JPH0616478A - 窒化アルミニウム成形体の製造方法 - Google Patents

窒化アルミニウム成形体の製造方法

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JPH0616478A
JPH0616478A JP4111553A JP11155392A JPH0616478A JP H0616478 A JPH0616478 A JP H0616478A JP 4111553 A JP4111553 A JP 4111553A JP 11155392 A JP11155392 A JP 11155392A JP H0616478 A JPH0616478 A JP H0616478A
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JP
Japan
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aluminum nitride
slurry
molding
sintering assistant
earth elements
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Pending
Application number
JP4111553A
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English (en)
Inventor
Yoshiki Hashizume
良樹 橋詰
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Toyo Aluminum KK
Original Assignee
Toyo Aluminum KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】窒化アルミニウム粉末に焼結助剤、解膠剤、バ
インダーおよび水を添加して混合後、成形焼結して窒化
アルミニウム成形体を製造する際、焼結助剤として有機
物を被覆した疎水化焼結助剤を使用することを特徴とす
る窒化アルミニウム成形体の製造方法を開示する。 【効果】疎水化焼結助剤を用いる本発明方法によれば、
従来の焼結助剤を用いたときにアルカリ性を呈するため
に窒化アルミニウムと水との反応が促進されるという問
題が解決され、窒化アルミニウム成形体を水系で製造す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は窒化アルミニウム成形体
の製造方法、特に窒化アルミニウムを水系で成形する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】窒化アルミニウムは、下記の反応式: AlN+3H2 O→Al(OH)3 +NH3 に示すように水と容易に反応する。そのため、水和反応
の暴走や多量のアンモニア発生による中毒等の危険が生
じ、窒化アルミニウムを水系で成形することは困難であ
る。
【0003】窒化アルミニウムの水系成形のために窒化
アルミニウムに耐水性を付与する方法が、例えば特開平
2−69306号、特開平2−141409号および特
開平2−141410号に提案されている。しかしなが
ら、これらの方法によっても窒化アルミニウムに十分な
耐水性を付与できず、特に焼結助剤としてY2 3 、C
aO等の希土類元素もしくはアルカリ土類元素の酸化物
またはそれらの前駆体化合物を使用したときには窒化ア
ルミニウムの耐水性が著しく低下した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、窒化
アルミニウムを水系で成形する方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題解決するための手段】本発明者らは、窒化アルミ
ニウムの耐水性が希土類元素およびアルカリ土類元素の
化合物またはそれらの前駆体化合物の焼結助剤を使用し
たときに著しく低下するのは、これらの焼結助剤が水中
に溶出してアルカリ性を呈し、これにより窒化アルミニ
ウムと水との反応が促進されるためであることを知見し
た。
【0006】本発明の窒化アルミニウム成形体の製造方
法は、窒化アルミニウム粉末に焼結助剤、解膠剤、バイ
ンダーおよび水を添加して混合後、成形焼結する際、焼
結助剤として有機物を被覆した疎水化焼結助剤を使用す
