JPH0616536A - リン脂質/糖脂質の混合物よりなるベシクルを含有する、化粧品用または皮膚科製薬用組成物 - Google Patents

リン脂質/糖脂質の混合物よりなるベシクルを含有する、化粧品用または皮膚科製薬用組成物

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JPH0616536A
JPH0616536A JP3235341A JP23534191A JPH0616536A JP H0616536 A JPH0616536 A JP H0616536A JP 3235341 A JP3235341 A JP 3235341A JP 23534191 A JP23534191 A JP 23534191A JP H0616536 A JPH0616536 A JP H0616536A
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Handjani Rose-Marie
ローズ・マリー、アンジャニ
Ribier Alain
アレン、リビエ
Colarow Ladislas
ラディスラス、コラロウ
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LOreal SA
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は脂質ベシクルの水性分散液よりなる
化粧品用または皮膚科製薬用組成物に関する。 【構成】 そのベシクルの少くとも幾つかの隔壁層の構
成脂質はリン脂質50〜75%と、1〜5%がガングリ
オシドよりなる糖脂質50〜25%を包含している。こ
れらの脂質は哺乳類のミルクの脂肪小球体の膜、特に牛
乳バターミルクから抽出されてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】連続した水性相中に分散した脂質ベシクル
の化粧品用組成物への使用は既に長年提案されて来て、
そのベシクルは水性相の層により互に分離されている、
2つまたはそれ以上の脂質層よりなる葉状構造を持って
いることは知られている。これらのベシクルは脂質層間
の水相隔室中に活性の水溶性物質を閉じ込めるのに役立
ててもよい(更に特にフランス特許第2,315,99
1号明細書を見よ)。更にその上、水と混和しない液相
の、水性相中の分散液の安定性を維持するためのこれら
ベシクルの使用も提案されて来た(フランス特許第2,
490,504号明細書を見よ)。従って、一方では水
性分散液中に脂質ベシクルを持つ、他方では水と非混和
性の相の小滴を持ち、その小滴が化粧品的に活性な物質
を閉じ込めることができる化粧品用組成物が提案され
た。両親媒性脂質がその組成物のベシクルを形成させ得
る技術の状態において、イオン性脂質または非イオン性
脂質の何れかが提案され、両型のベシクルは同じ組成物
中で混合していてもよい。
【0002】今日まで特別な目的に従って、特別な挙動
のために選択された或るイオン性または非イオン性脂質
が提案され、そして特別な使用のためには、これら両親
媒性ベシクルへの添加物例えばコレステロールまたはリ
ン酸ジセチルが提案されて来た。その添加物の本性およ
び量は関連する適用におけるベシクルに要求される特別
な性質に従って選択される。
【0003】化粧品または皮膚科薬物目的のベシクルは
本質的に次に概要を述べる4つの性質を持っていなけれ
ばならない。第1に、ベシクルの閉じ込め容量は、特に
水溶性溶質に関しては、出来るだけ大きくなければなら
ない。第2に、ベシクルの寸法は貯蔵中一定の組成を守
るため、貯蔵時間および温度に関し安定でなければなら
ない。第3に、ベシクル組成物は、組成物が貯蔵中安定
であるように、保存時間と温度とに関連し、特に過酸化
物含有量に関して化学的に安定でなければならない。第
4に、ベシクルは皮膚が容易に耐えるものであり、更に
特に、構成要素脂質は表皮細胞および真皮に対し細胞毒
性がないか、非常に低くなければならない。
【0004】天然由来の脂質と既知の添加物とで作られ
たベシクルは現在まで前記の4つの性状を同時に示すこ
とができず、脂質と添加物の選択はその比率と共に各個
の特殊な場合における化粧品適用の特別な目的に出来る
だけ沿うよう充分なバランスを達成するよう調整しなけ
ればならなかった。一方ではベシクル形成を可能にし、
その本性によってそのベシクルに前記の4つの性状を与
える天然由来の脂質を得ることが明らかに非常に望まし
い。
【0005】本発明の目的は前記4つの性状を同時に持
つベシクルを含有する化粧品用または皮膚科製薬用組成
物であり、その各性状の水準は、ベシクル形成に関して
知られている天然由来の両親媒性脂質のどんなものにお
ける関連する必要な性状の最善なものと同程度の高さで
ある。本発明に従えば、複合脂質例えば哺乳動物のミル
クの脂肪小球体中の脂質が、天然由来のベシクル両親媒
性脂質として提案される。驚くべきことに、これらの複
合脂質の適当な割合での使用が前記の4つの性状達成の
ための最善の水準を、同時に可能にさせることが発見さ
れた。
【0006】哺乳動物からのミルクはラクトースと蛋白
質とに加え、水性媒質中に高い割合の脂質を含有するこ
とが知られている。その脂質は2種類よりなる。即ち主
として一方では特にトリグリセリドとステロールとより
なる中性脂質と、他方より少量の複合脂質であり、この
複合脂質がミルク脂肪小球体膜の成分要素を形成してい
る。膜脂質は2つの題目になる、即ち、一方はリン脂
質、他方は糖脂質。そのリン脂質はアルコールリン酸化
誘導体、即ちグリセロール(グリセロリン脂質)または
スフィンゴシン(スフィンゴリン脂質)で、第1の種類
においては、リン酸化されていないグリセロールの2つ
のアルコール機能は脂肪酸によりエステル化されてお
り、第2の種類においては、スフィンゴシンアミン機能
が脂肪酸とアミド結合により結合されている。その凡て
の場合、リン脂質分子は1つまたは2つの脂肪鎖を含有
している。哺乳動物からのミルクにおいては、リン脂質
脂肪鎖は直鎖であり、多くはC16−C22である。
【0007】糖脂質構造は脂肪酸をアミド結合によりア
