JPH06157372A - ジクロロ−(2,2)−パラシクロファンの製造方法 - Google Patents

ジクロロ−(2,2)−パラシクロファンの製造方法

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JPH06157372A
JPH06157372A JP33979492A JP33979492A JPH06157372A JP H06157372 A JPH06157372 A JP H06157372A JP 33979492 A JP33979492 A JP 33979492A JP 33979492 A JP33979492 A JP 33979492A JP H06157372 A JPH06157372 A JP H06157372A
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JP
Japan
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dichloro
chloro
paracyclophane
phase transfer
transfer catalyst
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Pending
Application number
JP33979492A
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English (en)
Inventor
Kazuto Umetsu
一登 梅津
Chika Maejima
千佳 前島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ihara Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Ihara Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C25/00Compounds containing at least one halogen atom bound to a six-membered aromatic ring
    • C07C25/18Polycyclic aromatic halogenated hydrocarbons
    • C07C25/22Polycyclic aromatic halogenated hydrocarbons with condensed rings

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】相間移動触媒の存在下、2(3)−クロロ−4
−メチルベンジルトリメチルアンモニウムハライドに水
酸化アルカリを作用させる事を特徴とするジクロロ−
(2,2)−パラシクロファンの製造方法。 【効果】相間移動触媒を用いることにより、使用する溶
媒を水と分離する溶媒にできるため溶媒の混入による排
水処理の負荷の増大がなく、使用した相間移動触媒の回
収や再使用も容易で、さらには、爆発性過酸化物を形成
する恐れのある溶媒の濃縮回収操作が不要で、分液等の
簡単な後処理操作で容易に目的物が分離でき、通常の溶
媒回収のみでジクロロ−(2,2)−パラシクロファン
が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジクロロ−(2,2)
−パラシクロファンの工業的な製造法に関する。更に詳
しくは、真空蒸着により優れたコーティング特性を有す
る膜を形成するために、半導体等の電子部品の被覆に用
いられるジクロロ−(2,2)−パラシクロファンの工
業的な製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、2(3)−クロロ−4−メチルベ
ンジルトリメチルアンモニウムハライドを大量のジオキ
サン溶媒中でホフマン脱離反応し、ジクロロ−(2,
2)−パラシクロファンを製造する方法が提案されてい
る(特開平4−1146号公報)。
【0003】しかしながら上記の方法は、反応後にジオ
キサンを大量の水で希釈することにより目的物を析出さ
せており廃水処理の負荷が増大するという問題がある。
また、エーテル化合物であるジオキサンを濃縮回収する
となると爆発性過酸化物を形成する恐れがあるうえ、ジ
オキサンは毒性が高く指定化学物質として指定されてい
る等の問題も有しており、ジクロロ−(2,2)−パラ
シクロファンの工業的な製造方法としては問題があっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、ジクロロ−(2,2)−パラシクロファン
