JPH06162906A - 開閉器 - Google Patents

開閉器

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JPH06162906A
JPH06162906A JP33495692A JP33495692A JPH06162906A JP H06162906 A JPH06162906 A JP H06162906A JP 33495692 A JP33495692 A JP 33495692A JP 33495692 A JP33495692 A JP 33495692A JP H06162906 A JPH06162906 A JP H06162906A
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arc
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健一 仁科
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和則 福谷
Nobuji Yamagata
伸示 山県
Mitsugi Takahashi
貢 高橋
Takao Mihashi
孝夫 三橋
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 固定接触子の全ての電流経路が、アークを端
子部側に引き延ばす電磁力を発生するようにして、優れ
た限流性能を得ることにある。 【構成】 固定接触子4を、端子部5が接続された第1
導体部4a、固定接点3を有する第2導体部4e、及び
第3導体部4dで構成し、第3導体部4dを固定接点3
の位置より可動接触子1の可動接点2が設けられていな
い他端部側で且つ前記端子部5の反対側に配置し、第1
導体部4aを、接点閉成時の接点接触面より上方に配置
すると共に、接点閉成時に可動接点2の接触面より下方
に配置した構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、回路遮断器
や限流器または電磁接触器など、電流遮断時に容器内で
アークが発生する開閉器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図37は従来の開閉器として例えば回路
遮断器の開成時状態を示す側面図、図38は図37の回
路遮断器の接点開離直後の状態を示す側面図、図39は
図38の回路遮断器における可動接触子の最大開離状態
を示す側面図である。図に於て、1は回路遮断器の可動
接触子であり、この可動接触子1は基部の回動支点(回
動中心)14を(図38,図39参照)を中心にして回
動するように支持されている。2は前記可動接触子1の
一端(自由端部下面)に固着された可動接点、3は前記
可動接触子1の回動により可動接点2と接離する固定接
点、4はその固定接点3を一端に有する固定接触子であ
り、この固定接触子4の形状構成については後述する。
5は前記固定接触子4の他端に接続された電源側の端子
部である。6は消弧板で、前記可動接点2と前記固定接
点3との開離時にそれらの接点間に発生するアークを引
き延ばして冷却すべく機能する。7は前記消弧板6を保
持する消弧側板である。8は前記可動接触子1を回動さ
せる機構部であり、この機構部8は、電流検出部(図示
せず)を内蔵し、該電流検出部が短絡電流を検知するこ
とによって作動するようになっている。9は前記機構部
8を手動で操作するためのハンドル、10は負荷側の端
子部、11はその端子部10を前記可動接触子1に接続
する導体である。12はこれらの回路遮断器構成部品を
収納する容器、13はその容器12の壁部に設けられた
排気孔である。
【0003】ここで、前記固定接触子4の形状構成につ
いて説明する。図37〜図39において、前記固定接触
子4は、電源側の端子部5が接続されて水平方向に延び
る導体部4aと、この導体部4aにおける前記端子部5
と反対側の端部に下方へ向け折曲形成された垂直な導体
部4bと、この導体部4bの下端から前記導体部4aと
は反対側の水平方向に延びる段差状下部の導体部4c
と、この導体部4cの先端から垂直方向に立ち上がる導
体部4dと、この導体部4dの上端から前記導体部4a
側に向って水平方向に延びる導体部4eとから成る形状
に一体形成され、前記導体部4e上に固定接点3が設け
られた構成となっている。
【0004】このような形状構成の固定接触子4におい
て、段差状下部の導体部4cと固定接点3側とを接続し
ている導体部4dは、固定接点3の位置より可動接触子
1の可動接点2が固着されていない他端部側で且つ端子
部5の反対側に位置し、固定接点3を有する導体部4e
は、端子部5を有する導体部4aと同一水平面上にあっ
て、可動接点2と固定接点3相互の接点閉成時に該接点
接触面の位置より下方に位置している。かかる固定接触
子4は、その全体表面が絶縁されていない素肌露出状態
で使用されている。
【0005】次に動作について説明する。図37の状態
において、固定接触子4の端子部5を電源に接続すると
共に、負荷側の端子部10を負荷に接続する。この状態
において、ハンドル9を矢印B方向に操作すると、機構
部8が動作して可動接触子1が基部の回動支点14(図
38,図39参照)を中心として下降回動することによ
り、可動接点2が固定接点3と接触した接点閉成状態と
なって、電力が電源から負荷に供給される。この状態
で、通電の信頼性を確保するために可動接点2は固定接
点3に規定の接触圧力で押えつけられている。
【0006】ここで、回路遮断器より負荷側の回路で短
絡事故などが起こり、回路に大きな短絡電流が流れる
と、この大電流を前記機構部8内の電流検出部が検知し
て前記機構部8を作動させる。これによって、可動接触
子1が接点開離方向に回動することで可動接点2が固定
接点3から開離する。このような接点開離時には、図3
8および図39に示すように、可動接点2と固定接点3
との間にアークAが発生する。
【0007】しかし、通常、短絡電流などの大電流が流
れると、可動接点2と固定接点3の接触面における電磁
反発力が非常に強くなり、前記可動接点2にかかってい
る接触圧力に打ち勝つために、可動接触子1は機構部8
の動作を待たずに接点開離方向に回動する。従って、そ
の回動により、可動接点2と固定接点3の開離が起こ
り、それらの接点2,3間に発生したアークAは、消弧
板6で引き延ばされて冷却される。この結果、アーク抵
抗が上昇し、短絡電流が小さく絞られる限流が起こり、
電流零点で前記アークAは消弧されて電流遮断が完了す
る。
【0008】限流は、回路遮断器の保護機能を向上させ
るために非常に重要である。限流性能を高めるために
は、上述のようにアーク抵抗を増大させる必要がある。
【0009】アーク抵抗を増大させるためにアークを引
き延ばす方法としてよく使われるのは、例えば特開昭6
0−49533号公報や特開平2−68831号公報に
示されているような形状の固定接触子を利用する方法で
ある。これらの公報に示された固定接触子の形状は、図
37〜図39に示した固定接触子4の形状と基本的には
同じである。この固定接触子4による電流経路は、図3
7〜図39において、電源側の端子部5から導体部4
a,4b,4c,4d,4eを順に経て固定接点3に至
る。このような電流経路において、固定接触子4の固定
接点3側の電流経路4eに流れる電流がアークAに及ぼ
す電磁力は、アークAを消弧板6方向へ引き延ばす力と
なる。この結果、アーク抵抗はより高くなり限流性能の
優れた回路遮断器が得られる。
【0010】通常の交流遮断における限流性能を高める
には、上述のようにアーク抵抗を高めることが必要であ
るが、この場合、接点2,3が開離した直後の未だ電流
が最大値になる前に、アーク抵抗を高めなければならな
い。電流が大きくなった後にアーク抵抗を高めても、電
流の慣性効果のためになかなか電流は限流されない。か
えって、大電流で且つ抵抗が高いため、遮断器内で発生
するアークエネルギーが大きくなり、遮断器の損傷が激
しくなるだけである。従って、接点2,3が開離した直
後のアークを強い電磁力で大きく引き延ばし、急激にア
ーク抵抗を高めるような固定接触子形状が必要となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来の固定接触子形状
を持つ開閉器は以上のように構成されているので、図3
7〜図39に示すように、接点2,3開離直後のアーク
Aを電源側の端子部5方向に引き延ばす電磁力を発生す
る固定接触子4の電流経路は、電源側の端子部5を有す
る導体部4aと同一面上で分離した固定接点3側の導体
部4eだけであり、他の電流経路(導体部)4a,4
b,4c,4dは、全てアークAを前記端子部5と反対
側に引き延ばす電磁力を発生する。導体部4a,4cの
電流は固定接点3側の導体部4eと逆方向に流れ、これ
によって、アークAを端子部5の方向と逆方向に引き延
ばす電磁力を発生させる結果となっている。また、導体
部4bの電流は、前記アークAの電流と逆方向のために
反発し合い、導体部4dの電流は前記アークAの電流と
同一方向であって引き合うため、アークAを端子部5の
方向と逆方向に引き延ばす結果となる。このため、前記
電流経路4eが発生するアークAを端子部5の方向に引
き延ばす電磁力は減少してしまう。したがって、従来の
開閉器に使用されている固定接触子4の形状では、該固
定接触子4に流れる電流の電磁力がアークを引き延ばす
ために効果的に作用しないという問題点があった。
【0012】請求項1から請求項12の発明は上記のよ
うな問題点を解消するためになされたもので、接点を絶
縁物よりなる細隙板で対向配置し、可動接触子に圧力反
射体を形成することにより、優れた限流性能を持つ、開
閉器を得ることを目的とする。
【0013】請求項13の発明は、容器に排気流路を設
けることにより、優れた限流性能を持つ開閉器を得るこ
とを目的とする。
【0014】請求項14から請求項21の発明は、可動
接触子の周囲に磁性体で成るコアを配置することによ
り、優れた限流性能を持つ、開閉器を得ることを目的と
する。
【0015】請求項22の発明は、可動接触子を二股に
することにより、優れた限流性能を持つ、開閉器を得る
ことを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る開
閉器は、接点閉成状態の可動接点が固定接点から開離す
る方向を上方とした時、その固定接触子を、端子部と接
