JP3484738B2 - 表面静磁波素子用磁性ガーネット単結晶膜およびその製造方法 - Google Patents

表面静磁波素子用磁性ガーネット単結晶膜およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面静磁波素子材料と
して用いる磁性ガーネット単結晶膜およびその液相エピ
タキシャル成長法による製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】表面静磁波(以下、MSSWと称す)素
子用材料として、分子式R+3 3 +3 5-2 12(但し、R
はCa,Bi,Sc,Y,その他の希土類元素等、ある
いはこれらの混合物;MはFe、あるいはFeおよびG
a,Al,Si等の混合物)で表される磁性ガーネット
単結晶膜が用いられている。特にRがY、MがFeであ
るY3 Fe5 12(以下、YIGと記す)は、静磁波素
子材料としての性能を表す強磁性共鳴(FMR)の半値
幅(ΔH)が小さいためよく用いられている。そして、
この磁性ガーネット単結晶膜の主な製造方法として、液
相エピタキシャル成長法が知られている。
【0003】この液相エピタキシャル成長法によるYI
G単結晶膜の製造方法は以下の通りである。即ち、まず
縦型加熱炉内に所定条件に配置された白金製坩堝に、Y
IGを構成する元素の酸化物であるY2 3 、Fe2
3 と溶剤としてのPbO、B2 3 とを充填し、約12
00℃で均質化を行い溶液化する。次に、この溶液を液
相線と固相線の間の温度、即ち約900℃前後の一定温
度に保持して過冷却状態にする。その後、この溶液中に
下地基板として準備したGd3 Ga5 12(以下、GG
Gと称す)基板を浸漬し、一定位置で回動させながら所
定時間YIG単結晶膜の育成を行なうことにより、下地
基板の表面にYIG単結晶膜を得る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】MSSW素子は、互い
に垂直な磁場とマイクロ波を磁性ガーネット単結晶膜に
平行となるように印加することで、磁性ガーネット単結
晶膜に対して垂直に伝搬していく静磁波を利用するもの
である。
【0005】この磁性ガーネット単結晶膜と下地基板の
屈折率は異なるため、磁性ガーネット単結晶膜の厚みが
薄い場合は、この単結晶膜と下地基板の界面からの反射
が起こりノイズの原因となる。このため、この磁性ガー
ネット単結晶膜を厚くする必要がある。しかし、下地基
板と単結晶膜の格子定数が異なるヘテロエピタキシーの
場合、この格子定数の違いにより単結晶膜は下地基板か
らある種の応力を受けることになる。例えば、YIGの
場合、GGGより格子定数が小さいためYIGの単結晶
膜は下地基板から引っ張り応力を受ける。この応力は単
結晶膜が堆積して行くにつれて蓄積し、ある単結晶膜厚
(臨界膜厚)で転位を生じて緩和する。あるいは場合に
よっては単結晶膜が反ったりクラックが入ったりする場
合がある。この様に液相エピタキシャル法で形成した膜
厚の厚い1層からなる単結晶膜は転位の入った膜とな
り、また、場合によっては反ったりクラックが入ったり
することもあり、MSSW素子用材料としては不適切で
あるという問題点を有していた。
【0006】そこで、この格子定数の違いを小さくする
必要があるが、この格子定数を補正する方法として、磁
性ガーネット単結晶膜の構成元素を他の元素で置換する
方法が考えられる。しかしこの方法では置換元素が必ず
しも一様に分布せずに成長方向に偏析し、半値幅(Δ
H)が悪くなると言う問題点を有していた。
【0007】そこで、本発明の目的は、膜厚の厚い場合
にも形成した磁性ガーネット単結晶膜と下地基板との格
子定数の違いによる転位が少なく、結晶性の高いMSS
W素子用のガーネット単結晶膜およびその製造方法を提
供することにある。
【0008】
