JPH0615668B2 - 水不溶性赤色モノアゾ染料 - Google Patents

水不溶性赤色モノアゾ染料

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JPH0615668B2
JPH0615668B2 JP61068831A JP6883186A JPH0615668B2 JP H0615668 B2 JPH0615668 B2 JP H0615668B2 JP 61068831 A JP61068831 A JP 61068831A JP 6883186 A JP6883186 A JP 6883186A JP H0615668 B2 JPH0615668 B2 JP H0615668B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は一般式(I) (式中R1はC原子数1〜4のアルキル基、 R2はC原子数1〜3のアルキル基、 R3はアルキル基がC原子数1〜3のアルキルカルボニ
ルオキシエチル基、アルコキシ基がC原子数1〜4のア
ルコキシカルボニルオキシエチル基、メトキシエトキシ
カルボニルオキシエチル基又はエトキシエトキシカルボ
ニルオキシエチル基を示し、 R4はR3の意味を有し、付加的にシアンエチル基であつ
てもよい。) なる価値ある新規の、イオン性基不含のアゾ染料に関す
る。
本発明は更に一般式(I)なる染料の混合物並びにこの染
料及びその混合物の製造及び疎水性繊維材料の染色のた
めにこれを使用することに関する。
残基R2及びR3がC原子数1〜3のアルキル基又は残基
1がC原子数1〜4のアルキル基は線状又は分岐状で
あつてよい。この様な残基の例はメチル−、エチル−、
n−プロピル−、i−プロピル−、n−ブチル−、i−
ブチル−及びs−ブチル基である。
残基R3がC原子数1〜4のアルコキシ基は同様に直鎖
状又は分岐状であり、たとえばメトキシ−、エトキシ
−、n−プロポキシ−、i−プロポキシ−、n−ブトキ
シ−、i−ブトキシ−及びs−ブトキシ基である。
1に関する好ましい残基はメチル−、エチル−及びi
−プロピル基であり、そのうちメチル基が特に好まし
い。
3に関する好ましいアルキルカルボニルオキシエチル
−残基はメトキシカルボニルオキシエチル基(=アセト
キシエチル基)及びエチルカルボニルオキシエチル(=
プロポキシエチル基)である。
3及びR4の好ましい組合せはR3及びR4が同一である
もの及びR4がシアンエチル基及びR3がアルキル基に於
てC原子数1〜3のアルキルカルボニルオキシエチル基
又はアルコキシ基に於てC原子数1〜4のアルコキシカ
ルボニルオキシエチル基であるものである。
特に好ましい染料はR3及びR4の好ましい組合せ及びR
1の好ましい意味を有するもの、特にR1がメチル基を示
すものである。
本発明による染料と類似する染料はすでに公知であり、
ドイツ特許第1,794,4020号明細書に記載され
ている。しかし本発明者は驚くべきことに本発明による
染料は種々の物質上での染色作用の点で並びに2〜3の
重要な使用堅牢性、たとえばpH−敏感性、耐熱固着性、
耐洗濯性及び耐光性の点ですぐれていることを見い出し
た。
本発明による染料の製造は一般式(II) (式中R1,R2,R3及びR4は上述の意味を有し、Xは
シアン又はHalを、Halはハロゲン原子、たとえばクロル
−又は特にブロム原子を示す。)なるアゾ染料を公知方
法で、たとえばドイツ特計出願公開第1,809,92
0号及び第1,809,921号明細書、英国特許第1,18
4,825号明細書、ドイツ特許出願公告第1,54
4,563号明細書、ドイツ特許出願公開第2,31
0,745号明細書、ドイツ特許出願公告第2,45
6,495号及び第2,610,675号明細書、ドイ
ツ特許出願公開第2,724,116号、第2,72
4,117号、第2,834,137号及び第2,34
1,109号明細書、米国特許第3,821,195号
明細書、ドイツ特許出願公開第2,715,034号又
