JPS59819B2 - 写真用ポリエステル支持体 - Google Patents

写真用ポリエステル支持体

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JPS59819B2
JPS59819B2 JP54030121A JP3012179A JPS59819B2 JP S59819 B2 JPS59819 B2 JP S59819B2 JP 54030121 A JP54030121 A JP 54030121A JP 3012179 A JP3012179 A JP 3012179A JP S59819 B2 JPS59819 B2 JP S59819B2
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直人 安部
敏明 山崎
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    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/76Photosensitive materials characterised by the base or auxiliary layers
    • G03C1/91Photosensitive materials characterised by the base or auxiliary layers characterised by subbing layers or subbing means
    • G03C1/93Macromolecular substances therefor
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F220/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical or a salt, anhydride ester, amide, imide or nitrile thereof
    • C08F220/02Monocarboxylic acids having less than ten carbon atoms; Derivatives thereof
    • C08F220/10Esters
    • C08F220/26Esters containing oxygen in addition to the carboxy oxygen
    • C08F220/32Esters containing oxygen in addition to the carboxy oxygen containing epoxy radicals
    • C08F220/325Esters containing oxygen in addition to the carboxy oxygen containing epoxy radicals containing glycidyl radical, e.g. glycidyl (meth)acrylate
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F236/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, at least one having two or more carbon-to-carbon double bonds
    • C08F236/02Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, at least one having two or more carbon-to-carbon double bonds the radical having only two carbon-to-carbon double bonds
    • C08F236/04Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, at least one having two or more carbon-to-carbon double bonds the radical having only two carbon-to-carbon double bonds conjugated
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は下引層の設けられた写真用ポリエステル支持体
