ
た。通常は排膿の故に抗生物質(これは通常、はれたり
排膿した後の傷を治癒せしめる)を投与しなければなら
なかつた。1978年からSugardyneTMで処置した結
果、発赤の数が減少した。また、発赤が拡大した時には
SugardyneTMを用いることにより早期に回復した。紅斑
が見られたら直ちにSugardyneTM治療を開始した。通常
1ないし2日で治癒した。
批評 この症例は、SugardyneTMが慢性の骨髄炎に有効
であること、また抗生物質の単独使用と比較して有効で
あることを示している。
症例19 EH、22才の白人(女)。1978年8月5日、自動
車事故のため救急室で手当を受けた。患者は多数のすり
傷、裂傷のほか、左ひざの内側に深い裂傷を負つた。洗
浄後ひざの深い裂傷をドレーンの上から縫合し、Sugard
yneTMを塗布して包帯した。2日後、感染の兆しもなく
治癒しはじめ、6日目にはほとんど完治した。全ての傷
に傷あとはほとんどなく、ケロイドも認められなかつ
た。治療中、1日に2回包帯交換した。
批評 この患者はSugardyneTMを用いることにより、抗
生物質を使うことなく、傷あとを残さず、快適に回復す
ることができた。
症例20 JW、13才の白人(男)。救急室で手当を受ける1週
間前に左ひじに裂傷および骨折を負つた。ひじの外側に
紅斑部分があり、熱があつた。左ひじの裂傷は早くから
感染されていたようである。ベタジン清浄液で洗浄し、
SugardyneTMをつけて包帯した。患者には6時間毎にケ
フレツクス(250mg)を服用させた。翌日患者の症状
は非常に回復し、紅斑の多くは消失した。その後2日以
内に、初期感染は完全に治癒した。
批評 この症例は、抗生物質と共にSugardyneTMを使用
して感染して裂傷および骨折を短期間で治療した例であ
る。
症例21 CW、35才の黒人(男)。左腕の中央部に骨に達する
刺傷を負つて入院した。初期治療は感染予防のための抗
生物質の静脈注射と傷口のパツクであつた。次いでSuga
rdyneTMで治療し、縫合して閉じるに十分なほど傷がき
れいになるまで外来患者としてこの治療法を続けた。3
週間後に縫合した。患者はさらに感染することなく回復
していつた。
批評 この重傷の感染はSugardyneTMと抗生物質の使用
により軽減した。傷あとは僅かであり、感染はおこらな
かつた。治療はほとんど通院により行なわれた。
症例22 KW、54才の白人(女)。左足の広い感染を治療して
いた。この感染症は広範囲の膿瘍になり、1978年6
月5日に開放切断が必要になつた。感染がなかなか治癒
しないのでSugardyneTMと抗生物質で処置したところ、
完全にきれいになり遠位断端に肉芽形成がみられた。次
いで切断の修正を受け、6日後に病院から退院すること
ができた。3週間後に断端は完全に治癒し、直線状傷あ
とさえなかつた。ひざ下プロテアーゼで固定したがこの
時からほとんど問題は起らなかつた。SugardyneTM治療
では1日3回包帯を交換した。治療中、抗生物質を6時
間毎に投与した。
批評 中年の糖尿病患者のむつかしい病状にSugardyne
TMを使用して早期に治癒し、二次処置が可能となり、短
期間で退院することができた。この薬物を用いることに
よつて症状が改善し、この種の感染による死亡の危険性
をSugardyneTMおよび抗生物質の併用により避けること
ができた。SugardyneTMで治療する前は何らの進展もな
かつた。
症例23 MW、54才の白人(女)。手首の手術の後、刺傷膿瘍
を患らつた。患者はSugardyneTMとケフレツクス(25
0mg、6時間毎)で処置された。良好に治癒し、傷あと
の兆候はなかつた。
批評 この症例は、術後に発生しがちな疾患にSugardyn
eTMを使用した例である。
症例24 JK、35才の黒人(男)。1978年5月28日、バ
イクに乗つていて両上肢、肩、腕および前腕の外表面、
