JPH0616451B2 - 低損失酸化物磁性材料 - Google Patents

低損失酸化物磁性材料

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JPH0616451B2
JPH0616451B2 JP61103618A JP10361886A JPH0616451B2 JP H0616451 B2 JPH0616451 B2 JP H0616451B2 JP 61103618 A JP61103618 A JP 61103618A JP 10361886 A JP10361886 A JP 10361886A JP H0616451 B2 JPH0616451 B2 JP H0616451B2
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magnetic material
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oxide magnetic
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彦宏 当金
弘 大島
勇 斉藤
研一 西田
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Mitsubishi Electric Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、低磁気損失特性を有し、高速走査陰極線管
(以下CRTと略す)用の偏向ヨークコア用として有用
な低損失酸化物磁性材料に関するものである。
〔従来の技術〕
従来の偏向ヨークコアに用いられる磁性材料はMg-Mn-Zn
系フェライトであった。この材質は固有抵抗が高いた
め、垂直巻線をコアに直接施すことができるという利点
から、永年にわたり標準的な組成として国内はもとよ
り、外国においても広く使用されてきた。
ところで近年OAやCAD/CAM等の急速な普及によ
りグラフィックディスプレイ、モニタディスプレイ用な
どの高解像度を要求されるCRTの需要が増大した。こ
れらCRTは高速度で走査するため、水平偏向周波数が
高く、従来の民生用TVにはないより高度な性能が要求
されており、そのため、水平・垂直コイルの巻線方式、
コンバーゼンス特性の改善等が精力的に進められてい
る。偏向ヨークコア用としても水平偏向周波数の高周波
化に伴い、コアの自己発熱などの問題が無視できなくな
り、低損失化が急務となっている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかるに現在標準的な材質として使用されているMg-Mn-
Zn系フェライトは高固有抵抗を目的として開発されたも
のであるため、損失中に占める渦流損は少ないが、組成
の影響によりヒステリシス損が比較的大きく、現状より
損失を下げることは困難である。
一方、スイッチング電源等のメイントランス材として使
用されている低損失Mn-Zn系フェライトで偏向ヨークコ
アを製作すると、コアロスの低下により偏向ヨークコア
の温度上昇はかなり改善されるが、CRT画面上にリン
ギング現像が発生し、画質上から採用不能であるという
問題点があった。
この発明は上記のような問題点を解消するためになされ
たもので、偏向周波数の高周波化によるコアの自己発熱
を低減できるとともに、画質低下をきたすリンギング現
像を抑制できる高解像CRT用偏向ヨークコアに使用可
能な低損失酸化物磁性材料を提供することを目的とす
る。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明の低損失酸化物磁性材料は、Fe2O3 47〜50モル
%、NiO 14〜20モル%、ZnO 26〜33モル%、CuO 4〜7モ
ル%を主成分とし、MnO 0.3〜0.8モル%を副成分として
含有するものである。
この発明の低損失酸化物磁性材料は、Ni-Cu-Zn系フェラ
イトにおいて、Fe2O3の成分を増加させ、これに副成分
としてMnOを加えたものであり、上記組成の粉末混合物
を仮焼して粉砕、有機バインダを加えて整粒したのち成
形し、焼成して得られる。
この発明の低損失酸化物磁性材料は、高速走査CRTの
偏向ヨークフェライト用の磁性材料に適しているが、高
磁束密度で使用し、高い発熱を伴う他の用途の磁性材料
としても有用である。
〔作 用〕
リンギング現象を理論的に解明した文献等は現在のとこ
ろ見当らないが、水平コイルを例にとると、コイルにイ
ンパルス状の電圧が入力された場合、コイルの層間に電
位分布ができ、近傍の線間に容量が発生する。また一般
には高周波になると浮遊容量は増大する傾向がある。す
なわち、これら容量のC成分とコイルのL成分で共振を
起こし、偏向電流が速度変調され、この結果画面上には
輝度調節された縦縞が現われるものと推察される。
一方垂直コイルにおいては、コアにコイルをトロイダル
状に直接巻線を施す。この結果コイルとコアの間に分布
容量が生ずる。
このためコアと巻線間の静電容量の分布、巻線のインダ
クタンスおよびコアの抵抗からなる分布回路が考えられ
る。この回路は左右対称であり、水平コイルも左右対称
であれば、この回路のインダクタンスに対する水平コイ
ルとの結合もないはずであるが、若干の非対称があれば
水平コイルの電流との結合が生じ、垂直コイルに局部的
に振動電流が流れることになる。発明者の解析によれ
ば、固有抵抗が小さくなればなるほどこの振動電流は大
きくなり、臨界抵抗は105Ω−cmであり、この値が大き