は第2,134,896号明細書の記載に従つて求核置
換反応にゆだね、この際求核試剤としてシアニドイオン
CN を使用して行うのが好ましい。この反応に於て一般
式(II)の染料中Hal (場合によりXが意味するHal も)
をCNと置き換える。
置換反応に対する溶剤として不活性有機溶剤、たとえば
ニトロベンゾール又はグリコール−又はジグリコールー
モノ−メチル又は−モノ−エチルエーテル又はこの様な
溶剤相互の混合物及び第三有機窒素塩基との混合物、双
極性非プロトン性溶性溶剤、たとえばN−メチルピロリ
ドン、ピリジン、ジメチルホルムアミド又はジメチルス
ルホキシド、ジシアン−ジアルキルチオエーテルを使用
する。更に置換反応に対する媒体として水又は水及び水
と混和しえない(たとえばニトロベンゾール)有機溶剤
から成る水性系が、好ましくは湿潤剤又は分散剤又は公
知の相転移触媒の存在下であるいは水及び水溶性、不活
性有機溶剤、たとえばエチレングリコール又はジメチル
ホルムアミドから成る水性系が適する。
有機の塩基性窒素化合物、たとえばピリジン及びピリジ
ン塩基の存在も置換反応に有利に働く。
置換反応に対する反応温度は一般に20〜150℃であ
る。
求核試剤CN を場合により錯金属のシアン化物、たとえ
ばアルカリ金属−又はアルカリ土類金属−シアン化物、
シアン化亜鉛、アルカリシアノ−亜鉛酸塩又は−鉄酸塩
の形で、好ましくはシアン化銅(I)又はシアン化銅(I)を
形成する系の形で反応に加える。特にアルカリ金属−シ
アン化物とシアン化銅(I)との組合せ使用が有利であ
る。この場合アルカリ金属と銅塩との量割合は広い範囲
で変化することができる。
アルカリ金属−シアン化物/シアン化銅(I)−割合の有
利な範囲は5:95〜95:5である。この範囲以外に
まだ成分の積極的な相互作用を認めることができる。シ
アン化銅(I)それ自体をシアン化銅(I)を形成する系、た
とえばシアン化アルカリとその他の銅塩、好ましくは銅
(I)塩、たとえばハロゲン化銅(I)との混合物に代えるこ
ともできる。
本発明による染料を製造するのに必要な一般式(II)なる
染料は次の様にして製造することができる。すなわち一
般式(III) なる芳香族アミンのジアゾニウム化合物を一般式(IV) なるカツプリング成分とカツプリングして行われる。こ
の際式中R1,R2,R3及びR4は上述の意味を有する。
一般式(III)なるアミンからジアゾニウム化合物がそれ
自体公知の方法で鉱酸又は鉱酸性水性媒体、低級アルカ
ンカルボン酸、たとえばギ酸、酢酸又はプロピオン酸又
はその混合物中であるいは有機溶剤中で−15℃〜40
℃の温度で亜硝酸又はその他のニトロソニウムイオンを
形成する系の作用によつて得られる。
カツプリングは同様にそれ自体公知の方法で得られたジ
アゾ溶液とカツプリング成分の溶液とを0〜40℃、好
ましくは0〜25℃の温度で適する溶剤、たとえばC原
子数1〜4のアルカノール、ジメチルホルムアミド中
で、好ましくは硫酸、塩酸又はリン酸で酸性化された水
又は場合により水含有低級アルカンカルボン酸又は低級
アルカンカルボン酸混合物中で場合により水と制限的に
混和しうるアルカノールの存在下に一緒にして行われ
る。多くの場合カツプリングの間pH−値をたとえば酢酸
ナトリウムの添加によつて緩衝するのが有利である。カ
ツプリングは2−3時間終了し、一般式(II)なる染料を
常法で単離し、乾燥する。
一般式(IV)なる必須のカツプリング成分は公知の市販生
成物から公知方法に従つて製造することができる。
本発明による染料のもう一つの製造方法は一般式(V) なるアミンをジアゾ化し、一般式(IV) なるカツプリング成分とカツプリングすることにある。
但しこの場合式中のR1,R2,R3及びR4は上述の意味
を有する。
一般式(V)なるアミンからジアゾニウム化合物がそれ自
体公知の方法で鉱酸又は鉱酸性水性媒体、低級アルカン
カルボン酸、たとえばギ酸、酢酸又はプロピオン酸又は
その混合物中であるいは有機溶剤中で−20〜20℃の
