JPH06172033A - 表面被覆炭素繊維強化複合材料及びその製造方法 - Google Patents
表面被覆炭素繊維強化複合材料及びその製造方法Info
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- JPH06172033A JPH06172033A JP4352945A JP35294592A JPH06172033A JP H06172033 A JPH06172033 A JP H06172033A JP 4352945 A JP4352945 A JP 4352945A JP 35294592 A JP35294592 A JP 35294592A JP H06172033 A JPH06172033 A JP H06172033A
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Landscapes
- Ceramic Products (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐酸化性の優れた表面被覆炭素繊維強化複合
材料及びその製造方法を提供すること。 【構成】 マトリックスと炭素繊維との間に、前記マト
リックスよりも熱膨張係数の大きい中間層が存在する表
面被覆炭素繊維強化複合材料、及びマトリックスよりも
熱膨張係数の大きい材料によって炭素繊維を先ずコーテ
ィングし、該コーティングされた炭素繊維を用いてマト
リックスとの炭素繊維強化複合材料を作製し、該作製さ
れた炭素繊維強化複合材料に表面被覆膜をコーティング
する表面被覆炭素繊維強化複合材料の製造方法とした。
材料及びその製造方法を提供すること。 【構成】 マトリックスと炭素繊維との間に、前記マト
リックスよりも熱膨張係数の大きい中間層が存在する表
面被覆炭素繊維強化複合材料、及びマトリックスよりも
熱膨張係数の大きい材料によって炭素繊維を先ずコーテ
ィングし、該コーティングされた炭素繊維を用いてマト
リックスとの炭素繊維強化複合材料を作製し、該作製さ
れた炭素繊維強化複合材料に表面被覆膜をコーティング
する表面被覆炭素繊維強化複合材料の製造方法とした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面被覆炭素繊維強化
複合材料及びその製造方法に関し、特に、耐酸化性を向
上させた表面被覆炭素繊維強化複合材料及びその製造方
法に関する。
複合材料及びその製造方法に関し、特に、耐酸化性を向
上させた表面被覆炭素繊維強化複合材料及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、高温構造材料として期待され
るC/Cコンポジット及び炭素繊維強化セラミックス等
の炭素繊維強化複合材料が存在する。かかる炭素繊維強
化複合材料は、その材料中に用いられている炭素(繊
維)が高温酸化雰囲気に弱いために、化学蒸着法による
炭化珪素膜等の表面被覆コーティングが必要であった。
るC/Cコンポジット及び炭素繊維強化セラミックス等
の炭素繊維強化複合材料が存在する。かかる炭素繊維強
化複合材料は、その材料中に用いられている炭素(繊
維)が高温酸化雰囲気に弱いために、化学蒸着法による
炭化珪素膜等の表面被覆コーティングが必要であった。
【0003】しかし、単に炭素繊維強化複合材料の表面
に被覆コーティングを行なうと、その両者間の熱膨張係
数差(例えば、C/Cコンポジットの熱膨張係数は約
0.0〔×10-6/°C〕、炭化珪素膜の熱膨張係数は
4.5〔×10-6/°C〕)により、膜に亀裂が生じ、
高温酸化雰囲気における耐酸化性を向上させることはで
きなかった。
に被覆コーティングを行なうと、その両者間の熱膨張係
数差(例えば、C/Cコンポジットの熱膨張係数は約
0.0〔×10-6/°C〕、炭化珪素膜の熱膨張係数は
4.5〔×10-6/°C〕)により、膜に亀裂が生じ、
高温酸化雰囲気における耐酸化性を向上させることはで
きなかった。
【0004】そこで、近年、熱膨張係数の差に起因する
上記亀裂対策及び耐酸化性の改善を目的として、 1.化学蒸着法による表面被覆膜の改良 傾斜機能膜(特開平3−80172、特開平3−1
53586等) 表面被覆膜を、例えば複合材料側の炭素から、表面側の
炭化珪素に連続的に組成変化している被覆膜とし、熱膨
張係数を徐々に変化させることにより応力を緩和する方
