JPH06172936A - 磁性材料 - Google Patents

磁性材料

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JPH06172936A
JPH06172936A JP4277474A JP27747492A JPH06172936A JP H06172936 A JPH06172936 A JP H06172936A JP 4277474 A JP4277474 A JP 4277474A JP 27747492 A JP27747492 A JP 27747492A JP H06172936 A JPH06172936 A JP H06172936A
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昭彦 津田井
Masashi Sahashi
政司 佐橋
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秀雄 永井
Tsutomu Yamashita
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 最大エネルギー積が向上された高性能の磁性
材料を提供しようとするものである。 【構成】 一般式 R1x R2y 100-x-y (I) (ただし、R1は希土類元素から選ばれる少なくとも1
種の元素、R2は原子半径が0.156〜0.174n
mである元素から選ばれる少なくとも1種の元素、Mは
FeおよびCoから選ばれる少なくとも1種の元素を示
し、x、yは原子%でそれぞれx≧2、y≧0.01、
4≦x+y≦20を示す)にて表され、主相中に占める
前記Mが90原子%以上であることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁性材料に関し、特に
永久磁石、ボンド磁石の素材等に有用な磁性材料に係わ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、高性能希土類永久磁石としては、
Sm−Co系磁石やNd−Fe−B系磁石(Rは希土類
元素)などが知られている。これらの磁石は、現在、量
産化が進められている。前記各磁石は、FeまたはCo
が多量に含まれ、飽和磁束密度(Bs )の増大に寄与し
ている。また、前記各磁石はSm、Ndなどの希土類元
素が含まれているため、前記希土類元素により結晶場中
における4f電子の挙動に由来する非常に大きな磁気異
方性をもたらす。その結果、保磁力(iHc )の増大が
図られ、高性能の磁石が実現されている。このような前
記高性能磁石は、主としてスピーカ、モータ、計測器な
どの電気機器に使用されている。
【0003】近年、各種電気機器の小形化の要求が高ま
り、それに応えるために前記永久磁石の最大磁気エネル
ギー積[(BH)max ]を向上し、より高性能の永久磁
石が求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、最大
磁気エネルギー積が向上された高性能の磁性材料を提供
しようとするものである。本発明の別の目的は、最大磁
気エネルギー積が向上され、さらに主相のキュリー温度
が改善された磁性材料を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によると、一般式 R1x R2y 100-x-y (I)
【0006】(ただし、R1は希土類元素から選ばれる
少なくとも1種の元素、R2は原子半径が0.156〜
0.174nmである元素から選ばれる少なくとも1種
の元素、MはFeおよびCoから選ばれる少なくとも1
種の元素を示し、x、yは原子%でそれぞれx≧2、y
≧0.01、4≦x+y≦20を示す)にて表され、主
相中に占める前記Mが90原子%以上である磁性材料が
提供される。ここで、前記主相とは化合物中の各結晶相
および非晶質相のうちで最大の体積占有率を有する相を
意味するものである。
【0007】前記原子半径は、“Бокий Г.Б.
Кристаллохимия.М.,<Наука>
1971,400с.сил.”のロシアの文献に定義
されている。
【0008】前記主相は、六方晶または正方晶のような
一軸性の結晶構造を有することが望ましい。本発明に係
わる磁性材料の典型的なX線回折パターンを図1に示
す。ただし、X線はCu−Kαを用いた。図1に示すよ
うに、回折角2θが20゜〜55゜の範囲においては2
θが30゜付近、37゜付近、43゜付近、45゜付
近、49゜付近にそれぞれピークを有する。これらのピ
ークのうちで45゜付近に現れるピークは磁性材料中に
存在するα−Fe(またはα−Fe、Co)の反射によ
るものと考えられる。他のピークは、すべてTbCu7
型結晶構造で指数付けられ、低角側から(101)、
(110)、および(200)(111)(002)の
重ね合わせ、(201)なる面による回折ピークである
との見方ができる。以下、前記一般式(I)の磁性材料
を構成する各成分の働きおよび各成分の配合量を規定し
た理由ついて詳細に説明する。 (1)R1元素
【0009】R1元素である希土類元素としては、L
a、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、D
y、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Yが挙げられ、こ
れらは1種または2種以上の混合物で使用される。この
ようなR1元素は、前記磁性材料に大きな磁気異方性を
もたらし、高い保磁力を付与する。
【0010】前記R1元素を2原子%未満にすると、多
量のα−Feを生成して大きな保磁力が得られなくな
る。一方、前記R1元素が過剰に配合されると、飽和磁
束密度が著しく低下する。より好ましいR1元素の量
は、2〜16原子%の範囲である。特に、前記R1元素
中にSm、Er、Tm、Ybが総量で50%以上占める
ことが望ましい。このような量のR1元素を用いること
によって、前記磁性材料の磁気異方性をより向上するこ
とが可能になる。 (2)R2元素
【0011】前記原子半径が0.156〜0.174n
mであるR2元素としては、例えばSc、ZrおよびH
fの群から選ばれる少なくとも1種の元素を用いること
ができる。このようなR2元素は、主として前記R1の
希土類サイトに占有して前記希土類サイトの平均原子半
径を小さくする等の作用により前記主相中の前記M濃度
を高めることが可能になる。また、前記R2元素は主
相、例えばTbCu7 型結晶構造を有する相の生成を促
進する働きを有する。
【0012】前記R2元素の原子半径を前述した範囲に
設定した理由を以下に述べる。希土類元素中、最も原子
半径の小さい元素はLuであり、原子半径の大きさは
0.174nmである。したがって、0.174nmよ
り原子半径の大きな元素は前述した希土類サイトの原子
半径低下効果が期待できないため、主相中の前記M濃度
が小さくなる。一方、前記原子半径が0.156nmよ
り小さいと、Feサイトへの置換が顕著になる。
【0013】前記R2元素を0.01原子%未満にする
と、多量のα−Feを生成して大きな保磁力が得られな
くなる。一方、前記R2元素が過剰に配合されると、前
記M元素の量が相対的に少なくなり、飽和磁束密度が著
しく低下する。より好ましいR2元素の量は、0.5〜
6原子%の範囲である。
【0014】前記R1元素およびR2元素の合計量を4
〜20原子%の範囲に規定することにより、より優れた
磁気特性を有する磁性材料を得ることが可能になる。よ
り好ましい前記R1元素およびR2元素の合計量は、6
〜16原子%の範囲である。 (3)M元素
【0015】M元素は、Fe、Coから選ばれる少なく
とも1種からなるものである。前記M元素は、前記磁性
材料の飽和磁束密度を増大させる働きを有する。前記M
元素は、前記磁性材料中に70原子%以上添加すること
によりその効果が顕著になる。特に、前記M元素のうち