続する第1導体部、固定接点を有する第2導体部、及び
第1導体部と第2導体部を上下方向に接続する第3導体
部で構成し、可動接点と接触する固定接点の接触面の位
置を端子部の位置より下方に配置し、第3導体部を固定
接点の位置より可動接触子の可動接点が設けられていな
い他端部側で且つ端子部の反対側に配置し、第1導体部
を、接点閉成時に接点接触面の位置より上方に配置する
と共に、接点開成時に前記接点接触面の位置より下方に
配置し、接点開成時に可動接点表面から見渡せる第1導
体部の部位を絶縁物で被覆し、接点近傍のアークにさら
される部位に、接点を両側から挟み込み絶縁物よりなる
細隙板を狭い間隔で対向配置し、可動接点近傍を取囲み
前記可動接触子に形成された圧力反射体を設けたもので
ある。
【0017】請求項2の発明に係る開閉器は、細隙板に
挟まれた空間内からその細隙板の空間より機構部側まで
延びた圧力反射体を設けたものである。
【0018】請求項3の発明に係る開閉器は、細隙板の
空間幅を上方向に向かって徐々に広げて設けたものであ
る。
【0019】請求項4の発明に係る開閉器は、細隙板と
圧力反射体を密着または接近して配置したものである。
【0020】請求項5の発明に係る開閉器は、細隙板と
圧力反射体を空間を持たせて配置したものである。
【0021】請求項6の発明に係る開閉器は、細隙板の
空間より機構部側まで延びた圧力反射体の機構部側の端
部を、細隙板の空間幅より広げて設けたものである。
【0022】請求項7の発明に係る開閉器は、圧力反射
体より機構部側まで延びた細隙板の機構部側の端部を、
圧力反射体の幅より狭くして設けたものである。
【0023】請求項8の発明に係る開閉器は、圧力反射
体が開閉動作を行う空間以外の細隙板の幅を、開閉動作
を行う空間の細隙板の幅より狭めて設けたものである。
【0024】請求項9の発明に係る開閉器は、細隙板の
空間内の可動接触子先端側の圧力反射体を他の部位より
も狭くして設けたものである。
【0025】請求項10の発明に係る開閉器は、圧力反
射体をファイバー板で構成したものである。
【0026】請求項11の発明に係る開閉器は、圧力反
射体を表面を絶縁膜にて被った金属で構成したものであ
る。
【0027】請求項12の発明に係る開閉器は、圧力反
射体を装着しない可動接触子の、可動接点より根本側で
可動接点の固着した面の一部を凹ませて設けたものであ
る。
【0028】請求項13の発明に係る開閉器は、接点閉
成状態の可動接点が固定接点から開離する方向を上方と
した時、その固定接触子を、端子部と接続する第1導体
部、固定接点を有する第2導体部、及び第1導体部と第
2導体部を上下方向に接続する第3導体部で構成し、可
動接点と接触する固定接点の接触面の位置を端子部の位
置より下方に配置し、第3導体部を固定接点の位置より
可動接触子の可動接点が設けられていない他端部側で且
つ前記端子部の反対側に配置し、第1導体部を、接点閉
成時に接点接触面の位置より上方に配置すると共に、接
点開成時に接点接触面の位置より下方に配置し、接点開
成時に可動接点表面から見渡せる第1導体部の部位を絶
縁物で被覆し、接点近傍のアークにさらされる部位にそ
の接点を両側から挟み込むように絶縁物よりなる細隙板
を狭い間隔で対向配置し、容器の内部から外部に排気を
行なう排気流路13を配置し、可動接点近傍を取囲み可
動接触子に形成された圧力反射体を配置し、可動接触子
の開閉動作面を挟み込むように配置され磁性体でなる二
つの第1磁路部と、その第1磁路部の一端を橋絡する磁
性体の第2磁路部55bとで構成されるコア55を配置
し、アークランナ又は電極のアーク制御部を設けたもの
である。
【0029】請求項14の発明に係る開閉器は、接点閉
成状態の可動接点が固定接点から開離する方向を上方と
した時、その固定接触子を、端子部と接続する第1導体
部、固定接点を有する第2導体部、及び第1導体部と第
2導体部を上下方向に接続する第3導体部で構成し、可
動接点と接触する固定接点の接触面の位置を端子部の位
置より下方に配置し、第3導体部を固定接点の位置より
可動接触子の可動接点が設けられていない他端部側で且
つ前記端子部の反対側に配置し、第1導体部を、接点閉
成時に接点接触面の位置より上方に配置すると共に、接
点開成時に接点接触面の位置より下方に配置し、接点開
成時に可動接点表面から見渡せる第1導体部の部位を絶
縁物で被覆し、可動接触子の開閉動作面を挟み込むよう
に配置され磁性体でなる二つの第1磁路部と、その第1
磁路部の一端を橋絡する磁性体の第2磁路部とで構成さ
れるコアを配置したものである。
【0030】請求項15の発明に係る開閉器は、第1導
体部と第2導体部の間であり且つ第3導体部と端子部と
の間にコアを配置し、第2磁路部は可動接点と端子部と
の間であり且つ可動接触子の開閉動作と干渉しない位置
に配置したものである。
【0031】請求項16の発明に係る開閉器は、第1導
体部の下方であり且つ第3導体部と端子部との間にコア
を配置し、第2磁路部は第2導体部の下方に配置したも
のである。
【0032】請求項17の発明に係る開閉器は、第2導
体部の上方であり且つ第3導体部と端子部との間にコア
を配置し、第2磁路部は第1導体部の上方であり且つ可
動接触子の開閉動作と干渉しない位置に配置したもので
ある。
【0033】請求項18の発明に係る開閉器は、第1導
体部の上面及び第3導体部の端子部とは反対の側面に導
体の絶縁へ密着ないし接近してコアを配置し、第2磁路
部は第1導体部の上方であり且つ可動接触子の開閉動作
と干渉しない位置に配置したものである。
【0034】請求項19の発明に係る開閉器は、第1導
体部の上方にコアを配置し、第2磁路部はコアの最上部
であり且つ可動接触子の開閉動作と干渉しない位置に配
置したものである。
【0035】請求項20の発明に係る開閉器は、第2導
体部が回転可動なる構成において、第1導体部の下方に
コアを配置し、第2磁路部は第2導体部の下方に配置
し、回転の中心軸を第1磁路部にて支持したものであ
る。
【0036】請求項21の発明に係る開閉器は、第1導
体部の上方及び第3導体部の端子部とは反対側にコアを
配置し、第2磁路部はコアの最上部であり且つ可動接触
子の開閉動作と干渉しない位置に配置したものである。
【0037】請求項22の発明に係る開閉器は、可動接
触子の一端部を二股としてそれぞれの端部に可動接点を
固着すると共に、固定接触子にその可動接点とそれぞれ
接離可能な固定接点を固着し、接点閉成状態の可動接点
が固定接点から開離する方向を上方とした時、その固定
接触子を、端子部と接続する第1導体部、固定接点を有
する第2導体部、及び第1導体部と第2導体部を上下方
向に接続する第3導体部で構成し、可動接点と接触する
固定接点の接触面の位置を端子部の位置より下方に配置
し、第3導体部を固定接点の位置より可動接触子の可動
接点が設けられていない他端部側で且つ前記端子部の反
対側に配置し、第1導体部を、接点閉成時に接点接触面
の位置より上方に配置すると共に、接点開成時に前記接
点接触面の位置より下方に配置し、接点開成時に可動接
点表面から見渡せる第1導体部の部位を絶縁物で被覆し
たものである。
【0038】
【作用】請求項1における開閉器は、接点開離直後にア
ークが固定接触子を構成する導体を流れる全ての電流に
より端子部方向に引き延ばされ、アークが細隙板と圧力
反射体や第1導体部の切り欠き部奥を覆う絶縁物に触れ
ることにより高いアーク電圧を発生,維持し、可動接触
子に設けた圧力反射体により可動接触子の損傷を防止
し、また、細隙板と圧力反射体から発生するガスにより
可動接触子の回動速度が上昇する。
【0039】請求項2における開閉器は、アークが細隙
板より機構部側に出ても、可動接触子を覆う圧力反射体
により導体が保護される。
【0040】請求項3における開閉器は、高いアーク電
圧を発生し、維持し、可動接触子の開離と共に細隙板と
圧力反射体の距離が広がり、両接点間の絶縁を保ち、圧
力の上昇を押える。
【0041】請求項4における開閉器は、細隙板からの
ガス量が増加して高いアーク電圧を発生し、可動接触子
の回動速度が上昇する。
【0042】請求項5における開閉器は、高いアーク電
圧を発生、維持し、アークによる溶融物や炭化物を接点
間に残さず絶縁を保ち、局部的な細隙板の消耗を防止す
る。
【0043】請求項6における開閉器は、可動接触子の
開極初期にアークや溶融物の機構部側への侵入を防ぎ、
端子部方向へ駆動し、細隙板と圧力反射体の最接近部の
絶縁を保つ。
【0044】請求項7における開閉器は、細隙板の空間
内に可動接触子があるときアークや溶融物が機構部側へ
容易に入りにくくし、端子部方向へ駆動し、細隙板と圧
力反射体の最接近部の絶縁を保つ。
【0045】請求項8における開閉器は、駆動されたア
ークが幅の狭い細隙板の空間内に入り、強く細隙板に触
れることにより高いアーク電圧を発生、維持する。
【0046】請求項9における開閉器は、可動接触子の
開極初期にアークや溶融物の機構部側への侵入を防ぎ、
端子部方向へ駆動し、可動接触子の回動時の圧力反射体
と細隙板との位置関係を容易にし、さらに組立てを容易
にする。
【0047】請求項10における開閉器は、ガスの発生
量の多い圧力反射体と空間幅の狭い細隙板に触れること
でより高いアーク電圧を発生、維持する。
【0048】請求項11における開閉器は、圧力反射体
において開閉動作での機械的強度が強く、アークによる
消耗が少なく、可動接触子への取付が容易で、ガスの発
生量が押えられ、耐久性に優れ、容器の割れを防ぎ、組
立を容易にする。
【0049】請求項12における開閉器は、空間幅の狭
い細隙板に触れることでより高いアーク電圧を発生、維
持し、アークが細隙板より機構部側に出ても、可動接触
子の凹みにより導体が保護され、固定接触子との絶縁を
保つ。
【0050】請求項13における開閉器は、接点開離直
後にアークが固定接触子を構成する導体を流れる全ての
電流と排気流路の容器内側の流入口へ流れる気流により
端子部方向に強力に引き延ばされ、アークスポットはす
ばやくアークランナに移行し、アークによる固定接点の
損傷が極めて減少でき、アークが細隙板と第1導体部の
切り欠き部奥を覆う絶縁物やアークランナに触れること
により高いアーク電圧を発生、維持し、可動接触子に設
けた圧力反射体により可動接触子の損傷を防止し、ま
た、細隙板と圧力反射体から発生するガスにより可動接
触子の回動速度が上昇し、排気流路により内部の圧力を
低下し、容器割れを防ぐ。
【0051】請求項14における開閉器は、接点開離直