温度で亜硝酸又はその他のニトロソニウムイオンを形成
する系の作用によつて得られる。
この場合カツプリングはそれ自体公知の方法で得られた
ジアゾ溶液とカツプリング成分の溶液とを0〜40℃、
好ましくは0〜25℃の温度で適する溶剤、たとえばC
原子数1〜4のアルカノール、ジメチルホルムアミド中
で、好ましくは硫酸、塩酸又はリン酸で酸性化された水
又は場合により水含有低級アルカンカルボン酸又は低級
アルカンカルボン酸混合物中で、場合により更に水と制
限的に混和しうるアルカノールの存在下で一緒にして行
われる。多くの場合カツプリングの間pH−値をたとえば
酢酸ナトリウムの添加によつて緩衝するのが有利であ
る。カツプリングは数時間後終了し、染料を常法で単離
し、乾燥する。
本発明による染料混合物は一般式(I)(式中R1〜R4
上述の意味を有する。)なる染料2又は数種から成る。
一般式(I)(式中すべてのR1はメチル基である。)なる
染料から成る混合物が好ましい。特に個々の染料すべて
に於てR1がメチル基である場合、残基R2の意味しか異
ならない染料から成る混合物が特に好ましい。
本発明による染料混合物に於て一般式(I)なる種々の染
料の割合は比較的広い範囲内で変化する。一般に成分の
最小重量割合は10%であり、最大重量割合は90%で
ある。一般式(I)なる染料2個のみから成る染料混合物
の場合70:30〜30:70の量割合であり、すなわ
ち染料の重量割合は30〜70%である。
本発明による染料混合物は種々の方法によつて製造する
ことができる。第一の方法は個々の一般式(I)なる染料
を少なくとも2個を好ましくは分散剤の添加下に混合す
ることによる。この混合工程は0〜190℃の温度で、
好ましくは適するミル中で、たとえばボールミル及びサ
ンドミル、並びに捏和機中で行われる。しかし手による
混合でも又は分散剤又は染液中に混入攪拌して生ぜしめ
ることもできる。
分散剤として次の様なアニオン性又は非イオン性性質の
ものが挙げられる。アニオン性分散剤としてはナフタリ
ン、ホルムアルデヒドと硫酸との縮合生成物並びにリグ
ニンスルホネートである。非イオン性分散剤はたとえば
ドイツ特許出願公開第2,757,330号明細書に記
載されている。
本発明による染料混合物を製造するためのもう一つの方
法は一般式(V) なるアミンをジアゾ化し、一般式(IV) なる種々のカツプリング成分の少なくとも2個から成る
混合物とカツプリングすることにある。この場合式中R
1,R2,R3及びR4は上述の意味を有する。
その際カツプリング成分混合物の組成は所望の本発明に
よる染料混合物を生じる様に選択する。ジアゾ化及びカ
ツプリングは公知方法で個々の染料製造に対して通常行
われる様に実施する。
染料混合物−その成分はR1に関して異なる−を製造し
なければならない場合、一般式(V)なる単一アミンの代
りにアミン−その個々の成分が対応してR1に関して異
なる−の混合物をジアゾ化し、一般式(IV)なるカツプリ
ング成分又は種々のカツプリング成分少なくとも2個か
ら成る混合物とカツプリングする。
好ましいもう一つの方法によれば新規染料混合物を次の
様にして製造することができる。すなわち一般式(II)な
る染料少なくとも2個から成る染料混合物に於て公知の
方法で前にすでに個々の染料に関して記載した様にハロ
ゲン原子をシアン基で置換する。その際一般式(II)なる
染料の混合物の組成は本発明による染料混合物を生じる
様に選択する。
その製造の間に少なくとも80℃、好ましくは90〜1
50℃、特に好ましくは100〜140℃の温度に加熱する染
料混合物あるいは混晶から成るか又は一般式(I)なる染
料2又は数種から形成された混晶を含有する染料混合物
が特に好ましい。
その製造の間に少なくとも80℃の温度に加熱する染料
混合物は次の様に製造することができる。すなわち個々
の染料をそのままの形で又は好ましくは分散剤、たとえ
ば水中で0.5〜3時間上記温度に加熱し、冷却し、常
法で単離し、相互に混合する。加熱を場合により個々の
