JPH06161016A - 写真材料の硬化方法及び硬化用組成物 - Google Patents

写真材料の硬化方法及び硬化用組成物

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JPH06161016A
JPH06161016A JP5166704A JP16670493A JPH06161016A JP H06161016 A JPH06161016 A JP H06161016A JP 5166704 A JP5166704 A JP 5166704A JP 16670493 A JP16670493 A JP 16670493A JP H06161016 A JPH06161016 A JP H06161016A
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layer
gelatin
photographic
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thickener
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Marianne Yarmey
ヤーメイ マリアン
James L Bello
リー ベロー ジェイムズ
Gary F Mitchell
フランシス ミッチェル ゲイリー
Glenn T Pearce
トーマス ピアース グレン
Wayne A Bowman
アーサー ボウマン ウェイン
Melvin D Sterman
デビッド スターマン メルビン
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、写真材料中のコロイド状キヤリア
材料を迅速作用性硬化剤を含む塗布組成物を用いて硬化
する方法に関し、過度に迅速な硬化に伴う問題等が解消
された硬化方法を提供することを目的とする。 【構成】 本発明の塗布組成物は、迅速作用性硬化剤及
び増粘剤からなり;40℃において粘度が約5cp〜約2
0cpであり、そして40℃かつ剪断速度約1,000な
いし10,000秒-1において、べき乗則指数が約0.
90より大きく;そして増粘剤濃度が約50mg/cm3
満である水溶液である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般に写真材料、例え
ば、写真フィルム又は写真印画紙の製造に関する。更に
詳細には、本発明は、写真材料形成層に用いられる、ゼ
ラチンのようなコロイド状キヤリア材料の迅速作用性硬
化剤を用いる硬化に関する。本発明はかかる硬化方法及
び硬化用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】過去20年間の写真技法における進歩
は、硬化剤についての技術的進歩に帰因するところが大
きい。硬化剤技術が進歩したために、写真処理の際、よ
り高い溶液温度を使用すること及び1つ又はそれ以上の
工程を組合せること又は省略することが可能となった。
【0003】写真材料は、典型的にいくつかの写真層、
例えば、ハロゲン化銀乳剤層、保護層、フィルタ層、中
間層及び下塗り層であって、支持体材料からなる基礎
層、例えば、紙、セルロースエステル、セルロースアセ
テートもしくはセルロースアセトブチレート;ポリエス
テル;ポリカーボネート;ガラス;金属等の上に順次重
層もしくは塗布された写真層を有する。これらの写真層
は、典型的にポリマー、例えば、ゼラチンの水溶液であ
って、その水溶液には写真技術分野において周知の他の
成分、例えば、色素、発色カプラー、増感剤、ハロゲン
化銀結晶等が溶解もしくは分散している。層中のこのポ
リマーは、他の機能の中でもとりわけ、前記の層及び前
記層からなる写真材料に適切な構造上の一体性を与え
る。
【0004】露光後の処理の際、写真材料は、通常いく
つかの水溶液中を通過し、これらの水溶液のすべては異
なるpHを有し、そして高温である可能性もある。この処
理過程では、写真材料のこれらの層は溶解、過度の膨
潤、支持体からの薄層剥離もしくは分離があってはなら
ない。これらのいずれかが起こると、写真材料の性能は
著しく損われる。写真材料層はしたがって前記のような
崩壊を招くような処理に対して抵抗性を有するように形
成しなければならない。かかる処理に対する抵抗性は、
層を硬化することにより部分的に達成される。
【0005】写真材料層を“硬化する”とは、層の“融
点”を高くすること、すなわち、水中に層が溶解するの
に要する温度を高くするように、層を処理することを意
味する。“硬化”には、写真層の“バインダー”もしく
は“コロイド状キヤリア”として機能するポリマー、例
えば、ゼラチンの分子架橋を必要とする。各種物質が、
ゼラチンのプロティン分子と反応して架橋を起こさせ、
それにより写真材料中の層を硬化させることができる。
このような硬化剤としては、ある種の金属の塩、例え
ば、ジルコニウム塩及びクロム塩;二官能性アルデヒド
類、ケトン類、スルホネートエステル類、スルホニルハ
ロゲン化物、カルボン酸誘導体及び炭酸誘導体;カルボ
ジイミド類;並びにイソオキサゾリウム塩が挙げられ
る。例えば、 Jamesの“The Theory of the Photograph
ic Process" 、第4版(1977)、77〜87頁を参
照されたい。しかしながら、これらのいわゆる“従来
の”硬化剤には多くの課題がある。
【0006】従来の硬化剤のほとんどに共通する課題の
1つは、ゼラチンとの反応速度が比較的遅いので、その
結果、硬化が長時間に亘ることである。このように反応
速度が遅いと、後硬化(すなわち、写真材料の貯蔵中に
硬化が進むこと)が起こり、その結果コントラストの低
下のようなセンシトメトリ上の変化を引き起こすことに
なる。この課題を解決するために、いわゆる“迅速作用
性硬化剤”(急速作用性硬化剤もしくはクィック作用性
硬化剤)が開示されそして用いられてきた。
【0007】これらの迅速作用性硬化剤は、ゼラチンの
架橋反応速度が高く、それらをゼラチン溶液に添加後比
較的短期間内に硬化を引起こす。迅速作用性硬化剤を用
いると、写真材料の貯蔵中の後硬化を回避できる。多く
の迅速作用性硬化剤が開示されている。例えば、米国特
許第4,119,464号明細書はある種のカルバモイ
ロニウム化合物、カルバモイルピリジニウム塩及びカル
バモイルオキシピリジニウム塩について記載している。
米国特許第4,067,741号明細書はある種のスル
ホニルピリジニウム化合物の使用について開示してお