【問題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の表面静磁波素子用磁性ガーネット単結晶膜
は、磁性ガーネット単結晶膜を液相エピタキシャル成長
法で格子定数の異なる非磁性ガーネット単結晶基板上に
成長させた表面静磁波素子用磁性ガーネット単結晶膜に
おいて、磁性ガーネット単結晶膜は、非磁性ガーネット
単結晶基板上に、前記磁性ガーネット単結晶膜と構成原
料が同じであり、かつ、前記磁性ガーネット単結晶膜と
比較して結晶性の低い中間層を介して形成されているこ
とを特徴とする。
【0009】
【0010】また、本発明の表面静磁波素子用磁性ガー
ネット単結晶膜の製造方法は、磁性ガーネット単結晶膜
を液相エピタキシャル成長法で格子定数の異なる非磁性
ガーネット単結晶基板上に成長させる表面静磁波素子用
磁性ガーネット単結晶膜の製造方法において、非磁性ガ
ーネット単結晶基板上に、前記磁性ガーネット単結晶膜
の成長温度より低い温度で液相エピタキシャル成長法に
より成長させて、前記磁性ガーネット単結晶膜と比較し
て結晶性の低い中間層を形成した後、該中間層の上に前
記磁性ガーネット単結晶膜を液相エピタキシャル成長法
で形成することを特徴とする。
【0011】そして、非磁性ガーネット単結晶基板上に
結晶性の低い中間層を形成する方法は、該中間層の上に
形成する磁性ガーネット結晶膜の成長温度より低い温度
で同一組成の磁性ガーネット単結晶膜を液相エピタキシ
ャル成長法で成長させることを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明の表面静磁波素子用磁性ガーネット単結
晶膜の製造方法は、下地基板上に、まず構成原料が同じ
であり、結晶性の低い中間層を形成した後、その上に結
晶性の高い磁性ガーネット単結晶膜を形成する。このた
め、形成した磁性ガーネット単結晶膜と下地基板との格
子定数が異なるために発生する応力は、下地基板上の中
間層に吸収され緩和される。したがって、中間層上に形
成した磁性ガーネット単ガーネット単結晶膜は、その膜
厚が厚い場合でも転位の少ない結晶性の高い膜となる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の磁性ガーネット単結晶膜およ
びその製造方法について、その実施例を説明する。
【0014】(実施例1)YIGを構成する元素の酸化
物であるY2 3 、Fe2 3 と溶剤としてのPbO、
2 3 とを充填した白金製坩堝を、縦型加熱炉内の所
定位置に配置した後、約1200℃で均質化を行い溶液
化した。次に、この溶液を液相線と固相線の間の温度で
あって通常のYIG育成温度より約30℃低い温度、即
ち約870℃前後の一定温度に保持して過冷却状態にし
た。その後、この溶液中に下地基板として準備したGG
G基板を浸漬し、一定位置で回動させながら所定時間磁
性ガーネットを成長させて結晶性の低い中間層を形成し
た後、高速回転しながら下地基板を引き上げて中間層の
磁性ガーネット膜上に付着している溶液を遠心力により
振り切った。次に、白金坩堝中の溶液温度を約900℃
まで上昇させて安定させた後、この溶液内に先に中間層
の磁性ガーネットを形成した下地基板を再度浸漬し、一
定位置で回動させながら所定時間中間層上に磁性ガーネ
ット単結晶膜の育成を行なった。その後、高速回転しな
がら下地基板を引き上げて磁性ガーネット単結晶膜上に
付着している溶液を遠心力により振り切って、磁性ガー
ネット単結晶膜を得た。
【0015】以上の方法を繰り返して、中間層厚みと磁
性ガーネット単結晶膜の厚みが、それぞれ5μm/20
μm、10μm/40μm、15μm/60μm、20
μm/80μmの4種類の磁性ガーネット単結晶膜を得
た。また、比較のために、従来例として、実施例1と同
一の組成を有する原料(以下、原料1と称す)および温
度条件で、厚みが25μm,50μm,75μm,10