手および指関節を負傷した(特に右側)。傷は最初救急
室で手当された。翌日多量の膿でおおわれ、火傷した様
に見えた。この傷をベタジン溶液で洗いSugardyneTM
用いて包帯交換した。2日間で傷はきれいになり、新し
い肉芽組織ができ、感染の兆しはなかつた。1週間以内
に傷はふさがり、ほとんどの傷は正常な黒人の皮膚で完
全に覆われた。3日後ほとんど完治し、負傷した部分は
全て褐色の皮膚で覆われた。組織の感覚は正常であつ
た。
批評 ひどい火傷の場合の様に全身感染になつたかもし
れないこの症例で、患者は自宅で治療することができ、
感染もなく、良好な結果を得た。患者の傷はSugardyne
TMで治癒し、傷あともなく、脱色もなかつた。治療中痛
みはなかつた。
症例25 JMC、26才の白人(男)。右前腕の手掌面の中央に
汚染された裂傷があつた。抗生物質投与にもかかわら
ず、最初の治療から約5日目に感染状態になつた。最初
の治療は2,3の縫合糸を除去し、傷にヨードホルムを
つめた。2日後に、化膿してはいるが出血していない傷
をSugardyneTMで処置した。約7日で、さらに感染する
ことなく治癒し、傷あとはなかつた。患者は毎日傷を過
酸化水素水で洗い、SugardyneTMをつけて乾性包帯をし
た。
批評 感染傷にもかかわらず仕事を継続することがで
き、傷による痛みを感じることなく早期に回復できた。
症例26 WMG、58才の白人(男)。診断されるまで約10年
間の糖尿病性壊疽により、右足を部分切除した。足に潰
瘍があり、約2、3年間1カ月単位の入院をくり返して
来た。この期間に、痛みのため、薬に対する耽溺性がで
きた。この潰瘍を治療するため、包帯材料と共に種々の
通常の全身性および経口抗生物質が使われて来た。一般
に、潰瘍に悪い感染がおこると、糖尿病が手に負えなく
なり、入院せざるを得なくなつた。ほとんど一年の間、
SugardyneTMを用いて毎日包帯交換し、その都度石ケン
水および過酸化水素水で洗浄した。この期間中入院する
必要がなく、また以前の様に続けて抗生物質を投与する
必要がなかつた。糖尿病は安定しており、痛みはなく、
従つて麻酔剤を必要としなかつた。
批評 糖尿病および足の慢性潰瘍は治癒しなかつたけれ
ども、入院を繰り返す必要がなくなつたこと、および慢
性の傷の手当にSugardyneTMを使用することにより糖尿
病を好適に管理することができるようになつたことなど
の点で、患者の状態は安定した。以前の麻酔剤に対する
耽溺からも解放された。
症例27 CMD、29才の白人(男)。診断を受ける3〜4日前
に負傷した。大きい厚板がくるぶしの上り落ち、はげし
い捻挫と共に軟組織に傷を負わせた。膿瘍ができたので
排膿し、SugardyneTMで治療した。初期の治療では、ヨ
ードホルム包帯をつめ、1日半後これをとり除いた。こ
の時いくらか化膿していたが出血はなかつた。初期治療
から4日以内で傷はほとんど治癒した。
批評 くるぶしのかなりの重傷を入院させずに治療する
ことができた。抗生物質を併用する必要はなかつた。患
者は容易に、そして痛みを伴うことなくSugardyneTM
使用することができた。
症例28 PD、10才の黒人(男)。ブロツクが落下して来たた
め、房状分枝(tuft)の骨折と共に右ひとさし指の遠位
部に深い裂傷および打撲傷を負つた。SugardyneTMで治
療を開始した。救急室で1回包帯交換し、傷を調べた。
4日以内に傷は完全に治癒し、傷あとはなかつた。
批評 この症例では、最小の入院時間で早期に傷が治癒
し、抗生物質は不要であり、適用が容易であり、痛みは
なかつた。
症例29 SH、30才の白人(女)。おので負傷し、左のたかた
か指の中節骨が開放骨折した。患者はまず開放整復(op
en reduction)、骨内固定および開裂した伸筋腱の縫合
などの手当を受け、皮膚の傷を縫合した後抗生物質を投
与しSugardyneTMを塗布して包帯交換した。患者は染す
ることなく、急速に回復した。指には目に見える傷あと
