JPH06162907A - 開閉器 - Google Patents

開閉器

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JPH06162907A
JPH06162907A JP33495792A JP33495792A JPH06162907A JP H06162907 A JPH06162907 A JP H06162907A JP 33495792 A JP33495792 A JP 33495792A JP 33495792 A JP33495792 A JP 33495792A JP H06162907 A JPH06162907 A JP H06162907A
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conductor
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健一 仁科
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和則 福谷
Nobuji Yamagata
伸示 山県
Mitsugi Takahashi
貢 高橋
Takao Mihashi
孝夫 三橋
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 固定接触子の全ての電流経路が、アークを端
子部側に引き延ばす電磁力を発生するようにして、優れ
た限流性能を得ることにある。 【構成】 固定接触子4を、端子部5が接続された第1
導体部4a、固定接点3を有する第2導体部4e、及び
第3導体部4dで構成し、第3導体部4dを固定接点3
の位置より可動接触子1の可動接点2が設けられていな
い他端部側で且つ前記端子部5の反対側に配置し、第1
導体部4aを、接点閉成時の接点接触面より上方に配置
すると共に、接点閉成時に可動接点2の接触面より下方
に配置した構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、回路遮断器
や限流器または電磁接触器など、電流遮断時に容器内で
アークが発生する開閉器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図19は従来の開閉器として例えば回路
遮断器の開成時状態を示す側面図、図20は図19の回
路遮断器の接点開離直後の状態を示す側面図、図21は
図20の回路遮断器における可動接触子の最大開離状態
を示す側面図である。図に於て、1は回路遮断器の可動
接触子であり、この可動接触子1は基部の回動支点(回
動中心)14を(図20,図21参照)を中心にして回
動するように支持されている。2は前記可動接触子1の
一端(自由端部下面)に固着された可動接点、3は前記
可動接触子1の回動により可動接点2と接離する固定接
点、4はその固定接点3を一端に有する固定接触子であ
り、この固定接触子4の形状構成については後述する。
5は前記固定接触子4の他端に接続された電源側の端子
部である。6は消弧板で、前記可動接点2と前記固定接
点3との開離時にそれらの接点間に発生するアークを引
き延ばして冷却すべく機能する。7は前記消弧板6を保
持する消弧側板である。8は前記可動接触子1を回動さ
せる機構部であり、この機構部8は、電流検出部(図示
せず)を内蔵し、該電流検出部が短絡電流を検知するこ
とによって作動するようになっている。9は前記機構部
8を手動で操作するためのハンドル、10は負荷側の端
子部、11はその端子部10を前記可動接触子1に接続
する導体である。12はこれらの回路遮断器構成部品を
収納する容器、13はその容器12の壁部に設けられた
排気孔である。
【0003】ここで、前記固定接触子4の形状構成につ
いて説明する。図19〜図21において、前記固定接触
子4は、電源側の端子部5が接続されて水平方向に延び
る導体部4aと、この導体部4aにおける前記端子部5
と反対側の端部に下方へ向け折曲形成された垂直な導体
部4bと、この導体部4bの下端から前記導体部4aと
は反対側の水平方向に延びる段差状下部の導体部4c
と、この導体部4cの先端から垂直方向に立ち上がる導
体部4dと、この導体部4dの上端から前記導体部4a
側に向って水平方向に延びる導体部4eとから成る形状
に一体形成され、前記導体部4e上に固定接点3が設け
られた構成となっている。
【0004】このような形状構成の固定接触子4におい
て、段差状下部の導体部4cと固定接点3側とを接続し
ている導体部4dは、固定接点3の位置より可動接触子
1の可動接点2が固着されていない他端部側で且つ端子
部5の反対側に位置し、固定接点3を有する導体部4e
は、端子部5を有する導体部4aと同一水平面上にあっ
て、可動接点2と固定接点3相互の接点閉成時に該接点
接触面の位置より下方に位置している。かかる固定接触
子4は、その全体表面が絶縁されていない素肌露出状態
で使用されている。
【0005】次に動作について説明する。図19の状態
において、固定接触子4の端子部5を電源に接続すると
共に、負荷側の端子部10を負荷に接続する。この状態
において、ハンドル9を矢印B方向に操作すると、機構
部8が動作して可動接触子1が基部の回動支点14(図
20,図21参照)を中心として下降回動することによ
り、可動接点2が固定接点3と接触した接点閉成状態と
なって、電力が電源から負荷に供給される。この状態
で、通電の信頼性を確保するために可動接点2は固定接
点3に規定の接触圧力で押えつけられている。
【0006】ここで、回路遮断器より負荷側の回路で短
絡事故などが起こり、回路に大きな短絡電流が流れる