法。 表面被覆膜に圧縮応力を生じさせる方法(特開平3
−80172、特開平1−282112等) 表面被覆膜を、例えば炭化チタンの被覆膜と、その表面
に形成された炭化珪素の被覆膜との複層膜とし、上記炭
化チタンの被覆膜により生じる圧縮応力により、表面被
覆炭化珪素膜に生じる全応力を低下させる方法。 コンバージョン法 例えば、炭素繊維強化複合材料であるC/Cコンポジッ
トを、高温で酸化珪素ガスと反応させ、該複合材料表面
に密着性の高い炭化珪素を形成する方法。 2.炭素繊維強化複合材料の熱膨張係数の改良(特開平
3−80172、特公平3−64470、特開平3−1
53584等) マトリックスに熱膨張係数の大きい材料(例えば炭化チ
タン)を添加し、炭素繊維強化複合材料の熱膨張係数を
大きくし、表面被覆膜との熱膨張係数差を小さくする方
法、等が考案され、試みられてきた。
上記亀裂対策及び耐酸化性の改善を目的として、 1.化学蒸着法による表面被覆膜の改良 傾斜機能膜(特開平3−80172、特開平3−1
53586等) 表面被覆膜を、例えば複合材料側の炭素から、表面側の
炭化珪素に連続的に組成変化している被覆膜とし、熱膨
張係数を徐々に変化させることにより応力を緩和する方
法。 表面被覆膜に圧縮応力を生じさせる方法(特開平3
−80172、特開平1−282112等) 表面被覆膜を、例えば炭化チタンの被覆膜と、その表面
に形成された炭化珪素の被覆膜との複層膜とし、上記炭
化チタンの被覆膜により生じる圧縮応力により、表面被
覆炭化珪素膜に生じる全応力を低下させる方法。 コンバージョン法 例えば、炭素繊維強化複合材料であるC/Cコンポジッ
トを、高温で酸化珪素ガスと反応させ、該複合材料表面
に密着性の高い炭化珪素を形成する方法。 2.炭素繊維強化複合材料の熱膨張係数の改良(特開平
3−80172、特公平3−64470、特開平3−1
53584等) マトリックスに熱膨張係数の大きい材料(例えば炭化チ
タン)を添加し、炭素繊維強化複合材料の熱膨張係数を
大きくし、表面被覆膜との熱膨張係数差を小さくする方
法、等が考案され、試みられてきた。
【0005】その結果、これらの方法により単に炭化珪
素膜等の表面被覆コーティングを、炭素繊維強化複合材
料に施した材料より、その亀裂及び耐酸化性が共に改善
できている。
素膜等の表面被覆コーティングを、炭素繊維強化複合材
料に施した材料より、その亀裂及び耐酸化性が共に改善
できている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た何れの方法によっても、酸化による該表面被覆炭素繊
維強化複合材料の重量増加は認められておらず(表面被
覆層が炭化珪素である場合、Active酸化でない限
り、酸化後の重量は増加する)、炭素繊維強化複合材料
を、高温酸化雰囲気から完全に保護することはできてい
ない欠点を有していた。
た何れの方法によっても、酸化による該表面被覆炭素繊
維強化複合材料の重量増加は認められておらず(表面被
覆層が炭化珪素である場合、Active酸化でない限
り、酸化後の重量は増加する)、炭素繊維強化複合材料
を、高温酸化雰囲気から完全に保護することはできてい
ない欠点を有していた。
【0007】そのため、更に耐酸化性に優れた表面被覆
炭素繊維強化複合材料の出現が、強く望まれていた。
炭素繊維強化複合材料の出現が、強く望まれていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記要望
に対処するため、種々の試験・研究を行なった結果、例
えば強化繊維に炭素繊維、マトリックスに炭化珪素を使
用した場合、その複合材料中の炭素繊維の体積含有率が
多いと、マトリックスには亀裂が生じる。ただし、炭素
繊維の体積含有率は、複合材料としての強度、破壊靱性
に影響を与えるため、マトリックスの亀裂をなくすため
の一対策である炭素繊維の体積含有率の低減は、該繊維
強化複合材料の特性を低下させることになる。そこで、
炭素繊維の体積含有率を低減することなく、マトリック
スの亀裂を防止することで、繊維強化複合材料の強度、
破壊靱性等の特性を低下させることなく、表面被覆膜に
よる耐酸化性付与が更にできるとの知見を得、本発明を
完成するに至った。
に対処するため、種々の試験・研究を行なった結果、例
えば強化繊維に炭素繊維、マトリックスに炭化珪素を使
用した場合、その複合材料中の炭素繊維の体積含有率が
多いと、マトリックスには亀裂が生じる。ただし、炭素
