JPH0615630B2 - コ−テイング用組成物及び合成樹脂成形品 - Google Patents

コ−テイング用組成物及び合成樹脂成形品

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JPH0615630B2
JPH0615630B2 JP61213664A JP21366486A JPH0615630B2 JP H0615630 B2 JPH0615630 B2 JP H0615630B2 JP 61213664 A JP61213664 A JP 61213664A JP 21366486 A JP21366486 A JP 21366486A JP H0615630 B2 JPH0615630 B2 JP H0615630B2
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acid
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卓彦 神野
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Koei Chemical Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は合成樹脂成形品、シート及びフィルムの表面硬
化用のコーティング組成物及び該組成物を塗布し、紫外
線を照射して耐候性、耐摩耗性、硬度、密着性、可撓性
に優れた被膜を形成させた合成樹脂成形品の製造方法に
関する。
<従来技術> 合成樹脂成形品は、ガラス製品に比較して軽量性、強靭
性などの特性に優れているばかりでなく、安価で成形加
工が容易であるなどの利点があり広い分野で使用されて
いる。これらの合成樹脂成形品は、その表面の耐摩耗性
が不足しているために、接触、衝撃、引っ掻きなどの作
用によって表面が損傷を受け易く、その改良のために成
形品の表面に架橋硬化被膜を形成させる方法が従来より
種々検討されている。例えば重合性モノマーを合成樹脂
成形品の表面上に塗布し、ついで紫外線を照射し、表面
に架橋硬化被膜を形成し、耐摩耗性に優れた被膜を得る
方法等が提案されている。(特公昭48−42211号公報、
特公昭49−22951号公報、特開昭53−102936号公報、特
開昭53−104638号公報)しかし,これらの方法によっ
て合成樹脂成形品の欠点である耐摩耗性は改良されるも
のの、太陽光、人工光線等による光劣化は実用上問題と
して残り、耐候性の改良が強く要求されている。
このような欠点を改良する方法として、種々の光安定剤
を添加したコーティング用組成物を塗布し、紫外線等を
照射し、表面に架橋硬化被膜を形成し、耐候性に優れた
被膜を得る方法が提案されている。(特開昭56−14130
9)また従来公知の技術として、耐候性改良のために光
安定剤と酸化防止剤を組みあわせることによって、ある
いは2種の光安定剤、たとえは紫外線吸収剤とヒンダー
ドアミン系光安定剤とを組み合せることによって非常に
効果が見られるということが知られている(化学工業
5,72(1985)) <発明が解決しようとする問題点> しかしながら、このような光安定剤、酸化防止剤等の添
加剤を使用したコーティング組成物を用いて、合成樹脂
成形品に被膜を施こしても必ずしも充分な耐候性は得ら
れず、また、硬度や耐摩耗性を改良しようとすれば、可
撓性の悪さやヒートサイクルテストにおけるクラックの
生成に問題を生じるといった欠点がある。後者の硬度や
耐摩耗性の向上と可撓性や耐ヒートサイクル性の両立は
実用的な見地から重要な問題として耐候性の向上ととも
に強く改良が望まれていた。また製造プロセスの面では
空気中での紫外線照射の際に硬化性が優れている必要が
あり上記の品質上の問題とともに満足させる必要があ
る。本発明者らはこれらの点を改良すべく鋭意検討の結
果本発明に到ったものである。すなわち、本発明のコー
ティング用組成物を合成樹脂成形品に塗布して、空気中
で紫外線照射したとき、非常に硬化性が良く、かつ、硬
度や耐摩耗性及び可撓性やヒートサイクルテストにおけ
るクラックの生成防止にバランスの優れた特性を示し、
さらには耐候性(耐摩耗性の経時変化やクラックの生成
がないこと)と密着性の優れた被膜が形成されることを
見出した。