後にアークが固定接触子を構成する導体を流れる全ての
電流により端子部方向に強力に引き延ばされ、その後も
アークが第1導体部の切り欠き部奥を覆う絶縁物に押し
つけられることにより高いアーク電圧を発生、維持す
る。
【0052】請求項15における開閉器は、接点開離直
後には固定接触子の全ての電流経路とアークの電磁力の
コアによる偏りがアークを端子部側に引き延ばす電磁力
を発生し、急激にアーク電圧を立ち上げ、さらに、可動
接触子の開離距離が増大しても切り欠き部の絶縁物によ
るアーク冷却作用により高いアーク電圧を発生、維持す
る。
【0053】請求項16における開閉器は、コアによ
り、第2導体部の磁場周回路の磁気抵抗が減少し電流経
路が発生するアークを端子部側に引き延ばす電磁力が強
化され、急激にアーク電圧を立ち上げアーク冷却作用を
高める。
【0054】請求項17における開閉器は、コアによ
り、第1導体部の磁場周回路の磁気抵抗が減少し電流経
路が発生するアークを端子部側に引き延ばす電磁力を強
化し、アークを端子部とは逆の方向へ駆動する成分の影
響を減少する作用により、急激にアーク電圧を立ち上
げ、アーク冷却作用を高める。
【0055】請求項18における開閉器は、コアによ
り、逆駆動の成分減少作用でアークを端子部側に引き延
ばす電磁力を強化し、急激にアーク電圧を立ち上げ、絶
縁物の消耗を少なくし、容器内の圧力上昇を緩和し、ア
ーク冷却作用を高める。
【0056】請求項19における開閉器は、コアによ
り、逆駆動の成分減少作用でアークを端子部側に引き延
ばす電磁力を強化し、急激にアーク電圧を立ち上げ、可
動接触子の回動速度を増加し、アーク冷却作用を高め
る。
【0057】請求項20における開閉器は、コアによ
り、第2導体部の回動速度を増加し、容器に衝撃対策を
施すことなく回動受けが設けられ、回動中心軸の保持部
品をコアで兼用するので部品の削減が図れ、アーク冷却
作用を高める。
【0058】請求項21における開閉器は、コアによ
り、逆駆動の成分減少作用でアークを端子部側に引き延
ばす電磁力を強化し、急激にアーク電圧を立ち上げ、可
動接触子の回動速度を増加し、絶縁物の消耗が少なく容
器内の圧力上昇を緩和し、アーク冷却作用を高める。
【0059】請求項22における開閉器は、定常電流の
通電時に接点の温度上昇を押え、各々の接点開離直後に
2本のアークが固定接触子を構成する導体を流れる全て
の電流により端子部方向に引き延ばされ、アークを2本
に分割することで冷却し、その後もアークが第1導体部
を覆う絶縁物に押しつけられることにより高いアーク電
圧を発生、維持する。
【0060】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1(a)は請求項1の発明の一実施例による回
路遮断器の閉成状態を示す側面図であり、図1(b)は
図1(a)におけるA−A断面図、図2は図1の回路遮
断器の開成状態を示す側面図であり、図37〜図39と
同一または相当部分には同一符号を付して重複説明を省
略する。図において、4は一端部に固定接点3が設けら
れた固定接触子であり、この固定接触子4は、第1導体
部4aと第2導体部4eと第3導体部4dとから構成さ
れている。
【0061】更に詳しく述べると、図1の接点閉成状態
において、可動接触子1の可動接点2が固定接点3から
開離する方向を上方とした時、前記固定接触子4は、電
源側の端子部5が接続されて水平方向に延びる第1導体
部4aと、この第1導体部4aの下方に離間位置した第
2導体部4eと、この第2導体部4eと前記第1導体部
4aを前記端子部5の反対側で上下方向に接続している
第3導体部4dとから成る形状に一体形成され、前記第
2導体部4e上に固定接点3を固着してその固定接点3
を第1導体部4aの下方に位置させた構成となってい
る。
【0062】そして、前記固定接触子4は、固定接点3
の位置より可動接触子1の可動接点2が固着されていな
い他端側で、且つ、前記端子部5の反対側(可動接触子
1の回動中心14側)に第3導体部4dが位置する向き
として容器12に取付けセットされている。この場合、
第1導体部4aは、固定接点3に可動接点2が接触した
接点閉成時にその接点接触面より上方に全て位置し、且
つ、接点開成時に可動接点2の接触面より下方に位置す
る配置としてある。また、15は接点開成時に可動接点
2の表面から見わたせる第1導体部4aを被覆した絶縁
物である。また、11は可動接点2近傍を取り囲み可動
接触子1に形成された圧力反射体である。
【0063】図1および図2に示した消弧板6は、可動
接触子1の回動を妨げないようにするための切欠部(図
示せず)が設けられた構成となっている。また、59は
接点を両側から狭い間隔で挾む絶縁物よりなる細隙板で
あり、13は容器12に設けられた通気口である。な
お、図1および図2においては、図39に示した従来の
回路遮断器における機構部8とハンドル9および負荷側
の端子部10を省略しており、これらは、当然、容器1
2内に収納配置されている。
【0064】図3(a),(b)は請求項1の発明の一
実施例による固定接触子を示す斜視図である。図3
(a)に示す固定接触子4は、第1導体部4aと第2導
体部4eと第3導体部4dとによって一体形成され、第
1導体部4aの電源接続側の端部に端子部5が接続され
ている。また、第2導体部4eの上面部に固定接点3が
固着されている。さらに、固定接触子4において、前記
固定接点3の固着面より上方に位置する接続導体部(第
1導体部4aと第3導体部4d)には、第2導体部4e
上の固定接点3に対する可動接触子1の開閉動作を妨げ
ないようにするためのスリット40が設けられている。
【0065】図3(b)において、15は絶縁物であ
り、この絶縁物15は、前記固定接触子4の表面と前記
スリット40の内面を、第1導体部4aの端子部5接続
部近傍から第3導体部4dにわたって被覆している。ま
た、圧力反射体11は可動接触子1を挾むように形成さ
れており、さらに、細隙板59は接点を両側から狭い間
隔で挾んでいる。
【0066】次に動作について説明する。短絡電流など
の大電流が流れると、機構部の動作を待たずに可動接触
子1が回動し、可動接点2と固定接点3とが開離し、可
動接点2と固定接点3との間にアークが発生する事は従
来と同様である。図4(a)は可動接点2、固定接点3
が開離した直後の可動接点2の接触面がまだ固定接触子
4の端子部5に接続される第1導体部4aより下方にあ
る状態を示している。ここで矢印は電流を示し、細隙板
59および消弧板6は簡単のため省略した。端子部5か
ら固定接触子4の第1導体部4aまでで構成される電流
経路は、全てアークAより上方にある。この結果、この
電流経路が発生するアークに作用する電磁力は、アーク
を端子部5側に引き延ばす力である。固定接触子4の第
3導体部4dに流れる電流はアークの電流と逆方向なの
で、第3導体部4dを流れる電流による電磁力もアーク
を端子部5側に引き延ばす力となる。したがって、この
固定接触子4に流れる電流が発生する電磁力は、全てア
ークを端子部5側に引き延ばす力となる。この結果、接
点開離直後のアークは電磁力によって伸長されてアーク
抵抗が急激に高くなる。
【0067】図4(a)は前記接点2,3の開離直後に
おいて可動接点2の接触面が未だ第1導体部4aの下方
にある状態を示している。図4(b)は、図4(a)に
おける端子部側から可動接触子1方向に見た接点付近の
B−B断面拡大図である。ここで、可動接触子1は回動
の途中の状態を示している。接点2,3間に発生したア
ークが、その接点2,3の両側に狭い間隔で配置された
細隙板59に触れる(以下において細隙板59のアーク
にさらされている面を細隙面と呼ぶ)ことにより冷却さ
れてアーク電圧を上昇する。さらに、可動接点2を取囲
む圧力反射体11にもアークが触れガスを発生し、接点
2より出るアークを絞り込みアーク電圧をより上昇す
る。また、このとき細隙板59と圧力反射体11が放出
するガスのガス圧上昇により可動接触子1の回動速度は
上がり、アークの駆動も促進する。
【0068】図5(a)は可動接触子と固定接触子の側
面図、図5(b)は図5(a)における固定接触子のC
−C断面図である。41はスリット40を挾む左右両側
の第1導体部4aの各断面の重心である。図5(c)
は、理論計算より求めた固定接触子4を流れる電流がつ
くる図5(b)のZ軸上での磁場強度分布である。図5
(c)において正方向の磁場がアークを端子部5側に引
き延ばす磁場成分(以下においてアーク駆動磁場と呼
ぶ)である。図5(b)で示すように第1導体部4aは
可動接触子1が回動する平面から左右にずれた所に位置
する。このような導体配置では、第2導体部4eおよび
第3導体部4dを流れる電流の影響のため、図5(c)
に示すように第1導体部4aより上部の空間(領域Z
0)までアーク駆動磁場が存在する。そのため、図6の
ように可動接点面が第1導体部4aより上部まで回動し
ても、第1導体部4aの溝の部分ではアークは端子部5
側に力を受け溝の奥の部分を覆う絶縁物15に押しつけ
られ冷却される。この結果、接点開離直後に急激に高く
なったアーク抵抗がさらに増大し、かつ高いアーク電圧
が維持される。また、可動接点面が第1導体部4aより
上部まで回動しても、細隙板59と圧力反射体11がア
ークにさらされているために、上述のガス圧によって可
動接触子1の回動速度が鈍るのを防ぎ、優れた限流性能
および遮断性能を有した遮断器が得られる。
【0069】また、導体を通る電流(遮断時の電流)が
小さい場合、アークに働く電磁力や細隙面からのガスの
発生が弱くなりアーク駆動力が低下するが、可動接点2
近傍の圧力反射体11はアークに触れやすく、アーク電
圧を上昇し限流性能が向上する。また、アークが可動接
点2より回動軸側にはみ出しても、圧力反射体11によ
り可動接触子1の導体は保護され、耐久性を高める。ま
た上記実施例1では遮断器の場合について説明したが、
他の開閉器であってもよく、上記実施例1と同様の効果
を奏する。
【0070】実施例2.図7は請求項2の発明の一実施
例による消弧部を示す正面図であり、図において、圧力
反射体11は可動接点2近傍から細隙板59a空間の外
の機構部側(回動軸側)まで延ばして構成されている。
これにより、上記実施例1の効果に加え、アークが細隙
板59aの空間より機構部側にはみ出した時でも、圧力
反射体11にアークが触れガスを発生し、アークを冷却
し絞り込みアーク電圧を上昇させる。また、可動接触子
1の導体は圧力反射体11により保護され、耐久性を高