染料の再結晶の範囲内でも実施することができる。水中
で100℃以上の温度に加熱することは密閉容器中で実
施する。分散剤中で加熱する場合、下記の分散剤1又は
数種を添加するのが好ましい。
個々の染料2又は数種から成る染料混合物を前述の温度
に加熱する場合、一般に種々の一般式(I)なる種々の染
料2又は数種から成る混晶を含有する。
混晶から成る又は混晶を含有する本発明による染料混合
物は少なくとも2個の前記製造された種々の一般式(I)
なる染料から成る混合物を溶解し、結晶又は沈殿させる
ことによつて製造することができる。染料混合物の溶解
にたとえば有機溶剤、たとえばジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシド、クロルベンゾール、o−ジクロ
ルベンゾール、トルオール等々が適する。種々の溶剤の
混合物も使用することができる。溶解は溶剤又は溶剤混
合物の沸騰温度で行われるのが好ましい。次いで冷却と
共に混晶が晶出する。冷却による代りに混晶を沈殿によ
つても、すなわち染料を僅かに可溶性の溶剤の添加によ
つて分離することができる。
一般式(II)なる染料から成る混合物に於てハロゲン原子
のシアン基による上記置換を少なくとも80℃の前記温
度で実施する場合、混晶が特に好ましく得られる。
混晶形成は少なくとも2個の前記製造された種々の一般
式(I)なる染料から成る混合物を難溶性溶剤又は分散剤
中で加熱し、その際一部溶解するにすぎないかもしくは
消滅する度に僅かの溶解を生じ、それによつて混合物は
混晶に変化する。水が80〜190℃、特に90〜15
0℃、好ましくは100〜140℃の温度で染料混合物
の混晶へのこの様な変化に対して特に適する溶剤又はよ
り良い前記分散剤である。開放容器中でもはや達成でき
ない温度での加熱をオートクレーブ中で実施するのは当
然である。その再溶剤1又は数種の添加が有利である。
この様な溶解媒体はたとえば水に可溶な溶剤、たとえば
エタノール、あるいは水に一部しか溶けない有機溶剤、
たとえばn−ブタノールである。
しかし染料混合物の混晶への変化は水中で前記温度で1
又は数種の乳化剤及び(又は)分散剤の添加下加熱して
実施するのが特に好ましい。
適する溶剤としてたとえばアニオン性又は非イオン性分
散剤であり、これを一緒に使用することもできる。アニ
オン性分散剤はたとえば芳香族スルホン酸及びホルムア
ルデヒドから成る縮合生成物、特にアルキルナフタリン
スルホン酸及びホルムアルデヒドから成る縮合生成物、
場合により置換されたフエノールとホルムアルデヒド及
び重亜硫酸ナトリウムから成る縮合生成物、場合により
置換されたフエノール、ナフタリン−又はナフトールス
ルホン酸、ホルムアルデヒド及び重亜硫酸ナトリウムか
ら成る縮合生成物のアルカリ金属塩、場合により置換さ
れたフエノールスルホン酸、ホルムアデヒド及び尿素か
ら成る縮合生成物のアルカリ金属塩並びにリグニンスル
ホン酸、アルキル−又はアルキルアリール−スルホネー
トのアルカリ金属塩並びにアルキル−アリール−ポリグ
リコールエーテルスルフエートである。非イオン性分散
剤又は乳化剤はたとえばアルキレンオキシド、たとえば
エチレン−又はプロピオンオキシドとアルキル化可能な
化合物、たとえば脂肪アルコール、脂肪アミン、脂肪
酸、フエノールアルキルフエノール、アリールアルキル
フエノール、アリールアルキルアリールフエノール及び
カルボン酸−アミドとの反応生成物、たとえばC原子数
8〜10のアルキルフエノールの5〜10エチレンオキ
シド−単位を有する付加生成物でエチレンオキシド−単
位を有する付加生成物である。
染料混合物を水中で加熱して混晶に変えることは一般に
0.5〜10時間、好ましくは1〜3時間後に終了す
る。
混晶の存在はX線計数管図によつて確認することができ
る。
本発明による染料及び染料混合物は単独で又はその他の
分散染料との混合物の形で主に疎水性合成材料の染色又
は捺染に適する。
疎水性合成材料として次のものが挙げられる:セルロー