と、この大電流を前記機構部8内の電流検出部が検知し
て前記機構部8を作動させる。これによって、可動接触
子1が接点開離方向に回動することで可動接点2が固定
接点3から開離する。このような接点開離時には、図2
0および図21に示すように、可動接点2と固定接点3
との間にアークAが発生する。
【0007】しかし、通常、短絡電流などの大電流が流
れると、可動接点2と固定接点3の接触面における電磁
反発力が非常に強くなり、前記可動接点2にかかってい
る接触圧力に打ち勝つために、可動接触子1は機構部8
の動作を待たずに接点開離方向に回動する。従って、そ
の回動により、可動接点2と固定接点3の開離が起こ
り、それらの接点2,3間に発生したアークAは、消弧
板6で引き延ばされて冷却される。この結果、アーク抵
抗が上昇し、短絡電流が小さく絞られる限流が起こり、
電流零点で前記アークAは消弧されて電流遮断が完了す
る。
【0008】限流は、回路遮断器の保護機能を向上させ
るために非常に重要である。限流性能を高めるために
は、上述のようにアーク抵抗を増大させる必要がある。
【0009】アーク抵抗を増大させるためにアークを引
き延ばす方法としてよく使われるのは、例えば特開昭6
0−49533号公報や特開平2−68831号公報に
示されているような形状の固定接触子を利用する方法で
ある。これらの公報に示された固定接触子の形状は、図
19〜図21に示した固定接触子4の形状と基本的には
同じである。この固定接触子4による電流経路は、図1
9〜図21において、電源側の端子部5から導体部4
a,4b,4c,4d,4eを順に経て固定接点3に至
る。このような電流経路において、固定接触子4の固定
接点3側の電流経路4eに流れる電流がアークAに及ぼ
す電磁力は、アークAを消弧板6方向へ引き延ばす力と
なる。この結果、アーク抵抗はより高くなり限流性能の
優れた回路遮断器が得られる。
【0010】通常の交流遮断における限流性能を高める
には、上述のようにアーク抵抗を高めることが必要であ
るが、この場合、接点2,3が開離した直後の未だ電流
が最大値になる前に、アーク抵抗を高めなければならな
い。電流が大きくなった後にアーク抵抗を高めても、電
流の慣性効果のためになかなか電流は限流されない。か
えって、大電流で且つ抵抗が高いため、遮断器内で発生
するアークエネルギーが大きくなり、遮断器の損傷が激
しくなるだけである。従って、接点2,3が開離した直
後のアークを強い電磁力で大きく引き延ばし、急激にア
ーク抵抗を高めるような固定接触子形状が必要となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来の固定接触子形状
を持つ開閉器は以上のように構成されているので、図2
1に示すように、接点2,3開離直後のアークAを電源
側の端子部5方向に引き延ばす電磁力を発生する固定接
触子4の電流経路は、電源側の端子部5を有する導体部
4aと同一面上で分離した固定接点3側の導体部4eだ
けであり、他の電流経路(導体部)4a,4b,4c,
4dは、全てアークAを前記端子部5と反対側に引き延
ばす電磁力を発生する。導体部4a,4cの電流は固定
接点3側の導体部4eと逆方向に流れ、これによって、
アークAを端子部5の方向と逆方向に引き延ばす電磁力
を発生させる結果となっている。また、導体部4bの電
流は、前記アークAの電流と逆方向のために反発し合
い、導体部4dの電流は前記アークAの電流と同一方向
であって引き合うため、アークAを端子部5の方向と逆
方向に引き延ばす結果となる。このため、前記電流経路
4eが発生するアークAを端子部5の方向に引き延ばす
電磁力は減少してしまう。したがって、従来の開閉器に
使用されている固定接触子4の形状では、該固定接触子
4に流れる電流の電磁力がアークを引き延ばすために効
果的に作用しないという問題点があった。
【0012】請求項1の発明は上記のような問題点を解
消するためになされたもので、固定子接点にアークラン
ナおよび電極を配置することにより、優れた限流性能を
持つ開閉器を得ることを目的とする。
【0013】請求項2から請求項9の発明は、さらに接
点近傍に細隙板を対向配置することにより、さらに、優
れた限流性能を持つ開閉器を得ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る開
閉器は、接点閉成状態の可動接点が固定接点から開離す
る方向を上方とした時、その固定接触子を、端子部と接
続する第1導体部、固定接点を有する第2導体部、及び
第1導体部と第2導体部を上下方向に接続する第3導体
部で構成し、可動接点と接触する固定接点の接触面の位
置を端子部の位置より下方に配置し、第3導体部を固定
接点の位置より可動接触子の可動接点が設けられていな
い他端部側で且つ端子部の反対側に配置し、第1導体部
を、接点閉成時に接点接触面の位置より上方に配置する
と共に、接点開成時に前記接点接触面の位置より下方に
配置し、接点開成時に可動接点表面から見渡せる第1導
体部の部位を絶縁物で被覆し、前記固定接点の固着され
た第2導体部にアークランナまたはアークの転流部を設
ける構成としたものである。
【0015】請求項2の発明に係る開閉器は、接点閉成
状態の可動接点が固定接点から開離する方向を上方とし
た時、その固定接触子を、端子部と接続する第1導体
部、固定接点を有する第2導体部、及び第1導体部と第
2導体部を上下方向に接続する第3導体部で構成し、可
動接点と接触する固定接点の接触面の位置を端子部の位
置より下方に配置し、第3導体部を固定接点の位置より
可動接触子の可動接点が設けられていない他端部側で且