は残らず、ケロイドもできなかつた。負傷後3カ月で骨
折は完治した。
批評 重篤な、ほとんど切断しそうな指を、入院するこ
となく治療することができた。SugardyneTMで治癒した
のであり、傷あとは残らなかつた。患者はほとんど快適
に、自分で治療することができた。
症例30 JL、7才の白人(男)。左手のひとさし指およびたか
たか指を、おのでほとんど切断した。洗浄し、K−針金
で指を固定した。伸筋腱を治療し、皮膚を閉じ、Sugard
yneTMを塗つて包帯した。1週間以内にほとんど全快し
た。感染はなかつた。開放骨折は無事に治つた。目に見
える傷あとはなかつた。
批評 これは包帯用薬剤としてSugardyneTMを使用し、
感染を防止しながら汚染された損傷組織および骨を早期
に治療した例である。
症例31 HB、59才の肉屋。仕事中に右のたかたか指の遠位の
1/3(末節骨)を切断し、救急室で初期手当を受けた。
切断末端の骨および軟組織から出血をとめ、ヨードホル
ムガーゼで処置し、SugardyneTMで1日処置した。1日
2回包帯交換し、その都度前もつて過酸化水素水で洗浄
した。4週間で完治した。ほぼ失われた組織の3/4が再
生した皮膚移植は行なわなかつた。感覚はよく、良好な
髄質が指先を覆つた。
批評 指先切断の後、SugardyneTMを用いて毎日包帯交
換することにより組織が再生した例である。骨が露出し
ているにもかかわらず抗生物質を使用しなかつた。治療
に伴なう痛みはなかつた。
症例32 JW、10才の白人(男)。右足の裏にささつた2イン
チの細片の治療を受けた。足を洗浄した後、局所麻酔し
て細片をぬきとつた。SugardyneTMを傷に塗つて包帯
し、抗生物質を経口投与した。1日2回包帯交換した。
傷は感染することなく2日で完治した。
批評 汚染された組織がSugardyneTMによつて感染する
ことなく早期に治癒した例である。経口投与した抗生物
質はケフレツクスであり、治療中6時間毎に服用した。
症例33 WM、16才の白人(男)。診察の19日前に負傷し
た。左手の第4および第5指に液体プロパンがかかり、
特に第5指の中央背面部が凍瘡になつた(全厚さ−3
度)。両方の指とも、はじめひどい疱診ができ、ベタジ
ン溶液でその他の部分を処置したにもかかわらず、感染
した。第5指の背面の2/3が、PIP関節およびDIP
関節を越えて感染した。1979年1月4日、負傷から
19日目にSugardyneTMで処置し、毎日2ないし3回包
帯交換した。その後4日以内に傷はきれいになり、感染
の兆しはなかつた。4日目に1/8インチの皮膚のふちが
傷末端にあらわれた。11日後、傷の50%以上が皮膚
で覆われた。2週間後傷は完治し、傷あとは残らなかつ
た。指の全ての関節は完全な運動機能をとりもどした。
批評 関節のしわにまたがる火傷タイプのむつかしい傷
にSugardyneTMは有効であつた。P−I溶液だけでは3
週間有効に治癒しなかつたものが早期に回復した。
症例34 KB、15才の白人(男)。1978年7月24日、オ
ートバイ事故で右脛骨が開放骨折し、骨が皮膚から突出
した。手術室で洗浄および壊死組織除去を行ない、K−
針金と包帯で安定させた。ドレーンの上から傷をゆるく
閉じ、SugardyneTMで処置し、包帯交換を1日3回、物
理療法を1日2回行なつた。16日以内に傷は感染する
ことなく完治した。7日間抗生物質を静脈投与および経
口投与した。傷は骨髄炎を起こすことなく順調に回復し
た。
批評 この症例は、傷および骨が感染されることなく、
また組織瘢痕を残すことなく、開放骨折がSugardyneTM
で治療された例である。
症例35 TM、15才の白人(男)。右脛骨が開放骨折し、汚染
された。手術室で開放創の洗浄および壊死組織除去が行
なわれ、ドレーンの上からゆるく閉じられた。骨折はK
−針金と包帯で固定された。次いでドレーンを除去し、
抗生物質を静脈注射した。3日目にSugardyneTMを塗布