<問題点を解決するための手段> 本発明は、 a)1分子中に4ケ以上の水酸基を有する多価アルコール
において該水酸基を3ケ以上アクリロイルオキシ基にて
置換した多官能モノマー20〜75重量部と b)ペンタエリスリトールをトリカルボン酸およびアクリ
ル酸とで共エステル化して得られるポリエステルアクリ
レート10〜60重量部および c)沸点150℃以上(常圧)で、かつ粘度10センチポ
イズ以下(25℃)のモノ及びジアクリル酸エステル0
〜40重量部 とからなるアクリレート重量部100重量部に対して少
なくとも1種以上の環状ヒンダードアミン構造を有する
光安定剤0.01〜5重量部、さらに少なくとも1種以
上の酸化防止剤0.01〜5重量部を添加することから
なるコーティング用組成物並びに該コーティング用組成
物に光増感剤を配合して合成樹脂成形品、シート及びフ
ィルム等に塗布した後、紫外線を照射して表面硬化被膜
を形成させることを特徴とする合成樹脂成形品の製造方
法である。
前述した成分a)における多価アルコールとしては、ペン
タエリスリトール、ジグリセリン、ジトリメチロールエ
タン、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリト
ール、トリペンタエリスリトールが挙げられる。従って
1分子中に3ケ以上のアクリロイルオキシ基を有する多
官能モノマーとしては、それら多価アルコールのトリア
クリレート以上のポリアクリレートである。
前述した成分b)におけるトリカルボン酸としてはクエン
酸、トリカルバリル酸、1,3,5−ペンタントリカル
ボン酸、アコニット酸、トリメリット酸、トリメシン
酸、ヘミメリト酸などが挙げられる。さらに上記カルボ
ン酸の無水物も同様に使用できる。
これらカルボン酸の中ではクエン酸が好適に用いられ
る。
また前述した成分b)において、ペンタエリスリトール以
外の多価アルコール、例えばジペンタエリスリトール、
ジトリメチロールプロパン、トリメチロールプロパンな
どを用いてポリエステルアクリレートを合成した場合、
ジペンタエリスリトールではエステル化反応を行うとア
クリロイル基により重合が極度に進行し、またジトリメ
チロールプロパンやトリメチロールプロパンを用いる
と、ペンタエリスリトールのポリエステルアクリレート
と比較して、硬度や耐摩耗性が劣る。
ポリエステルアクリレートを合成する際のトリカルボン
酸とアクリル酸とペンタエリスリトールの使用モル比
は、0.1〜0.5:2〜4:1、好ましくは0.2〜
0.4:2.2〜3.3:1である。この際のエステル
化反応は特に制限はなく常法により行うことができる。
本発明のポリエステルアクリレート用いると空気中にお
ける紫外線照射による硬化性が非常に良く、架橋硬化被
膜の耐摩耗性を低下させることなく、これに可撓性を与
え、基材に対する密着性を高めることができる。また耐
候性試験でのクラックの生成を抑えて架橋密度を高める
ことができ、その結果として硬度や耐摩耗性を向上させ
ることができる。
前述した成分c)における沸点150℃以上(常圧)でか
つ粘度10センチポイズ以下(25℃)のモノ及びジア
クリル酸エステルの具体例としては、テトラヒドロフル
フリルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、1,6−ヘ
キサンジオールジアクリレート、1,3−ブタンジオー
ルジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレ
ートなどが好ましい。これらは1種で使用することも出
来またその組成範囲内において2種以上混合して使用し
ても良い。
モノ及びジアクリル酸エステルは、合成樹脂成形品に形
成される架橋性硬化被膜に平滑な面を与えるとともに、
可撓性並びに密着性を与えるために必要である。モノア
クリル酸エステルとしては前記した物性を有するもので
あれば特に限定されないが水酸基、環状エーテル結合ま
たはエステル結合を有するものが空気中での重合性に優
れているので特に好ましい。
アクリレート混合物に添加する光安定剤はとくに限定さ
れないが、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジン、セバチン酸−ビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)、セバチン酸
