JPH06171947A - リチウムバナジウム酸化物の製造方法 - Google Patents

リチウムバナジウム酸化物の製造方法

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JPH06171947A
JPH06171947A JP4331993A JP33199392A JPH06171947A JP H06171947 A JPH06171947 A JP H06171947A JP 4331993 A JP4331993 A JP 4331993A JP 33199392 A JP33199392 A JP 33199392A JP H06171947 A JPH06171947 A JP H06171947A
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JP
Japan
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lithium
vanadium
reaction
vanadium pentoxide
vanadium oxide
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JP4331993A
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English (en)
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Takao Tanaka
隆夫 田中
Toshio Omukai
敏男 大向
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 五酸化バナジウムとリチウム化合物とを
混合してLi1+X38(0≦X≦0.5)で示される
リチウムバナジウム酸化物を製造する際、五酸化バナジ
ウムと酸化リチウム、水酸化リチウム、炭酸リチウム及
び硝酸リチウムから選ばれたリチウム化合物とをロ−タ
リ−キルンやレトルトキルン等の回転円筒型の炉で転動
させながら500〜550℃に加熱する。 【効果】 非水溶媒二次電池の正極活物質として好
適なLi1+X38(0≦X≦0.5)の化学式で示さ
れるリチウムバナジウム酸化物を、粉末状で短時間に製
造することができる。このため製造コストの大幅な削減
が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はLi1+X 3 8 (0≦
X≦0.5)の化学式で示されるリチウムバナジウム酸
化物の製造方法に関する。さらに詳しくは高エネルギ−
密度が得られるリチウム二次電池電極に用いられるリチ
ウムバナジウム酸化物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び本発明が解決しようとする課題】従来
非水溶媒二次電池の正極活物質としては主に硫化チタ
ン、硫化モリブデン、五酸化バナジウム、リチウムバナ
ジウム酸化物等の物質が検討されてきた。
【0003】この中でも特にLi1+X 3 8 (0≦X
≦0.5)の化学式で示されるリチウムバナジウム酸化
物は良好な二次電池特性を示すことが報告されていた。
(G.Pistoia et.al.; J.Electrochem.Soc.,281 132(198
5)) しかしながら、彼等の用いた製造方法は、石英容器に炭
酸リチウムと五酸化バナジウムを入れ、680℃に加熱
する方法であり、この温度では反応物は溶融しており、
反応終了後は冷却固化したものを取り出すため容器から
取り出しにくい、塊となっているので先ず粗粉砕し、次
に微粉砕する必要があり、粉砕に手間が掛かるという問
題があった。また反応容器に用いた石英も、すぐに劣化
し、数回使用するとひびが入り、多数回使用できず、容
器代もかかる等いろいろな問題があった。
【0004】この高温で溶融する反応方法を改良するた
めの方法として反応温度を500〜550℃として製造
する方法もあるが(D.G.Wickham;J.Inorg.Nucl.Chem.,
27 1939(1965) )、この温度領域で反応させるとやは
り、生成物が融着しており粉砕に手間が掛かるという問
題が残り、また反応時間も24〜48時間も必要であっ
た。さらに改良された方法としては特開平3−2288
26号に開示されているように500℃未満の温度で反
応させ融着を防ぐ方法がある。しかし、この方法では、
融着を防ぐことはできるものの反応時間が長い(約18
時間)という問題は解決されていなかった。
【0005】従って、非水溶媒二次電池の正極活物質と
して用いられるリチウムバナジウム酸化物、特にLi
1+X 3 8 (0≦X≦0.5)の化学式で示されるリ
チウムバナジウム酸化物の製造において生成物の融着に
よる塊状化を防ぎ、短時間で効率よく反応させる方法の
開発が望まれていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決し、Li1+X 3 8 (0≦X≦0.5)の化学式で
示されるリチウムバナジウム酸化物の製造において生成
物の融着による塊状化を防ぎ、短時間で効率よく反応さ
せる方法を鋭意検討した結果、バナジウム化合物として
五酸化バナジウム、リチウム化合物として酸化リチウ
ム、水酸化リチウム、炭酸リチウム、硝酸リチウムから
選ばれたリチウム化合物を用い、回転円筒型の炉で内容
物を転動させながら500〜550℃に加熱することに
より、生成物の融着を防ぎ、短時間に反応が終了するこ
とを見いだし本発明を完成させるに至った。
【0007】即ち本発明は、五酸化バナジウムとリチウ
ム化合物を混合してLi1+X 3 8 (0≦X≦0.