Feが50%以上、より好ましくは65%以上占めるこ
とが望ましい。
【0016】前記M元素の一部をT元素(TはSi、T
i、Cr、V、Mo、W、Mn、Ni、Ga、Al、N
b、Taの群から選ばれる1種以上の元素)で置換する
ことにより、前記磁性材料中の前記主相、例えばTbC
7 型結晶構造を有する相の割合を増大することが可能
になる。また、前記T元素で前記M元素の一部を置換す
ることにより、主相中に占める前記M元素の濃度を増大
させることが可能になる。ただし、前記T元素で前記M
元素の大部分を置換すると飽和磁束密度の低下を招く。
このため、前記T元素の置換量は前記M元素の総量中、
20原子%以下にすることが望ましい。前記一般式
(I)の磁性材料中には、酸化物等の不可避的不純物を
含有することを許容する。
【0017】前記主相中に占める前記Mの濃度を規定し
たのは、その濃度を90原子%未満すると大きな飽和磁
束密度を有する磁性材料を得ることができなくなるから
である。前記一般式(I)の磁性材料は、例えば以下に
説明する(1)〜(5)の方法により製造される。
【0018】(1)所定量のR1、R2、Mの各元素お
よび必要に応じて前記M元素の一部を置換するT元素の
粉末を混合し、アーク溶解または高周波溶解により合金
溶湯を調製する。つづいて、前記合金溶湯を高速で回転
する単ロールまたは双ロールに噴射することにより急冷
する単ロール法または双ロール法により磁性材料を製造
する。 (2)前記合金溶湯を回転ディスク上に噴射して急冷す
る回転ディスク法により磁性材料を製造する。 (3)前記合金溶湯をHeのような不活性ガス中に噴射
して急冷するガスアトマイズ法により磁性材料を製造す
る。 (4)前記合金溶湯鋳造することにより磁性材料を製造
する。
【0019】(5)所定量のR1、R2、Mの各元素お
よび必要に応じて前記M元素の一部を置換するT元素の
各元素粉末の混合体に機械的エネルギーを付与して合金
化させるメカニカルアロイイング法またはメカニカルグ
ラインディング法により磁性材料を製造する。これらの
方法は、前記混合体を固相反応させることにより合金化
する方法である。前記固相反応を起こさせる具体的な方
法としては、例えば遊星ボールミル、回転式ボールミ
ル、アトライタ、振動ボールミル、スクリュー式ボール
ミル等に前記混合体を投入し、前記各粉末に機械的な衝
撃を与える方法が採用される。
【0020】なお、前記(1)、(2)、(4)、
(5)の方法においては前記合金溶湯の急冷工程および
固相反応工程をAr、Heなどの不活性ガス雰囲気で行
うことが望ましい。このような雰囲気で前記合金溶湯を
急冷するか、または固相反応させることによって酸化に
よる磁気特性の劣化が防止された磁性材料を製造するこ
とが可能になる。
【0021】前記(1)〜(5)の方法で得られた磁性
材料は、必要に応じてAr、Heなどの不活性ガス雰囲
気中または真空中、300〜1000℃で0.1〜50
時間の熱処理が施されることを許容する。このような熱
処理を施すことにより前記磁性材料中の主相の生成量を
増大させることが可能になる。
【0022】前記(1)〜(4)の方法で得られた磁性
材料は、ボールミル、ブラウンミル、スタンプミル等に
よって粉砕することにより磁性材料粉末が製造される。
ただし、前記メカニカルアロイイング法またはメカニカ
ルグラインディング法による(5)の方法で得られた磁
性材料は、粉末状態であるため、前記粉砕工程を省略す
ることが可能である。次に、前述した方法により製造さ
れた本発明に係わる磁性材料粉末から永久磁石、ボンド
磁石を製造する方法を説明する。
【0023】(a)前記磁性材料粉末をホットプレスま
たは熱間静水圧プレス(HIP)により高密度の成形体
(圧粉体)として一体化することにより永久磁石を製造
する。前記加圧時に磁場を印加して結晶方位を揃えるこ
とにより高磁束密度を有する永久磁石を製造できる。ま
た、前記加圧後に300〜700℃の温度下で加圧しな
がら塑性変形加工を施すことにより磁化容易軸方向にに
磁気的な配向がなされた永久磁石を製造することが可能
になる。 (b)前記磁性材料粉末を焼結することによって永久磁
石を製造する。
【0024】(c)前記磁性材料粉末をエポキシ樹脂、
ナイロン系などの樹脂と混合した後、成形することによ
りボンド磁石を製造する。前記樹脂としてエポキシ樹脂
系の熱硬化性樹脂を用いる場合には、圧縮成形の後に1
00〜200℃の温度でキュア処理を施すことが望まし
い。前記樹脂としてナイロン系の熱可塑性樹脂を用いる
場合には、射出成形法を採用することが望ましい。
【0025】(d)前記磁性材料粉末を低融点金属また
は低融点合金と混合した後、成形することによりメタル
ボンド磁石を製造する。前記低融点金属としては、例え
ばAl、Pb、Sn、Zn、Mgなどを、前記低融点合
金としては前記金属からなる合金等を用いることができ
る。また、本発明によると、一般式 R1x R2y z 100-x-y-z (II)
【0026】(ただし、R1は希土類元素から選ばれる
少なくとも1種の元素、R2は原子半径が0.156〜
0.174nmである元素から選ばれる少なくとも1種
の元素、AはH、C、NおよびPから選ばれる少なくと
も1種の元素、MはFeおよびCoから選ばれる少なく
とも1種の元素を示し、x、y、zは原子%でそれぞれ
x≧2、y≧0.01、4≦x+y≦20、0≦z≦2
0を示す)にて表され、主相がTbCu7 型結晶構造を
有し、かつ前記主相中に占める前記Mが前記主相中のA
を除く全ての元素の総量の90原子%以上である磁性材
料が提供される。ここで、前記主相とは化合物中の各結
晶相および非晶質相のうちで最大の体積占有率を有する
相を意味するものである。前記原子半径は、前述したロ
シアの文献に定義されている。以下、前記一般式(II)
の磁性材料を構成する各成分の働きおよび各成分の配合
量を規定した理由ついて詳細に説明する。
【0027】前記R1元素、前記R2元素は、前記一般
式(I)の磁性材料で説明したのとと同様である。さら
に、前記R2元素は前記TbCu7 型結晶構造を有する
相中に占める前記Mの濃度を増大させる働きを持つ。特
に、zが零の場合には前記R1元素中にSm、Er、T
m、Ybが総量で50原子%以上占めることが望まし
く、0<z≦20の場合には前記R1元素中にPr、N
d、Tb、Dyが50原子%以上占めることが望まし
い。このような量のR1元素を用いることによって、前
記磁性材料の磁気異方性をより向上することが可能にな
る。
【0028】前記M元素は、前記一般式(I)の磁性材
料で説明したのと同様である。前記M元素は、前記磁性
材料中に70原子%以上添加することによりその効果が
顕著になる。特に、前記M元素のうちFeが50%以
上、より好ましくは65%以上占めることが望ましい。
また、前記M元素の一部をT元素(TはSi、Ti、C
r、V、Mo、W、Mn、Ni、Ga、Al、Nb、T
aの群から選ばれる1種以上の元素)で置換することを
許容する。このようなT元素による置換により前述した
一般式(I)の磁性材料と同様な効果を発揮できる。
【0029】前記A元素は、H、C、NおよびPの群か
ら選ばれる少なくとも1種の元素である。前記A元素
は、主としてTbCu7 型結晶構造のインタースティシ
ャル位置に存在し、前記A元素を含まない場合と比較し
て結晶格子を拡大させたり、電子帯構造を変化させる。
その結果、前記主相のキュリー温度、飽和磁束密度、磁
気異方性を向上させる働きを有する。前記A元素が20
原子%を越えるとTbCu7 相の生成が困難となる。前
記A元素のより好ましい量は、10原子%以下である。
前記一般式(II)の磁性材料中には、酸化物等の不可避
的不純物を含有することを許容する。
【0030】前記主相中に占める前記Mの濃度を規定し
たのは、その濃度を前記主相中のAを除く全ての元素の
総量の90原子%未満すると大きな飽和磁束密度を有す
る磁性材料を得ることができなくなる。前記一般式(I
I)の磁性材料において、A元素としてCおよびPの少
なくとも1種を配合した磁性材料の製造方法を以下に説