ミン機能に結合し、1つまたは幾つかの糖機能をスフィ
ンゴシン第一水酸基に固定することにより、スフィンゴ
シンの構造から由来する。この類においては、少くとも
1つの糖残基、グルコースまたはガラクトースを固定し
てセレブロシド亜類が得られ、若し、糖残基に加えてヘ
キソサミンとシアリン酸残基を固定すればガングリオシ
ドが得られる。従ってガングリオシドは糖脂質の亜類で
ある。
【0008】哺乳動物ミルクの膜脂肪小球体中の複合脂
質を抽出し、この複合脂質をベシクル形成に用いること
により、要求される4つの最善の性状を最善の水準で持
つベシクルを生成することが見出された(そしてこれが
本発明の基礎を形成する)。この操作で、ミルク抽出物
のリン脂質と糖脂質との相対的比率は抽出方法と使用す
る原材料とにより或る程度支配される。また本発明に従
えば、若しベシクル形成に用いられる複合脂質がリン脂
質50〜75wt%と、ガングリオシド多くても5wt
%の糖脂質50〜25wt%よりなっていれば、元の原
材料に拘らず前記の性状が得られることも見出された。
関連するベシクルを、実際に使用した特別な原材料とは
関係なく、以後‘ラクトベシクル’と名づける。
【0009】ヨーロッパ特許出願第89−118 18
3.6号は脂質混合物からの複合脂質分離を記載してい
る。それはまた一方ではリン脂質の分離、他方では糖脂
質、最終的にはガングリオシドの分離を記載している。
技術者は従ってこれら3つの画分を分離し前記の重量処
方を再構成し、それにより元の原材料に関係なく、本発
明に従う組成物のためのラクトベシクル製造を可能にす
る複合脂質処方物を得ることができる。更に簡単には、
複合脂質の簡単な抽出により、リン脂質対糖脂質の満足
すべき重量比と、ガングリオシド対全糖脂質の満足すべ
き重量比を得ることができる原材料を選択することが可
能である。本発明に従えば、哺乳動物ミルクを、更に特
別にはミルクの誘導体例えばバターミルク、抗乳血清ま
たはスキムミルクが原材料として提案される。特に興味
ある結果は原材料として牛ミルクからのバターミルクを
用いて得られた。
【0010】用いる複合脂質がポリ不飽和脂肪鎖を含有
する場合、得られるベシクルは化粧品目的に関し更に興
味ある有利さを与えることが発見された。或る人組織例
えば脳および角膜からの組織はポリ不飽和脂肪酸に富ん
でいることが知られている。加齢に伴われるポリ不飽和
脂肪酸含有量における低下は種種な機能的疾病(虚血性
脳疾患、白内障)と相関しているかもしれないことが見
出された。ポリ不飽和脂肪酸含有の複合脂質が本発明に
おけるが如く、化粧品用または皮膚科製薬用生成物中に
用いられるラクトベシクルを形成するよう加工される場
合、特に表皮恒常性調節と細胞流動性並に透過性と皮膚
炎症の調節と防止とにおいて、これらポリ不飽和脂肪酸
の役割と結びつく有利な効果が得られる。
【0011】この分野において、ラクトベシクルをポリ
不飽和脂肪鎖が複合脂質脂肪鎖全体の15〜25%、好
ましくは19%に近い複合脂質から形成すると、最も興
味深い結果が得られることが発見された。この特徴は勿
論哺乳動物のミルクからの脂肪小球体膜の複合脂質、特
に牛のミルクのバターミルクから抽出されたものから得
られる。
【0012】またガングリオシドは、本発明に従う組成
物中のベシクル形成に用いる複合脂質糖脂質に存在し、
前記組成物の同時にあるベシクル性状にもよいことも見
出された。実際ガングリオシドはフロキュレーションを
防止することによる安定性を守るに充分な陰荷電(ゼー
タ電位−50±14mV)をベシクル中に導入させる。
にも拘らず、その荷電は他の帯電分子例えば蛋白質との
相互作用を制限する、スフィンゴシン骨格の端の分子が
持っている糖残基の存在により隠蔽される。このガング
リオシド効果は血流中のリポゾームの半減期の延長によ
り発揮される〔Florida University
Connvention(Gainefville−
USA)(28.02−02−03.1990)の‘L
iposome Researoh Days’に発表
されたJ.SeniorとG.Gregoriadis
の報文を見よ〕。
【0013】こうして、本発明の目的は、‘ラクトベシ
クル’として知られる、少くとも幾つかの分散ベシクル
の隔壁層の少くとも90wt%が、リン脂質50〜75
wt%と、多くとも5wt%がガングリオシドからなる
糖脂質50〜25wt%とからなり、前記パーセントは
複合脂質の全重量に対して与えられていて、終局的必要
量は脂質可溶性生成物よりなることを特徴とする、組織
化された分子脂質分子層よりなる隔壁により限定された
ベシクルの水性分散液の形の、化粧品用または皮膚科製
薬用組成物である。
【0014】天然の原材料からの、より特別にはミルク
から誘導される複合脂質の抽出はどんな既知の方法、例
えばヨーロッパ特許出願第365868号中に記載の方
法によって達成される。抽出はまたアセトンまたは超臨
界の炭酸を用い、ついで酵素加水分解を行って可能であ
る。
【0015】好ましい態様においては、ガングリオシド
はラクトベシクル複合脂質全重量に対し1〜5wt%存
在し、本発明に従う組成物のラクトベシクル複合脂質は
その混合物が哺乳動物ミルクの脂肪小球体膜中にあるむ
のである。そのような複合脂質はバターミルク、抗乳血
清またはスキムミルクから抽出してもよい。ラクトベシ
クル中のリン脂質重量に関しては糖脂質重量の2倍に実
質的に等しいことが好ましい。ラクトベシクル複合脂質
全体の中、ガングリオシドは有用には約3wt%の量で
ある。
【0016】ラクトベシクル中の複合脂質脂肪鎖に関し
てはポリ不飽和鎖15〜25%、好ましくは約19%含
有するのが有利であることが見出された。
【0017】優れた結果は牛ミルクバターミルクから直
接抽出により得られた複合脂質のラクトベシクルを用い
て得られることが見出された。
【0018】本発明に従う組成物においては、ラクトベ
シクル平均直径は有利には10〜1,000nmであ
る。本発明に従う組成物中に存在するラクトベシクル量
は広い範囲で変ってもよいが一般に、組成物の全重量と
比較して、ラクトベシクル隔壁を形成する複合脂質0.
