JPH06169706A - 熟成味付け食品の製造方法 - Google Patents

熟成味付け食品の製造方法

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JPH06169706A
JPH06169706A JP4350213A JP35021392A JPH06169706A JP H06169706 A JPH06169706 A JP H06169706A JP 4350213 A JP4350213 A JP 4350213A JP 35021392 A JP35021392 A JP 35021392A JP H06169706 A JPH06169706 A JP H06169706A
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JP
Japan
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food
aged
taste
pickling
seasoned
Prior art date
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Pending
Application number
JP4350213A
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English (en)
Inventor
Isao Nanba
功 難波
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YAMAYA KK
Original Assignee
YAMAYA KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 辛子明太子、味付け数の子、塩辛、キムチな
どの熟成味付け食品の漬け込み時間を短縮し、味を低下
させることなく雑菌の無用の増殖を低下させて日持ちを
良くする熟成味付け食品の製造方法を提供する。 【構成】 食品を漬け込み液に浸漬し、そのまま或いは
漬け込み液が充分にコクのある味となった半熟成状態で
食品を漬け込み液と共に加圧機に移し、2〜25℃、1
00〜5000kg/cm2 の圧力下で1〜60分間加圧処
理することにより調味成分を食品の内部に短時間に浸透
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、辛子明太子、味付け数
の子、塩辛、キムチなどの熟成味付け食品の製法に関
し、より詳しくは、味を低下させることなく熟成期間を
短縮し、雑菌数を低下させて日持ちを良くする熟成味付
け食品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、辛子明太子、数の子などの魚卵は
塩締めして粒子感を向上させた後、それぞれ固有の漬け
込み液に浸漬し、2〜7日間熟成して製品としている。
このような漬け込みは、漬け込み液と食品を栄養源とし
て特定の微生物群が増殖醗酵し、その代謝産物により漬
け込み液の味が一層向上しコクのあるものとなる。この
コクのある漬け込み液が食品の中に浸透し、熟成味つけ
食品を一層優れたものとしている。
【0003】一般に、漬け込み中には、味の向上に寄与
する微生物ばかりでなく、食品腐敗の原因となる細菌、
酵母なども増殖するため、漬け込み温度を−2℃〜5℃
程度の比較的低温に保ち、味の向上と雑菌の繁殖との調
和を図っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、製品と
なった後は最も美味しい期間は比較的短く、雑菌の増殖
により酸味が増し、商品の可食期間を短くしている。ま
た、漬け込みに何日も要するため、漬け込みのための広
い熟成室を要し、そのための設備が大量生産に際しての
障害となっている。
【0005】そこで、食品の熟成期間を短縮し、漬け込
みスペースの減少させ作業効率を向上させると共に、被
漬け込み食品と調味液との相互作用により調味液の味が
充分に向上した時点で、この味を食品内部に急速に浸透
させ、雑菌の繁殖を抑制して漬け込み食品の日持ちをよ
くする食品の熟成方法が求められていた。
【0006】
【課題解決の手段】本発明は、上記課題を解決すること
を目的とし、その構成は、食品を漬け込み液に浸漬し、
食品を漬け込み液と共に加圧機に移し、2〜25℃、1
00〜5000kg/cm2 の圧力下で1〜60分間加圧処
理することを特徴とする
【0007】本発明を利用できる食品は辛子明太子、味
付け数の子などの魚卵の他、塩辛、キムチなどである。
一般に、漬け込み液と食品を栄養源として特定の微生物
群の増殖醗酵、及びその結果生成した代謝産物の食品内
部への浸透といった熟成を要する食品に適用することが
できる。
【0008】本発明を実施するには、漬け込み食品を耐
圧容器に入れ、漬け込み液を加えて加圧処理を行う。食
品によっては、−5〜25℃で半熟成させた後、加圧処
理を行う。この際前もって耐圧容器で漬け込みを行うと
半熟成後、容器を交換することなく加圧処理を行うこと
ができる。加圧条件は100〜5000kg/cm2 、好ま
しくは300〜2000kg/cm2 、より好ましくは50
0〜1000kg/cm2である。100kg/cm2 未満では
1時間以上加圧しても調味液の浸透が不充分であり、5
000kg/cm2 を越えると食品素材の変質が生じるおそ