明する。
【0031】所定量のR1、R2、A(CおよびPの少
なくとも1種)、Mの各元素および必要に応じて前記M
元素の一部を置換するT元素の各元素を含有する合金を
前述した(1)〜(5)の方法により磁性材料を製造す
る。この際、得られた磁性材料を必要に応じてAr、H
eなどの不活性ガス雰囲気中または真空中、300〜1
000℃で0.1〜50時間の熱処理を施すことを許容
する。このような熱処理を施すことにより前記磁性材料
中のTbCu7 結晶構造を有する相の生成量を増大させ
ることが可能になる。前記一般式(II)の磁性材料にお
いて、A元素としてNおよびHから選ばれる少なくとも
1種を配合した磁性材料の製造方法の一例を以下に説明
する。
【0032】前記磁性材料をボールミル、ブラウンミ
ル、スタンプミル等によって粉砕することにより得られ
た磁性材料粉末(合金粉末)を0.001〜2気圧の窒
素ガスまたは水素ガスまたはこれらの混合ガスの雰囲気
中、300〜800℃の温度下で0.1〜100時間熱
処理することにより磁性材料を製造する。ただし、前記
(5)の方法で製造された磁性材料は粉末状態であるた
め、前記粉砕工程を省略することが可能である。前記熱
処理の雰囲気は、窒素ガス、水素ガスまたはこれらの混
合ガスに代えてアンモニア等の窒素化合物ガスを用いて
もよい。前記窒素もしくは窒素化合物ガスまたは水素も
しくは水素化合物ガスの分圧は、0.001〜2気圧の
範囲にすることが好ましい。
【0033】前記窒化処理または水素化処理においては
窒素もしくは窒素化合物ガス、水素もしくは水素化合物
の他に窒素または水素を含まない別のガスを混合するこ
とが可能である。ただし、酸素を混合する場合には熱処
理中の酸化物生成による磁気特性の劣化を避けるため
に、酸素分圧を0.02気圧以下にすることが望まし
い。
【0034】なお、前記合金粉末の調製過程においてR
N(Rは前述したR1およびR2からの選ばれる少なく
とも1種)等の窒素化合物を原料として用い、固相反応
により調製することによって前記A元素として窒素が配
合された磁性材料を製造することも可能である。永久磁
石、ボンド磁石は、前記磁性材料粉末を前記一般式
(I)の磁性材料で説明したのと同様な方法で処理する
ことにより製造される。さらに、本発明によると、一般
式 R1x R2y z u 100-x-y-z-u (III)
【0035】(ただし、R1は希土類元素から選ばれる
少なくとも1種の元素、R2は原子半径が0.156〜
0.174nmである元素から選ばれる少なくとも1種
の元素、AはH、C、NおよびPから選ばれる少なくと
も1種の元素、MはFeおよびCoから選ばれる少なく
とも1種の元素を示し、x、y、z、uは原子%でそれ
ぞれx≧2、y≧0、4≦x+y≦20、0≦z≦2
0、u≦4を示す)にて表され、主相がTbCu7 型結
晶構造またはThMn12型結晶構造を有する磁性材料が
提供される。より具体的には、一般式 R1x u 100-x-u (III-a)
【0036】(ただし、R1は希土類元素から選ばれる
少なくとも1種の元素、MはFeおよびCoから選ばれ
る少なくとも1種の元素を示し、x、uは原子%でそれ
ぞれx≧2、u≦4を示す)にて表され、主相がTbC
7 型結晶構造またはThMn12型結晶構造を有する磁
性材料、一般式 R1x z u 100-x-z-u (III-b)
【0037】(ただし、R1は希土類元素から選ばれる
少なくとも1種の元素、AはH、C、NおよびPから選
ばれる少なくとも1種の元素、MはFeおよびCoから
選ばれる少なくとも1種の元素を示し、x、z、uは原
子%でそれぞれx≧2、0<z≦20、u≦4を示す)
にて表され、主相がTbCu7 型結晶構造またはThM
12型結晶構造を有する磁性材料、一般式 R1x R2y u 100-x-y-u (III−c)
【0038】(ただし、R1は希土類元素から選ばれる
少なくとも1種の元素、R2は原子半径が0.156〜
0.174nmである元素から選ばれる少なくとも1種
の元素、MはFeおよびCoから選ばれる少なくとも1
種の元素を示し、x、y、z、uは原子%でそれぞれx
≧2、y>0、4≦x+y≦20、u≦4を示す)にて
表され、主相がTbCu型結晶構造またはThMn
12型結晶構造を有する磁性材料、並びに一般式 R1x R2y z u 100-x-y-z-u (III-d)
【0039】(ただし、R1は希土類元素から選ばれる
少なくとも1種の元素、R2は原子半径が0.156〜
0.174nmである元素から選ばれる少なくとも1種
の元素、AはH、C、NおよびPから選ばれる少なくと
も1種の元素、MはFeおよびCoから選ばれる少なく
とも1種の元素を示し、x、y、z、uは原子%でそれ
ぞれx≧2、y>0、4≦x+y≦20、0<z≦2
0、u≦4を示す)にて表され、主相がTbCu7 型結
晶構造またはThMn12型結晶構造を有する磁性材料が
提供される。ここで、前記主相とは化合物中の各結晶相
および非晶質相のうちて最大の体積占有率を有する相を
意味するものである。前記原子半径は、前述したロシア
の文献に定義されている。以下、前記一般式(III) の磁
性材料を構成する各成分の働きおよび各成分の配合量を
規定した理由ついて詳細に説明する。
【0040】前記R1元素、前記R2元素は、前記一般
式(I)の磁性材料で説明したのとと同様である。さら
に、前記R2元素は前記TbCu7 型結晶構造を有する
相中に占める前記Mの濃度を増大させる働きを持つ。特
に、zが零の場合には前記R1元素中にSm、Er、T
m、Ybが総量で50原子%以上占めることが望まし
く、0<z≦20の場合には前記R1元素中にPr、N
d、Tb、Dyが50原子%以上占めることが望まし
い。このような量のR1元素を用いることによって、前
記磁性材料の磁気異方性をより向上することが可能にな
る。
【0041】前記M元素は、前記一般式(I)の磁性材
料で説明したのと同様である。前記M元素は、前記磁性
材料中に70原子%以上添加することによりその効果が
顕著になる。特に、前記M元素のうちFeが50%以
上、より好ましくは65%以上占めることが望ましい。
また、前記M元素の一部をT元素(TはSi、Ti、C
r、V、Mo、W、Mn、Ni、Ga、Al、Nb、T
aの群から選ばれる1種以上の元素)で置換することを
許容する。このようなT元素による置換により前述した
一般式(I)の磁性材料と同様な効果を発揮できる。
【0042】前記R1元素である希土類元素は、非常に
酸化されやすく、しかも最も飽和磁化の大きいT元素
(特にFe)も酸化され易いため、O(酸素)が存在す
ると希土類元素と遷移元素から形成されたR−T系永久
磁石の純度の低下を招き、飽和磁化および最大エネルギ
ー積の低下につながる。また、酸素量が多いと固相反応
時の主相形成反応の阻害要因になり、結果として磁気特
性の低下を招く。このようなことから、酸素量を4原子
%以下にすることによって前記酸化物の生成を抑制して
磁気特性の優れた硬質磁性材料を得ることができる。一
方、酸素量が0.05原子%未満にすると、製造される
粉体が化学的に不安定になり、特に大気中での粉体の取
扱いが困難になる。このため、含有酸素量は少なくとも
0.05原子%以上であることが望ましい。
【0043】前記A元素は、H、C、NおよびPの群か
ら選ばれる少なくとも1種の元素である。前記A元素
は、主としてTbCu7 型結晶構造のインタースティシ
ャル位置に存在し、前記A元素を含まない場合と比較し
て結晶格子を拡大させたり、電子帯構造変化をさせる。
その結果、前記主相のキュリー温度、飽和磁束密度、磁
気異方性を向上させる働きを有する。前記A元素が20
原子%を越えるとTbCu7 相の生成が困難となる。よ
り好ましい前記A元素の量は、10原子%以下である。
前記一般式(III-a) および(III-c) の磁性材料は、例え
ば以下に説明する方法により製造される。
【0044】まず、所定量のR1、R2、Mの各元素お
よび必要に応じて前記M元素の一部を置換する前記T元