つ端子部の反対側に配置し、第1導体部を、接点閉成時
に接点接触面の位置より上方に配置すると共に、接点開
成時に前記接点接触面の位置より下方に配置し、接点開
成時に可動接点表面から見渡せる第1導体部の部位を絶
縁物で被覆し、接点近傍のアークにさらされる部位に、
接点を両側から挟み込むように絶縁物よりなる細隙板を
狭い間隔で対向配置し、アークランナや電極のアーク制
御部を設けたものである。
【0016】請求項3の発明に係る開閉器は、細隙板に
挟まれた空間内から細隙板の空間より端子部側まで延
び、固定接触子とは電気的に接続されたアークランナで
なるアク制御部を設けたものである。
【0017】請求項4の発明に係る開閉器は、細隙板に
挟まれた空間内、又は細隙板の第3導体部とは反対側に
なる終端部まで延び、固定接触子とは電気的に接続され
たアークランナでなるアーク制御部を設けたものであ
る。
【0018】請求項5の発明に係る開閉器は、一端部を
端子部に接続された固定接触子第1導体部の他端部に、
接点接離に際する可動接触子の回動を妨げないための切
り欠き溝を有し、切り欠き溝の終端部の絶縁物を可動接
触子側から覆うように固定され、細隙板に挟まれた空間
内から細隙板の空間より端子部側まで延び、固定接触子
とは電気的に絶縁された電極でなるアーク制御部を設け
たものである。
【0019】請求項6の発明に係る開閉器は、一端部を
端子部に接続された固定接触子第1導体部の他端側に、
接点接離に際する可動接触子の回動を妨げないための切
り欠き溝を有し、切り欠き溝の終端部の絶縁物を可動接
触子側から覆うように固定され、細隙板に挟まれた空間
内、又は細隙板の第3導体部とは反対側になる終端部ま
で延び、固定接触子とは電気的に絶縁された電極でなる
アーク制御部を設けたものである。
【0020】請求項7の発明に係る開閉器は、第3導体
部から端子部の方向に垂直な断面の形状が、半円状のア
ークランナでなるアーク制御部を設けたものである。
【0021】請求項8の発明に係る開閉器は、第3導体
部から端子部の方向に垂直な断面の形状が、三角形のア
ークランナでなるアーク制御部を設けたものである。
【0022】請求項9の発明に係る開閉器は、第3導体
部から端子部の方向に垂直な断面の形状が、凹面状のア
ークランナでなるアーク制御部を設けたものである。
【0023】
【作用】請求項1の発明における開閉器は、接点開離直
後にアークが固定接触子を構成する導体を流れる全ての
電流により端子部方向に引き延ばされ、高いアーク電圧
を発生し、アークスポットはすばやくアークランナに移
行し、アークによる固定接点の損傷が極めて減少する。
その後アークが電極に移ることにより、アーク長を大き
く維持し、アークが第1導体部を覆う絶縁物やアークラ
ンナや電極に触れることにより冷却され、高いアーク電
圧を発生、維持する。
【0024】請求項2の発明における開閉器は、接点開
離直後には固定接触子の全ての電流経路がアークを端子
部側に駆動する電磁力を発生し、細隙板が放出するガス
のガス圧上昇によりアークの駆動力を強くし可動接触子
の回動を早め、急激にアーク電圧を立ち上げ、また、ア
ークランナを備えたことでアークがすばやく冷却し、高
いアーク電圧を発生、維持する。さらに、固定接点の損
傷も軽減し、可動接触子の開離距離が増大しても切り欠
き部の絶縁物によるアーク冷却作用により高いアーク電
圧を発生、維持する。
【0025】請求項3の発明における開閉器は、アーク
ランナにより、終端部に達したアークが、細隙板の空間
内に戻りにくくなり伸長されたアークを維持し、細隙板
からのガス放出が弱まり容器内の圧力上昇を押える。
【0026】請求項4の発明における開閉器は、アーク
ランナにより、終端部に達したアークが、常に細隙板に
触れガスの発生が持続し、アークは冷却されてアーク電
圧は上昇する。
【0027】請求項5の発明における開閉器は、電極に
より、絶縁物からのガス放出が無く圧力が低くなり、絶
縁劣化も押えられる。さらに電極を固定接点とは反対側
の終端部を細隙板に挟まれた空間より端子部側となるよ
うにしたことにより、終端部に達したアークが、細隙板
の空間内に戻りにくくなり伸長されたアークを維持し、
細隙板からのガス放出が弱まり容器内の圧力上昇を押え
る。
【0028】請求項6の発明における開閉器は、電極に
より、終端部に達したアークが、常に細隙板に触れガス
の発生が持続し、アークは冷却されてアーク電圧は上昇
する。
【0029】請求項7の発明における開閉器は、アーク
ランナにより、細隙面へ向かうアークの吹き出しが多く
なり、細隙面のガスの圧力もより強化され、より高いア
ーク電圧を発生する。
【0030】請求項8の発明における開閉器は、アーク
ランナにより、細隙面へ向かうアークの吹き出しが少な
くなり、細隙面のガスの圧力が弱まり、また、アークが
三角形断面の頂点部に集中することで、導体の作るアー
ク駆動磁場を中央で受け、強い駆動力を安定して得る。
【0031】請求項9の発明における開閉器は、アーク
ランナにより、細隙面へ向かうアークの吹き出しが少な
くなり、細隙面のガスの圧力が弱まる。
【0032】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1は請求項1の発明の一実施例による回路遮断
器の閉成状態を示す側面図、図2は図1の回路遮断器の
開成状態を示す側面図であり、図19〜図21と同一ま
たは相当部分には同一符号を付して重複説明を省略す
る。図において、4は一端部に固定接点3が設けられた
固定接触子であり、この固定接触子4は、第1導体部4
aと第2導体部4eと第3導体部4dとから構成されて
いる。
【0033】更に詳しく述べると、図1の接点閉成状態
