JPH06164288A

JPH06164288A - フィルタ

Info

Publication number: JPH06164288A
Application number: JP31330092A
Authority: JP
Inventors: Naohito Oka; 尚人岡; Chiharu Miyazaki; 千春宮崎; Mitsunobu Ezaki; 光信江崎
Original assignee: Mitsubishi Electric Corp
Current assignee: Mitsubishi Electric Corp
Priority date: 1992-11-24
Filing date: 1992-11-24
Publication date: 1994-06-10

Abstract

(57)【要約】【目的】分布常数構造のＬＣフィルタとすることによ
って、広帯域に渡ってノイズ抑制効果の高い面実装タイ
プのＬＣフィルタを得ることを目的とする。【構成】誘電体５の内部に第２の外部電極３に接続さ
れたアース導体６を備える。そして、フィルタの両端に
位置する第１の外部電極１、２を互いに接続する導体４
を、誘電体５の周囲をコイル状に旋回させている。イン
ダクタンスを形成するための導体４を回旋することによ
って構成し、この導体４とアース導体６とで分布常数的
にキャパシタを形成するようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、たとえば、キャパシ
タおよびインダクタンスで構成される面実装形複合部品
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来この種のフィルタとしては、例えば
特願平１−２８６４１２号公報に示されたノイズフィル
タがある。図１３は外観図、図１４は横断面図、図１５
はその等価回路を示す。これらの図において、１、２は
それぞれ第１の外部電極、３は第２の外部電極、５は誘
電体、２０は本体、２１は磁性体、２２は内部電極、２
３は中心導体である。上記のような従来のフィルタに於
いては、磁性体２１の表面に誘電体５が配置される。こ
の磁性体２１の内部を中心導体２３が長さ方向に貫通し
両端で第１の外部電極１、２に接続される。また、誘電
体５の内部に第１の外部電極１、２に接続された内部電
極２２を備え、さらに表面に第２の外部電極３を備え
る。

【０００３】このような従来のフィルタに於いては、磁
性体２１と中心導体２３とでインダクタンスを形成し、
内部電極２２と第２の外部電極３とで誘電体５を挟んで
キャパシタンス形成している。このようにして、図１１
の等価回路で示されるような、インダクタンスの両側に
キャパシタが接続された面実装タイプのノイズフィルタ
を形成している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のフ
ィルタに於いては、インダクタの両側に容量が接続され
た集中常数によるＣＬＣタイプのフィルタとなる。その
ため抑制するノイズの周波数の広帯域化が困難である等
の問題点があった。さらに、磁性体の内部を中心導体が
直線的に貫通しているので面実装タイプといった小形の
フィルタでは小さなインダクタンスしか得られない。そ
のため抑制するノイズの減衰量が小さい等の問題点があ
った。

【０００５】この発明は、上記のような問題点を解決す
るためになされたもので、広帯域に渡ってノイズ抑制効
果の高いフィルタを得ることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】第１の発明に係るフイル
タは、フィルタの両端に位置する一対の第１の外部電極
を、誘電体の周囲をコイル状に旋回して構成された外部
導体で互いに接続するとともに、この誘電体の内部に第
２の外部端子に接続されたアース用の内部導体を備えた
ことを特徴とするものである。

【０００７】また、第２の発明に係るフィルタは、フィ
ルタの両端に位置する一対の外部電極を、誘電体の内部
でコイル状に旋回して構成された内部導体で互いに接続
するとともに、この誘電体の外部にアース用の外部導体
を備えたことを特徴とするものである。

【０００８】また、第３の発明に係るフィルタは、前述
したフィルタに於いて誘電体の一部又は全部にフェライ
ト又はフェライト粉末混合樹脂を使用したことを特徴と
するものである。

【０００９】

【作用】第１及び第２の発明に於いては、インダクタン
スを形成するための導体を回旋することによって構成
し、この導体とアース導体とで分布常数的にキャパシタ
を形成するようにしたものである。このように、この発
明は、フィルタを分布常数的にＬＣを形成するフィルタ
とし、さらにインダクタンスを形成するための導体を回
旋することによって構成したので、抑制するノイズ周波
数の広帯域化が実現できるとともに、小形のフィルタで
も高いインダクタンスが得られることから抑制するノイ
ズの減衰量も大きいフィルタが得られる。