素を含む混合粉末または合金粉末を容器内に収納する。
つづいて、例えば遊星ボールミル、回転式ボールミル、
スクリュー式ボールミルまたはアトライタを用いて前記
混合粉末または合金粉末に機械的な衝撃を加えるメカニ
カルアロイイングを行う。前記容器は、通常、図2に示
すように容器本体1と、この本体1に例えばネジ2によ
り固定された蓋体3と、前記容器本体1の上端面と前記
蓋体3との当接部に介在され、前記本体1内を気密に密
閉するためのOリング4とから構成されている。前記容
器本体1に前記蓋体3を密閉する際には、例えばアルゴ
ンなどの不活性ガスが満たされたドライボックスのよう
な装置内で行われる。しかしながら、前述した図2に示
す容器を用いて前記混合粉末または合金粉末に対してメ
カニカルアロイイングを行うと、前記容器内で前記混合
粉末等に衝突を起こさせるため、前記容器本体1と蓋体
3との当接部にも衝撃が及んで密閉性が低下する。この
ように密閉性が低下すると、空気が前記本体1内に侵入
するため、酸素含有雰囲気でメカニカルアロイイングが
なされ、酸素濃度が増加し、主相(TbCu7 型結晶構
造を有する相)の収率が低下する。
【0045】このようなことから、密閉性を確保するた
めに例えば図3に示す二重蓋構造の容器を用いることが
望ましい。前記容器は、開口部近傍の内周面に環状鍔部
11を有する容器本体12を備えている。断面逆凸形の
第1蓋体13は、前記環状鍔部11の中空部及び上面に
嵌合され、複数のボルト14により前記環状鍔部11に
固定されている。第1のOリング15は、前記第1蓋体
13と前記環状鍔部11の上面の間に介在され、前記第
1蓋体13を前記環状鍔部11に気密に固定している。
第2蓋体16は、前記容器本体12の開口端面に複数の
ボルト17により固定されている。第2のOリング18
は、前記第2蓋体16と前記容器本体12の開口端面の
間に介在され、前記第2蓋体16を前記容器本体12に
気密に固定している。なお、前記二重蓋を用いる代わり
に装置自体を不活性雰囲気で満たしたり、真空にした部
屋に置いたりしてもよい。前記容器内を不活性雰囲気に
する場合には、不活性ガスの純度も制御することが望ま
しい。例えば、酸素濃度を4原子%以下に抑えることが
望ましい。前記混合粉末または合金粉末に用いられる希
土類元素粉末、鉄粉末等は、不活性ガス雰囲気中で扱
い、酸化を避けることが望ましい。
【0046】前記メカニカルアロイ時間は、0.5〜1
000時間の範囲で行うことが望ましい。この理由は、
前記メカニカルアロイ時間を0.5時間未満にすると十
分な反応が進行せず、一方1000時間を超えると酸化
が進行し易くなるばかりか、製造コストも高くなる恐れ
がある。
【0047】以上のような方法により得られた磁性材料
粉末(合金粉末)は、必要に応じてAr、Heなどの不
活性ガス雰囲気中または真空中、300〜1000℃で
0.1〜50時間の熱処理を施すことを許容する。この
ような熱処理を施すことにより前記磁性材料中のTbC
7 結晶構造を有する相の生成量を増大させることが可
能になる。
【0048】前記一般式(III-b) および(III-d) の磁性
材料において、A元素としてCおよびPの少なくとも1
種を配合した磁性材料は、所定量のR1、R2、A(C
およびPの少なくとも1種)、Mの各元素および必要に
応じて前記M元素の一部を置換するT元素の各元素を含
有する合金を前記一般式(III-a) および(III-c) で説明
したのと同様な方法で処理することによって製造され
る。
【0049】前記一般式(III-b) および(III-d) の磁性
材料において、A元素としてHおよびNの少なくとも1
種を配合した磁性材料は、前記一般式(III-a) および(I
II-c) で説明した方法により得られた合金粉末を0.0
01〜2気圧の窒素ガス、水素ガスまたはこれらの混合
ガスの雰囲気中、300〜800℃の温度下で0.1〜
100時間熱処理することにより製造される。また、前
記合金粉末の調製過程においてRN(Rは前述したR1
およびR2からの選ばれる少なくとも1種)等の窒素化
合物を原料として用い、固相反応により調製することに
よって前記A元素として窒素が配合された前記一般式(I
II-b) および(III-d) の磁性材料を製造することも可能
である。永久磁石、ボンド磁石は、前記磁性材料を前記
一般式(I)の磁性材料で説明したのと同様な方法で処
理することにより製造される。
【0050】
【作用】本発明に係わる磁性材料によれば、一般式
(I)[R1x R2y 100-x-y ]にて表され、主相中
に占める前記M(FeおよびCoから選ばれる少なくと
も1種の元素)を90原子%以上にすることによって、
飽和磁束密度を向上できる。また、前記一般式(I)に
示すようにR1として希土類元素を含有する組成を有す
るため、大きな磁気異方性が付与される。その結果、最
大エネルギー積[(BH)max ]を向上した磁性材料を
得ることができる。
【0051】特に、前記主相がTbCu7 型結晶構造で
指数付けしたにも拘らず、前記主相中に前記M(Feお
よびCoから選ばれる少なくとも1種の元素)が90原
子%以上、つまり化学量論的組成以上含有させることに
よって、より大きな飽和磁束密度を持ち、最大エネルギ
ー積[(BH)max ]が著しく向上された磁性材料を得
ることができる。
【0052】すなわち、主相をTbCu7 型結晶構造で
指数付けした場合、六方晶の格子定数a、cを評価する
ことができる。本発明に係わる磁性材料と類似の結晶構
造として例えばTh2 Zn17型結晶構造とThMn12
結晶構造があるが、前記Th2 Zn17型結晶構造、Th
Mn12型結晶構造の光子定数a、cは前記TbCu7
結晶構造の前記格子定数a、cに下記の規則で変換する
ことができる。 a(TbCu7 )=c(ThMn12 c(TbCu7 )=a(ThMn12)/2 a(TbCu7 )=[a(Th2 Zn17)]/
(31/2 ) c(TbCu7 )=c(Th2 Zn17)/3
【0053】したがって、前記TbCu7 型結晶構造換
算の格子定数の比はc(TbCu7)/a(TbC
7 )[以下、単にc/aと記す]で表され、これまで
に見出されている化合物(磁性材料)を前記格子定数の
比を用いて示すと、下記のようになる。 Th2 Zn17型結晶構造…c/a〜0.84 ThMn12型結晶構造 …c/a〜0.88
【0054】前記格子定数の比c/aの大きさは、その
相におけるM(FeおよびCoから選ばれる少なくとも
1種の元素)の濃度と密接に関係している。前記主相の
組成式をR1 w (ただし、Rは前記一般式のR1、R
2の元素の総量、MはFeおよびCoの少なくとも一種
の元素の総量)と表し、前記Th2 Zn17型結晶構造を
下記(1) に、前記ThMn12型結晶構造を下記(2) のよ
うに定義すると、前記c/aとwの関係は下記の式(3)
のように表すことができる。 c/a〜0.84 → w=8.5 …(1) c/a〜0.88 → w=12 …(2) w=(5+2d)/(1−d) …(3) ただし、前記式(3) 中のdは、d=(25/6)×(c
/a)−(19/6)である。
【0055】前記主相の組成式と前記式(3) の関係か
ら、一般にc/aが大きいほど前記wが大きくなる、つ
まり前記組成式のMの濃度が大きくなる。その結果、磁
性材料の飽和磁束密度を向上させることが可能になる。
この場合、前記Mを前記T(TはSi、Ti、Al、G
a、V、Ta、Mo、Nb、Cr、W、MnおよびNi
から選ばれる少なくとも1種の元素)で大量に置換する
ことにより、前記c/aの大きな結晶構造を実現するこ
とが可能である。ただし、置換元素は飽和磁束密度を低
下させる働きを有するため、前記c/aのみで飽和磁束
密度の大小を定めることができない。
【0056】一方、例えば前記Th2 Zn17型結晶を有
する相を主相とする磁性材料においては前記c/aが約
0.84程度と小さい。このような結晶構造の主相中の
前記Mの濃度は、約89原子%であり、十分な飽和磁束