1〜20wt%であろう。
【0019】本発明に従う組成物のラクトベシクルは、
両親媒性脂質からベシクル水性分散液を得る既知の方法
の1つによって調製される。フランス特許第2,31
5,991号明細書に開示されている方法またはフラン
ス特許第2,221,122号明細書に記載の操作手続
は特に適用されてもよい。
【0020】本発明に従う組成物はイオン性脂質または
非イオン性脂質またはイオン性脂質と非イオン性脂質と
の混合物よりなる、ラクトベシクル以外の少くとも1つ
の種類のベシクルを含有してもよく、組成物の全ベシク
ル脂質は多くて組成物全重量の25%である。付加的な
ベシクルは好ましくは直径10〜1,000nmであ
る。その付加的なベシクルはこの場合は個別に調製で
き、対応する水性分散液は本発明に従う組成物を得るた
めラクトベシクル含有の分散液と混合される。
【0021】本発明に従う組成物はまた少くとも1つの
水と非混和性の分散した相1〜40wt%含有してもよ
く、分散されている相に対し、全ベシクル脂質の重量割
合は0.2:1〜1:1の間である。分散されている相
の小滴は好ましくは平均直径100〜10,000nm
であるべきである。
【0022】前記して概略を説明したごとき小滴の形に
分散している、前記の水に非混和性の相を形成するた
め、炭化水素とハロゲン化炭素とポリシロキサンとポリ
ジメチルシロキサンと無機または有機酸エステルとエー
テルとポリエーテルとよりなる群から、少くとも1つの
化合物を用いてもよい。ヘキサデカンとパラフィン油と
が炭化水素群中で挙げられ、過フルオロトリブチルアミ
ンと過フルオロデカヒドロナフタレンとフルオロ炭素と
フルオロエステルとフルオロエーテルとフルオロシリコ
ーンとがハロゲン化炭素中で挙げることができる。水に
非混和性の分散相が脂肪酸と多価アルコールとのエステ
ルである場合、液状トリグリセリドと、Rが炭素原子8
〜20個の脂肪酸残基であり、R′が炭素原子3〜20
個の分枝鎖炭化水素残基であるか、RがC20−C22
の不飽和脂肪酸の残基であり、R′が脂肪アルコールの
残基である構造式R−COO−R′で表わされる脂肪酸
と分枝鎖アルコールとのエステルとから選択するのが有
用である。脂肪酸と多価アルコールとのエステルの中で
は、ヒマワリ種とトウモロコシと大豆とゴアドとグレー
プ種とマカデミアとハシバミと魚との油およびグリセロ
ールトリカプロカプリラートを挙げるべきである。高級
脂肪酸と分枝鎖アルコールとのエステルの中ではパーセ
ラン(purselane)油を挙げることができる。
不飽和脂肪酸と脂肪アルコールとのエステル中ではホホ
バ油を挙げるべきである。
【0023】本発明に従う組成物が水に非混和性の分散
相の小滴を含有する場合、その組成物は2段階の既知の
方法で調製してもよい。即ち、第1に、ラクトベシクル
のみを含有するかあるいは付加的のベシクルも同様に含
有するか何れかのベシクルの水性分散液を調製し、第2
に水に非混和性相をその分散液に加え、そして振盪によ
り分散させる。
【0024】本発明における組成物は少くとも1つの化
粧品用または皮膚科製薬用活性物質を含有してもよい。
第1の型においては、その活性物質は組成物のベシクル
中に貯えられ、ベシクル隔壁により保護されている。そ
の活性物質は水溶性であってもよく組成物のベシクル中
に閉じ込められた水性相中に溶解して保持されていても
よい。しかし、前記の活性物質はまた脂質可溶性であっ
てもよくラクトベシクル脂質隔壁中に貯えられている。
若しラクトベシクル以外の付加的ベシクルを含有してい
るならば活性物質はこれら付加的ベシクル中に同じ条件
の下に貯えられていてもよい。しかし若し組成物が分散
されている水に非混和性相を保持しているならば活性物
質は分散された相小滴中に貯えられていてもよい。それ
が水溶性の場合、活性物質はまた本発明に従う組成物の
連続水性相中に含有されていてもよい。
【0025】ベシクルを含有している水性分散液中に活
性物質を組込むことは現在の技術の水準において、例え
ばフランス特許第2,485,921号明細書において
記載されている。
【0026】活性な脂質可溶性物質には大陽瀘光剤例え
ば2−エチルヘキシルp−ジメチルアミノ安息香酸と乾
燥皮膚または老化状態を改善するための物質、特に不鹸
化物例えば大豆と米とカリテとアボカドの不鹸化物とト
コフェロールとニコチン酸トコフェロールとビタミン
E、FまたはAおよびそのエステルとレチン酸と酸化防
止剤と必須脂肪酸とグリシレチン酸と角質溶解剤とカロ
テノイドとβ−カロテンとγ−オリザノールとセラミド
とグリシレチン酸ステアリルとを挙げるべきである。
【0027】活性の水溶性物質には給湿剤例えばグリセ
リン、ソルビトール、ペンタエリトリトール、イノシト
ール、ピロリドンカルボン酸およびその塩、人工日焼け
剤例えばジヒドロキシアセトン、エリトルローズ、グリ
セルアルデヒド、γ−ジアルデヒド例えばタタールアル
デヒド、皮膚着色剤、大陽瀘光剤、制汗剤、脱臭剤、収
