JPH06166591A - 単結晶成長用基板ホルダー - Google Patents

単結晶成長用基板ホルダー

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JPH06166591A
JPH06166591A JP34318092A JP34318092A JPH06166591A JP H06166591 A JPH06166591 A JP H06166591A JP 34318092 A JP34318092 A JP 34318092A JP 34318092 A JP34318092 A JP 34318092A JP H06166591 A JPH06166591 A JP H06166591A
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substrate holder
film
melt
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Satoru Fukuda
悟 福田
Toshihiko Riyuuou
俊彦 流王
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 本発明はマイクロ波素子として有用とされ
る酸化物ガーネット単結晶膜を液相エピタキシャル法で
成長させるための単結晶成長用基板ホルダーの提供を目
的とするものである。 【構成】 本発明の単結晶成長用基板ホルダーは、単
結晶基板上に融液から酸化物ガーネット単結晶膜を液相
エピタキシャル法で成長させるに当り、基板ホルダーを
単結晶基板を保持するリングを支えている支柱を1本と
し、その断面積を15mm2 以下のものとしてなることを特
徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は単結晶成長用基板ホルダ
ー、特にはマイクロ波素子として有用とされる酸化物ガ
ーネット単結晶膜の成長用基板ホルダーに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】酸化物ガーネット単結晶膜の製造はガー
ネット単結晶を構成する各成分元素の酸化物をフラック
ス成分としての PbO、B2O3成分と共に溶融した融液から
過冷却状態で液相エピタキシャル法で基板上に単結晶を
成長させるという方法で行われており、この際ここに成
長するエピタキシャル膜の膜厚やその磁気特性を改善す
るために貴金属製のホルダーに保持した基板を回転−反
転動作させる方法が採用されている。
【0003】そして、このエピタキシャル成長に用いら
れるホルダーについては基板を保持するリングを3本の
支柱で支えている構造のもの(特開昭53-76175号公
報)、またこれを1本の支柱で支えている構造のもの
(特開昭 61-184693号公報)も知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかして、この酸化物
ガーネット単結晶膜の液相エピタキシャル法による成長
方法における基板保持ホルダーの構造とフラックスと称
されるメルト残渣との関係については上記した特許公報
に示されるとしても、この方法におけるエピタキシャル
膜自身が示す特性との関係については未だに充分解明さ
れていないために、均一な膜厚と良好な磁気特性を有す
る単結晶を安定して得ることが難しいという欠点があ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような不
利、欠点を解決した単結晶成長用基板ホルダーに関する
もので、これは基板上に融液から酸化物ガーネット単結
晶膜を液相エピタキシャル法で成長させるに当り、基板
ホルダーを単結晶基板を保持するリングを支えている支
柱を1本とし、その断面積を15mm2 以下のものとしてな
ることを特徴とするものである。
【0006】すなわち、本発明は液相エピタキシャル法
で得られた基板面内で酸化物ガーネット単結晶の膜を均
一なものとし、このものの磁気特性を良好なものとする
方法について種々検討した結果、この酸化物ガーネット
単結晶の膜厚の均一性および磁気特性はこの融液組成の
均一性およびエピタキシャル膜結晶の成長界面と融液と
の境界層の厚みの均一性に依存するので、これには融液
を強力に回転、反転させることが必要とされるのである
が、この場合単に基板全体の動作に注目するだけでは不
十分で、これについては基板ホルダーにより誘起される
基板面内の各部分での融液の動きについても検討する必
要があり、この基板ホルダーの支柱を1本とするが、こ
の断面積が15mm2 を超えると支柱の動きによって支柱の
近くに誘起される融液の局所的な動きが強くなって膜厚