密度が得られない。
【0057】本発明に係わる磁性材料の大きな特徴は、
R1である希土類元素の一部をR2であるSc、Zr、
Hfにより置換して前記希土類サイトの原子の原子半径
を小さくすること等によって、前記c/aの値が大きな
相(c/a≧0.845)を実現できる。したがって、
前記相を主相とすることによって、前記主相中の前記M
の濃度を大きくできるため、大きな飽和磁束密度を有す
る磁性材料を得ることができる。
【0058】本発明に係わる別の磁性材料によれば、一
般式(II)[R1x R2y z 100-x-y-z ]にて表さ
れ、侵入型元素としての前記Aを導入した組成を有し、
かつ主相がTbCu7 型結晶構造を有し、さらに前記主
相中に占める前記Mが前記主相中のAを除く全ての元素
の総量の90原子%以上の構成にすることによって、前
記主相のキュリー温度、飽和磁束密度、磁気異方性をよ
り一層向上させることができる。
【0059】本発明に係わるさらに別の磁性材料によれ
ば、一般式(III) [R1x R2y z u
100-x-y-z-u ]にて表され、前記R1である希土類元素
の一部をR2であるSc、Zr、Hfで置換することに
よって、Fe、CoまたはFe−Co合金の不純物相の
生成を抑制できる。また、O(酸素)を4原子%以下に
抑えることによって酸化物の生成を抑制できる。その結
果、主相がTbCu7 型結晶構造を有する高純度の化合
物相からなり、最大エネルギー積[(BH)max ]の高
い磁性材料を得ることができる。しかも、組成の一部と
してM元素(Fe、Co)を用いるとともに前記R1で
あるZrまたはHfにより希土類元素の一部を代替する
ことによって、高価な希土類元素の使用量を大幅に低減
できる。このため、低コストの磁性材料を得ることがで
きる。
【0060】更に、前記一般式(III) の磁性材料におい
て、侵入型元素としての前記Aを導入した組成にするこ
とによって、前記主相のキュリー温度、飽和磁束密度、
磁気異方性を向上させることができる。
【0061】以上のような一般式(I)、(II)、(III)
で表される磁性材料は、最大エネルギー積[(BH)
max ]の高い永久磁石、ボンド磁石の素材等に有効に利
用できる。
【0062】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。 実施例1〜6
【0063】まず、高純度のNd、Sm、Pr、Y、S
c、Zr、Hf、V、Ti、Cr、Mn、Ni、Mo、
Al、Ga、Fe、Coの各粉末を下記表1に示す組成
に調合し、Ar雰囲気中でアーク溶解した後、鋳型に注
入して10種のインゴットを作製した。つづいて、前記
各インゴットを溶融し、Ar雰囲気中、40m/sec
の表面粘度で直径300mmの銅ロールに前記溶融物を
それぞれ噴射する単ロール法によりリボン状合金を作製
した。ひきつづき、前記各リボン状合金を下記表1に示
す温度で60分間熱処理した後、平均粒径60μmまで
粉砕して合金粉末(磁性材料粉末)とした。
【0064】次いで、前記各合金粉末にエポキシ樹脂を
それぞれ2重量%添加し、混合した後、8トン/cm2
の圧力条件で圧縮成形し、150℃の温度で2.5時間
キュアすることにより6種のボンド磁石を製造した。 比較例1、2
【0065】まず、高純度のNd、Sm、Zr、Hf、
Ti、Al、Cr、Fe、Coの各粉末を下記表1に示
す組成に調合し、Ar雰囲気中でアーク溶解した後、鋳
型に注入して2種のインゴットを作製した。つづいて、
前記各インゴットを実施例1と同様な方法によりリボン
状合金を作製し、さらに前記各リボン状合金を700℃
の温度で60分間熱処理した後、平均粒径60μmまで
粉砕して合金粉末とした。次いで、前記各合金粉末にエ
ポキシ樹脂をそれぞれ2重量%添加し、混合した後、8
トン/cm2 の圧力条件で圧縮成形し、150℃の温度
で2.5時間キュアすることにより2種のボンド磁石を
製造した。
【0066】得られた実施例1〜10および比較例1、
2のボンド磁石について残留磁束密度、保磁力および最
大エネルギー積を測定した。その結果を下記表1に示
す。なお、表1中には実施例1〜10で作製した合金粉
末および比較例1、2で作製したリボン状合金をTEM
により主相中のM(CoおよびFeから選ばれる少なく
とも1種)およびT(V、Ti、Cr、Mn、Ni、M
o、Ga、Al)の総量を測定した結果を併記した。た
だし、実施例1、2は主相中のMの原子%を、実施例3
〜10および比較例1、2は主相中のMおよびTの総量
の原子%を示す。
【0067】
【表1】
【0068】前記表1から明らかなように、実施例1〜
10のボンド磁石は優れた磁気特性を有することがわか
る。これに対し、比較例1のボンド磁石は主相中の鉄濃
度の不足により残留磁束密度が小さくなることがわか
る。また、比較例2のボンド磁石は鉄量の増大に伴って
α−Feなどの軟磁性相が増加し、保磁力が著しく低下
することがわかる。 実施例11
【0069】まず、高純度のNd、Zr、Feを下記表
2に示す組成に調合した後、Ar雰囲気中にてアーク溶
解してインゴットを作製した。つづいて、前記インゴッ
トを下端に内径0.8mmの穴を有する縦置きの石英管
に20〜50g装填し、Ar雰囲気中で前記各インゴッ
トを高周波誘導加熱した。ひきつづき、前記石英管の上
部側に約300torrの圧力でArガスを供給し、前
記石英管内の溶融合金をその下端から40m/sの表面
粘度で銅ロールに噴射して急速冷却することにより合金
薄帯を作製した。次いで、前記合金薄帯を真空中、60
0℃で24時間熱処理を施した後、エタノール中でボー
ルミルを用いて30分間粉砕して合金粉末を作製した。
次いで、前記合金粉末を成形金型に充填し、1気圧の窒
素ガス雰囲気中、450℃で2時間熱処理して磁石素体
を製造した。 実施例12〜17 下記表2に示す組成に調合した原料を用いた以外、実施
例11と同様な処理を施すことにより6種の磁石素体を
製造した。
【0070】実施例11、12により作製された前記合
金薄帯について、CuKα線を用いたX線回折を行って
結晶構造、格子定数を測定した。その結果、実施例11
の合金薄帯は図4のX線回折パターンを示し、実施例1
2の合金薄帯は図5のX線回折パターンを示した。な
お、実施例13〜17の合金薄帯は図4および図5とほ
ぼ同様なX線回折パターンを示した。
【0071】前記全てのX線回折パターンについて、前
述したようにTbCu7 型結晶構造にて指数付けを行
い、格子定数a、cを評価した。このようなa、cから
前記実施例11〜17におけるTbCu7 型結晶構造換
算の格子定数の比c(TbCu7 )/a(TbCu7
[c/a]を求め、かつ前記c/aから前述した式(3)
に基づいて主相中のM(CoおよびFeから選ばれる少
なくとも1種)濃度であるwを求めた。これらの結果を
下記表2に併記した。
【0072】
【表2】 実施例18〜23
【0073】まず、高純度のPr、Nd、Sm、Tb、
Dy、Zr、Hf、Ti、V、W、C、Fe、Coの粉
末を下記表3に示す組成に調合し、Ar雰囲気中でアー
ク溶解した後、鋳型に注入して6種のインゴットを調製
した。つづいて、各インゴットを溶融し、Ar雰囲気
中、30m/secの表面粘度で回転する直径300m
mの銅ロールに前記溶融物をそれぞれ噴射する液体急冷
法により4種の合金薄帯を作製した。
【0074】次いで、前記各合金薄帯を乳鉢を用いて平
均粒径50〜100μmに粉砕し、さらにエタノール
中、ボールミルを用いて30分間粉砕した。その後、得
られた合金粉末を1気圧の窒素ガス雰囲気中、下記表3
に示す温度下で2時間熱処理を施した。次いで、前記各
合金粉末にエポキシ樹脂をそれぞれ2重量%添加し、混
合した後、8トン/cm2 の圧力条件で圧縮成形し、1
50℃の温度で2.5時間キュアすることにより6種の
ボンド磁石を製造した。
【0075】得られた実施例18〜23のボンド磁石に
ついて残留磁束密度、保磁力および最大エネルギー積を
測定した。その結果を下記表3に示す。なお、表3中に
