JPH0615630Y2 - 景品払出機に対する景品自動収納装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案はパチンコ店等にあって特定景品払出し用となる
景品払出機に対する景品自動収納装置に関するものであ
る。

＜従来の技術＞ 近時、パチンコ店等における特定景品（換金用景品）払
出しも、いちいち店員が獲得玉数に応じた個数を数えて
客に渡すことなく、自動景品払出機によって所定枚数を
繰出す自動払出しが可能となってきた。但し、この景品
払出機内への偏平板状特定景品の収納セットに当たって
は、該景品払出機のセット扉を開き、いちいち適宜枚数
ずつ積み重ねてゆき詰めるものであった。

＜考案が解決しようとする課題＞ しかし、このような所謂手詰めによる景品収納（装填）
では、極めて時間が掛る収納作業となり、このため営業
が開始した後にあっての収納作業が容易でない。

本考案は上記実情に鑑み、トランク型筐体に予め詰まっ
た景品を、景品払出機側の駆動源を利用してカートリッ
ジ的に自動装填する如くした景品払出機に対する景品自
動収納装置を提供することを目的としたものである。

＜課題を解決するための手段＞ 本考案は、一端に繰出し口を配し特定景品を予め詰める
景品格納部を中央に配設したトランク型筐体を形成し、
この偏平筐体となる景品格納部を隔てた上下部に、該景
品格納部枠内を横摺動する押圧体の上下を支持する移動
ベルトをそれぞれ敷設すると共に、この各移動ベルトの
奥端を掛け上下位置のプーリーを連動シャフトにて連結
し、且つ前記下部位置の移動ベルトの一端に配設したプ
ーリーに伝達機構を介して連動する駆動シャフト端を、
別途配置となる景品払出機の駆動手段の伝達受軸に連結
自在としてなるものである。

＜作用＞ 上記のような構成のため、トランク型景品自動収納装置
自体への景品セットに当たっては、この筐体の片側に形
成してなる蓋部を開き、中央位置の景品格納部に矩形状
偏平景品を、多数枚を一列とし、これを適宜個数順次配
列の詰め込みを行い閉蓋とし、携帯式景品収納装置とし
ておくものである。

ここにおいて、例えば営業中にあって景品払出機の景品
格納数が少なくなったり、又は零となり至急に特定景品
を補充したいときは、前記トランク型景品自動収納装置
を景品払出機の側部に位置せしめ、該景品自動収納装置
の端部の横蓋を開きこの繰出し口を景品払出機背部の蓋
を開いて合致させ連結構成とすると共に、景品自動収納
装置の下端の駆動シャフトを景品払出機自体の繰出し駆
動手段の伝達受軸に嵌合させるものである。この後、景
品払出機を、その景品セット用となる繰出し駆動手段の
移動ベルトを動かすモータを切り離して、自動収納装置
の駆動用に切替わり、払出機側の移動ベルトはフリーと
なり、払出機の押圧体と収納装置とで挾みながら景品自
動収納装置の駆動シャフトが回転し、該駆動シャフトに
連動して上下部の移動ベルトが回動し、支持されてなる
押圧体が繰出し方向に摺動するため、景品格納部にセッ
トされた積層の景品群はその一例単位ごとに連結の景品
払出機の格納部に収納されていくものである。即ち、景
品払出機への景品装填において、単に景品自動収納装置
を景品払出機の側部に接続し、該景品払出機を収納運転
するだけで、景品自動収納装置内の景品が自動的に繰り
出されるものとなり、短時間における景品装填が完了す
るため、営業中でも支障を来さない。

＜実施例＞ 以下、本考案を実施例の図面に基づいて説明すれば、次
の通りである。

１は収納装置本体となる偏平のトランク型筐体で、該筐
体１は片面の蓋部２を景品セット口１ａとし、一側端に
形成の収納用蓋部３位置を繰出し口４とし、且つ該収納
用蓋部３の下方の端部に駆動シャフト５を一定長さ突設
してなる。また、この筐体１の中央部分となる景品格納
部６の上下部にはタイミングベルトを用いた移動ベルト
７，８が左右（長手方向）に敷設し、該移動ベルト７，
８に上下端を取付ける差渡し状の押圧体９は、景品格納
部６の上下の摺動面となる仕切板１０の案内溝１１を貫
通し垂直配設され、且つ前記移動ベルト７，８は、景品
格納部６の奥部（繰出し口の反対側）にあって双方のプ
ーリー１２，１２に連結した連動シャフト１３にて対し
連動し、しかも、下方位置の移動ベルト８の繰出し側と
なるプーリー１２の下部には適宜伝達歯車の組合せとな
る伝達機構１４を介し前期駆動シャフト５が配置され、
これ等全体で景品自動収納装置１５となる。１６は押圧
体９の上下部に取付けた仕切板１０の案内溝１１に嵌ま
る振止め兼ガイド用ローラ。１７は押圧体９の支持腕
部。１８は筐体１の繰出し側となる一端の上端縁に突設
した景品払出機側に係合する位置決め金具。１９は筐体
１の頂部に設けた握り部である。