り、一方、米国特許第4,063,952号明細書はス
ルホ−又はスルホアルキル置換カルバモイルピリジニウ
ム化合物の使用について開示している。ヨーロッパ特許
出願第257,515号公報はカルバモイル化合物及び
ウレイド化合物である硬化剤を開示している。
【0008】しかしながら、迅速作用性硬化剤はゼラチ
ンと極めて急速に反応するので、これらの硬化剤は写真
材料の製造にいくつかの別の問題を提起する。例えば、
迅速作用性硬化剤を用いると、写真材料の製造の際、写
真層の塗布が困難になる。塗布すべき溶液に迅速作用性
硬化剤を添加した場合、それらのゼラチンとの反応が極
めて急速なので、硬化が塗布ホッパー装置内で起こり、
硬化ゼラチンのスラグが生成し、その結果塗布が非均一
なものになる。
【0009】したがって、従来の硬化剤と比較して、塗
布されたゼラチン含有層の迅速硬化が可能であり、しか
も塗布ホッパー内での早期硬化の発生を回避できるよう
な、迅速作用性硬化剤用送出(delivery) 系を提供すれ
ば望ましいことになるであろう。迅速作用性硬化剤の反
応時間が短いためにおこる問題を回避するための方法が
以下のように開示されている。例えば、米国特許第4,
233,398号明細書は、多糖を迅速作用性硬化剤に
包含させ、次いで、硬化させるべきゼラチン層の頂部に
塗布することができるものを開示している。英国特許第
1,275,587号公報は、迅速作用性硬化剤含有層
へのアクリル酸とアルキルアクリレートのコポリマーの
添加を開示している。しかしながら、米国特許第4,2
33,298号明細書は、かかる化合物を用いると、特
にカルボジイミド硬化剤及びイソオキサゾリウム硬化剤
と共に用いた場合、層の膨潤が増加することを開示して
いる。
【0010】迅速作用性硬化剤を使用するためにおこる
更に別の問題は、写真材料の製造工程で層を塗布するの
に用いる方法との適合性及び写真材料のセンシトメトリ
性の保持との適合性のために、過度に迅速な硬化を制御
するための何らかの化学的対策又は物理的対策をとる必
要があることから生じる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】迅速作用性硬化剤を用
いる写真材料中の写真層の硬化方法であって、過度に迅
速な硬化に伴う問題を低減もしくは排除し、写真材料製
造の際層を塗布するための通常のビーズコーティング法
及びカーテンコーティング法と適合し、そして写真材料
の物理的特性又はセンシトメトリ特性に悪影響を与えな
い硬化方法を提供することが必要とされている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、写真材料にお
いてコロイド状キヤリア材料を含む写真層を硬化する方
法であって、前記写真材料が支持体材料層及び前記支持
体材料の上に塗布された写真層を少くとも1層含んでな
るものであって、前記方法が、前記写真材料の少くとも
1層の写真層と、塗布組成物の層を接触させた状態に置
くことからなり、前記の塗布組成物が(i)迅速作用性
硬化剤及び増粘剤からなり;(ii)前記写真材料と接触
した状態に置かれている間、40℃かつ剪断速度約10
00ないし10,000秒-1において、べき乗則指数
(power-law index)が約0.90より大きく、粘度が約
5cpないし約20cpである水溶液であり;そして(iii)
増粘剤濃度が約50mg/cm3 未満であることを特徴とす
る硬化方法を提供する。
【0013】本発明は更に、迅速作用性硬化剤及び増粘
剤からなり;40℃において粘度が約5cp〜約20cpで
あり、そして40℃かつ剪断速度約1,000ないし1
0,000秒-1において、べき乗則指数が約0.90よ
り大きく;そして増粘剤濃度が約50mg/cm3 未満であ
る水溶液を提供する。本発明は、以下に示す特性を有す
る水溶液の調製に用いることができる迅速作用性硬化剤
とポリマー材料(増粘剤)の組合せが存在するという知
見に基づくものであり、前記水溶液の特性とは、(a)
約35℃以上の温度、典型的に約40℃の温度におい
て、かつ写真材料製造の際、層の塗布のために通常のビ
ーズコーティング法及びカーテンコーティング法を用い
た場合塗布されるべき溶液が付される剪断速度におい
て、十分にニュートン性(Newtonian 、べき乗則指数が
約0.9より大きい) であり;(b)前記方法により塗
布する場合、製造される写真材料の品質に悪影響を与え
ることなく、前記の温度及び剪断速度において、許容さ
れうる粘度を有し;(c)通常のビーズコーティング法
又はカーテンコーティング法により製造される写真材料
において、隣接層に対する中間層の接着性が許容可能な
ものであるような層を形成するのに有用であり;(d)
写真材料の鮮鋭性又は他のセンシトメトリ特性に有意に
悪影響を与えることがないような十分に低い増粘剤濃度
において、十分にニュートン性でありかつ許容可能な粘
度を有し(ここで溶液層は写真材料用の硬化剤の供給源
として提供される);そして(e)写真材料に含まれる
溶液の1層から拡散して、写真材料の各種層を硬化する
のに十分な硬化剤濃度において、そして(a)及び
(b)において述べたような粘度及びべき乗則指数を有
するのに十分な増粘剤濃度において、ビーズコーティン
グ法又はカーテンコーティング法で写真材料を製造する
際に前記溶液を層形成塗布する前に溶液中にポリマー性
スラグが形成することを回避するのに十分な程、増粘剤
と硬化剤の反応速度が遅いことである。
【0014】したがって、本発明の一態様において、本
発明は、迅速作用性硬化剤及び増粘剤からなり;そして
40℃かつ剪断速度約1000ないし10,000秒-1
において、粘度が約5センチポアズ(“cp”)〜約20
cpであり、かつ、べき乗則指数が約0.90より大き
く;そして増粘剤の濃度が約100mg/cm3 未満、更に
好ましくは約50mg/cm3 未満である水溶液に関する。
本発明において、ビーズコーティングを用いる場合に
は、典型的に約3.8〜約5.0(好ましくは約4.3
9) cm3/ft2 の本発明溶液を1層について塗布する。
カーテンコーティングを用いる場合には、典型的に約
3.0〜約3.6(好ましくは約3.30) cm3/ft2
の本発明溶液を1層について塗布する。
【0015】別の態様において、本発明は、写真材料に
おいて、コロイド状キヤリア材料を含む写真層を硬化す
る方法であって、前記写真材料が支持体材料層及び前記
支持体材料の上に塗布された写真層を少くとも1層含ん
でなるものであって、前記方法が、前記写真材料の少く