斂剤、清新剤、緊張剤、癒合生成物、角質溶解生成物、
脱毛生成物、動物または植物組織抽出物、羊膜液、多糖
類、抗脂漏剤、酸化剤例えば過酸化水素または還元剤例
えばチオグリコル酸とその塩が挙げられる。皮膚科製薬
中では水溶性活性物質としてビタミンとホルモンと酵素
とワクチンと抗炎剤と抗生剤と殺菌剤とセレン誘導体と
ヒドロキシ酸例えばグリコル酸とニコチン酸エステルと
グリセロールと遊離基捕捉剤と脱色剤とスリミング調製
物とを挙げることができる。
【0028】連続相中には、本発明に従う組成物はゲル
化剤とアルカリ性化剤または酸性化剤と防腐剤と着色剤
と乳白剤と香料との群からの少くとも1つの添加物を含
有していてもよい。若し組成物が小滴として分散してい
る水に非混和性相を包含しているならば好ましくは水に
非混和性の相と同時に分散液にもその添加物を加える。
ゲル化剤は組成物の全重量に対して0.1〜2wt%の
濃度で添加してもよい。容認できるゲル化剤としては、
セルローズ誘導体例えばヒドロキシエチルセルローズ、
合成ポリマー、藻類誘導体例えばサチアガムあるいは天
然ゴム例えばアドラカントを挙げることができる。Go
odrichによって販売され、名称CARBOPOL
940の下に商業的に入手できるカルボキシビニル酸
(carboxylicvinylic acid)混
合物は有利に使用できる。
【0029】本発明に従う組成物のpHは好ましくは4
〜9の間にある。
【0030】本発明のより一層容易な理解のため、純粋
に非限定の例の説明として以下の実施例を記載する。
【0031】
【実施例1】−ラクトベシクル隔壁を形成する複合脂質
調製物 牛ミルクからの甘いバターミルクを原材料として用い
る。そのバターミルクを既知の方法で透析(diafi
ltration)により脱カゼインおよび脱ラクトー
ズし、後それを噴霧乾燥する。これで以下の組成のバタ
ーミルク粉末を生成する。 成分(%) 水分(102℃、2時間乾燥) 3.2 全固形物 96.8 その内、全脂質(Mojonnier法) 61.24 蛋白質(N×6.38) 32.43 ラクトース(酵素測定) 1.24 灰 分 1.87
【0032】この粉末100gを2段階で、各段階でヘ
キサン/メタノール混合物(94:6容量比)500m
lを用い、50℃で1分間コロイドミル中でホモジナイ
ズする。ホモジナイズした生成物を各回1500gで2
分間遠心分離する。その上澄液を65℃で乾燥するまで
真空で濃縮する。そして全脂質を得る。それはバター油
含有量高いため液体のままである。
【0033】第2段階において複合脂質を全脂質から分
離する。その目的のため、得られた全脂質を40℃に冷
却し、コロイドミル中110mlのアセトンと共にホモ
ジナイズし、雰囲気温度(23℃)に達するまで放置
し、そして2000gで1分間遠心分離する。それから
中性脂質と臭気化合物の大部分をもつ清澄な上澄液を除
く。遠心分離からの固形残渣は複合脂質を含有する。固
形残渣を再びヘキサンに溶解し、真空蒸発により濃縮す
る。これでアセトンに不溶の材料を生成させる。その3
倍量のヘキサン中に懸濁させ、複合脂質(約80%)
を、処理したシリカゲル11gを用いる吸収液体クロマ
トグラフィーにより中性脂質(約20%)から分離す
る。シリカのメッシュ寸法は27〜91メッシュ/cm
の篩にかかる画分である。それはMerckからの他の
ものの中で商業的に入手でき、その前処理は165℃、
16時間乾燥することである。クロマトグラフィーの間
中性脂質はシリカ上に吸着される。逆ミセルを形成する
複合脂質は吸着されず、従って溶出され得る。
【0034】こうして得られた複合脂質(17.5g)
を10倍量の蒸留水中でホモジナイズし、それからその
乳化物を凍結乾燥する。
【0035】得られた複合脂質中リン脂質66%と、3
%のガングリオシドを持つ糖脂質33%の存在を測定し
た。これら凡てのパーセントは複合脂質全重量に対して
表示されている。
【0036】不飽和脂肪鎖パーセントは、得られた複合
脂質を形成するリン脂質と糖脂質とのそれぞれの鎖長に
関し、脂肪鎖全体に従って定義されている。測定の結果
を次表1に示す。
【表1】
【0037】得られた複合脂質の中、リン脂質と糖脂質
との約19%が不飽和脂肪鎖であり、その不飽和はw−
3とw−6とである(ここにwはメチル基端からの最初
の二重結合の位置を表わす)ことがわかるであろう。
【0038】
【実施例2】−ラクトベシクルの性状試験 ラクトベシクルはフランス特許第2,315,991号
明細書中で請求されている方法を用い、実施例1の方法
で得られた複合脂質から調製した。比較の両親媒性脂質
に関しても同じ手続を採択する。
【0039】以下の表2は一方では試験した種種の脂質
の閉じ込め容量、他方ではベシクルの時間経過における
閉じ込めの持続性を比較している。試験した水性分散ベ
シクルは約1500nmの平均直径を持っている。閉じ
込め率は膨潤率(μl/mg)で定義していて、脂質1