し、感染することなく治癒した。骨は感染することなく
順調に治癒した。
批評 この症例は開放骨折にSugardyneTMが有効である
ことを示している。感染することなく、正常に早く治癒
した。傷あとは残らなかつた。
症例36 VW、13才の黒人(男)。左ひざの大きい膿瘍の治療
を受けた。3週間ほど前に転倒してひざを負傷した。負
傷した部分に血腫ができ、それが3×4インチの膿瘍と
なつた。1979年2月27日、局所麻酔して膿瘍にド
レーンを入れた。膿瘍から多量の膿が出た。そこにヨー
ドホルムをつめ、SugardyneTMを塗布して包帯した。救
急室で包帯交換するために毎日診察し、4日間で膿瘍が
ほぼ完全に治癒した。6日目にほぼ完全に治癒した。膿
瘍の再発はなかつた。
批評 傷または膿瘍から膿をとるのにSugardyneTMが有
用であることを示す症例である。この症例はまた、この
薬物により傷が早期に完全に治癒したことを示してい
る。
本発明に係る各種の組成物の処方例と、その臨床試験の
結果をそれぞれ表1および表2にまとめた。尚、表1に
於いて、左欄に示した番号は、以下の配合用成分を意味
する。
1.プルロニックL−101(湿潤剤) 2.水 3.ポリエチレングリコール400 4. 〃 1000 5. 〃 1500 6. 〃 4000 7.アクアフォール 8.ポリビニルピロリドン−沃素(P−I)粉末 9.トリトンX−114(分散剤) 10.シュクロース 11.ベルバコール 12.ユニバーゼ 13.シルバデン(サルフアジァシン銀塩)軟膏 14.フラシン(ニトロフラゾン)軟膏 15.P−I軟膏 16.マクロダンチン(ニトロフラントイン)粉末 17.スルファミロン(マフエナイド)クリーム 18.グルコース 19.フルクトース 20.蜂蜜 21.メチルセルロース 22.ヨードホルム 23.イクタモール 24.レゾルシノール 25.ベタジン(P−I)軟膏 26.ベタジン(P−I)溶液 27.燐酸ナトリウム(三塩基性) 本発明の利点は以上の記載から容易に理解されるはずで
ある。本発明の方法および組成物については、本発明の
思想を逸脱することなく、またその利点を損なうことな
く、種々の変更を加えることができる。既に述べた方法
や組成物は、本発明の好ましい実施形式を例示するに過
ぎない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 47/32 N 7433−4C A61L 15/44 (56)参考文献 特開 昭50−148519(JP,A) A.M.A ARCHIVES OF DERMATOLOGY(1958)78P.94 American Journal o f Surgery(1964)108P.849− 855

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)全重量に対し6 0から80重量%のサ
    ッカロース、グルコース、デキストロース、フルクトー
    ス、およびマルトースの中から選ばれる糖、またはそれ
    らの組合わせ物、 b)このa)に対し1.25重量%−10重量%のポリビニ
    ルピロリドン−沃素錯体、および c)全重量を100重量%にする量の、a)およびb)と物理
    的、化学的および薬理学的に適合し得る担体を含有する
    ことを特徴とする、 実質的に均質かつ貯蔵安定性を有し、包帯材料に広げて
    粘着させることができる硬度および傷に直接塗布した時
    にはそこからこぼれ落ちることのない硬度を有する軟膏
    状の創傷治療剤。
JP55051086A 1979-04-18 1980-04-16 ポビドン−沃素と糖を含む医薬組成物 Expired - Lifetime JPH0617299B2 (ja)

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