−ビス(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジル)、その他環状ヒンダードアミン構造を
有するオリゴマータイプ及びポリマータイプの光安定剤
が例示される。
酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メ
チルフェノール、テトラキス−〔メチレン−3−
(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート〕メタンなどのヒンダードフェノ
ール誘導体、トリノニルフェニルフォスファイト、トリ
フェニルフォスファイトなどのフォスファイト誘導体が
例示される。
前述した成分a),b),c).光安定剤及び酸化防止剤から
なる本発明のコーティング用組成物の組成について詳述
すれば成分a)の多官能モノマーの含有量は、20〜75
%、好ましくは30〜65%である。多官能モノマーの
割合が20%未満の場合は十分な耐摩耗性の硬化被膜が
得られずまた75%を超えると耐摩耗性は良いが可撓性
および合成樹脂成形品との密着性が悪い被膜となり、耐
ヒートサイクル性及び耐候性も低下する。
成分b)のポリエステルアクリレートは1種または2種以
上のトリカルボン酸とペンタエリスリトールより合成さ
れる。ポリエステルアクリレートの含有量は10〜60
%、好ましくは15〜50%である。ポリエステルアク
リレートの量が60%を超えると硬化被膜の耐摩耗性が
低下し、10%以下の場合は硬化被膜の可撓性および合
成樹脂成形品に対する密着性耐ヒートサイクル性及び耐
候性が低下するので好ましくない。
成分c)のモノ及びジアクリル酸エステルの含有量は0〜
40%であり好ましく0〜30%である。モノ及びジア
クリル酸エステルの含有量が40%を超えると充分な硬化
被膜が得られない。またモノ及びジアクリル酸エステル
の物性としてその沸点(常圧)が150℃より低い場合
には、本発明のコーティング用組成物を合成樹脂成形品
の表面に塗布して硬化させる場合に揮発し易いので好ま
しくない。また粘度が10センチポイズ(20℃)を超
えるときにはコーティング用組成物の粘度が高くなり好
ましくない。
光安定剤と酸化防止剤は必ず併用することにより、耐候
性改良が可能となる。光安定剤の使用量は本発明のアク
リレート混合物100重量部に対し、0.01〜5重量
部、好ましくは0.1〜2重量部、また酸化防止剤の使
用量は、本発明のアクリレート混合物100重量部に対
し0.01〜5重量部、好ましくは0.05〜1重量部
が使用される。しかし光安定剤の使用量がこれより少な
過ぎると劣化低減の効果がうすれ、これより多過ぎると
白化したり、密着性が悪くなるので好ましくない。また
酸化防止剤の使用量についても同様である。また、光安
定剤及び酸化防止剤はそれぞれ1種あるいは2種以上使
用してもよい。
ここで光安定剤のみを添加した場合では、酸化防止剤と
併用したものに比べ、劣化低減効果はうすれ、耐候性の
向上は若干あるものの、充分とはいえない。
また、酸化防止剤のみを添加した場合では、光安定剤と
併用したものに比べ劣化低減効果は全くなく、耐候性の
向上はみとめられない。
つぎに本発明のコーティング用組成物の使用方法につい
て詳述する。本発明のコーティング用組成物は、適当な
溶剤および光増感剤と混合し、合成樹脂成形品に塗布し
た後、紫外線を照射して硬化させる。その他にα線、β
線、γ線、電子線などの活性エネルギー線を照射して硬
化させることもできる。
光増感剤としてはベンゾイン、ベンゾインエチルエーテ
ル、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパ
ン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニル
ケトン、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパー
オキサイドその他一般に知られる光増感剤が使用され
る。これらの光増感剤の使用量は本発明のコーティング
用組成物100重量部に対し1〜10重量部、好ましく
は2〜5重量部、使用される。光増感剤の使用量がこれ
より多過ぎると硬化被膜が着色したり、少な過ぎると硬
化が不十分となり易い。
溶剤としては、エタノール、プロパノール、イソプロパ