に関し、更に詳しくは、ポリエステル支持体上に親水性
コロイドを結合剤とする写真感光材料構成層を塗設する
に際し、ポリエステル支持体に対する該構成層の強固な
接着性を付与するため、その下面に下引層の設けられた
ポリエステル支持体に関するものである。
ポリエチレンテレフタレートを代表とするポリエステル
から作られる写真感光材料に用いられるポリエステル支
持体は表面が疎水性であり、その上に塗設されるゼラチ
ンあるいは他の天然または合成された透水性有機コロイ
ド物質を結合剤とする写真用親水性層(例えばゼラチン
ーーハロゲン化銀乳剤、ゼラチンバッキング層等)とは
直接にはよく接着しない。
しかるに写真感光材料として使用するためには現像処理
前の乾燥状態、現像処理中の湿潤状態および現像処理後
の乾燥状態下で写真感光材料に加えられる種々の取扱い
を含む各種条件において写真用親水性層をポリエステル
支持体に強固に接着せしめることが要求され、また写真
用親水性層として、それぞれ組成を異にする種々のゼラ
チン−ハロゲン化銀乳剤層、ハレーシヨン防止剤を含む
ゼラチン組成物の層、カーリング防止用ゼラチンバッキ
ング層、下引第2層としてのゼラチン組成物等各種の層
を上記のような種々の使用条件下でポリエステル支持体
に対して強固に接着せしめることが要求される。
各種の写真用親水性層の種々の使用条件下におけるポリ
エステル支持体との充分に強固な接着を維持させるため
に、ポリエステル支持体表面に写真用親水性層を塗設す
る前に、ポリエステル支持体の表面に、該支持体と写真
用親水性層との双方に接着性を有する下引用樹脂を含む
溶液ないし分散液である下引液を塗布し、乾燥して下引
層を設けることが慣用されている。
このような下引加工はポリエステル支持体の製膜プロセ
スの途中である延伸前、1軸延伸後および/または2軸
延伸熱セツト後に通常行なわれるが、延伸前および1軸
延伸後2軸延伸前における下引加工と2軸延伸熱セツト
後において行なわれる下引加工とは異なつた加工条件に
よつて行なわれる。
延伸前ないし1軸延伸後2軸延伸前における下引加工に
おいては下引加工後に行なわれる延伸操作および熱セツ
ト処理に耐えて良好な接着強度を与える下引用樹脂は極
めて限定される。
この種の下引加工としては米国特許第2852378号
、同第3586508号、同第3630741号、同第
2627088号、同第2698235号各明細書、特
開昭51−135991号、特公昭52−48312号
各公報、ペルキー特許第721469号、同第7427
69号各明細書に記載の塩化ビニルおよび/または塩化
ビニリデン含有コポリマーを下引用樹脂として使用する
加工、英国特許第1208821号、同第114139
5号明細書に記載のビニルハロゲノエステル含有コポリ
マーまたはビニルハロゲノエステル含有コポリマーと塩
化ビニルおよび/または塩化ピニリデン含有コポリマー
を下引用樹脂として併用する下引加工が知られている。
しかしながら、これらはいずれも下引用樹脂中にノ・ロ
ゲン類を含むため、ポリエステル支持体の下引加工後の
回収、再使用を不可能にし、また廃ベースの焼去処理時
に有害な・・ロゲンガスが発生する欠点を有している。
ハロゲン類を含まない下引用樹脂を下引用樹脂として使
用する例としては、特開昭52−65422号、同52
−96016号、同52−108114号各公報記載の
ジオレフイン類を単量体として含むコポリマーを使用す
る加工が知られているが、これらの下引加工によつて得
られた下引層を有する写真用ポリエステル支持体はいず
れもゼラチン・・ロゲン化銀乳剤層に対しては満足な接
着強度を示すが、ゼラチンバツキング層に対しては不充
分な接着強度しか示さない。一方、2軸延伸熱セツト後
におけるポリエステル支持体に対する下引加工において
は、ポリエステル支持体表面の分子が配向結晶化し、化
学的、物理的に極めて安定になつており、下引加工に際
しては、ポリエステル支持体表面を何等かの形で処理す
る必要がある。
通常、酸処理、火炎処理、コロナ放電処理、プラズム処
理、紫外線処理、ポリエステル支持体の膨潤剤による前
処理等によるポリエステル支持体に対する表面処理を行
なつた後に下引用樹脂を分散して含む水性分散下引液を
塗布し、乾燥させるか、または有機溶剤ないし有機溶剤
にポリエステル支持体の膨潤剤を含有させたものを溶媒
とする下引液を塗布、乾燥させる。ないしは、これらを
組合わせた下引加工によつて下引層をポリエステル支持
体に設けることが行なわれている。特に、近年において
は公害面での社会的要求に治う必要から、有機溶剤ない