ス−21/2−アセテート、セルローストリアセテート、
ポリアミド及び特に高分子ポリエステル。
本発明による染料を高分子ポリエステルから成る材料、
特にポリエチレングリコールテレフタレート又はこれと
天然繊維材料との混合物あるいはセルローストリアセテ
ートから成る材料の染色又は捺染に使用するのが好まし
い。
疎水性合成材料は平面−又は糸状形成物の形で存在し、
たとえば糸又は織られたもしくは編まれた繊維材料に加
工することができる。本発明による染料による前記繊維
製品の染色は公知方法で、好ましくは水性懸濁液から、
場合によりキヤリヤーの存在下で80〜約110℃で消
尽法に従つてあるいはHT−法に従つて染色オートクレー
ブ中110〜140℃で、並びにいわゆる熱固着法に従
つて行われる。この際製品を染液でパジングし、次いで
約80〜230℃で固着する。前記材料の捺染は本発明
による染料又は染料混合物を含有する捺染ペーストえ中
に加え、これを用いて捺染された製品を染料の固着のた
めに場合によりキヤリヤーの存在下80〜230℃の温
度で、HT−蒸気、加圧蒸気又は乾熱で処理する様にして
実施することができる。この方法で極めて良好な堅牢
性、特に極めて良好な耐光性、耐熱固着性、耐熱マイグ
レーション性及び耐洗濯性及び僅かなpH−及び還元敏感
性を有する極めて農色の赤色染色及び捺染が得られる。
本発明による染料は前記疎水性材料を有機溶剤からこの
場合公知の方法に従つて染色すること及び原料の形で染
色することにも適する。
上記適用法で使用される染液及び捺染ペースト中に本発
明による染料はできる限り微分散形で存在しなければな
らない。
染料の微分散化はそれ自体公知の方法で加工中に生じる
染料を分散剤と一緒に液状媒体、好ましくは水中で懸濁
化し、混合物を剪断力の作用にさらす。この際もともと
存在する染料粒子を機械的に最適な特別な表面が達成さ
れ、染料の沈殿ができる限り少ない大きさに粉砕する。
染料の粒子の大きさは一般に0.5〜5μm、好ましく
は約1μmである。
粉砕工程に併用される分散剤は非イオン性又はアニオン
活性であつてよい。非イオン性分散剤はたとえばアルキ
レンオキシド、たとえばエチレン−又はプロピレンオキ
シドとアルキル化可能な化合物、たとえば脂肪アルコー
ル、脂肪アミン、脂肪酸、フエノール、アルキルフエノ
ール及びカルボン酸アミドとの反応生成物である。アニ
オン活性分散剤はたとえばリグニンスルホネート、アル
キル−又はアルキルアリールスルホネート又はアルキル
−アリール−ポリグリコールエーテルスルホネートであ
る。
得られた染料調製物はほとんどの使用法に対して注ぐこ
とができなければならない。したがつて染料−及び分散
剤含有量はこの場合限定される。一般に分散液を50重
量%までの染料含有量に及び約25%までの分散剤含有
量に調製する。経済的理由から染料含有量は大抵15重
量%で済む。
分散液は更にその他の助剤を含有することもできる。た
とえば酸化剤として作用する助剤、たとえばナトリウ−
m−ニトロベンゾールスルホネート又は殺菌剤、たとえ
ばナトリウム−O−フエニル−フエノラート及びナトリ
ウムペンタクロルフエノラートである。
得られた染料分散液を極めて有利に捺染ペースト及び染
液の調製に使用することができる。これをたとえば連続
法で提供するのが特に有利である。この方法の場合連続
装置で連続的に染料供給して染液の染料濃度を一定に維
持しなければならない。
一定の使用領域に対して粉末調製物が好ましい。この粉
末は染料、分散剤及びその他の助剤、たとえば湿潤剤、
酸化剤、保存剤及び脱塵剤を含有する。
粉末状染料調製物に関する好ましい製造法は上記液状染
料分散液から液体を、たとえば減圧乾燥、凍結乾燥によ
つて、ロール乾燥機で乾燥して、好ましくは噴霧乾燥に
よつて除去することにある。
染料の製造に上記記載に従つて製造された染料調製物の
必要な量を染色媒体で、好ましくは水で染色物に対して
1:5〜1:50の染液割合が生じる程度に希釈する。