とも1層の写真層と、塗布組成物の層を接触させた状態
に置くことからなり、前記の塗布組成物が(i)迅速作
用性硬化剤及び増粘剤からなり;(ii)前記写真材料と
接触した状態に置かれている間、40℃かつ剪断速度約
1000ないし10,000秒-1において、べき乗則指
数が約0.90より大きく、粘度が約5cpないし約20
cpである水溶液であり;そして(iii)増粘剤濃度が約1
00mg/cm3 未満、更に好ましくは約50mg/cm3 未満
であることを特徴とする硬化方法に関する。
【0016】本発明溶液及び本発明方法において、べき
乗則指数を限定すると、写真材料の迅速作用性硬化剤の
供給源として“塗布組成物”を提供するのに用いられる
溶液がほぼニュートン性となりその結果剪断減粘性では
なくなり、一方、粘度を限定すると、写真材料を製造す
るのに用いられる通常の塗布法において均一塗布性が確
保される。増粘性濃度を限定すると、写真材料の鮮鋭性
又は他のセンシトメトリ特性に対する、前記組成物を用
いて形成した層による影響をわずかなものにすることが
できる。増粘剤濃度の下限は粘度の下限を意味すること
に注意されたい。さらに、最高濃度についての限界及び
要求される最低粘度を与えるであろう低濃度限界により
示される、本発明溶液中の増粘剤の濃度範囲内において
は、本発明溶液を用いて形成した“塗布組成物”層と、
他の層、典型的に“コロイド状キヤリア材料”としての
ゼラチンを含む写真層との間に適切な中間層粘着性(in
terlayer adhesion )が存在する。
【0017】本発明溶液での迅速作用性硬化剤濃度は、
写真材料のすべての層(典型的に約5ないし約20)中
のすべてのゼラチンを硬化するのに必要な量として定め
られ、前記量の硬化剤を与えるように本発明溶液を用い
るべきである。好ましい用途では、本発明溶液の単一の
“キヤリア組成物”層から、すべての他の層へ硬化剤が
拡散して他層のゼラチンを硬化する。典型的に、以下に
定義する硬化剤Z(Hardener Z) の場合、硬化剤の使用
重量は写真材料のすべての層のゼラチンの約4%ないし
約6%となるであろう。
【0018】本発明溶液中の増粘剤濃度は、層又は層パ
ック(pack of layers) の塗布を満足できるものにする
ための粘度要件を満たすように定められ、前記濃度で本
発明溶液を写真材料に用いる。本発明溶液中に存在して
もよい増粘剤の量と硬化剤の量の間には、確固として定
義された関係はないが、両者の濃度は、塗布欠陥となる
可能性のある、増粘剤成分と硬化剤成分間の過度の早期
反応を防止するのに十分な程低いものでなければならな
い。
【0019】本発明に用いることができるいくつかの増
粘剤については、増粘剤と迅速作用性硬化剤からなる本
発明溶液のpHを、任意の通常の技法(例えば、緩衝液添
加、強酸添加等)により調整して、増粘剤と硬化剤間の
架橋反応速度を都合よくおくらせることができる。本発
明に用いることができるいくつかの増粘剤については、
便宜的に硬化剤と全く反応しないようにする。
【0020】典型的に、本発明溶液を調製する際には、
写真材料に本発明溶液を塗布する直前に硬化剤溶液を増
粘剤溶液と合せる。写真材料に塗布する前に、本発明溶
液層を他層のパックに添加してもよく、本発明溶液層は
写真材料上に付着(すなわち、塗布)される。典型的
に、本発明によれば、写真材料の層の中には、本発明溶
液を用いて形成した1つの“塗布組成物”層があるであ
ろうが、この“塗布組成物”層は写真材料(典型的にハ
ロゲン化銀結晶)、色素、発色カプラー、増感剤等を含
有しなくてもよい。典型的な場合、単一の“塗布組成
物”層から拡散する迅速作用性硬化剤がその各々が“コ
ロイド状キヤリア”材料を含むすべての“写真層”を硬
化する。
【0021】本発明の他の利点及び更なる理解は以下の
詳細な記載を検討することにより得られるであろう。本
明細書における本発明の説明では、特に断らない限り、
室温(約20℃〜約25℃)及び大気条件下で処理工程
を実施し、濃度を測定する。本明細書において用いられ
るものとして、用語“写真層”とは写真材料を形成する
ための支持体(例えば、紙又はフィルム)上に連続的
に、すなわち、ある層の上に別の層というように塗布し
た任意の各種層を意味し;かかる層としては一般にハロ
ゲン化銀乳剤層、保護層、フィルタ層、中間層並びに下
塗り層及び写真補助層が挙げられる。これらの層の各々
は“コロイド状キヤリア材料”、典型的にゼラチン、及
びいくつかの他の成分、例えば、写真処理に重要なハロ
ゲン化銀結晶、増感剤、色素、発色カプラー等を含む。
本発明によれば、本発明の迅速作用性硬化剤と増粘剤の
組合せを含む“塗布組成物”の層を、本発明により製造
した写真材料中の層中に配置する。この“塗布組成物
層”は、本発明の水溶液から形成され、この組成物層
は、本発明の写真材料中に“塗布組成物”層を形成する
ための塗布方法で塗布される組成物である。
【0022】一態様において、本発明は、写真材料の硬
化方法に関し、写真材料のすべての写真層の“コロイド
状キヤリア材料”の硬化を意味する。コロイド状キヤリ
ア材料は典型的にゼラチンであるが、ゼラチン以外のプ
ロテイン、合成キヤリアビヒクル、例えば、水溶性ポリ
マー、例えば、ポリアクリレート、デキストラン、アル
ギン酸、及びそれらの混合物であることができ、その分
子を架橋して硬化を行うことができる。
【0023】適切な迅速作用性硬化剤は、例えば、米国
特許第4,067,741号;第4,119,464
号;及び第4,233,398号各明細書に記載されて
いるものである。本発明で用いられる好ましい迅速作用
性硬化剤は、式X:
【0024】
【化1】
【0025】式中、R1 及びR2 は、独立して炭素原子
数1〜3個のアルキル;炭素原子数1〜3個の低級アル
キル又はクロロもしくはブロモで置換されたフェニル;
フェニル環が炭素原子数1〜3個の低級アルキル又はク
ロロもしくはブロモで置換されたベンジルを表すか;又
はR1 ,R2 及びそれら両者が結合している窒素は非置
換のピペリジニルもしくはモルホリニルであるか又はそ
の1個の炭素が、炭素原子数1〜3個のアルキル又はク
ロロもしくはブロモで置換されたピペリジニルもしくは
モルホリニルであり;R3 は、水素、メチル又はエチル
であり;そしてR4 は単結合又は炭素原子数1〜3個の
アルキレニルである、により表されるカルバモイルピリ
ジニウム化合物である。特に好ましい硬化剤は1−(4
−モルホリニルカルボニル)−4−(2−スルホエチ
ル)−ピリジニウムヒドロキシド分子内塩であり、本明
細書では“Hardener Z”と称する。