しポリエステル支持体の膨潤剤の使用を伴なわない下引
加工によつて下引層を有するポリエステル支持体を得る
努力がなされて来ている。この例としては、特公昭48
−3564号公報、英国特許第1278924号明細書
記載のジオレフインと酸成分を単量体構成要素とするコ
ポリマーを下引用樹脂として使用する下引加工が知られ
ているが、これらの下引加工を用いた写真感光材料はい
ずれも現像処理の湿潤状態における支持体と写真用親水
性層との接着強度(以下ウエツト膜付という、なお支持
体と写真用親水l層との接着強度を膜付という)が弱く
、特に現像時に自動現像機を通すに際してフイルムの端
が現像処理中に装置の一部にぷつかるとその箇所の写真
用親水性層がはがれる「エツジ剥れ」が発生する傾向を
有し、汎用的な膜付を得られる下引加工ではない。
一方、特開昭50−43911号、同51−12132
3号、同51−123139号、同50−112326
号、同51−58469号各公報記載のジオレフイン単
量体10〜90重量%、一種以上のビニル単量体90〜
10重量%および架橋性の単量体としてNアルカノール
アミド基を含む単量体、エポキシ基類含有単量体、水酸
基含有単量体、アリル基含有弔量体、アクリルアミド系
単量体またはアルデヒド基含有単量体をそれぞれ30重
量%以下含有するコポリマーを下引用樹脂として使用す
る下引加工が提案されている。しかし、これらはいずれ
もゼラチン一・・ロゲン化銀乳剤層に対しては良好な膜
付を示すが、ゼラチンバツキング層に対しては不充分な
膜付しか得られない。一方、特開昭49−11118号
公報に記載されているジオレフイン化合物とエチレンイ
ミンおよび/またはメチルスルホン化合物を下引層に併
用することにより、膜付の向上を図つた例がある。
しかし、この場合には反応性添加物が下引加工の終了後
も活性であり、下引層の設けられたポリエステル支持体
の保存経時によつて、その上に塗設される写真用親水性
層に対する膜付が劣化する欠点を有する。他方、比較的
多量の反応性成分を下引用樹脂の構成要素とする例とし
て、特開昭5127918号、同52−104913号
公公報記載の反応性成分であるグリシジルメタクリレー
トおよび/またはグリシジルアクリレートを20〜60
あるいは20〜90重量%含有するコポリマーを用いる
下引加工が知られている。この加工によつて得られる下
引層を有する写真用ポリエステル支持体は非常に広範囲
の写真用親水性層、例えばリスフイルム、グラビアフイ
ルム等の印刷用ハロゲ7化銀写真感光材料やX線用ハロ
ゲン化銀写真感光材料のそれぞれ感光性層およびゼラチ
ンバツキング層、カラーカツトフイルムのゼラチンハロ
ゲン化銀乳剤およびゼラチンバツキング層等に対して良
好な膜付を有し、反応性成分であるエポキシ基の含有量
が多いにもかかわらず、下弓用コポリマーの合成安定性
および加工安定性は良好である。しかしこの下引加工に
よつても適用する写真用親水性層の種類によつては良好
な膜付を得るためには、例えば1・3−ジメチルスルホ
キシプロパン等の架橋性添加剤を併用させる必要があり
、この場合には下引済ポリエステル支持体の保存経時に
よる膜付の劣化がさけられない。従つて、これら従来技
術に見られる゛諸欠点を解決した優れた下引加工を施し
たポリエステル支持体の出現が強く望まれている。本発
明の第1の目的は、各種の写真用親水性層に対して各種
処理条件において優れた膜付を与える下引層を有するポ
リエステル支持体を提供することである。
本発明の第2の目的は、下引加工後の支持体の回収およ
び再使用が可能な下引層を有する写真用ポリエステル支
持体を提供することである。
本発明の第3の目的は、下引加工後の焼却処理で有害な
ハロゲンガスを発生しない下引層を有する写真用ポリエ
ステル支持体を提供することである。本発明の第4の目
的は、公害の原因となる有機溶剤およびポリエステル支
持体の膨潤剤を下引加工において使用する必要のない下
引層を有する写真用ポリエステル支持体を提供すること
である。
本発明の第5の目的は、下引加工されたポリエステル支
持体の経時による膜付の劣化がない下弓層を有するポリ
エステル支持体を提供することである。本発明者らは鋭
意研究した結果、上記目的を達成する新規な下引層を有
するポリエステル支持体を得ることに成功した。
本発明の目的は、ポリエステル支持体の少なくとも1面
にa グリシジルメタアクリレートとグリシジルアクリ
レートより選ばれた少なくとも1種の単量体(第1成分
という)を60〜90重量%b少なくとも1種のジオレ
フイン単量体を(第2成分という)を10〜40重量%