は前記合金薄帯をTEMにより主相中のM(Coおよび
Feから選ばれる少なくとも1種)およびT(Ti、
W)の総量を測定した結果を併記した。
【0076】
【表3】
【0077】なお、前記実施例18〜23の窒素雰囲気
中で熱処理した後の各合金粉末の結晶構造をX線回折法
により測定した。その結果、実施例18〜23の各合金
粉末はいずれもTbCu7 型結晶構造が主相であること
が確認された。 比較例3
【0078】まず、高純度のNd、Sm、Zr、Feの
粉末をNd1 Sm1 Zr1 Febalの組成になるように
調合し、Ar雰囲気中でアーク溶解した後、鋳型に注入
してインゴットを調製した。つづいて、前記インゴット
を実施例18〜23と同様、液体急冷法により合金薄帯
を作製し、平均粒径50〜100μmに粉砕し、1気圧
の窒素ガス雰囲気中、540℃で2時間熱処理を施し
た。次いで、前記合金粉末にエポキシ樹脂をそれぞれ2
重量%添加し、混合した後、8トン/cm2 の圧力条件
で圧縮成形し、150℃の温度で2.5時間キュアする
ことによりボンド磁石を製造した。
【0079】得られた比較例3のボンド磁石について残
留磁束密度、保磁力および最大エネルギー積を測定し
た。その結果、残留磁束密度は0.2kG、保磁力は
0.3kOeであった。このような比較例3のボンド磁
石における保磁力の著しい低下は、鉄の濃度の増大に伴
うα−Feなどの軟磁性相の増加によるものである。こ
のため、最大エネルギー積は非常に低い値であった。 実施例24
【0080】高純度のSmおよびFeの各粉末をSmが
12原子%、Feが88原子%になるように調合して原
料を調製した。この原料を、図3に示す二重蓋構造の容
器の本体12にステンレス鋼製ボール(図示せず)と共
に入れ、酸素濃度1ppm以下、水分濃度0.5ppm
以下に制御されたArガスに満たし、第1蓋体13を第
1のOリング15を介して嵌め込み、ボルト14により
固定し、さらに第2蓋体16を第2のOリング18を介
して前記本体12の開口端に載置し、ボルト17により
固定した。つづいて、前記容器を遊星ボールミルに装着
して200rpmの速度で60時間回転させてメカニカ
ルアロイイングを行った。この後、前記容器から粉末を
取り出し、700℃の真空中で1時間熱処理を施して、
合金粉末(磁性材料)を製造した。 比較例4
【0081】二重蓋構造の容器内において酸素量および
水分量を制御していないArガスで満たした以外、実施
例24と同様な方法によりSm−Fe原料をメカニカル
アロイイング、真空熱処理を行って、合金粉末を製造し
た。
【0082】得られた実施例24および比較例4の合金
粉末について、X線回折パターンを調べた。その結果、
実施例24の合金粉末では図6に示すX線回折パターン
が、比較例4の合金粉末では図7に示すX線回折パター
ンがそれぞれ得られた。なお、実施例24の合金粉末中
の酸素量は2.5原子%、比較例4の合金粉末中の酸素
量は4.3原子%であった。
【0083】図6から明らかなように実施例24の合金
粉末ではTbCu7 型の化合物相を主相とし、酸化物相
が低く抑えられていることがわかる。これに対し、比較
例4の合金粉末では図7に示すように希土類元素が選択
的に酸化されて酸化物相のピークが高く、かつ化合物相
に取り込まれるはずのFeが残留してα−Fe相のピー
クも高くなっている。 実施例25 二重蓋構造の容器内で20時間のメカニカルアロイイン
グを行った以外、実施例24と同様な方法により合金粉
末を得た。
【0084】得られた実施例25の合金粉末について、
X線回折パターンを調べた。その結果、図8に示すX線
回折パターンが得られた。図8から明らかなように酸化
物相の生成がさらに抑えられ、余分なα−Fe相のピー
クも低くなっていることがわかる。なお、この時の合金
粉末の酸素濃度は2.2原子%であった。このように酸
素は、ボールによるメカニカルアロイイングが進むほど
その侵入量が多くなるので、その時間を短くすることに
よってさらに良好な化合物を得ることができる。 実施例26〜40
【0085】まず、高純度のSm、Nd、Pr、Gd、
Zr、Hf、Fe、Co、Si、Ti、Al、Ga、
V、Ta、Mo、Nb、Cr、W、MnおよびNiの各
粉末を下記表4に示す組成になるように調合して原料を
調製した。得られた各原料混合物を、図3に示す二重蓋
構造の容器の本体12にステンレス鋼製ボール(図示せ
ず)と共に入れ、酸素濃度1ppm以下、水分濃度0.
5ppm以下に制御されたAr雰囲気に満たし、第1蓋
体13を第1のOリング15を介して嵌め込み、ボルト
14により固定し、さらに第2蓋体16を第2のOリン
グ18を介して前記本体12の開口端に載置し、ボルト
17により固定した。つづいて、前記容器を遊星ボール
ミルに装着して200rpmの速度で60時間回転させ
てメカニカルアロイイングを行った。この後、前記容器
から粉末を取り出し、700℃の真空中で1時間熱処理
を施して合金粉末を製造した。 比較例5〜7
【0086】下記表5に示す組成になるように調合して
原料を二重蓋構造の容器内において酸素量および水分量
を制御していないArで満たした以外、実施例26〜4
0と同様な方法により合金粉末を製造した。
【0087】得られた実施例26〜40および比較例5
〜7の各合金粉末について、X線回折パターンを調べ、
各相のピーク強度比を求めた。実施例26〜40の結果
を下記表4に、比較例5〜7の結果を下記表5にそれぞ
れ示す。なお、表4には前述した実施例24、25の合
金粉末の結果、表5には前述した比較例4の合金粉末の
結果もそれぞれ併記した。ただし、表4および表5中の
金属間化合物の強度比とはTbCu7 型相、ThMn12
型相、Th2 Zn17型相またはTh2 Ni17型相のいず
れかもしくは合計の強度比を示す。酸化物の強度比と
は、各酸化物の合計の強度比で、例えば実施例24の場
合の酸化物の強度比はSmOとSm2 3の合計の強度
比を示す。
【0088】
【表4】
【0089】
【表5】
【0090】前記表4から明らかなように本実施例24
〜40の合金粉末は、主相としての金属間化合物量が多
く、酸化物相が低く抑えられていることがわかる。これ
に対し、比較例4〜7の合金粉末は前記表5に示すよう
に酸素濃度が高く、酸化物の量が増加し、α−Feも多
く析出することがわかる。 実施例41〜44
【0091】高純度のSm、Nd、Zr、Fe、Coお
よびMnの各粉末を下記表6に示す組成になるように調
合した以外、実施例26〜40と同様な方法により合金
粉末を製造した。
【0092】得られた実施例41〜44の各合金粉末に
ついて、主相の結晶構造および各相のピーク強度比を求
めるためにX線回折パターンを調べた。その結果、実施
例41、42の合金粉末はTbCu結晶構造を主相
として有し、実施例43、44の合金粉末はThMn12
結晶構造を主相として有することが検出された。
【0093】実施例41〜44の各合金粉末の各相のピ
ーク強度比を下記表6に示す。また、実施例41〜44
の各合金粉末の残留磁束密度、保磁力および最大エネル
ギー積を測定した。その結果を同表6に併記した。
【0094】
【表6】
【0095】本発明に係わる硬質磁性材料の製造方法
は、R−M1−M2−T(Rは少なくとも1種のZr、
Hfおよび希土類元素(Yを含む)、M1はCおよびP
から選ばれる少なくとも1種、M2はSi、Ti、C
r、V、Mo、Mn、WおよびAlからなる選ばれる少
なくとも1種、TはFeおよびCoから選ばれる少なく
とも1種を示す)の組成からなる合金を窒化処理して一
般式 Rx y z M1uM2v 100-x-y-z-u-v (た
だし、Rは少なくとも1種のZr、Hfおよび希土類元
素(Yを含む)を示し、M1はCおよびPから選ばれる
少なくとも1種を示し、M2はSi、Cr、V、Mo、
Mn、WおよびAlからなる選ばれる少なくとも1種を
示し、TはFeおよびCoから選ばれる少なくとも1種
を示し、x、y、z、u、vは原子%でそれぞれ4≦x
≦20、y≦8、0.5≦z≦20、0≦u≦19.