繊維の体積含有率は、複合材料としての強度、破壊靱性
に影響を与えるため、マトリックスの亀裂をなくすため
の一対策である炭素繊維の体積含有率の低減は、該繊維
強化複合材料の特性を低下させることになる。そこで、
炭素繊維の体積含有率を低減することなく、マトリック
スの亀裂を防止することで、繊維強化複合材料の強度、
破壊靱性等の特性を低下させることなく、表面被覆膜に
よる耐酸化性付与が更にできるとの知見を得、本発明を
完成するに至った。
【0009】即ち、本発明は、マトリックスと炭素繊維
との間に、前記マトリックスよりも熱膨張係数の大きい
中間層が存在する表面被覆炭素繊維強化複合材料(請求
項1の構成)、及びマトリックスよりも熱膨張係数の大
きい材料によって炭素繊維を先ずコーティングし、該コ
ーティングされた炭素繊維を用いてマトリックスとの炭
素繊維強化複合材料を作製し、該作製された炭素繊維強
化複合材料に表面被覆膜をコーティングする表面被覆炭
素繊維強化複合材料の製造方法(請求項3の構成)を要
旨とする。
との間に、前記マトリックスよりも熱膨張係数の大きい
中間層が存在する表面被覆炭素繊維強化複合材料(請求
項1の構成)、及びマトリックスよりも熱膨張係数の大
きい材料によって炭素繊維を先ずコーティングし、該コ
ーティングされた炭素繊維を用いてマトリックスとの炭
素繊維強化複合材料を作製し、該作製された炭素繊維強
化複合材料に表面被覆膜をコーティングする表面被覆炭
素繊維強化複合材料の製造方法(請求項3の構成)を要
旨とする。
【0010】上記した本発明による表面被覆炭素繊維強
化複合材料及びその製造方法によれば、マトリックスと
炭素繊維との間に、前記マトリックスよりも熱膨張係数
の大きい中間層が存在或いは形成されるため、該中間層
がマトリックスに圧縮応力を生じさせ、マトリックスに
生じる全応力を低下させることができ、その亀裂を防止
することができる。
化複合材料及びその製造方法によれば、マトリックスと
炭素繊維との間に、前記マトリックスよりも熱膨張係数
の大きい中間層が存在或いは形成されるため、該中間層
がマトリックスに圧縮応力を生じさせ、マトリックスに
生じる全応力を低下させることができ、その亀裂を防止
することができる。
【0011】ここで、上記マトリックスと炭素繊維との
間の中間層の材料としては、炭化チタンを用いることが
でき、また上記マトリックスの主成分としては、炭化珪
素又は窒化珪素を用いること(請求項2の構成)ができ
る。
間の中間層の材料としては、炭化チタンを用いることが
でき、また上記マトリックスの主成分としては、炭化珪
素又は窒化珪素を用いること(請求項2の構成)ができ
る。
【0012】更に、上記炭素繊維へのコーティングを、
化学蒸着法を用いた炭化チタンで行い、上記炭素繊維強
化複合材料の作製を、フィラメントワインディング法で
マトリックスの主成分として炭化珪素又は窒化珪素を用
いて行なうこと(請求項4の構成)ができる。
化学蒸着法を用いた炭化チタンで行い、上記炭素繊維強
化複合材料の作製を、フィラメントワインディング法で
マトリックスの主成分として炭化珪素又は窒化珪素を用
いて行なうこと(請求項4の構成)ができる。
【0013】更にまた、上記炭素繊維強化複合材料への
表面被覆膜として、炭化珪素又は窒化珪素を用いること
(請求項5の構成)ができる。ここで、該表面被覆膜と
して、前記、従来技術として記載した化学蒸着法による
表面被覆膜の改良方法、即ち、表面被覆膜を炭化チタン
の被覆膜と、その表面に形成された炭化珪素又は窒化珪
素の被覆膜との複層膜とすること(請求項6の構成)、
或いは表面被覆膜を複合材料側の炭素から、表面側の炭
化珪素に連続的に組成変化している被覆膜とすること
(請求項7の構成)を実施すると、マトリックス及び表
面被覆膜の両者に存在する亀裂を大幅に低減でき、その
相乗効果により表面被覆炭素繊維強化複合材料の耐酸化
性を更に向上させることが可能となる。
表面被覆膜として、炭化珪素又は窒化珪素を用いること
(請求項5の構成)ができる。ここで、該表面被覆膜と
して、前記、従来技術として記載した化学蒸着法による
表面被覆膜の改良方法、即ち、表面被覆膜を炭化チタン
の被覆膜と、その表面に形成された炭化珪素又は窒化珪
素の被覆膜との複層膜とすること(請求項6の構成)、
或いは表面被覆膜を複合材料側の炭素から、表面側の炭
化珪素に連続的に組成変化している被覆膜とすること
(請求項7の構成)を実施すると、マトリックス及び表