【0026】本発明において有用な増粘剤は、連鎖延長
(chain extended) ゼラチン(塗布組成物層を形成する
ために塗布される水溶液のpHは約4未満であることを条
件とする);式XXXI:
【0027】
【化2】
【0028】の化合物と式 XXXII:
【0029】
【化3】
【0030】の化合物、前記式中、R5 及びR6 は各々
独立して水素又はメチルであり、Lは炭素原子数1〜5
個の直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレニルである連結
基であり、そしてX- は塩化物イオンもしくは臭化物イ
オンである、からなる共重合体(分子量約50,000
ないし約1,000,000ドルトン);等電pHが約
4.5ないし5.0のゼラチン及び式XXXIの化合物と式
XXXIII:
【0031】
【化4】
【0032】前記式中、R6 及びLは式 XXXIIの化合物
について定義したとおりであり、M+ は金属イオンであ
る、の化合物からなる共重合体(分子量約50,000
ないし約1,000,000ドルトン)の混合物;又は
等電pH約4.5ないし5.0のゼラチン及びポリビニル
アルコール(分子量約100,000ないし約500,
000ドルトン)の混合物である。M+ は好ましくはN
+ であり、X- は好ましくはCl- である。これらの
共重合体は典型的に約100,000〜200,000
ドルトンの分子量を有するであろう。前記のポリビニル
アルコールは典型的に約200,000〜300,00
0ドルトンの分子量を有するであろう。
【0033】一実施態様において、増粘剤は等電pH約
4.5〜約5.0のゼラチン及びポリビニルアルコール
の混合物である。ポリマーのゼラチンに対する重量比が
約60:40であるものが混合物として好ましく、写真
材料中に塗布組成物層を形成するために塗布する水溶液
は約3のpHを有する。他の実施態様では、増粘剤は式XX
XI(式中、R5 は水素である)の化合物と式XXXII(式
中、R6 はメチルであり、Lはn−プロピレニルであ
り、X- はCl-である)の化合物からなる共重合体
(すなわち、アクリルアミドとN−(3−アミノプロピ
ル)メタクリルアミド塩酸塩の共重合体)であって、そ
の共重合体質量の約65%ないし約85%が式XXXIの化
合物からのものである。好ましいものは、質量の70%
〜80%が式XXXIの化合物からのものである。
【0034】更に別の実施態様において、増粘剤は等電
pHが約4.5〜約5.0のゼラチン、及びアクリルアミ
ドと2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン
酸ナトリウム塩の共重合体、すなわち、式XXXI(式中、
5 は水素である)の化合物と式XXXIII(式中、R6
水素であり、Lは1,1−ジメチルエチレニル(−C
(CH3)2 CH2 −)であって、エチレニルの炭素−1
は窒素に結合しているものであり、M+ はNa+ であ
る)の化合物からなる共重合体であって、この共重合体
質量の約20%〜約30%が式XXXIの化合物からのもの
である共重合体との混合物である。好ましいものは、共
重合体のゼラチンに対する重量比が20:80の混合物
である。写真材料に塗布組成物層を形成するために塗布
する水溶液のpHが約6であることが有利である。
【0035】更なる実施態様において、増粘剤は連鎖延
長ゼラチンである。連鎖延長ゼラチンは溶解性の高分子
量ゼラチンであり、溶液状のゼラチンを架橋剤と、ゼラ
チンのゲル化もしくは不溶化をおこすことなくゼラチン
分子の平均分子量を増加させる(架橋の結果として)の
に十分な低濃度で反応させることにより製造する。連鎖
延長ゼラチンを製造するには、通常の架橋剤、例えば、
ビス(ビニルスルホニル)メタンを用いることができ
る。約6.0%(w/w)〜約18.0%(w/w)の
水溶液状のゼラチンを、ゼラチン100g当り約0.2
5ミリモル〜約5ミリモルのビス(ビニルスルホニル)
メタンと反応させることにより、40℃において約25
cp〜約30cpのBrookfield粘度(すなわち、ULアダプ
タを備えたBrookfield LVTD粘度計を用いて測定した0
-1剪断速度での粘度)を有する溶液を調製することに
より製造される連鎖延長ゼラチンは、本発明において用
いる増粘剤として適切である。写真材料に塗布組成物層
を形成するために塗布する水溶液は、増粘剤が連鎖延長
ゼラチンの場合は、約4以下、好ましくは約3のpHを有
する。
【0036】低pH、特に約3以下のpHの場合に、連鎖延
長ゼラチンをはじめとするゼラチン含有増粘剤が遭遇す
る課題の1つは、明らかにゼラチンの酸加水分解による
粘度低下である。この課題は、写真材料中に層を塗布す
る際に、溶液の使用時間にできるだけ近づけて、本発明
水溶液を調製するように連鎖延長ゼラチン、酸及び迅速
作用性硬化剤を混合することにより最少にすることがで
きる。例えば、連鎖延長ゼラチン溶液を、塗布直前に、
酸及び迅速作用性硬化剤と三者混合して本発明水溶液を
調製してもよい。
【0037】先に述べたように、本発明水溶液は、迅速
作用性硬化剤、増粘剤及び場合により他の物質、例え
ば、適切な値に溶液のpHを設定するための酸もしくは緩
衝液を水に混合することにより調製する。本発明溶液中
の硬化剤及び増粘剤の濃度は多くのファクタに依存す
る。一般に増粘剤の濃度は、前記方法が写真材料中に前
記溶液を塗布するために用いられることを考慮に入れ
て、適切な溶液粘度が得られるように設定する。通常の
ビーズコーティング法では、40℃かつ剪断速度100
0〜10,000秒-1において少くとも約5cp、好まし
くは少くとも約7cpの粘度が必要とされ、一方、通常の
カーテンコーティング法では、40℃かつ剪断速度10
00〜10,000秒において、いくらかより高い粘
度、典型的に少くとも約10cp、好ましくは少くとも約
12.5cpが必要とされる。本発明に用いることができ
る増粘剤は、それらの水溶液が約100mg/cm3 未満の
濃度で前記粘度(室温で)が得られ、同時にそれらの溶
液が40℃かつ剪断速度約1000秒-1ないし10,0
00秒-1において少くとも十分にニュートン性であると
いう要件を満すものである。本発明の増粘剤は、好まし
くは約50mg/cm3 以下の濃度で前記粘度(室温)を有
する十分にニュートン性の溶液を与えるものである。硬
化剤の濃度は、前記溶液から得られる、迅速作用性硬化
剤を用いて硬化されるべき“コロイド状キヤリア材料”
の性質、写真材料において硬化されるべきコロイド状キ