める。
【0071】実施例3.図8は請求項3の発明の一実施
例による消弧部を示す断面図であり、図7におけるD−
D断面図である。図において、細隙板59bは上方向に
向かって徐々に空間幅を広げて構成されている。接点間
に発生したアークは、固定接触子4の強い駆動磁場と細
隙板59bと圧力反射体11が放出するガスのガス圧上
昇によりアークは第1導体部4aの溝の奥の部分を覆う
絶縁物15に強く押しつけられアーク電圧が高くなる。
また、可動接触子1が回動し接点間の距離が広がると、
可動接点2つまりはアークと細隙板59bの空間幅が広
がり、伸張、増大したアークの細隙面からのガスの発生
が制限される。よって、容器12内の圧力上昇を押えら
れる。さらに、可動接点2と細隙板59bの空間幅が広
がるので、可動接触子1の開極完了後にアークにさらさ
れ絶縁性能の低下した細隙板59bの表面を介して接点
間の絶縁破壊が起こるのを防止するので、容器12の割
れを防ぎ、優れた限流性能を有した遮断器が得られる。
【0072】実施例4.図9は請求項4の発明の一実施
例による消弧部を示す断面図であり、図7におけるD−
D断面図である。図において、細隙板59cは圧力反射
体11に密着または接近して構成されている。接点間に
発生したアークは、上記実施例1の効果によりアーク抵
抗が高くなる。また、細隙板59cの空間幅を圧力反射
体11の幅いっぱいに狭くして配置しているので、細隙
板59cとアークの距離が接近し細隙面のガス発生量が
増加し、よりアーク電圧を上昇させる。さらに、細隙板
59cと圧力反射体11の間に隙間が無いので、細隙面
より発生したガスの圧力を圧力反射体11が受け止めや
すく、可動接触子1の回動速度をより早め、優れた限流
性能を有した遮断器が得られる。
【0073】実施例5.図10は請求項5の発明の一実
施例による消弧部を示す断面図であり、図7におけるD
−D断面図である。図において、細隙板59dは圧力反
射体11に空間を持たせて構成されている。接点間に発
生したアークは、上記実施例1の効果によりアーク抵抗
が高くなる。また、細隙板59dと圧力反射体11の間
に空間を持たせて配置しているので、可動接触子1の開
極完了後にアークにさらされ絶縁性能の低下した細隙板
59dの表面を介して接点間の絶縁破壊が起こるのを防
止し、さらにアークにより発生する溶融物が上記空間か
ら外部に飛び出し、炭化物が接点間に残らない。また、
細隙板59dの空間幅を広く持たせることで、アークと
細隙板59dに距離が取れ局部的に細隙面が消耗するの
を防ぎ、耐久性の高く、優れた限流性能を有した遮断器
が得られる。
【0074】実施例6.図11(a)は請求項6の発明
の一実施例による消弧部の正面図であり、図11(b)
は図11(a)におけるG−G断面図である。図におい
て、圧力反射体11aを細隙板59の空間より機構部側
まで延ばして配置し、機構部側の端部を細隙板59の空
間幅より広げて構成されている。接点間に発生したアー
クは、上記実施例1の効果によりアーク抵抗が高くな
る。また、可動接触子1の回動初期に、アークにより発
生する溶融物が圧力反射体11aを設けたことで機構部
側に入り込むのを防止し機構部を保護でき、細隙板59
や圧力反射体11aから発生するガスも同様にアーク駆
動側に限定し、アーク電圧をより高める。さらに、圧力
反射体11aの細隙板59の空間幅より広い機構部側の
端部と細隙板59の近接部は、アークから直接見渡せな
い位置にありアークによる消耗が少なく絶縁を維持しや
すく、耐久性の高く、優れた限流性能を有した遮断器が
得られる。
【0075】実施例7.図12(a)は請求項7の発明
の一実施例による消弧部の正面図であり、図12(b)
は図12(a)おけるH−H断面図である。図におい
て、細隙板59eの圧力反射体11より機構部側まで延
ばして配置し、機構部側の端部を圧力反射体11の幅よ
り狭く構成されている。接点間に発生したアークは、上
記実施例1の効果によりアーク抵抗が高くなる。また、
細隙板59eの空間から機構部への出口の幅を可動接触
子導体の幅にまで狭めたので、アークにより発生する溶
融物が機構部側に入り込み難くし機構部を保護でき、細
隙板59eの圧力反射体11から発生するガスも同様に
アーク駆動側に限定し、アーク電圧をより高め、優れた
限流性能を有した遮断器が得られる。
【0076】実施例8.図13(a)は請求項8の発明
の一実施例による消弧部の正面図であり、図13(b)
は図13(a)におけるJ−J断面図である。細隙板5
9fを、圧力反射体11が開閉動作を行う空間以外の細
隙幅を、上記開閉動作を行う空間の細隙幅より狭めて構
成されている。接点間に発生したアークは、固定接触子
4の強い駆動磁場と細隙板59fと圧力反射体11が放
出するガスのガス圧上昇により端子部5側に駆動され狭
い細隙板59fの空間に入り、より強いガスの発生によ
ってさらにアーク電圧は高くなる。また、細隙板59f
の空間の狭い部分の細隙板は狭めただけ他の細隙板より
厚く構成でき、アークによるガスの発生が強くても細隙
板59fの消耗に耐え得る、耐久性の高く、優れた限流
性能を有した遮断器が得られる。
【0077】実施例9.図14(a)は請求項9の発明
の一実施例による消弧部の正面図であり、図14(b)
は図14(a)におけるK−K断面図である。細隙板5
9gは、細隙板59gの空間内の可動接触子1先端側の
圧力反射体11bを他の部位よりも狭くして構成されて
いる。接点間に発生したアークは、固定接触子4の強い
駆動磁場と細隙板59gと圧力反射体11bが放出する
ガスのガス圧上昇によりアークは第1導体部4aの溝の
奥の部分を覆う絶縁物15に強く押しつけられアーク電
圧が高くなる。また、可動接触子1の回動初期に、アー
クにより発生する溶融物が圧力反射体11bを設けたこ
とで機構部側に入り込むのを防止し機構部を保護でき、
細隙板59gや圧力反射板11bから発生するガスも同
様にアーク駆動側に限定し、アーク電圧をより高める。
さらに、この圧力反射体11bを備えた可動接触子1
は、端子部5、機構部方向の位置限定が不要で、組立や
すく、優れた限流性能を有した遮断器が得られる。
【0078】実施例10.請求項10の発明は上記実施
例1〜9において、圧力反射体11をファイバー板で構
成したものである。ファイバー板はアークに触れると激
しくガスを発生し圧力を上昇し、さらに、ファイバー板
を用いることで圧力反射体11を薄肉化でき細隙板59
の空間幅も狭められ、細隙板59にアークが触れやすく
ガス圧力を上昇し、アーク電圧をより高める。また、細
隙板59の空間幅を狭めることはその外側に位置する固
定接触子4の導体の溝の幅も狭められ、小形で、優れた
限流性能を有した遮断器が得られる。
【0079】実施例11.請求項11の発明は上記実施
例1〜9において、圧力反射体11の表面を絶縁膜にて
被った金属で構成したものである。接点2,3間に発生
したアークは、上記実施例1の効果によりアーク抵抗が
高くなる。また、表面を絶縁膜にて被った金属の圧力反
射体11はアークに触れてもガスをほとんど発生せず容
器12内の圧力を押え、消耗も少ない。また、可動接触
子1の開閉動作の衝撃に割れること無く強く、可動接触
子1に圧力反射体11を取付るのも容易で、容器12の
割れを防ぎ、耐久性に優れ、組立やすく、優れた限流性
能を有した遮断器が得られる。
【0080】実施例12.図15は請求項12の発明の
一実施例による消弧部の正面図であり、図において、可
動接触子1には圧力反射体11を装着せず、可動接点2
より根本側で可動接点2の固着した面の一部1aを凹ま
せて構成されている。この可動接触子1には圧力反射体
11を装着しないので上記細隙板59の空間幅を狭める
ことができ、接点2,3間に発生したアークは、固定接
触子4の強い駆動磁場と狭い細隙板59に強くアークが
触れ放出するガスのガス圧上昇により端子部5側に駆動
されアーク電圧は高くなり、細隙板59の空間幅を狭め
ることはその外側に位置する固定接触子4の導体の溝の
幅も狭められ固定接触子4を小さくできる。また、可動
接触子1の可動接点2の固着した面の一部を凹ませてい
るので、アークが可動接点2より機構部側に広がっても
導体の溶融を防止でき、可動接触子1の回動初期に第2
導体部4eの機構部側端部と可動接触子1の導体の絶縁
距離も得られ、小形で、優れた限流性能を有した遮断器
が得られる。
【0081】実施例13.図16(a)は請求項13の
発明の一実施例による回路遮断器の閉成状態を示す側面
図であり、図16(b)は図16(a)におけるL−L
断面図である。図において、1aは第1導体部4aより
下側かつ固定接点3より端子部5側に設けた排気流路1
3の容器内12側の流入口である。55はコアで第1導
体部4aと第2導体部4eの間かつ第3導体部4dと端
子部5の間に配置し、55a,55bはそれぞれコア5
5を構成する磁路で、磁路55bを可動接点2と端子部
5の間且つ可動接触子1の開閉動作と干渉しない位置に
配置したもので、50はアーク制御部の一つのアークラ
ンナまたは電極である。図17は可動接触子1が開成時
の状態を示しており、図18(a)は端子部5と接続し
た固定接触子4の斜視図であり、図18(b)は端子部
5、固定接触子4、可動接触子1、圧力反射体11、細
隙板59、アークランナ50、コア55、排気流路13
および絶縁物15を同時にあらわした斜視図である。な
お、その他の構成については実施例1と同一なので説明
を省略する。
【0082】次に動作について説明する。図19(a)
は可動接点2および固定接点3が開離した直後の可動接
点2の接触面がまだ固定接触子4の端子部5に接続され
る第1導体部4aより下方にある状態を示している。こ
こで矢印は電流を示し、細隙板59および消弧板6は簡
単のため省略した。端子部5から固定接触子4の第1導
体部4aまでで構成される電流経路は、全てアークAよ
り上方にある。この結果、この電流経路が発生するアー
クに作用する電磁力は、アークを端子部5側に引き延ば
す力である。固定接触子4の第3導体部4dに流れる電
流はアークの電流と逆方向なので、第3導体部4dを流
れる電流による電磁力もアークを端子部5側に引き延ば
す力となる。さらに、アークが細隙板59に触れること
で生ずる高圧のガスが流入口13aに向かって流れ、こ
の力もアークを端子部5側に引き延ばそうとする。した
がって、この固定接触子4に流れる電流が発生する電磁
力は、全てアークを端子部5側に引き延ばす力となる。
さらに、図19(b)は図19(a)におけるアークA