面被覆膜の両者に存在する亀裂を大幅に低減でき、その
相乗効果により表面被覆炭素繊維強化複合材料の耐酸化
性を更に向上させることが可能となる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を、比較例と共に挙げ
本発明を詳細に説明する。
本発明を詳細に説明する。
【0015】実施例1 先ず、市販のpitch系炭素繊維に、図1に示す炭素
繊維表面連続処理装置を用い、炭化チタンをコーティン
グした。ここで図1は、繊維2を送出部1より送り出
し、原料ガスが3系統から導入される反応炉3でコーテ
ィングされ、巻取部4で巻き取られることを示す。な
お、反応炉3は、バタフライバルブ及びRP等で圧力制
御されている。
繊維表面連続処理装置を用い、炭化チタンをコーティン
グした。ここで図1は、繊維2を送出部1より送り出
し、原料ガスが3系統から導入される反応炉3でコーテ
ィングされ、巻取部4で巻き取られることを示す。な
お、反応炉3は、バタフライバルブ及びRP等で圧力制
御されている。
【0016】上記炭素繊維のコーティング条件は、炉内
温度:1300°C、炉内圧:10Torr、TiCl
4 トータル流量:45cc/min(バブリングタンク
温度:72°C)、H2 キャリアトータル流量:50c
c/min、C3 H8 トータル流量:15cc/mi
n、繊維移動速度:5cm/minとした。
温度:1300°C、炉内圧:10Torr、TiCl
4 トータル流量:45cc/min(バブリングタンク
温度:72°C)、H2 キャリアトータル流量:50c
c/min、C3 H8 トータル流量:15cc/mi
n、繊維移動速度:5cm/minとした。
【0017】次に、上記コーティング繊維を使用し、図
2に示すフィラメントワインディング法で成形体を作製
した。ここで図2は、成形体8はスラリー5に浸漬した
長繊維6を巻取枠7で巻き取ることにより作製すること
を示す。
2に示すフィラメントワインディング法で成形体を作製
した。ここで図2は、成形体8はスラリー5に浸漬した
長繊維6を巻取枠7で巻き取ることにより作製すること
を示す。
【0018】上記スラリー5は、主成分である平均粒径
0.3μmのSiC粉末:575g、ポリカルボシラ
ン:67g、焼結助剤としてのB4 C:2.4g、カー
ボン粉末:18g、AlN粉末:4.8gをキシレン溶
液:600gの中に入れ、ボールミルで16時間混合す
ることで調製した。
0.3μmのSiC粉末:575g、ポリカルボシラ
ン:67g、焼結助剤としてのB4 C:2.4g、カー
ボン粉末:18g、AlN粉末:4.8gをキシレン溶
液:600gの中に入れ、ボールミルで16時間混合す
ることで調製した。
【0019】その後、フィラメントワインディング法に
よって10mm厚に巻き取られた成形体8を40×25
mmに切断し、800°C、Ar雰囲気中で脱脂し、ホ
ットプレス法により、2100°C、Ar雰囲気中で焼
成した。
よって10mm厚に巻き取られた成形体8を40×25
mmに切断し、800°C、Ar雰囲気中で脱脂し、ホ
ットプレス法により、2100°C、Ar雰囲気中で焼
成した。
【0020】こうして作製した炭素繊維強化炭化珪素複
合基材に対し、化学蒸着法で炭化珪素をコーティングし
た。コーティング膜厚は200μmであり、コーティン
グ条件は、炉内温度:1250°C、炉内圧力:10T
orr、SiCl4 流量:112.5cc/min、C
3 H8 流量:12.5cc/min、H2 流量:125
cc/minとした。
合基材に対し、化学蒸着法で炭化珪素をコーティングし
た。コーティング膜厚は200μmであり、コーティン
グ条件は、炉内温度:1250°C、炉内圧力:10T
orr、SiCl4 流量:112.5cc/min、C
3 H8 流量:12.5cc/min、H2 流量:125
cc/minとした。
【0021】実施例2 実施例1と同様に作製した炭素繊維強化炭化珪素複合基
材に対し、化学蒸着法で炭化チタンを膜厚20μmコー
ティングし、更に炭化珪素を膜厚200μmコーティン
グした。
材に対し、化学蒸着法で炭化チタンを膜厚20μmコー
ティングし、更に炭化珪素を膜厚200μmコーティン
グした。
【0022】上記炭化チタンのコーティング条件は、炉
内温度:1300°C、炉内圧力:10Torr、Ti
Cl4 流量:67.5cc/min、C3 H8 流量:
7.5cc/min、H2 流量:75cc/minと
し、炭化珪素のコーティング条件は、炉内温度:125
0°C、炉内圧力:10Torr、SiCl4 流量:1
12.5cc/min、C3 H8 流量:12.5cc/
min、H2 流量:125cc/minとした。
内温度:1300°C、炉内圧力:10Torr、Ti
Cl4 流量:67.5cc/min、C3 H8 流量:
7.5cc/min、H2 流量:75cc/minと
し、炭化珪素のコーティング条件は、炉内温度:125
0°C、炉内圧力:10Torr、SiCl4 流量:1
12.5cc/min、C3 H8 流量:12.5cc/
min、H2 流量:125cc/minとした。
【0023】実施例3 実施例1と同様に作製した炭素繊維強化炭化珪素複合基
材に対し、化学蒸着法でC−SiCの傾斜組成被覆膜を
膜厚200μmコーティングした。
材に対し、化学蒸着法でC−SiCの傾斜組成被覆膜を
膜厚200μmコーティングした。
【0024】上記C−SiCの傾斜組成被覆膜のコーテ
ィング条件は、炉内温度:1250〜1400°C、炉
内圧力:10Torr、SiCl4 流量:0〜112.
5cc/min、CH4 流量:37.5〜50cc/m
in、H2 流量:150〜250cc/minの範囲と
した。
ィング条件は、炉内温度:1250〜1400°C、炉
内圧力:10Torr、SiCl4 流量:0〜112.
5cc/min、CH4 流量:37.5〜50cc/m
in、H2 流量:150〜250cc/minの範囲と
した。
【0025】実施例1、2及び3で作製した表面被覆炭
素繊維強化複合材料を、表1に表記した評価項目によ
り、比較例1〜4と比較した。
素繊維強化複合材料を、表1に表記した評価項目によ
り、比較例1〜4と比較した。
【0026】ここで比較例1、2及び3は炭素繊維への
炭化チタンコーティングを行わず、上記実施例1、2及
び3と同様の焼成、表面被覆を行った材料である。ま
た、比較例4は市販のC/CコンポジットにSiC膜を
膜厚200μmコーティングしたものである。
炭化チタンコーティングを行わず、上記実施例1、2及
び3と同様の焼成、表面被覆を行った材料である。ま
た、比較例4は市販のC/CコンポジットにSiC膜を
膜厚200μmコーティングしたものである。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明かかる表
面被覆炭素繊維強化複合材料及びその製造方法によれ
ば、マトリックスと炭素繊維との間に、前記マトリック
スよりも熱膨張係数の大きい中間層が存在或いは形成さ
れるため、該中間層がマトリックスの亀裂を防止するこ
とができ、表面被覆炭素繊維強化複合材料としての耐酸
化性を更に向上させることができる。
面被覆炭素繊維強化複合材料及びその製造方法によれ
ば、マトリックスと炭素繊維との間に、前記マトリック
スよりも熱膨張係数の大きい中間層が存在或いは形成さ
れるため、該中間層がマトリックスの亀裂を防止するこ
とができ、表面被覆炭素繊維強化複合材料としての耐酸
化性を更に向上させることができる。
【図1】炭素繊維表面連続処理装置を示した概念図であ
る。
る。
【図2】炭素繊維強化複合材料製造装置を示した概念図
である。
である。
1 送出部 2 繊維 3 反応炉 4 巻取部 5 スラリー 6 長繊維 7 巻取枠 8 成形体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 秀人 神奈川県鎌倉市浄妙寺5−4−7 (72)発明者 山岸 千丈 東京都杉並区荻窪2−17−4
Claims (7)
- 【請求項1】 マトリックスと炭素繊維との間に、前記
マトリックスよりも熱膨張係数の大きい中間層が存在す
ることを特徴とする、表面被覆炭素繊維強化複合材料。 - 【請求項2】 上記マトリックスと炭素繊維との間の中
間層が、炭化チタンであり、上記マトリックスの主成分
が、炭化珪素又は窒化珪素であることを特徴とする、請
求項1記載の表面被覆炭素繊維強化複合材料。 - 【請求項3】 マトリックスよりも熱膨張係数の大きい
材料によって炭素繊維をコーティングし、該コーティン
グされた炭素繊維を用いてマトリックスとの炭素繊維強
化複合材料を作製し、該作製された炭素繊維強化複合材
料に表面被覆膜をコーティングすることを特徴とする、
表面被覆炭素繊維強化複合材料の製造方法。 - 【請求項4】 上記炭素繊維へのコーティングを、化学