ヤリア材料からなる層の数及び厚さ、並びに用いる特定
の増粘剤及び硬化剤を考慮して設定される。
【0038】本発明により製造される写真材料中の“コ
ロイド状キヤリア材料”としてのゼラチンの他に、他の
プロテイン及びポリマーであって、カルボキシル基及び
アミン基を含有し、これらの基によりポリマー分子中に
架橋がおこりうるものを、前記材料として用いてもよ
い。本発明による硬化方法にとって特に適切な写真層
は、各種の黒白フィルム及びカラー写真フィルム用のゼ
ラチン層、特にカラー写真法を実施するのに用いられる
層、例えば、発色カプラーを含有するもの又は発色カプ
ラーを含有する溶液で処理するように設計されているも
のである。
【0039】本発明によれば、迅速作用性硬化剤及び増
粘剤からなる水溶液は、写真材料中にさもなければ存在
する一般的な写真層に加えて、追加層もしくはキヤリア
層として施される。このキヤリア層は、前述のように写
真層としても機能してもよいが、同時に写真層ではない
ことが好ましい。キヤリア層は、写真材料の他の層中の
いずれの位置に配置されてもよく、例えば、キヤリア層
はシアン層の上又はマゼンタ層の上又はイエロー層の下
に施こすことができる。キヤリア層は、当該技術分野に
おいて理解されるものとしての、他層の“パック”(例
えば、イエロー“パック”)のうちの1層として配備す
ることができる。硬化剤はキヤリア層から他層に拡散
し、そこでコロイド状キヤリア材料(通常ゼラチン)の
分子と反応し、それにより硬化がおこる。支持体材料上
に塗布された層から始めて順次層を塗布することによる
写真材料の通常の製造方法を、本発明による迅速作用性
硬化剤/増粘剤の層を有する写真材料を製造するために
用いることができる。当業者は、写真に普通に用いられ
るコーティング法、特に、例えば、米国特許第2,76
1,417号;第2,681,294号;及び第4,5
25,392号に記載されているようなビーズコーティ
ング法及びその方法を実施するための装置;又は例え
ば、米国特許第3,632,374号及び第4,56
9,863号に説明されているカーテンコーティング法
及びその方法を実施するための装置に精通しているであ
ろう。本発明において、ビーズコーティング法を用いる
場合には、典型的に約3.8〜約5 cm3/ft2 (例え
ば、4.39 cm3/ft2 )の本発明溶液を1層として塗
布する。カーテンコーティング法を用いる場合には、典
型的に約3〜3.6 cm3/ft2 (例えば、3.30 cm3
/ft2 )の本発明溶液を1層として塗布する。
【0040】本発明水溶液の利点は、剪断速度の変化に
応答する、溶液の完全なニュートン挙動に部分的に帰因
する。写真材料の製造方法において、塗布組成物には、
剪断力、例えば、2700秒-1以上のコーティングホッ
パー剪断速度及びホッパーの外側では100,000秒
-1を超える剪断速度が加えられる。剪断速度の増加に伴
う粘度変化は組成物の塗布特性に影響する。迅速作用性
硬化剤の送出に適する塗布組成物は、十分にニュートン
性であること、すなわち、剪断速度が増加しても粘度が
実質的に一定であることが判明している。剪断減粘性塗
布組成物を用いると非均一性コーティングとなる。べき
乗則指数(PLI)は、組成物がいかにニュートン性に
近いかを定量的に表すのに便利な方法である。問題の組
成物についてのPLIは1からlog粘度対log剪断
速度の曲線の勾配を差し引いたものに等しい。特定の組
成物についてのPLIは、剪断速度及び温度(及び重要
性がより少ない他のファクタ)の関数となるであろう。
組成物のPLIが1.00であれば、その物質はニュー
トン性であり;PLIが1.00未満ならば、その物質
は剪断減粘性である。40℃かつ剪断速度約1000秒
-1ないし約10,000秒-1において(ビーズコーティ
ングの場合)少くとも5cpの粘度を有し、40℃かつ剪
断速度約1000秒-1ないし約10,000秒-1におい
て(カーテンコーティングの場合)少くとも10cpの粘
度を有し、そして40℃かつ剪断速度約1000秒-1
いし約10,000秒-1において0.90と等しいか
0.90より大きいPLIを有する水溶液は、複数層の
うちの1層に塗布組成物としての溶液を用いる写真材料
の製造の際、塗布特性の問題、例えば、非均一性塗布を
引起さないであろうことが判明している。
【0041】本発明の迅速作用性硬化剤含有塗布組成物
(すなわち、水溶液)の更に重要なパラメータは初期粘
度(すなわち、0秒-1の剪断速度における粘度)であ
る。本発明の迅速作用性硬化剤含有塗布組成物は、40
℃において好ましくは約5cp〜約20cpの範囲の初期粘
度を与えるような増粘剤を含む。この範囲外の初期粘度
を有する塗布組成物は、通常の塗布装置を用いそして塗
布組成物層を以下の例に示すように写真材料中に配置し
た場合、適切なコーティングを行うには薄すぎるか又は
厚すぎる傾向があり、その結果非均一性コーティングと
なる。
【0042】本発明の迅速作用性硬化剤含有塗布組成物
に対する別の重要な物理的属性は増粘剤の濃度である。
一方では、増粘剤の濃度は必要な(又は望ましい)粘度
を与えるのに十分な程高くなければならない。他方で
は、濃度が高すぎると、写真層に付着する物質が多くな
りすぎ、それと共に写真材料の鮮鋭性又は他のセンシト
メトリ特性、例えば、最少濃度もしくは最高濃度、スピ
ード又はコントラストに悪影響を与える可能性がある。
本発明溶液において約50mg/cm3 以下の増粘剤濃度で
は(室温で)、本発明溶液を用いて製造した写真材料の
センシトメトリ特性に対する悪影響は無視できる程度で
ある。
【0043】本発明を、以下の例により更に説明する
が、これらの例は本発明の範囲を限定することを意図す
るものではない。製造例1 アクリルアミドとN−(3−アミノプロピル)メタクリ
ルアミドの共重合体(重量比80:20)の製造:5ガ
ロンのPfaudler反応器に、蒸留水15,000gを添加
し、その内容物に窒素を20分間パージした。次にアク
リルアミド1440gとN−(3−アミノプロピル)メ
タクリルアミド塩酸塩360gを添加し、次いで内容物
を60℃まで温めた。過硫酸カリウム13.0gとメタ
重亜硫酸ナトリウム2.60gを添加し次いで内容物を
60℃窒素下で16時間撹拌した。反応器を冷却して粘
稠溶液を得、これを20Kポリスルホン膜を介して5回
ダイアフィルタにかけた。ポリマー溶液をダイアフィル
タを用いて10%固体まで濃縮し、次いでイソプロピル
アルコールを2%濃度まで添加して細菌成長を防止し
た。このポリマーは1M塩化ナトリウム水溶液中で0.