mgを用いベシクル中に閉じ込められたμlで示されて
いる。試験した種種な両親媒性脂質の中、実施例1の成
分脂質が最善の閉じ込め容量を持っているようである。
【0040】
【表2】
【0041】時間の経過における閉じ込めを持続するベ
シクル能力に関する研究は1時間、1日、8日および3
0日後における漏出値から推論できる。漏出率は54g
/lのグルコース溶液をベシクル中に閉じ込め、ベシク
ルをSEPHADEX G50クロマトグラフィー用ゲ
ルカラムを通じて濾過後、連続水性相中に通過して来た
グルコースを測定することにより決定した。又も実施例
1における複合脂質に関する結果の内容が表中の最善の
もの(全牛脳脂質抽出物に対応)と匹敵できるようであ
る。
【0042】VIRTIS型超分散機を用いて得られた
小ベシクルの、時間の経過における寸法安定性を研究し
た。表3の左の欄は試験したベシクルの最初の寸法を示
している。ベシクルの寸法を1ケ月および2ケ月貯蔵し
た後検査する。貯蔵温度はθ=4、20、37または4
5℃に維持する。実施例1の複合脂質に関し、その結果
は完全な寸法安定性を示し、他の試験した脂質で得られ
た最善の結果の水準であることを示している。本発明に
従う組成物のラクトベシクルは時間の経過において完全
に安定な寸法を持続する。
【0043】
【表3】
【0044】表4は保存期間と温度とによるベシクルの
化学的安定性の結果を示す。化学的安定性を研究するた
め、組成物の過酸化物含有量を最初、それから1ケ月お
よび2ケ月貯蔵後検査した。ポリ不飽和脂肪酸の自己酸
化は233/234nmの波長における吸収の増大を伴
うことは知られている。この増大は形成される過酸化物
に比例する(J.A.O.C.S.63巻、7号、88
3頁、7月1986年、を見よ)。それ故吸収は分光光
度計を用い、この波長で測定する。吸収AはA%=10
0−I/I×100(ここで、IとIとはそれぞれ
透過および入射光束である)によりパーセントで表わさ
れる。それは光学密度OD(OD=log A)のミリ
単位で引用される。表4は考慮している波長に関し、ミ
リ単位での吸収値を示している。本試験にかけたベシク
ル分散液はメタノール中10−4g/mlの割合で分散
した凍結乾燥ベシクルを用いて得たものである。表を解
釈する場合、時間Oと試験時間との間の吸収の増大を考
慮すべきであって、その絶対吸収値を考慮すべきではな
い。時間経過における増大が大きい場合、その組成物は
不安定であると見なされる。表4は不安定さを記録して
いて、不安定な結果にはアンダーラインをひいてある。
【0045】
【表4】
【0046】実施例1の複合脂質の時間経過における化
学的安定性は比較のベシクル脂質に関し得られた最善の
結果と同程度であることが判る。
【0047】最後に、皮膚に対する許容性および表皮な
らびに真皮細胞に関しての細胞毒性を研究するため、繊
維芽細胞とケラチン合成細胞とについて試験を行った。
この試験の結果を表5に示す。
【0048】
【表5】
【0049】人皮膚断片より単離した繊維芽細胞を、胎
児牛血清10%添加した、GIBCOから供給されてい
る最低必須培地中で作る。CO5%用い、37℃の湿
潤大気中に保つ。細胞は毎週うえかえ、一定の密度(培
地15ml当り10個)でうえる。5日目培地からの
繊維芽細胞を実験に用いる。
【0050】ケラチン合成細胞もまた人皮膚断片から単
離される。細胞はCLONETICSから供給される。
表皮成長因子とインシュリンとホスホエタノールアミン
とエタノールアミンと牛下垂体抽出物(培地11につき
蛋白質70mg)を加えたMDB 153培地(穏和に
カルシウム付与、1mM CaCl)中で増殖され
る。細胞はCO5%をもつ37℃の湿潤な大気中に保
たれる。細胞は結合状態(running toget
her;confluence)で再培養し、一定密度
(培地10mlにつき細胞10個)で増殖させる。ケ
ラチン合成細胞は実験について結合状態条件で使用す
る。
【0051】細胞培養について試験される脂質はベシク
ル分散液の形で使用に供される。試験には1〜10−3
mg/mlの間の6つの濃度が使用される。2.5時間
細胞毒性研究では繊維芽細胞に関してはMEM分散培
地、ケラチン合成細胞に関してはMCDB 153培地
を特徴とする。48時間細胞毒性試験はこうし胎児血清
10%を持つMEM分散培地中の繊維芽細胞、全MCD
B培地(牛下垂体抽出物をもった)中のケラチン合成細
胞を特徴とする。
【0052】前記の培養条件下で、細胞は細胞培地に就
いて処理されたマイクロプレート中空部(hollow
s)中トリプシン化後中空部当り細胞20,000個の
割合でスタートさせる。細胞は前記の如き湿った大気中
48時間増殖させる。各場合、研究は5つのマイクロ中
空部を特徴とさせ、毒性は2つの試験に関して評価す
る。
【0053】細胞の生育性はテトラゾリウム塩〔即ち、
3−(4,5−ジメチルチアゾール2,5−ジフェニ
ル)テトラゾリウムブロミド〕の細胞ミトコンドリア代