5、2≦v≦20、0.5≦z+u≦20を示す)にて
表され、主相がTbCu7 型結晶構造を有する硬質磁性
材料の製造に際し、
【0096】前記窒化処理工程を、窒素およびアンモニ
アから選ばれる少なくとも1種と水素とを混合したガス
雰囲気中で300〜800℃の熱処理を施すか、または
水素中で300〜800℃の熱処理を施した後、窒素お
よびアンモニアから選ばれる少なくとも1種のガス雰囲
気中で300〜800℃の熱処理を施すことにより行う
ことを特徴とするものである。ここで、前記主相とは化
合物中の各結晶相および非結晶相のうちて最大の体積占
有率を有する相を意味するものである。以下、本発明の
硬質磁性材料を構成する各成分ついて詳細に説明する。 (1)R元素
【0097】R元素としては、Zr、Hf、La、C
e、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、H
o、Er、Tm、Lu、Yが挙げられ、これらは1種ま
たは2種以上の混合物て使用される。特に、Zr、Hf
およびこれらの混合物はN、C、Pのような侵入型元素
を含むTbCu7 型結晶構造またはThMn12型結晶構
造の温度安定性の改善に有効である。
【0098】前記R元素を4原子%未満にすると多量の
α−Feが生成して大きな保磁力が得られなくなる。一
方、前記R元素が30原子%を越えると、飽和磁束密度
が著しく低下する。より好ましいR元素の量は、6〜1
8原子%の範囲である。 (2)H(水素)
【0099】水素は、窒化プロセス時に混入する元素で
あり、窒化効率を高めるために用いられる。水素は、
N、CおよびPと同様、侵入型元素であり、飽和磁束密
度、磁気異方性、キュリー温度の改善に効果がある。
【0100】前記水素の含有量が8原子%を超えると、
ThMn12型結晶構造またはTbCu7 型結晶構造が不
安定化し、α−Fe等の不純物相の析出により磁気異方
性が劣化する。 (3)N(窒素)およびM1元素
【0101】窒素およびM1元素は、主としてThMn
12型結晶構造またはTbCu7 型結晶構造のインタース
ティシャル位置に存在し、窒素およびM1元素を含まな
い場合と比較して結晶格子を拡大させたり、電子帯構造
変化をさせることによりキュリー温度、飽和磁束密度、
磁気異方性を向上させる働きを有する。
【0102】前記窒素およびM1元素の合計量を0.5
原子%未満にするとその配合効果を十分に達成できなく
なる。一方、前記合計量が20原子%を超えるとThM
12相またはTbCu7 相の生成が困難となる。前記窒
素は、前記磁気特性の改善に最も効果的な元素であり、
0.5原子%以上含むことが必要である。 (4)M2元素
【0103】M2元素は、ThMn12相またはTbCu
7 相を生成するために有効な成分元素である。特に、S
iは前記侵入型元素(N、C、P)を含有するThMn
12相またはTbCu7 相の温度安定性を向上する上でも
極めて有効である。かかる効果は、2原子%以上添加す
ることにより達成されるが、20原子%を超えると飽和
磁束密度が著しく低下する。より好ましいM2の量は、
2〜16原子%の範囲である。 (5)T元素
【0104】T元素は、Fe、Coから選ばれる少なく
とも1種からなるものであり、その一部をCu、Zn、
Ni、Ga、Ca、Sn、Pb、Ge、In、Nb、T
aから選ばれる1種以上で置換することが可能である。
ただし、前記元素で前記T元素を多量に置換すると、磁
束密度の低下を招くため、その置換量は原子%でT元素
の20%以下にすることが望ましい。次に、本発明に係
わる磁性材料の製造方法を詳細に説明する。まず、次の
ような方法により合金粉末を調製する。
【0105】(1)所定量のR、M1、M2、Tの各元
素を含む合金粉末を調製する。この場合、原料粉末をア
ーク溶解または高周波溶解により溶解後、鋳造して所定
組成の合金を調製し、得られた合金を粉砕する。
【0106】(2)前記R、M1、M2、Tの各元素の
混合体に機械的エネルギーを付加して合金化させるメカ
ニカルアロイイング法または前記R、M1、M2、Tの
各元素を含む合金粉末に機械的エネルギーを付与するメ
カニカルグラインティング法を採用して合金粉末を調製
する。これらの方法は、R、M1、M2、Tの各元素を
含有する粉末の混合体を固相反応させて合金化する方法
である。前記固相反応を起こす具体的な方法としては、
遊星ボールミル、回転式ボールミル、アトライタ、振動
ボールミル、スクリュー式ボールミル等に原料混合体を
投入し、粉末粒子に機械的な衝撃を与える方法が採用さ
れる。これらの方法によれば、原料粉末が薄片状に粉砕
され、その薄片が相互に面接触した部位で異種原子が相
互に拡散することにより、原料混合体が均質に一体化さ
れる。 (3)液体急冷法によって所定組成の合金粉末を調製す
る。本発明者らの実験結果よると、前記アーク溶解また
は高周波溶解により溶解して得られた前記合金において
は、ThMn12相が主相となり易い。また、前記メカニ
カルアロイイング法またはメカニカルグラインティング
法の後に熱処理を施して調製された合金粉末はTbCu
7 相が主相となり易い。
【0107】さらに、前記液体急冷法により調製された
合金粉末は、その冷却速度や組成によってThMn12
が主相となる場合とTbCu7 相が主相となる場合があ
る。例えば、合金中にSiを15原子%含有させた場
合、冷却速度が小さい時にはThMn12相が主相とな
り、大きい時にはTbCu7 相が主相となる化合物が存
在する。また、冷却速度を一定とした場合、Siを15
原子%含有させた合金ではThMn12相が主相となり、
8原子%含有させた合金ではTbCu7 相が主相となる
化合物が存在する。
【0108】次いで、前記合金粉末を窒素およびアンモ
ニアから選ばれる少なくとも1種と水素とを混合したガ
ス雰囲気中で300〜800℃の熱処理を施して前記合
金粉末を窒化処理することにより前述した一般式Rx
y z M1u M2v 100-x-y-z-u-v で表わされる硬質
合金材料を製造する。前記窒化処理工程における圧力
は、0.001〜50気圧の範囲にすることが望まし
い。同窒化処理時間は、0.1〜100時間にすること
が望ましい。
【0109】前記混合ガス中に占める水素ガスは、その
分圧が全ガス分圧の10〜80%の範囲内にすることが
望ましい。これは、次のような理由によるものである。
前記水素ガス分圧を10%未満にすると窒化効率を十分
に改善することが困難になる。一方、前記水素分圧が8
0%を超えると磁性材料中に取り込まれる水素量が8原
子%を超えるために、既述したようにThMn12型結晶
構造またはTbCu7型結晶構造が不安定化し、α−F
e等の不純物相の析出により磁気異方性が劣化する恐れ
がある。
【0110】前記窒化処理工程において、雰囲気中に存
在する酸素は窒化処理に大きな阻害要因になる。このた
め、前記混合ガスの構成成分である窒素、アンモニア、
水素の純度は極めて重要である。前記混合ガス中にモル
比で2%を超える酸素が混入されていると、前記合金粉
末の酸化が進み、多量の酸化物が生成されると共に、α
−Feの析出が進行して磁気特性の劣化を招く。前記混
合ガス中の酸素濃度は、好ましくはモル比で1%以下、
より好ましくは0.1%以下であることが望ましい。前
記混合ガス中には、He、Ne、Arなどの不活性ガス
を混入させることを許容する。
【0111】前記窒化処理工程における温度を限定した
のは、次のような理由によるものである。前記処理温度
を300℃未満にすると、窒化効率を十分に改善するこ
とが困難になる。一方、前記処理温度が800℃を超え
ると主相であるThMn12型結晶構造またはTbCu7
型結晶構造が分解される恐れがある。前述した方法より
得られた本発明に係わる合金粉末(磁性材料)から前述
したのと同様な工程により永久磁石、ボンド磁石を製造
することができる。
【0112】このような本発明に係わる磁性材料の製造
方法は、R−M1−M2−T(Rは少なくとも1種のZ
r、Hfおよび希土類元素(Yを含む)、M1はCおよ
びPから選ばれる少なくとも1種、M2はSi、Ti、
Cr、V、Mo、Mn、WおよびAlからなる選ばれる
少なくとも1種、TはFeおよびCoから選ばれる少な
くとも1種を示す)の組成からなる合金を窒化処理して
一般式Rx y z M1u M2v 100-x-y-z-u-v にて
表され、主相がThMn12型結晶構造またはTbCu7
型結晶構造を有する硬質磁性材料の製造に際し、窒素お
よびアンモニアから選ばれる少なくとも1種と水素とを
混合したガス雰囲気中で300〜800℃の熱処理を施
す窒化処理を行うことによって、窒化効率を著しく向上
でき、前記一般式で表わされる侵入型元素(少なくとも
N)が導入されたThMn12型結晶構造またはTbCu
7 型結晶構造を主相として生成され、磁気特性、前記型
結晶構造の温度安定性およびキュリ−温度が向上された
硬質磁性材料を得ることができる。
【0113】すなわち、希土類鉄系化合物に窒素等の侵
入型元素を導入することによって、前記化合物の磁気特
性、つまり飽和磁束密度、磁気異方性、キュリー温度を
大幅に改善することができる。特に、窒素の効果は他の
侵入型元素、例えばC、Pに比べて大きい。
【0114】しかしながら、ThMn12相またはTbC
7 相の窒化物は高温になると分解してしまうため、化
合物中の窒素濃度を良好に制御することができず、例え
ば未窒化相が残存する等の問題を生じる。