ノール、ブタノール等のアルコール類、ベンゼン、トル
エン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル等
の酢酸エステル類、アセトン、メチルエチルケトンなど
のケトン類、2−(2−エトキシエトキシ)エタノー
ル、グリコールモノメチルエーテル、グリコールモノエ
チルエーテル、ジオキサン等のエーテル類等が用いられ
る。
溶剤の使用量は本発明のコーティング用組成物100重
量部に対し0〜250重量部の範囲で適宜用いることが
できる。
本発明のコーティング用組成物を表面塗布する合成樹脂
成形品としては熱可塑性樹脂成形品、熱硬化性樹脂成形
品の区別なく、使用され例えばポリメチルメタクリレー
ト、ポリカーボネート、ポリアリルジグリコールカーボ
ネイト樹脂、ABS樹脂、ポリスチロール、PVC、ポ
リエステル樹脂、アセテート樹脂等の成形品が用いられ
る。また合成樹脂成形品の形状としては一般の成形品の
外、シート、フィルム等も対象となる。
塗布の方法としては刷毛塗り、スプレー塗装、ロール塗
装、浸漬法等公知の方法を適宜用いればよい。要は所望
の均一な厚みと平滑な表面が得られる方法であればよ
く、被塗布物の形状に応じて適宜選ぶことが好ましい。
被膜の厚みとしては1〜30μ、好ましくは2.5〜20
μの範囲であり、1μ以下だと充分な硬度が得られず、
また30μを超えるとクラック等が生じ易い。
<発明の効果> 本発明のペンタエリスリトールとトリカルボン酸(例え
ばクエン酸)を用いて合成したポリエステルアクリレー
トを使用した場合(実施例1)と、本発明以外の酸即ち
ジカルボン酸(例えばヘキサンヒドロ無水フタル酸)を
用いて合成したポリエステルアクリレートを使用した場
合(比較例6)とを比較すると、初期物性の耐摩耗性及
び耐候性試験1000時間後の耐摩耗性は前者がともに
Aであるのに対し、後者B及びDである。
又、本発明の組成物(実施例1)と本発明の組成物から
光安定剤或いは酸化防止剤を除いた場合即ち比較例1,
2,3とを比較すると、耐候性試験1000時間後の耐
摩耗性はAに対してDである。これらのことより、本発
明のポリエステルアクリレートを用いた組成物は初期及
び耐候性試験後の硬度が特に優れており、密着性、可撓
性、耐ヒートサイクル試験についても優れている。
<実施例> 以下実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら
の例に限定されるものではない。
コーティング用組成物成分の製造例 a. 多官能モノマー 合成例1 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
の合成 攪拌器、温度計、水分離器を備えつけた1のガラス製
反応器にジペンタエリスリトール127g、アクリル酸
259g、混合溶媒(ベンゼン:シクロヘキサン=2:
1)127g、硫酸6.35g.硫黄銅0.51g、ハ
イドロキノンモノメチルエーテル0.03gを仕込ん
だ。
攪拌と空気吹き込みを行いつつ還流下反応を行い、留出
する有機溶媒・水共沸混合物は冷却後水と分離し、有機
溶媒は反応系へ返すようにして反応し、水52ccが留出
した。そこで反応液を冷却し、混合溶媒(ベンゼン:シ
クロヘキサン=2:1)254gを加え、濃度10%の
苛性ソーダ水溶液で中和した後分液し油層をその後10
%の食塩水で洗浄した。
オイルは無水硫酸マグネシウムで乾燥後、50〜60℃
で減圧下に混合溶媒(ベンゼン:シクロヘキサン=2:
1)を除き、釜残としてジペンタヘキサアクリレート2
71gを得た。このものの粘度は9410cps/25℃、エ
ステル価は552(理論値582.5)であった。
合成例2 ジトリメチロールプロパンテトラアクリレー
トの合成 合成例1のジペンタエリスリトール127gをジトリメ
チロールプロパン125gにかえ、アクリル酸259g
を173gにかえて合成例1と同様に反応を行い、釜残
としてジトリメチロールプロパンテトラアクリレート2
23gを得た。
このものの粘度は568cps/25℃、エステル価は470
(理論値482)であった。
b. ポリエステルアクリレート 合成例1 攪拌機、温度計、水分離器を備えた1のガラス製反応
器にペンタエリスリトール136g(1モル)、クエン
酸70g(0.33モル)、アクリル酸216g(3モ
ル)、トルエン500g、硫黄6.8g、硫黄銅0.5