謝に基く比色法により検査する(mosman試験)。
淡黄色基質は反応の間に生育細胞により暗青色代謝物質
に変る。その代謝物質の吸収は直接細胞密度に比例す
る。光学密度をElisa(Biotech EL 3
08)分光光度計によりミクロプレートから570nm
で測定する。先に述べた如く光学密度はlog(入射光
束/透過光束)関係である。試験脂質分散液の毒性は同
一条件の下に処理した対照に光学密度を関連させて評価
する。その結果は毒性パーセントとして表わされる。そ
れに関連した致死量50(LD 50)は高い毒性の場
合単純な回帰によって計算される。この方法は‘Tox
icity in Vitro’第3巻2号、103−
109頁、1989年に詳しい。
【0054】表5は試験から導かれる詳細をまとめてあ
る。特に、実施例1の複合脂質の細胞毒性は比較に用い
た大豆レシチンのそれより明らかに低いことが見出され
た。
【0055】この試験群は化粧品目的を意図したベシク
ルに要求される4つの性状について、実施例1の複合脂
質は、比較のため試験された種種のベシクル脂質のどれ
について得られた水準の最高水準にあることを示してい
る。各比較の脂質は要求される性質の中の少くとも1つ
に関し劣った挙動をもっている。
【0056】
【実施例3】−ラクトベシクルを用いる、皮膚を強める
リポ血清 300mlのガラスフラスコを用い、実施例1の複合脂
質0.5gを秤量し、それから脱塩水6gを加え、混合
物を40℃で1時間膨潤させる。それからその混合物を
へらでかきまわす。それからグリセリン5gとヒドロキ
シプロリン1gと、GATTEFOSSEから商品名P
HYLDERMの下に入手できる、動物胎盤組織を破砕
して得られる水溶液24.5gを加える。その混合物を
雰囲気温度でVirtis超分散機中、得られるベシク
ルの平均寸法200nmまたはそれ以下になるまで加工
する。その寸法はCOULTRONICS NANOS
IZER準弾性光散乱粒度計(quasi−elast
ic light diffusion granul
ometer)で検査する。
【0057】脱塩水9,9g中に分散し、予備膨張させ
たヒアウロン酸ナトリウム0.1gをこの分散液に添加
する。
【0058】それから次のものを得られた分散液に添加
する。 香 料 0.2 g Goodriohから名称CARBOPOL 940の下に入手出来る カルボキシビニル酸混合物 0.25g トリエタノールアミン 0.25g p−ヒドロキシ安息香酸メチル 0.3 g 脱塩水 52 g
【0059】これはベージュ色の液状血清を与え、それ
を手持ち定量ポンプをつけたフラスコ中に入れる。その
血清を日2回、各約2.5mg/cmを局所適用して
用いる。3週間使用後明らかな皮膚の強化が示される。
【0060】
【実施例4】−ラクトベシクルを用いる炎症皮膚手当用
クリーム 300mlガラスフラスコを用い、実施例1で得られた
複合脂質3gを秤量し、それからα−トコフェロールを
加える。その2つの生成物をへらで混合する。脱塩水2
7gを添加し、その混合物を40℃で1時間膨潤のため
放置する。
【0061】その混合物にグリセリン3gとアラントイ
ン0.5gと乳酸モノメチルトリシラノール(EXSY
MOLから名称LASILIUMの下に入手できる)の
1%水性溶液20gとを加え、再び撹拌する。実施例3
と同じ技術を用い、その混合物をVirtis超分散機
中、得られるベシクルの平均寸法200nmまたはそれ
以下になるまで加工する。
【0062】BASFより名称UVINUL M 40
の下に入手できる大陽瀘光剤0.5gとGIVAUDA
Nから名称PARSOL MCXの下に入手できる大陽
瀘光剤0.5gと最後に香料0.1gとをもったこの分
散液にクロフサスグリ油15gを加える。全混合物を雰
囲気温度で、Virtis超分散機中、その油の小球体
寸法が500nm以下になるまで加工する。
【0063】それから、得られた分散液に次のものを加
える。 Goodrichより名称CARBOPOL 940の
下に入手できる カルボキシビニル酸混合物 0.4 g トリエタノールアミン 0.4 g p−ヒドロキシ安息香酸メチル 0.3 g 脱塩水 29.6 g
【0064】これで粘度20ポアズのブロークンホワイ
ト(broken−white)色のクリームを得る。
このクリームを3週間、毎朝各適用当り3mg/cm
の割合で座瘡傾向のある脂の多い皮膚に適用する。この
クリームは被検者の皮膚の炎症を軽減することが判っ
た。
【0065】
【実施例5】−ラクトベシクルを用いる乾燥皮膚手当て
用日中クリーム 100mlのガラスフラスコを用い、実施例1の複合脂
質1gを秤量し、それから脱塩水5gを加え、その混合
物を40℃、1時間膨潤のため放置する。それからヒド
ロキシプロリン1gと、EXSYMOLより商品名AL
GISIUMの下に入手できるマンヌロン酸モノメチル
トリシラノールの1wt%水性溶液10gとを加え、そ