85の固有粘度(すなわち、極限粘度)を有した。
【0044】本製造例で述べる他の合成では、1M N
aCl中で0.94〜1.03の固有粘度を有するポリ
マーが得られた。製造例2 アクリルアミドと2−アクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸ナトリウム塩の共重合体(重量比20:
80)の製造:5ガロンPfaudler反応器に蒸留水950
0gを添加した。この水に窒素を20分間パージし、次
に60℃まで加熱した。3ガロンのヘッダータンクに蒸
留水5275g、アクリルアミド475g及び58%ス
ルホン酸ナトリウム塩3278gを添加した。ヘッダー
の内容物に窒素を20分間パージした。過硫酸カリウム
7.5gを5ガロンのPfaudler反応器に添加し、続いて
ヘッダーの内容物を1時間かけて添加した。反応器の内
容物を60℃窒素下で16時間撹拌し、次に冷却して明
澄な粘性溶液を得た。このポリマー溶液を水5ガロンで
希釈し、“0”Kポリスルホン透過器を介して5回ダイ
アフィルタにかけ、次いで12%固体まで濃縮した。こ
のポリマーは1MNaCl水溶液で1.40の固有粘度
を有した。イソプロピルアルコールを2%濃度まで添加
して細菌成長を防止した。
【0045】製造例3 連鎖延長ゼラチンの製造:20ガロンのガラス内張反応
器中の蒸留水(室温)に、十分な量の石灰処理骨ゼラチ
ンを添加し、すべての反応成分を添加した時点で最終ゼ
ラチン濃度が12.5重量%になるようにした。このゼ
ラチン混合物を数分間激しく撹拌し、次に撹拌を中止し
て30分間ゼラチンを膨潤させた。次にゼラチン混合物
を45℃(+/−2℃)まで加熱して撹拌することなく
ゼラチンを溶解し、この温度で20分間保持した。ゼラ
チン溶液を30分間緩やかに撹拌し、この時点までにす
べてのゼラチンが溶解し、均一な粘稠性を有する溶液が
得られた。ビス(ビニルスルホニル)メタンの水溶液
を、この化合物の濃度が0.063重量%(ゼラチン1
00g当り2.55ミリモル)となるように添加した。
得られた溶液を2分間激しく撹拌し、次いで必要に応じ
て1N硫酸もしくは1N水酸化ナトリウムを用いてpHを
5.7に調整した。次に撹拌速度を減じて極めて緩やか
な撹拌とし、反応を4時間続けた。反応混合物を次に反
応器から取出し、温度を5℃とした。最終生成物は不溶
物を含まず、使用するまで冷蔵庫で貯蔵した際安定であ
り、40℃まで加熱すると容易に液化した。以下の例で
は、用いた硬化剤は迅速作用性硬化剤Z((1−(4−
モルホリニルカルボニル)−4−(2−スルホエチル)
−ピリジニウムヒドロキシド分子内塩)であり、この硬
化剤は式Xの化合物であって、式中、R1 とR2 はそれ
ら両者が結合している窒素と一緒になって非置換のモル
ホリニルであり;R3 は水素であり;そしてR4 はピリ
ジニウム窒素に対してパラ位の−(CH2)2 −であるも
のである。pHは、必要に応じて強酸(例えば、塩酸、硫
酸、硝酸)又は塩基(例えば、水酸化ナトリウム)を添
加して通常の方法で調整する。NVセンサーシステム又
はHS1高剪断センサーを備えたHaake RV12粘度計を用
いて40℃で粘度を測定した。組成物が少くとも10cp
の粘度を有するならば、NVセンサー系では、2770
-1までの剪断速度で粘度を測定することができ、HS
1系では約27,000秒-1まで測定することができ
る。特に断らない限り、例において示した粘度は277
0秒-1で測定した。硬化剤の増粘剤との反応性は、硬化
剤が増粘剤を架橋する際の、時間に対する粘度上昇とし
て測定した。粘度上昇は、40℃でULアダプタを備え
た Brookfield LVTD粘度計によりモニターした。データ
を(1/粘度)対時間としてプロットした。線状回帰線
は、最高急勾配を有する曲線の直線部分に合致した;こ
の線状回帰線により定められるX軸切片を硬化剤の“反
応性”もしくは“ゲル化時間”とした。
【0046】例1 製造例1に述べたように製造した共重合体(固有粘度約
1.00)を蒸留水で希釈することにより塗布組成物を
調製した。溶液濃度、粘度、PLI、PH及び反応性を
表Iに示す。
【0047】
【表1】
【0048】* アクリルアミド(80重量%)とN−
(3−アミノプロピル)メチルアクリルアミド塩酸塩
(20重量%)の共重合体、固有粘度(1M NaC
l)約1.00。本例の共重合体はアミノ基のみを含有
し、カルボキシル基を含有しないので、したがって、カ
ルボキシル基をアミノ基のみと架橋させる硬化剤とは非
反応性である。
【0049】例2 本例は、固有粘度約1.00の製造例1の共重合体で調
製した硬化剤含有塗布組成物を用いて製造した写真材料
の性質を示すものである。多層三色写真材料(KODAK EK
tachrome(登録商標) フィルムに類似)の試料細片を、
スライドホッパーを用いるビーズコーティングにより製
造した。この製造に当っては、3パックの層を順次標準
支持体材料に塗布した。塗布した第3パックの底部層
(すなわち、写真材料中で第2パックの頂部層と接触し
ている層)はこの頂部(すなわち、第3)パックの特別
(extra 、第5)層であり、前記の塗布組成物(迅速作
用性硬化剤を含む)からなる。すべてのパック中の他層
のすべてはゼラチン含有層であった。頂部パックは、高
感度イエロー層、低感度イエロー層及びハロゲン化銀を
含まない他の層を包含した。低感度イエロー層は、高感
度イエロー層の下側でかつ高感度イエロー層と接触して
おり、特別キヤリア層(前記の塗布組成物を含む)は低
感度イエロー層の下側でかつ低感度イエロー層と接触し
ている。コーティング全体を、特別キヤリア層から拡散
する迅速作用性硬化剤を用いて硬化した。
【0050】特別層の共重合体は、モノマーの重量比を
変えた以外は製造例1に述べたような一般的な方法で調
製した。塗布組成物は、5.09重量%の迅速作用性硬
化剤の水溶液(pH3.5、硝酸で調整)を各共重合体の
水溶液(pH3.5)と、イエローパックの一部としての
特別層を塗布する直前に混合することにより調製した。
このイエローパックを、他の2つのパック、すなわち支
持体材料と接触しているシアンパック及びそのシアンパ
ック上のマゼンタパックからなる非硬化“ラッグ(ru
g)”の頂部上に施こした。2.22重量%固体の共重
合体溶液については、共重合体の塗布重量は50mg/ft
2 であった。コーティング中のゼラチン含有層への拡散
により、これらの層中のゼラチンの総重量の5%の割合
で硬化剤を供給するように、迅速作用性硬化剤の塗布重
量は88.6mg/ft2 であった。共重合体溶液と硬化剤
溶液を、容量比2.25cc/ft2 :1.75cc/ft2
塗布直前に混合した。
【0051】比較のために、共重合体含有層を省略し、
硬化剤を、すべてのコーティング層のゼラチンの総重量
の5%のレベルで、低感度イエロー層と単に混合したこ
と以外は、本例と全く同じようにして写真材料を製造し
た。実験用塗布組成物を含む写真材料を、数週間後、ロ
ーラ・ウェット・ストリッピング(roller wet strippi
ng)により中間層の接着性について、及びマッシュ性
(mushiness)について試験した。ローラ・ウェット・ス
トリッピング試験は、フィルム片にマークを刻込み、そ