0μmの単層の磁性ガーネット単結晶膜を得た。
【0016】(実施例2)複数の炉芯管を有する1台の
縦型加熱炉を用意した。まず、この縦型加熱炉の概要を
説明する。図1はこの縦型加熱炉の概略構造を示す斜視
図であり、上部予熱炉Aと下部溶融炉Bとから構成され
ている。
【0017】同図において、1a,2a,3a,4aは
それぞれ内部に縦型筒状の炉芯管を有する炉体を示し、
炉体1a,2a,3a,4aを組み合わせて上部予熱炉
Aを形成している。11は、炉芯管内において下地基板
を保持する基板保持具を支持するとともに正逆の回転方
向あるいは上下方向に駆動される支持棒である。また、
12は上部予熱炉Aを保持固定する保持台である。ま
た、1b,2b,3b,4bはそれぞれ縦型筒状の炉芯
管を有する炉体を示し、炉体1b,2b,3b,4bを
組み合わせて下部溶融炉Bを形成している。13は下部
溶融炉Bを保持しかつ上下させるシリンダー、14は下
部溶融炉Bを回転させるローラである。
【0018】このように分割した上部予熱炉Aと下部溶
解炉Bとを合わせることにより、上部予熱炉Aに設けた
任意の炉体中の炉芯管と下部溶融炉Bに設けた任意の炉
体中の炉芯管とで、炉を構成することができる。また各
炉体中の炉芯管の周囲にはそれぞれ独立して制御可能な
ヒータが設けられている。
【0019】次に、この縦型加熱炉を用いた磁性ガーネ
ット単結晶膜の形成工程を説明する。まず、シリンダー
13を下降させて上部予熱炉Aと下部溶融炉Bとを分離
させた。次に、原料1を白金製坩堝に充填して炉体2b
の炉芯管内の所定位置に配置し、さらに、実施例1と構
成原料は同じだがY2 3 とFe2 3 の比率を変えた
原料(以下、原料2と称す)を別の白金製坩堝に充填し
て炉体1bの炉芯管内の所定位置に配置した。その後、
シリンダー13で下部溶融炉Bを上昇させて上部予熱炉
Aと合わせた。次に、炉体1a,1bと2a,2bの炉
芯管をそれぞれ加熱して、実施例1と同様に約1200
℃で均質化をおこない溶液化した。次に、これらの溶液
を液相線と固相線の間の温度、即ち約900℃前後の一
定温度に保持して過冷却状態にした。
【0020】次に、炉体1bの炉芯管中の原料2の溶液
中に下地基板として準備したGGG基板を浸漬し、一定
位置で回動させながら所定時間磁性ガーネット単結晶膜
の育成を行ない中間層を形成した後、高速回転しながら
下地基板を炉体1a中に引き上げて中間層の磁性ガーネ
ット膜上の付着溶液を遠心力により振り切った。
【0021】その後、シリンダー13により下部溶融炉
Bを下降させた後、下部溶融炉Bの炉体2bが上部予熱
炉Aの炉体1aの真下にくるように下部溶融炉Bをロー
ラ14を介してモータ(図示せず)で90゜回転させ
た。その後、シリンダー13で下部溶融炉Bを上昇させ
て上部予熱炉Aと合わせ、炉体1aの炉芯管と炉体2b
の炉芯管とで炉を構成した。その後、さらに温度を安定
させた後、炉体1aの炉芯管中に保持していた下地基板
を降下させて原料1の溶液内に中間層の磁性ガーネット
単結晶膜を形成した下地基板を再度浸漬し、一定位置で
回動させながら所定時間中間層上に磁性ガーネット単結
晶膜の育成を行なった。その後、高速回転させながら下
地基板を引き上げて磁性ガーネット単結晶膜に付着して
いる溶液を遠心力により振り切って、10μmの中間層
の上に40μmの磁性ガーネット単結晶膜を得た。
【0022】(参考例1)実施例2と同様に、複数の炉
芯管を有する縦型加熱炉を用いて磁性ガーネット単結晶
膜を形成した。即ち、まず、シリンダー13を下降させ
て上部予熱炉Aと下部溶融炉Bとを分離させた。次に、
原料1を白金製坩堝に充填して炉体2bの炉芯管内の所
定位置に配置し、さらにSiO2単結晶用原料を別の白
金製坩堝に充填して炉体1bの炉芯管内の所定位置に配
置した。その後、シリンダー13で下部溶融炉Bを上昇
させて上部予熱炉Aと合わせた後、炉体1a、1bと2