において、可動接触子1の可動接点2が固定接点3から
開離する方向を上方とした時、前記固定接触子4は、電
源側の端子部5が接続されて水平方向に延びる第1導体
部4aと、この第1導体部4aの下方に離間位置した第
2導体部4eと、この第2導体部4eと前記第1導体部
4aを前記端子部5の反対側で上下方向に接続している
第3導体部4dとから成る形状に一体形成され、前記第
2導体部4e上に固定接点3を固着してその固定接点3
を第1導体部4aの下方に位置させた構成となってい
る。
【0034】そして、前記固定接触子4は、固定接点3
の位置より可動接触子1の可動接点2が固着されていな
い他端側で、且つ、前記端子部5の反対側(可動接触子
1の回動中心14側)に第3導体部4dが位置する向き
として容器12に取付けセットされている。この場合、
第1導体部4aは、固定接点3に可動接点2が接触した
接点閉成時にその接点接触面より上方に全て位置し、且
つ、接点開成時に可動接点2の接触面より下方に位置す
る配置としてある。また、15は接点開成時に可動接点
2の表面から見わたせる第1導体部4aを被覆した絶縁
物である。
【0035】図1および図2に示した消弧板6は、可動
接触子1の回動を妨げないようにするための切欠部(図
示せず)が設けられた構成となっている。また、12は
容器、13は排気孔である。17は固定接触子4とは電
気的に絶縁されている電極、25は固定接点3が固着さ
れている第2導体部4eに設けたアークランナである。
なお、図1および図2においては、図21に示した従来
の回路遮断器における機構部8とハンドル9および負荷
側の端子部10を省略しており、これらは、当然、容器
12内に収納配置されている。
【0036】図3(a),(b)は請求項1の発明の一
実施例による固定接触子を示す斜視図である。図3
(a)に示す固定接触子4は、第1導体部4aと第2導
体部4eと第3導体部4dとによって一体形成され、第
1導体部4aの電源接続側の端部に端子部5が接続され
ている。また、第2導体部4eの上面部に固定接点3が
固着されている。さらに、固定接触子4において、前記
固定接点3の固着面より上方に位置する接続導体部(第
1導体部4aと第3導体部4d)には、第2導体部4e
上の固定接点3に対する可動接触子1の開閉動作を妨げ
ないようにするためのスリット40が設けられている。
【0037】図3(b)において、15は絶縁物であ
り、この絶縁物15は、前記固定接触子4の表面と前記
スリット40の内面を、第1導体部4aの端子部5接続
部近傍から第3導体部4dにわたって被覆している。ま
た、17は固定接触子4とは電気的に絶縁されている電
極、25は固定接点3が固着されている第2導体部4e
に設けられたアークランナである。
【0038】次に動作について説明する。短絡電流など
の大電流が流れると、機構部の動作を待たずに可動接触
子1が回動し、可動接点2および固定接点3が開離し、
可動接点2と固定接点3の間にアークが発生する事は、
従来と同様である。図4は接点2,3が開離した直後の
可動接点2の接触面がまだ固定接触子4の端子部5に接
続される第1導体部4aより下方にある状態を示してい
る。ここで矢印は電流を示し、消弧板6は簡単のため省
略した。端子部5から固定接触子4の第1導体部4aま
でで構成される電流経路は、全てアークAより上方にあ
る。この結果、この電流経路が発生するアークに作用す
る電磁力は、アークを端子部5側に引き延ばす力であ
る。固定接触子4の第3導体部4dに流れる電流はアー
クの電流と逆方向なので、第3導体部4dを流れる電流
による電磁力もアークを端子部5側に引き延ばす力とな
る。したがって、この固定接触子4に流れる電流が発生
する電磁力は、全てアークを端子部5側に引き延ばす力
となる。この結果、接点開離直後のアークはすばやくア
ークランナ25に転移し接点消耗が少なく、また電磁力
によって伸長されてアーク抵抗が急激に高くなる。
【0039】図5(a)は可動接触子と固定接触子の側
面図、図5(b)は図5(a)における固定接触子のC
−C断面図である。41はスリット40を挾む左右両側
の第1導体部4aの各断面の重心である。図5(c)
は、理論計算より求めた固定接触子4を流れる電流がつ
くる図5(b)のZ軸上での磁場強度分布である。図5
(c)において正方向の磁場がアークを端子部5側に引
き伸ばす磁場成分(以下においてアーク駆動磁場と呼
ぶ)である。図5(b)で示すように第1導体部4aは
可動接触子1が回動する平面から左右にずれた所に位置
する。このような導体配置では、第2導体部4eおよび
第3導体部4dを流れる電流の影響のため、図5(c)
に示すように第1導体部4aより上部の空間(領域Z
0)までアーク駆動磁場が存在する。そのため、図6の
ように可動接点面が第1導体部4aより上部まで回動す
ると、アークは端子側に力を受け、第1導体部4aを覆
う絶縁物上に配置された電極17に触れ冷却される。こ
こで、電極17は固定接触子4とは電気的に絶縁されて
いるため、固定接触子側のアークスポットは最後までア
ークランナ25上にあり、同図中のアークAのようにア
ーク長は長く保たれる。この結果、高いアーク電圧を維
持したまま内部圧力の増大を抑えることができる。ま
た、遮断後期のアークが電極17部分に導かれるため、
アークは消弧板6に触れやすく、冷却、分断されて消弧
しやすいので、接点消耗が少なく優れた限流性能、遮断
性能を有した遮断器が得られる。
【0040】また上記実施例1では遮断器の場合につい
て説明したが、他の開閉器であってもよく、上記実施例
1と同様の効果を奏する。
【0041】実施例2.図7(a)は請求項2の発明の