くければ大きいほど望ましいことが判明した。
この発明に係る磁性材料は高い固有抵抗を有しながら低
損失であるため、偏向ヨークコアの自己発熱は抑制さ
れ、偏向ヨークの信頼性が向上するとともに、CRT画
質悪化の要因であったリンギング現象は減少する。
〔発明の実施例〕
以下に本発明の参考例および実施例について説明する。
参考例 NiO 16.5モル%、CuO 5.5モル%を一定とし、Fe2O3を4
7.5〜49.5モル%、ZnO 30.5〜28.5モル%に変えた5種
の組成を秤量した。これらの粉末混合物を850℃で1時
間仮焼し、次いでボールミルにて4時間粉砕し、有機バ
インダーを加え整粒したあと、環状に成型し試料を作成
した。
この試料を1150℃で2時間大気中で焼成して得られた環
状試料についてパワーロスおよび固有抵抗を測定した値
を第1表および第1図に示す。パワーロスの測定は170k
Hzにて1000ガウスの正弦波にて行った。
本実験の結果、Fe2O3を増し、ZnOを減じてゆくことによ
りパワーロスの温度傾斜が正から負に変化することが判
明した。このことは、高解像度CRTのように高い周波
数で走査し、自己発熱の多い偏向ヨークではヨークの発
熱を抑制し、かつ熱暴走を防止する観点から極めて有利
である。
しかしながら、リンギングに関係する固有抵抗が小さく
なる方向にあることは留意すべき点である。
実施例 Fe2O3 49.5モル%、NiO 16.5モル%、ZnO 28.5モル%、
CuO 5.5モル%の基本組成に、MnOを0〜1.2モル%添加
した5種の組成を秤量した。これらの粉末混合物を850
℃で1時間仮焼し、次いでボールミルで4時間粉砕して
有機バインダーを加え、整粒したあと環状に成型し、試
料を作成した。
この試料を1150℃で2時間大気中で焼成し、得られた環
状試料についてパワーロスおよび固有抵抗を測定した値
を第2表および第2図に示す。
測定条件は参考例と同様である。
以上の結果から、MnOを添加することにより、パワー
ロスが大幅に改善されることが判明した。同時に固有抵
抗も向上することが解った。なおMnOの添加量は1モル
%を越えると効果がなくなり、0.3〜0.8モル%が適当で
あり、0.5モル%程度が最適である。
以上の実施例から明らかなように、本発明によりNi-Cu-
Mn-Zn系フェライトを製造した場合、従来のMg-Mn-Zn系
フェライトと比較して、パワーロスが大幅に改善される
ことがわかる。また組成を選択することにより、パワー
ロスの温度傾斜を高温領域まで負に設定できることがわ
かる。さらに副成分としてMnOを添加することによ
り、パワーロスと固有抵抗の一層の向上が図れることが
わかる。
本発明では、Ni-Cu-Zn系フェライトについてFe2O3の成
分を増加させることにより、パワーロスの温度領域を負
に設定することができ、MnOを添加することにより、Fe2
O3の増加に伴う固有抵抗の低下するとともに、パワーロ
スを一層減少させ、高解像度CRT用偏向ヨークフェラ
イトの信頼性の向上、小型軽量化を可能とする。
なお、上記説明では偏向ヨークコアについて説明した
が、本発明の磁性材料は高磁束密度で使用し高い発熱を
伴う他の用途にも有用である。
〔発明の効果〕
本発明によれば、Ni-Cu-Zn系フェライトにおいて、Fe2O
3を増加させるとともにMnOを副成分として加えたので、
高磁束密度で使用する際の自己発熱を抑制できるととも
に、リンギング現象を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は参考例の、第2図は実施例のそれぞれパワーロ
スの温度特性を示す特性図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西田 研一 神奈川県相模原市宮下1丁目1番57号 三 菱電機株式会社相模製作所内 (56)参考文献 特開 昭58−199721(JP,A) 特公 昭34−4735(JP,B1) 特公 昭34−10581(JP,B1)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Fe2O3 47〜50モル%、NiO 14〜20モル%、
    ZnO 26〜33モル%、CuO 4〜7モル%を主成分とし、MnO
    0.3〜0.8モル%を副成分として含有することを特徴とす
    る低損失酸化物磁性材料。
  2. 【請求項2】磁性材料が偏向ヨークコア用のものである
    特許請求の範囲第1項記載の低損失酸化物磁性材料。
JP61103618A 1986-05-06 1986-05-06 低損失酸化物磁性材料 Expired - Lifetime JPH0616451B2 (ja)

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JP61103618A JPH0616451B2 (ja) 1986-05-06 1986-05-06 低損失酸化物磁性材料

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JP61103618A JPH0616451B2 (ja) 1986-05-06 1986-05-06 低損失酸化物磁性材料

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JPS62260306A JPS62260306A (ja) 1987-11-12
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