g、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.11gを仕
込んだ。
攪拌と空気吹き込みを行いつつ還流下反応を行い、留出
するトルエン・水共沸混合物は冷却後水と分離し、トル
エンは反応系へ返すようにして反応し、水72ccが留出
した。そこで反応液を冷却した後エステル層を分離しク
ロロホルムに溶解した。それを10%の苛性ソーダ水溶
液で中和した後分液し油層をその後10%の食塩水で洗
浄した。オイルは無水硫酸マグネシウムで乾燥後50〜
60℃で減圧下クロロホルム溶媒を除き釜残として淡黄
色のポリエステルアクリレート325gを得た。
このものの粘度は50℃で5867cps、エステル価は79
6であった。
合成例2 多価アルコール、カルボン酸およびアクリル酸の量を変
えた以外は合成例1と同様の方法でエステル化反応を行
いポリエステルアクリレートを合成した。その結果を表
−1に示す。
比較例用合成例1(比較用ポリエステルアクリレートの
合成1) 攪拌器、温度計、水分離器を備えた2のガラス製フラ
スコにペンタエリスリトール136g(1モル)、ヘキ
サヒドロ無水フタル酸72g(0.5モル)、アクリル
酸216g(3モル)、トルエン500g、硫酸6.8
g、硫酸銅0.4g、ハイドロキノンモノメチルエーテ
ル0.11gを仕込んだ。
攪拌と空気吹き込みを行いつつ、還流下反応を行い、留
出するトルエン・水共沸混合物は冷却後水と分離し、ト
ルエンは反応系へ返すようにして反応し、63ccが留出
した。反応液を冷却しトルエン溶媒を加え濃度10%の
苛性ソーダ水溶液で中和した後分液し、油層を10%の
食塩水で洗浄した。オイルは無水硫酸マグネシウムで乾
燥後50〜60℃で減圧下にトルエン溶媒を除き釜残と
して淡黄色のポリエステルアクリレート398gを得た。
このものの粘度は50℃で4803cps、エステル価は432で
あった。
比較例用合成例2〜4 多価アルコール、カルボン酸およびアクリル酸の量等を
変えた以外は比較合成例1と同様の方法でエステル化反
応を行いポリエステルアクリレートを合成した。その結
果を表−2に示す。
実施例(1〜6)並びに比較例(1〜9) 合成樹脂板へのコーティング方法、試験方法及び硬化被
膜の特性を以下に示す。
表−3に示したように本発明のコーティング組成物に溶
剤並びに光増感剤を配合し、これに厚さ2mmの透明メタ
クリル酸メチル樹脂板(スミペックス #000・・・・・
・住友化学工業製)を浸漬して被膜を形成させ20分間
放置後当該樹脂板を空気中にてメタルハライドランプ
(アイグラフィックス社製 UEO151〜302C、
MO15〜L31)を用いて100mmの距離から、120
W、5〜10秒間紫外線を照射した。このようにして得
られた硬化被膜が形成されたメチルメタクリレート樹脂
板の耐摩耗性、硬度、外観、密着性をしらべ表−3及び
表−4に記した。
表中の組成及び評価方法の説明は下記のとおりである。
注1)モノアクリル酸エステル テトラヒドロフルフリルアクリレート 2)溶 媒 イソプロパノール:トルエン=50:50 3)光増感剤 1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 4)耐摩耗性:#0000のスチールによる擦傷テスト A:強くこすっても傷がつかない B:強くこするとわずかに傷がつく C:軽くこするとわずかに傷がつく D:軽くこすっても著しく傷がつく 5)硬 度:JIS K5651−1966による鉛筆硬度 6)密着性:クロスカットセロハンテープ剥離テスト・・・・
・・被膜に1mm間隔に基材に達する被膜切断線を縦横それ
ぞれ11本入れて、1mm2の目数を100個作り、その
上にセロハンテープを貼りつけ急激にはがす。このセロ
ハンテープの操作を同一箇所で3回繰り返した後、剥離
しなかった目数の数で表わす。
7)耐候性:加速暴露促進試験装置として、アトラスユブ
コン(東洋精機製作所製)を使用した。条件は60℃で
4時間紫外線暴露し、次いで40℃で4時間湿潤暴露す
ることを繰り返す。このサイクル条件で500時間後、
1000時間後の外観、スチールウールテスト、密着性
について実施した。
8)ヒートサイクル試験:表面に硬化被膜を形成した成形
品を65℃の温水に1時間浸漬した後、直ちに氷水中に
10分間浸漬し、ついで80℃で1時間乾燥する操作を