とコア55のB−B断面図であり、FAはアークに流れ
る電流の作る磁場をあらわす。図19(b)において磁
場FAの多くは磁性体でなるコア55内を通り、磁場が
x方向に偏りを生じ、アークAはx方向に引き込まれ
る。この結果、接点開離直後のアークはすばやくアーク
ランナ50に転移し冷却され固定接点3の消耗を減少
し、また電磁力によって強力に引き延ばされ、アーク抵
抗が急激に高くなる。
【0083】図19(c)は、図19(a)におけるア
ークと細隙板59のM−M断面図である。ここで、可動
接触子1は回動の途中の状態を示している。接点2,3
間に発生したアークが、接点の両側に狭い間隔で配置さ
れた細隙板59に触れることにより冷却されてアーク電
圧は上昇する。さらに、可動接点2を取囲む圧力反射体
11にもアークが触れガスを発生し、接点2より出るア
ークを絞り込みアーク電圧をより上昇する。また、この
とき細隙板59と圧力反射体11が放出するガスのガス
圧上昇により可動接触子1の回動速度は上がり、アーク
の駆動も促進する。
【0084】また、図5(c)で示したように第2導体
部4eおよび第3導体部4dを流れる電流の影響のた
め、第1導体部4aより上部の空間Z0まで駆動磁場が
存在し、アークは端子部5側に力を受け、図20のよう
に可動接点面が第1導体部4aより上部まで回動して
も、第1導体部4aの溝の部分ではアークは端子部5側
に力を受け溝の奥の部分を覆う絶縁物15aに押しつけ
られ冷却される。この結果、接点開離直後に急激に高く
なったアーク抵抗がさらに増大し、かつ高いアーク電圧
が維持される。また、可動接点面が第1導体部4aより
上部まで回動しても、細隙板59と圧力反射体11がア
ークにさらされているために、上述のガス圧によって可
動接触子1の回動速度が鈍るのを防ぎ、優れた限流性能
および遮断性能を有した遮断器が得られる。
【0085】また、導体を通る電流(遮断時の電流)が
小さい場合、アークに働く電磁力や細隙面からのガスの
発生が弱くなりアーク駆動力が低下するが、可動接点2
近傍の圧力反射体11はアークに触れやすく、アーク電
圧を上昇し限流性能が向上する。また、アークが可能接
点2より回動軸側にはみ出しても、圧力反射体11によ
り可動接触子1の導体は保護され、耐久性を高める。ま
た、本実施例13による排気流路13の流入口13aは
図37に示す従来例の排気孔に比べ、接点2,3間に発
生するアークに近く、高圧のホットガスを速やかに排気
流路13へ導き容器12内部の圧力が上昇するのを防止
し、容器割れを防ぐ効果も得られる。また上記実施例1
3では遮断器の場合について説明したが、他の開閉器で
あってもよく、上記実施例13と同様の効果を奏する。
【0086】実施例14.図21(a)は請求項14お
よび請求項15の発明の一実施例による回路遮断器の閉
成状態を示す側面図であり、図21(b)は図21
(a)におけるN−N断面図である。図において、55
はコアで第1導体部4aと第2導体部4eの間かつ第3
導体部4dと端子部5の間に配置し、55a,55bは
それぞれコア55を構成する磁路で、磁路55bを可動
接点2と端子部5の間且つ可動接触子1の開閉動作と干
渉しない位置に配置したものである。図22は可動接触
子1が開成時の状態を示しており、図23(a)は端子
部5と接続した固定接触子4の斜視図であり、図23
(b)は端子部5、固定接触子4、コア55および絶縁
物15を同時にあらわした斜視図である。なお、その他
の構成については実施例1と同一なので説明を省略す
る。
【0087】次に動作について説明する。図24(a)
は可動接点2,固定接点3が開離した直後の可動接点2
の接触面がまだ固定接触子4の端子部5に接続される第
1導体部4aより下方にある状態を示している。ここで
矢印は電流を示し、消弧板6は簡単のため省略した。端
子部5から固定接触子4の第1導体部4aまでで構成さ
れる電流経路は、全てアークAより上方にある。この結
果、この電流経路が発生するアークに作用する電磁力
は、アークを端子部5側に引き延ばす力である。固定接
触子4の第3導体部4dに流れる電流はアークの電流と
逆方向なので第3導体部4dを流れる電流による電磁力
もアークを端子部5側に引き延ばす力となる。したがっ
て、この固定接触子4に流れる電流が発生する電磁力
は、全てアークを端子部5側に引き延ばす力となる。さ
らに、図24(b)は図24(a)におけるアークAと
コア55のO−O断面図で、FAはアークに流れる電流
の作る磁場をあらわす。図24(b)において磁場FA
の多くは磁性体でなるコア55内を通り、磁場がx方向
に偏りを生じ、アークAはx方向に引き込まれる。この
結果、接点開離直後のアークは、強力に引き延ばされ、
アーク抵抗が急激に高くなる。
【0088】また、図5(c)で示したように第2導体
部4eおよび第3導体部4dを流れる電流の影響のた
め、第1導体部4aより上部の空間Z0まで駆動磁場が
存在し、アークは端子部5側に力を受け、図25のよう
に可動接点面が第1導体部4aより上部まで回動して
も、アークは第1導体部4aの溝の奥の部分を覆う絶縁
物15aに押しつけられ冷却効果が高まる。この結果、
接点開離直後に急激に高くなったアーク抵抗がさらに増
大し、かつ高いアーク電圧が維持されるので、優れた限
流性能を有した遮断器が得られる。
【0089】実施例15.図26(a)は請求項16の
発明の一実施例による消弧部の正面図であり、図26
(b)は図26(a)におけるP−P断面図である。図
において、コア55は第1導体部4aの下方および第3
導体部4dと端子部5との間に配置し、磁路55bを第
2導体部4eの下方に配置したものである。F4eは第
2導体部4eに流れる電流の作る磁場をあらわす。短絡
電流などの大電流が流れアークが発生した時、磁場F4
eはコア55が無い場合に比べ磁性体でなるコア55が
有ると磁場周回路の磁気抵抗が減少し電磁力が強くな
る。この結果、固定接触子4が発生するアーク駆動磁場
が強化され、よりアーク抵抗が増大し、かつ高いアーク
電圧が維持されるので、優れた限流性能を有した遮断器
が得られる。
【0090】実施例16.図27(a)は請求項17の
発明の一実施例による消弧部の正面図であり、図27
(b)は図27(a)におけるQ−Q断面図である。図
において、コア55は第2導体部4eの上方および第3
導体部4dと端子部5との間に配置し、磁路55bを第
1導体部4aの上方および可動接触子1の開閉動作と干
渉しない位置に配置したものである。F4aは第1導体
部4aに流れる電流の作る磁場をあらわす。短絡電流な
どの大電流が流れアークが発生した時、磁場F4aはコ
ア55が無い場合に比べ磁性体でなる55が有ると磁場
周回路の磁気抵抗が減少し電磁力が強くなる。また、磁
場F4aのうち第1導体部4aより上方を通る部分はア
ークを端子部5とは逆の方向へ駆動する成分であるが、
コア55によりこの磁場成分の多くはコア55に吸収さ
れアークへの影響を減少せしめる。この結果、固定接触
子4が発生するアーク駆動磁場が強化され、よりアーク
抵抗が増大し、かつ高いアーク電圧が維持されるので、
優れた限流性能を有した遮断器が得られる。
【0091】実施例17.図28(a)は請求項18の
発明の一実施例による消弧部の正面図であり、図28
(b)は図28(a)におけるR−R断面図である。図
において、コア55は第2導体部4eの上面及び第3導
体部4dの端子部5とは反対の側面に配置し、磁路55
bを第1導体部4aの上方および可動接触子1の開閉動
作と干渉しない位置に配置したものである。F4aは第
1導体部4aに流れる電流の作る磁場をあらわす。短絡
電流などの大電流が流れアークが発生した時、磁場F4
aのうち第1導体部4aより上方を通る部分はアークを
端子部5とは逆の方向へ駆動する成分となる。しかし、
コア55によりこの磁場成分の多くはコア55に吸収さ
れアークへの影響を減少せしめ、アーク駆動力が強化さ
れる。また、コア55は絶縁物15へ密着ないし接近し
た配置であるので、絶縁物15の消耗が少なくできると
ともに遮断器容器内の圧力上昇を緩和でき、優れた限流
性能を有した遮断器が得られる。
【0092】実施例18.図29(a)は請求項19の
発明の一実施例による消弧部の正面図であり、図29
(b)は図29(a)におけるS−S断面図である。図
において、コア55は第2導体部4eの上面に配置し、
磁路55bをコア55の最上部かつ可動接触子1の開閉
動作と干渉しない位置に配置したものである。F4aは
第1導体部4aに、F1は可動接触子1に流れる電流の
作る磁場をあらわす。短絡電流などの大電流が流れ可動
接触子1が開極動作を開始しアークが発生した時、磁場
F4aのうち第1導体部4aより上方を通る部分はアー
クを端子部5とは逆の方向へ駆動する成分となる。しか
し、コア55によりこの磁場成分の多くはコア55に吸
収されアークへの影響を減少せしめ、アーク駆動力が強
化される。また、磁場F1の多くは磁性体でなるコア5
5内を通り、磁場がy方向に偏りを生じ、可動接触子1
はy方向に引き込まれ回動速度を増加せしめ、優れた限
流性能を有した遮断器が得られる。
【0093】実施例19.図30(a)は請求項20の
発明の一実施例による消弧部の正面図であり、図30
(b)は図30(a)におけるT−T断面図である。図
において、第3導体部4dは可撓性導体でなり、第2導
体部4eが回動中心軸45にて回転可動な構成で、コア
55は第1導体部4aの下方に配置し、磁路55bを第
2導体部4eの下方に配置したものである。F4eは第
2導体部4eに流れる電流の作る磁場をあらわす。短絡
電流などの大電流が流れ始めた場合、機構部の動作を待
たずに第2導体部4eと可動接触子1が反発回動を行
う。ここで図30(b)において、磁場F4eの多くは
磁性体でなるコア55内を通り、磁場が−y方向に偏り
を生じ、第2導体部4eは−y方向への力を受け、第2
導体部4eの回動速度を増加せしめる。また、第2導体
部4eが回動を続けると第2導体部4eの回動中心軸4
5とは反対の固定接点3側の端部が磁路55bに衝突
し、容器12に衝撃対策を施すことなく第2導体部4e
の回動受けができる。また、回動中心軸45の保持部品
を磁路55aにて兼用するので部品の削減が図れ、構造
が簡素で、優れた限流性能を有した遮断器が得られる。
【0094】実施例20.図31(a)は請求項21の
発明の一実施例による消弧部の正面図であり、図31
(b)は図31(a)におけるU−U断面図である。図
において、コア55は第1導体部4aの上面及び第3導
体部4dの端子部5とは反対側に配置し、磁路55bを