および c ビニル単量体(第3成分という)をO〜30重量%
から実質的になる共重合体を分散質として含む水性分散
液を塗設してなる層を有する写真用ポリエステル支持体
によつて達成される。
本発明の下引層に用いる共重合体において、第1成分の
グリシジルメタアクリレートとグリシジルアクリレート
より選ばれた少なくとも1種の単量体の共重合体中に占
める割合が90重量%を超えるとポリエステル支持体と
下引層との間の接着力が不充分となり、生膜付、乾燥膜
付が実用上問題になる程度に悪くなる。逆に第1成分の
割合が60重量%未満ではウエット膜付が不充分である
。第2成分のジォレフイン単量体とは、分子内に2個の
エチレン結合をもつ化合物をいう。具体的にはブタジエ
ン、イソプレン、イソブテンおよび1・4−ペンタジエ
ン等の公知の共役および非共役ジエン類が挙げられる。
これらジオレフイン単量体の本発明の共重合体に占める
割合が40重量%を超えた場合には、下引加工後のポリ
エステル支持体搬送中におけるプロツキング性が悪く、
また、巻取後に下引層同志の接着故障を生じる。第2成
分が10重量%未満では、ポリエステル支持体の製膜工
程の延伸時に下引層がポリエステル支持体の延伸に追従
せずに破壊し易くなり、加工仕上りでブラツシングを生
じ、生膜付、乾燥膜付が悪くなる。共重合体中に第1成
分および第2成分の総和が占める割合は70重量%以上
であればよいが、80重量%以上であればより好ましい
。第3成分として必要に応じてビニル単量体をO〜30
重量%加える事が出来る。このビニル単量体は第1およ
び第2成分と共重合可能なものであればよいが、有用な
ビニル単量体として酢酸ビニル、酪酸ビニル、プロピオ
ン酸ビニル等のビニルエステル、ヒドロキシエチルメタ
アクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロ
キシプロピルメタアクリレート等の水酸基含有のアクリ
ル酸ないしメタアクリル酸のエステル、メチルアクリレ
ート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート等の
低級アルコールのアクリル酸ないしメタアクリル酸のエ
ステル、アクリルアミド、Nメチルアクリルアミド、N
−エチルアクリルアミド、N−N−ジージメチルアクリ
ルアミド等のアクリル酸アミドまたはメタクリル酸アミ
ド、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等の
ビニルエーテル等が挙げられる。特に第3成分として親
水性ビニル単量体を共重合させることにより、この種の
単量体を用いない共重合体よりも少量の活性剤の使用に
より・・ジキ、塗布ムラ、乾燥ムラ等の無い下引加工を
行なうことが出来る。特に好ましい第3成分は酢酸ビニ
ル、水酸基を有するビニル単量体、アクリルアミドおよ
び炭素数1〜4のアルコールとアクリル酸またはメタク
リル酸のエステルである。本発明の共重合体は通常のジ
オレフィン含有ラテツクスを得ると同様な公知の合成方
法で得ることが出来る。
特に水分散系で乳化重合することが後処理を必要とする
有機溶剤中での均一重合より好ましい。重合に際しては
、重合開始剤として、有機または無機パーオキサイド、
過酢酸アセチルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサ
イド、ラウリルパーオキサイド、過酸化水素、過炭酸塩
、過硫酸塩、過硼酸塩等の過酸塩等を用いることが出来
る。開始剤の性能を補助する為に、通常使用される有機
または無機還元剤を併用しても良い。重合中または重合
後のラテツクスの分散安定性を高める為に各種の分散補
助剤を使用できる。分散補助剤としてはポリビニルアル
コール、ヒドロキシメチルセルロース等の高分子保護コ
ロイド、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウ
リン酸ナトリウム、ポリオキシエチレン脂肪酸モノエス
テル、ポリオキシエチレンノニルフエノールエーテル等
のアニオン性またはノニオン性の活性剤を使用すること
ができる。必要に応じて分子量調整剤であるメルカプタ
ン類等を添加しても良い。重合は密封容器中で行ない、
各成分の重合系への添加方法、添加濃度、重合反応中の
温度、圧力攪拌条件等は必要に応じて変化させるべきで
ある。ジオレフイン単量体は計算量を加えても良いし、
また過剰量を加えて反応終了後回収しても良い。必要に
応じてグリシジル基の安定剤、反応促進剤、架橋剤等を
合成前ないし合成中に添加しても良い。合成終了後のラ
テツクスには更に停帯安定性を付与する為の通常の方法