5回繰返す。
ヒートサイクルテストの後、外観耐摩耗性密着性のテス
トを行う。
9)光安定剤:セバチン酸−ビス(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル) 10)光安定剤:セバチン酸−ビス(N−メチル−2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル) 11)光安定剤:4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6
−テトラメチルピペリジン 12)光安定剤:4−オクタノイル−2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジン 13)酸化防止剤:テトラキス−〔メチレン−3−
(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート〕 14)酸化防止剤:n−オクタデシル−3−(3′,5′
−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート 15)酸化防止剤:トリノニルフェニルフォスファイト 16)酸化防止剤:トリフェニルフォスファイト

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a).1分子中に4ケ以上の水酸基を有す
    る多価アルコールにおいて、該水酸基を3ケ以上アクリ
    ロイルオキシ基にて置換した多官能モノマー20〜75
    重量部と b).ペンタエリスリトールをトリカルボン酸およびア
    クリル酸とで共エステル化して得られるポリエステルア
    クリレート10〜60重量部および c).沸点150℃以上(常圧)でかつ粘度10センチ
    ポイズ以下(25℃)のモノ及びジアクリル酸エステル
    0〜40重量部 とからなるアクリレート混合物100重量部に対して少
    なくとも1種以上の環状ヒンダードアミン構造を有する
    光安定剤0.01〜5重量部、さらに少なくとも1種以
    上の酸化防止剤0.01〜5重量部を添加することから
    なるコーティング用組成物。
  2. 【請求項2】多価アルコールがジペンタエリスリトー
    ル、トリペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロ
    パンまたは、ジトリメチロールエタンである特許請求の
    範囲第1項記載のコーティング用組成物。
  3. 【請求項3】トリカルボン酸がクエン酸である特許請求
    の範囲第1項記載のコーティング用組成物。
  4. 【請求項4】a).1分子中に4ケ以上の水酸基を有す
    る多価アルコールにおいて、該水酸基を3ケ以上アクリ
    ロイルオキシ基にて置換した多官能モノマー20〜75
    重量部と b).ペンタエリスリトールをトリカルボン酸およびア
    クリル酸とで共エステル化して得られるポリエステルア
    クリレート10〜60重量部および c).沸点150℃以上(常圧)でかつ粘度10センチ
    ポイズ以下(25℃)のモノ及びジアクリル酸エステル
    0〜40重量部 とからなるアクリレート混合物100重量部に対して少
    なくとも1種以上の環状ヒンダードアミン構造を有する
    光安定剤0.01〜5重量部、さらに少なくとも1種以
    上の酸化防止剤0.01〜5重量部を添加することから
    なるコーティング用組成物に光増感剤を配合して、合成
    樹脂成形品、シートまたはフィルムに塗布した後、紫外
    線を照射して、表面硬化被膜を形成させることを特徴と
    する合成樹脂成形品の製造方法。
  5. 【請求項5】多価アルコールがジペンタエリスリトー
    ル、トリペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロ
    パンまたはジトリメチロールエタンである特許請求の範
    囲第4項記載の合成樹脂成形品の製造方法。
  6. 【請求項6】トリカルボン酸がクエン酸である特許請求
    の範囲第4項記載の合成樹脂成形品の製造方法。
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