の混合物をへらでかきまわす。その全混合物を雰囲気温
度でVirtis型超分散機中、得られるベシクルの平
均寸法が実施例3の技術を用いて200nm以下になる
まで加工する。こうして第1のベシクル相が提供され
る。
【0066】次の生成物を300mlガラスフラスコ中
に入れる。 構造式
【化1】 (この式で、Rはヘキサデシル基であり、nは3に等し
い統計的値である) で表わされる非イオン性両親媒性脂質 0.95g コレステロール 0.95g リン酸ジセチル 0.1 g
【0067】この3つの生成物を窒素中110℃で熔融
し、それから熔融物の温度を90℃に戻す。脱塩水20
g中に溶解したグリセリン3gを添加する。全体を、得
られるベシクルの平均寸法が実施例3で示した技術で3
00nm以下になるまでVirtis型超分散機で加工
するため70℃にする。この第2のベシクル相を雰囲気
温度に戻るまで放置する。
【0068】第1のベシクル相を第2の相中にあける。
次の生成物をその混合物に添加する。 アカデミア油 14 g 揮発性シリコーン油 10 g BASFからUVINUL M 40として販売 されている大陽瀘光剤 0.5g GIVAUDANからPARSOL MCXとして 販売されている大陽瀘光剤 0.5g 香 料 0.5g 全体を、得られる油小球体の平均寸法が500nm以下
になるまでVirtis型超分散機中で加工するため、
サーモシュタットで制御される温度15℃におく。
【0069】それから次の生成物を混合物に添加する。 Goodrichから名称CARBOPOL 940の
下に入手できる カルボキシビニル酸混合物 0.42g トリエタノールアミン 0.42g p−ヒドロキシ安息香酸メチル 0.3 g 脱塩水 31.36g
【0070】生成物は粘度30ポアズの白色クリームで
ある。
【0071】このクリームを3週間、適用毎に約2mg
/cmの割合で乾燥皮膚に適用する。この期間の終り
に皮膚の乾燥の低減が示される。
フロントページの続き (72)発明者 ラディスラス、コラロウ スイス国サヴィニ121073、 エデン・ロッ ク (番地なし)

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 “ラクトベシクル”として知られる、少
    くとも幾つかの分散ベシクルの隔壁層の少くとも90w
    t%がリン脂質50〜75wt%と、多くとも5wt%
    がガングリオシドからなる糖脂質50〜25wt%とか
    らなり、前記のパーセントは複合脂質の全重量に対して
    与えられ、終局的必要量は脂質可溶性生成物よりなるこ
    とを特徴とする、組織化された分子脂質分子層よりなる
    隔壁により限定されたベシクルの水性分散液よりなる化
    粧品用または皮膚科製薬用組成物。
  2. 【請求項2】 ラクトベシクル複合脂質がガングリオシ
    ド1〜5wt%よりなる、請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 ラクトベシクル複合脂質がガングリオシ
    ド約3wt%よりなる、請求項2に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 組成物ラクトベシクル複合脂質が、その
    混合物が哺乳動物ミルク中の脂肪小球体の膜中に見出さ
    れるものである、請求項1〜3の何れかに記載の組成
    物。
  5. 【請求項5】 ラクトベシクル複合脂質をバターミル
    ク、抗乳血清または脱脂乳より抽出する、請求項4に記
    載の組成物。
  6. 【請求項6】 ラクトベシクル複合脂質中のリン脂質の
    重量が糖脂質重量の2倍に実質的に等しい、請求項1〜
    5の何れかに記載の組成物。
  7. 【請求項7】 ラクトベシクル複合脂質の脂肪鎖がポリ
    不飽和鎖15〜25%よりなる、請求項1〜6の何れか
    に記載の組成物。
  8. 【請求項8】 ラクトベシクル複合脂質鎖がポリ不飽和
    鎖約19%よりなる、請求項7に記載の組成物。
  9. 【請求項9】 ラクトベシクル複合脂質を牛乳バターミ
    ルクからの直接抽出によって得る、請求項3と6と9と
    に記載の組成物。
  10. 【請求項10】 ラクトベシクルの平均直径が10〜
    1,000nmの範囲である、請求項1〜9の何れかに
    記載の組成物。
  11. 【請求項11】 ラクトベシクルの隔壁を形成する複合
    脂質を組成物の全重量に対して0.1〜20wt%含有
    する、請求項1〜10の何れかに記載の組成物。
  12. 【請求項12】 イオン性または非イオン性脂質あるい
    はイオン性脂質と非イオン性脂質との混合物よりなる、
    ラクトベシクル以外の少くとも1種類の付加的ベシクル
    を含有し、全ベシクル脂質が多くても組成物全重量の2
    5%に等しい、請求項1〜11の何れかに記載の組成
    物。
