JPH0617041U - フラット電線のシールド装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】シールド効果を有するフラットケーブルを安価
にして、しかもシールド処理のための作業性が容易であ
るフラット電線のシールド装置を提供することにある。 【構成】信号線とすべきフラットケーブル１１の表裏両
面に、シールド線とすべきフラットケーブル１４，１５
を重ね合す多層構造とすることにより、従来例で示した
複雑構造のシールドフラットケーブルを使用しない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、例えば自動車に配索されるフラット電線をノイズから保護せしめる ために設けるフラット電線のシールド装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

自動車に設備される各種多数の電気機器に接続される従来の接続回路としては 、多数本の被覆電線を束ねてワイヤハーネスとなしているものが多く使用されて いるが、現状では、それらワイヤハーネスに変るものとして平行隔設される多数 本の導線を被覆層で保護してなるテープ状のフラットケーブルの使用が多くなっ ている。

【０００３】 かかるフラットケーブルにおいて、外部ノイズによる誤操作を未然に防止せし めるために、そのフラットケーブルにシールド箔を添設せしめたシールド構造の ものが知られているが、かかる従来のシールド構造のフラットケーブルは、図１ に示すように、複数本の導体１を所定間隔で並設し、これらの導体１を絶縁層２ によって被覆してなるフラットケーブル３の表面をシールド箔４によって被覆し 、さらにそのシールド箔４と前記フラットケーブル３とを外皮５により被覆結合 せしめているものである。６はシールド箔４の端部に半田付け当により後付けし たシールドワイヤーを示す。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このような従来のシールドフラットケーブルにあっては、フラ ットケーブル３の外側に、シールド箔４を添設し、さらにそのフラットケーブル ３とシールド箔４とを結合せしめるための外皮５を設けなければならないことか ら、そのシールドフラットケーブルの製造工程が複雑であって、コスト高となる という不具合があった。また導体（芯線）１数が少ないフラットケーブル３にシ ールド加工することは困難であり、また上記シールド箔を例えばアース処理する ためにシールドワイヤや６をその都度接続しなければならないといった作業上の 不便があった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案はかかる従来の不具合、不便に着目してなされたもので、信号線とすべ きフラットケーブルの表裏両面に、シールド線とすべきフラットケーブルを重ね 合す多層構造とすることにより、従来例で示した複雑構造のシールドフラットケ ーブルを使用することなく、シールド効果を有するフラットケーブルを安価にし て、しかもシールド処理のための作業性が容易であるフラット電線のシールド装 置を提供することにある。

【０００６】

【実施例】

以下に本考案を図２に示す実施例に基いて詳細に説明する。

【０００７】 １１は周知構造のフラットケーブルであって、隔設状態で並設される複数本の 導体１２が絶縁層１３によって被覆されている。１４及び１５は前記フラットケ ーブル１１と同様に、複数本の導体１６と、これら導体１６を被覆する絶縁層１ ７とからなるフラットケーブルである。

【０００８】 今、上記フラットケーブル１１を信号線として使用し、このフラットケーブル １１を、外部ノイズから保護せしめるためにシールドしたい場合には、そのフラ ットケーブル１１の表裏両面に、他のフラットケーブル１４，１５を重ね合せ、 そのフラットケーブル１４，１５の導体１６をシールド回路として使用するもの である。

【０００９】 このように本実施例にあっては、信号回路として使用すべきフラットケーブル １１の表裏に、シールド回路として使用すべきフラットケーブル１４，１５を重 ね合せることにより上記フラットケーブル１１のシールド作用が有効に得られる ものである。

【００１０】 従って特別なシールドフラットケーブルを作成することなく、信号回路として 使用すべきフラットケーブル１１のシールド作用が重合される他のフラットケー ブル１４，１５によって得られることから、シールドを必要とするフラットケー ブルの回路構成が複数のフラットケーブルを積重ねるという簡単な作業でなし得 ることから、経済性、作業性に優れたフラット電線のシールド装置が提供できる 。

【００１１】 なお上記実施例では、３枚のフラットケーブルを重ね合せて中間に位置される フラットケーブルを信号回路用として、外側の他のフラットケーブルをシールド 回路用として使用したが、これに限られるものではなく、３枚以上のフラットケ ーブルを重ね合せて、信号回路及びシールド回路を増設するようにしてもよい。

【００１２】

【考案の効果】

以上のように本考案は、３枚以上のフラットケーブル１１，１４，１５を重ね 合せ、その中央に位置されるフラットケーブル１１を信号回路用として使用し、 外側に位置されるフラットケーブル１４，１５をシールド回路用として使用する フラット電線のシールド装置であるから、これによれば、特別なシールドフラッ トケーブルを作成することなく、信号回路として使用すべきフラットケーブル１ １のシールド作用が重合される他のフラットケーブル１４，１５によって得られ ることから、シールドを必要とするフラットケーブルの回路構成が複数のフラッ トケーブルを積重ねるという簡単な作業でなし得ることから、経済性、作業性に 優れたフラット電線のシールド装置が提供できるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来例のシールドフラットケーブルの構造説明
図。

【図２】本考案実施例のシールドフラットケーブルの構
造説明図。

【符号の説明】

１１…フラットケーブル １２…導体 １３…絶縁層 １４…フラットケー
ブル １５…フラットケーブル １６…導体 １７…絶縁層

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ３枚以上のフラットケーブル（１１），
   （１４），（１５）を重ね合せ、その中央に位置される
   フラットケーブル（１１）を信号回路用として使用し、
   外側に位置されるフラットケーブル（１４），（１５）
   をシールド回路用として使用することを特徴とするフラ
   ット電線のシールド装置。