5)で示されるリチウムバナジウム酸化物を製造するに
あたり、上記リチウム化合物として酸化リチウム、水酸
化リチウム、炭酸リチウム、硝酸リチウムから選ばれた
リチウム化合物を用い、回転円筒型の炉で五酸化バナジ
ウムと上記リチウム化合物とを転動させながら500〜
550℃に加熱することを特徴とするリチウムバナジウ
ム酸化物の製造方法である。
【0008】以下、本発明についてさらに詳しく説明す
る。
【0009】本発明で用いられるリチウム化合物は酸化
リチウム、水酸化リチウム、炭酸リチウム、硝酸リチウ
ムから選ばれたリチウム化合物であり含水物も含まれ
る。また、必要によりこれらのリチウム化合物を複数混
ぜて用いても構わない。
【0010】このリチウム化合物と五酸化バナジウムを
混合する割合はLi:Vの原子比で1:3〜1.5:3
となるようにすれば良いが、電池電極材としては1.
1:3〜1.3:3のものが好適である。
【0011】反応温度は500〜550℃が好適に用い
られる。500℃未満では反応が完結するための時間が
かかり過ぎ、550℃以上では反応物が部分的に溶融し
粉末状にならないので好ましくない。
【0012】また本発明に用いられる回転円筒型の炉と
はいわゆるロ−タリ−キルンやレトルトキルンといわれ
る形式のもので、原料を仕込んだ容器を回転させ、加熱
しながら混合を行なうことができる炉のことを示す。容
器の形状は一般に円筒型が用いられるが、筒状であるな
ら多角形のものでも構わない。容器の材質について特に
制限はないがステンレス鋼、アルミナ、ムライト、シリ
カ等が好適に用いられる。容器を回転させる場合の回転
数については、内容物が転動し、融着しない回転数であ
ればよく、特に高速回転させる必要はない。この内容物
が転動し、融着しない回転数は、容器の大きさ、形状に
よって異なり一概に決められないので、用いる装置で予
備試験して決めれば良い。
【0013】反応させるに当たってはリチウム化合物と
五酸化バナジウムをLi:Vの原子比で1:3〜1.
5:3となるようにあらかじめ秤量混合しておいていた
原料混合物を連続的に供給して反応させる連続式、リチ
ウム化合物と五酸化バナジウムをLi:Vの原子比で
1:3〜1.5:3となるように各々独立に供給する連
続式、また、原料混合物を一時に供給した後加熱反応を
行なわせるバッチ式、バナジウムは一時に仕込みリチウ
ム化合物は連続的に所定量まで供給する半連続式のいず
れの反応形式を用いても構わない。
【0014】反応時間は用いた反応温度、反応形式によ
って変わり、一概に決められないので用いる原料、混合
比、反応形式等を決め予備試験にて必要反応時間を決め
れば良い。
【0015】以下実施例にて本発明をさらに詳しく説明
するが、本発明は実施例に制限されるものではない。
【0016】
【実施例】
実施例1 炭酸リチウム80.7g、五酸化バナジウム496.6
g(Li:Vの原子比で1.2:3)を乳鉢で十分に混
合した後内側をアルミナ溶射してある外径15cmのス
テンレス製の円筒型容器に入れ20rpmで回転させな
がら内径20cmの環状炉の中で550℃で8時間加熱
した。加熱後冷却し内容物を取り出した。反応物は粉末
状であり、XRD測定の結果、生成物のパタ−ンは比較
例で示す680℃に加熱溶融させて製造したものと同様
のパタ−ンであった。
【0017】実施例2 炭酸リチウム80.7g、五酸化バナジウム496.6
g(Li:Vの原子比で1.2:3)を乳鉢で十分に混
合した後実施例1の場合と同じ様に内側をアルミナ溶射
してあるステンレス製の円筒型容器に入れ20rpmで
回転させながら500℃で12時間加熱した。取り出し
た反応物は粉末状であり、XRD測定の結果、生成物の
パタ−ンは680℃に加熱溶融させて製造したものと同
様のパタ−ンであった。
【0018】実施例3 炭酸リチウム67.3g、五酸化バナジウム496.6
g(Li:Vの原子比で1.0:3)を実施例1の場合
と同じ様に内側をアルミナ溶射してあるステンレス製の
円筒型容器に入れ20rpmで回転させながら550℃
で8時間加熱した後内容物を取り出した。反応物は粉末
状であり、XRD測定の結果、生成物のパタ−ンは68
0℃に加熱溶融させて製造したものと同様のパタ−ンで
あった。
【0019】実施例4 炭酸リチウム100.9g、五酸化バナジウム496.