がこの部分で厚くなったり、磁気共鳴半値幅△Hの値が
大きくなるが、これを15mm2 以下とすると基板面内での
酸化物ガーネット単結晶の膜厚のバラツキが小さくな
り、磁気共鳴半値幅の値も1.8 Oe以下で、その最大値と
最小値の差も1.0 Oe以下となることを見出し、ここに使
用する基板、融液の組成、液相エピタキシャル法などに
ついての研究を進めて本発明を完成させた。
【0007】
【作用】本発明は単結晶成長用基板ホルダーに関するも
ので、これは単結晶基板上に融液から酸化物ガーネット
単結晶膜を液相エピタキシャル法で成長させるに当り、
基板ホルダーを単結晶基板を保持するリングを支えてい
る支柱を1本とし、その断面積が15mm2 以下のものとし
てなることを特徴とするものであるが、これによれば液
相エピタキシャル法で得られる酸化物ガーネット単結晶
を膜厚のバラツキの小さいもので磁気共鳴半値幅の値も
小さいものとすることができるという有利性が与えられ
る。
【0008】本発明の単結晶成長用基板ホルダーを用い
た酸化物ガーネット単結晶膜の製造は、酸化物ガーネッ
ト単結晶を構成する各成分元素の酸化物をフラックス成
分と共に溶融して融液を作り、この融液から液相エピタ
キシャル法で酸化物ガーネット単結晶を基板上に膜状に
エピタキシャル成長させることによって行なわれる。
【0009】ここに使用される単結晶基板は希土類元
素、ガリウムガーネットなどが用いられるが、これには
ガドリニウムガリウムガーネット(以下GGGと略記す
る)、サマリウムガリウムガーネット、ネオジムガリウ
ムガーネットまたはこのGGGのGd、Gaの一部をC
a、Mg、ZrまたはYの1種または2種以上から選択
される元素で置換した置換GGGなどが例示される。な
お、これらは Gd2O3、Sm2O3 、Nd2O3 または必要に応じ
CaO 、MgO 、ZrO2、Y2O3などの置換材を Gd2O3、Ga2O3
の所定量と共にルツボに仕込み、高周波誘導加熱により
各々の融点以上に加熱して溶融したのち、この融液から
チョクラルスキー法で単結晶として引き上げ、その後ウ
エーハ状に加工することによって得ることができる。
【0010】また、この単結晶基板上に液相エピタキシ
ャル法でエピタキシャル成長させる酸化物ガーネット単
結晶膜は式 (YM)aFe8-aO12または(YM)a(FeN)8-aO12(こ
こにMはBi、La、Gd、Luから選択される少なく
とも1つの元素、NはSc、In、Ga、Alから選択
される少なくとも1つの元素、aは 3.1≧a≧3.0 )で
示されるものであるとすればよく、このM、Nの種類、
添加割合、aの値はこの酸化物ガーネット単結晶膜の格
子定数が前記した基板の格子定数と合致するように選べ
ばよいが、これには (YM)aFe8-aO12で示されるもの、例
えばY2.94Bi0.04Fe5O12 が例示される。
【0011】しかして、この酸化物ガーネット単結晶膜
の製造は、白金ルツボ中にY2O3、Fe2O3 および必要に応
じて添加される元素Mの酸化物、元素Nの酸化物(M、
Nは前記に同じ)をフラックスとしての PbO、B2O3と共
に仕込み、 1,100〜1,200 ℃に加熱してこれを融解して
得た目的とする酸化物ガーネット単結晶膜と同一組成の
融液を過冷却状態とし、この融液から液相エピタキシャ
ル法で酸化物ガーネット単結晶を基板上に成長させると
いう方法で行われるが、この際基板ホルダーは本発明で
は単結晶基板を保持するリングを支えている支柱が1本
だけでその断面積が15mm2 以下のものとされる。
【0012】この単結晶成長用基板ホルダーを支柱が1
本だけのものとするのは、これを2本以上とするとエピ
タキシャル膜を成長させた後に融液からホルダーを出し
たときにホルダーの温度が下がり、このときに基板結晶
を締め付けるような力がエピタキシャル膜付きの基板に
加わってこのものが割れるが、このリングを支えている
支柱を1本とすれば基板を締め付ける力が支柱のない方
向に解放されてエピタキシャル膜付きの基板が割れるこ
とがなくなるからである。
【0013】また、この支柱についてはその太さが断面
積が15mm2 以下のものとされるが、これはこの支柱の太
さを断面積が15mm2 よりも太いものとすると基板ホルダ
ーの回転−反転動作に伴なって融液の局所的な渦状の流
れが生じ、得られる酸化物ガーネット単結晶の膜厚がそ
の部分のみ厚くなり、またその磁気共鳴半値幅△Hが大
きくなるという不利が生ずるのであるが、これをその断
面積が15mm2 以下のものとすると融液の流れが実質的に
妨害を受けないために、エピタキシャル膜結晶の成長界
面と融液との境界層の厚みが均一に保たれるので、得ら
れる酸化物ガーネット単結晶の基板内での膜厚が 120〜
128μmとなってバラツキの小さなものとなるし、この