を工業的に製造する方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来の問
題点を解決するためジクロロ−(2,2)−パラシクロ
ファンの工業的な製造方法について種々検討した結果、
意外にも相間移動触媒を用いることにより従来の問題点
が解決できることを認め、本発明を完成した。
【0006】即ち、本発明は、相間移動触媒の存在下、
2(3)−クロロ−4−メチルベンジルトリメチルアン
モニウムハライドに水酸化アルカリを作用させる事を特
徴とするジクロロ−(2,2)−パラシクロファンの製
造方法を提供するものである。
【0007】本発明をさらに詳細に説明する。
【0008】本発明方法の操作の概略は、2(3)−ク
ロロ−4−メチルベンジルトリメチルアンモニウムハラ
イドと水酸化アルカリとを、相間移動触媒の存在下撹拌
し、得られた反応液をろ過して固形物を除去したのち、
有機層を水洗、濃縮することによりジクロロ−(2,
2)−パラシクロファンを得るものである。必要により
再結晶操作により、より高純度な目的物を得ることがで
きる。
【0009】本発明方法において原料として使用する2
(3)−クロロ−4−メチルベンジルトリメチルアンモ
ニウムハライドは、2(3)−クロロ−4−メチルベン
ジルハライドとトリメチルアミン水溶液を反応させるこ
とにより、水溶液の形態で容易に得ることができる。
【0010】なお、原料は水溶液のまま使用して良く、
また、原料調製時に過剰のトリメチルアミンを用いたこ
とにより余剰のトリメチルアミンが原料水溶液中に存在
していても、これをそのまま使用して差し支えない。
【0011】本発明方法において使用する相間移動触媒
としては、2(3)−クロロ−4−メチルベンジルトリ
メチルアンモニウムハライド以外の第四級アンモニウム
塩、および第四級ホスホニウム塩を挙げる事ができる。
【0012】具体的にはテトラブチルアンモニウムブロ
ミド、テトラブチルホスホニウムブロミド、テトラブチ
ルアンモニウムクロリド、テトラブチルホスホニウムク
ロリド等を例示できる。
【0013】また相間移動触媒の使用量は、2(3)−
クロロ−4−メチルベンジルトリメチルアンモニウムハ
ライド基準で1モル%以上、好ましくは1〜20モル%
である。
【0014】なお、原料の2(3)−クロロ−4−メチ
ルベンジルトリメチルアンモニウムハライドも第四級ア
ンモニウム塩ではあるが、後記の比較例に示したように
収率も悪く、触媒としては好ましいものではない。
【0015】本発明方法において溶媒は反応を円滑に進
行させる上で使用するのが好ましく、使用する場合は、
水と分離し、反応に不活性な溶媒なら使用してよい。
【0016】そのような溶媒としては、芳香族炭化水素
が好ましく、例えばトルエン、キシレン、クロロベンゼ
ン、ジクロロベンゼン等を例示できる。
【0017】溶媒の使用量は、原料である2(3)−ク
ロロ−4−メチルベンジルトリメチルアンモニウムハラ
イドの1モルに対して通常は1〜4lである。
【0018】本発明方法において使用する水酸化アルカ
リとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を例
示できる。
【0019】その使用量は、2(3)−クロロ−4−メ
チルベンジルトリメチルアンモニウムハライドに対して
モル比で通常は1〜10倍である。
【0020】なお、操作上、水酸化アルカリは水溶液と
しての使用が好ましいが、原料である2(3)−クロロ
−4−メチルベンジルトリメチルアンモニウムハライド
を水溶液の形態で使用する場合には、これに溶解させて
おいても差し支えない。
【0021】本発明方法においては、反応温度は50〜
100℃で行うことにより円滑に反応が進行する。
【0022】
【発明の効果】本発明によって、相間移動触媒の存在
下、2(3)−クロロ−4−メチルベンジルトリメチル
アンモニウムハライドを水酸化アルカリと作用させるこ
とにより高収率でジクロロ−(2,2)−パラシクロフ
ァンが製造できる様になった。
【0023】本発明方法では、使用する溶媒は水と分離
するため、廃水への溶媒の混入による廃水処理の負荷の
増大がなく、使用した相間移動触媒の回収や再使用も容
易である。
【0024】また、本発明方法においては、相間移動触
媒を使用することにより、溶媒を水と分離する溶媒にで
きるため、ジオキサンのような、毒性が高く、エーテル
化合物であるため爆発性過酸化物を形成する恐れがある
溶媒の濃縮回収操作なしに、分液等の簡単な後処理操作
で容易に目的物が分離でき、通常の溶媒回収のみでジク