であるPH調整および活性剤、分散安定剤、湿潤剤、グ
リシジル基の安定剤他の単量体、特有の安定剤等の添加
を行なうべきである。以下、本発明の下引層に用いる共
重合体に包含される代表的共重合体および比較用共重合
体の合成方法を示す。
合成例 A オートクレーブ中に760CCの純水を入れ常温で30
分間攪拌しながら乾燥窒素を送り込み脱気した。
次にオートクレーブ全体を−20℃まで冷却し、ドデシ
ル硫酸ナトリウムの5%水溶液40ccおよび亜硫酸水
素ナトリウム、過硫酸アンモン各0.57を添加した。
更に別に秤量しておいたブタジエン407、酢酸ビニル
20tおよびグリシジルメタアクリレート1407を添
加し密封した。次いで、攪拌しながら昇温し、60℃に
達したら、そのまま60℃で持続された。圧力がOにな
つてから更に1時間反応を経続させた後に冷却した。反
応所要時間は5時間であつた。このようにして合成した
共重合体は水性分散媒中に微粒子に分散された水性分散
液の形態の組成物として得られた。合成例 B−Q 合成例Aと同様な方法で単量体組成の異なる共重合体組
成物(ラテツクス)を表1の如く合成した。
この様にして得られた本発明の共重合体を水性分散媒中
に分散質として含む水性分散液は本発明の共重合体を通
常3〜40重量%(好ましくは4〜30重量%)含み、
本発明の下引層用下引液として適用できるが、必要に応
じて更に活性剤、湿潤剤、親水性有機コロイド、マツト
剤、スベリ剤、帯電防止剤等を添加しても良い。
但し、親水性有機コロイドは量が多くなると膜付が劣化
するので、該共重合体に対して1重量%以下であること
が好ましい。特に下引加工中のエポキシ基の反応を制御
する為に、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化
カリウム、水酸化アンモニウム、水酸化リチウム等の公
知のアルカリ剤、ピロメリツト酸、トリメリツト酸、フ
エニレンジアミン等の公知のエポキシ樹脂用の架橋剤を
加えることが有用である。これら添加剤の種類および量
は下引加工条件によつて異なる。本発明の共重合体を含
有する下引液にはポリエステル支持体の膨潤剤あるいは
有機溶剤を使用する必要はないが、下引性能上支障のな
い範囲で添加することを妨げるものではない。上記下引
液は延伸前、1軸延伸後ないし2軸延伸熱セツト後のポ
リエステル支持体上に何ら支持体表面に前処理を行なわ
ずに塗設することができる。但し2軸延伸熱セツト後の
ポリエステル支持体に対しては、コロナ放電、火炎処理
、プラズマ処理、紫外線処理等の公知の前処理を行なつ
た後に下引液を塗設することが望ましい。上記下引液は
当業種で公知のデイツプ塗布、ダブルロール塗布、カー
テン塗布、リバースロール塗布、フアウンテン塗布、ス
ライドホツパ一塗布、スプレー塗布等の方法によりポリ
エステル支持体上に塗布することができる。
ここでポリエステル支持体の下引加工仕上り済時点での
共重合体塗設量は0.02〜57/M2好ましくは0.
05〜17/TIである。この範囲より少ない場合には
膜付が不充分となり、多い場合には・・ロゲン化銀乳剤
層を設けた時に現像処理後の乾燥プロセスで該乳剤層に
ひび割れが発生し易くなる。下引液塗布後の乾燥は当業
種で公知の熱風乾燥、紫外線加熱乾燥、ヒーターロール
乾燥、マイクロウエーブ乾燥等によつて行うことができ
る。本発明の下引層はポリエステル支持体の製膜プロセ
スの途中または完了後のどこで設けられてもポリエステ
ル支持体と写真用親水性層との間に強固な接着力を付与
することができる。
本発明の下引層の上に必要に応じて熱セツト後に更に下
引第2層を塗設しても良い。下引第2層としては公知の
ゼラチン、カゼイン等の天然親水性有機コロイド、合成
親水囲有機コロイド、帯電防止剤等の水溶液を塗布し、
乾燥したものが特に有用であり、この下引第2層用塗布
液中にはマツト剤、スベリ剤、公知のエポキシ樹脂架橋
剤またはエポキシ樹脂の反応抑制剤、硬膜剤、湿潤剤、
活性剤、各種帯電防止調整剤等を含有させても良い。ポ
リエステル支持体の膨潤剤および有機溶剤は特に使用す
る必要はないが、使用を妨げるものではない。下引第2
層用塗布液の塗布、乾燥は本発明の下引層の加工の場合
と同じ公知の方法を用いることができる。本発明の下引
層用下引液および必要に応じて設ける下引第2層用塗布
液の塗布前または後において、必要に応じてコロナ放電
、火炎処理、プラズマ処理、紫外線処理等の公知の表面
処理加工を行なつても良い。
本発明の下引層の設けられた写真用ポリエステル支持体
は、その上に設けられた各種の写真用親水性層に対して