一実施例による回路遮断器の閉成状態を示す側面図であ
り、図7(b)は図7(a)におけるD−D断面図であ
る。図において、25はアーク制御部の一つのアークラ
ンナであり、59は接点を両側から狭い間隔で挾む絶縁
物よりなる細隙板である。図8は可動接触子1が開成時
の状態を示しており、図9(a)は端子部5と接続した
固定接触子4の斜視図であり、図9(b)は端子部5、
固定接触子4、絶縁物15、細隙板59およびアークラ
ンナ25を同時にあらわした斜視図である。なお、その
他の構成については実施例1と同一なので説明を省略す
る。
【0042】次に動作について説明する。図10(a)
は接点2,3が開離した直後の可動接点2の接触面がま
だ固定接触子4の端子部5に接続される第1導体部4a
より下方にある状態を示している。ここで矢印は電流を
示し、細隙板59および消弧板6は簡単のため省略し
た。端子部5から固定接触子4の第1導体部4aまでで
構成される電流経路は、全てアークAより上方にある。
この結果、この電流経路が発生するアークに作用する電
磁力は、アークを端子部5側に引き延ばす力である。固
定接触子4の第3導体部4dに流れる電流はアークの電
流と逆方向なので、第3導体部4dを流れる電流による
電磁力もアークを端子部5側に引き延ばす力となる。し
たがって、この固定接触子4に流れる電流が発生する電
磁力は、全てアークを端子部5側に引き延ばす力とな
る。この結果、接点開離直後のアークはすばやくアーク
ランナ25に転移し冷却され固定接点3の消耗を減少
し、また電磁力によって伸長されてアーク抵抗が急激に
高くなる。
【0043】図10(b)は図10(a)における端子
部5側から可動接触子1方向に見た接点付近のE−E断
面拡大図である。ここで、可動接触子1は回動の途中の
状態を示している。接点2,3間に発生したアークが、
接点の両側に狭い間隔で配置された細隙板59に触れる
(以下において細隙板のアークにさらされている面を細
隙面と呼ぶ)ことにより冷却されてアーク電圧を上昇す
る。また、このとき細隙板59が放出するガスのガス圧
上昇により可動接触子1の回動速度は上がり、アークの
引き伸ばしがより早くなる。
【0044】また、図5(c)で示したように第2導体
部4eおよび第3導体部4dを流れる電流の影響のた
め、第1導体部4aより上部の空間Z0まで磁場が存在
し、アークは端子側に力を受け、図11のように可動接
点面が第1導体部4aより上部まで回動しても、第1導
体部4aの溝の部分ではアークは端子側に力を受け溝の
奥の部分を覆う絶縁物15に押しつけられ冷却される。
この結果、接点開離直後に急激に高くなったアーク抵抗
がさらに増大し、かつ高いアーク電圧が維持される。ま
た、可動接点面が第1導体部4aより上部まで回動して
も、細隙板59がアークにさらされているために、上述
のガス圧によって可動接触子1の回動速度が鈍るのを防
ぎ、優れた限流性能および遮断性能を有した遮断器が得
られる。
【0045】実施例3.図12は請求項3の発明の一実
施例による回路遮断器を示す側面図である。図におい
て、25はアークランナで、固定接点3と反対側の終端
部25aは細隙板59に挟まれた空間より端子部5側と
なるよう構成されている。接点2,3間に発生したアー
クは、固定接触子4の強い駆動磁場と細隙板59が放出
するガスのガス圧上昇により瞬時にアークランナに転移
し終端部25aまで駆動されるので伸びやすく、アーク
は第1導体部4aの溝の奥の部分を覆う絶縁物15aに
強く押しつけられアーク抵抗が高くなる。また、アーク
ランナの終端部25aが細隙板59に挟まれた空間より
端子部5側にあるため、一度アークが終端部25aに達
すると、細隙板59の空間内に戻りにくく伸長されたア
ークが維持され、細隙板59からのガス放出が弱まり容
器12内の圧力上昇を押えられる。この結果、接点開離
直後からアークを大きく引き延ばし、可動接触子1が最
大まで回動した後も高いアーク電圧が維持されるので、
接点消耗が少なく優れた限流性能を有した遮断器が得ら
れる。
【0046】実施例4.図13は、請求項4の発明の一
実施例による回路遮断器を示す側面図である。図におい
て、25はアークランナで、固定接点3と反対側の終端
部25aは細隙板59に挟まれた空間内となるよう構成
されている。接点間に発生したアークは、強い駆動磁場
とガス圧上昇により瞬時にアークランナに転移し終端部
25aまで駆動されるので伸びやすく、アークは第1導
体部4aの溝の奥の部分を覆う絶縁物15aに強く押し
つけられアーク抵抗が高くなる。また、アークランナの
終端部25aが細隙板59の空間内にあるため、アーク
は常に細隙板59に触れガスの発生が持続し、アークは
冷却されてアーク電圧は更に上昇する。この結果、接点
開離直後からアークを大きく引き延ばし、可動接触子1
が最大まで回動した後も高いアーク電圧が維持されるの
で、接点消耗が少なく優れた限流性能を有した遮断器が
得られる。
【0047】実施例5.図14は、請求項5の発明の一
実施例による回路遮断器を示す側面図である。図におい
て、17はアーク制御部の一つの電極で、第1導体部4
aの溝の奥の部分の絶縁物15aを可動接触子側から覆
うように固定接触子4とは電気的に絶縁して固定され、
固定接点3と反対側の終端部17aは細隙板59に挟ま
れた空間より端子部5側となるよう構成されている。接
点間に発生したアークは、固定接触子4の強い駆動磁場
と細隙板59が放出するガスのガス圧上昇により端子部
5側に駆動され電極17に到達し、アークは引き伸ばさ
れアーク抵抗が高くなる。また、第1導体部4aの溝の
部分を電極17が覆うので、絶縁物15aからのガス放
出が無く圧力が押えられ、消耗もしなくなる。また、電