ることを特徴とする。
【0007】本発明方法において出発材料として使用さ
れる窒化アルミニウム粉末は特に限定されないが、リン
酸等により耐水処理されたものが好ましい。
【0008】本発明方法において使用される焼結助剤
は、有機物を被覆した疎水化焼結助剤である。有機物を
被覆すべき焼結助剤としては、 (a)希土類元素およびアルカリ土類元素の単体(例え
ばY,Ca等); (b)希土類元素およびアルカリ土類元素の酸化物(例
えばY2 3 ,La2 3 ,CeO2 ,Pr6 11,N
2 3 ,Sm2 3 ,Eu2 3 ,Gd2 3,Dy
2 3 ,Er2 3 ,Yb2 3 ,Sc2 3 ,Ca
O,BaO,SrO等); (c)希土類元素およびアルカリ土類元素の炭化物(例
えばCaC2 ,SrC2等); (d)希土類元素およびアルカリ土類元素の窒化物(例
えばYN等); (e)希土類元素およびアルカリ土類元素の水素化物
(例えばCaH2 等); (f)希土類元素およびアルカリ土類元素の弱酸塩(例
えばY2 (CO3 3 ,CaCO3 ,Y(CH3 CO
O)3 等);が例示される。
【0009】焼結助剤を疎水化すべく焼結助剤の被覆に
使用される有機物としては、疎水性であり且つ100℃
以上の沸点を有し容易に揮発しないものが使用される。
好ましくは、 (a)脂肪酸、脂肪族アミン、脂肪酸アミド、脂肪族ア
ルコール、その他の界面活性剤およびそれらの誘導体
(例えばエステル化物、重合物等); (b)希土類元素およびアルカリ土類元素の脂肪酸塩お
よびアルコキシド; (c)樹脂(例えばアクリル樹脂,ブチラール樹脂,ポ
リエチレン,ポリプロピレン,エポキシ樹脂等);が使
用される。
【0010】焼結助剤を疎水化すべく焼結助剤を有機物
で被覆する方法は特に限定されないが、有機物を溶媒に
溶解し、その中に焼結助剤を添加し、スターラ、ボール
ミル等を用いて分散し、スラリー化した後、溶媒を真空
乾燥、加熱乾燥等の方法で蒸発させて粉末化する方法が
好ましい。また、必要に応じて、得られた処理粉末を有
機物が蒸発、分解しない範囲で熱処理しても良い。有機
物の添加量は窒化アルミニウム100重量部に対して
0.1〜10重量部が好ましい。
【0011】本発明の窒化アルミニウム成形体の製造方
法は、焼結助剤として上記した疎水化焼結助剤を使用す
る以外は従来方法に従って製造される。まず、窒化アル
ミニウム粉末に疎水化焼結助剤、解膠剤、バインダーお
よび水を添加してスターラ、ボールミル等を用いて混合
してスラリーを作成する。疎水化焼結助剤は、通常、窒
化アルミニウム粉末100重量部に対して0.5〜10
重量部添加される。解膠剤としては、ポリカルボン酸ア
ンモニウム、リン酸エステル、ノニオン系界面活性剤等
の慣用の解膠剤が使用される。また、バインダーも、水
溶性アクリル樹脂、ワックスエマルジョン、ポリビニル
アルコール等の慣用のバインダーが使用される。必要に
応じて、可塑剤(ポリエチレングリコール等)、消泡剤
等の添加剤を添加しても良い。混合時間はできるだけ短
時間にするのが好ましい。次いで、作成したスラリーを
スプレードライ法等により造粒し、乾式プレス法で成形
する。あるいは、スラリーを他の公知の成形方法、例え
ば鋳込成形、テープ成形、押出成形に従って成形しても
良い。その後、得られた成形体を、空気中約300〜7
00℃もしくは不活性雰囲気中約300〜1000℃で
加熱して脱脂後、不活性雰囲気中で約1700〜200
0℃の温度で常圧焼結する。場合により、ホットプレス
焼結、HIP焼結を行っても良い。
【0012】
【発明の効果】疎水化焼結助剤を用いる本発明方法によ
れば、従来の焼結助剤を用いたときにアルカリ性を呈す
るために窒化アルミニウムと水との反応が促進されると
いう問題が解決され、窒化アルミニウム成形体を水系で
製造することができる。
【0013】本発明において疎水化焼結助剤を使用する
と、窒化アルミニウムの水和反応が促進されることがな
いのでスラリーの安定性が著しく改善され、また多量の
アンモニア発生による中毒等の危険もないので、安定し
た特性を有する窒化アルミニウム成形体を安全に製造す
ることができる。
【0014】本発明方法において使用される焼結助剤は
疎水化されているが、水系成形時に添加される解膠剤お
よびバインダーの界面活性作用により焼結助剤は水に分
散され得るので、疎水化焼結助剤を使用してもなんら問
題なく窒化アルミニウム成形体を水系で製造することが
できる。