、各種の写真処理の過程およびその前後を通じて極めて
強固な接着力を示す。
また9この接着力は本発明の下引層を設けたポリエステ
ル支持体の保存経時により損なわれることはない。更に
注目すべきことは、未延伸ないし1軸延伸後に行なわれ
る下引加工と2軸延伸熱セツト後に行なわれる下引加工
とは極めて性質を異にしたも5のであり、それぞれの加
工に対して共通に使用できる下引用樹脂で本発明の目的
を達成できるものは従来全く無かつた点である。従つて
、従来は下引加工時点の異なる複数の設備ないし下引加
工に対してそれぞれの加工時点に適した下引加工を選択
実施する繁雑さが存在した。しかしながら、本発明の下
引層によれば下引加工時点のいかんに拘らず、即ち未延
伸、1軸延伸後および2軸延伸熱セツト後のそれぞれの
段階で行なう下引加工によつても同一の下引用樹脂を使
用したほとんど同一5の加工を行なうことによつて、本
発明の目的を達成することができる。また、本発明の写
真用ポリエステル支持体はその下引層の塗設に用いる下
引組成物に支持体フイルムの溶剤または膨潤剤を含有さ
せる必要がないので下引加工により透明性や平面性が損
われることがない。
以下に実施例により本発明を更に具体的に示すが、勿論
本発明は以下に挙げる実施例のみに限定されるものでは
ない。
実施例 1 合成例Aによつて作成した共重合体組成物(ラテツクス
)を固形分濃度が10重量%になるように純水で希釈し
、下記の活性剤を共重合体に対して1重量%添加した。
更に、0.1規定の水酸化ナトリウム水溶液を加えてP
H8.5に調整した。
延伸前のポリエチレンテレフタレートフイルム支持体に
上記下引液を20μ厚に塗布し、90′Cで3時間乾燥
した。延伸、熱セツト後に下記の組成の下引第2層用塗
布液を20μ厚に塗布し、100′Cで2分間乾燥した
。その後に130′Cで3分間熱緩和処理を行なつた。
上述した加工と同様にして合成例B−Qによつて作成し
た共重合体組成吻について下引加工を行なつた。
この様にして得られた下引加工済のポリエチレンテレフ
タレート支持体上に印刷用ハロゲン化銀乳剤層およびゼ
ラチンバッキング層をそれぞれ通常の方法で塗布し乾燥
させた。仕上つた写真感光材料試料の現像処理前の乾燥
状態での膜付(以下生膜付という)、ウエツト膜付およ
び現像処理後の乾燥状態における膜付(以下乾燥膜付と
いう)を次に述べる方法で評価したところ表2に示す結
果を得た。膜付評価方法(実施例中の評価方法は全て同
様な方法による。
)生膜付および乾燥膜付 仕上り、または現像処理後乾燥を終了した試料の写真用
親水性層の表面にかみそりの刃で45の角度でポリエス
テル支持体にまで達する傷を格子状に付け、その上に粘
着テープ(セロハン粘着テープ)を圧着したのち、該テ
ープを約45粘のミく角度で急激に剥離する。
この際にテープと一諸に剥離してしまう写真用親水性層
の面積をテープをはりつけた面積と比較し、5段階に評
価する。評価4以上ならば実用上充分に膜付が強いと見
なせる。ウエツト膜付 各種現像処理中に試料の写真用親水性層の表面に鋭利な
針でポリエステル支持体にまで達する傷を格子状に付け
、その後、該層の表面を濡れたままの状態で強く10秒
間こする。
この際に剥離してしまう写真用親水性層の面積を格子面
積と比較し、5段階に評価する。評価基準は生および乾
燥膜付と同じである。表2から明らかなように、本発明
の共重合体を含む下引層を延伸前に設けた支持体は、・
・ロゲン化銀乳剤層およびゼラチンパツキング層の双方
に対し、各種状態における膜付が総合的に優れているこ
とがわかる。
これに対して、比較用の共重合体(F.PおよびQ)を
用いた下引層を設けた支持体は本発明の下引層と比較し
て総合的に膜付が劣る。なお、本発明の共重合体を使用
した下引加工によつて得られた各試料はエツジ剥れは全
く発生しなかつた。
また、下引済ポリエステル支持体を6ケ月間経時保存し
た後に上記と同種の写真用親水性層を同様に塗設した場
合にも経時前と同様の膜付結果を示した。実施例 2 縦方向に1軸延伸したポリエチレンテレフタレート支持
体上に実施例1と同様な方法で下引層を設け、横延伸、
熱セツト後に更に実施例1と同様な方法で下引第2層を
設け、熱緩和処理を行なつた。
この様にして下引層を設けたポリエチレンテ〉〈レフタ
レート支持体に印刷用・・ロゲン化銀乳剤性層およびゼ
ラチンバッキング層を通常の方法で塗布し乾燥させた。
仕上つた写真感光材料試料の生、ウエットおよび乾燥膜
付を評価した結果を表3に示す。表3から明らかなよう
に、1軸延伸後2軸延伸前に下引加工を施す場合におい