極17の終端部17aが細隙板59に挟まれた空間より
端子部5側にあるため、一度アークが終端部17aに達
すると、細隙板59の空間内に戻りにくく伸長されたア
ークが維持され、細隙板59からのガス放出が弱まり容
器12内の圧力上昇を押さえられる。この結果、接点開
離直後からアークを大きく引き延ばし、可動接触子1が
最大まで回動した後も高いアーク電圧が維持されるの
で、優れた限流性能を有した遮断器が得られる。
【0048】実施例6.図15は、請求項6の発明の一
実施例による回路遮断器を示す側面図である。図におい
て、電極17は固定接点3と反対側の終端部17aが細
隙板59の空間内となるよう構成されている。接点間に
発生したアークは、固定接触子4の強い駆動磁場と細隙
板59が放出するガスのガス圧上昇により端子部5側に
駆動され電極17に到達し、アークは引きの伸ばされア
ーク抵抗が高くなる。また、第1導体部4aの溝の奥の
部分を電極17が覆うので、絶縁物15aからのガス放
出が無く圧力が押えられ、消耗もしなくなる。また、電
極の終端部17aが細隙板59の空間内にあるため、ア
ークは常に細隙板59に触れガスの発生が持続し、アー
クは冷却されてアーク電圧は更に上昇する。この結果、
接点開離直後からアークを大きく引きの延ばし、可動接
触子1が最大まで回動した後も高いアーク電圧が維持さ
れるので、優れた限流性能を有した遮断器が得られる。
【0049】実施例7.図16は請求項7の発明の一実
施例による図7におけるD−D位置でのアークランナを
示す断面図であり、図において、第3導体部4dから端
子部5の方向に垂直な断面の形状が、半円状になってい
る。接点間に発生したアークは、強い駆動磁場とガス圧
上昇により瞬時にアークランナ25に転移し、気中アー
クの付け根にあたるアークスポットもアークランナ25
上に移る。ここで、アークは金属表面からほぼ垂直方向
に吹き出すので、従来の断面形状が四角形のアークラン
ナ25より細隙面へ向かうアークの吹き出しが多くな
り、細隙面のガスの圧力もより強化され、より高いアー
ク電圧を発生し優れた限流性能を有した遮断器が得られ
る。
【0050】実施例8.図17は請求項8の発明の一実
施例による図7におけるD−D位置でのアークランナを
示す断面図であり、図において第3導体部4dから端子
部5の方向に垂直な断面の形状が三角形になっている。
接点間に発生したアークは、強い駆動磁場とガス圧上昇
により瞬時にアークランナ25に転移し、気中アークの
付け根にあたるアークスポットもアークランナ25上に
移る。ここで、アークは三角形断面の頂点部に集中し、
従来の断面形状が四角形のアークランナ25より細隙面
へ向かうアークの吹き出しが少なくなり、細隙面のガス
圧力も弱くなる。また、アークが三角形断面の頂点部に
集中することで、第1導体部4a、第3導体部4dの並
列導体の作るアーク駆動磁場を中央で受けるので、強く
駆動力を安定して得られる。この結果、接点開離直後か
らアークを大きく引き延ばし、高いアーク電圧が維持さ
れるので、耐久性の高い優れた限流性能を有した遮断器
が得られる。
【0051】実施例9.図18は請求項9の発明の一実
施例による図7におけるD−D位置でのアークランナを
示す断面図であり、図において、第3導体部4dから端
子部5の方向に垂直な断面の形状が凹面状になってい
る。接点間に発生したアークは、強い駆動磁場とガス圧
上昇により瞬時にアークランナ25に転移し、気中アー
クの付け根にあたるアークスポットもアークランナ25
上に移る。ここで、アークは金属表面からほぼ垂直方向
に吹き出すので、従来の断面形状が四角形のアークラン
ナ25より細隙面へ向かうアークの吹き出しが少なくな
り、細隙面のガスの圧力も弱くなる。この結果、容器割
れを防ぎ、耐久性に優れた性能を有した遮断器が得られ
る。また上記実施例2から9では遮断器の場合について
説明したが、他の開閉器であってもよく、上記実施例2
から9と同様の効果を奏する。
【0052】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、接点開成時に可動接点表面から見渡せる第1導体部
の部位を絶縁物で被覆し、固定接点の固着された第2導
体部にアークランナまたはアークの転流部を設けるよう
に構成したので、接点開離直後には固定接触子の全ての
電流経路がアークを端子部側に引き延ばす電磁力を発生
し急激にアーク電圧を立ち上げることができ、また、ア
ークランナを備えたことでアークがすばやく冷却できる
ので、高いアーク電圧を発生、維持し、さらに固定接点
の損傷も軽減できる。その後、可動接触子の開離距離が
増大するとアークが第1導体部上に配置され、かつ電気
的に絶縁されている電極に移り冷却されると共に、大き
く伸ばされて消弧板へと導かれるので、限流性能、遮断
性能に優れ、耐久性の高い開閉器が得られる効果があ
る。
【0053】請求項2の発明によれば、接点開成時に可
動接点表面から見渡せる第1導体部の部位を絶縁物で被
覆し、接点近傍のアークにさらされる部位に、接点を両
側から挟み込むように絶縁物よりなる細隙板を狭い間隔
で対向配置し、アークランナや電極のアーク制御部を設
けるように構成したので、アークランナを備えたことで
アークがすばやく冷却できるので、高いアーク電圧を発
生、維持できる。さらに、固定接点の損傷も軽減でき、
可動接触子の開離距離が増大しても切り欠き部の絶縁物
によるアーク冷却作用により高いアーク電圧を発生、維
持でき、優れた限流性能を持った開閉器が得られる効果
がある。
【0054】請求項3の発明によれば、細隙板に挟まれ
た空間内から細隙板の空間より端子部側まで延び、固定