の後現像液に浸漬し次いでドライブローラ間に湿潤状態
で挿入する。フィルムをローラ間を移動させ、その間乳
剤側(すなわち、コーティング側)と接触しているロー
ラを停止させ、一方他のローラは引続きフィルムを送り
続ける。薄層脱離又は刻込んだマークからの剥離を目視
評価し、スケール(0〜10)で等級づけした(低い等
級が良好性能を示す)。マッシュ性試験では、徐々に重
量が増す針を写真材料上に移動させ、塗布層を破壊(筋
をつける)するのに要する重量(g)をマッシュ性値と
する。
【0052】
【表2】
【0053】表IIの結果は、アクリルアミドの重量割合
が少くとも0.50、更に好ましくは約0.65ないし
約0.80の共重合体については良好な中間層接着性及
び許容可能なマッシュ性が得られることを実証してい
る。例3 迅速作用性硬化剤を、等電pH4.8のゼラチン、及び2
−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナト
リウム75部に対しアクリルアミド25部のモノマー重
量比とした他は製造例2に述べたように製造した共重合
体と混合することにより塗布組成物を調製した。増粘剤
のpHを6.1に調整し;沈澱物はゼラチンの等電pH以下
で増粘剤溶液中に形成する。ゼラチン+共重合の重量の
2.5%で最初迅速作用性硬化剤を包含する増粘剤溶液
の性質は表III に示す。
【0054】
【表3】
【0055】pHが6.1で、本例の共重合体に対するゼ
ラチンの重量比が4:1である増粘剤溶液、及びpHが
3.5の迅速作用性硬化剤(5.09重量%)溶液を塗
布直前に混合することにより調製した塗布組成物を用い
て、例2と同様にして写真材料を製造した。混合した2
種類の溶液の容量は、得られる塗布組成物において16
mg/ft2 の共重合体、64mg/ft2 のゼラチン、及び9
1.8mg/ft2 の迅速作用性硬化剤(コーティングのす
べてのゼラチン含有層中のゼラチン重量の5%)となる
ようにした。本例のコーティングを有する写真材料につ
いて、例2で述べた試験を行ったが、それらの結果によ
れば、中間層接着性は良好で、センシトメトリに対する
悪影響はなかった。
【0056】例4 迅速作用性硬化剤、及びポリビニルアルコールとゼラチ
ンからなる増粘剤を用いて塗布組成物を調製した。ポリ
ビニルアルコールは、約250,000ないし約30
0,000ドルトンの高分子量の水溶性、及び十分に加
水分解(>99.0%)されたものであり、商標ELVANO
L 73〜125 の下にE.I.du Pont de Nemours& Co.,Inc(Wi
lmington,Delaware,USA) から入手した。ELVANOL 73〜1
25 ポリビニルアルコールの4重量%の水溶液は、20
℃でヘプラー落球法により測定するとその粘度は115
〜135cpであった。ゼラチンの等電pHは4.8であっ
た。ポリマーのゼラチンに対する重量比が60/40で
あり、硬化剤がポリマー+ゼラチンの重量の2.5%で
最初に存在し、そしてpHが最初5.5又は3.0である
増粘剤溶液を調製した。これらの溶液の性質を表IVに示
す。
【0057】
【表4】
【0058】本例の塗布組成物を用い、例2と同様に写
真材料を製造して、増粘剤として、ゼラチンに対するポ
リビニルアルコールの重量比は変動させるが、追加層中
の増粘剤の乾燥被覆量は50mg/ft2 で一定に保った場
合に得られるコーティングの性質を試験した。増粘剤溶
液を、塗布直前に硬化剤溶液と混合し、この際、硬化剤
は、コーティングのすべての層中のゼラチン重量の5%
になるのに十分な量配合する。得られた写真材料につい
て、接着性試験及びマッシュ性試験を例2と同様に行っ
た。ポリビニルアルコール/ゼラチンの重量比が約4
5:55〜65:35であることが、良好な中間層接着
性を得るのに必要であることが判明した。マッシュ性
(硬度、hardness) はこの重量比には左右されない。
【0059】例5 硬化剤水溶液と製造例3の連鎖延長ゼラチン水溶液を調
製した。硬化剤と連鎖延長ゼラチンの反応性を最少にす
るために、各水溶液を別々に調製し、1Nの硫酸を添加
することによりpH3に調整した。これらの2種類の水溶
液を、所望濃度の硬化剤及び連鎖延長ゼラチンを得るた
めに適切な重量比で混合した。得られた溶液のpH及び粘
度の両者を継続的に測定した。最初、粘度は比較的一定
のままであったが、溶液のpHは、硬化剤とゼラチンの反
応の第1段階の副生成物としてのモルホリンが放出され
るために徐々に上昇した。溶液pHが4に近づくと、粘度
は更に急速に増加しはじめた。V表のデータは、反応過
程での粘度測定の分析から得られたものである。
【0060】
【表5】
【0061】本例の溶液に相当する塗布組成物を含む写
真材料について、例2に述べたような中間層接着性及び
センシトメトリ特性を評価したところ、中間層接着性は
良好でセンシトメトリへの悪影響はないことが判明し
た。本発明の他の好ましい実施態様を以下に述べる: 1.すべての写真層のコロイド状キヤリア材料がゼラチ
ンであり、前記塗布組成物層はまた感光性層ではなくそ
して前記迅速作用性硬化剤は前記水溶液中に存在し、前
記水溶液は、前記写真材料中に前記塗布組成物をすべて
の写真層中のゼラチン重量の約1%〜約10%で配合す
るために用いられ、そして前記の迅速作用性硬化剤は、
式X:
【0062】
【化5】
【0063】式中、R1 及びR2 は、独立して炭素原子
数1〜3個のアルキル;炭素原子数1〜3個の低級アル
キル又はクロロもしくはブロモで置換されたフェニル;
フェニル環が炭素原子数1〜3個の低級アルキル又はク
ロロもしくはブロモで置換されたベンジルを表すか;又
はR1 ,R2 及びその両者が結合している窒素が、非置
換のピペリジニルもしくはモルホリニルであるか又はそ
の1個の炭素が炭素数1〜3個のアルキル又はクロロも
しくはブロモで置換されたピペリジニルもしくはモルホ
リニルであり;R3 は水素、メチル又はエチルであり;
そしてR4 は単結合又は炭素原子数1〜3個のアルキレ
ニルである、により表されるカルバモイルピリジニウム
化合物である請求項記載の方法。
【0064】2.すべての写真層のコロイド状キヤリア
材料がゼラチンであり、前記増粘剤が、平均分子量約5
0,000ないし約1,000,000ドルトンの共重
合体であって、式XXXI:
【0065】
【化6】
【0066】の化合物及び式 XXXII:
【0067】
【化7】
【0068】の化合物、式中、R5 及びR6 は各々独立
して水素又はメチルであり、Lは炭素原子数1〜5個の
直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレニルである連結基で
あり、そしてX- は塩化物イオン又は臭化物イオンであ
る、からなるものである請求項記載の方法。
【0069】3.すべての写真層のコロイド状キヤリア
材料がゼラチンであり、前記増粘剤が連鎖延長ゼラチン
である請求項記載の方法。 4.前記増粘剤が、式中、R5 は水素であり、R6 はメ
チルであり、Lはn−プロピレニルであり、X- はCl
- である前記の共重合体であり、前記共重合体の質量の
約70%〜約85%が式XXXIの化合物からなる請求項記