コア55の最上部かつ可動接触子1の開閉動作と干渉し
ない位置に配置したものである。F4aは第1導体部4
aに、F1は可動接触子1に流れる電流の作る磁場をあ
らわす。図31(b)において、短絡電流などの大電流
が流れ可動接触子1が開極動作を開始しアークが発生し
た時、磁場F4aのうち第1導体部4aより上方を通る
部分はアークを端子部5とは逆の方向へ駆動する成分と
なる。しかし、コア55によりこの磁場成分の多くはコ
ア55に吸収されアークへの影響を減少せしめ、アーク
駆動力が強化される。また、磁場F1の多くは磁性体で
なるコア55内を通り、磁場がy方向に偏りを生じ、可
動接触子1はy方向に引き込まれ回動速度を増加せしめ
る。また、コア55は絶縁物15へ密着ないし接近した
配置であるので、絶縁物15の消耗が少なくできるとと
もに遮断器容器内の圧力上昇を緩和でき、優れた限流性
能を有した遮断器が得られる。
【0095】また上記実施例14から20では遮断器の
場合について説明したが、他の開閉器であってもよく、
上記実施例と同様の効果を奏する。
【0096】実施例21.図32(a)は請求項22の
発明の一実施例による回路遮断器の閉成状態を示す側面
図であり、図32(b)は図32(a)における正面
図、図32(c)は図32(a)における平面図であ
る。図において、1は可動接触子、1a,1b,1cは
それぞれ可動接触子1を構成している導体、2a,2b
は可動接触子の導体1a,1bに固着された可動接点、
14は可動接点2a,2bと反対の端に設けられた回動
中心、3a,3bは可動接点2a,2bに接触している
固定接点、4は固定接点3a,3bが固着されている固
定接触子である。固定接触子4には、可動接点が固定接
点と接離するときに可動接触子1に当たらないように、
導体を狭くしてある。4a,4d,4eはそれぞれ固定
接触子4を構成している第1導体部,第3導体部および
第2導体部である。図33は可動接触子1が閉成時の状
態を示しており、図34(a)は端子部5に接続した固
定接触子4の斜視図であり、図34(b)は端子部5、
固定接触子4、絶縁物15および開成状態の可動接触子
1を同時にあらわした斜視図である。なお、その他の構
成については実施例1と同一なので説明を省略する。
【0097】次に動作について説明する。図35(a)
は接点2aと3a、接点2bと3bが開離した直後の可
動接点2a,2bの接触面がまだ固定接触子4の端子部
5に接続される第1導体部4aより下方にある状態を示
している。ここで矢印は電流を示し、消弧板6は簡単の
ため省略した。端子部5から固定接触子4の第1導体部
4aまでで構成される電流経路は、全てアークAa,A
bより上方にある。この結果、この電流経路が発生する
アークに作用する電磁力は、アークを端子部5側に引き
延ばす力である。固定接触子4の第3導体部4dに流れ
る電流はアークの電流と逆方向なので第3導体部4dを
流れる電流による電磁力もアークを端子部5側に引き延
ばす力となる。したがって、この固定接触子4に流れる
電流が発生する電磁力は、全てアークを端子部5側に引
き延ばす力となる。この結果、接点開離直後のアーク
は、強力に引き延ばされ、アーク抵抗が急激に高くな
る。
【0098】また、図35(b)は、図35(a)にお
けるV−V断面図である。ここで矢印Fa,Fbはアー
クAa,Abに働く第3導体部4dの磁場B4dによる
磁気駆動力である。図に示すように各々のアークは端子
部の方向に引き延ばす力Fa1,Fb1を受けながら、
さらに、お互いのアークを離す向きに力Fa2,Fb2
を受けている。このようにアークを2本並列にすると、
アークの電流密度を一定として考え、太いアーク1本と
断面積半分のアーク2本ではアークの表面積が2本の方
が約1.4倍になり、アークの冷却効果が高くアーク抵
抗をさらに上昇させる。
【0099】また、図5(c)で示したように第2導体
部4eおよび第3導体部4dを流れる電流の影響のた
め、第1導体部4aより上部の空間Z0まで駆動磁場が
存在し、アークは端子部5側に力を受け、図36のよう
に可動接点面が第1導体部4aより上部まで回動して
も、第1導体部4aの狭小部ではアークは端子部5側に
力を受け狭小部の奥の部分を覆う絶縁物15aに押しつ
けられ冷却される。この結果、接点開離直後に急激に高
くなったアーク抵抗がさらに増大し、かつ高いアーク電
圧が維持されるので、優れた限流性能を有した遮断器が
得られる。
【0100】また、今までは短絡電流などの事故電流が
発生し開極動作をした場合について述べたが、健全な回
路で通常の電流を閉路状態で流す場合でも、固定接点
3、可動接点2の接触部を2箇所備えるので、接触部か
ら発生する熱の拡散が容易で温度上昇を抑制できる。ま
た上記実施例21では遮断器の場合について説明した
が、他の開閉器であってもよく、上記実施例21と同様
の効果を奏する。
【0101】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、接点近傍のアークにさらされる部位に接点を両側か
ら挟み込むように絶縁物よりなる細隙板を狭い間隔で対
向配置し、その可動接点近傍を取囲み可動接触子に形成
された圧力反射体を設けるように構成したので、接点開
離直後には固定接触子の全ての電流経路がアークを端子
部側に駆動する電磁力を発生し、細隙板と圧力反射体が
放出するガスのガス圧上昇によりアークの駆動力を強く
し可動接触子の回動を早め、急激にアーク電圧を立ち上
げることができ、また、圧力反射体を備えたことで可動
接点より出るアークを絞り込み高いアーク電圧を発生、
維持できる。さらに、導体を通る電流が小さくても可動
接点近傍の圧力反射体にアークが触れアーク電圧を上昇
し、アークが可動接点より回動軸側にはみ出しても圧力
反射体により可動接触子の導体を保護し、可動接触子の
開離距離が増大しても切り欠き部の絶縁物によるアーク
冷却作用により高いアーク電圧を発生、維持でき、優れ
た限流性能、耐久性を持った開閉器が得られる効果があ
る。
【0102】請求項2の発明によれば、圧力反射体を可
動接点近傍から細隙板の空間の外の機構部側まで延ばす
ように構成したので、耐久性、限流性能向上に加え、ア
ークが細隙板の空間より機構部側にはみ出した時でも、
圧力反射体にアークが触れアーク電圧を上昇し、可動接
触子の導体を圧力反射体により保護し、さらに限流性
能、耐久性が高まる効果がある。
【0103】請求項3の発明によれば、細隙板を方向に
向かって徐々に空間幅を広げるように構成したので、耐
久性、限流性能向上に加え、接点間の距離が広がるとア
ークと細隙板の空間幅が広がり容器内の圧力上昇を押
え、可動接触子の開極完了後に接点間の絶縁破壊が起こ
るのを防止し、容器の割れを防ぎ、さらに限流性能が高
まる効果がある。
【0104】請求項4の発明によれば、細隙板を圧力反
射体に密着または接近させて構成したので、耐久性、限
流性能向上に加え、細隙板とアークの距離が接近しより
アーク電圧を上昇し、可動接触子の回動速度をより早
め、さらに限流性能が高まる効果がある。
【0105】請求項5の発明によれば、細隙板を圧力反
射体に空間を持たせて構成したので、耐久性、限流性能
向上に加え、可動接触子の開極完了後に接点間の絶縁破
壊が起こるのを防止し、炭化物が接点間に残らず、アー
クと細隙板とに距離が取れ局部的に細隙面が消耗するの
を防ぎ、さらに限流性能、耐久性が高まる効果がある。
【0106】請求項6の発明によれば、圧力反射体を細
隙板の空間より機構部側まで延ばして配置し、機構部側
の端部を細隙板の空間幅より広げて構成したので、耐久
性、限流性能向上に加え、可動接触子の回動初期に溶融
物が機構部側に入り込むのを防止し、細隙板や圧力反射
体から発生するガスをアーク駆動側に限定し、圧力反射
体と細隙板の近接部の絶縁を維持し、さらに限流性能、
耐久性が高まる効果がある。
【0107】請求項7の発明によれば、細隙板を圧力反
射体より機構部側まで延ばして配置し、機構部側の端部
を圧力反射体の幅より狭くして構成したので、耐久性、
限流性能向上に加え、溶融物が機構部側に入り込み難く
し機構部を保護し、細隙板や圧力反射体から発生するガ
スをアーク駆動側に限定し、さらに限流性能、耐久性が
高まる効果がある。
【0108】請求項8の発明によれば、細隙板を圧力反
射体が開閉動作を行う空間以外の細隙幅を、開閉動作を
行う空間の細隙幅より狭めて構成したので、耐久性、限
流性能向上に加え、狭い細隙板の空間にアークを駆動し
より強いガスの発生によってさらにアーク電圧を高め、
アークによるガスの発生が強くても細隙板の消耗に耐
え、さらに限流性能、耐久性が高まる効果がある。
【0109】請求項9の発明によれば、細隙板の空間内
の可動接触子先端側の圧力反射体を他の部位よりも狭く
して構成したので、耐久性、限流性能向上に加え、可動
接触子の回動初期に溶融物が機構部側に入り込むのを防
止し、細隙板や圧力反射体から発生するガスをアーク駆
動側に限定し、組立やすく、さらに限流性能、耐久性が
高まる効果がある。
【0110】請求項10の発明によれば、圧力反射体を
ファイバー板で構成したので、耐久性、限流性能向上に
加え、圧力反射体と細隙板からのガス圧力を上昇し、小
形で、さらに限流性能が高まる効果がある。
【0111】請求項11の発明によれば、圧力反射体を
表面を絶縁膜にて被った金属で構成したので、耐久性、
限流性能向上に加え、容器内の圧力を押え、圧力反射体
の消耗も少なく、可動接触子の開閉動作の衝撃に強く、
可動接触子に圧力反射体を取付るのが容易で、容器の割
れを防ぎ、組立やすく、さらに限流性能が高まる効果が
ある。
【0112】請求項12の発明によれば、可動接触子に
は圧力反射体を装着せず、可動接点より根本側で可動接
点の固着した面の一部を凹ませて構成したので、細隙板
の空間幅を狭めて接点間に発生したアークを、固定接触
子の強い駆動磁場と狭い細隙板に強くアークが触れ放出
するガスのガス圧上昇により端子部側に駆動しアーク電
圧を高め、固定接触子を小さくし、アークが可動接点よ
り機構部側に広がっても導体の溶融を防止し、可動接触
子の回動初期に固定接触子導体と可動接触子導体の絶縁
距離を保ち、小形で、さらに限流性能が高まる効果があ
る。
【0113】請求項13の発明によれば、接点近傍のア
ークにさらされる部位に接点を両側から挟み込むように
絶縁物よりなる細隙板を狭い間隔で対向配置し、容器の
内部から外部に排気を行なう排気流路を配置し、可動接
点近傍を取囲み可動接触子に形成された圧力反射体を配