接触子とは電気的に接続されたアークランナであるアー
ク制御部を設けるように構成したので、上記耐久性、限
流性能向上に加え、終端部に達したアークが、細隙板の
空間内に戻りにくくなり伸長されたアークを維持し、細
隙板からのガス放出が弱まり容器内の圧力上昇を押え、
さらに限流性能が高まる効果がある。
【0055】請求項4の発明によれば、細隙板に挟まれ
た空間内、又は細隙板の第3導体部とは反対側になる終
端部まで延び、固定接触子とは電気的に接続されたアー
クランナでなるアーク制御部を設けるように構成したの
で、上記耐久性、限流性能向上に加え、終端部に達した
アークが、常に細隙板に触れガスの発生が持続し、アー
クは冷却されてアーク電圧は上昇し、さらに限流性能が
高まる効果がある。
【0056】請求項5の発明によれば、一端部を端子部
に接続された固定接触子第1導体部の他端側に、接点接
離に際する可動接触子の回動を妨げないための切り欠き
溝を有し、切り欠き溝の終端部の絶縁物を可動接触子側
から覆うように固定され、細隙板に挟まれた空間内から
細隙板の空間より端子部側まで延び、固定細隙板とは電
気的に絶縁された電極でなるアーク制御部を設けるよう
に構成したので、絶縁物からのガス放出が無く圧力が低
くなり、絶縁劣化も押えられる。さらに電極を固定接点
とは反対側の終端部を細隙板に挟まれた空間より端子部
側となるよう構成することで、終端部に達したアーク
が、細隙板の空間内に戻りにくくなり伸長されたアーク
を維持し、細隙板からのガス放出が弱まり容器内の圧力
上昇を押え、さらに限流性能が高まる効果がある。
【0057】請求項6の発明によれば、一端部を端子部
に接続された固定接触子第1導体部の他端側に、接点接
離に際する可動接触子の回動を妨げないための切り欠き
溝を有し、切り欠き溝の終端部の絶縁物を可動接触子側
から覆うように固定され、細隙板に挟まれた空間内、又
は細隙板の第3導体部とは反対側になる終端部まで延
び、固定接触子とは電気的に絶縁された電極でなるアー
ク制御部を設けるように構成したので、上記耐久性、限
流性能向上に加え、終端部に達したアークが、常に細隙
板に触れガスの発生が持続し、アークは冷却されたアー
ク電圧は上昇し、さらに限流性能が高まる効果がある。
【0058】請求項7の発明によれば、第3導体部から
端子部の方向に垂直な断面の形状が、半円状のアークラ
ンナでなるアーク制御部を設けるように構成したので、
細隙面へ向かうアークの吹き出しが多くなり、細隙面の
ガスの圧力もより強化され、より高いアーク電圧を発生
し、さらに限流性能が高まる効果がある。
【0059】請求項8の発明によれば、第3導体部から
端子部の方向に垂直な断面の形状が、三角形のアークラ
ンナでなるアーク制御部を設けるように構成したので、
細隙面へ向かうアークの吹き出しが少なくなり、細隙面
のガスの圧力が弱まり、また、アークが三角形断面の頂
点部に集中することで、導体の作るアーク駆動磁場を中
央で受け、強い駆動力を安定して得るので、耐久性を高
め、限流性能が高まる効果がある。
【0060】請求項9の発明によれば、第3導体部から
端子部の方向に垂直な断面の形状が、凹面状のアークラ
ンナでなるアーク制御部を設けるように構成したので、
細隙面へ向かうアークの吹き出しが少なくなり、細隙面
のガスの圧力が弱まり、耐久性が高まる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の一実施例による回路遮断器の
閉成状態を示す側面図である。
【図2】請求項1の発明の一実施例による回路遮断器の
開成状態を示す側面図である。
【図3】請求項1の発明の一実施例による回路遮断器の
固定接触子の斜視図である。
【図4】請求項1の発明の一実施例による回路遮断器の
動作説明図である。
【図5】請求項1の発明の一実施例による回路遮断器の
固定接触子を流れる電流が発生する磁場強度分布の説明
図である。
【図6】請求項1の発明の一実施例による回路遮断器の
動作説明図である。
【図7】請求項2の発明の一実施例による回路遮断器の
閉成状態を示す側面図である。
【図8】請求項2の発明の一実施例による回路遮断器の
開成状態を示す側面図である。
【図9】請求項2の発明の一実施例による回路消弧板の
固定接触子の斜視図である。
【図10】請求項2の発明の一実施例による回路遮断器
の動作説明図である。
【図11】請求項2の発明の一実施例による回路遮断器
の動作説明図である。
【図12】請求項3の発明の一実施例による回路遮断器
を示す側面図である。
【図13】請求項4の発明の一実施例による回路遮断器
を示す側面図である。
【図14】請求項5の発明の一実施例による回路遮断器
を示す側面図である。
【図15】請求項6の発明の一実施例による回路遮断器
を示す側面図である。
【図16】請求項7の発明の一実施例による図7におけ
るD−D位置でのアークランナを示す断面図である。
【図17】請求項8の発明の一実施例による図7におけ
るD−D位置でのアークランナを示す断面図である。
【図18】請求項9の発明の一実施例による図7におけ
るD−D位置でのアークランナを示す断面図である。
【図19】従来の回路遮断器の開成状態を示す側面図で
ある。
【図20】図19の回路遮断器の接点開離直後の状態を
示す側面図である。
【図21】図20の回路遮断器における可動接触子の最