6g(Li:Vの原子比で1.5:3)を実施例1の場
合と同じ様に内側をアルミナ溶射してあるステンレス製
の円筒型容器に入れ20rpmで回転させながら550
℃で8時間加熱した後内容物を取り出した。反応物は粉
末状であり、XRD測定の結果、生成物のパタ−ンは6
80℃に加熱溶融させて製造したものと同様のパタ−ン
であった。
【0020】実施例5 水酸化リチウム一水和物91.7g、五酸化バナジウム
496.6g(Li:Vの原子比で1.2:3)を乳鉢
で十分に混合した後実施例1の場合と同じ様に内側をア
ルミナ溶射してあるステンレス製の円筒型容器に入れ2
0rpmで回転させながら500℃で12時間加熱し
た。取り出した反応物は粉末状であり、XRD測定の結
果、生成物のパタ−ンは680℃に加熱溶融させて製造
したものと同様のパタ−ンであった。
【0021】比較例1炭酸リチウム80.7g、五酸化
バナジウム496.6g(Li:Vの原子比 で1.2:3)を乳鉢で十分に混合した後石英製の皿に
いれ680℃で6時間加熱した。冷却後に皿を取り出す
と反応物は黒褐色の溶岩状の塊となって一部皿に付着し
ていた。このため取り出しが難しく、取り出すときに皿
が一部欠けた。この塊状物を粉末とする為に先ずスタン
プミルで粗粉砕し、次にボ−ルミルで粉砕した。粉末品
のXRDパタ−ンは実施例1で製造したものと同様のパ
タ−ンであった。この様に従来法で製造する場合、容器
からの取り出しが困難であり、また粉砕に手間が掛かる
事がわかる。
【0022】比較例2 炭酸リチウム80.7g、五酸化バナジウム496.6
g(Li:Vの原子比で1.2:3)を乳鉢で十分に混
合した後実施例1の場合と同じ様に内側をアルミナ溶射
してあるステンレス製の円筒型容器に入れ、回転を止め
て500℃で15時間加熱した。加熱後冷却し内容物を
取り出した。反応物は一部溶融していたが概ね粉末状で
あった。しかしながらり、XRD測定の結果、生成物と
共に未反応の五酸化バナジウムのパタ−ンも存在してお
り、回転操作を加えないと反応時間を長くしても均一な
物はなかなか得られないことが分かる。
【0023】
【発明の効果】以上述べたように本発明の方法によれば
非水溶媒二次電池の正極活物質として好適なLi1+X
3 8 (0≦X≦0.5)の化学式で示されるリチウム
バナジウム酸化物を、融着させることなく粉末状で短時
間に製造することができる。このため製造コストの大幅
な削減が可能となるので、本発明の実用上の価値は非常
に大きいものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 五酸化バナジウムとリチウム化合物
    を混合してLi1+X3 8 (0≦X≦0.5)で示さ
    れるリチウムバナジウム酸化物を製造するにあたり、上
    記リチウム化合物として酸化リチウム、水酸化リチウ
    ム、炭酸リチウム、硝酸リチウムから選ばれたリチウム
    化合物を用い、回転円筒型の炉で五酸化バナジウムと上
    記リチウム化合物とを転動させながら500〜550℃
    に加熱することを特徴とするリチウムバナジウム酸化物
    の製造方法。
JP4331993A 1992-12-11 1992-12-11 リチウムバナジウム酸化物の製造方法 Pending JPH06171947A (ja)

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