置し、可動接触子の開閉動作面を挟み込むように配置さ
れ磁性体でなる二つの第1磁路部と、第1磁路部の一端
を橋絡する磁性体の第2磁路部とで構成されるコアを配
置し、アークランナ又は電極のアーク制御部を設けるよ
うに構成したので、接点開離直後には固定接触子の全て
の電流経路とアークの電磁力のコアによる偏りがアーク
を端子部側に駆動する電磁力を発生し、細隙板と圧力反
射体が放出するガスのガス圧上昇と、このホットガスの
排気流路の容器内側の流入口へ向かう流れにより、アー
クの駆動力を強くし可動接触子の回動を早め、急激にア
ーク電圧を立ち上げることができ、また、圧力反射体を
備えたことで可能接点より出るアークを絞り込み、アー
クランナを備えたことでアークがすばやく冷却でき、高
いアーク電圧を発生、維持できる。さらに、アークラン
ナを備えたことにより固定接点の損傷も軽減でき、導体
を通る電流が小さくても可動接点近傍の圧力反射体にア
ークが触れアーク電圧を上昇し、アークが可動接点より
回動軸側にはみ出しても圧力反射体により可動接触子の
導体を保護し、可動接触子の開離距離が増大しても切り
欠き部の絶縁物によるアーク冷却作用により高いアーク
電圧を発生、維持でき、また、高圧のホットガスを速や
かに排気流路へ導き容器内部の圧力が上昇するのを防止
し、容器割れを防ぎ、優れた限流性能、耐久性を持った
開閉器が得られる効果がある。
【0114】請求項14の発明によれば、可動接触子の
開閉動作面を挟み込むように配置され磁性体でなる二つ
の第1磁路部と、その第1磁路部の一端を橋絡する磁性
体の第2磁路部とで構成されるコアを配置するように構
成したので、接点開離直後にアークが固定接触子を構成
する導体を流れる全ての電流により端子部方向に強力に
引き延ばされ、その後もアークが第1導体部の切り欠き
部奥を覆う絶縁物に押しつけられることにより高いアー
ク電圧を発生、維持することができるので、限流性能の
優れた開閉器が得られる効果がある
【0115】請求項15の発明によれば、第1導体部と
第2導体部の間であり且つ第3導体部と端子部との間に
コアを配置し、第2磁路部は可動接点と端子部との間で
あり且つ可動接触子の開閉動作と干渉しない位置に配置
するように構成したので、接点開離直後には固定接触子
の全ての電流経路とアークの電磁力のコアによる偏りが
アークを端子部側に引き延ばす電磁力を発生し、急激に
アーク電圧を立ち上げることができ、さらに、可動接触
子の開離距離が増大しても切り欠き部の絶縁物によるア
ーク冷却作用により高いアーク電圧を発生、維持でき、
優れた限流性能を持った開閉器が得られる効果がある。
【0116】請求項16の発明によれば、第1導体部の
下方であり且つ第3導体部と端子部との間にあり、第2
導体部の下方に第2磁路部を配置したコアを有するよう
に構成したので、第2導体部の磁場周回路の磁気抵抗が
減少し電流経路が発生するアークを端子部側に引き延ば
す電磁力が強化され、急激にアーク電圧を立ち上げるこ
とができ、アーク冷却作用と共に、優れた限流性能を持
った開閉器が得られる効果がある。
【0117】請求項17の発明によれば、第2導体部の
上方であり且つ第3導体部と端子部との間にあり、第1
導体部の上方であり且つ可動接触子の開閉動作と干渉し
ない位置に第2磁路部を配置したコアを有するように構
成したので、第1導体部の磁場周回路の磁気抵抗が減少
し電流経路が発生するアークを端子部側に引き延ばす電
磁力を強化し、アークを端子部とは逆の方向へ駆動する
成分の影響を減少する作用により、急激にアーク電圧を
立ち上げることができ、アーク冷却作用と共に、優れた
限流性能を持った開閉器が得られる効果がある。
【0118】請求項18の発明によれば、第1導体部の
上面及び第3導体部の端子部とは反対の側面に導体の絶
縁へ密着ないし接近し、第2磁路部を第1導体部の上方
であり且つ可動接触子の開閉動作と干渉しない位置に配
置したコアを有するように構成したので、逆駆動の成分
減少作用でアークを端子部側に引き延ばす電磁力を強化
し、急激にアーク電圧を立ち上げることができ、絶縁物
の消耗が少なく容器内の圧力上昇が緩和でき、アーク冷
却作用と共に、優れた限流性能を持った開閉器が得られ
る効果がある。
【0119】請求項19の発明によれば、第1導体部の
上で、コアの最上部であり且つ可動接触子の開閉動作と
干渉しない位置に第2磁路部を配置したコアを有するよ
うに構成したので、逆駆動の成分減少作用でアークを端
子部側に引き延ばす電磁力を強化し、急激にアーク電圧
を立ち上げることができ、可動接触子の回動速度を増加
でき、アーク冷却作用と共に、優れた限流性能を持った
開閉器が得られる効果がある。
【0120】請求項20の発明によれば、第2導体部が
回転可動で回転の中心軸を第1磁路部にて支持した構成
で、第1導体部の下方にあり、第2導体部の下方に第2
磁路部を配置したコアを有するように構成したので、第
2導体部の回動速度が増加でき、容器に衝撃対策を施す
ことなく回動受けが設けられ、回動中心軸の保持部品を
コアで兼用するので部品の削減が図れ、アーク冷却作用
と共に、優れた限流性能を持ち、安価な開閉器が得られ
る効果がある。
【0121】請求項21の発明によれば、第1導体部の
上方及び第3導体部の端子部とは反対側で、第2磁路部
はコアの最上部であり且つ可動接触子の開閉動作と干渉
しない位置に配置したコアを有するように構成したので
逆駆動の成分減少作用でアークを端子部側に引き延ばす
電磁力を強化し、急激にアーク電圧を立ち上げることが
でき、可動接触子の回動速度を増加でき、絶縁物の消耗
が少なく容器内の圧力上昇を緩和でき、アーク冷却作用
と共に、優れた限流性能を持った開閉器が得られる効果
がある
【0122】請求項22の発明によれば、可動接触子の
一端部を二股としそれぞれの端部に可動接点を固着する
と共に、固定接触子にその可動接点とそれぞれ接離可能
な固定接点を固着するように構成したので、接点開離直
後には固定接触子の全ての電流経路がアークを端子部側
に引き延ばす電磁力を発生し、2本に分割されたアーク
が冷却され急激にアーク電圧を立ち上げることができ、
さらに、可動接触子の開離距離が増大しても狭小部の絶
縁物によるアーク冷却作用により高いアーク電圧を発
生、維持することができ、また、通常の電流を流す場合
でも接触部の温度上昇を抑制したので、優れた限流性能
と温度特性を持った開閉器が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の一実施例による回路遮断器の
閉成状態を示す側面図である。
【図2】請求項1の発明の一実施例による回路遮断器の
開成状態を示す側面図である。
【図3】請求項1の発明の一実施例による回路遮断器の
固定接触子の斜視図である。
【図4】請求項1の発明の一実施例による回路遮断器の
動作説明図である。
【図5】請求項1の発明の一実施例による回路遮断器の
固定接触子を流れる電流が発生する磁場強度分布の説明
図である。
【図6】請求項1の発明の一実施例による回路遮断器の
動作説明図である。
【図7】請求項2の発明の一実施例による消弧部を示す
正面図である。
【図8】請求項3の発明の一実施例による消弧部を示す
断面図である。
【図9】請求項4の発明の一実施例による消弧部を示す
断面図である。
【図10】請求項5の発明の一実施例による消弧部を示
す断面図である。
【図11】請求項6の発明の一実施例による消弧部を示
す正面図である。
【図12】請求項7の発明の一実施例による消弧部を示
す正面図である。
【図13】請求項8の発明の一実施例による消弧部を示
す正面図である。
【図14】請求項9の発明の一実施例による消弧部を示
す正面図である。
【図15】請求項12の発明の一実施例による消弧部を
示す正面図である。
【図16】請求項13の発明の一実施例による回路遮断
器の閉成状態を示す側面図である。
【図17】請求項13の発明の一実施例による回路遮断
器の開成状態を示す側面図である。
【図18】請求項13の発明の一実施例による回路遮断
器の固定接触子の斜視図である。
【図19】請求項13の発明の一実施例による回路遮断
器の動作説明図である。
【図20】請求項13の発明の一実施例による回路遮断
器の動作説明図である。
【図21】請求項14および請求項15の発明の一実施
例による回路遮断器の開成状態を示す側面図である。
【図22】請求項14および請求項15の発明の一実施
例による回路遮断器の閉成状態を示す側面図である。
【図23】請求項14および請求項15の発明の一実施
例による回路遮断器の固定接触子の斜視図である。
【図24】請求項14および請求項15の発明の一実施
例による回路遮断器の動作説明図である。
【図25】請求項14および請求項15の発明の一実施
例による回路遮断器の動作説明図である。
【図26】請求項16の発明の一実施例による消弧部を
示す正面図である。
【図27】請求項17の発明の一実施例による消弧部を
示す正面図である。
【図28】請求項18の発明の一実施例による消弧部を
示す正面図である。
【図29】請求項19の発明の一実施例による消弧部を
示す正面図である。
【図30】請求項20の発明の一実施例による消弧部を
示す正面図である。
【図31】請求項21の発明の一実施例による消弧部を
示す正面図である。
【図32】請求項22の発明の一実施例による回路遮断
器の閉成状態を示す側面図である。
【図33】請求項22の発明の一実施例による回路遮断
器の開成状態を示す側面図である。
【図34】請求項22の発明の一実施例による回路遮断
器の固定接触子の斜視図である。
【図35】請求項22の発明の一実施例による回路遮断
器の動作説明図である。
【図36】請求項22の発明の一実施例による回路遮断
器の動作説明図である。
【図37】従来の回路遮断器の開成状態を示す側面図で
ある。
【図38】図37の回路遮断器の接点開離直後の状態を
示す側面図である。
【図39】図38の回路遮断器における可動接触子の最
大開離状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 可動接触子 2 可動接点 3 固定接点 4 固定接触子 4a 第1導体部 4d 第3導体部 4e 第2導体部 5 端子部 11,11a,11b 圧力反射体 12 容器 13 排気流路 15 絶縁物 50 アークランナ(電極) 55 コア 55a 第1磁路部 55b 第2磁路部 59,59a〜59g 細隙板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 貢 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機 株式会社中央研究所内 (72)発明者 三橋 孝夫 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機 株式会社中央研究所内