a、2bの炉芯管をそれぞれ加熱して均質化をおこない
溶液化した後、これらの溶液を液相線と固相線の間の一
定温度に保持して過冷却状態にした。
【0023】次に、炉体1bの炉芯管中のSiO2 単結
晶用の原料の溶液中に下地基板として準備したGGG基
板を浸漬し、一定位置で回動させながら所定時間SiO
2 単結晶膜の育成を行ない中間層を形成した後、高速回
転しながら下地基板を炉体1a中に引き上げて中間層の
SiO2 膜膜上の付着溶液を遠心力により振り切った。
【0024】その後、シリンダー13により下部溶融炉
Bを下降させた後、下部溶融炉Bの炉体2bが上部予熱
炉Aの炉体1aの真下にくるようにの下部溶融炉Bをロ
ーラ14を介してモータ(図示せず)で90゜回転させ
た。その後、シリンダー13で下部溶融炉Bを上昇させ
て上部予熱炉Aと合わせ、炉体1aの炉芯管と炉体2b
の炉芯管とで炉を構成した。その後、さらに約900℃
で温度を安定させた後、炉体1aの炉芯管中に保持して
いた下地基板を降下させて原料1の溶液内に中間層のS
iO2 単結晶膜を形成した下地基板を浸漬し、一定位置
で回動させながら所定時間中間層上に磁性ガーネット単
結晶膜の育成を行なった。その後、高速回転しながら下
地基板を引き上げて磁性ガーネット単結晶膜に付着して
いる溶液を遠心力により振り切って、10μmの中間層
の上に40μmの磁性ガーネット単結晶膜を得た。
【0025】(参考例2)まず、下地基板として準備し
たGGG基板上に、CeO2セラミックスをターゲット
材料としAr−O2混合ガスをスパッタガスとしてスパ
ッタを行い、CeO2を堆積させて中間層を形成した。
なお、ここでスパッタ中の下地基板の温度は300〜5
00℃に保つとともに、堆積したCeO2は約600℃
で熱処理を行った。
【0026】次に、縦型加熱炉内に配置した白金製坩堝
に原料1を充填し、約1200℃で均質化を行い溶液化
した。次に、この溶液を液相線と固相線の間の温度、即
ち約900℃前後の一定温度に保持して過冷却状態にし
た。その後、この溶液中に先にCeO2 を堆積させた下
地基板を浸漬し、一定位置で回動させながら所定時間磁
性ガーネット単結晶膜の育成を行なった。その後、高速
回転させながら下地基板を引き上げて磁性ガーネット単
結晶膜に付着している溶液を遠心力により振り切って、
10μmの中間層の上に40μmの磁性ガーネット単結
晶膜を得た。
【0027】表1に、以上の実施例1〜2、及び参考例
1〜2で形成した磁性ガーネット単結晶膜のピット密度
を従来方法で形成たものとの比較で示す。
【0028】
【表1】
【0029】表1に示す通り、GGG基板上に構成原料
が同じであって、結晶性の低い中間層を介して形成した
本発明の磁性ガーネット単結晶膜のピット密度は、従来
の磁性ガーネット単結晶膜のそれと比較して、大幅に減
少している。また、磁性ガーネット単結晶の膜厚を厚く
した場合、従来は急激にピット密度が増加するのに対し
て、構成原料が同じであって、結晶性の低い中間層を介
して形成した本発明の場合はほとんど増加しない。
【0030】なお、上記実施例2においては、単結晶膜
の育成炉として複数の炉芯管を有する1台の縦型加熱炉
を用いているが、これは中間層を形成した下地基板に加
わる熱衝撃を和らげるためである。したがって、その配
慮をすることにより、単一の炉芯管からなる縦型加熱炉
を2台使用する等の種々の液相エピタキシャル炉を用い
ることができる。
【0031】
【0032】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
表面静磁波素子用磁性ガーネット単結晶膜およびその製
造方法は、下地基板上に構成原料が同じであり、かつ結
晶性の低い中間層を形成した後、その上に結晶性の高い
磁性ガーネット単結晶膜を形成したものである。このた
め、形成した磁性ガーネット単結晶膜と下地基板との格
子定数が異なるために発生する応力は、下地基板上の中