【0115】本発明は、合金中にZr、Hfの少なくと
も1種およびM2元素(例えばSi)を含有せしめるこ
とによって、窒化物の温度安定性を向上できる。また、
窒化処理工程を窒素および/またはアンモニアに水素を
混合したガスを用いて行うことによって、窒化効率を著
しく向上できる。このような窒化効率の改善により、均
一で磁気特性低下の要因になるα−Fe等の不純物相の
生成が抑制された良好な硬質磁性材料を製造することが
できる。また、前記窒化硬質磁性材料から良好な磁気特
性を有する永久磁石を製造することができる。次に、本
発明に係わる磁性材料の製造方法の実施例を説明する。 実施例45〜50
【0116】まず、高純度のPr、Nd、Sm、Zr、
Hf、Ti、Si、Al、Cr、V、Mo、Mn、W、
Al、C、P、Fe、Coを下記表7に示す組成に調合
し、Ar雰囲気中で水冷銅ハース上でアーク溶解してイ
ンゴットを作製した。つづいて、各インゴットを乳鉢お
よびボールミルで平均粒径5〜20μmに粉砕し、35
0〜600℃においてアンモニアガス0.45気圧、水
素ガス0.55気圧の混合ガス中で2時間窒化処理を施
した。 比較例8〜13
【0117】まず、高純度のPr、Nd、Sm、Zr、
Hf、Ti、Si、Al、Cr、V、Mo、Mn、W、
Al、C、P、Fe、Coを下記表9に示す組成に調合
し、Ar雰囲気中で水冷銅ハース上でアーク溶解してイ
ンゴットを作製した。つづいて、各インゴットを乳鉢お
よびボールミルで平均粒径5〜20μmに粉砕し、窒素
ガス1気圧、下記表7に示す温度で2時間窒化処理を施
した。
【0118】実施例45〜50および比較例8〜13の
合金粉末の結晶構造をX線回折法により測定した。その
結果、いずれの合金粉末もThMn12型結晶構造が主相
であることが確認された。
【0119】さらに、実施例45〜50および比較例8
〜13の合金粉末についてVSM(振動型磁束計)によ
り熱磁気特性および主相であるThMn12相のキュリー
温度を測定し、前記主相の窒化率を求めた。その結果を
同表7に併記した。
【0120】
【表7】
【0121】前記表7から明らかなようにアンモニアガ
スと水素ガスの混合ガスを用いて窒化処理を施すことに
より得られた実施例45〜50の合金粉末は、同窒化処
理を窒素ガス単独の雰囲気で窒化処理を行って得られた
比較例8〜13の合金粉末に比べて窒化率が著しく向上
されていることがわかる。
【0122】また、実施例45〜50の合金粉末をZn
粉末をバインダとして磁場中で成形した後、8トン/c
2 で加圧しながら、アンモニアガス0.25気圧、水
素ガス0.75気圧の混合ガス中、300〜600℃に
て熱処理を施すことにより6種の永久磁石を作製した。
【0123】得られた各永久磁石について、保磁力およ
び飽和磁束密度を測定した。その結果、いずれの永久磁
石とも保磁力が4000〜6000 Oe、飽和磁束密
度が0.4〜0.5Tと優れた磁気特性を有することが
確認された。 実施例51〜56
【0124】まず、高純度のPr、Nd、Sm、Zr、
Hf、Ti、Si、Al、Cr、V、Mo、Mn、W、
Al、C、P、Fe、Coを下記表8に示す組成に調合
し、Ar雰囲気中で水冷銅ハース上でアーク溶解してイ
ンゴットを作製した。つづいて、各インゴットをAr雰
囲気中で溶解し、溶湯を30m/secの表面粘度で銅
ロールを用いて急冷した。次いで、各液体急冷材を平均
粒径5〜20μmに粉砕し、下記表10に示す温度にお
いてアンモニアガス0.3気圧、窒素ガス0.1気圧、
水素ガス0.6気圧の混合ガス中で2時間窒化処理を施
した。得られた実施例51〜56の合金粉末の組成を下
記表8に窒化処理温度と共に示す。
【0125】また、実施例51〜56の合金粉末の結晶
構造をX線回折法により測定した。その結果、いずれの
合金粉末もTbCu7 型結晶構造が主相であることが確
認された。
【0126】さらに、実施例51〜56の合金粉末につ
いてVSM(振動型磁束計)により熱磁気特性および主
相であるTbCu7 相のキュリー温度を測定し、前記主
相の窒化率を求めた。その結果を同表8に併記した。
【0127】
【表8】
【0128】前記表8から明らかなようにアンモニアガ
スと窒素ガスと水素ガスの混合ガスを用いて窒化処理を
施すことにより得られた実施例51〜56の合金粉末
は、窒化率が著しく向上されていることがわかる。
【0129】また、実施例51、52の合金粉末をZn
粉末をバインダとして磁場中で成形した後、8トン/c
2 で加圧しながら、アンモニアガス0.2気圧、窒素
ガス0.1気圧および水素ガス0.7気圧の混合ガス
中、300〜600℃にて熱処理を施すことにより2種
の永久磁石を作製した。
【0130】得られた各永久磁石について、保磁力およ
び飽和磁束密度を測定した。その結果、実施例51の合
金粉末を用いた永久磁石は、保磁力が3200 Oe、
飽和磁束密度が0.41T、実施例52の合金粉末を用
いた永久磁石は保磁力が3400 Oe、飽和磁束密度
が0.45Tと優れた磁気特性を有することが確認され
た。
【0131】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
最大エネルギー積が向上された高性能で永久磁石、ボン
ド磁石の素材等に有効な磁性材料を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるTbCu7 型結晶構造を主相と
する磁性材料の典型的なX線回折パターンを示す線図。
【図2】メカニカルアロイイング工程で用いられる通常
の容器を示す断面図。
【図3】本発明の磁性材料の製造に際してのメカニカル
アロイイング工程で用いられる二重蓋構造の容器を示す
断面図。
【図4】本発明の実施例11で作製された合金薄帯のX
線回折パターンを示す線図。
【図5】本発明の実施例12で作製された合金薄帯のX
線回折パターンを示す線図。
【図6】本発明の実施例24における合金粉末(磁性材
料)のX線回折パターンを示す線図。
【図7】比較例4における合金粉末のX線回折パターン
を示す線図。
【図8】本発明の実施例25における合金粉末のX線回
折パターンを示す線図。
【符号の説明】
12…容器本体、13…第1の蓋体、14、17…ボル
ト、16…第2の蓋体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平4−262552 (32)優先日 平4(1992)9月30日 (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 佐橋 政司 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 永井 秀雄 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 山下 務 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 R1x R2y 100-x-y (I) (ただし、R1は希土類元素から選ばれる少なくとも1
    種の元素、R2は原子半径が0.156〜0.174n
    mである元素から選ばれる少なくとも1種の元素、Mは
    FeおよびCoから選ばれる少なくとも1種の元素を示
    し、x、yは原子%でそれぞれx≧2、y≧0.01、
    4≦x+y≦20を示す)にて表され、主相中に占める
    前記Mが90原子%以上であることを特徴とする磁性材
    料。
  2. 【請求項2】 一般式 R1x R2y z 100-x-y-z (II) (ただし、R1は希土類元素から選ばれる少なくとも1
    種の元素、R2は原子半径が0.156〜0.174n
    mである元素から選ばれる少なくとも1種の元素、Aは
    H、C、NおよびPから選ばれる少なくとも1種の元
    素、MはFeおよびCoから選ばれる少なくとも1種の
    元素を示し、x、y、zは原子%でそれぞれx≧2、y
    ≧0.01、4≦x+y≦20、0≦z≦20を示す)
    にて表され、主相がTbCu7 型結晶構造を有し、かつ
    前記主相中に占める前記Mが前記主相中のAを除く全て
    の元素の総量の90原子%以上であることを特徴とする
    磁性材料。
  3. 【請求項3】 一般式 R1x R2y z u 100-x-y-z-u (III) (ただし、R1は希土類元素から選ばれる少なくとも1
    種の元素、R2は原子半径が0.156〜0.174n
    mである元素から選ばれる少なくとも1種の元素、Aは
    H、C、NおよびPから選ばれる少なくとも1種の元
    素、MはFeおよびCoから選ばれる少なくとも1種の
    元素を示し、x、y、z、uは原子%でそれぞれx≧
    2、y≧0、4≦x+y≦20、0≦z≦20、u≦4
    を示す)にて表され、主相がTbCu7 型結晶構造また
    はThMn12型結晶構造を有することを特徴とする磁性
    材料。
  4. 【請求項4】 前記Mは、その総量の20原子%以下を
    T(MはSi、Ti、Al、Ga、V、Ta、Mo、N
    b、Cr、W、MnおよびNiから選ばれる少なくとも
    1種の元素)で置換されることを特徴とする請求項1な
    いし3いずれか1項記載の磁性材料。
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