ても、本発明の下引層を有する支持体ル・ロゲン化銀乳
剤層、ゼラチンバツキング層の双方に対し、各種状態に
おける膜付が優れていることがわかる。
これに対して比較用の共重合体(F′)を用いた下引層
を設けた支持体はゼラチンバツキング層に対して膜付が
不充分である。なお、エツジ剥れについてはFには発生
したがその他に発生はなく、また下引済支持体を6ケ月
保存経時させた後に上記と同様に写真用親水性層を塗設
した試料について同様に試験した結果も表3とまつたく
同じであつた。
実施例 3 延伸熱セツト済のポリエチレンテレフタレート支持体表
面に50W/m゛Mmのコロナ放電処理を行なつた直後
に実施例1と同様な方法により下引層および下引第2層
を設けた。
この下引層を設けた支持体土に印刷用ハロゲン化銀乳剤
層およびゼラチンバツキング層を通常の方法で塗布し乾
燥させた。仕上つた写真感光材料試料の生、ウエツトお
よび乾燥膜付を評価した結果を表4に示す。表4から明
らかなように、延伸、熱セツト済のポリエチレンテレフ
タレート支持体にコロナ放電処理を施した場合も、本発
明の下引層は比較用の下引層(F.PおよびQ)と比較
して総合的に膜付が優れている。なお、エツジ剥れにつ
いてはF,.PおよびQについては発生したが、その他
に発生はなかつた。
また、下引済ポリエステル支持体を6ケ月間保存経時さ
せた後に同様に写真用親水性層を塗設した試料について
同様に試験したところ、表4と同一の結果を得た。実施
例 4 下引第2層の塗設を省略した以外は実施例1と同様にし
て印刷用ハロゲン化銀乳剤層を塗設した試料およびレン
トゲン用ハロゲン化銀乳剤層を塗設した試料を作成し膜
付を評価した結果を表5に示す。
表5から明らかなように、延伸前のポリエチレンテレフ
タレート支持体にコロナ放電等の表面処理を施こさずに
本発明の下引層を設け、下引第2層なしに直接写真用親
水性層を設けた場合も各種膜付は良好であつた。
なお、いずれもエッジ剥れは見られなかつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリエステル支持体の少なくとも1面にa グリシ
    ジルメタクリレートおよびグリシジルアクリレートから
    なる群から選ばれた少なくとも1種の単量体(第1成分
    )を60〜90重量%、b 少なくとも1種のジオレフ
    ィン単量体(第2成分)を10〜40重量%、および c ビニル単量体(第3成分)を0〜30重量%、から
    実質的になる共重合体を分散質として含む水性分散液を
    塗設してなる下引層を有する写真用ポリエステル支持体
    。 2 共重合体中の第1成分および第2成分の総和が少な
    くとも80重量%である特許請求の範囲第1項記載の写
    真用ポリエステル支持体。 3 ビニル単量体が親水性ビニル単量体である特許請求
    の範囲第2項記載の写真用ポリエステル支持体。 4 親水性ビニル単量体が酢酸ビニル、水酸基を有する
    ビニル単量体、アクリルアミドまたは炭素数1〜4のア
    ルコールとアクリル酸またはメタアクリル酸のエステル
    である特許請求の範囲第3項記載の写真用ポリエステル
    支持体。
JP54030121A 1979-03-15 1979-03-15 写真用ポリエステル支持体 Expired JPS59819B2 (ja)

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US6162597A (en) * 1999-12-17 2000-12-19 Eastman Kodak Company Imaging elements adhesion promoting subbing layer for photothermographic imaging layers
US6165699A (en) * 1999-12-17 2000-12-26 Eastman Kodak Company Annealed adhesion promoting layer for photographic imaging elements

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GB2046626B (en) 1983-10-19
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GB2046626A (en) 1980-11-19

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