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端部に可動接点を有する可動接触子
    と、この可動接触子の開閉動作で前記可動接点と接離可
    能な固定接点を一端部に有する固定接触子と、この固定
    接触子の他端部に接続する端子部とを備えた開閉器にお
    いて、接点閉成状態の前記可動接点が前記固定接点から
    開離する方向を上方とした時、前記固定接触子を、前記
    端子部と接続する第1導体部、前記固定接点を有する第
    2導体部、及び第1導体部と第2導体部を上下方向に接
    続する第3導体部で構成し、可動接点と接触する前記固
    定接点の接触面の位置を前記端子部の位置より下方に配
    置し、第3導体部を前記固定接点の位置より可動接触子
    の可動接点が設けられていない他端部側で且つ前記端子
    部の反対側に配置し、第1導体部を、前記接点閉成時に
    前記接点接触面の位置より上方に配置すると共に、前記
    接点開成時に前記接点接触面の位置より下方に配置し、
    前記接点開成時に前記可動接点表面から見渡せる前記第
    1導体部の部位を絶縁物で被覆し、前記接点近傍のアー
    クにさらされる部位に接点を両側から挟み込むように絶
    縁物よりなる細隙板を狭い間隔で対向配置し、前記可動
    接点近傍を取囲み前記可動接触子に形成された圧力反射
    体を設けたことを特徴とする開閉器。
  2. 【請求項2】 細隙板に挟まれた空間内から前記細隙板
    の空間より機構部側まで延びた圧力反射体を設けたこと
    を特徴とする請求項1記載の開閉器。
  3. 【請求項3】 細隙板の空間幅を上方向に向かって徐々
    に広げて設けたことを特徴とする請求項1記載の開閉
    器。
  4. 【請求項4】 細隙板を圧力反射体に密着または接近し
    て配置したことを特徴とする請求項1記載の開閉器。
  5. 【請求項5】 細隙板を圧力反射体に空間を持たせて配
    置したことを特徴とする請求項1記載の開閉器。
  6. 【請求項6】 細隙板の空間より機構部側まで延びた圧
    力反射体の機構部側の端部を、その細隙板の空間幅より
    広げて設けたことを特徴とする請求項1記載の開閉器。
  7. 【請求項7】 圧力反射体より機構部側まで延びた細隙
    板の機構部側の端部を、圧力反射体の幅より狭くして設
    けたことを特徴とする請求項1記載の開閉器。
  8. 【請求項8】 圧力反射体が開閉動作を行う空間以外の
    細隙板の幅を、前記開閉動作を行う空間の細隙板の幅よ
    り狭めて設けたことを特徴とする請求項1記載の開閉
    器。
  9. 【請求項9】 細隙板の空間内の可動接触子の先端側の
    圧力反射体を他の部位よりも狭くして設けたことを特徴
    とする請求項1記載の開閉器。
  10. 【請求項10】 圧力反射体をファイバー板で構成した
    ことを特徴とする請求項1記載の開閉器。
  11. 【請求項11】 圧力反射体を表面を絶縁膜にて被った
    金属で構成したことを特徴とする請求項1記載の開閉
    器。
  12. 【請求項12】 圧力反射体を装着しない可動接触子
    の、可動接点より根本側で可動接点の固着した面の一部
    を凹ませて設けたことを特徴とする請求項1記載の開閉
    器。
  13. 【請求項13】 容器内に収納され一端部に可動接点を
    有する可動接触子と、この可動接触子の開閉動作で前記
    可動接点と接離可能な固定接点を一端部に有する固定接
    触子と、この固定接触子の他端部に接続する端子部とを
    備えた開閉器において、接点閉成状態の前記可動接点が
    前記固定接点から開離する方向を上方とした時、前記固
    定接触子を、前記端子部と接続する第1導体部、前記固
    定接点を有する第2導体部、及び第1導体部と第2導体
    部を上下方向に接続する第3導体部で構成し、可動接点
    と接触する前記固定接点の接触面の位置を前記端子部の
    位置より下方に配置し、第3導体部を前記固定接点の位
    置より可動接触子の可動接点が設けられていない他端部
    側で且つ前記端子部の反対側に配置し、第1導体部を、
    前記接点閉成時に前記接点接触面の位置より上方に配置
    すると共に、前記接点開成時に前記接点接触面の位置よ
    り下方に配置し、前記接点開成時に前記可動接点表面か
    ら見渡せる前記第1導体部の部位を絶縁物で被覆し、前
    記接点近傍のアークにさらされる部位にその接点を両側
    から挟み込むように絶縁物よりなる細隙板を狭い間隔で
    対向配置し、前記容器の内部から外部に排気を行なう排
    気流路を配置し、前記可動接点近傍を取囲み前記可動接
    触子に形成された圧力反射体を配置し、可動接触子の開
    閉動作面を挟み込むように配置され磁性体でなる二つの
    第1磁路部とその第1磁路部の一端を橋絡する磁性体の
    第2磁路部とで構成されるコアを配置し、アークランナ
    又は電極のアーク制御部を設けたことを特徴とする開閉
    器。
  14. 【請求項14】 一端部に可動接点を有する可動接触子
    と、この可動接触子の開閉動作で前記可動接点と接離可
    能な固定接点を一端部に有する固定接触子と、この固定
    接触子の他端部に接続する端子部とを備えた開閉器にお
    いて、接点閉成状態の前記可動接点が前記固定接点から
    開離する方向を上方とした時、前記固定接触子を、前記
    端子部と接続する第1導体部、前記固定接点を有する第
    2導体部、及び第1導体部と第2導体部を上下方向に接
    続する第3導体部で構成し、可動接点と接触する前記固
    定接点の接触面の位置を前記端子部の位置より下方に配
    置し、第3導体部を前記固定接点の位置より可動接触子
    の可動接点が設けられていない他端部側で且つ前記端子
    部の反対側に配置し、第1導体部を、前記接点閉成時に
    前記接点接触面の位置より上方に配置すると共に、前記
    接点開成時に前記接点接触面の位置より下方に配置し、
    前記接点開成時に前記可動接点表面から見渡せる前記第
    1導体部の部位を絶縁物で被覆し、前記可動接触子の開
    閉動作面を挟み込むように配置され、磁性体でなる二つ
    の第1磁路部とその第1磁路部の一端を橋絡する磁性体
    の第2磁路部とで構成されるコアを配置したことを特徴
    とする開閉器。
  15. 【請求項15】 第1導体部と第2導体部の間であり且
    つ第3導体部と端子部との間にコアを配置し、前記第2
    磁路部は可動接点と端子部との間であり且つ可動接触子
    の開閉動作と干渉しない位置に配置したことを特徴とす
    る請求項14記載の開閉器。
  16. 【請求項16】 第1導体部の下方であり第3導体部と
    の間にコアを配置し、前記第2磁路部は第2導体部の下
    方に配置したことを特徴とする請求項14記載の開閉
    器。
  17. 【請求項17】 第2導体部の上方であり且つ第3導体
    部と端子部との間にコアを配置し、前記第2磁路部は第
    1導体部の上方であり且つ可動接触子の開閉動作と干渉
    しない位置に配置したことを特徴とする請求項14記載
    の開閉器。
  18. 【請求項18】 第1導体部の上面及び第3導体部の前
    記端子部とは反対の側面に前記導体の絶縁へ密着ないし
    接近してコアを配置し、前記第2磁路部は第1導体部の
    上方であり且つ可動接触子の開閉動作と干渉しない位置
    に配置したことを特徴とする請求項14記載の開閉器。
  19. 【請求項19】 第1導体部の上方にコアを配置し、前
    記第2磁路部は前記コアの最上部及び可動接触子の開閉
    動作と干渉しない位置に配置したことを特徴とする請求
    項14記載の開閉器。
  20. 【請求項20】 第2導体部が回転可動なる構成におい
    て、第1導体部の下方にコアを配置し、前記第2磁路部
    は第2導体部の下方に配置し、前記回転の中心軸を前記
    第1磁路部にて支持したことを特徴とする請求項14記
    載の開閉器。
  21. 【請求項21】 第1導体部の上方及び第3導体部の端
    子部とは反対側にコアを配置し、前記第2磁路部は前記
    コアの最上部であり且つ可動接触子の開閉動作と干渉し
    ない位置に配置したことを特徴とする請求項14記載の
    開閉器。
  22. 【請求項22】 一端部に可動接点を有する可動接触子
    と、この可動接触子の開閉動作で前記可動接点と接離可
    能な固定接点を一端部に有する固定接触子と、この固定
    接触子の他端部に接続する端子部とを備えた開閉器にお
    いて、前記可動接触子の一端部を二股としそれぞれの端
    部に可動接点を固着すると共に、前記固定接触子にその
    可動接点とそれぞれ接離可能な固定接点を固着し、接点
    閉成状態の前記可動接点が前記固定接点から開離する方
    向を上方とした時、前記固定接触子を、前記端子部と接
    続する第1導体部、前記固定接点を有する第2導体部、
    及び第1導体部と第2導体部を上下方向に接続する第3
    導体部で構成し、可動接点と接触する前記固定接点の接
    触面の位置を前記端子部の位置より下方に配置し、第3
    導体部を前記固定接点の位置より可動接触子の可動接点
    が設けられていない他端部側で且つ前記端子部の反対側
    に配置し、第1導体部を、前記接点閉成時に前記接点接
    触面の位置より上方に配置すると共に、前記接点開成時
    に前記接点接触面の位置より下方に配置し、前記接点開
    成時に前記可動接点表面から見渡せる前記第1導体部の
    部位を絶縁物で被覆したことを特徴とする開閉器。
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