れがある。
【0009】高圧処理は常温で行うことに特徴があり、
−5〜30℃、好ましくは2〜25℃である。この温度
は漬け込み温度と同様であり、乳酸菌の増殖に支障な
く、且つ雑菌の増殖を抑制する温度である。処理時間は
1〜60分、好ましくは3〜30分、より好ましくは5
〜10分である。1分未満では調味成分の食品中への浸
透が不充分であり、60分を越えると加圧容器の利用度
が低下し作業性及び効率が低下する。
【0010】半熟成状態とは、調味液が食品に浸透し、
乳酸菌などの有用細菌も繁殖して食品の一部を分解し、
調味液自体が充分にコクのある美味しい状態になり、し
かもこの味が未だ食品内部に充分に浸透していない状態
を意味する。したがって、味付け食品が調味液自体を食
品に浸透させればよい場合には、前もって常圧で熟成す
る必要がなく、漬け込み液に漬け込み食品を浸漬し、直
接本発明の加圧処理を行うことができる。この半熟成状
態の指標としては、例えば食品内部の塩分濃度と調味液
の塩分濃度とがほぼ平衡に達した状態、乳酸菌量が一定
濃度に達した状態或いはpHが一定値に達した状態など
を指標とすることができる。一般に辛子明太子では3〜
5日で半熟成状態に達する。
【0011】
【作用】食品を調味液である漬け込み液に浸漬すること
により、微生物の作用により食品の一部が分解され、漬
け込み液が一層コクのあるものとなる。漬け込み液の味
が好ましい程度に向上した段階で、高圧を加えることに
よりこのコクのある調味成分を食品の内部に浸透させ、
熟成期間を短縮し、微生物の無用の増殖を抑制して日持
ちを向上させることが可能である。本発明は上記事実を
見出して完成したものである。
【0012】この漬け込み液の味が食品の内部まで充分
に浸透するのに多くの日数を要するため、漬け込み液の
味が充分に向上した半熟成状態で高圧を加えることによ
り、短時間で味が向上した調味成分を食品の内部に充分
に浸透させるものである。その結果、通常の漬け込み時
間の半分で従来の方法で漬け込んだと同様の効果を得る
ことができる。しかも熟成期間が短縮されるため、熟成
用のスペースの節約が行われ、無用の微生物の増殖を抑
制することができ、ひいては漬け込み食品の日持ちを向
上させることができる。
【0013】
【実施例】実施例1及び比較例1 下記処方の漬け込み液6.5重量部に対し、漬け込み用
塩漬けたらこを10重量部の割合を漬け込んだ。 日本酒 35重量% 醤油 13重量% グルタミン酸ソーダ 10重量% みりん 7重量% 唐辛子 2重量% 水 33重量% 5〜10℃の室内に4日間放置した後、漬け込み液は充
分にコクのある美味しい味になっており、漬け込み液と
たらこの塩分濃度は平衡に達していた。このたらこを漬
け込み液と共に耐圧容器に移して密封し、超高圧試験機
(三菱電工(株)製MFP−7000)により、圧力600
〜700kg/cm2 、10℃で5分間処理して製品を得
た。
【0014】別に比較例1として、実施例1と同様の漬
け込み液に7日間漬けて製品を得た。実施例、比較例共
得られた製品は色艶味共に良好であったが、本発明品は
粒子感、歯ごたえが特に優っていた。製品の塩分濃度は
実施例1では4.86%、比較例1では5.07%であっ
た。実施例1及び比較例1の製品を10℃で保存した時
の細菌検査結果を表1に示した。
【0015】
【表1】
【0016】表1より実施例1においては、大腸菌は検
出されていない。しかも一般生菌数が少ないため、14
日保存後も正常な一般生菌数であるため、日持ちが顕著
に向上している。
【0017】実施例2 下記処方の漬け込み液6重量部に対し、漬け込み用の塩
抜き後の数の子10重量部の割合で用いた。 醤油 25重量% かつおだし 12重量% グルタミン酸ソーダ 10重量% みりん 6重量% 唐辛子 1重量% 水 45重量% 高圧処理方は塩抜き数の子を漬け込み調味液と共に耐圧
プラスチック容器に入れ、常温で1500〜2000kg
/cm2 、10分間加圧し、直ちに製品として出荷した。
得られた製品は、塩抜き数の子を調味液と共に袋詰めに
した上で、5〜10℃の室内に1〜2日間放置して出荷
している従来の製品と比較して、味、外観ともに遜色な
く、粒子感がありむしろ歯ごたえの点で優れていた。ま
た一般生菌数は1.3×102 個/gであり、従来品より
少なく日持ちもよく、大腸菌群は陰性であった。
【0018】
【発明の効果】漬け込み液に食品を浸漬した状態で加圧
処理を行う本発明によれば、各種漬け込み食品の製造に
あたり、漬け込み時間を極度に短縮させることができ
る。したがって、無用の微生物の増殖を抑制することが
でき、漬け込み食品の日持ちを向上させることができ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食品を漬け込み液に浸漬し、食品を漬け
    込み液と共に加圧機に移し、100〜5000kg/cm2
    の圧力下で1〜60分間加圧処理することを特徴とする
    熟成味付け食品の製造方法。
  2. 【請求項2】 半熟成状態で食品を漬け込み液と共に加
    圧することを特徴とする請求項第1項記載の熟成味付け
    食品の製造方法。
JP4350213A 1992-12-04 1992-12-04 熟成味付け食品の製造方法 Pending JPH06169706A (ja)

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