間層に吸収・緩和される。したがって、本発明の磁性ガ
ーネット単結晶膜は、その厚みが厚い場合においても転
移の少ない結晶性の高いものとなり、MSSWデバイス
用として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に用いる縦型加熱炉の概略構
造を示す斜視図である。
【符号の説明】 A 上部予熱炉 B 下部溶融炉 1a,2a,3a,4a,1b,2b,3b,4b
炉体 11 支持棒 12 上部予熱炉の保持台 13 シリンダー 14 ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鷹木 洋 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株 式会社 村田製作所内 (56)参考文献 特開 昭62−268115(JP,A) 特開 平2−232606(JP,A) 特開 昭63−270396(JP,A) 特開 昭62−257648(JP,A) 特開 平5−347039(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01F 10/00 - 10/32 H01F 41/14 - 41/34 C30B 29/28 C30B 19/10 G11B 11/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性ガーネット単結晶膜を液相エピタキシ
    ャル成長法で格子定数の異なる非磁性ガーネット単結晶
    基板上に成長させた表面静磁波素子用磁性ガーネット単
    結晶膜において、 磁性ガーネット単結晶膜は、非磁性ガーネット単結晶基
    板上に、前記磁性ガーネット単結晶膜と構成原料が同じ
    であり、かつ、前記磁性ガーネット単結晶膜と比較して
    結晶性の低い中間層を介して形成されることを特徴とす
    表面静磁波素子用磁性ガーネット単結晶膜。
  2. 【請求項2】磁性ガーネット単結晶膜を液相エピタキシ
    ャル成長法で格子定数の異なる非磁性ガーネット単結晶
    基板上に成長させる表面静磁波素子用磁性ガーネット単
    結晶膜の製造方法において、 非磁性ガーネット単結晶基板上に、前記磁性ガーネット
    単結晶膜の成長温度より低い温度で液相エピタキシャル
    成長法により成長させて、前記磁性ガーネット単結晶膜
    と比較して結晶性の低い中間層を形成した後、 該中間層の上に前記磁性ガーネット単結晶膜を液相エピ
    タキシャル成長法で形成することを特徴とする表面静磁
    波素子用磁性ガーネット単結晶膜の製造方法。
  3. 【請求項3】磁性ガーネット単結晶膜を液相エピタキシ
    ャル成長法で格子定数の異なる非磁性ガーネット単結晶
    基板上に成長させる表面静磁波素子用磁性ガーネット単
    結晶膜の製造方法において、 非磁性ガーネット単結晶基板上に、前記磁性ガーネット
    単結晶膜の成長温度より低い温度で同一組成の磁性ガー
    ネットを液相エピタキシャル成長法により成長させて、
    前記磁性ガーネット単結晶膜と比較して結晶性の低い中
    間層を形成した後、 該中間層の上に前記磁性ガーネット単結晶膜を液相エピ
    タキシャル成長法で形成することを特徴とする請求項2
    に記載の表面静磁波素子用磁性ガーネット単結晶膜の製
    造方法。
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JPWO2004067813A1 (ja) * 2003-01-29 2006-05-18 Tdk株式会社 磁性ガーネット単結晶膜形成用基板、光学素子およびその製造方法
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