  13. 【請求項13】 付加的ベシクルが平均直径10〜1,
    000nmを持つ、請求項12に記載の組成物。
  14. 【請求項14】 少くとも1つの水と非混和性の分散相
    1〜40wt%含有し、全分散相に関するベシクル脂質
    の重量比が0.2:1〜1:1である、請求項1〜13
    に記載の組成物。
  15. 【請求項15】 分散している水に非混和性の相の小滴
    が100〜10,000nmの平均直径を持つ、請求項
    14に記載の組成物。
  16. 【請求項16】 分散している水に非混和性相が炭化水
    素とハロゲン化炭素とポリシロキサンとポリジメチルシ
    ロキサンと有機または無機酸エステルとエーテルとポリ
    エーテルとからなる群の少くとも1つの化合物でできて
    いる、請求項14又は15に記載の組成物。
  17. 【請求項17】 分散している水に非混和性の相が、ヘ
    キサデカンとパラフィン油と過フルオロブチルアミンと
    過フルオロデカヒドロナフタレンとフルオロカーボンと
    フルオロエステルとフルオロエーテルとフルオロシリコ
    ーンとからなる群の少くとも1つの化合物を包含する、
    請求項16に記載の組成物。
  18. 【請求項18】 分散する水に非混和性の相が、Rは炭
    素原子8〜20個をもつ脂肪酸残基であり、R′は炭素
    原子3〜20個をもつ分枝鎖炭化水素残基である、構造
    式R−CO−R′で表わされる、脂肪酸と多価の分枝鎖
    アルコールとのエステルからなる群から選択される油で
    ある、請求項16に記載の組成物。
  19. 【請求項19】 分散している水に非混和性の相が、ヒ
    マワリ種とトウモロコシと大豆とゴアドとグレープ種と
    ホホバとアカデミヤとピュルセラン(purselan
    e)との油およびグリセロールトリカプロカプリラート
    との群の少くとも1つの化合物を包含する、請求項18
    に記載の組成物。
  20. 【請求項20】 少くとも1つの、化粧品用または皮膚
    科製薬用の性質を持つ活性物質を含有する、請求項1〜
    19の何れかに記載の組成物。
  21. 【請求項21】 活性物質が組成物のベシクル中に貯え
    られる、請求項20に記載の組成物。
  22. 【請求項22】 活性物質が水に可溶性であり、組成物
    のベシクル中に閉じ込められている、請求項21に記載
    の組成物。
  23. 【請求項23】 活性物質が脂質可溶性である、請求項
    20に記載の組成物。
  24. 【請求項24】 活性物質が組成物の隔壁内に貯えられ
    る、請求項20に記載の組成物。
  25. 【請求項25】 活性物質が水に非混和性の分散相の小
    滴中に貯えられる、請求項14と23とに記載の組成
    物。
  26. 【請求項26】 連続水性相が少くとも1つの活性の水
    溶性物質を含有する、請求項20に記載の組成物。
  27. 【請求項27】 活性水溶性物質が給湿剤と人工日焼剤
    と着色剤と水溶性大陽瀘光剤と発汗剤と脱臭剤と取斂剤
    と清新剤と緊張剤と癒合剤と角質溶解用生成物と脱毛剤
    と動物性または植物性組織抽出物と羊膜液と多糖類と抗
    脂漏剤と酸化ならびに還元剤とビタミンとホルモンと酵
    素とワクチンと抗炎剤と抗生剤と殺菌剤とセレン誘導体
    とヒドロキシ酸とグリセリンとニコチンエステルと遊離
    基捕捉剤と脱色剤とスリミング(Slimming)生
    成物とからなる群から選択される、請求項22または2
    6の何れかに記載の組成物。
  28. 【請求項28】 活性の脂質可溶性物質を脂質可溶性大
    陽瀘光剤と、乾燥または老化皮膚状態を改善する意図を
    もつ物質と、大豆、米、カリテならびにアボガドの不鹸
    化物とトコフエロールとニコチン酸トコフエロールとビ
    タミンE、FまたはAとそのエステルとレチン酸と、抗
    酸化剤と必須脂肪酸とグリシレチン酸と角質溶解剤とカ
    ロテノイドとβ−カロテンとγ−オリザノールとセラミ
    ド(Ceramide)とグリシレチン酸ステアリルと
    からなる群から選択する、請求項23に記載の組成物。
  29. 【請求項29】 連続水性活性相がゲル化剤、アルカリ
    化剤および/または酸性化剤と着色剤と乳白剤と香料と
    からなる群から選択される少くとも1つの水溶性添加物
    を含有する、請求項1〜28の何れかに記載の組成物。
  30. 【請求項30】 セルローズ誘導体と合成ポリマーと藻
    類誘導体と天然ゴムとの群から選択される少くとも1つ
    のゲル化剤を組成物全重量に対し0.1〜2wt%を含
    有する、請求項29に記載の組成物。
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