大開離状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 可動接触子 2 可動接点 3 固定接点 4 固定接触子 4a 第1導体部 4d 第3導体部 4e 第2導体部 5 端子部 15 絶縁物 25 アークランナ 17 電極 59 細隙板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 貢 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機 株式会社中央研究所内 (72)発明者 三橋 孝夫 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機 株式会社中央研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端部に可動接点を有する可動接触子
    と、この可動接触子の開閉動作で前記可動接点と接離可
    能な固定接点を一端部に有する固定接触子と、この固定
    接触子の他端部に接続する端子部とを備えた開閉器にお
    いて、接点閉成状態の前記可動接点が前記固定接点から
    開離する方向を上方とした時、前記固定接触子を、前記
    端子部と接続する第1導体部、前記固定接点を有する第
    2導体部、及び第1導体部と第2導体部を上下方向に接
    続する第3導体部で構成し、可動接点と接触する前記固
    定接点の接触面の位置を前記端子部の位置より下方に配
    置し、第3導体部を前記固定接点の位置より可動接触子
    の可動接点が設けられていない他端部側で且つ前記端子
    部の反対側に配置し、第1導体部を、前記接点閉成時に
    前記接点接触面の位置より上方に配置すると共に、前記
    接点開成時に前記接点接触面の位置より下方に配置し、
    前記接点開成時に前記可動接点表面から見渡せる前記第
    1導体部の部位を絶縁物で被覆し、前記固定接点が固着
    された第2導体部にアークランナを設け、前記第1導体
    部に固定接触子とは電気的に絶縁された電極を配置した
    ことを特徴とする開閉器。
  2. 【請求項2】 一端部に可動接点を有する可動接触子
    と、この可動接触子の開閉動作で前記可動接点と接離可
    能な固定接点を一端部に有する固定接触子と、この固定
    接触子の他端部に接続する端子部とを備えた開閉器にお
    いて、接点閉成状態の前記可動接点が前記固定接点から
    開離する方向を上方とした時、前記固定接触子を、前記
    端子部と接続する第1導体部、前記固定接点を有する第
    2導体部、及び第1導体部と第2導体部を上下方向に接
    続する第3導体部で構成し、可動接点と接触する前記固
    定接点の接触面の位置を前記端子部の位置より下方に配
    置し、第3導体部を前記固定接点の位置より可動接触子
    の可動接点が設けられていない他端部側で且つ前記端子
    部の反対側に配置し、第1導体部を、前記接点閉成時に
    前記接点接触面の位置より上方に配置すると共に、前記
    接点開成時に前記接点接触面の位置より下方に配置し、
    前記接点開成時に前記可動接点表面から見渡せる前記第
    1導体部の部位を絶縁物で被覆し、接点近傍のアークに
    さらされる部位に、その接点を両側から挟み込むように
    絶縁物よりなる細隙板を狭い間隔で対向配置し、アーク
    ランナ又は電極のアーク制御部を設けたことを特徴とす
    る開閉器。
  3. 【請求項3】 細隙板に挟まれた空間内からその細隙板
    の空間より端子部側まで延び、固定接触子とは電気的に
    接続されたアーク制御部の一つのアークランナを設けた
    ことを特徴とする請求項2記載の開閉器。
  4. 【請求項4】 細隙板に挟まれた空間内、又はその細隙
    板の第3導体部とは反対側になる終端部まで延び、固定
    接触子とは電気的に接続されたアーク制御部の一つのア
    ークランナを設けたことを特徴とする請求項2記載の開
    閉器。
  5. 【請求項5】 一端部を端子部に接続された固定接触子
    第1導体部の他端側に、接点接離に際する可動接触子の
    回動を妨げないための切り欠き溝を有し、その切り欠き
    溝の終端部の絶縁物を可動接触子側から覆うように固定
    され、細隙板に挟まれた空間内からその細隙板の空間よ
    り端子部側まで延び、固定接触子とは電気的に絶縁され
    たアーク制御部の一つの電極を設けたことを特徴とする
    請求項2記載の開閉器。
  6. 【請求項6】 一端部を端子部に接続された固定接触子
    第1導体部の他端側に、接点接離に際する可動接触子の
    回動を妨げないための切り欠き溝を有し、その切り欠き
    溝の終端部の絶縁物を可動接触子側から覆うように固定
    され、細隙板に挟まれた空間内、又はその細隙板の第3
    導体部とは反対側になる終端部まで延び、固定接触子と
    は電気的に絶縁されたアーク制御部の一つの電極を設け
    たことを特徴とする請求項2記載の開閉器。
  7. 【請求項7】 第3導体部から端子部の方向に垂直な断
    面の形状が、半円状であるアーク制御部の一つのアーク
    ランナを設けたことを特徴とする請求項2記載の開閉
    器。
  8. 【請求項8】 第3導体部から端子部の方向に垂直な断
    面の形状が、三角形であるアーク制御部の一つのアーク
    ランナを設けたことを特徴とする請求項2記載の開閉
    器。
  9. 【請求項9】 第3導体部から端子部の方向に垂直な断
    面の形状が、凹面状であるアーク制御部の一つのアーク
    ランナを設けたことを特徴とする請求項2記載の開閉
    器。
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