ものの磁気共鳴半値幅△Hも1.8 Oe以下でその最大値と
最小値の差も1.0 Oe以下とすることができるからである
が、この支柱の断面積についてはエピタキシャル成長中
に変形ないし極端な場合には破断するほど小さくするの
は好ましいものではない。
【0014】
【実施例】つぎに本発明の実施例、比較例をあげるが、
例中における酸化物ガーネット単結晶の膜厚の測定は各
基板の中心および周辺部4ケ所の計5ケ所について分光
器による干渉スペクトルから行なったものであり、磁気
共鳴半値幅△HはFMRを用いた破壊測定で周波数 9.2
GHzにて求めたものである。
【0015】実施例1〜3、比較例1〜2 縦型電気炉中に内装した白金製ルツボ上部にGGG基板
を表1に示した断面積の異なる1本支柱をもつ貴金属製
ホルダーに担持させた。この白金製ルツボ中に所定量の
Y2O3、Fe2O3 、Bi2O3 とフラックス成分としての PbO、
B2O3を仕込み、 1,100℃に加熱してこれらを溶融したの
ち、この融液に直径76mmのGGG基板を保持する基板ホ
ルダーを浸漬し、この基板ホルダーを平均回転速度 45r
pm、反転周期 1.0秒としてGGG基板の(111)方向
にY2.96Bi0.04Fe5O12 で示されるエピタキシャル膜を成
長させて厚さ 120μmの酸化物ガーネット単結晶膜を作
ったところ、得られた酸化物ガーネット単結晶膜の中心
膜厚(A)、膜厚差(△A)、膜厚分布(△A/A)お
よび磁気共鳴半値幅△Hの分布について、つぎの表1に
示したとおりの結果が得られた。
【0016】
【表1】
【0017】比較例3 上記した実施例2において支柱の数を2本とした貴金属
製の基板ホルダーを用いたほかは実施例2と同様に処理
してエピタキシャル膜の成長を行ない、エピタキシャル
成長後に基板を融液から取り出したところ、このものに
は割れが生じてしまった。
【0018】
【発明の効果】本発明は単結晶成長用基板ホルダーに関
するものであり、これは前記したように単結晶基板上に
融液から酸化物ガーネット単結晶膜を液相エピタキシャ
ル法で成長させるに当り、基板ホルダーを単結晶基板を
保持するリングを支えている支柱を1本とし、その断面
積を15mm2 以下のものとしてなることを特徴とする単結
晶成長用基板ホルダーに関するものであり、これによれ
ば融液が局所的に運動しないのでエピタキシャル膜結晶
と融液との境界層の厚さが基板面内で均一に保たれ、こ
れから成長した酸化物ガーネット単結晶の膜厚が均一と
なるほか、このものの磁気特性も良好なものとすること
ができるので、マイクロ波素子として有用とされる酸化
物ガーネット単結晶膜を容易に、かつ安定して得ること
ができるという有利性が与えられる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単結晶基板上に融液から酸化物ガーネット
    単結晶膜を液相エピタキシャル法で成長させるに当り、
    基板ホルダーを単結晶基板を保持するリングを支えてい
    る支柱を1本とし、その断面積を15mm2 以下のものとし
    てなることを特徴とする単結晶成長用基板ホルダー。
  2. 【請求項2】単結晶基板が式 Gd3Ga5O12、Sm3Ga5O12
    Nd3Ga5O12 またはこのGd、Gaの一部をCa、Mg、
    ZrまたはYの1種または2種以上で置換したガドリニ
    ウムガリウムガーネットである請求項1に記載した単結
    晶成長用基板ホルダー。
  3. 【請求項3】酸化物ガーネット単結晶膜が式 (YM)aFe
    8-aO12または(YM)a(FeN)8-aO12(ここにMはBi、L
    a、Gd、Luから選択される少なくとも1つの元素、
    NはSc、In、Ga、Alから選択される少なくとも
    1つの元素、aは 3.1≧a≧3.0)で示されものである
    請求項1に記載した単結晶成長用基板ホルダー。
  4. 【請求項4】基板がガドリニウムガリウムガーネットで
    あり、単結晶膜が式Y2.96Bi0.04Fe5O12 で示されるもの
    である請求項1に記載した単結晶成長用基板ホルダー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104831357A (zh) * 2015-04-15 2015-08-12 电子科技大学 一种钇铁石榴石单晶薄膜及其制备方法

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CN104831357A (zh) * 2015-04-15 2015-08-12 电子科技大学 一种钇铁石榴石单晶薄膜及其制备方法

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