【００１０】また、第３の発明においては、誘電体とし
てフェライトを用いるので、より高いインダクタンスに
より静電容量の大きいフィルタを得ることができる。さ
らに、フェライト粉体混合樹脂を用いる場合は、モール
ドによりフィルタを製造できるので製造工程が簡略化で
きる。

【００１１】

【実施例】実施例１．以下この発明の一実施例を図につ
いて説明する。図１は実施例のフィルタを示す外観図、
図２は平面図、図３は側面図、図４は構造を示す概念
図、図５は等価回路である。各図に於いて１、２は第１
の外部電極、３は第２の外部電極、４は導体（外部導
体）、５は誘電体、６はアース導体（内部導体）を示
す。なお、この実施例及び以下に述べる他の実施例にお
いて、誘電体という場合には、フェライト及びフェライ
ト粉末混合樹脂を含むものとする。このような構成のＬ
Ｃフィルタに於いては、図１、図２、図３に示すよう
に、誘電体５の内部に第２の外部電極３に接続されたア
ース導体６を備える。そして、フィルタの両端に位置す
る第１の外部電極１、２を互いに接続する導体４を、誘
電体５の周囲をコイル状に旋回させている。

【００１２】以上のように誘電体５の内部に第２の外部
端子に接続されたアース導体６を備え、第１の外部電極
１、２を互いに接続する導体４を、誘電体５の周囲をコ
イル状に旋回して構成したので、高いインダクタンスが
形成でき、導体４とアース導体６との静電容量で分布常
数的にキャパシタンスを得ることができる。従って、抑
制するノイズ周波数の広帯域化が実現できるとともに、
小形のフィルタでも高いインダクタンスが得られること
から抑制するノイズの減衰量も大きいＬＣフィルタが得
られる。

【００１３】実施例２．以下この発明の一実施例を図に
ついて説明する。図６は実施例のフィルタを示す外観
図、図７は内部を透視した構成図、図８は構造を示す概
念図、図５は等価回路である。各図に於いて１、２は第
１の外部電極（一対の外部電極）、４は導体（内部導
体）、５は誘電体、７は外部誘電体、８は第２の外部電
極兼用アース導体（外部導体）を示す。このような構成
のＬＣフィルタに於いては、図６、図７、図８に示すよ
うに、外部誘電体７の外部に第２の外部電極兼用アース
導体８を備える。そして、フィルタの両端に位置する第
１の外部電極１、２を互いに接続する導体４を、誘電体
５の周囲をコイル状に旋回させている。

【００１４】以上のように誘電体７の外部に第２の外部
電極兼用アース導体８を備え、第１の外部電極１、２を
互いに接続する導体４を、誘電体５の周囲をコイル状に
旋回して構成したので、高いインダクタンスが形成で
き、導体４と第２の外部電極兼用アース導体８との静電
容量で分布常数的にキャパシタンスを得ることができ
る。従って、抑制するノイズ周波数の広帯域化が実現で
きるとともに、小形のフィルタでも高いインダクタンス
が得られることから抑制するノイズの減衰量も大きいＬ
Ｃフィルタが得られる。

【００１５】実施例３．以下この発明の他の実施例を説
明する。実施例１に於いて誘電体５としてフェライトを
使用してもよい。

【００１６】この実施例３に於いては、誘電体５として
フェライトを使用したので、誘電体を使用した場合に比
較してさらに高いインダクタンスを得ることができ、ま
た、フェライトの誘電率が１３〜１４と一般の誘電体の
４〜５倍の値を持つことから静電容量も大きいＬＣフィ
ルタとすることができる。従って、実施例１より減衰量
の大きいフィルタを得ることができる。

【００１７】実施例４．以下この発明の他の実施例を説
明する。実施例１に於いて誘電体５としてフェライト粉
体混合樹脂を使用してもよい。

【００１８】この実施例４に於いては、誘電体５として
フェライト粉体混合樹脂を使用したので、誘電体を使用
した場合に比較してさらに高いインダクタンスを得るこ
とができる。従って、実施例１、実施例２より減衰量の
大きいフィルタを得ることができる。また、樹脂を使用
してモールドすることから、分割したフェライトにアー
ス導体６を挟み込んだり、フェライトに導体４を沿わせ
たのち、さらにフェライトを張り付けたりする必要がな
いため、製造工程を簡略化しコストダウンを行うことが
できる。