蒸着法を用いた炭化チタンで行い、上記炭素繊維強化複
合材料の作製を、フィラメントワインディング法でマト
リックスの主成分として炭化珪素又は窒化珪素を用いて
行なうことを特徴とする、請求項3記載の表面被覆炭素
繊維強化複合材料の製造方法。 - 【請求項5】 上記炭素繊維強化複合材料への表面被覆
膜が、炭化珪素又は窒化珪素であることを特徴とする、
請求項1又は3記載の表面被覆炭素繊維強化複合材料又
は表面被覆炭素繊維強化複合材料の製造方法。 - 【請求項6】 上記炭素繊維強化複合材料への表面被覆
膜が、炭化チタンの被覆膜と、その表面に形成された炭
化珪素又は窒化珪素の被覆膜との複層膜であることを特
徴とする、請求項1又は3記載の表面被覆炭素繊維強化
複合材料又は表面被覆炭素繊維強化複合材料の製造方
法。 - 【請求項7】 上記炭素繊維強化複合材料への表面被覆
膜が、複合材料側の炭素から、表面側の炭化珪素に連続
的に組成変化している被覆膜であることを特徴とする、
請求項1又は3記載の表面被覆炭素繊維強化複合材料又
は表面被覆炭素繊維強化複合材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4352945A JPH06172033A (ja) | 1992-12-11 | 1992-12-11 | 表面被覆炭素繊維強化複合材料及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4352945A JPH06172033A (ja) | 1992-12-11 | 1992-12-11 | 表面被覆炭素繊維強化複合材料及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06172033A true JPH06172033A (ja) | 1994-06-21 |
Family
ID=18427530
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4352945A Pending JPH06172033A (ja) | 1992-12-11 | 1992-12-11 | 表面被覆炭素繊維強化複合材料及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06172033A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102912263A (zh) * | 2012-10-11 | 2013-02-06 | 北京理工大学 | 一种碳纤维增强钛合金复合材料及其制备方法 |
WO2014061433A1 (ja) * | 2012-10-15 | 2014-04-24 | 株式会社Ihi | 高温処理炉及び強化繊維の継ぎ方法 |
WO2015156361A1 (ja) * | 2014-04-11 | 2015-10-15 | 株式会社Ihi | 真空処理装置 |
WO2020194921A1 (ja) * | 2019-03-28 | 2020-10-01 | 株式会社Ihi | 真空処理装置 |
WO2020194922A1 (ja) * | 2019-03-28 | 2020-10-01 | 株式会社Ihi | 真空処理装置 |
-
1992
- 1992-12-11 JP JP4352945A patent/JPH06172033A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2020194921A1 (ja) * | 2019-03-28 | 2020-10-01 | 株式会社Ihi | 真空処理装置 |
WO2020194922A1 (ja) * | 2019-03-28 | 2020-10-01 | 株式会社Ihi | 真空処理装置 |
JPWO2020194921A1 (ja) * | 2019-03-28 | 2020-10-01 | ||
JPWO2020194922A1 (ja) * | 2019-03-28 | 2020-10-01 | ||
US12031211B2 (en) | 2019-03-28 | 2024-07-09 | Ihi Corporation | Vacuum processing device |
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