ロロ−(2,2)−パラシクロファンが得られる。
【0025】この様に本発明方法はジクロロ−(2,
2)−パラシクロファンの工業的な製法として効果の高
い方法である。
【0026】
【実施例】以下、本発明を参考例、実施例及び比較例に
よりさらに詳細に説明する。
【0027】(参考例) 〔2(3)−クロロ−4−メチルベンジルトリメチルア
ンモニウムクロリドの製造〕2(3)−クロロ−4−メ
チルベンジルクロリド89.4g(2(3)−クロロ−
4−メチルベンジルクロリドを0.50モル含有)に3
0%トリメチルアミン水溶液177.3g(トリメチル
アミンを0.9モル含有)を室温にて撹拌しながら滴下
したのち、60℃で4時間撹拌した。反応終了後、ジク
ロロメタン100mlで非水溶性物質を抽出(1.40
g)し、2(3)−クロロ−4−メチルベンジルトリメ
チルアンモニウムクロリド水溶液275.8g〔2
(3)−クロロ−4−メチルベンジルトリメチルアンモ
ニウムクロリドを0.50モル含有〕を得た。
【0028】(実施例1)窒素雰囲気下、クロロベンゼ
ン100ml、参考例で得た2(3)−クロロ−4−メ
チルベンジルトリメチルアンモニウムクロリド水溶液2
7.6g(2(3)−クロロ−4−メチルベンジルトリ
メチルアンモニウムクロリドを0.05モル含有)、テ
トラブチルホスホニウムブロミド0.85g(0.00
25モル)からなる混合物を80℃で撹拌しながら、4
0%水酸化ナトリウム水溶液37.5g(水酸化ナトリ
ウムを0.375モル含有)を30分で滴下し、その
後、その温度で24時間撹拌した。反応終了後、反応液
をろ過し、水層を分液したのち、内部標準物質としてn
−オクタデカンを用いてガスクロマトグラフィーにてジ
クロロ−(2,2)−パラシクロファンを定量したとこ
ろ、収率は68%であった。
【0029】(実施例2)溶媒のクロロベンゼンを1,
2−ジクロロベンゼン(使用量100ml)に、触媒の
テトラブチルホスホニウムブロミドをテトラブチルアン
モニウムブロミド(使用量0.0025モル)にそれぞ
れ変更した以外は、実施例1と同様に行った。その結
果、ジクロロ−(2,2)−パラシクロファンの収率は
56%であった。
【0030】(実施例3)触媒のテトラブチルホスホニ
ウムブロミドをテトラブチルアンモニウムクロリド(使
用量0.0025モル)に変更した以外は、実施例1と
同様に行った。その結果、ジクロロ−(2,2)−パラ
シクロファンの収率は49%であった。
【0031】(比較例)触媒を加えないこと以外は、実
施例1に準じ行った。その結果、ジクロロ−(2,2)
−パラシクロファンの収率は30%であった。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相間移動触媒の存在下、2(3)−クロ
    ロ−4−メチルベンジルトリメチルアンモニウムハライ
    ドに水酸化アルカリを作用させる事を特徴とするジクロ
    ロ−(2,2)−パラシクロファンの製造方法。
  2. 【請求項2】 相間移動触媒として第四級ホスホニウム
    塩を用いることを特徴とする、請求項1記載のジクロロ
    −(2,2)−パラシクロファンの製造方法。
  3. 【請求項3】 第四級ホスホニウム塩としてテトラブチ
    ルホスホニウムブロミド、及び/又はテトラブチルホス
    ホニウムクロリドを用いることを特徴とする、請求項
    1、及び請求項2記載のジクロロ−(2,2)−パラシ
    クロファンの製造方法。
  4. 【請求項4】 相間移動触媒として第四級アンモニウム
    塩を用いることを特徴とする、請求項1記載のジクロロ
    −(2,2)−パラシクロファンの製造方法。
  5. 【請求項5】 第四級アンモニウム塩としてテトラブチ
    ルアンモニウムブロミド、及び/またはテトラブチルア
    ンモニウムクロリドを用いることを特徴とする、請求項
    1、及び請求項4記載のジクロロ−(2,2)−パラシ
    クロファンの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11513689A (ja) * 1995-10-18 1999-11-24 スペシャルティ、コーティング、システムズ、インコーポレイテッド オクタフルオロ−〔2,2〕パラシクロファンの製造方法
WO2007083522A1 (ja) 2006-01-18 2007-07-26 Next21 K. K. 医療用ゲル形成組成物,その組成物の投与デバイス及び薬剤放出制御担体

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