【0015】本発明方法において使用される焼結助剤は
有機物で被覆されているが、系全体から見ればその量は
少量であり且つ焼結過程で分解、揮散され得るので、疎
水化焼結助剤が製造される窒化アルミニウム成形体の特
性に悪影響を及ぼすことはない。
【0016】本発明方法によれば、従来水と容易に反応
するため水系での使用が困難であった酸素を含まない焼
結助剤、例えば希土類元素もしくはアルカリ土類元素の
単体やその炭化物、窒化物および水素化物を使用するこ
とができるため、熱伝導率のより高い窒化アルミニウム
成形体を製造することができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を非限定的実施例を参照しなが
ら更に説明する。
【0018】実施例12 3 (三菱化成(株)製)10gに、ステアリン酸
0.5gおよびトルエン10gからなる溶液を添加し、
1時間攪拌混合した後、真空乾燥によりトルエンを蒸発
させて、ステアリン酸被覆Y2 3 粉末を得た。
【0019】得られたステアリン酸被覆Y2 3 粉末2
gに、窒化アルミニウム粉末(東洋アルミニウム(株)
製、WFグレード)40g、解膠剤(中京油脂(株)
製、D−735)、水系バインダー(中京油脂(株)
製、WF610/WF804=4.2/3.4)7.6
g、イオン交換水25.6g、樹脂被覆ボール60gを
加え、ボールミル(100cc、直径60mm)で1時
間混合し、スラリー1を作成した。
【0020】比較例1 ステアリン酸被覆Y2 3 粉末に代えて無処理のY2
3 粉末を使用する以外は実施例1を繰り返して、スラリ
ー1′を作成した。
【0021】実施例1および比較例1で得られたスラリ
ーの安定性を調べた。
【0022】スラリーを40℃の恒温器に保管し、pH
値および状態の変化を経時的に観察した。
【0023】結果を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】比較例のスラリーは20時間で水和反応に
より固化するのに対して、本発明のスラリーは200時
間以上に亘り安定で、pH値の変化も少かった。
【0026】実施例2〜8 ステアリン酸被覆Y2 3 粉末に代えて表2に示す焼結
助剤を使用する以外は実施例1を繰り返して、スラリー
2〜8を作成した。各有機物の添加量は窒化アルミニウ
ム100重量部に対して5重量部とした。
【0027】
【表2】
【0028】比較例2 ステアリン酸被覆CaCO3 粉末に代えて無処理のCa
CO3 粉末を使用する以外は実施例6を繰り返して、ス
ラリー2′を作成した。
【0029】実施例2〜8および比較例2で得られたス
ラリーの安定性を調べた。
【0030】結果を表3に示す。
【0031】
【表3】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒化アルミニウム粉末に焼結助剤、解膠
    剤、バインダーおよび水を添加して混合後、成形焼結す
    ることからなる窒化アルミニウム成形体の製造方法であ
    って、焼結助剤として有機物を被覆した疎水化焼結助剤
    を使用することを特徴とする前記方法。
  2. 【請求項2】 焼結助剤が、希土類元素およびアルカリ
    土類元素、並びにそれらの酸化物、炭化物、窒化物、水
    素化物および弱酸塩からなる群から選ばれる少なくとも
    1種であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
JP4111553A 1992-04-30 1992-04-30 窒化アルミニウム成形体の製造方法 Pending JPH0616478A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100373834B1 (ko) * 2000-11-11 2003-02-26 (주)해은켐텍 유기표면처리제로 코팅된 열전도성 페이스트용질화알루미늄 및 질화알루미늄의 코팅방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100373834B1 (ko) * 2000-11-11 2003-02-26 (주)해은켐텍 유기표면처리제로 코팅된 열전도성 페이스트용질화알루미늄 및 질화알루미늄의 코팅방법

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