更に加えて染液に一般にその他の染色助剤、たとえば分
散剤、湿潤剤及び固着助剤を添加する。
染料又は染料混合物を繊維材料捺染に使用しなければな
らない場合、染料調製物の必要な量を糊剤、たとえばア
ルカリ−アルギナート等々及び場合によりその他の添加
物、たとえば固着促進剤、湿潤剤及び酸化剤と共に捏和
し捺染ペーストとなす。
本発明を例によつて詳述する。パーセントの記載は重量
パーセントである。
例1 (a) ジメチルスルホキシド100ml、シアン化ナトリウム
4,3g及びシアン化銅(I)14gから成る懸濁液中に70
〜75℃で式(VI) なる染料61.1gを加え、30分間この温度で攪拌す
る。次いで温度を30分間110℃に上げ、仕込物をゆ
つくり冷攪拌し、吸引取し、ジメチルスルホキシド4
5ml、7.5%水性アンモニア溶液及び水で洗浄し、減
圧下乾燥する。
式(VII) なる帯青赤色染料が得られ、これは163℃で融解し、
520nmで最大吸収を有する。
リグニンスルホネートを基体とする通常の分散剤でパー
ルミル中で水性粉砕し、引き続き噴霧乾燥して通常の仕
上げ処理して染色仕上げされた染料調製物が得られる。
(b) 得られた染料調製物1.2gを水2000g中で
分散する。分散液を酢酸で4〜5のpH−値に調製し、水
不含酢酸ナトリウム4g及びナフタリンスルホン酸−ホ
ルムアルデヒド−縮合物を基体とする市販の分散剤2g
を加える。得られた染液中にポリエチレングリコールテ
レフタレートを基体とするポリエステル織物100gを
加え、30分間130℃で染色する。引き続き洗浄し、
0.2%水性亜二チオン酸ナトリウム溶液で15分間7
0〜80℃で還元後処理し、洗浄し、乾燥した後、極め
て良好な染色特性、特に極めて良好な耐熱固着性、耐熱
マイグレーション性及び耐洗濯性を有する濃い赤色染色
が得られる。
例2 例1に記載した様に式(VIII) なる染料65.7gにシアニド置換を行い、但しその際
温度を30分以内に110℃にではなく、120℃に上
げ、染料を40〜50℃で吸引取し、40℃の温かい
ジメチルスルホキシド100mlで洗浄した場合、式(IX) なる帯青赤色染料45.6gが得られ、これは193℃で
融解し、516nmでその最大吸収を示す。
例1及び2と同様に次表の本発明による染料を製造する
ことができる。これらは同様に疎水性繊維を優れた堅牢
性を有する完全な赤色色調で染色する。
前記表中夫々次の意味を有する: n=ノーマル i=イソ s=第二及び t=第三
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アルベルト・ボデ ドイツ連邦共和国、シユウアルバツハ、フ インケンウエーク、1 (56)参考文献 特開 昭53−113830(JP,A) 特開 昭52−146432(JP,A) 特公 昭45−785(JP,B1) 特公 昭44−26375(JP,B1) 特公 昭44−24707(JP,B1)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (式中R1はC原子数1〜4のアルキル基、 R2はC原子数1〜3のアルキル基、 R3はアルキル基がC原子数1〜3のアルキルカルボニ
    ルオキシエチル基、アルコキシ基がC原子数1〜4のア
    ルコキシカルボニルオキシエチル基、メトキシエトキシ
    カルボニルオキシエチル基又はエトキシエトキシカルボ
    ニルオキシエチル基を示し、 R4はR3の意味を有し、付加的にシアンエチル基であつ
    てよい。) なるイオン性基不含アゾ染料。
  2. 【請求項2】R1はエチル−又はi−プロピル基、好ま
    しくはメチル基を示す特許請求の範囲第1項記載の染
    料。
  3. 【請求項3】R3はメチルカルボニルオキシエチル−又
    はエチルカルボニルオキシエチル基を示す特許請求の範
    囲第1項または第2項記載の染料。
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