【００１９】実施例５．以下この発明の他の実施例を説
明する。実施例２に於ける誘電体５又は外部誘電体７と
してフェライトまたはフェライト粉体混合樹脂を使用し
てもよい。この組合せは以下の４通りの場合の中から任
意に選択することができる。（１）誘電体５がフェライトで外部誘電体７がフェライ
トの場合。（２）誘電体５がフェライトで外部誘電体７がフェライ
ト粉体混合樹脂の場合。（３）誘電体５がフェライト粉体混合樹脂で外部誘電体
７がフェライトの場合。（４）誘電体５がフェライト粉体混合樹脂で外部誘電体
７がフェライト粉体混合樹脂の場合。

【００２０】この実施例では、実施例２に於ける誘電体
５又は外部誘電体７としてフェライトまたはフェライト
粉体混合樹脂を使用したので、誘電体を使用他場合に比
較してさらに高いインダクタンスを得ることができる。
従って、実施例２より減衰量の大きいフィルタを得るこ
とができる。また、フェライト粉末混合樹脂を使用する
場合は、フェライトを張り付けたりする必要なしにモー
ルドできるため、製造工程を簡略化しコストダウンを行
うことができる。

【００２１】実施例６．図９、図１０、図１１は、この
発明の他の実施例を示す図である。この実施例は実施例
１と実施例２を組合せたもので、導体４の内外にアース
用導体６と外部電極兼用アース用導体８がある場合を示
している。アース導体６は接合部３ａと３ｂにより外部
電極兼用アース用導体８に接続されている。この実施例
においても前述した実施例１、２と同様の効果を奏す
る。

【００２２】実施例７．上記実施例においては形状が長
方体のフィルタの場合を示したが、図１２（ａ）に示す
ように円柱状の形状のものでもよい。また、図１２
（ｂ）に示すように、パイプ状の形状とし、パイプ外周
面に導体４を設け、パイプ内周面にアース用導体６を設
けるようにしてもよい。

【００２３】実施例８．上記実施例では面実装タイプの
フィルタを例にして示したが、面実装タイプのものでな
くてもよい。

【００２４】

【発明の効果】以上のように、この発明によれば、イン
ダクタンスを形成するための導体を回旋することによっ
て構成し、この導体とアース導体とで分布常数的にキャ
パシタを形成するようにしたので、抑制するノイズ周波
数の広帯域化が実現できるとともに、小形のフィルタで
も高いインダクタンスが得られることから抑制するノイ
ズの減衰量の大きいフィルタが得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例１の外観図。

【図２】本発明の実施例１の平面図。

【図３】本発明の実施例１の側面図。

【図４】本発明の実施例１の構造を示す概念図。

【図５】本発明の実施例の等価回路図。

【図６】本発明の他の実施例の外観図。

【図７】本発明の他の実施例の透視図。

【図８】本発明の他の実施例の構造を示す概念図。

【図９】本発明の他の実施例の透視図。

【図１０】本発明の他の実施例の側面図。

【図１１】本発明の他の実施例の構造を示す概念図。

【図１２】本発明の他の実施例を示す概念図。

【図１３】従来のＬＣフィルタの外観図。

【図１４】従来のＬＣフィルタの横断面図。

【図１５】従来のＬＣフィルタの等価回路図。

【符号の説明】

１，２第１の外部電極３第２の外部電極４導体５誘電体６アース導体７外部誘電体８第２の外部電極兼用アース導体２０本体２１磁性体２２内部電極２３中心導体

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】以下の要素を有するフィルタ（ａ）一対の第１の外部電極、（ｂ）上記外部電極の間に設けられた誘電体、（ｃ）上記誘電体の周囲にコイル状に設けられ上記一対
の第１の外部電極に接続された外部導体、（ｄ）上記誘電体の外部に設けられた第２の外部電極、（ｅ）上記誘電体の内部に設けられ、上記第２の外部電
極に接続された内部導体。
【請求項２】以下の要素を有するフィルタ（ａ）一対の外部電極、（ｂ）上記外部電極の間に設けられた誘電体、（ｃ）上記誘電体内部でコイル状に形成され、上記一対
の外部電極に接続された内部導体、（ｄ）上記誘電体の外部に設けられた外部導体。
【請求項３】上記フィルタにおいて、誘電体は少なく
ともその一部にフェライトとフェライト粉末混合樹脂の
いずれかを使用したことを特徴とする請求項１又は２記
載のフィルタ。