いまこの作用を説明すると、先ずパチンコ店等に備えた
景品払出機２０（第６図参照）にあって景品格納部２１
に詰込んなる特定景品Ａの数量が減少し、新規景品Ａを
収納したいときは、該景品払出機２０の排出用昇降路部
位置となる基端格納部２２のセット用後端扉２３を開
き、この開口部２４に、トランク型景品自動収納装置１
５の一端に有する収納用蓋部３を開いて露出した繰出し
口４を対向させ、この状態にて筐体１の上端縁のフック
状位置決め金具１８を景品払出機２０の受金具２５に引
っ掛けて回動すれば、該景品自動収納装置１５の同一端
に突出の駆動シャフト５が景品払出機２０の機枠内下部
に組込んだモータ２６を備えてなる駆動手段２７端の伝
達受軸２８に嵌合連結する。即ち、景品自動収納装置１
５の駆動源を景品供給すべき景品払出機の駆動手段２７
から貰う構成を採っている。

ここにおいて、景品払出機２０の操作盤部に設けた景品
セット用スイッチ（図示せず）を投入し、駆動手段２７
のモータ２６を回転し、この回転より適宜伝達機構２９
を介して伝達受軸２８が回転すれば、該伝達受軸２８に
連結の景品自動収納装置１５の駆動シャフト５が回動し
傘歯車等の伝達機構１４を経て下部移動ベルト８が回転
すると共に、該移動ベルト８より連動シャフト１３を介
して、該移動ベルト７，８間に差し渡された押圧体９が
送り移動し（図示にあって、左側へ移動）、景品格納部
６に詰まった景品Ａ群を一端側に押圧摺動させ、該景品
Ａ群を一列ずつ隣接の景品払出機２０の景品格納部２１
中に順次押し込み収納して行くものである。例えば、景
品自動収納装置１５の景品格納部６には、１０００円用
景品で６０枚積み重ねの列を５列，５００円用景品で６
０枚積み重ねの列を６列，１００円用景品で６０枚積み
重ねの列を７列詰まる大きさを持っていて、景品払出機
２０への繰出し時間は２０秒で完了する。

このように、景品自動収納装置１５内の景品Ａ群を景品
払出機２０に繰出し収納させた後は、前記と逆に単にこ
のトランク型筐体１を位置決め金具１８を起点とし回動
するように動かし、且つ駆動シャフト５を伝達受軸２８
側より抜けば、簡単に分離するものとなる。

景品Ａがセットされた景品払出機２０にあっては、前記
後端扉２３を閉じてから所定の操作を行えば、基端格納
部２２の昇降台３０が上昇し一定枚数（例えば、５枚ず
つ）を客側に排出するものである。

一方、景品自動収納装置１５では、筐体１の片側面とな
る蓋部２を、その上部の止め金３１の係合を解き、下端
の蝶番３２を枢着点として開き、扉を外してこのセット
口３より偏平状景品Ａを順次詰め込んでおくものであ
る。

＜考案の効果＞ 上述のように本考案の景品払出機に対する景品自動収納
装置は、一端を繰出し口とし中央を景品格納部としたト
ランク型筐体に、景品払出機のモータ回転の駆動手段に
伝達する連結自在の駆動シャフトと切り離される移動ベ
ルトと、該移動ベルトで移動する押圧体を組合わせ携帯
用装置としたことにより、該装置自体には電源の動力源
も配さず軽量となり、持ち運びに便利となる。しかも、
収納繰出しにあっては、押圧体の上下部はナイロンロー
ラが仕切板の案内溝中を転動し、該押圧体に振れを招か
なくしているため、単に積み重ねてなる景品群の横摺動
にあっても崩れることなく、この点からも景品払出機へ
の繰出し収納を確実とする。勿論、この景品払出機に対
する景品自動収納装置の繰出しは一列単位で順次押込む
ため、該景品払出機へのセット時間が従来の手詰めのよ
うな時間を費やす事もなく、数十秒で出来るために営業
中における追加装填が可能となる。また、本考案の装置
はベルト，シャフト，プーリー，歯車，押圧体等の極め
て簡略した構成の組合わせのため、故障，破損を招か
ず、且つ取扱も容易となる等の実用的効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は要部を示
す正面図、第２図同側面図，第３図は同平面図、第４図
は蓋部を付けた正面図、第５図Ａ，Ｂはっ伝達機構部の
断面図及び側面図、第６図は使用状態の説明図、第７図
は特定景品の斜面図である。 １……トランク型筐体、２……蓋部、４……繰出し口、
５……駆動シャフト、６……景品格納部、７，８……移
動ベルト、９……押圧体、１３……連動シャフト、１４
……伝達機構、２０……景品払出機、２７……駆動手
段。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】一端に繰出し口を配し特定景品を予め詰め
   る景品格納部を中央に配設したトランク型筐体を形成
   し、この偏平筐体となる景品格納部を隔てた上下部に、
   該景品格納部枠内を横摺動する押圧体の上下を支持する
   移動ベルトをそれぞれ敷設すると共に、この各移動ベル
   トの奥端を掛け上下位置のプーリーを連動シャフトにて
   連結し、且つ前記下部位置の移動ベルトの一端に配設し
   たプーリーに伝達機構を介して連動する駆動シャフト端
   を、別途配置となる景品払出機の駆動手段の伝達受軸に
   連結自在としてなる景品払出機に対する景品自動収納装
   置。