載の方法。
【0070】5.すべての写真層のコロイド状キヤリア
層がゼラチンであり、前記増粘剤が、平均分子量約20
0,000ドルトンないし約300,000ドルトンの
ポリビニルアルコール、及び等電pH約4.5〜約5.0
のゼラチンの混合物である請求項記載の方法。 6.すべての写真層のコロイド状キヤリア材料がゼラチ
ンであり、増粘剤が、等電pH約4.5〜約5.0のゼラ
チン、及び分子量約50,000ないし約1,000,
000ドルトンの共重合体であって、式XXXI:
【0071】
【化8】
【0072】の化合物及び式XXXIII:
【0073】
【化9】
【0074】の化合物、式中、R5 及びR6 は各々独立
して水素又はメチルであり、Lは炭素原子数1〜5個の
直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレニルである連結基で
あり、そしてM+ は金属イオンである、からなるものと
の混合物である請求項記載の方法。
【0075】7.前記共重合体が、式中、R5 及びR6
の両者は水素であり、Lは1,1−ジメチル−エチレニ
ル(エチレニルの炭素1が窒素に結合している)であ
り、M + はNa+ であり;前記共重合体の質量の約20
%〜約30%が式XXXIの化合物からなり;そして前記共
重合体の分子量は約100,000ドルトンないし約2
00,000ドルトンである請求項記載の方法。
【0076】8.前記の迅速作用性硬化剤が1−(4−
モルホリニルカルボニル)−4−(2−スルホエチル)
−ピリジニウムヒドロキシド分子内塩である請求項記載
の方法。 9.前記の迅速作用性硬化剤が式X:
【0077】
【化10】
【0078】式中、R1 及びR2 は、独立して炭素原子
数1〜3個のアルキル;炭素原子数1〜3個の低級アル
キル又はクロロもしくはブロモで置換されたフェニル;
フェニル環が炭素原子数1〜3個の低級アルキル又はク
ロロもしくはブロモで置換されたベンジルを表すか;又
はR1 ,R2 及びその両者が結合している窒素が、非置
換のピペリジニルもしくはモルホリニルであるか又はそ
の1個の炭素が炭素数1〜3個のアルキル又はクロロも
しくはブロモで置換されたピペリジニルもしくはモルホ
リニルであり;R3 は水素、メチル又はエチルであり;
そしてR4 は単結合又は炭素原子数1〜3個のアルキレ
ニルである、により表されるカルバモイルピリジニウム
化合物である請求項記載の溶液。 10.前記増粘剤が、平均分子量約50,000ないし
約1,000,000ドルトンの共重合体であって、式
XXXI:
【0079】
【化11】
【0080】の化合物及び式 XXXII:
【0081】
【化12】
【0082】の化合物、式中、R5 及びR6 は各々独立
して水素又はメチルであり、Lは炭素原子数1〜5個の
直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレニルである連結基で
あり、そしてX- は塩化物イオン又は臭化物イオンであ
る、からなるものである請求項記載の溶液。
【0083】11.前記増粘剤が連鎖延長ゼラチンであ
る請求項記載の溶液。 12.前記増粘剤が、式中、R5 は水素であり、R6
メチルであり、Lはn−プロピレニルであり、X- はC
- である前記の共重合体であり、前記共重合体の質量
の約70%〜約85%が式XXXIの化合物からなる請求項
記載の溶液。 13.前記増粘剤が、平均分子量約200,000ドル
トンないし約300,000ドルトンのポリビニルアル
コール、及び等電pH約4.5〜約5.0のゼラチンの混
合物である請求項記載の溶液。
【0084】14.前記増粘剤が、等電pH約4.5〜約
5.0のゼラチン、及び分子量約50,000ないし約
1,000,000ドルトンの共重合体であって、式XX
XI:
【0085】
【化13】
【0086】の化合物及び式XXXIII:
【0087】
【化14】
【0088】の化合物、式中、R5 及びR6 は各々独立
して水素又はメチルであり、Lは炭素原子数1〜5個の
直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキレニルである連結基で
あり、そしてM+ は金属イオンである、からなるものと
の混合物である請求項記載の溶液。
【0089】15.前記共重合体が、式中、R5 及びR
6 の両者は水素であり、Lは1,1−ジメチル−エチレ
ニル(エチレニルの炭素1が窒素に結合している)であ
り、M+ はNa+ であり;前記共重合体の質量の約20
%〜約30%が式XXXIの化合物からなり;そして前記共
重合体の分子量は約100,000ドルトンないし約2
00,000ドルトンである請求項記載の溶液。
【0090】16.前記の迅速作用性硬化剤が1−(4
−モルホリニルカルボニル)−4−(2−スルホエチ
ル)−ピリジニウムヒドロキシド分子内塩である請求項
記載の溶液。
フロントページの続き (72)発明者 ゲイリー フランシス ミッチェル アメリカ合衆国,ニューヨーク 14615, ロチェスター,ブラック ウォルナット ドライブ 169 (72)発明者 グレン トーマス ピアース アメリカ合衆国,ニューヨーク 14450, フェアポート,アコンバリー ドライブ 10 (72)発明者 ウェイン アーサー ボウマン アメリカ合衆国,ニューヨーク 14568, ウォルワース,ルイス ロード 4822 (72)発明者 メルビン デビッド スターマン アメリカ合衆国,ニューヨーク 14534, ピッツフォード,ワイドウォータース レ ーン 8

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 写真材料において、コロイド状キヤリア
    材料を含む写真層を硬化する方法であって、前記写真材
    料が支持体材料層及び前記支持体材料の上に塗布された
    写真層を少くとも1層含んでなるものであって、前記方
    法が、前記写真材料の少くとも1層の写真層と、塗布組
    成物の層を接触させた状態に置くことからなり、前記の
    塗布組成物が(i)迅速作用性硬化剤及び増粘剤からな
    り;(ii)前記写真材料と接触した状態に置かれている
    間、40℃かつ剪断速度約1000ないし10,000
    -1において、べき乗則指数(power-law index)が約
    0.90より大きく、粘度が約5cpないし約20cpであ
    る水溶液であり;そして(iii)増粘剤濃度が約50mg/
    cm3 未満であることを特徴とする硬化方法。
  2. 【請求項2】 迅速作用性硬化剤及び増粘剤からなり;
    40℃において粘度が約5cp〜約20cpであり、そして
    40℃かつ剪断速度約1,000ないし10,000秒
    -1において、べき乗則指数が約0.90より大きく;そ
    して増粘剤濃度が約50mg/cm3 未満である水溶液。
JP5166704A 1992-07-07 1993-07-06 写真材料の硬化方法及び硬化用組成物 Pending JPH06161016A (ja)

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